説明

ブロードバンド無線ネットワークにおける中継のための分配制御アーキテクチャ

【課題】無線中継のための分配制御中継アーキテクチャに関するシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】高度移動局(AMS)であって、高度中継局(ARS)を介して、前記ARSとアクセスサービスネットワークゲートウエイ(GW)との間のR6インターフェースでASNと通信する送受信手段を備え、前記AMSは、前記ARSとインターフェースすることで最初のレンジングをおこない、前記AMSに対して前記ARSが割り当てた局識別子(STID)を受信して、前記ARSからフロー識別子割当を受信して、前記ARSがおこなった制御処理の制御処理メッセージを前記ARSから受信するように校正される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は無線システムに係り、より詳しくは、無線中継のための分配制御アーキテクチャの提供に係る。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムにおいては通常、ある領域全体に基地局が分散しており、その領域またはセル全体においてデータ接続が提供される。各基地局は、通信インフラストラクチャにより通信バックボーンと接続し、サブスクライバを、無線通信システムの内外の他のユーザおよびシステムに接続する。
【0003】
従来の基地局は、セル内で通信するよう構成されており、無線システムのマクロセル内で通信するよう構成されている場合もある。基地局が提供するマクロセルは、数マイルの断面を有する場合があるが、この基地局を配置する際にはかなり複雑な実装が必要となりコストもかかることが予想される。無線システムの範囲を、通常の基地局よりも低コストで基地局の範囲外に広げる目的からマイクロセルが利用されているが、マイクロセルの範囲は、断面がせいぜい100フィートであるといったように、非常に限られている。中継器(repeater)も無線システムの範囲を広げるために利用されてきたが、中継器は、干渉を増幅し、受信器が計測する信号対干渉雑音比(SINR)が悪くなる場合もある。さらには、中継器は概して無線システムにおいて信号制御および処理機能を持たない。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本発明を例示により示すが、添付図面による制限は意図していない。
【図1】一部の実施形態における無線ネットワークを示す。
【図2】一部の実施形態における無線ネットワークを示す概略図である。
【図3】一部の実施形態における分配制御中継アーキテクチャを示す。
【図4】一部の実施形態におけるプロトコルスタックを示す。
【図5】一部の実施形態における分配制御中継アーキテクチャを示す。
【図6】一部の実施形態における分配中継制御方法を示す。
【図7】一部の実施形態における分配中継制御方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下の詳細な説明において、本発明の実施形態の完全な理解を促すべく多くの特定の詳細を述べる。しかし、当業者であれば、本発明の実施形態がこれら特定の詳細なしに実施可能であることを理解する。また、公知の方法、プロシージャ、コンポーネント、および回路等を詳細に説明しないことにより、本発明の実施形態の本質を曖昧にしないようにしている箇所もある。
【0006】
そうではないと明記しない限り、以下の説明から分かるように、処理(processing)」「コンピューティング(computing)」「計算(calculating)」「判断/決定(determining)」といった用語を利用する説明は明細書の随所に見られるが、これらは、特にそうではないと明記していない限りにおいて、プロセッサまたは処理回路、あるいはこれに類似した電子処理デバイスを備えるコンピュータまたはコンピューティングシステムの動作および/または処理に係るものであってよく、コンピュータシステムのレジスタおよび/またはメモリの電子量等の物理量で表されるデータを、コンピューティングシステムのメモリ、レジスタ、または他の同様の情報格納、送信、または表示デバイス内の物理量として同様に表される他のデータへと操作および/または変換するもののことであってよい。加えて、「複数」という用語が本明細書の随所で利用されている場合があるが、これは2以上のコンポーネント、デバイス、エレメント、パラメータ等を示すのに利用されている。
【0007】
さらに以下の詳細な説明は、無線デバイス、プラットフォーム、ユーザ機器(UE)、サブスクライバ局(SS)、局、移動局(MS)、または高度移動局(AMS)により無線ネットワークにアクセスする様々な実施形態について説明する。プラットフォーム、UE、SS、MS、またはAMSといった上述した様々な形態のデバイスは、明細書を通じて通常はMSと称される。MSは、中継局(RS)、高度中継局(ARS)、基地局(BS)、高度基地局(ABS)、マルチホッピング中継基地局(MRBS)、アクセスポイント(AP)、ノード、中継ノード(RN)、ノードB、または高度ノードB(eNB)等の1以上のデバイスまたはシステムにより無線ネットワークにアクセスすることができる。ARおよびARSという用語は、明細書を通じて概してARと称すこととし、この用語は、特定の無線ネットワークで利用されている無線プロトコルに応じて交互に利用されることのできるコンセプトである。BS、ABS、MRBS、AP、ノード、ノードB、またはeNBという用語は、明細書を通じて概してBSと称することとする。BS、ABS、MRBS、AP、ノード、ノードB、またはeNBという用語もまた、特定の無線ネットワークで利用されている無線プロトコルに応じて交互に利用されることのできるコンセプトであるので、本明細書でBSといえば、一例としては、eNB、またはAPのいずれかのこととしてみなすこともできる。同様に、本明細書でMSまたはSSといえば、別の例として、UEまたはSTAのいずれかのこととしてみなすこともできる。無線ネットワークは、WLAN(無線LAN)、WPAN(無線PAN)、および/または、WWAN(無線WAN)を特に含むが、これらに限定はされない。
