説明

ブレードおよびこれを用いたコネクタセット

【課題】十分な接触圧を安定して得ることの可能なプラグ端子としてのブレードを提供する。
【解決手段】接点用ばね部の表面に突出し、空間を介して対向配置された2つの接点を有するコンタクトに対し、接点と電気的導通および機械的接触をとるように、この空間内に挿入されるブレード本体を備えたブレードであって、このブレード本体21は、少なくとも接点に当接する部分に凹部としての長溝23を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ブレードおよびこれを用いたコネクタセットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話等の携帯端末においてはリチウムイオン二次電池などのバッテリが、携帯端末本体に着脱自在に装着される。バッテリを携帯端末本体に電気的に接続するためには種々の接続構造が用いられている。例えば、バッテリ側にコンタクトピンを備えたバッテリコネクタを取り付けると共に、携帯端末本体にブレード(タブ状端子)を備えたコネクタプラグを取り付け、このコンタクトピンとコネクタプラグとを接続する構造が提案されている。
【0003】
このような電気的接続に部品交差や組み立て交差などによる多少のガタは避けられず、接触圧にばらつきが生じ、十分な接触圧を得ることができず、接触不良等の原因となることがある。
そこでコンタクトピンにおいて相手方プラグのタブ状端子との位置ずれを吸収して接触不良を防止する構造が提案されている(例えば特許文献1)。
【0004】
また、プラグ側のブレードにおいても、導通不良を防止するための工夫がなされている。
例えば特許文献2では、図22に示すように、プラグ端子本体1003のばね板1002との接触面1004に条溝1005を凹設することにより生じるエッジ部1006によりばね板1002の表面に付着生成した酸化被膜や塵埃を削り取るようにした構造が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−323931号公報
【特許文献2】実開平5−092971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2に示すプラグ端子の場合、ばね板1002の表面に付着生成した酸化被膜や塵埃を除去できるとしているが、わずかな位置ずれによっても十分な接触圧を得ることができず、接触不良を免れえないことがあった。
また、プラグ端子に接触するコンタクトが、接点用ばね部から突出する接点である場合には、特に、十分に接触性を得ることができず、また、接点に対して溝が大きい場合には、溝内に接点がはまりこんでしまい、軽度の接触すら得られないことがあった。
特にバッテリ用のコネクタの場合、このコンタクトとブレードとの接触により、電流が流れるため、十分な接触性を必要とするのに対し、上述したような接触性の低下は信頼性低下の大きな原因となる。従って、十分な接触圧を確保し、接触性に優れたコネクタを提供する必要があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたもので、十分な接触圧を安定して得ることの可能なプラグ端子としてのブレードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで本発明のブレードは、対向配置された2つの接点を有するコンタクトに対し、接点と電気的導通および機械的接触をとるように、この空間内に挿入されるブレード本体を備えたブレードであって、このブレード本体は、少なくとも接点に当接する部分に凹部を備えたことを特徴とする。
また本発明は、上記ブレードにおいて、この凹部の輪郭がこの接点よりも小さく形成されたことを特徴とする。
また本発明は、上記ブレードにおいて、この凹部は、前記接点間へのブレードの挿入方向に長手方向が沿うように形成された長溝であることを特徴とする。
また本発明は、上記ブレードにおいて、長溝は、互いに平行となるように配設された複数の溝であることを特徴とする。
また本発明は、上記ブレードにおいて、長溝は、連続配置された複数の溝で構成されたことを特徴とする。
また本発明は、上記ブレードにおいて、長溝の断面は開口側を底辺とする三角形であることを特徴とする。
また本発明は、上記ブレードにおいて、複数のブレード本体が所定の間隔で互いに平行となるように配設されたことを特徴とする。
また本発明は、ブレードと、上記ブレードが挿入される、少なくとも一つのコンタクトを備えたコネクタとを具備したコネクタセットであって、コンタクトが、相対向して配置された2つの接点を有する接点用ばね部と、2つの接点用ばね部を接続する固定部と、固定部に接続され、応力吸収部を備えた2つの脚部とを具備し、脚部が電気的接続用の端子を構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
