ブロック
【課題】施工時の位置合わせ作業が容易で、強度が高く、施工後の土砂流出も発生し難い連結構造体を構築可能なブロックを提供する。
【解決手段】ブロック10は、平面視形状がT字状をしたコンクリート製の建設資材であり、T字垂直部分13の下端に設けられた拡大部19上面に回転支承用の溝部11が形成され、T字水平部分16の左右の端部12,12下面にそれぞれ回転支承用の突起12aが形成され、溝部11内に当該溝部11を横断する隔壁17が設けられている。拡大部19の厚さ及び幅19wは、T字垂直部分13の厚さ及び幅13wより大きく形成されている。隔壁17は溝部11の長さ方向の中央に設けられ、隔壁17両面の下方部分にそれぞれ、溝部11の底部に向かって当該隔壁17の厚さが増大するように傾斜したガイド面17aが設けられている。
【解決手段】ブロック10は、平面視形状がT字状をしたコンクリート製の建設資材であり、T字垂直部分13の下端に設けられた拡大部19上面に回転支承用の溝部11が形成され、T字水平部分16の左右の端部12,12下面にそれぞれ回転支承用の突起12aが形成され、溝部11内に当該溝部11を横断する隔壁17が設けられている。拡大部19の厚さ及び幅19wは、T字垂直部分13の厚さ及び幅13wより大きく形成されている。隔壁17は溝部11の長さ方向の中央に設けられ、隔壁17両面の下方部分にそれぞれ、溝部11の底部に向かって当該隔壁17の厚さが増大するように傾斜したガイド面17aが設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自然環境や水辺の生態系に悪影響を及ぼすことなく、河川の堤防や海岸などの浸食を防止可能な護岸構造物を構築するためのブロックに関する。
【背景技術】
【0002】
海岸や河川の堤防などの浸食を防止するため、従来、様々な護岸技術が開発、施工されているが、近年においては、浸食防止のみを目的とする護岸工事は敬遠され、自然の景観や水辺の生態系を乱すことのない護岸技術が求められている。そこで、本出願人は、完成後、期間が経過すると、自然環境と渾然一体化する護岸構造物を提案している(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
特許文献1記載の護岸構造物の構築に使用する主要な資材は、図14に示すように、平面視形状がT字状をしたコンクリート製のブロック30である。ブロック30のT字垂直部の上面の下端寄りの部分に回転支承用溝部31を有し、T字水平部の両端下面にそれぞれ回転支承用突起を有している。また、図15に示すように、ブロック30の底面には、上面方向に凹んだ段差部33が設けられている。
【0004】
図14,図15に示すように、一個のブロック30の回転支承用溝部31に対し、他の二個のブロック30の回転支承用突起32を嵌め込んで蝶番状構造を形成することにより複数のブロック30を互いに連結していくと、設置面Pに敷設されたシート材35を覆うコンクリート製の網状体(以下、「連結構造体」という。)が形成される。互いに連結されたブロック30は、回転支承用突起32を軸心として回動可能であるとともに、当該軸心方向に移動可能であるため、曲がった河川の堤防においても曲面状の地形に沿ってブロック30を配置することができる。
【0005】
【特許文献1】特開平11−315527号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1記載のブロックは、互いに連結された状態で回転支承用突起32の軸心方向に移動可能であるため、曲面状の地形に沿って配置することができる点において優れている。しかしながら、図14に示すように、回転支承用溝部31に嵌め込まれた二つの回転支承用突起32同士の隙間S1がバラつくことがある。これは、ブロック30の配置作業の際、ブロック30をクレーンなどで吊り下げて移動、配置するため、先に設置されたブロック30の回転支承用溝部31上に、次のブロック30の回転支承用突起32を嵌め込むときの細かな位置合わせが困難であることに起因する。
【0007】
また、ブロック30の回転支承用溝部31は回転支承用突起32の軸心方向に連続しているため、図15に示すように、他のブロック30の回転支承用突起32を嵌め込んだとき、回転支承用溝部31と回転支承用突起32との間に生じる隙間S2も前記軸心方向に連続した状態となる。このため、施工後、植物の育成のため隙間S2に充填された土砂が水流などによって流出することがある。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、施工時の位置合わせ作業が容易であって、土砂流出が発生し難く、連結強度の高い連結構造体を構築可能なブロックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のブロックは、平面視形状がT字状であって、T字垂直部分の上面に当該T字垂直部分を横断する方向に回転支承用の溝部を形成し、T字水平部分の左右両端部下面にそれぞれ前記溝部内に嵌入可能な大きさの回転支承用の突起を形成し、前記溝部内に当該溝部を横断する隔壁を設けたことを特徴とする。
