ブローノズル
【課題】高速風噴流が放射する音のパワーによって騒音が増大するため、風速を低減することが最も騒音を低減することに効果があるが、風速を低減すると運動エネルギーが低減するという課題がある。
【解決手段】噴出口2の形状を幅の広い長方形として、噴出口2に噴流の生成状況を変化させる物体を配置した噴流発生部4をもつ構成となるのものであり、噴流発生部4から噴流が放出され、噴出口2近傍にて噴出流速を維持するポテンシャルコアの領域が発生する。このポテンシャルコアの領域が変化して、周囲の空気を巻き込みながら広がる混合領域や減衰が進む遷移領域に影響し乱流成分を減少することで騒音が低減するという作用を有する。
【解決手段】噴出口2の形状を幅の広い長方形として、噴出口2に噴流の生成状況を変化させる物体を配置した噴流発生部4をもつ構成となるのものであり、噴流発生部4から噴流が放出され、噴出口2近傍にて噴出流速を維持するポテンシャルコアの領域が発生する。このポテンシャルコアの領域が変化して、周囲の空気を巻き込みながら広がる混合領域や減衰が進む遷移領域に影響し乱流成分を減少することで騒音が低減するという作用を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体のもつ圧力エネルギーを運動エネルギーに変換するためのブローノズルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ノズルにより、流体のもつ圧力エネルギーを運動エネルギーに変換して、流体の連続的な噴流を作り出すことができる。この連続的な噴流を物体に直接当てて、物体に付着した粉体を除去したり、物体を冷却したり、空気の噴流により物体に付着した水分を除去するものである。従来のノズルでは流入口と噴出口をもち、流入口には物体が配置されず、かつ噴出口はスリット状、略円形状、または円孔列となったものである(特許文献1参照、非特許文献1参照)。
【0003】
または、波型のような特殊な形状のものもある(特許文献2参照)。
【0004】
以下、図13、図14を参照しながら説明する。
【0005】
この図のようにブローノズルは流入口1と噴出口2をもち、流入口1から噴出口2までの連通した通風路3と噴流を吐出する自由空間に面する部分を含めた噴流発生部4にて構成されている。また流入口1および噴出口2を幅の広い長方形の形状に作成している。流入口1の部分には急縮小による圧力損失を低減するためにテーパまたは略半径形状としている。また流入口1の部分は自由空間から隔離されており、高圧送風機などにより昇圧された空気が流入される。昇圧された空気が通風路3と噴出口2を経過して高速風に変換される。
【特許文献1】特開2002−204983号公報
【特許文献2】特開2003−120420号公報
【非特許文献1】社河内敏彦著「噴流工学」森北出版、2004年3月24日、3−5頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような従来のブローノズルでは、高速風噴流が放射する音のパワーによって騒音が増大するため、風速を低減することが最も騒音を低減することに効果があるが、風速を低減すると運動エネルギーが低減するという課題があり、また流体を流入する送風機側の圧力変動や流体配管の状況により乱れや脈動があり、ブローノズルの吹出しにおいて騒音増大する影響を与えているという課題がある。本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持することができ、また乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のブローノズルは、上記目標を達成するため噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口に噴流の生成状況を変化させる物体を配置した噴流発生部をもつ構成となることを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。噴出口の形状を幅の広い長方形とする理由は、高速風への変換に効率がよく、できる限り広い範囲に噴流を発生できるためである。
【0008】
また、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口の長辺方向に板を配置した噴流発生部をもつ構成となることを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0009】
また、噴出口から板が外にでないように配置したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0010】
また、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口の短辺の幅を1.5〜3mmの長さとし、噴出口の長辺方向に厚みが0.05〜1mmの板を配置し、かつ板が噴出口からノズルの内部に配置した構成となることを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0011】
また、板とノズルの内部壁面の間に補強部材を設置したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0012】
また、噴出口の長辺方向に板を一体成型として配置したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0013】
また、板を噴出口から挿入できるように溝を配置したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0014】
