説明

プリズム、それを備えた複合光学素子、及びそれを備えた光学装置

【課題】高品位でコンパクトな光学装置を実現可能なプリズムを提供する。
【解決手段】プリズム30は、プリズム本体31、接合部32とを備えている。プリズム本体31は、光入射面31aと、光出射面31cと、光反射面31bとを有する。接合部32は、光入射面31a又は光出射面31cの上に位置しており、プリズム本体31と一体形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリズム、それを備えた複合光学素子、及びそれを備えた光学装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルスチルカメラ等の精密光学装置に要求される品位が年々高まってきている。それに伴い、精密光学装置への光学素子の取り付け精度や光学素子同士の位置決め精度に対する要求も年々高まってきている。
【0003】
特に、プリズムを用いた所謂屈曲光学系では、光学素子の高い取り付け精度や光学素子同士の高い位置決め精度が要求される。
【0004】
このような状況に鑑み、例えば、特許文献1には、側面に位置決め部が形成された樹脂製のプリズムが開示されている。
【特許文献1】特開平9−73005号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、側面に位置決め部を設けた場合、プリズムの光軸と直交方向の幅が広くなるため、光学装置の小型化、薄型化を図ることが困難となるという問題がある。
【0006】
本発明は係る点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高品位でコンパクトな光学装置を実現可能なプリズムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る第1のプリズムは、プリズム本体と、接合部とを備えている。プリズム本体は、光入射面と、光出射面(本明細書において、「光入射面」と「光出射面」とを「光入出射面」と総称することがある。)と、光反射面とを有する。接合部は、光入射面又は光出射面の上に位置しており、プリズム本体と一体形成されている。
【0008】
本発明に係る第2のプリズムは、プリズム本体と、接合部とを備えている。プリズム本体は、互いに直交する2つの直交側面と、2つの直交側面のそれぞれに対して傾斜する傾斜側面とを有する直角三角柱形である。接合部は、2つの直交側面の一方の上に位置しており、プリズム本体と一体形成されている。
【0009】
本発明に係る第1の複合光学素子は、本発明に係る第1のプリズムと、別の光学素子とを備えている。別の光学素子は接合部に接合されている。
【0010】
本発明に係る第2の複合光学素子は、本発明に係る第2のプリズムと、別の光学素子とを備えている。別の光学素子は接合部に接合されている。
【0011】
本発明に係る第1の撮像装置は、受光素子と、本発明に係る第1の複合光学素子とを備えている。複合光学素子は、光入射面から入射し、光反射面でもって反射した後、光出射面から出射した外光が受光素子に入射するように配置されている。
【0012】
本発明に係る第2の撮像装置は、受光素子と、本発明に係る第2の複合光学素子とを備えている。複合光学素子は、2つの直交側面の一方から入射し、傾斜側面でもって反射した後、2つの直交側面の他方から出射した外光が受光素子に入射するように配置されている。
【0013】
本発明に係る第1の照明装置は、光源と、本発明に係る第1の複合光学素子とを備えている。複合光学素子は、光源からの光が光入射面から入射し、光反射面でもって反射して光出射面から出射するように配置されている。
【0014】
本発明に係る第2の照明装置は、光源と、本発明に係る第2の複合光学素子とを備えている。複合光学素子は、光源からの光が2つの直交側面の一方から入射し、傾斜側面でもって反射して2つの直交側面の他方から出射するように配置されている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、高品位でコンパクトな光学装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
(実施形態1)
図1は本実施形態1に係る撮像装置(例えば、デジタルスチルカメラ:DSC)1の主要部の構成を表す図である。
【0018】