【0008】
以下の本発明の実施形態は、無線システム(radio system)のトランスミッタおよびレシーバといった様々な用途で利用可能であるが、本発明はこの点に制限はされない。本発明の範囲に特に含まれる無線システムには、ネットワークインタフェースカード(NIC)、ネットワークアダプタ、MS、BS、ゲートウェイ、ブリッジ、およびハブが含まれるが、これらに限定はされない。さらに、本発明の範囲に含まれる無線システムには、セルラー無線電話機システム(cellular radiotelephone system)、衛星システム、パーソナル通信システム(PCS)、スマートフォン、ネットブック、双方向無線システム、双方向ページャ、パーソナルコンピュータ(PC)、および関連する周辺機器、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピューティングアクセサリ、および、その性質上関連していてよく、本発明の実施形態の原理を適切に適用できる全ての既存および将来のシステムが含まれる。
【0009】
無線通信を含む通信分野では、無線ネットワークでRSを利用するシステムおよび方法を提供することが好適であると思われる。RSは、1以上の基地局、高度基地局(ABS)その他のRSを含む接続により、アクセスサービスネットワーク(ASN)その他のネットワークへのアクセスを提供する。無線ネットワークで1以上のRSを利用してネットワークカバー範囲を広げ、配置領域においてカバーしきれていないホールをなくし、無線ネットワークのスループットを向上させると好適であると思われる。本発明の様々な実施形態においては、分配制御アーキテクチャ、および、無線ネットワークに制御と中継を組み込むデータ経路処理とを実装する方法が例示される。
【0010】
図1は、一部の実施形態における無線ネットワーク100を示す。図1の無線ネットワーク100においては、5つのRS110および2つのMS120がサービス提供基地局105を取り囲んでいるが、本実施形態はこれに限定はされず、無線ネットワーク100は任意の数のMS120、RS110、およびBS105を含むことができる。
【0011】
RS110は、サービス提供基地局105に対して、および/または、他のRS110に対して、および/または、MS120に対して、トランシーバおよび1以上のアンテナを利用して信号を送受信することができる。無線ネットワーク100は、IEEE802.11a(登録商標)−1999、IEEE802.11b(登録商標)−1999/Corl2001、IEEE802.11g(登録商標)−2003、および/またはIEEE802.11n(登録商標)等のIEEE802.11(登録商標)規格(無線LAN媒体アクセス制御(MAC)および物理層(PHY)向けのIEEE規格、1999年版、2003年6月12日に再確認)、「IEE規格802.16−2009」または「WiMAX」規格と称されうるIEEE802.162004/Corl−2005またはIEEE規格802.16−2009等のIEEE P802.16(登録商標)規格(ローカルおよびメトロポリタンエリアネットワーク用のIEEE規格−パート16:固定ブロードバンド無線アクセスシステム向けの空気インタフェース、2004年10月1日)、および/または、IEEE802.15.1(登録商標)規格(ローカルおよびメトロポリタンエリアネットワーク用のIEEE規格――特別要件、パート15.1:無線PAN(WPAN(登録商標)向けの無線媒体アクセス制御(MAC)および物理層(PHY)仕様)、2005年6月14日)により規定されている1以上のプロトコルを利用するよう構成されてよいが、本発明はこの点に限定はされず、他の規格を利用することもできる。一部の実施形態では、無線ネットワーク100の属性、互換性、および/または、機能、およびそのコンポーネントを、例えばIEEE802.16規格(WiMAX(worldwide interoperability for microwave access)と称される場合もある)により定義することができる。これに代えて、または、これに加えて、無線ネットワーク100は、3GPP(3rd Generation Partnership Project)、4G(Fourth Generation)、ロングタームエボリューション(LTE)セルラーネットワークまたはWLANまたはWWANの任意のプロトコルと互換性を有してよいデバイスおよび/またはプロトコルを利用することができる。
【0012】
本発明の実施形態は、次世代の移動型WiMAXシステム(IEEE802.16m、IEEE802.16e、IEEE802.16j、および/またはIEEE802.16ac規格に基づく)において、実質的に高い移動性および低レイテンシーアプリケーション(例えば、VoIP(Voice-over-Internet Protocol)、空気インタフェースを介したインタラクティブなゲームプレイ、より大きなセルサイズまたはより低い周波数帯域における配置、および/または、「マルチホッピング」中継処理)を効率的にサポートすることができる。
【0013】
無線ネットワーク100の位置に応じて、MS120はサービス提供基地局105または1以上のRS110と関連付けられてよい。例えば、無線ネットワーク100の基地局105に近い位置にあるMS120は、トランシーバおよび1以上のアンテナを利用してサービス提供基地局105に直接接続されてよく、無線ネットワーク100の端部にあるMS120は1以上のRS110に接続されてよい。無線ネットワーク100では、基地局105は基地局カバーセル130を提供し、各RS110は中継カバーセル140を提供する。各基地局カバーセル130および中継カバーセル140の形状およびサイズは、地上特性およびトポロジー特性、ネットワーク要件、およびシステム構成に応じて変化してよい。
【0014】