また、板を流入口から挿入できるように溝を配置したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0015】
また、噴出口の長辺方向に細線を配置した構成となることを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0016】
また、細線が噴出口からノズルの内部に配置したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0017】
また、一定の張力を持たせた状態の細線を配置したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0018】
また、樹脂製の細線を配置したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0019】
また、金属製の細線を配置したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口に噴流の生成状況を変化させる物体を配置した噴流発生部をもつ構成となることにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0021】
また、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口の長辺方向に板を配置した噴流発生部をもつ構成となることにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0022】
また、板が噴出口から外にに配置したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0023】
また、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口の短辺の幅を1.5〜3mmの長さとし、噴出口の長辺方向に厚みが0.05〜1mmの板を配置し、かつ板が噴出口からノズルの内部に配置した構成となることを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0024】
また、板とノズルの内部壁面の間に補強部材を設置したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0025】
また、噴出口の長辺方向に板を一体成型として配置したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0026】
また、板を噴出口から挿入できるように溝を配置したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0027】
また、板を流入口から挿入できるように溝を配置したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0028】
また、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口の短辺の幅を1.5〜3mmの長さとし、噴出口の長辺方向に厚みが0.05〜1mmの板を配置し、かつ板が噴出口からノズルの内部に配置した構成となることにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0029】
また、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口の長辺方向に細線を配置した構成となることにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0030】
また、細線が噴出口からノズルの内部に配置したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0031】
また、一定の張力を持たせた状態の細線を配置したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0032】
また、樹脂製の細線を配置したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0033】
また、金属製の細線を配置したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本願発明は、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口に噴流の生成状況を変化させる物体を配置した噴流発生部をもつ構成となるものであり、噴流発生部から噴流が放出され、噴出口近傍にて噴出流速を維持するポテンシャルコアの領域が発生する。このポテンシャルコアの領域が変化して、周囲の空気を巻き込みながら広がる混合領域や減衰が進む遷移領域に影響し乱流成分を減少することで騒音が低減するという作用を有する。噴出口の形状を幅の広い長方形とする理由は、高速風への変換に効率がよく、できる限り広い範囲に噴流を発生できるためである。
【0035】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0036】
(実施の形態1)
図1から図3に本発明によるブローノズルの実施例を示す。
【0037】