図2は本実施形態1における複合光学素子20の断面図である。
【0019】
図3は複合光学素子20の斜視図である。
【0020】
本実施形態1に係る撮像装置1は、受光素子11と、複数のレンズ群(具体的には、第1のレンズ群14、第2のレンズ群13、及び第3のレンズ群12)を含む撮像光学系と、撮像光学系の光路中に配置された複合光学素子20とを備えている。
【0021】
第1のレンズ群14は、外光が入射するように、撮像装置1から露出するように配置されている。第1のレンズ群14から入射した外光は複合光学素子20に入射する。入射した光は、複合光学素子20により異なる光軸方向の光に変換される。変換された光は、第2のレンズ群13及び第3のレンズ群12により受光素子11上に結像される。結像された画像は、受光素子11において電気信号に変換出力され、図1に図示しない記録部(例えば、メモリ等)記録される仕組みとなっている。尚、受光素子11は、例えば、電荷結合素子(CCD)や相補型金属酸化膜半導体(CMOS)等によって構成することができる。
【0022】
以下、複合光学素子20の構成について、主として図2を参照しながら詳細に説明する。
【0023】
複合光学素子20は、プリズム30と、第1のレンズ21と、第2のレンズ22とを備えている。プリズム30は、プリズム本体31を備えている。プリズム本体31は、光入射面31a、光反射面31b、及び光出射面31cを3つの側面とする三角柱状に形成されている。詳細には、光入射面31aと光出射面31cとが互いに直交する直角三角柱状に形成されている。すなわち、光入射面31a及び光出射面31cは互いに直交する2つの直交側面を構成している。一方、光出射面31cは光入射面31a及び光出射面31cのそれぞれに傾斜する傾斜側面を構成している。プリズム30は、光入射面31aから光入射面31aに対して垂直にプリズム30内に入射した光が光入射面31aにおいて反射されて光出射面31cから出射するように形成されている。
【0024】
光入射面31aの上には、プリズム本体31から突出するように、プリズム本体31と一体に形成された凸状の第1の接合部32aが設けられている。詳細には、第1の接合部32aは、光出射面31cの周縁部分に、光出射面31cの光学有効領域(光が出射する領域)を周回するように輪帯状(リング状)に形成されている。第1のレンズ21はこの第1の接合部32aに接合されている。詳細には、第1のレンズ21は、光学有効部21aと、光学有効部の外周に形成された枠部21bとを有し、その枠部21bでもって第1の接合部32aに接合されている。
【0025】
例えば、プリズム30と第1のレンズ21とを離間して配置する場合は、プリズム30と第1のレンズ21との位置決め精度は、プリズム30の取り付け精度と第1のレンズ21の取り付け精度との両方に依存する。このため、プリズム30と第1のレンズ21との高い位置決め精度を実現するためには、非常に高精度にプリズム30と第1のレンズ21とを取り付けなければならない。言い換えれば、プリズム30と第1のレンズ21とを高い位置決め精度で配置することは困難である。
【0026】
しかしながら、本実施形態1では、第1のレンズ21は第1の接合部32aにおいてプリズム30に直接接合されている。このため、第1のレンズ21とプリズム30との高い位置決め精度を容易に実現することが可能となる。
【0027】
第1のレンズ21とプリズム30とのより高い位置決め精度を実現する観点から、第1のレンズ21の枠部21bは第1の接合部32aの形状に対応した形状を有することが好ましい。例えば、図2に示すように、第1の接合部32aの頂部に、光出射面31cと平行な平面部を形成すると共に、枠部21bを第1のレンズ21の光軸と垂直な(言い換えれば、第1のレンズ21の主平面と平行な)平面部を設け、それら平面部が対向するように第1のレンズ21を接合させることが好ましい。このようにすることによって、第1のレンズ21を配置するだけで直ちにプリズム30からの出射光の光軸と第1のレンズ21の光軸とを容易且つ高精度に一致させることができる。
【0028】
尚、第1のレンズ21は、光学設計上の観点から、図2に示すように、光学有効部21aがプリズム本体31(光出射面31c)と離間するように接合されていても良い。
【0029】
