説明

プリオンに特異的なペプトイド試薬

本発明は、コンフォメーション病タンパク質の非病原型に比べて、コンフォメーション病タンパク質の病原型と優先的に反応するペプトイド試薬に関する。前記ペプトイド試薬は、アミノ末端基領域、カルボキシ末端基領域、およびアミノ末端基領域とカルボキシ末端基領域との間に少なくとも1つのペプトイド領域を含み、前記ペプトイド領域は3〜約30個のN−置換グリシンおよび随意に1つまたはそれ以上のアミノ酸を含む。本発明は、ペプトイドを用いてプリオンを検出し、単離する方法、およびプリオン関連疾患の処置および予防においてプリオンを用いる方法にも関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンフォメーション病タンパク質の非病原型に比べてコンフォメーション病タンパク質の病原型と優先的に反応するペプトイド試薬であって、該ペプトイド試薬は下記化学式を有し、
−(Q)−X
式中、各Qは独立にアミノ酸またはN−置換グリシンであり、−(Q)−はペプトイド領域を規定しており、
は、H、(C−C)アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、(C−C)アシル、アミノ(C1−6)アシル、アミノ酸、アミノ保護基、または2〜約100個のアミノ酸のポリペプチドであり、式中、Xはリンカー部分を介して随意に連結される共役部分により随意に置換され、
は、H、(C−C)アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、カルボキシ保護基、アミノ酸、または2〜約100個のアミノ酸のポリペプチドであり、式中、Xはリンカー部分を介して随意に連結される共役部分により随意に置換され、および
nは3〜約30であり、
式中、該ペプトイド領域−(Q)−の少なくとも約50%はN−置換グリシンを含むペプトイド試薬。
【請求項2】
前記N−置換グリシンは、化学式
−(NR−CH−CO)−
を有し、式中、各Rは(C−C)アルキル、ハロ(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、(C−C10)シクロアルキル−アリール、アミノ(C−C)アルキル、アンモニウム(C−C)アルキル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル、カルボキシ、カルボキシ(C−C)アルキル、カルバミル、カルバミル(C−C)アルキル、グアニジノ、グアニジノ(C−C)アルキル、アミジノ、アミジノ(C−C)アルキル、チオール、(C−C)アルキルチオール、2−10個の炭素原子のアルキルチオアルキル、N−含有ヘテロシクリル、N−含有ヘテロシクリル(C−C)アルキル、イミダゾリル、4−10個の炭素原子のイミダゾリルアルキル、ピペリジル、5−10個の炭素原子のピペリジルアルキル、インドリル、9−15個の炭素原子のインドリルアルキル、ナフチル、11−16個の炭素原子のナフチルアルキル、およびアリール(C−C)アルキル、から独立に選択され、式中各R部分は、ハロゲン、ヒドロキシおよび(C−C)アルコキシから独立に選択される1−3個の置換基で随意に置換されている請求項1に記載のペプトイド試薬。
【請求項3】
がリンカー部分を介して随意に連結される共役部分により随意に置換されたアミノ酸である請求項1に記載のペプトイド試薬。
【請求項4】
nが約5〜約15である請求項1に記載のペプトイド試薬。
【請求項5】
各QがN−置換グリシンである請求項1に記載のペプトイド試薬。
【請求項6】
前記ペプトイド領域−(Q)−が生理的に適切なpHにおいてポリイオン性である請求項1に記載のペプトイド試薬。
【請求項7】
前記ペプトイド領域−(Q)−が生理的に適切なpHにおいて少なくとも3+の正味荷電を有する請求項1に記載のペプトイド試薬。
【請求項8】