【0010】
このような構成とすれば、T字状をしたブロックを複数組み合わせて連結構造体を構築する場合において、先に設置したブロックの回転支承用の溝部に対し、次に設置するブロックの回転支承用の突起を嵌入させるとき、当該溝部内にある隔壁を基準にすることができるため、施工時の位置合わせ作業が容易である。また、隔壁の存在により、溝部がT字水平部分と平行に連続しない形状となるため、施工後の土砂流出も発生し難い。さらに、溝部内の隔壁が補強リブの機能を発揮するため、従来のブロックより深い溝部を形成することが可能となり、連結強度の高い連結構造体を構築することができる。
【0011】
ここで、前記隔壁を前記溝部の長さ方向の中央に設ければ、先に設置したブロックの回転支承用の溝部に対し、次に設置する他の二つのブロックの回転支承用の突起を嵌入させるとき、溝部の中央に位置する隔壁を挟んで、他の二つの突起が互いに対称をなすように嵌入させるだけで、複数のブロックを等間隔に配置することができるため、位置合わせ作業を簡略化することができる。
【0012】
この場合、前記隔壁の両側面の少なくとも一部に、前記溝部の底部に向かって当該隔壁の厚さが増大するように傾斜したガイド面を設けることが望ましい。このような構成とすれば、先に設置したブロックの回転支承用の溝部に対し、次に設置する他の二つのブロックの回転支承用の突起を前記溝部の上方から嵌入させるとき、突起の下端縁をガイド面に沿って摺動させながらブロック全体を下降させるだけで、突起を常に同じ位置に嵌入させることができる。このため、多数のブロックを配置するときの位置合わせ作業をさらに容易且つ正確に行うことができるようになる。
【0013】
次に、本発明のブロックは、平面視形状がL字状または逆L字状であって、L字垂直部分の上面に当該L字垂直部分を横断する方向に回転支承用の溝部を形成し、L字水平部分の端部下面に前記溝部に嵌入可能な大きさの回転支承用の突起を形成し、前記溝部のL字垂直部分側の端部に当該溝部を横断する隔壁を設けたことを特徴とする。
【0014】
平面視形状がT字状の前記ブロックを複数組み合わせて連結構造体を構築した場合、その連結構造体の周縁部(ブロックのT字水平部分と平行方向の周縁部)は、前記ブロックのT字水平部分の片方の端部が前記ブロック一つ置きに露出した凹凸形状をなす。そこで、平面視形状がL字状または逆L字状をしたブロックを前記連結構造体の周縁部に配置して、T字状のブロックと係合させれば、そのT字水平部分の片端部の露出を回避することができるため、前記周縁部が直線的形状となり、強度も向上する。
【0015】
この場合、前記隔壁の内側面の少なくとも一部に、前記溝部の底部に向かって当該隔壁の厚さが増大するように傾斜したガイド面を設けることが望ましい。
【0016】
このような構成とすれば、先に設置したブロックの回転支承用の溝部に対し、次に設置するブロックの回転支承用の突起を嵌入させるとき、突起の下端縁をガイド面に沿って摺動させながらブロック全体を下降させるだけで、突起を常に同じ位置に嵌入させることができる。このため、ブロックを配置するときの位置合わせ作業をさらに容易且つ正確に行うことができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明により、施工時の位置合わせ作業が容易であって、土砂流出が発生し難く、連結強度の高い連結構造体を構築可能なブロックを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態であるブロックを示す斜視図、図2は図1に示すブロックの平面図、図3は図1に示すブロックの右側面図、図4は図1に示すブロックの背面図、図5は図1に示すブロックの正面図、図6は図1に示すブロックの底面図である。
【0019】
図1〜図6に示すように、ブロック10は、平面視形状がT字状をしたコンクリート製の建設資材であり、T字垂直部分13の下端に設けられた拡大部19上面に回転支承用の溝部11が形成され、T字水平部分16の左右の端部12,12下面にそれぞれ回転支承用の突起12aが形成され、溝部11内に当該溝部11を横断する隔壁17が設けられている。拡大部19の厚さ19t及び幅19wは、T字垂直部分13の厚さ13t及び幅13wより大きく形成されている。隔壁17は溝部11の長さ方向の中央に設けられ、隔壁17両面の下方部分にそれぞれ、溝部11の底部に向かって当該隔壁17の厚さが増大するように傾斜したガイド面17aが設けられている。
【0020】
溝部11は略U字状であり、突起12aは溝部11内に収容可能な外径の半円柱状をなしている。T字水平部分16の端部12,12上面にはそれぞれT字水平部分16上面より高い段差部18が設けられ、段差部18,18の側縁部を除く周縁には、下方に向かって広がる傾斜面18a,18b,18cが連設されている。また、T字垂直部分13の側面と拡大部19との境界には補強部13aが設けられ、T字垂直部分13の側面とT字水平部分16との境界には補強部13bが設けられている。
【0021】