各RS110は、無線インタフェースを通じて発信元から発信先へ信号を復号/転送することができる。一実施形態では、各RS110は有線の帰路を必要とせずに実装可能である。さらに、RS110はリソーススケジュールおよび協同中継送信機能を有するインテリジェント型であってよく、これにより1以上のBS105およびRS110が協同してデータを1つの従属局および/または多数の従属局(他のBS105および/またはRS110を含みうる)に対して送受信することができてよい。さらに、協同中継環境においては、多数の送信および/または受信局が提携して、自身のアンテナを共有して仮想アンテナアレイを形成することもできる。
【0015】
無線ネットワーク100における通信は、プライマリキャリア等のキャリアを介して開始することができる。プライマリキャリアは、BS105、RS110、およびMS120がトラフィックおよび物理層(PHY)媒体アクセス制御(MAC)層制御情報を交換するキャリアであってよい。さらに、プライマリキャリアを利用して、一例として各MS120がセルにおいて自身のプライマリキャリアとみなすキャリアを有するようなネットワークエントリが挙げられるRS110およびMS105の処理の制御機能を通信することもできる。プライマリキャリアを介して既に構築されている通信に関しては、BS105またはRS110はMS120をプロンプトして、プライマリキャリアからセカンダリキャリアへ変更させることができ、その後オプションとしてプライマリキャリアを別のキャリアにスイッチさせることもできる。プライマリキャリアを介して既に構築されている通信に関しては、BS105またはRS110は、セカンダリキャリアのさらなる無線リソースを利用するMS120を割り当てることもできる。
【0016】
図2は、一部の実施形態における無線ネットワーク100を示す。複数のBS216−222を無線ネットワーク100に提供して、MS212−214に接続を直接的に提供したり、および/または、RS232−233を利用して間接的に提供したりすることができる。BS216−222は、様々に異なる形態をとることができ、用途に応じて大小様々の領域をカバーして電力を伝送することができる。図2ではBSおよびRSは類似したものとして示されているが、これらは互いに異なる接続および異なる構成であってもよい。図示された例では、MS212はBS219に関連付けられている。この関連付けにより、MS212はBS219と通信してMS212およびシステムがサポートする全てのサービスをサポートすることができる。
【0017】
各BS216−222はさらにゲートウェイ(GW)225、226に接続される。各ゲートウェイは複数のBSをサポートする。ゲートウェイは互いに対しては接続されていてもいなくてもよいが、その全てがNSP(ネットワークサービスプロバイダ)230用のCSN(接続サービスネットワーク)に直接的にまたは間接的に接続されている。いずれのシステムにおいても1以上のCSNがあってよい。CSNは、他の電話通信システム、データサーバ、およびサービスその他にアクセスを提供する電話通信バックボーン231に連結される。場合によってBSは、ゲートウェイ経由ではなくて、バックボーン231を介して直接CSN230に接続されてもよい。
【0018】
第3のゲートウェイ227も、他のゲートウェイとCSN230とに接続される。フェムトGW227は、1以上のフェムトセル(FC)223、224をサポートするフェムトゲートウェイである。該フェムトセルは、ブロードバンドサービス228を介してセキュアなトンネルを介してフェムトGW227に連結される。典型的な例としては、各フェムトセルは家庭またはオフィスコンピュータ(small business)に設けられ、ケーブルまたはDSL(デジタルサブスクライバライン)サービスを介してフェムトGW227に連結される、というものがある。しかし、その他のブロードバンドサービスのいずれか(無線ラジオシステム用のNSPのサービスを含む)を利用することもできる。この場合には、フェムトセルはBS216−222を介して接続可能である。第2のMS214はRS233を介してRS232に接続して、BS221を介してGW2 226にアクセスする。
【0019】
フェムトGW227に加えて、FC223、224はさらにブロードバンドサービスによるセキュアなチャネルを介してフェムトNSP229に接続される。フェムトNSP229は、フェムトセルに特有のサービスを提供する。
【0020】
図示されている例では、システム運営および管理をBS、GW、フェムトNSP229、およびNSP230の間で、様々な異なる方法によって分配する。通信に関しては、MS212は、それぞれ接続されたBSおよびGWによりMS214と通信することができる。 両方のMSが同じBSまたはフェムトセルに登録している場合、BSはGWを経由せずに通信をサポートすることができる。同様に、MS214が別のシステム、NSPまたはISP(インターネットサービスプロバイダ)に接続されていた場合には、2つのMSはバックボーン231を介して通信することができる。図2はネットワークの一例を示しているが、本発明は、幅広い範囲の様々なネットワーク構成に適用可能であり、通信を様々な状況および用途に合わせて様々な方法でルーティングすることができる。
【0021】
図3は、一部の実施形態における分散制御中継アーキテクチャのRS110とアクセスサービスネットワークゲートウェイ(ASN−GW)312との間のインタフェースを示す。ASN−GW312は、ASNネットワークアクセスプロバイダ(NAP)310へのゲートウェイとして機能する。IEEE802.16規格では、固定型および移動型のブロードバンド無線アクセスシステムのための媒体アクセス制御(MAC)および物理層(PHY)プロトコルについての規定がある。MACおよびPHY機能は、3つのカテゴリ(つまり、データプレーン、コントロールプレーン、およびマネージメントプレーン)への分類が可能である。データプレーンは、ヘッダ圧縮およびMACおよびPHYデータパケット処理機能といったデータ処理経路の機能を含む。様々な無線リソースの構成、連係、信号法、および管理をサポートするためには一式のレイヤ2(L2)制御機能が必要である。この一式の機能をコントロールプレーン機能と総称する。マネージメントプレーンも、外部管理およびシステム構成について定義している。
【0022】