前記N−置換グリシンが、化学式−(NR−CH−CO)−を有し、式中、Rは(C−C)アルキル、ハロ(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、(C−C10)シクロアルキル−アリール、アミノ(C−C)アルキル、アンモニウム(C−C)アルキル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル、カルボキシ、カルボキシ(C−C)アルキル、カルバミル、カルバミル(C−C)アルキル、グアニジノ、グアニジノ(C−C)アルキル、アミジノ、アミジノ(C−C)アルキル、チオール、(C−C)アルキルチオール、2−10個の炭素原子のアルキルチオアルキル、N−含有ヘテロシクリル、N−含有ヘテロシクリル(C−C)アルキル、イミダゾリル、4−10個の炭素原子のイミダゾリルアルキル、ピペリジル、5−10個の炭素原子のピペリジルアルキル、インドリル、9−15個の炭素原子のインドリルアルキル、ナフチル、11−16個の炭素原子のナフチルアルキル、およびアリール(C−C)アルキル、から独立に選択され、式中各R部分は、ハロゲン、ヒドロキシおよび(C−C)アルコキシから独立に選択される1−3個の置換基で随意に置換されており、前記ペプトイド領域−(Q)−は少なくとも3個のN−置換グリシンを含み、式中Rは生理的に適切なpHにおいて荷電している部分である、請求項1に記載のペプトイド試薬。
【請求項9】
前記荷電N−置換グリシンは、アミノ(C−C)アルキル、アンモニウム(C−C)アルキル、グアニジノ、グアニジノ(C−C)アルキル、アミジノ、アミジノ(C−C)アルキル、N−含有ヘテロシクリル、N−含有ヘテロシクリル(C−C)アルキル、から独立に選択される荷電R部分を含み、式中各R部分はハロゲン、C−Cメトキシ、およびC−Cアルキルから独立に選択される1−3個の置換基で随意に置換されている請求項8のいずれかに記載のペプトイド試薬。
【請求項10】
前記ペプトイド領域−(Q)−が、配列番号229、230、231、232、233、234、235、236、237、238、239、240、または241を含む請求項1に記載のペプトイド試薬。
【請求項11】
前記ペプトイド領域−(Q)−が、配列番号229、230、232、233、237、238、239、または240を含む請求項1に記載のペプトイド試薬。
【請求項12】
前記ペプトイド領域−(Q)−が、配列番号230、237、238、239、または240を含む請求項1に記載のペプトイド試薬。
【請求項13】
前記ペプトイド領域−(Q)−が、配列番号240を含む請求項1に記載のペプトイド試薬。
【請求項14】
少なくとも1つの共役部分を含む請求項1に記載のペプトイド試薬。
【請求項15】
前記共役部分がリンカー部分を介して連結されている請求項14に記載のペプトイド試薬。
【請求項16】
前記共役部分が架橋剤または結合剤である請求項14に記載のペプトイド試薬。
【請求項17】
前記共役部分がビオチンまたはメルカプト基を含む請求項14に記載のペプトイド試薬。
【請求項18】
前記コンフォメーション病タンパク質が、プリオン関連疾患のコンフォメーション病タンパク質であり、該コンフォメーション病タンパク質の病原型がPrPScであり、該コンフォメーション病タンパク質の非病原型がPrPである請求項1に記載のペプトイド試薬。
【請求項19】
前記ペプトイド試薬が、前記コンフォメーション病タンパク質の非病原型に対する親和性よりも少なくとも約10倍大きい親和性で、該コンフォメーション病タンパク質の病原型と相互作用する請求項1に記載のペプトイド試薬。
【請求項20】
PrPに比べてPrPScと優先的に反応するペプトイド試薬であって、該ペプトイド試薬は、下記化学式を有し、
−(Q)−X
式中、各Qは独立に下記化学式を有するN−置換グリシンであり、
−(NR−CH−CO)−
式中、各Rは(C−C)アルキル、ハロ(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、(C−C10)シクロアルキル−アリール、アミノ(C−C)アルキル、アンモニウム(C−C)アルキル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル、カルボキシ、カルボキシ(C−C)アルキル、カルバミル、カルバミル(C−C)アルキル、グアニジノ、グアニジノ(C−C)アルキル、アミジノ、アミジノ(C−C)アルキル、チオール、(C−C)アルキルチオール、2−10個の炭素原子のアルキルチオアルキル、N−含有ヘテロシクリル、N−含有ヘテロシクリル(C−C)アルキル、イミダゾリル、4−10個の炭素原子のイミダゾリルアルキル、ピペリジル、5−10個の炭素原子のピペリジルアルキル、インドリル、9−15個の炭素原子のインドリルアルキル、ナフチル、11−16個の炭素原子のナフチルアルキル、およびアリール(C−C)アルキル、から独立に選択され、式中各R部分は、ハロゲン、ヒドロキシおよび(C−C)アルコキシから独立に選択される1−3個の置換基で随意に置換されており、−(Q)−がペプトイド領域を規定しており、