T字水平部分16下面の左右に離れた位置に一対の接地面12bが設けられ、拡大部19下面には接地面19cが設けられている。拡大部19の正面19fの上下には面取り部19a,19bが設けられ、T字垂直部分13の上面と拡大部19上面との間には面取り部19dが設けられ、T字垂直部分13の下面と接地面19cとの間には面取り部19eが設けられている。
【0022】
また、T字垂直部分13上面において、ブロック10の重心上に位置する部分に、擂り鉢状の凹部14が形成され、この凹部14の底部にアンカー15が埋設されている。アンカー15は、その軸部15bがブロック10内に起立状に埋設され、その頭部15aが凹部14内に突出している。アンカー15は、施工の際に、クレーン(図示せず)でブロック10を吊り下げるときに使用されるブロック連結具C(図9参照)を着脱可能に連結するための部材である。
【0023】
次に、図7〜図9に基づいて、ブロック10の配置形態について説明する。図7は図1に示すブロックの配置形態を示す平面図、図8は図1に示すブロックの配置形態を示す垂直断面図、図9は図1に示すブロックの位置合わせ状態を示す垂直断面図である。
【0024】
図7,図8に示すように、河川Wの堤防の上部に設置されたブロック10の回転支承用の溝部11に対し、他の二個のブロック10の回転支承用の突起12aを嵌め込んで蝶番状構造を形成しながら、矢線D方向に沿って、複数のブロック10を互いに連結していくと、設置面Pに敷設されたシート材20を覆う連結構造体100(コンクリート製の網状体)が形成される。互いに連結されたブロック10は、突起12aを軸心として回動可能であるとともに、当該軸心方向に移動可能であるため、直線状の河川堤防の平面状地形は勿論、曲がった河川堤防の曲面状地形に沿って複数のブロック10を配置することができ、これによって地形と一体化した連結構造体100を構築することができる。
【0025】
また、先に設置したブロック10の回転支承用の溝部11に対し、次に設置するブロック10の回転支承用の突起12を嵌入させるとき、当該溝部11内にある隔壁17を基準にすることができるため、施工時の位置合わせ作業が容易である。また、隔壁17が存在することにより、溝部11がその長手方向(河川Wの流下方向R)に連続しない形状となっているため、施工後、河川Wの水面W1下にあるブロック10においても、溝部11と突起12aとの隙間に充填された土砂流出が発生し難い。このため、溝部11と突起12aとが強固に連結され、水流などによるブロック10のズレを防止することができる。さらに、溝部11内の隔壁17が補強リブの機能を発揮することにより、従来のブロックよりも深い溝部11を形成することができるため、連結強度も優れている。
【0026】
隔壁17は溝部11の長手方向の中央に設けられているため、先に設置したブロック10の溝部11に対し、次に設置する他の二つのブロック10の突起12aを嵌入させるとき、溝部11の中央に位置する隔壁17を挟んで、他の二つの突起12aが互いに対称をなすように嵌入させれば、複数のブロック10を等間隔に配置することができる。従って、多数のブロック10を広範囲に渡って配置する場合の位置合わせ作業が容易となり、作業者の負担を軽減することができる。
【0027】
また、隔壁17の両面にはガイド面17aが形成されているため、図9に示すように、先に設置したブロック10の溝部11に対し、次に設置する他の二つのブロック10の突起12aを溝部11の上方から嵌入させるとき、突起12aの下端縁をガイド面17aに沿って摺動させながらブロック10全体を下降させれば、突起12aを常に同じ位置に嵌入させることができる。このため、多数のブロック10を配置するときの位置合わせ作業を容易且つ正確に行うことができる。
【0028】
なお、図8に示すように、浸食防止の目的で、設置面Pとブロック10との間に敷設されるシート材20は、ブロック10の接地面12b,19cに予め貼着した状態で設置面Pに設置している。これにより、シート材10の敷設作業を、ブロック10の設置作業と同時に行うことができるため、作業効率が大幅に向上する。なお、ブロック10の接地面12b,19cに予めシート材20を貼着する工法に限定するものではないので、これ以外の工法を採用することもできる。
【0029】
ここで、図8,図10に基づき、ブロック10のその他の配置形態について説明する。図10は図1に示すブロックのその他の配置形態を示す垂直断面図である。前述したように、図8に示す連結構造体100は、複数のブロック10を河川Wの堤防の上部から川底に向かって矢線D方向に配置していくことによって構築されているが、ブロック10の配置形態はこれに限定するものではない。即ち、図10に示すように、複数のブロック10を河川Wの川底から堤防上部に向かって矢線U方向に配置していくことによって連結構造体200を構築することもできる。従って、ブロック10の配置方向については、施工現場の状況に応じて、矢線Dまたは矢線U方向の何れかを選択することができる。
【0030】
次に、図11〜図13に基づいて、本発明の実施の形態であるその他のブロックについて説明する。図11(a)は本発明の実施の形態であるL字状のブロックを示す斜視図、(b)は逆L字状ブロックを示す斜視図、図12,図13は図10に示すブロックの配置形態を示す平面図である。なお、図11〜図13において図1〜図10と同じ符号を付している部分は、前述したブロック10、連結構造体100,200の構成部分と同じ構造や機能を有する部分であり、説明を省略する。