一方、光出射面31cの上には、プリズム本体31から突出するように、プリズム本体31と一体に形成された凸状の第2の接合部32bが設けられている。詳細には、第2の接合部32bは、光入射面31aの周縁部分に、光入射面31aの光学有効領域(光が入射する領域)を周回するように輪帯状に形成されている。第2のレンズ22はこの第2の接合部32bに接合されている。詳細には、第2のレンズ22は、光学有効部22aと、光学有効部の外周に形成された枠部22bとを有し、その枠部22bでもって第2の接合部32bに直接接合されている。このため、上記第1のレンズ21と第1の接合部32aとの場合と同様に、第2のレンズ22とプリズム30との高い位置決め精度を容易に実現することが可能となる。
【0030】
第2のレンズ22とプリズム30とのより高い位置決め精度を実現する観点から、第2のレンズ22の枠部22bは第2の接合部32bの形状に対応した形状を有することが好ましい。例えば、図2に示すように、第2の接合部32bの頂部に、光入射面31aと平行な平面部を形成すると共に、枠部22bを第2のレンズ22の光軸と垂直な(言い換えれば、第2のレンズ22の主平面と平行な)平面部を設け、それら平面部が対向するように第2のレンズ22を接合させることが好ましい。このようにすることによって、第2のレンズ22を配置するだけで直ちにプリズム30からの出射光の光軸と第2のレンズ22の光軸とを容易且つ高精度に一致させることができる。
【0031】
尚、第2のレンズ22は、光学設計上の観点から、図2に示すように、光学有効部22aがプリズム本体31(光出射面31c)と離間するように接合されていても良い。
【0032】
本実施形態1では、第1の接合部32a及び第2の接合部32b(以下、「第1の接合部32a及び第2の接合部32b」を総称して「接合部32」とする場合がある。)が光入射面31a又は光入射面31a上に形成されている。言い換えれば、プリズム本体31に対して光軸方向に配置されている。このため、例えば、三角柱状に形成されたプリズム30の底面に接合部32を設ける場合と比較して、小型化、薄型化が容易に実現される。
【0033】
プリズム30の材質は特に限定されるものではない。例えば、プラスチック製又はガラス製(結晶化ガラス製を含む)であっても良い。その中でも特にガラス製であることが好ましい。ガラスによりプリズム30を形成することによって、高い形状精度、高耐熱性、高い機械的耐久性、高い均質性を実現することができる。また、ガラスは熱膨張係数及び光弾性定数が比較的小さいため、撮像装置1の温度が上昇した場合であっても、プリズム30に歪みが発生しにくく、複合光学素子20の光学的性能が劣化しにくい。
【0034】
さらに、ガラス製の場合、プリズム30の屈折率を比較的高くすることが容易である。プリズム30の屈折率を高くすることにより撮像装置1の光学系(レンズ群12〜14、複合光学素子20、及び受光素子11)の光路長を短くすることができる。よって、撮像装置1をよりコンパクトにすることができる。
【0035】
また、プリズム30の屈折率を高くすることによって、光反射面31bの光反射率を向上することができる。光反射面31bは、光入射面31aからプリズム30(プリズム本体31)に垂直に入射した可視光(波長が400nm以上700nm以下の光)の光反射率が90%以上であることが好ましい。さらには95%以上であることが好ましい。このような高い反射率を実現する観点から、プリズム30のd線(波長が589nmの光)の屈折率が1.6以上であることが好ましい。さらには1.65以上であることが好ましい。また、プリズム30は可視光の透過率が高いものであることが好ましい。
【0036】
例えばプリズム30の屈折率が低い場合(例えば、プリズム30が低屈折率ガラスやプラスチックで形成されている場合)などは、光反射面31b上に光反射膜(図示せず)を形成しても良い。そうすることによって、光反射面31bにおける光反射率を向上することができる。従って、光の高い利用効率を実現することができる。尚、光反射膜は、例えば、アルミニウム(Al)等によって形成することができる。
【0037】
第1のレンズ21及び第2のレンズ22の材質も特に限定されるものではなく、例えば、ガラス製又はプラスチック製であってもよい。第1のレンズ21及び第2のレンズ22はプリズム30と同一材料で形成されていてもよい。この構成によれば、撮像装置1の温度が上昇した場合であっても、プリズム30と第1のレンズ21及び第2のレンズ22との熱膨張量がほぼ同じとなるため、プリズム30等に歪み等が生じにくくなる。