は、H、(C−C)アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、(C−C)アシル、アミノ(C−C)アシル、アミノ酸、アミノ保護基、または2〜約100個のアミノ酸のポリペプチドであり、式中、Xはリンカー部分を介して随意に連結する共役部分により随意に置換され、
は、H、(C−C)アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、カルボキシ保護基、アミノ酸、または2〜約100個のアミノ酸のポリペプチドであり、式中、Xはリンカー部分を介して随意に連結される共役部分により随意に置換され、および
nは4、5、6、7、または8であり、
式中該ペプトイド領域−(Q)−は生理的に適切なpHにおいて少なくとも3+の正味荷電を有するペプトイド試薬。
【請求項21】
以下:
【化1】

【化2】

【化3】

から選択される、ペプトイド試薬。
【請求項22】
以下:
【化4】

【化5】

またはこれらの塩から選択される、ペプトイド試薬。
【請求項23】
請求項1〜22のいずれか1つに記載のペプトイド試薬および病原性プリオンを含む複合体。
【請求項24】
固体支持体に連結される請求項1〜22のいずれか1つに記載のペプトイド試薬を含む組成物。
【請求項25】
請求項1〜22のいずれか1つに記載のペプトイド試薬および試料を含む組成物。
【請求項26】
前記試料が生物学的試料である請求項25の組成物。
【請求項27】
試料中の病原性プリオンの存在を検出するための方法であって、該方法は、請求項1〜22のいずれか1つに記載の第1ペプトイド試薬と該試料とを、該病原性プリオンが存在する場合、これに該ペプトイド試薬が結合できる条件下で接触させて複合体を形成させる工程と、該複合体の形成を検出する工程とを含み、該複合体の形成は該病原性プリオンの存在を示す、方法。
【請求項28】
試料中の病原性プリオンの存在を検出するための方法であって、該方法は、請求項1〜22のいずれか1つに記載の第1ペプトイド試薬と該試料とを、該病原性プリオンが存在する場合、これに該第1ペプトイド試薬が結合できる条件下で接触させて第1複合体を形成させる工程と、該第1複合体の該病原性プリオンに本発明の第2ペプトイド試薬が結合できる条件下で、必要に応じて検出可能に標識された該第2ペプトイド試薬と該第1複合体を接触させて第2複合体を形成させる工程と、該第2複合体の形成を検出する工程とを含み、該第2複合体の形成は該病原性プリオンの存在を示す、方法。
【請求項29】
試料中の病原性プリオンの存在を検出するための方法であって、該方法は、請求項1〜22のいずれか1つに記載の第1ペプトイド試薬と該試料とを、該病原性プリオンが存在する場合、これに該第1ペプトイド試薬が結合できる条件下で接触させて第1複合体を形成させる工程と、該第1複合体から未結合の試料を除去する工程と、該第1複合体の該病原性プリオンに本発明の第2ペプトイド試薬が結合できる条件下で、必要に応じて検出可能に標識された該第2ペプトイド試薬と該第1複合体を接触させて第2複合体を形成させる工程と、該第2複合体の形成を検出する工程とを含み、該第2複合体の形成は該病原性プリオンの存在を示す、方法。
【請求項30】
試料中の病原性プリオンの存在を検出するための方法であって、該方法は、請求項1〜22のいずれか1つに記載の第1ペプトイド試薬と該試料とを、該病原性プリオンが存在する場合、これに該第1ペプトイド試薬が結合できる条件下で接触させて第1複合体を形成させる工程と、該第1複合体から未結合の試料を除去する工程と、該病原性プリオンを該第1複合体から解離させて、それによって解離された病原性プリオンを提供する工程と、該解離された病原性プリオンに請求項1に記載の第2ペプトイド試薬が結合できる条件下で、必要に応じて検出可能に標識された該第2ペプトイド試薬と該解離された病原性プリオンとを接触させて第2複合体を形成させる工程と、該第2複合体の形成を検出する工程とを含み、該第2複合体の形成は該病原性プリオンの存在を示す、方法。