上記構成によれば、接点とブレードとの接触が、点接触となるため接触圧力を高めることができ、より確実な電気的接続を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施の形態1のブレードを示す斜視図
【図2】本実施の形態1のブレードを示す図であり、(a)はこのブレードの上面図、(b)は側面図、(c)は正面図
【図3】本実施の形態1のブレードをバッテリ側に装着されたバッテリソケットに装着した状態を示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面図
【図4】本実施の形態1のブレードの装着状態を示す要部拡大断面図
【図5】本実施の形態1のブレードの装着状態を示す要部拡大断面図(ブレード表面形状の変形例)
【図6】本実施の形態1のブレードをバッテリ側に装着されたバッテリソケットに装着した状態を示す断面図
【図7】本実施の形態1の変形例1のブレードを示す斜視図
【図8】本実施の形態1の変形例1のブレードを示す図であり、(a)はこのブレードの上面図、(b)は側面図、(c)は正面図
【図9】本実施の形態1の変形例1のブレードをバッテリ側に装着されたバッテリソケットに装着した状態を示す断面図
【図10】本実施の形態2のブレード部を示す斜視図
【図11】本実施の形態2のブレードの装着状態を示す要部拡大断面図
【図12】図11のさらなる要部拡大断面図
【図13】本実施の形態2の変形例のブレードを示す斜視図
【図14】本実施の形態3のバッテリパックのコネクタ接続前の状態を示す図であり、(a)はバッテリパックの全体図、(b)はコネクタ部分の要部拡大図
【図15】本実施の形態3のバッテリパックのコネクタ接続状態を示す図であり、(a)はバッテリパックの全体図、(b)はコネクタ部分の要部拡大図
【図16】本実施の形態3のバッテリパックのバッテリソケットを示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は正面図
【図17】(a)および(b)は本実施の形態3のコンタクトの1ユニットを示す斜視図であり、(b)は(a)の裏面側からみた図
【図18】本実施の形態3のコンタクトの1ユニットを示す図あり、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は正面図
【図19】本実施の形態3のコンタクトを示す説明図
【図20】本実施の形態3のコンタクトを示す説明図
【図21】(a)および(b)は本実施の形態4のコンタクトを示す斜視図であり、(b)は(a)の裏面側からみた図
【図22】従来例のプラグ端子を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施の形態1)
次に実施の形態1のブレードについて図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本実施の形態1のブレード部20を示す斜視図、図2(a)はこのブレードの上面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。図3は、このブレードをバッテリソケット10に装着した状態を示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面図である。また、図4はこの装着状態を示す要部拡大断面図である。
【0011】
このブレード部20は、図1に示すように、少なくとも接点112a、112b(図4参照)に当接する部分に凹部としての長溝23を形成したブレード本体21を備えたことを特徴とするものである。このブレード本体21は、接点用ばね部の表面に突出し、空間を介して対向配置された2つの接点を有するバッテリソケット10のコンタクトに対し、接点と電気的導通および機械的接触をとるように、この空間内に挿入される。このブレード本体21は表面のうち、この長溝23はコンタクトの接点112a、112b間へのブレード部20の挿入方向Sに沿って、12本互いに平行となるように形成されている。この長溝23を構成する凹部は、その開口端の輪郭がこの接点112a、112bの幅よりも小さく形成される。またこの長溝23は、連続配置された12本の溝で構成され、それぞれの長溝23は開口側を底辺とする断面三角形の溝である。
【0012】
そしてこのブレード部20は、図1に示すように、銅合金からなる金属板を打ち抜き成形後、表面にニッケルめっき層および金めっき層を順次形成したブレード本体21を所定の間隔で互いに平行となるように配置され、支持部としてのブレードハウジング22で支持されたものである。このブレードハウジング22は絶縁性樹脂例えばLCP樹脂あるいはPA樹脂などの熱可塑性樹脂で形成された樹脂成形品で構成される。
【0013】