【0038】
プリズム30がプラスチック製である場合、プリズム30は、例えば射出成型法等により形成することができる。一方、プリズム30がガラス製である場合は、研磨法又は精密プレス法等により形成することができる。具体的には、例えば、図4に示す金型ユニット40を用いて形成することができる。
【0039】
図4はプリズム30を形成するための金型ユニット40の構成を表す断面図である。
【0040】
図5は金型ユニット40を用いてプリズム30を形成する工程を表す断面図である。
【0041】
金型ユニット40は、下型41と、上型42と、下型41及び上型42が装入される胴型43とを備えている。下型は、第1の下型41aと、第2の下型41bと、第1の下型41から突出する円柱状の第3の下型41cと、第2の下型41bから突出する円柱状の第4の下型41dとを備えている。
【0042】
この金型ユニット40の内部に母材を装入し、所定の温度(例えば、母材の軟化温度近傍)まで加熱した後にプレスすることによりプリズム30を製造することができる。第3の下型41cと第4の下型41dとを設けることにより第1の接合部32a及び第2の接合部32bを形成することができる。
【0043】
尚、金型ユニット40の内部に送入する母材は、図4に示すように球状であっても良く、又は円柱状であってもよい。若しくは、プリズム30の形状に近いガラスプリフォームとしてもよい。
【0044】
また、精密プレスは、プリズム30の稜部がR面取り状となるように行うことが好ましい。そうすることによって、母材の加工ばらつき(重量ばらつき、体積ばらつき等)が吸収され、安定したプリズム30の生産が可能となる。
【0045】
尚、本実施形態1では、プリズム30は三角柱状に形成されているが、例えば、多角柱状(台形柱状等)に形成されていてもよい。
【0046】
また、本実施形態1では光入射面31aと光出射面31cとは直交しているが、光入射面31aと光出射面31cとは直交していなくてもよい。
【0047】
また、本実施形態1では、プリズム30にはレンズ21、22が接合されているが、プリズム30にレンズ以外の光学素子(例えば、プリズム、偏光板、色フィルタ基板等)を接合させてもよい。
【0048】
また、第1のレンズ群14、第2のレンズ群13、及び第3のレンズ群12はそれぞれ光軸方向に変位可能に構成されていてもよい。
【0049】
(変形例1)
図6は変形例1に係る複合光学素子の構成を表す断面図である。
【0050】
図6に示すように、光入射面31a及び光出射面31cのうちの一方にのみ接合部32bを形成し、レンズ22を接合してもよい。
【0051】
(変形例2)
図7は本変形例2に係る複合光学素子の構成を表す断面図である。
【0052】
図7に示すように、第1のレンズ21と第2のレンズ22とをそれぞれ一方面が平面上である凸レンズとしてもよい。その場合に、光学有効部21aが光出射面31cに接触するように第1のレンズ21をプリズム30に接合させてもよい。同様に、光学有効部22aが光入射面31aに接触するように第2のレンズ22をプリズム30に接合させてもよい。
【0053】
(変形例3)
図8は本変形例3に係る複合光学素子の構成を表す断面図である。
【0054】
図8に示すように、第1の接合部32aのうち、第1のレンズ21が接合される部分に、内径が第1のレンズ21の外径とほぼ同様のリング状の切欠き33aを設けてもよい。そして、その切欠き部33aに第1のレンズ21を接合させてもよい。この構成によれば、第1のレンズ21の光軸とプリズム30の光軸とがずれることが抑制される。
【0055】
同様に、第2の接合部32bのうち、第2のレンズ22が接合される部分に、内径が第2のレンズ22の外径とほぼ同様のリング状の切欠き部33bを設けてもよい。そして、その切欠き部33bに第2のレンズ22を接合させてもよい。この構成によれば、第2のレンズ22の光軸とプリズム30の光軸とがずれることが抑制される。
【0056】
尚、本変形例3におけるプリズム30は、図4に示す金型ユニット40の第3の下型41cと第4の下型41dとを図9に示す形状の下型として、精密プレス法を用いて成形することができる。
【0057】
(実施形態2)