【請求項31】
試料中の病原性プリオンの存在を検出するための方法であって、該方法は、請求項1〜22のいずれか1つに記載の第1ペプトイド試薬と該試料とを、該病原性プリオンが存在する場合、これに該第1ペプトイド試薬が結合できる条件下で接触させて第1複合体を形成させる工程と、該第1複合体の該病原性プリオンにプリオン結合試薬が結合できる条件下で、必要に応じて検出可能に標識された該プリオン結合試薬と該第1複合体とを接触させて第2複合体を形成させる工程と、該第2複合体の形成を検出する工程とを含み、該第2複合体の形成は該病原性プリオンの存在を示す、方法。
【請求項32】
試料中の病原性プリオンの存在を検出するための方法であって、該方法は、請求項1〜22のいずれか1つに記載の第1ペプトイド試薬と該試料とを、該病原性プリオンが存在する場合、これに該第1ペプトイド試薬が結合できる条件下で接触させて第1複合体を形成させる工程と、該第1複合体から未結合の試料を除去する工程と、該第1複合体の該病原性プリオンにプリオン結合試薬が結合できる条件下で、必要に応じて検出可能に標識された該プリオン結合試薬と該第1複合体とを接触させて第2複合体を形成させる工程と、該第2複合体の形成を検出する工程とを含み、該第2複合体の形成は該病原性プリオンの存在を示す、方法。
【請求項33】
試料中の病原性プリオンの存在を検出するための方法であって、該方法は、請求項1〜22のいずれか1つに記載の第1ペプトイド試薬と該試料とを、該病原性プリオンが存在する場合、これに該第1ペプトイド試薬が結合できる条件下で接触させて第1複合体を形成させる工程と、該第1複合体から未結合の試料を除去する工程と、該病原性プリオンを該第1複合体から解離させて、それによって解離された病原性プリオンを提供する工程と、該解離された病原性プリオンにプリオン結合試薬が結合できる条件下で、必要に応じて検出可能に標識された該プリオン結合試薬と該解離された病原性プリオンとを接触させて第2複合体を形成させる工程と、該第2複合体の形成を検出する工程とを含み、該第2複合体の形成は該病原性プリオンの存在を示す、方法。
【請求項34】
試料中の病原性プリオンの存在を検出するための方法であって、該方法は、請求項1〜22のいずれか1つに記載の第1ペプトイド試薬と該試料とを、該病原性プリオンが存在する場合、これに該第1ペプトイド試薬が結合できる条件下で接触させて第1複合体を形成させる工程と、該第1複合体から未結合の試料を除去する工程と、該病原性プリオンを該第1複合体から解離させて、それによって解離された病原性プリオンを提供する工程と、該解離された病原性プリオンにプリオン結合試薬が結合できる条件下で、該プリオン結合試薬と該解離された病原性プリオンとを接触させて第2複合体を形成させる工程と、必要に応じて検出可能に標識された第2プリオン結合試薬を用いて該第2複合体の形成を検出する工程とを含み、該第2複合体の形成は該病原性プリオンの存在を示す、方法。
【請求項35】
試料中の病原性プリオンの存在を検出するための方法であって、該方法は、プリオン結合試薬と該試料とを、該病原性プリオンが存在する場合、これに該プリオン結合試薬が結合できる条件下で接触させて第1複合体を形成させる工程と、該第1複合体から未結合の試料を除去する工程と、該第1複合体の該病原性プリオンに請求項1〜22のいずれか1つに記載のペプトイド試薬が結合できる条件下で、必要に応じて検出可能に標識された該ペプトイド試薬と該第1複合体とを接触させて第2複合体を形成させる工程と、該第2複合体の形成を検出する工程とを含み、該第2複合体の形成は該病原性プリオンの存在を示す、方法。
【請求項36】
前記プリオン結合試薬が抗プリオン抗体を含む請求項31〜35のいずれか1つに記載の方法。
【請求項37】