【0031】
図11(a)に示すブロック10tは平面視形状がL字状であり、図11(b)に示すブロック10sは平面視形状が逆L字状であるが、その他の部分は互いに鏡面対称な構造をなしている。それぞれのブロック10t,10sは、L字垂直部分13sの上面に、当該L字垂直部分13sを横断する方向に回転支承用の溝部11を形成し、L字水平部分12tの端部12s下面に、溝部11に嵌入可能な大きさの回転支承用の突起12aを形成し、溝部11のL字垂直部分13s側の端部にそれぞれ当該溝部11を横断する隔壁17t,17sを設けている。また、隔壁17t,17sの内側面(溝部11に臨む面)の下方部分には、溝部11の底部に向かって当該隔壁11の厚さが増大するように傾斜したガイド面17aを設けている。
【0032】
図12に示すように、平面視形状がT字状のブロック10を複数組み合わせて連結構造体100を構築する場合、その連結構造体100の周縁部(ブロック10のT字水平部分と平行方向の周縁部)に、平面視形状がL字状のブロック10tまたは逆L字状のブロック10sをそれぞれ配置し、T字状のブロック10と係合させれば、そのT字水平部分の端部12の露出を回避することができ、前記周縁部が直線的形状となり、連結構造体100の強度向上に有効である。
【0033】
また、隔壁17t,17sの内側面(溝部11に臨む面)の下方部分にはそれぞれガイド面17aが形成されているため、他のブロック10の突起12aを溝部11の上方から嵌入させるとき、突起12aの下端縁をガイド面17aに沿って摺動させながらブロック10全体を下降させれば、突起12aは常に同じ位置に嵌入される。このため、多数のブロック10を配置するときの位置合わせ作業を容易且つ正確に行うことができる。
【0034】
さらに、図13に示すように、平面視形状がT字状のブロック10を複数組み合わせて構築された連結構造体200の周縁部(ブロック10のT字水平部分と平行方向の周縁部)にもブロック10t,10sを配置することができ、前述と同様の作用、効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明のブロックは、河川の堤防や海岸などの浸食を防止するために構築される護岸構造物用の建設資材として土木建設業の分野において広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態であるT字状のブロックを示す斜視図である。
【図2】図1に示すブロックの平面図である。
【図3】図1に示すブロックの右側面図である。
【図4】図1に示すブロックの背面図である。
【図5】図1に示すブロックの正面図である。
【図6】図1に示すブロックの底面図である。
【図7】図1に示すブロックの配置形態を示す平面図である。
【図8】図1に示すブロックの配置形態を示す垂直断面図である。
【図9】図1に示すブロックの位置合わせ状態を示す垂直断面図である。
【図10】図1に示すブロックのその他の配置形態を示す垂直断面図である。
【図11】(a)は本発明の実施の形態であるL字状のブロックを示す斜視図、(b)は逆L字状ブロックを示す斜視図である。
【図12】図10に示すブロックの配置形態を示す平面図である。
【図13】図10に示すブロックの配置形態を示す平面図である。
【図14】従来のブロックの配置形態を示す平面図である。
【図15】従来のブロックの配置形態を示す垂直断面図である。
【符号の説明】
【0037】
10,10s,10t ブロック
11 溝部
12 端部
12a 突起
12b,19c 接地面
12t L字水平部分
13 T字垂直部分
13a,13b 補強部
13s L字垂直部分
13t,19t 厚さ
13w,19w 幅
14 凹部
15 アンカー
15a 頭部
15b 軸部
16 T字水平部分
17,17s,17t 隔壁
17a ガイド面
18 段差部
18a,18b,18c 傾斜面
19 拡大部
19a,19b,19d 面取り部
19f 正面
20 シート材
100,200 連結構造体
C ブロック連結具
P 設置面
R 河川の流下方向
W 河川
W1 水面
【技術分野】
【0001】
本発明は、自然環境や水辺の生態系に悪影響を及ぼすことなく、河川の堤防や海岸などの浸食を防止可能な護岸構造物を構築するためのブロックに関する。
【背景技術】
【0002】
海岸や河川の堤防などの浸食を防止するため、従来、様々な護岸技術が開発、施工されているが、近年においては、浸食防止のみを目的とする護岸工事は敬遠され、自然の景観や水辺の生態系を乱すことのない護岸技術が求められている。そこで、本出願人は、完成後、期間が経過すると、自然環境と渾然一体化する護岸構造物を提案している(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