図1、図2は本発明によるブローノズルの斜視図および斜視断面図である。この図のようにブローノズルは流入口1と噴出口2をもち、流入口1から噴出口2までの連通した通風路3と噴流を吐出する自由空間に面する部分を含めた噴流発生部4にて構成されている。また流入口1および噴出口2を幅の広い長方形の形状に作成している。流入口1の部分には急縮小による圧力損失を低減するためにテーパまたは略半径形状としている。また流入口1の部分は自由空間から隔離されており、高圧送風機などにより昇圧された空気が流入される。昇圧された空気が通風路3と噴出口2を経過して高速風に変換される。ここで厚さ約0.3mmで長さ2mmの薄板5を、噴出口2の長辺6の方向に通風路3へ設置している。噴出口2の短辺7の長さは約2mmとなっており、短辺7のほぼ中点に薄板5は設置されている。薄板5は噴出口2とほぼ直交して設置されている。薄板5は噴出口2と接して設置されても効果を発揮するが、特に薄板5と噴出口2の距離を約0.5mmほど間隔を持たせると噴流騒音を低騒音とする効果が拡大する。薄板5を短辺7のほぼ中点に設置する理由は、噴流生成によって発生するポテンシャルコアの中心が前記短辺7の中点を通るため、噴流への影響が得やすいためである。
【0038】
(実施の形態2)
図4、図5は本発明によるブローノズルの斜視図および斜視断面図である。この図のようにブローノズルは流入口1と噴出口2をもち、流入口1から噴出口2までの連通した通風路3と噴流を吐出する自由空間に面する部分を含めた噴流発生部4にて構成されている。また流入口1および噴出口2を幅の広い長方形の形状に作成している。流入口1の部分には急縮小による圧力損失を低減するためにテーパまたは略半径形状としている。また流入口1の部分は自由空間から隔離されており、高圧送風機などにより昇圧された空気が流入される。昇圧された空気が通風路3と噴出口2を経過して高速風に変換される。ここで長さ2mmの薄板5を噴出口の長辺6の方向に、通風路3へ設置している。噴出口2の短辺7の長さは約2mmとなっており、短辺7のほぼ中点に薄板5は設置されている。薄板5は噴出口2とほぼ直交して設置されている。薄板5は噴出口2と接して設置されても効果を発揮するが、特に薄板5と噴出口2の距離を約0.5mmほど間隔を持たせると噴流騒音を低騒音とする効果が拡大する。ただし薄板5の厚みが少ないため強度が少なく変形する場合があるため、リブ8を薄板5の上下に数本設置する。薄板5は噴流発生部4と一体の樹脂射出成形にて作成する場合にもリブ8を設置させると流動しやすい利点がある。
【0039】
(実施の形態3)
図7、図8は本発明によるブローノズルの斜視図および斜視断面図である。この図のようにブローノズルは流入口1と噴出口2をもち、流入口1から噴出口2までの連通した通風路3と噴流を吐出する自由空間に面する部分を含めた噴流発生部4にて構成されている。また流入口1および噴出口2を幅の広い長方形の形状に作成している。流入口1の部分には急縮小による圧力損失を低減するためにテーパまたは略半径形状としている。また流入口1の部分は自由空間から隔離されており、高圧送風機などにより昇圧された空気が流入される。昇圧された空気が通風路3と噴出口2を経過して高速風に変換される。ここで厚さ約0.3で長さ2mmの薄板5を噴出口の長辺6の方向に通風路3へ設置している。噴出口2の短辺7の長さは約2mmとなっており、短辺7のほぼ中点に薄板5は設置されている。薄板5は噴出口2とほぼ直交して設置されている。薄板5は噴出口2と接して設置されても効果を発揮するが、特に薄板5と噴出口2の距離を約0.5mmほど間隔を持たせると噴流騒音を低騒音とする効果が拡大する。薄板5を薄く作成する方法として金属にする方法や別の樹脂を使用する方法などがあり、これをノズルの一部分に溝10を作成して嵌め込むことで構成することができる。図9のように噴出口2から挿入する方法にする方法や、図10のように流入口1から挿入する方法がある。
【0040】
(実施の形態4)
図12は本発明によるブローノズルの斜視断面図である。この図のようにブローノズルは流入口1と噴出口2をもち、流入口1から噴出口2までの連通した通風路3と噴流を吐出する自由空間に面する部分を含めた噴流発生部4にて構成されている。また流入口1および噴出口2を幅の広い長方形の形状に作成している。流入口1の部分には急縮小による圧力損失を低減するためにテーパまたは略半径形状としている。また流入口1の部分は自由空間から隔離されており、高圧送風機などにより昇圧された空気が流入される。昇圧された空気が通風路3と噴出口2を経過して高速風に変換される。ここで噴出口の長辺6の方向に細線11を通風路3へ設置している。噴出口2の短辺7の長さは約2mmとなっており、短辺7のほぼ中点に細線11は設置されている。細線11は噴出口2と同じ面に設置されても効果を発揮するが、特に細線11と噴出口2の距離を数mm間隔を持たせると噴流騒音を低騒音とする効果が拡大する。また細線11に張力を持たせる必要がある。たわんだ状態では高速風により振動することもある。
【0041】
(実施の形態5)
構成はすべてその他の実施の形態と同様であり、騒音を現状維持して風速を向上することで運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果をもたせることができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
ブローノズルに取付けた薄板や整流格子の効果を用いて容易に騒音低減が可能であり、ハンドドライヤの吹出しノズル、エアーカーテン、切削品の冷却や切削粉除去用のノズル、工場での水分除去用ノズルなどの用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施例1のブローノズルを示す斜視図
【図2】同斜視断面図
【図3】同側断面図
【図4】本発明の実施例2のブローノズルを示す斜視図
【図5】同斜視断面図
【図6】同側断面図