BS105、RS110、およびASN−GW312を含むASN310は、ASN310にアクセスするべく、MS120に対する比較的大きなセル領域を提供する。本実施形態のASN310は、複数の実体(BS105、2つのASN−GW312、RS110、および2つのMS120を含む)を含むが、本実施形態はこれに限定はされない。他の実施形態では、これより多い、および/または、これより少ない実態が提供されてもよい。ASN−GW312はさらに、接続サービスネットワーク/ネットワークサービスプロバイダCSN(NSP)300に、R3インタフェースを介して連結される。R3インタフェースは、図3において破線で表されているベアラ接続と、実線で表されている制御接続とを、ASN−GW312とCSN300との間に含み、AAA302、ポリシー施行、および移動管理機能をサポートする。R3インタフェースはさらに、IPデータをASN310とCSN300との間で転送する、トンネリング等のベアラプレーン方法(bearer plane method)を含む。CSN300は、AAA(認証、承認、および監査)サーバ302およびホームエージェント(HA)304を有して、他の有線または無線ネットワークと接続する。
【0023】
BS105は、R6インタフェースを用いてセキュアなトンネルを介してASN−GW312に接続する。セキュアなトンネルは、任意の種類のブロードバンドサービス(有線および無線サービスを含む)を用いて実現することができる。ASN310のASN−GW312とBS105との間のR6インタフェースは、BS105とASN−GW312との間の通信用の一式のコントロールおよびベアラプレーンプロトコルからなる。ベアラプレーンは、BS105とASN−GW312との間のインターASNトンネルまたはイントラASNデータ経路からなる。コントロールプレーンは、MS移動イベントに応じて、IPトンネル管理(構築、修正、および解放)のためのプロトコルを含む。R6インタフェースはさらに、隣接するBS同士のMAC状態情報交換のための導管としての役割を果たすことができる。
【0024】
ASN310内の各ASN−GW312は、互いに対してR4インタフェースを介して連結する。R4インタフェースは、ASN310間のMS120の移動を連係させるASN310内の様々な実体で開始される/終了される一式のコントロールおよびベアラプレーンプロトコルからなる。第1のMS120は、空気インタフェース(PHYおよびMAC)仕様(IEEE P802.16d/e)についてR1インタフェースを介してBS105とインタフェースする。R1インタフェースは、マネージメントプレーンに関するさらなるプロトコルを含むことができる。第2のMS120は、R1aインタフェースを介してRS110とインタフェースする。R1aインタフェースは、無線インタフェースを利用する一式のコントロールおよびベアラプレーンプロトコルからなる。
【0025】
RS110は、ベアラプレーンプロトコルを有するR6インタフェースを介してASN−GW312とインタフェースする。RS110はさらにBS105とも、R1rインタフェースおよびR8インタフェースを介してインタフェースするが、このR1rインタフェースはMS120通信を提供し、R8インタフェースはBS105および/またはRS110通信を提供する。また図示されてはいないが、本実施形態では、マルチホッピング中継の場合のように、2つのBS105の間にR8インタフェースが位置する、または、2つのRS110の間のR1rインタフェースが位置する。LTEプロトコルを利用する別の実施形態では、1以上の種類のインタフェースが変更されてよい(例えば、R8インタフェースをX2インタフェースと入れ替えて、R6インタフェースをS1インタフェースと入れ替えて、R1インタフェースをUuインタフェースと入れ替えることができる)。これとは異なるネットワーキングプロトコルでは、利用されるネットワークプロトコルに対して特別なインタフェースが必要となる場合もある。
【0026】
MS120は、無線ネットワーク100の分配制御中継アーキテクチャのRS110に対してネットワークエントリを行うことができる。RS110に登録する(attaching to)MS120は、MS120がBS105に登録するときに利用したものと同じネットワークエントリプロシージャを利用する。レンジング処理をRS110との間で行った後で、RS110およびMS120は、機能交渉、認証/鍵整合、および登録プロシージャを実行することができる。一実施形態では、RS110はASN−GW312と通信することで、機能交渉、認証/鍵整合、および登録プロシージャを行うことができる。RS110は、MS120ネットワークエントリ中にASNメッセージを利用してASN310と通信する。RS110は、局識別子(STID)をMS120に割り当てるが、ここで、MS120はAMSであり、RS110が、WiMAX IEEE802.16mプロトコルに従って動作するARSである。RS110はこれに加えて、MS120のSTIDがBS105のドメインで固有であることを保証するメカニズムを利用する、という選択をすることもできる。この場合、BS105は、STIDがASNメッセージによってMS120に対して割り当てられた旨の通知を、RS110から受ける。一実施形態では、STID空間は、例えば802.16m等において、RSセルおよびBSセルの間で独立している。
【0027】
MS120による最初のレンジングは、(例えば無線ネットワーク100で見られるように)分配制御中継アーキテクチャのRS110で処理される。一実施形態では、RS110は、自身のレンジングのタイミングを割り当て、RS110のレンジングチャネル構成をRS110のスーパフレームヘッダ(SFH)で搬送して、これがレンジングプロシージャを処理する。RS110は、MS120の最初のネットワークエントリに関する範囲要求(AAI_RNG−REQ)メッセージを受信することができる。本実施形態のRS110は、STIDまたは一時的STID(TSTID)をMS120に割り当て、MS120に対して、範囲応答(AAI_RNG−RSP)メッセージをもって応答する。RS110は、TSTIDのBS105領域における固有性を保証するメカニズムを利用する。
【0028】