試料中の病原性プリオンの存在を検出するための方法であって、該方法は、請求項1〜22のいずれか1つに記載の第1ペプトイド試薬と該試料とを、該病原性プリオンが存在する場合、これに該第1ペプトイド試薬が結合できる条件下で接触させて複合体を形成させる工程と、該複合体から未結合の試料を除去する工程と、該病原性プリオンを該複合体から解離して、それによって解離された病原性プリオンを提供する工程と、第2固体支持体に該解離された病原性プリオンが付着できるような条件下で、該第2固体支持体と該解離された病原性プリオンとを接触させる工程と、必要に応じて検出可能に標識されたプリオン結合試薬を用いて、該付着し解離された病原性プリオンを検出する工程を含み、該プリオン結合試薬の結合は該病原性プリオンの存在を示す、方法。
【請求項38】
前記解離する工程が、前記複合体を高pHまたは低pHに曝露することによって実行される、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記解離する工程後、前記高pHまたは低pHを中和する工程をさらに含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記解離された病原性プリオンが変性される、請求項37に記載の方法。
【請求項41】
前記プリオン結合試薬が抗プリオン抗体を含む、請求項37に記載の方法。
【請求項42】
試料中の病原性プリオンの存在を検出するための方法であって、該方法は、請求項1〜22のいずれか1つに記載の第1ペプトイド試薬と該試料とを、該病原性プリオンが存在する場合、これに該第1ペプトイド試薬が結合できる条件下で接触させて第1複合体を形成させる工程と、該第1複合体から未結合の試料を除去する工程と、該病原性プリオンを該第1複合体から解離して、それによって解離された病原性プリオンを提供する工程と、該解離された病原性プリオンが第1抗プリオン抗体に結合できる条件下で、該解離された病原性プリオンと該第1抗プリオン抗体を含む第2固体支持体とを接触させて第2複合体を形成させる工程と、必要に応じて検出可能に標識された第2抗プリオン抗体を用いて該第2複合体の該解離された病原性プリオンを検出する工程とを含み、該第2抗プリオン抗体の結合が該病原性プリオンの存在を示す、方法。
【請求項43】
前記解離する工程が、前記第1複合体を高pHまたは低pHに曝露することによって実行される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記解離する工程後、前記高pHまたは低pHを中和する工程をさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記解離された病原性プリオンが変性される、請求項42に記載の方法。
【請求項46】
前記第1プリオン結合試薬が抗プリオン抗体を含む請求項42に記載の方法。
【請求項47】
第2プリオン結合試薬が抗プリオン抗体を含む請求項42に記載の方法。
【請求項48】
試料中の病原性プリオンの存在を検出するための方法であって、該方法は、請求項1〜22のいずれか1つに記載のペプトイド試薬を含む固体支持体と、検出可能に標識されたリガンドとを、該検出可能に標識されたリガンドが該ペプトイド試薬に結合できる条件下で合わせ、第1複合体を形成させる工程であって、ここで該固体支持体の該ペプトイド試薬は該病原性プリオンよりも該リガンドに対してより弱い結合親和性を有する、工程と、該病原性プリオンが該試料中に存在する場合、該第1複合体の該ペプトイド試薬に該病原性プリオンが結合できる条件下で該第1複合体と該試料を合わせ、それにより該第1複合体の該検出可能に標識されたリガンドを置換し、該ペプトイド試薬と該病原性プリオンとを含む第2複合体を形成する工程と、該第2複合体の形成を検出する工程とを含み、該第2複合体の形成が該病原性プリオンの存在を示す、方法。
【請求項49】
請求項1〜22のいずれか1つに記載の治療上有効量の1つまたはそれ以上のペプトイド試薬を動物に投与することを含むプリオン関連疾患を処置または予防する方法。
【請求項50】
動物のプリオン関連疾患を処置または予防する方法であって、
該動物における1つまたはそれ以上の病原性プリオンの存在を決定する工程と、
(a)請求項1〜22のいずれか1つに記載の治療上有効量の1つまたはそれ以上のペプトイド試薬を該動物に投与する工程、または
(b)治療上有効量の1つまたはそれ以上の従来の薬剤を該動物に投与する工程と、
を包含する、方法。
【請求項51】