特許文献1記載の護岸構造物の構築に使用する主要な資材は、図14に示すように、平面視形状がT字状をしたコンクリート製のブロック30である。ブロック30のT字垂直部の上面の下端寄りの部分に回転支承用溝部31を有し、T字水平部の両端下面にそれぞれ回転支承用突起を有している。また、図15に示すように、ブロック30の底面には、上面方向に凹んだ段差部33が設けられている。
【0004】
図14,図15に示すように、一個のブロック30の回転支承用溝部31に対し、他の二個のブロック30の回転支承用突起32を嵌め込んで蝶番状構造を形成することにより複数のブロック30を互いに連結していくと、設置面Pに敷設されたシート材35を覆うコンクリート製の網状体(以下、「連結構造体」という。)が形成される。互いに連結されたブロック30は、回転支承用突起32を軸心として回動可能であるとともに、当該軸心方向に移動可能であるため、曲がった河川の堤防においても曲面状の地形に沿ってブロック30を配置することができる。
【0005】
【特許文献1】特開平11−315527号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1記載のブロックは、互いに連結された状態で回転支承用突起32の軸心方向に移動可能であるため、曲面状の地形に沿って配置することができる点において優れている。しかしながら、図14に示すように、回転支承用溝部31に嵌め込まれた二つの回転支承用突起32同士の隙間S1がバラつくことがある。これは、ブロック30の配置作業の際、ブロック30をクレーンなどで吊り下げて移動、配置するため、先に設置されたブロック30の回転支承用溝部31上に、次のブロック30の回転支承用突起32を嵌め込むときの細かな位置合わせが困難であることに起因する。
【0007】
また、ブロック30の回転支承用溝部31は回転支承用突起32の軸心方向に連続しているため、図15に示すように、他のブロック30の回転支承用突起32を嵌め込んだとき、回転支承用溝部31と回転支承用突起32との間に生じる隙間S2も前記軸心方向に連続した状態となる。このため、施工後、植物の育成のため隙間S2に充填された土砂が水流などによって流出することがある。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、施工時の位置合わせ作業が容易であって、土砂流出が発生し難く、連結強度の高い連結構造体を構築可能なブロックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のブロックは、平面視形状がT字状であって、T字垂直部分の上面に当該T字垂直部分を横断する方向に回転支承用の溝部を形成し、T字水平部分の左右両端部下面にそれぞれ前記溝部内に嵌入可能な大きさの回転支承用の突起を形成し、前記溝部内に当該溝部を横断する隔壁を設けたことを特徴とする。
【0010】
このような構成とすれば、T字状をしたブロックを複数組み合わせて連結構造体を構築する場合において、先に設置したブロックの回転支承用の溝部に対し、次に設置するブロックの回転支承用の突起を嵌入させるとき、当該溝部内にある隔壁を基準にすることができるため、施工時の位置合わせ作業が容易である。また、隔壁の存在により、溝部がT字水平部分と平行に連続しない形状となるため、施工後の土砂流出も発生し難い。さらに、溝部内の隔壁が補強リブの機能を発揮するため、従来のブロックより深い溝部を形成することが可能となり、連結強度の高い連結構造体を構築することができる。
【0011】
ここで、前記隔壁を前記溝部の長さ方向の中央に設ければ、先に設置したブロックの回転支承用の溝部に対し、次に設置する他の二つのブロックの回転支承用の突起を嵌入させるとき、溝部の中央に位置する隔壁を挟んで、他の二つの突起が互いに対称をなすように嵌入させるだけで、複数のブロックを等間隔に配置することができるため、位置合わせ作業を簡略化することができる。
【0012】
この場合、前記隔壁の両側面の少なくとも一部に、前記溝部の底部に向かって当該隔壁の厚さが増大するように傾斜したガイド面を設けることが望ましい。このような構成とすれば、先に設置したブロックの回転支承用の溝部に対し、次に設置する他の二つのブロックの回転支承用の突起を前記溝部の上方から嵌入させるとき、突起の下端縁をガイド面に沿って摺動させながらブロック全体を下降させるだけで、突起を常に同じ位置に嵌入させることができる。このため、多数のブロックを配置するときの位置合わせ作業をさらに容易且つ正確に行うことができるようになる。
【0013】
次に、本発明のブロックは、平面視形状がL字状または逆L字状であって、L字垂直部分の上面に当該L字垂直部分を横断する方向に回転支承用の溝部を形成し、L字水平部分の端部下面に前記溝部に嵌入可能な大きさの回転支承用の突起を形成し、前記溝部のL字垂直部分側の端部に当該溝部を横断する隔壁を設けたことを特徴とする。
【0014】
平面視形状がT字状の前記ブロックを複数組み合わせて連結構造体を構築した場合、その連結構造体の周縁部(ブロックのT字水平部分と平行方向の周縁部)は、前記ブロックのT字水平部分の片方の端部が前記ブロック一つ置きに露出した凹凸形状をなす。そこで、平面視形状がL字状または逆L字状をしたブロックを前記連結構造体の周縁部に配置して、T字状のブロックと係合させれば、そのT字水平部分の片端部の露出を回避することができるため、前記周縁部が直線的形状となり、強度も向上する。