分配制御中継アーキテクチャでは接続管理もRS110が処理することができる。RS110は、RS110に関するMS120の接続管理を制御する(例えば、AAI_DSxメッセージがRS110で終了可能であるといったように)。RS110は、フロー識別子(FID)をMS120に割り当てる。RS110はデータ経路で無線ネットワーク100の他のネットワーク実体(例えばBS105、ASN305実体等)と、ASN305メッセージを用いて通信し、MS120のFIDのデータ経路セットアップを完了する。
【0029】
本発明の実施形態においては、RS110は、ハンドオフ、セキュリティ、スリープ、アイドルといった異なる制御メカニズムに関する処理を行うよう構成される。RS110に関連付けられたMS120は、このRS110が行う制御処理を受ける。制御処理中に、RS110は、各制御処理に貢献またはリンクするASN310の適切な実体と直接通信する。本実施形態では、RS110とASN−GW312またはASN310との間に直接リンクがないので、RS110とASN−GW312との間のR6インタフェースは、BS105を介して実現される。RS110から送られるメッセージは、RS110からBS105を介したASN−GW312への経路でトランスポートされてよい。
【0030】
メッセージのフォーマットは、利用される無線メッセージングプロトコルに応じて様々な種類のメッセージを利用して送ることができる。例えばIEEE802.16m規格におけるWiMAXネットワークでは、RS110とASN−GW312との間のR6インタフェースに関する制御メッセージは、L2転送メッセージ(AAI_L2−XFER)を利用して転送される。AAI_L2−XFERメッセージは、様々なサービス用の汎用サービスキャリアとして動作する汎用MAC管理メッセージである(MS120へのデバイスプロビジョニングブートストラップメッセージ、MS120へのグローバルポジショニングシステム(GPS)アシスタンス配信、MS120へのBS105ジオロケーションのユニキャスト配信、メッセージングサービス等を含むがこれらに限定されない)。AAI_L2−XFERメッセージは、ASN−GW312またはASN310が処理するIEEE802.16mメッセージとして利用される。
【0031】
BS105が処理していない、RS110とASN−GW312またはASN310との間でやりとりされるR6メッセージに関しては、このR6メッセージを、AAI_L2−XFERメッセージを利用して、RS110−BS105のリンクでやりとりさせる。本実施形態では、RS110に関するMS120の制御機能に関するメッセージを、R6インタフェースを利用して、RS110とASN−GW312またはASN310との間でやりとりさせる。BS105は、RS110とASN−GW312またはASN310との間でメッセージがやり取りされている間ずっと、通過(pass through)を行う。
【0032】
BS105がASN310またはASN−GW312からダウンリンク制御メッセージを受信すると、BS105は分類を行い、ダウンリンク制御メッセージが、ASN310またはASN−GW312からのRS110関連の制御メッセージであることを認識する。BS105は、2つのインタフェース(R6およびR1rインタフェース)間の制御メッセージを、AAI_L2−XFER MAC管理メッセージ内にこの制御メッセージをエンキャプシュレートことにより解釈して、フロー識別子(FID)=1とともに対象RS110に送る。メッセージのサイズを最適化するべく、BS105は、各制御メッセージをRS110に送信する前に、制御メッセージからASNトランスポートネットワークヘッダを取り外すことができる。
【0033】
アップリンクでは、RS110が制御メッセージを、FID=1でAAI_L2−XFER MACメッセージを利用して送る。BS105がアップリンク制御メッセージをRS110から受信すると、BS105は、制御メッセージにASNトランスポートネットワークヘッダを添付して、本メッセージをASN310またはASN−GW312に転送する。
【0034】
IEEE802.16m規格に準じたAAI_L2−XFERメッセージのフォーマットは、L2−Xferタイプとして以下の値で記述されてよい。
a) Transfer-Type = 1; GNSS assistance (DL)
b) Transfer-Type = 2; LBS measurement [Terrestrial meas. and GNSS pseudo ranges] (UL)
c) Transfer-Type = 3; Device Bootstrap (DL/UL)
d) Transfer-Type = 4; WirelessMAN-OFDMA network boundary indication (DL)
e) Transfer-Type = 5; ORAT-MSG (DL)
a. Sub-Type = 1: GERAN (GSM/GPRS/EGPRS)
b. Sub-Type = 2: UTRAN
c. Sub-Type = 3: E-UTRAN
d. Sub-Type = 4: TDSCDMA
e. Sub-Type = 5: CDMA2000
f) Transfer-Type = 6: SMS
g) Transfer-Type = 7: ASN control messages for Relay support (DL/UL)
h) Transfer-Type = 8-127; reserved
i) Transfer-Type = 128-255; Vendor specific types
【0035】
MS120の1以上のRS110に対する登録を促すべく、各RS110は、無線ネットワーク100内に居る近隣のBS105およびRS110についての情報をブロードキャストすることができる。RS110に登録しているMS120は、潜在的なハンドオーバ候補となりうる1以上のBS105および/またはRS110のスキャン報告を送ることができる。複数のRS110に登録しているMS120は、BS105が利用するスキャンプロシージャ(例えばIEEE802.16mが提供するプロシージャ等)に従うことができ、これの例外は、RS110(特にRS110がARSである実施形態において)が対応するトリガ/アクションを定義し、スキャンプロシージャを制御し、受信したスキャンレポートに基づいてハンドオーバを開始するような場合がある。