【図7】本発明の実施例3のブローノズルを示す斜視図
【図8】同斜視断面図
【図9】同側断面図
【図10】同別方法による側断面図
【図11】本発明の実施例4のブローノズルを示す斜視図
【図12】同側断面図
【図13】従来のブローノズルの形状を示す斜視図
【図14】同斜視断面図
【符号の説明】
【0044】
1 流入口
2 噴出口
3 通風路
4 噴流発生部
5 薄板
6 長辺
7 短辺
8 リブ
10 溝
11 細線
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体のもつ圧力エネルギーを運動エネルギーに変換するためのブローノズルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ノズルにより、流体のもつ圧力エネルギーを運動エネルギーに変換して、流体の連続的な噴流を作り出すことができる。この連続的な噴流を物体に直接当てて、物体に付着した粉体を除去したり、物体を冷却したり、空気の噴流により物体に付着した水分を除去するものである。従来のノズルでは流入口と噴出口をもち、流入口には物体が配置されず、かつ噴出口はスリット状、略円形状、または円孔列となったものである(特許文献1参照、非特許文献1参照)。
【0003】
または、波型のような特殊な形状のものもある(特許文献2参照)。
【0004】
以下、図13、図14を参照しながら説明する。
【0005】
この図のようにブローノズルは流入口1と噴出口2をもち、流入口1から噴出口2までの連通した通風路3と噴流を吐出する自由空間に面する部分を含めた噴流発生部4にて構成されている。また流入口1および噴出口2を幅の広い長方形の形状に作成している。流入口1の部分には急縮小による圧力損失を低減するためにテーパまたは略半径形状としている。また流入口1の部分は自由空間から隔離されており、高圧送風機などにより昇圧された空気が流入される。昇圧された空気が通風路3と噴出口2を経過して高速風に変換される。
【特許文献1】特開2002−204983号公報
【特許文献2】特開2003−120420号公報
【非特許文献1】社河内敏彦著「噴流工学」森北出版、2004年3月24日、3−5頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような従来のブローノズルでは、高速風噴流が放射する音のパワーによって騒音が増大するため、風速を低減することが最も騒音を低減することに効果があるが、風速を低減すると運動エネルギーが低減するという課題があり、また流体を流入する送風機側の圧力変動や流体配管の状況により乱れや脈動があり、ブローノズルの吹出しにおいて騒音増大する影響を与えているという課題がある。本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持することができ、また乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のブローノズルは、上記目標を達成するため噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口に噴流の生成状況を変化させる物体を配置した噴流発生部をもつ構成となることを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。噴出口の形状を幅の広い長方形とする理由は、高速風への変換に効率がよく、できる限り広い範囲に噴流を発生できるためである。
【0008】
また、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口の長辺方向に板を配置した噴流発生部をもつ構成となることを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0009】
また、噴出口から板が外にでないように配置したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0010】
また、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口の短辺の幅を1.5〜3mmの長さとし、噴出口の長辺方向に厚みが0.05〜1mmの板を配置し、かつ板が噴出口からノズルの内部に配置した構成となることを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0011】
また、板とノズルの内部壁面の間に補強部材を設置したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0012】
また、噴出口の長辺方向に板を一体成型として配置したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0013】
また、板を噴出口から挿入できるように溝を配置したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0014】
また、板を流入口から挿入できるように溝を配置したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0015】
また、噴出口の長辺方向に細線を配置した構成となることを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0016】
また、細線が噴出口からノズルの内部に配置したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0017】