【0015】
この場合、前記隔壁の内側面の少なくとも一部に、前記溝部の底部に向かって当該隔壁の厚さが増大するように傾斜したガイド面を設けることが望ましい。
【0016】
このような構成とすれば、先に設置したブロックの回転支承用の溝部に対し、次に設置するブロックの回転支承用の突起を嵌入させるとき、突起の下端縁をガイド面に沿って摺動させながらブロック全体を下降させるだけで、突起を常に同じ位置に嵌入させることができる。このため、ブロックを配置するときの位置合わせ作業をさらに容易且つ正確に行うことができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明により、施工時の位置合わせ作業が容易であって、土砂流出が発生し難く、連結強度の高い連結構造体を構築可能なブロックを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態であるブロックを示す斜視図、図2は図1に示すブロックの平面図、図3は図1に示すブロックの右側面図、図4は図1に示すブロックの背面図、図5は図1に示すブロックの正面図、図6は図1に示すブロックの底面図である。
【0019】
図1〜図6に示すように、ブロック10は、平面視形状がT字状をしたコンクリート製の建設資材であり、T字垂直部分13の下端に設けられた拡大部19上面に回転支承用の溝部11が形成され、T字水平部分16の左右の端部12,12下面にそれぞれ回転支承用の突起12aが形成され、溝部11内に当該溝部11を横断する隔壁17が設けられている。拡大部19の厚さ19t及び幅19wは、T字垂直部分13の厚さ13t及び幅13wより大きく形成されている。隔壁17は溝部11の長さ方向の中央に設けられ、隔壁17両面の下方部分にそれぞれ、溝部11の底部に向かって当該隔壁17の厚さが増大するように傾斜したガイド面17aが設けられている。
【0020】
溝部11は略U字状であり、突起12aは溝部11内に収容可能な外径の半円柱状をなしている。T字水平部分16の端部12,12上面にはそれぞれT字水平部分16上面より高い段差部18が設けられ、段差部18,18の側縁部を除く周縁には、下方に向かって広がる傾斜面18a,18b,18cが連設されている。また、T字垂直部分13の側面と拡大部19との境界には補強部13aが設けられ、T字垂直部分13の側面とT字水平部分16との境界には補強部13bが設けられている。
【0021】
T字水平部分16下面の左右に離れた位置に一対の接地面12bが設けられ、拡大部19下面には接地面19cが設けられている。拡大部19の正面19fの上下には面取り部19a,19bが設けられ、T字垂直部分13の上面と拡大部19上面との間には面取り部19dが設けられ、T字垂直部分13の下面と接地面19cとの間には面取り部19eが設けられている。
【0022】
また、T字垂直部分13上面において、ブロック10の重心上に位置する部分に、擂り鉢状の凹部14が形成され、この凹部14の底部にアンカー15が埋設されている。アンカー15は、その軸部15bがブロック10内に起立状に埋設され、その頭部15aが凹部14内に突出している。アンカー15は、施工の際に、クレーン(図示せず)でブロック10を吊り下げるときに使用されるブロック連結具C(図9参照)を着脱可能に連結するための部材である。
【0023】
次に、図7〜図9に基づいて、ブロック10の配置形態について説明する。図7は図1に示すブロックの配置形態を示す平面図、図8は図1に示すブロックの配置形態を示す垂直断面図、図9は図1に示すブロックの位置合わせ状態を示す垂直断面図である。
【0024】
図7,図8に示すように、河川Wの堤防の上部に設置されたブロック10の回転支承用の溝部11に対し、他の二個のブロック10の回転支承用の突起12aを嵌め込んで蝶番状構造を形成しながら、矢線D方向に沿って、複数のブロック10を互いに連結していくと、設置面Pに敷設されたシート材20を覆う連結構造体100(コンクリート製の網状体)が形成される。互いに連結されたブロック10は、突起12aを軸心として回動可能であるとともに、当該軸心方向に移動可能であるため、直線状の河川堤防の平面状地形は勿論、曲がった河川堤防の曲面状地形に沿って複数のブロック10を配置することができ、これによって地形と一体化した連結構造体100を構築することができる。
【0025】
また、先に設置したブロック10の回転支承用の溝部11に対し、次に設置するブロック10の回転支承用の突起12を嵌入させるとき、当該溝部11内にある隔壁17を基準にすることができるため、施工時の位置合わせ作業が容易である。また、隔壁17が存在することにより、溝部11がその長手方向(河川Wの流下方向R)に連続しない形状となっているため、施工後、河川Wの水面W1下にあるブロック10においても、溝部11と突起12aとの隙間に充填された土砂流出が発生し難い。このため、溝部11と突起12aとが強固に連結され、水流などによるブロック10のズレを防止することができる。さらに、溝部11内の隔壁17が補強リブの機能を発揮することにより、従来のブロックよりも深い溝部11を形成することができるため、連結強度も優れている。