【0036】
MS120のハンドオーバに関するWiMAX IEEE802.16mおよびMS120がRS110に登録されているコンテキストでは、ハンドオーバ処理で利用されるプロシージャは、MS120がBS105に登録されるときに利用されるハンドオーバプロシージャと同じである。ハンドオーバ中に、サービス提供するBS105またはRS110は、ASNメッセージを利用して、ハンドオーバの最適化目的から、MS120コンテキストを対象局(BS105またはRS110)との間で交換することができる。対象局は、ハンドオーバ中にMS120に局識別子(STID)およびFIDを割り当てる。対象局がRS110である場合には、STIDおよびFIDの割り当ては、MS120ネットワークエントリおよびAMS接続管理プロトコル(IEEE802.16mで規定)によって規定されている通りに行われる。
【0037】
さらに、分配制御中継アーキテクチャは、セキュリティ処理をサポートする。一実施形態では、RS110は自身とBS105との間で中継リンク(例えば、図3のRS110およびBS105の間のR1rインタフェースによる中継リンク)上でプライバシ、認証、および機密を提供するのにMS120が利用するのと同じセキュリティアーキテクチャおよびプロシージャを利用する。RS110は先ず、MS120として振る舞い、R1信号法セットを用いてBS105との間で接続を構築すること(セキュリティ保護を含む)が期待されてよい。この後で、R1r拡張がサポートするさらなるRS構成情報を、(L2−Xfer内の)R6/R8を介してRS110にトランスポートして、RS110に、ネットワーク管理ごとに処理させる。R1rインタフェースは、R1aインタフェースのサブセットであり、複数のさらなるPHY制御メッセージとL2−xferメッセージとを含む。
【0038】
ARS等のRS110は、分配セキュリティモードで動作している。MS120と認証者との間で構築される認証鍵(AK)は以下のようにして導出される。
AK=Dot16KDF(PMK, MSID|ARSID|CMAC_KEY_COUNT|"AK",160)
【0039】
AKは、MS120の認証者(ASN−GW312)との間の認証中または再認証中に、RS110に分配されてよい。
【0040】
スリープ処理は、無線ネットワーク100等の場合同様、分配制御中継アーキテクチャで管理することができる。MS120がRS110に登録している場合、スリープ処理中に行われるプロシージャは、MS120がBS105に登録しているときに利用されるスリーププロシージャと同じである。アイドルモード処理も分配制御中継アーキテクチャで管理することができる。MS120がRS110に登録している場合、アイドルモード処理中に行われるプロシージャは、MS120がBS105に登録しているときに利用される処理と同じである。登録解除処理も、分配制御中継アーキテクチャで管理することができる。MS120がRS110に登録している場合、コンテキスト維持(DCR)処理を伴う登録解除処理中に行われるプロシージャは、MS120がBS105に登録しているときに利用されるDCR処理と同じである。制御処理中にRS110がASN310との間で交換する制御メッセージは、RS110とASN−GW312との間のR6インタフェースを利用して交換されてよい。
【0041】
自動繰り返し要求(ARQ)処理等の更なる処理も、MS120がRS110に登録しているときに、分配制御中継アーキテクチャで管理することができる。RS110は、ホッピングごとの処理を、中継リンクでBS105との間で行い、アクセスリンクでMS120との間で行う。ホップごとのARQとは、2つのリンク上の2つのARQインスタンスが、独立した分割/リアセンブリ状態を維持することを意味してよい。次のホッピングARQ状態マシンは、ARQ機能を、前のホッピングからの順序の整ったデータ(in-order data)上で行うことができる。さらなる選択肢としては、前のホッピング上のデータのARQフィードバックを、次のホッピングから受信したフィードバックに基づいて送り、エンドツーエンドの信頼を得ることもできる。
【0042】
これら実施形態で記載したスリープ、アイドル、および登録解除制御処理およびその他の処理に関しては、IEEE802.16m仕様にも記載されている。しかし、これら実施形態は、802.16m通信プロトコルに制限はされず、さらなるWiMAXおよび/または他のネットワーク通信プロトコルに応用することができる。
【0043】
RS110に登録されたMS120とASN−GW312との間の制御メッセージの交換に関するプロトコルスタックを図4に示し、本図では、これより低いレイヤのリンク(例えば、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)−UDP、IP−IP、L2−L2等)が明瞭化目的から省かれている。RS110は、本実施形態ではARSであり、ASN310のASN−GW312との間でR6インタフェースを介して直接、制御メッセージを交換する。さらにRS110は、R8インタフェースを介してBS105との間で直接メッセージを交換する。
【0044】
図5は、一部の実施形態における、RS110とASN−GW312との間にインタフェースを有する分配制御中継アーキテクチャを示す。さらなるRS110が提供され、ASN−GW312との間でメッセージをやりとりする。本実施形態では、2つのRS110の間に直接リンクがない。2つのRS110の間のR8インタフェースは、BS105によって提供され、RS1−BS−RS2経路を提供し、ここでは図5の2つのRS110のいずれかがRS1またはRS2である。RS8インタフェースは、BS105と別のBS105との間のインタフェースである。R8インタフェースにより、BS105は自身のアクション間を、ASN−GW312の関与なしに連係させることができる。1以上のRS110を追加する場合、R8インタフェースは、RS110をRS110に、またはBS105をRS110にリンクさせることができる。RS110とBS105との間のR8制御メッセージの転送には様々な方法を利用することができる。802.16mを通信プロトコルとして利用する一実施形態では、RS110とBS105との間のR8インタフェースに関する制御メッセージを、L2転送メッセージ(AAI_L2−XFER)メッセージを利用して転送する。