上記実施形態1において、複合光学素子20を用いた撮像装置1について説明したが、複合光学素子20は撮像装置以外の光学装置にも用いることができる。例えば、照明装置にも用いることができる。本実施形態2では、複合光学素子20を備えた照明装置2について図10を参照しながら詳細に説明する。尚、尚、本実施形態2の説明において、図2及び図3は実施形態1と共通に参照する。また、実質的に同じ機能を有する構成要素を実施形態1と共通の参照符号で説明し、説明を省略する。
【0058】
図10は本実施形態2に係る照明装置2の主要部の構成を表す図である。
【0059】
本実施形態2に係る照明装置2は、光源51と、レンズ群52〜54(第1のレンズ群52、第2のレンズ群53、及び第3のレンズ群54)を含む照明光学系と、照明光学系の光路中に配置された複合光学素子20とを備えている。上記実施形態1において述べたように、複合光学素子20は、プリズム30と、それぞれプリズム30に接合された第1のレンズ21及び第2のレンズ22とを備えている。尚、本実施形態2では、側面31cが光入射面となり、側面31aが光入射面となる。
【0060】
光源51は例えば平行光又は拡散光を出射する光源である。光源51から出射された光は第1のレンズ群52と第2のレンズ群53とを透過して複合光学素子20に入射する。複合光学素子20に入射した光は光反射面31bで反射されて複合光学素子20から出射する。複合光学素子20から出射した光は第3のレンズ群54を透過して照明装置2から出射される仕組みとなっている。
【0061】
上述のように、第1のレンズ21及び第2のレンズ22は、それぞれ、プリズム本体31と一体形成された接合部32に接合されている。このため、プリズム30と、第1のレンズ21及び第2のレンズ22との高い位置決め精度を実現することができる。従って、高品位な照明装置2を実現することができる。
【0062】
また、接合部32は光入出射面31a、31cの上に位置している。従って、コンパクトな照明装置2を実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
以上説明したように、本発明に係るプリズムは、デジタルスチルカメラ(DSC)、デジタルビデオカメラ(DVC)、携帯電話用カメラ、プロジェクションテレビ等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】実施形態1に係る撮像装置(例えば、デジタルスチルカメラ:DSC)1の主要部の構成を表す図である。
【図2】実施形態1における複合光学素子20の断面図である。
【図3】複合光学素子20の斜視図である。
【図4】プリズム30を形成するための金型ユニット40の構成を表す断面図である。
【図5】金型ユニット40を用いてプリズム30を形成する工程を表す断面図である。
【図6】変形例1に係る複合光学素子の構成を表す断面図である。
【図7】変形例2に係る複合光学素子の構成を表す断面図である。
【図8】変形例3に係る複合光学素子の構成を表す断面図である。
【図9】変形例3におけるプリズム30を形成するために使用する下型41c、41dの断面図である。
【図10】実施形態2に係る照明装置2の主要部の構成を表す図である。
【符号の説明】
【0065】
1 撮像装置
2 照明装置
11 受光素子
12、13、14、42、43、44 レンズ群
20 複合光学素子
21、22 レンズ
21a、22a 光学有効部
21b、22b 枠部
30 プリズム
31 プリズム本体
31a、31c 光入出射面
31b 光反射面
32 接合部
40 金型ユニット
41 下型
42 上型
43 胴型
51 光源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光入射面と、光出射面と、光反射面とを有するプリズム本体と、
上記光入射面又は上記光出射面の上に位置し、上記プリズム本体と一体形成された接合部と、
を備えたプリズム。
【請求項2】
請求項1に記載されたプリズムにおいて、
上記プリズム本体は、上記光入射面と上記光出射面と上記光反射面とを3つの側面とする三角柱形であるプリズム。
【請求項3】
請求項2に記載されたプリズムにおいて、
上記光入射面と上記光出射面とは互いに直交するプリズム。
【請求項4】
請求項1に記載されたプリズムにおいて、
上記光反射面上に形成された光反射膜をさらに備えたプリズム。
【請求項5】
請求項1に記載されたプリズムにおいて、
上記プリズム本体は、上記光入射面から上記プリズム本体に垂直に入射した可視光の上記光反射面による光反射率が90%以上であるプリズム。