【0026】
隔壁17は溝部11の長手方向の中央に設けられているため、先に設置したブロック10の溝部11に対し、次に設置する他の二つのブロック10の突起12aを嵌入させるとき、溝部11の中央に位置する隔壁17を挟んで、他の二つの突起12aが互いに対称をなすように嵌入させれば、複数のブロック10を等間隔に配置することができる。従って、多数のブロック10を広範囲に渡って配置する場合の位置合わせ作業が容易となり、作業者の負担を軽減することができる。
【0027】
また、隔壁17の両面にはガイド面17aが形成されているため、図9に示すように、先に設置したブロック10の溝部11に対し、次に設置する他の二つのブロック10の突起12aを溝部11の上方から嵌入させるとき、突起12aの下端縁をガイド面17aに沿って摺動させながらブロック10全体を下降させれば、突起12aを常に同じ位置に嵌入させることができる。このため、多数のブロック10を配置するときの位置合わせ作業を容易且つ正確に行うことができる。
【0028】
なお、図8に示すように、浸食防止の目的で、設置面Pとブロック10との間に敷設されるシート材20は、ブロック10の接地面12b,19cに予め貼着した状態で設置面Pに設置している。これにより、シート材10の敷設作業を、ブロック10の設置作業と同時に行うことができるため、作業効率が大幅に向上する。なお、ブロック10の接地面12b,19cに予めシート材20を貼着する工法に限定するものではないので、これ以外の工法を採用することもできる。
【0029】
ここで、図8,図10に基づき、ブロック10のその他の配置形態について説明する。図10は図1に示すブロックのその他の配置形態を示す垂直断面図である。前述したように、図8に示す連結構造体100は、複数のブロック10を河川Wの堤防の上部から川底に向かって矢線D方向に配置していくことによって構築されているが、ブロック10の配置形態はこれに限定するものではない。即ち、図10に示すように、複数のブロック10を河川Wの川底から堤防上部に向かって矢線U方向に配置していくことによって連結構造体200を構築することもできる。従って、ブロック10の配置方向については、施工現場の状況に応じて、矢線Dまたは矢線U方向の何れかを選択することができる。
【0030】
次に、図11〜図13に基づいて、本発明の実施の形態であるその他のブロックについて説明する。図11(a)は本発明の実施の形態であるL字状のブロックを示す斜視図、(b)は逆L字状ブロックを示す斜視図、図12,図13は図10に示すブロックの配置形態を示す平面図である。なお、図11〜図13において図1〜図10と同じ符号を付している部分は、前述したブロック10、連結構造体100,200の構成部分と同じ構造や機能を有する部分であり、説明を省略する。
【0031】
図11(a)に示すブロック10tは平面視形状がL字状であり、図11(b)に示すブロック10sは平面視形状が逆L字状であるが、その他の部分は互いに鏡面対称な構造をなしている。それぞれのブロック10t,10sは、L字垂直部分13sの上面に、当該L字垂直部分13sを横断する方向に回転支承用の溝部11を形成し、L字水平部分12tの端部12s下面に、溝部11に嵌入可能な大きさの回転支承用の突起12aを形成し、溝部11のL字垂直部分13s側の端部にそれぞれ当該溝部11を横断する隔壁17t,17sを設けている。また、隔壁17t,17sの内側面(溝部11に臨む面)の下方部分には、溝部11の底部に向かって当該隔壁11の厚さが増大するように傾斜したガイド面17aを設けている。
【0032】
図12に示すように、平面視形状がT字状のブロック10を複数組み合わせて連結構造体100を構築する場合、その連結構造体100の周縁部(ブロック10のT字水平部分と平行方向の周縁部)に、平面視形状がL字状のブロック10tまたは逆L字状のブロック10sをそれぞれ配置し、T字状のブロック10と係合させれば、そのT字水平部分の端部12の露出を回避することができ、前記周縁部が直線的形状となり、連結構造体100の強度向上に有効である。
【0033】
また、隔壁17t,17sの内側面(溝部11に臨む面)の下方部分にはそれぞれガイド面17aが形成されているため、他のブロック10の突起12aを溝部11の上方から嵌入させるとき、突起12aの下端縁をガイド面17aに沿って摺動させながらブロック10全体を下降させれば、突起12aは常に同じ位置に嵌入される。このため、多数のブロック10を配置するときの位置合わせ作業を容易且つ正確に行うことができる。
【0034】
さらに、図13に示すように、平面視形状がT字状のブロック10を複数組み合わせて構築された連結構造体200の周縁部(ブロック10のT字水平部分と平行方向の周縁部)にもブロック10t,10sを配置することができ、前述と同様の作用、効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明のブロックは、河川の堤防や海岸などの浸食を防止するために構築される護岸構造物用の建設資材として土木建設業の分野において広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態であるT字状のブロックを示す斜視図である。