【0045】
2つのRS110がBS105に接続されており、RS100がR8インタフェースを利用して通信を開始する図5が示すように、通信を開始するRS110は、L2転送メッセージを利用してR8メッセージをBS105にトンネリングする。BS105は、L2転送メッセージを利用してこのメッセージを他のRS110にトンネリングする。図5には2つのRS110実体が示されているが、これ以上の数のRS110が提供されてもよい。
【0046】
一実施形態では、MS120(AMS等)は、ARS等のRS110を介して、および、ARSとASN−GW312との間のR6インタフェースを介して、ASN310と通信するトランシーバを備え、ここでMS120はRS110とインタフェースして、最初のレンジングを行って、STIDを受信するよう構成され、このSTIDはRS110によってMS120に割り当てられ、これを利用してRS110からフロー識別子割り当てを受信して、RS110から制御処理メッセージを受信するが、この制御処理はRS110が行う。RS110は、RS110に連結された高度基地局(ABS)等のBS105にSTIDを送信する。MS120は、機能交渉、認証/鍵整合、および登録プロシージャを、RS110との間で実行するよう構成されてよい。MS120は、最初のレンジング処理中に、範囲要求(AAI_RNG−REQ)メッセージをRS110に送信してよい。制御処理には、ハンドオーバ、セキュリティ、スリープ、およびアイドル制御処理が含まれてよい。MS120は、R1aインタフェースを利用してARSを介して、コントロールプレーンおよびベアラプレーンプロトコルと通信することができる。さらに、STIDは一時的STIDであってよい。MS120は、ハンドオーバ処理中に、STIDおよびFIDをRS110から受信するよう構成されてよい。
【0047】
一実施形態では、RS110(ARS等)は、MS120(AMS等)、BS105(ABSおよびASN−GW312等)と通信するトランシーバを備え、ここでRS110は、MS120とインタフェースして、最初のレンジングを行い、MS120にRS110が割り当てたSTIDを送信し、MS120にRS110が割り当てたフロー識別子を送信し、BS105を介してR6インタフェースを介してASN−GWと通信するよう構成される。RS110はさらに、RS110とASN−GWとの間でR6インタフェースを介して、および、RS110とBS105または第2のRS110との間でR8インタフェースを介して、制御メッセージを転送することができる。さらに、制御メッセージはL2転送メッセージ(AAI_L2−XFER)としてフォーマッティングすることができる。ASN−GWからRS110が受信した制御メッセージからは、BS105がトランスポートヘッダを取り外していてよく、制御機能には、スリープ処理、アイドルモード処理、および登録解除処理が含まれる。さらにRS110は、MS120の制御機能を管理することができる。
【0048】
図6は、一部の実施形態における分配中継制御方法を示す。本図において、AMS等のMS120を利用して分配制御アーキテクチャで無線ネットワーキングを行う方法は、ARS等のRS110との間で最初のレンジングを、範囲要求(AAI_RNG−REQ)メッセージをMS120からRS110に送信することで、行う段階(エレメント602)と、RS110からSTIDを受信する段階であって、STIDはRS110によりMS120に割り当てられる段階(エレメント604)と、RS110からFID割り当てを受信する段階であって、FIDはRS110によりAMSに割り当てられる段階(エレメント606)と、RS110から制御処理メッセージを受信する段階であって、制御処理をRS110が行う段階(エレメント608)とを備える。さらに、MS120は、R1aインタフェースを利用してRS110を介して通信を行うことができる。MS120は、RS110を介して、および、RS110とアクセスサービスネットワークゲートウェアイ(ASN−GW)312との間のR6インタフェースを介して、アクセスサービスネットワーク310と通信することができる。
【0049】
図7は、一部の実施形態における分配中継制御方法を示す。本図において、ARS等のRS110を利用して分配制御アーキテクチャで無線ネットワーキングを行う方法は、AMS等のMS120に最初のネットワークエントリを行う段階(エレメント702)と、MS120に対してRS110が割り当てたSTIDを送信する段階(エレメント704)と、MS120に対してRS110が割り当てたFIDを送信する段階(エレメント706)と、105BSを介してR6インタフェースを介してASN−GW312と通信する段階(エレメント708)とを備える。さらに、RS110は、MS120の制御機能を管理することができ、ここで制御機能には、スリープ処理、アイドルモード処理、および登録解除処理が含まれる。RS110は、R6インタフェースを介してASN−GW312と直接通信することができる。BS105は、BS105を介して転送されるデータまたは信号についてのルーティングの最適化を行うことができる。
【0050】
ここで記載した処理は、通常は、適宜有形媒体上のコード命令として具現化される適切なファームウェアまたはソフトウェアの実行により行われる。従って、本発明の実施形態は、何らかの形態のプロセッサコア上で実行された、または、機械可読媒体上またはその内部に実装または実現された複数の命令セットを含むことができる。機械可読媒体は、機械(コンピュータ等)が可読な形式の情報を格納または送信する任意のメカニズムを含む。例えば、機械可読媒体は、ROM、RAM,磁気ディスク格納媒体、光記憶媒体、およびフラッシュメモリデバイス等の製品を含むことができる。加えて、機械可読媒体は、電気、光、音響、またはその他の形式の伝播信号等の伝播信号(搬送波、赤外線信号、デジタル信号等)を含むことができる。