また、一定の張力を持たせた状態の細線を配置したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0018】
また、樹脂製の細線を配置したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0019】
また、金属製の細線を配置したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口に噴流の生成状況を変化させる物体を配置した噴流発生部をもつ構成となることにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0021】
また、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口の長辺方向に板を配置した噴流発生部をもつ構成となることにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0022】
また、板が噴出口から外にに配置したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0023】
また、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口の短辺の幅を1.5〜3mmの長さとし、噴出口の長辺方向に厚みが0.05〜1mmの板を配置し、かつ板が噴出口からノズルの内部に配置した構成となることを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0024】
また、板とノズルの内部壁面の間に補強部材を設置したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0025】
また、噴出口の長辺方向に板を一体成型として配置したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0026】
また、板を噴出口から挿入できるように溝を配置したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0027】
また、板を流入口から挿入できるように溝を配置したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0028】
また、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口の短辺の幅を1.5〜3mmの長さとし、噴出口の長辺方向に厚みが0.05〜1mmの板を配置し、かつ板が噴出口からノズルの内部に配置した構成となることにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0029】
また、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口の長辺方向に細線を配置した構成となることにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0030】
また、細線が噴出口からノズルの内部に配置したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0031】
また、一定の張力を持たせた状態の細線を配置したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0032】
また、樹脂製の細線を配置したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0033】
また、金属製の細線を配置したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本願発明は、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口に噴流の生成状況を変化させる物体を配置した噴流発生部をもつ構成となるものであり、噴流発生部から噴流が放出され、噴出口近傍にて噴出流速を維持するポテンシャルコアの領域が発生する。このポテンシャルコアの領域が変化して、周囲の空気を巻き込みながら広がる混合領域や減衰が進む遷移領域に影響し乱流成分を減少することで騒音が低減するという作用を有する。噴出口の形状を幅の広い長方形とする理由は、高速風への変換に効率がよく、できる限り広い範囲に噴流を発生できるためである。
【0035】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0036】
(実施の形態1)
図1から図3に本発明によるブローノズルの実施例を示す。
【0037】
図1、図2は本発明によるブローノズルの斜視図および斜視断面図である。この図のようにブローノズルは流入口1と噴出口2をもち、流入口1から噴出口2までの連通した通風路3と噴流を吐出する自由空間に面する部分を含めた噴流発生部4にて構成されている。また流入口1および噴出口2を幅の広い長方形の形状に作成している。流入口1の部分には急縮小による圧力損失を低減するためにテーパまたは略半径形状としている。また流入口1の部分は自由空間から隔離されており、高圧送風機などにより昇圧された空気が流入される。昇圧された空気が通風路3と噴出口2を経過して高速風に変換される。ここで厚さ約0.3mmで長さ2mmの薄板5を、噴出口2の長辺6の方向に通風路3へ設置している。噴出口2の短辺7の長さは約2mmとなっており、短辺7のほぼ中点に薄板5は設置されている。薄板5は噴出口2とほぼ直交して設置されている。薄板5は噴出口2と接して設置されても効果を発揮するが、特に薄板5と噴出口2の距離を約0.5mmほど間隔を持たせると噴流騒音を低騒音とする効果が拡大する。薄板5を短辺7のほぼ中点に設置する理由は、噴流生成によって発生するポテンシャルコアの中心が前記短辺7の中点を通るため、噴流への影響が得やすいためである。