ブレード部20に接続されるソケットについて後述するが、図4に要部拡大断面図を示す。ブレード部20は、バッテリソケット10のコンタクト11の接点112a、112bに対し、点接触、すなわちP1,P2,P3,P4の4点で接触しているため、接触圧が高く、接触性が高められ、確実な電気的接続を得ることができる。
また、ブレード本体21表面の凹部は、所定の間隔をなすように平坦部を隔てて形成された長溝23となっているため、挿入時の圧力で埃などの異物を掃引することができ、耐異物効果(ワイピング効果)が向上し、接触安定性を高めることができる。
従って図3に示すように、バッテリ側に装着されたバッテリソケット10との接続において接触性よく電気的接続を実現することが可能となる。
【0014】
さらに、長溝23は、複数の溝が互いに平行となるように配設されているため、溝が一つの場合に比べ、接点が溝にはまる確率が高くなり、接触安定性がさらに向上するとともに、耐異物効果も向上する。
【0015】
また、長溝23は、図5に要部拡大断面図を示すように、平坦部なしに連続配置された複数の溝で構成されても良い。この構成によれば、さらに接点が溝にはまる確率が高くなり、接触安定性がさらに向上するとともに、耐異物効果も向上する。
【0016】
さらにまた、長溝23の断面は、開口側を底辺とする三角形であるため、安定して連続溝を形成することができる。また、安定した接触性を得つつも接触圧を得ることができる。
また、支持部としてのブレードハウジング22によって複数のブレード本体21が所定の間隔で互いに平行となるように支持されているため、位置精度を維持することができる。
【0017】
またこのブレード部20のプリント配線板200への接続は、図6に断面図を示すように、端子片24によって半田接続を行う。
【0018】
(変形例1)
実施の形態1では、ブレードの厚さが標準タイプのものについて説明したが、変形例として薄型ブレードについて説明する。図7は本実施の形態1の変形例のブレード120を示す斜視図、図8(a)はこのブレードの上面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。薄型ブレードである場合は図7乃至8に示すように、ブレードハウジング122によってブレード本体121の、ブレード挿入側端部全体を覆うようにしてもよい。
他の構成については前記実施の形態1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
またこのブレード120のプリント配線板200への接続は、図9に示すように、端子片124によって半田接続を行う。
この構成によれば、薄型ブレードの場合も確実な接続を実現することができる。
【0019】
(実施の形態2)
実施の形態1では、ブレードに形成される凹部が長溝である場合について説明したが、本実施の形態では、ブレード本体21に貫通穴25を形成したブレードについて説明する。
図10は本実施の形態2のブレード部20を示す斜視図、図11は、このブレード本体21をバッテリ側に装着されたバッテリソケット10に装着した状態を示す要部拡大断面図、図12は図11のさらに要部拡大断面図である。
他の構成については前記実施の形態1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0020】
ブレード部20に接続されるコネクタとしてのバッテリソケットについて後述するが、図11および図12に要部拡大断面図を示すように、ブレード本体21は、バッテリソケット10のコンタクト11の接点112a、112bに対し、点接触、すなわちQ1,Q2,Q3,Q4の4点で接触しているため、接触圧が高く、接触性が高められ、確実な電気的接続を得ることができる。
また、貫通穴25の穴径は、接点112a、112bの突出部の径よりも小さく形成されていることで、ブレード本体21は、バッテリソケット10のコンタクト11の接点112a、112bに対し、確実に点接触するようになっている。
この場合もブレード本体21の挿入方向Sに沿った長穴となっているため、挿入時の圧力で埃などの異物を掃引することができ、耐異物効果(ワイピング効果)が向上し、接触安定性を高めることができる。
この構成によれば、確実な接続を実現することができる。
【0021】
(変形例2)
実施の形態2では、ブレードの厚さが標準タイプのものについて説明したが、変形例として薄型ブレードについて説明する。図13は本実施の形態2の変形例のブレード120を示す斜視図である。薄型ブレードである場合は変型例1と同様、ブレードハウジング122によってブレード本体121の、ブレード挿入側端部全体を覆うようにしてもよい。123は長穴である。
他の構成については前記実施の形態2と同様であるため、ここでは説明を省略する。
この構成によれば、薄型ブレードの場合も確実な接続を実現することができる。