動物のプリオン関連疾患の感染部位を決定する方法であって、
(a)請求項1〜22のいずれか1つに記載のペプトイド試薬を該動物に投与する工程であって、該ペプトイド試薬が造影剤に連結されている、工程と
(b)該造影剤を検出する工程であって、該造影剤の検出により該感染部位を決定する、工程と、
を包含する、方法。
【請求項52】
動物のプリオン関連疾患を処置または予防する方法であって、
(a)請求項1〜22のいずれか1つに記載のペプトイド試薬を含む治療上有効量の第1用量を該動物に投与する工程と、
(b)該動物に免疫反応を誘発するのに十分な量で、請求項1〜22のいずれか1つに記載のペプトイド試薬を含む第2用量を該動物に投与する工程と、
を包含する、方法。
【請求項53】
動物のプリオン関連疾患を処置または予防するための、請求項1〜22のいずれか1つに記載のペプトイド試薬の使用。
【請求項54】
動物のプリオン関連疾患を処置または予防する薬剤を調製するための、請求項1〜22のいずれか1つに記載のペプトイド試薬の使用。
【請求項55】
動物のプリオン関連疾患の感染部位を決定するための、請求項1〜22のいずれか1つに記載のペプトイド試薬の使用。
【請求項56】
試料から病原性プリオンを単離するための方法であって、
(a)該試料中に存在する場合、該病原性プリオンを請求項1〜22のいずれか1つに記載のペプトイド試薬に結合させることができる条件下で、該ペプトイド試薬を含む固体支持体を該試料と接触させて複合体を形成する工程と、
(b)該複合体から結合していない試料を除去し、それにより単離された病原性プリオンを提供する工程と、
を包含する、方法。
【請求項57】
試料中の病原性プリオンの量を低減するための方法であって、
(a)該試料中に存在する場合、該病原性プリオンを固体支持体の請求項1〜22のいずれか1つに記載のペプトイド試薬に結合させることができる条件下で、該ペプトイド試薬を含む固体支持体を該試料と接触させて複合体を形成する工程と、
(b)該複合体から結合していない試料を分離し、それにより低減させた量の該病原性プリオンを有する該試料を提供する工程と、
を包含する、方法。
【請求項58】
前記回収した試料中の病原性プリオンの量が検出可能なレベル未満に低減される、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記病原性プリオンの量が約95〜100%低減される、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
病原性プリオンを実質的に含まない血液供給物を調製する方法であって、
(a)複数の血液試料において病原性プリオンの有無を検出する工程であって、該検出する工程が、存在する場合、該病原性プリオンの請求項1〜22のいずれか1つに記載のペプトイド試薬への結合を含む、工程と、
(b)該病原性プリオンが検出されない該試料を合わせ、それにより該病原性プリオンを実質的に含まない該血液供給物を提供する工程と、
を包含する、方法。
【請求項61】
病原性プリオンを実質的に含まない食料供給物を調製する方法であって、
(a)複数の食料試料において病原性プリオンの有無を検出し、該検出する工程が、存在する場合、該病原性プリオンの請求項1〜22のいずれか1つに記載のペプトイド試薬への結合を含む、工程と、
(b)該病原性プリオンが検出されない該試料を合わせ、それにより該病原性プリオンを実質的に含まない食料供給物を提供する工程と、
を包含する、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−507833(P2009−507833A)
【公表日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−530008(P2008−530008)
【出願日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【国際出願番号】PCT/US2006/035226
【国際公開番号】WO2007/030804
【国際公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(504389991)ノバルティス アーゲー (806)
【Fターム(参考)】