【請求項6】
互いに直交する2つの直交側面と、該2つの直交側面のそれぞれに対して傾斜する傾斜側面とを有する直角三角柱状のプリズム本体と、
上記2つの直交側面の一方の上に位置し、上記プリズム本体と一体形成された接合部と、
を備えたプリズム。
【請求項7】
請求項6に記載されたプリズムにおいて、
上記2つの直交側面の各々は光入出射面であり、一方、上記傾斜側面は光反射面であるプリズム。
【請求項8】
請求項6に記載されたプリズムにおいて、
上記傾斜側面上に形成された光反射膜をさらに備えたプリズム。
【請求項9】
請求項6に記載されたプリズムにおいて、
上記プリズム本体は、上記2つの直交側面の一方から上記プリズム本体に垂直に入射した可視光の上記傾斜側面による光反射率が90%以上であるプリズム。
【請求項10】
請求項1又は6に記載されたプリズムにおいて、
上記接合部は上記プリズム本体から突出した凸部により構成されているプリズム。
【請求項11】
請求項1又は6に記載されたプリズムにおいて、
上記接合部は上記プリズムに別の光学素子を接合するためのものであるプリズム。
【請求項12】
請求項1又は6に記載されたプリズムにおいて、
上記プリズム本体はガラス製であるプリズム。
【請求項13】
請求項1又は6に記載されたプリズムにおいて、
上記プリズム本体は、そのd線に対する屈折率が1.65以上であるプリズム。
【請求項14】
光入射面、光出射面、及び光反射面を有するプリズム本体と、該光入射面又は該光出射面の上に位置し、上記プリズム本体と一体形成された接合部とを有するプリズムと、
上記接合部に接合された別の光学素子と、
を備えた複合光学素子。
【請求項15】
請求項14に記載された複合光学素子において、
上記別の光学素子は、光学有効部と、該光学有効部の外周に形成された枠部とを有するレンズ素子であり、且つ、上記光学有効部と上記プリズム本体とが離間するように、上記枠部でもって上記接合部に接合されている複合光学素子。
【請求項16】
互いに直交する2つの直交側面、及び該2つの直交側面のそれぞれに対して傾斜する傾斜側面を有する直角三角柱状のプリズム本体と、上記2つの直交側面の一方の上に位置し、上記プリズム本体と一体形成された接合部とを備えたプリズムと、
上記接合部に接合された別の光学素子と、
を備えた複合光学素子。
【請求項17】
請求項16に記載された複合光学素子において、
上記別の光学素子は、光学有効部と、該光学有効部の外周に形成された枠部とを有するレンズ素子であり、且つ、上記光学有効部と上記プリズム本体とが離間するように、上記枠部でもって上記接合部に接合されている複合光学素子。
【請求項18】
プリズム及び該プリズムに接合された別の光学素子を有する複合光学素子を備え、
上記プリズムは、光入射面、光出射面、及び光反射面を有するプリズム本体と、該光入射面又は該光出射面の上に位置し、上記プリズム本体と一体形成されており、上記別の光学素子を接合するための接合部とを備えている光学装置。
【請求項19】
プリズム及び該プリズムに接合された別の光学素子を有する複合光学素子を備え、
上記プリズムは、互いに直交する2つの直交側面、及び該2つの直交側面のそれぞれに対して傾斜する傾斜側面を有する直角三角柱状のプリズム本体と、上記2つの直交側面の一方の上に位置し、上記プリズム本体と一体形成されており、上記別の光学素子を接合するための接合部とを備えている光学装置。
【請求項20】
請求項18又は19に記載された光学装置において、
受光素子と、
上記受光素子の受光面に被写体の光学像を形成する撮像光学系と、
を備え、
上記複合光学素子は上記撮像光学系の光路中に配置されている光学装置。
【請求項21】
請求項18又は19に記載された光学装置において、
光源と、
上記光源から出射された照明光を被照明対象物に照射する照明光学系と、
を備え、
上記複合光学素子は上記照明光学系の光路中に配置されている光学装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−279134(P2007−279134A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−102016(P2006−102016)
【出願日】平成18年4月3日(2006.4.3)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】