【0022】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3としてこのブレード部20を用いてコネクタ接続される携帯電話のバッテリパックについて説明する。図14および15は本実施の形態3のブレードを用いたバッテリパックにおけるコネクタ接続前の状態および接続後の状態を示す図である。図14及び図15において(a)はバッテリパックの全体図、(b)はコネクタ部分の要部拡大図である。図16はこのコネクタのソケット側、すなわちバッテリソケットを示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。図17(a)および(b)は本実施の形態3のコンタクトの1ユニットを示す斜視図である。図17(b)は(a)の裏面側からみた図である。図18(a)および(b)は本実施の形態3のコンタクトの1ユニットを示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。図19及び図20はこのコンタクトの接触性を示す説明図である。
【0023】
このバッテリパックは、図14および15に示すように、バッテリ本体100とバッテリ本体100に装着されたバッテリソケット10および、携帯電話の筐体あるいは基板に取り付けられたブレード部20とで構成される。そしてこのバッテリソケット10は図16(a)乃至(c)に示すように、絶縁性樹脂例えばLCP樹脂あるいはPA樹脂などの熱可塑性樹脂で形成された樹脂成形品で構成されたソケットハウジング12と、複数のコンタクト11が配列されたコンタクト部が圧入により装着されて構成される。
【0024】
本実施の形態3のコンタクトは、図17(a)および(b)に示すように、銅合金にニッケルめっき層および金めっき層を形成した金属板を打ち抜き成形後、曲げ加工して得られたものである。このコンタクトは、2つの接点用ばね部113a、113bを接続する固定部111が、応力吸収部114a、114bを介して2つの脚部115a、115bに接続されたことを特徴とする。すなわち、このコンタクトは、相対向して配置され、2つの接点112a、112bを有する接点用ばね部113a、113bと、この2つの接点用ばね部113a、113bを接続する固定部111と、この固定部111に接続され、応力吸収部114a、114bを備えた2つの脚部115a、115bとを具備している。そして、これら脚部115a、115bが端部で電気的接続用の端子部116a、116bを構成している。
【0025】
ここで応力吸収部114a、114bは、図17および図18に示すように、接点112a、112bよりも外側に伸張し、2つの接点112a、112bを結ぶ方向に平行な方向の応力吸収を行うように構成されている。
【0026】
また、2つの接点用ばね部113a、113bは、固定部111からほぼ垂直に起立せしめられている。そして、脚部115a、115bは、固定部111の接点用ばね部113a、113bとの接続方向に対して直交する方向に伸張する接続部118と、接続部118から固定部111と同一平面上を外側に導出された湾曲部を備えた応力吸収部114a、114bを構成する。この湾曲部は、脚部115a、115bの一端が接続部118から、固定部に沿って、外側に引き出され、接点用ばね部113a、113bに沿って伸張し、さらに外側に引き出されて湾曲する。さらに接点用ばね部113a、113bに沿って接続部118の近傍迄伸張し、さらにこの湾曲方向とは直交する方向に曲がって構成され応力吸収部114a、114bを構成する。そして、この応力吸収部114a、114bは、先端で圧入端と端子部116a、116bとに分岐し、この端子部116a、116bは、湾曲部からなる応力吸収部114a、114bから、固定部111と同一平面上となるように、折り曲げられている。
【0027】
また、この接続部118は2つの接点用ばね部113a、113bとの間に形成された切り欠き部117a、117bによって湾曲部からなる応力吸収部114a、114bを遊離片として導出している。
この構成により図17に示すように、湾曲部からなる応力吸収部114a、114bにより、2つの接点用ばね部113a、113bに形成された接点112a、112bを結ぶ方向すなわちY方向の寸法誤差を吸収可能となっている。
【0028】
また、2つの接点用ばね113a、113bと脚部115a、115bとを結ぶ方向すなわちX方向の寸法誤差はブレードの面積によって吸収可能となっている。
【0029】
さらに、図18に示すように、Z方向の寸法誤差についても、ブレードの面積によって、吸収可能となっている。
【0030】
またこの端子部116a、116bは自由端を構成することから、X方向およびY方向の寸法誤差も吸収可能となっている。
【0031】
さらにまた、図18(a)において、この端子部116a、116bの先端部の領域Rに金めっきを行っており、基板200(図6参照)上への接続が可能となっている。
【0032】