【0038】
(実施の形態2)
図4、図5は本発明によるブローノズルの斜視図および斜視断面図である。この図のようにブローノズルは流入口1と噴出口2をもち、流入口1から噴出口2までの連通した通風路3と噴流を吐出する自由空間に面する部分を含めた噴流発生部4にて構成されている。また流入口1および噴出口2を幅の広い長方形の形状に作成している。流入口1の部分には急縮小による圧力損失を低減するためにテーパまたは略半径形状としている。また流入口1の部分は自由空間から隔離されており、高圧送風機などにより昇圧された空気が流入される。昇圧された空気が通風路3と噴出口2を経過して高速風に変換される。ここで長さ2mmの薄板5を噴出口の長辺6の方向に、通風路3へ設置している。噴出口2の短辺7の長さは約2mmとなっており、短辺7のほぼ中点に薄板5は設置されている。薄板5は噴出口2とほぼ直交して設置されている。薄板5は噴出口2と接して設置されても効果を発揮するが、特に薄板5と噴出口2の距離を約0.5mmほど間隔を持たせると噴流騒音を低騒音とする効果が拡大する。ただし薄板5の厚みが少ないため強度が少なく変形する場合があるため、リブ8を薄板5の上下に数本設置する。薄板5は噴流発生部4と一体の樹脂射出成形にて作成する場合にもリブ8を設置させると流動しやすい利点がある。
【0039】
(実施の形態3)
図7、図8は本発明によるブローノズルの斜視図および斜視断面図である。この図のようにブローノズルは流入口1と噴出口2をもち、流入口1から噴出口2までの連通した通風路3と噴流を吐出する自由空間に面する部分を含めた噴流発生部4にて構成されている。また流入口1および噴出口2を幅の広い長方形の形状に作成している。流入口1の部分には急縮小による圧力損失を低減するためにテーパまたは略半径形状としている。また流入口1の部分は自由空間から隔離されており、高圧送風機などにより昇圧された空気が流入される。昇圧された空気が通風路3と噴出口2を経過して高速風に変換される。ここで厚さ約0.3で長さ2mmの薄板5を噴出口の長辺6の方向に通風路3へ設置している。噴出口2の短辺7の長さは約2mmとなっており、短辺7のほぼ中点に薄板5は設置されている。薄板5は噴出口2とほぼ直交して設置されている。薄板5は噴出口2と接して設置されても効果を発揮するが、特に薄板5と噴出口2の距離を約0.5mmほど間隔を持たせると噴流騒音を低騒音とする効果が拡大する。薄板5を薄く作成する方法として金属にする方法や別の樹脂を使用する方法などがあり、これをノズルの一部分に溝10を作成して嵌め込むことで構成することができる。図9のように噴出口2から挿入する方法にする方法や、図10のように流入口1から挿入する方法がある。
【0040】
(実施の形態4)
図12は本発明によるブローノズルの斜視断面図である。この図のようにブローノズルは流入口1と噴出口2をもち、流入口1から噴出口2までの連通した通風路3と噴流を吐出する自由空間に面する部分を含めた噴流発生部4にて構成されている。また流入口1および噴出口2を幅の広い長方形の形状に作成している。流入口1の部分には急縮小による圧力損失を低減するためにテーパまたは略半径形状としている。また流入口1の部分は自由空間から隔離されており、高圧送風機などにより昇圧された空気が流入される。昇圧された空気が通風路3と噴出口2を経過して高速風に変換される。ここで噴出口の長辺6の方向に細線11を通風路3へ設置している。噴出口2の短辺7の長さは約2mmとなっており、短辺7のほぼ中点に細線11は設置されている。細線11は噴出口2と同じ面に設置されても効果を発揮するが、特に細線11と噴出口2の距離を数mm間隔を持たせると噴流騒音を低騒音とする効果が拡大する。また細線11に張力を持たせる必要がある。たわんだ状態では高速風により振動することもある。
【0041】
(実施の形態5)
構成はすべてその他の実施の形態と同様であり、騒音を現状維持して風速を向上することで運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果をもたせることができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
ブローノズルに取付けた薄板や整流格子の効果を用いて容易に騒音低減が可能であり、ハンドドライヤの吹出しノズル、エアーカーテン、切削品の冷却や切削粉除去用のノズル、工場での水分除去用ノズルなどの用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施例1のブローノズルを示す斜視図
【図2】同斜視断面図
【図3】同側断面図
【図4】本発明の実施例2のブローノズルを示す斜視図
【図5】同斜視断面図
【図6】同側断面図
【図7】本発明の実施例3のブローノズルを示す斜視図
【図8】同斜視断面図
【図9】同側断面図
【図10】同別方法による側断面図
【図11】本発明の実施例4のブローノズルを示す斜視図
【図12】同側断面図
【図13】従来のブローノズルの形状を示す斜視図
【図14】同斜視断面図
【符号の説明】
【0044】
1 流入口
2 噴出口
3 通風路
4 噴流発生部
5 薄板
6 長辺
7 短辺
8 リブ
10 溝