【図2】図1に示すブロックの平面図である。
【図3】図1に示すブロックの右側面図である。
【図4】図1に示すブロックの背面図である。
【図5】図1に示すブロックの正面図である。
【図6】図1に示すブロックの底面図である。
【図7】図1に示すブロックの配置形態を示す平面図である。
【図8】図1に示すブロックの配置形態を示す垂直断面図である。
【図9】図1に示すブロックの位置合わせ状態を示す垂直断面図である。
【図10】図1に示すブロックのその他の配置形態を示す垂直断面図である。
【図11】(a)は本発明の実施の形態であるL字状のブロックを示す斜視図、(b)は逆L字状ブロックを示す斜視図である。
【図12】図10に示すブロックの配置形態を示す平面図である。
【図13】図10に示すブロックの配置形態を示す平面図である。
【図14】従来のブロックの配置形態を示す平面図である。
【図15】従来のブロックの配置形態を示す垂直断面図である。
【符号の説明】
【0037】
10,10s,10t ブロック
11 溝部
12 端部
12a 突起
12b,19c 接地面
12t L字水平部分
13 T字垂直部分
13a,13b 補強部
13s L字垂直部分
13t,19t 厚さ
13w,19w 幅
14 凹部
15 アンカー
15a 頭部
15b 軸部
16 T字水平部分
17,17s,17t 隔壁
17a ガイド面
18 段差部
18a,18b,18c 傾斜面
19 拡大部
19a,19b,19d 面取り部
19f 正面
20 シート材
100,200 連結構造体
C ブロック連結具
P 設置面
R 河川の流下方向
W 河川
W1 水面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視形状がT字状であって、T字垂直部分の上面に当該T字垂直部分を横断する方向に回転支承用の溝部を形成し、T字水平部分の左右両端部下面にそれぞれ前記溝部内に嵌入可能な大きさの回転支承用の突起を形成し、前記溝部内に当該溝部を横断する隔壁を設けたことを特徴とするブロック。
【請求項2】
前記隔壁を前記溝部の長さ方向の中央に設けた請求項1記載のブロック。
【請求項3】
前記隔壁の両側面の少なくとも一部に、前記溝部の底部に向かって当該隔壁の厚さが増大するように傾斜したガイド面を設けた請求項1または2記載のブロック。
【請求項4】
平面視形状がL字状または逆L字状であって、L字垂直部分の上面に当該L字垂直部分を横断する方向に回転支承用の溝部を形成し、L字水平部分の端部下面に前記溝部に嵌入可能な大きさの回転支承用の突起を形成し、前記溝部のL字垂直部分側の端部に当該溝部を横断する隔壁を設けたことを特徴とするブロック。
【請求項5】
前記隔壁の内側面の少なくとも一部に、前記溝部の底部に向かって当該隔壁の厚さが増大するように傾斜したガイド面を設けた請求項4記載のブロック。
【請求項1】
平面視形状がT字状であって、T字垂直部分の上面に当該T字垂直部分を横断する方向に回転支承用の溝部を形成し、T字水平部分の左右両端部下面にそれぞれ前記溝部内に嵌入可能な大きさの回転支承用の突起を形成し、前記溝部内に当該溝部を横断する隔壁を設けたことを特徴とするブロック。
【請求項2】
前記隔壁を前記溝部の長さ方向の中央に設けた請求項1記載のブロック。
【請求項3】
前記隔壁の両側面の少なくとも一部に、前記溝部の底部に向かって当該隔壁の厚さが増大するように傾斜したガイド面を設けた請求項1または2記載のブロック。
【請求項4】
平面視形状がL字状または逆L字状であって、L字垂直部分の上面に当該L字垂直部分を横断する方向に回転支承用の溝部を形成し、L字水平部分の端部下面に前記溝部に嵌入可能な大きさの回転支承用の突起を形成し、前記溝部のL字垂直部分側の端部に当該溝部を横断する隔壁を設けたことを特徴とするブロック。
【請求項5】
前記隔壁の内側面の少なくとも一部に、前記溝部の底部に向かって当該隔壁の厚さが増大するように傾斜したガイド面を設けた請求項4記載のブロック。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2010−31522(P2010−31522A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−193990(P2008−193990)
【出願日】平成20年7月28日(2008.7.28)
【出願人】(391024984)水工技研株式会社 (6)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月28日(2008.7.28)
【出願人】(391024984)水工技研株式会社 (6)
【Fターム(参考)】
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