このバッテリパックは、図14および15に示すように、バッテリ本体100とバッテリ本体100に装着されたバッテリソケット10および、携帯電話の筐体あるいは基板に取り付けられたブレード部20とで構成され、筐体あるいは基板に着脱自在には設置されている。そして、XYZ方向、特にY方向のフローティングによる寸法誤差については吸収され、図15(a)および(b)に接続状態を示すように、安定して電気的接続および機械的接続が可能となるように構成されている。また、XYZ方向のうちいかなる方向へのずれ、振動、落下衝撃も吸収可能となっている。
【0033】
そして図19に示すようにフローティングばねを構成する湾曲部からなる応力吸収部114a、114bを備えた脚部115a、115bは、固定部111で接続されている。すなわち、クリップ型の接点用ばね部113a、113bの付け根部分でつながる構造を有しているため、脚部115a、115bの応力が接点用ばね部113a、113bに伝わらず、安定した接触力を実現することができる。
また図20に示すように、例えば、ブレード部が、接続部Q12の方向にずれてはいってきたとき、応力吸収部114a、114bを備えた2つの脚部115a、115bと、固定部111との接続部118のうち、一方の接続部Q11では脚部115aが左右に広がるように変形し、他方の接続部Q12では脚部115bが左右に縮まるように変形する。そして脚部115a、115bから力を受けるのはこの接続部118のみであり、フローティング量の変化によって接触力が不安定にならない。
【0034】
(実施の形態4)
実施の形態4としてバッテリパックに用いられるコネクタのコンタクトの変形例について説明する。
本実施の形態のコネクタのコンタクトは、図21(a)および(b)に示すように、固定部111と脚部115a、115bとの接続部118に、切り欠きCを形成し、フローティングばねを構成する脚部115a、115bの長さすなわちばね長を実質的に長くしたものである。
この構成により、実施の形態1及び2で説明したブレードとコネクタ接続に際し、より弾性を高め、より柔軟なフローティング効果を実現することが可能となる。
【符号の説明】
【0035】
10 バッテリソケット
11 ソケットコンタクト
111 固定部
112a、112b 接点
113a、113b 接点用ばね部
114a、114b 応力吸収部
115a、115b 脚部
116a、116b 端子部
118 接続部
12 ソケットハウジング
20,120 ブレード部
21,121 ブレード本体
22,122 ブレードハウジング


【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向配置された2つの接点を有するコンタクトに対し、
前記接点と電気的導通および機械的接触をとるように、前記空間内に挿入されるブレード本体を有するブレードであって、
前記ブレード本体は、少なくとも前記接点に当接する部分に凹部を備えたブレード。
【請求項2】
請求項1に記載のブレードであって、
前記凹部は、その輪郭が前記接点よりも小さく形成されたブレード。
【請求項3】
請求項1または2に記載のブレードであって、
前記凹部は、前記接点間への前記ブレードの挿入方向に長手方向が沿うように形成された長溝であるブレード。
【請求項4】
請求項3に記載のブレードであって、
前記長溝は、互いに平行となるように配設された複数の溝で構成されたブレード。
【請求項5】
請求項3または4に記載のブレードであって、
前記長溝は、連続配置された複数の溝で構成されたブレード。
【請求項6】
請求項5に記載のブレードであって、
前記長溝の断面は、開口側を底辺とする三角形であるブレード。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載のブレードであって、
複数の前記ブレード本体が所定の間隔で互いに平行となるように配列されたブレード。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載のブレードと、
前記ブレードが挿入される、少なくとも一つのコンタクトを備えたコネクタとを具備したコネクタセットであって、
前記コンタクトが、
相対向して配置された2つの接点を有する接点用ばね部と、
前記2つの接点用ばね部を接続する固定部と、
前記固定部に接続され、応力吸収部を備えた2つの脚部とを具備し、
前記脚部が電気的接続用の端子を構成したコネクタセット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2011−181420(P2011−181420A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−46001(P2010−46001)
【出願日】平成22年3月2日(2010.3.2)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】