11 細線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体を噴出口から噴出させる噴流発生部をもち、気体を流入させる流入口をもつノズルであって、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口に噴流の乱流成分を減少させる乱流減少手段を備えたブローノズル。
【請求項2】
気体を噴出口から噴出させる噴流発生部をもち、気体を流入させる流入口をもつノズルであって、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口の長辺方向に板を配置した噴流発生部をもつ構成となるブローノズル。
【請求項3】
気体を噴出口から噴出させる噴流発生部をもち、気体を流入させる流入口をもつノズルであって、噴出口から板が外にでないように配置したことを特徴とする請求項2記載のブローノズル。
【請求項4】
気体を噴出口から噴出させる噴流発生部をもち、気体を流入させる流入口をもつノズルであって、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口の短辺の幅を1.5〜3mmの長さとし、噴出口の長辺方向に厚みが0.05〜1mmの板を配置し、かつ板が噴出口から外にでないように配置した構成となるブローノズル。
【請求項5】
板とノズルの内部壁面の間に前記板を補強する補強部材を設置したことを特徴とする請求項2記載のブローノズル。
【請求項6】
噴出口の長辺方向に板を一体成型として配置したことを特徴とする請求項2または請求項3記載のブローノズル。
【請求項7】
板を噴出口から挿入できるように溝を配置したことを特徴とする請求項2記載のブローノズル。
【請求項8】
板を流入口から挿入できるように溝を配置したことを特徴とする請求項2記載のブローノズル。
【請求項9】
気体を噴出口から噴出させる噴流発生部をもち、気体を流入させる流入口をもつノズルであって、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口の長辺方向に細線を配置した構成となるブローノズル。
【請求項10】
細線が噴出口から外にでないように配置したことを特徴とする請求項9記載のブローノズル。
【請求項11】
一定の張力を持たせた状態の細線を配置したことを特徴とする請求項9または10記載のブローノズル。
【請求項12】
樹脂製の細線を配置したことを特徴とする請求項9または10記載のブローノズル。
【請求項13】
金属製の細線を配置したことを特徴とする請求項9または10記載のブローノズル。
【請求項1】
気体を噴出口から噴出させる噴流発生部をもち、気体を流入させる流入口をもつノズルであって、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口に噴流の乱流成分を減少させる乱流減少手段を備えたブローノズル。
【請求項2】
気体を噴出口から噴出させる噴流発生部をもち、気体を流入させる流入口をもつノズルであって、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口の長辺方向に板を配置した噴流発生部をもつ構成となるブローノズル。
【請求項3】
気体を噴出口から噴出させる噴流発生部をもち、気体を流入させる流入口をもつノズルであって、噴出口から板が外にでないように配置したことを特徴とする請求項2記載のブローノズル。
【請求項4】
気体を噴出口から噴出させる噴流発生部をもち、気体を流入させる流入口をもつノズルであって、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口の短辺の幅を1.5〜3mmの長さとし、噴出口の長辺方向に厚みが0.05〜1mmの板を配置し、かつ板が噴出口から外にでないように配置した構成となるブローノズル。
【請求項5】
板とノズルの内部壁面の間に前記板を補強する補強部材を設置したことを特徴とする請求項2記載のブローノズル。
【請求項6】
噴出口の長辺方向に板を一体成型として配置したことを特徴とする請求項2または請求項3記載のブローノズル。
【請求項7】
板を噴出口から挿入できるように溝を配置したことを特徴とする請求項2記載のブローノズル。
【請求項8】
板を流入口から挿入できるように溝を配置したことを特徴とする請求項2記載のブローノズル。
【請求項9】
気体を噴出口から噴出させる噴流発生部をもち、気体を流入させる流入口をもつノズルであって、噴出口の形状を幅の広い長方形として、噴出口の長辺方向に細線を配置した構成となるブローノズル。
【請求項10】
細線が噴出口から外にでないように配置したことを特徴とする請求項9記載のブローノズル。
【請求項11】
一定の張力を持たせた状態の細線を配置したことを特徴とする請求項9または10記載のブローノズル。
【請求項12】
樹脂製の細線を配置したことを特徴とする請求項9または10記載のブローノズル。
【請求項13】
金属製の細線を配置したことを特徴とする請求項9または10記載のブローノズル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−7122(P2006−7122A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−189188(P2004−189188)
【出願日】平成16年6月28日(2004.6.28)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月28日(2004.6.28)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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