【0051】
本発明の特定の特徴について例示および記載してきたが、当業者であれば多くの変形例、代替例、変更例、および均等物を想到するであろう。従って添付請求項はこれら全ての変形例および変更例を本発明の実施形態内に含めることを意図していることを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高度移動局(AMS)であって、
高度中継局(ARS)を介して、前記ARSとアクセスサービスネットワーク(ASN)ゲートウェイ(GW)との間のR6インタフェースでASNと通信する送受信手段を備え、
前記AMSは、前記ARSとインタフェースすることで最初のレンジングを行い、前記AMSに対して前記ARSが割り当てた局識別子(STID)を受信して、前記ARSからフロー識別子割り当てを受信して、前記ARSが行った制御処理の制御処理メッセージを前記ARSから受信するよう構成されるAMS。
【請求項2】
前記ARSは前記STIDを、前記ARSに連結された高度基地局(ABS)に送信する請求項1に記載のAMS。
【請求項3】
前記AMSはさらに、機能交渉、認証/鍵整合、および登録プロシージャを、前記ARSとの間で実行するよう構成される請求項1に記載のAMS。
【請求項4】
さらに、最初のレンジング中に範囲要求(AAI_RNG−REQ)メッセージを前記ARSに送信する請求項1に記載のAMS。
【請求項5】
前記制御処理には、ハンドオーバ、セキュリティ、スリープ、およびアイドル制御処理が含まれる請求項1に記載のAMS。
【請求項6】
前記AMSは、コントロールプレーンおよびベアラプレーンプロトコルと、R1aインタフェースを利用して前記ARSを介して通信する請求項1に記載のAMS。
【請求項7】
前記STIDは一時的STID(TSTID)である請求項1に記載のAMS。
【請求項8】
前記AMSは、ハンドオーバ処理中にSTIDとフロー識別子とを前記ARSから受信するよう構成される請求項5に記載のAMS。
【請求項9】
高度移動局(AMS)を利用して分配制御アーキテクチャで無線ネットワーキングを行う方法であって、
高度中継局(ARS)との間で最初のレンジングを、範囲要求(AAI_RNG−REQ)メッセージを前記AMSから前記ARSに送信することで、行う段階と、
前記ARSから、前記ARSが前記AMSに割り当てた局識別子(STID)を受信する段階と、
前記ARSから、前記ARSが前記AMSに割り当てたフロー識別子(FID)割り当てを受信する段階と、
前記ARSが行った制御処理の制御処理メッセージを前記ARSから受信する段階とを備える方法。
【請求項10】
前記AMSはR1aインタフェースを利用して前記ARSを介して通信を行う請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記AMSは、前記ARSを介して、および、前記ARSとアクセスサービスネットワークゲートウェイ(ASN−GW)との間のR6インタフェースを介して、アクセスサービスネットワークと通信する請求項9に記載の方法。
【請求項12】
高度中継局(ARS)であって、
高度移動局(AMS)、高度基地局(ABS)、およびアクセスサービスネットワークゲートウェイ(ASN−GW)と通信する送受信手段を備え、
前記ARSは、前記AMSとインタフェースして最初のレンジングを行い、前記AMSに対して前記ARSが割り当てた局識別子(STID)を送信し、前記AMSに対して前記ARSが割り当てたフロー識別子を送信し、前記ABSを介してR6インタフェースで前記ASN−GWと通信するよう構成されるARS。
【請求項13】
さらに、前記R6インタフェースで前記ARSおよび前記ASN−GWの間でメッセージをやりとりさせ、かつ、R8インタフェースで前記ARSと前記ABSまたは第2のARSとの間で制御メッセージをやりとりさせる請求項12に記載のARS。
【請求項14】
前記制御メッセージはL2転送メッセージ(AAI_L2−XFER)としてフォーマッティングされる請求項13に記載のARS。
【請求項15】
前記ASN−GWから受信した制御メッセージから、前記ABSによってトランスポートヘッダが取り外される請求項14に記載のARS。
【請求項16】
さらに、前記AMSの制御機能を管理し、
前記制御機能には、スリープ処理、アイドルモード処理、および登録解除処理が含まれる請求項12に記載のARS。
【請求項17】
高度中継局(ARS)を利用して分配制御アーキテクチャで無線ネットワーキングを行う方法であって、
高度移動局(AMS)に最初のネットワークエントリを行う段階と、
前記AMSに対して前記ARSが割り当てた局識別子(STID)を送信する段階と、
前記AMSに対して前記ARSが割り当てたフロー識別子(FID)を送信する段階と、
ABSを介してR6インタフェースでアクセスサービスネットワークゲートウェイ(ASN−GW)と通信する段階とを備える方法。
【請求項18】
前記AMSの制御機能を管理する段階をさらに備え、
前記制御機能には、スリープ処理、アイドルモード処理、および登録解除処理が含まれる請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ARSは、前記R6インタフェースを介して前記ASN−GWと通信する請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記ABSは、前記ABSを介して転送されたデータについてのルーティングの最適化を行う請求項17に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−155633(P2011−155633A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−230882(P2010−230882)
【出願日】平成22年10月13日(2010.10.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】