説明

プリント配線板の製造方法およびプリント配線板

【課題】配線密度の向上に対応することができるプリント配線板の製造方法およびプリント配線板を提供する。
【解決手段】絶縁層11と、第一導電体層22と、第二導電体層23と、第一導電体層22、絶縁層11、第二導電体層23を貫通する導電性部材24とを有する基板2を用意する工程と、第一導電体層22上に、開口が形成され、第一配線の配線形状に応じた被覆部261を有する第一のマスク26を設け、第二導電体層23上に、開口が形成され、第二配線の配線形状に応じた被覆部271を有する第二のマスク27を設ける工程と、第一のマスク26の開口から露出する第一導電体層22、第二のマスク27の開口から露出する第二導電体層23、第一のマスク26の開口、第二のマスク27の開口から露出する導電性部材24を選択的に除去して、第一配線12、第二配線13、接続部14を形成する工程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント配線板の製造方法およびプリント配線板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、絶縁基板の両面に回路層が形成されたプリント配線板が使用されている。
このようなプリント配線板では、図12に示すように、一般に絶縁層にスルーホール(孔)901Aをあけ、この孔901Aの内部に銅メッキを施すことで、絶縁層901の表裏面に設けられた配線903間の導通をとっている(なお、図12においては、絶縁層901の表面に設けられた配線903のみが図示されている)。
具体的には、たとえば、以下のような製造方法により、プリント配線板が製造される。
まず、はじめに、両面に銅箔が設けられた基板を用意し、所定の箇所にドリルやレーザ等により、スルーホール901Aを形成する。その後、銅箔を所定のパターンにエッチングし、配線903を形成する。このとき、スルーホール901Aと重なる部分には、ランド904と呼ばれる円形領域を設ける。このランド904の径は、配線903の配線幅よりも大きい。
その後、スルーホール901A内にメッキ902を施し、配線間の導通をとる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−202371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の方法では、以下のような課題がある。
前述したように、ランド904の径は、配線903の配線幅よりも大きくなっている。これは、ランド904および配線903が所望の位置からずれた位置に形成された場合であっても、ランド904がスルーホール901Aと重なり、スルーホール901A内に形成されるメッキ902と、配線903との導通をとることができるようにするためである。
このように位置ずれを考慮して、ランド904の径を決めているため、ランド904は、所定の大きさ以下とすることは難しい。そのため、このような構成のプリント配線板においては、配線密度を向上させることが難しい。
【0005】
本発明は、配線密度の向上に対応することができるプリント配線板の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、絶縁層と、この絶縁層の一方の面に設けられた第一配線と、前記絶縁層の他方の面に設けられた第二配線と、前記絶縁層中に設けられ、前記第一配線、第二配線を接続する接続部とを備えるプリント配線板の製造方法において、絶縁層と、この絶縁層の一方の面を覆うように設けられる第一導電体層と、前記絶縁層の他方の面を覆うように設けられる第二導電体層と、前記絶縁層を貫通するとともに、基板厚み方向と直交する方向に沿って延在する導電性部材とを有する基板を用意する工程と、前記第一導電体層上に、開口が形成され、前記第一配線の配線形状に応じた被覆部を有する第一のマスクを設けるとともに、前記第二導電体層上に、開口が形成され、前記第二配線の配線形状に応じた被覆部を有する第二のマスクを設ける工程と、前記第一のマスクの開口から露出する露出部分、前記第二のマスクの開口から露出する露出部分を選択的に除去して、前記第一配線、前記第二配線、前記接続部を形成する工程とを含み、第一のマスク、第二のマスクを設ける前記工程では、基板面側からみて、前記第一配線を形成するための第一のマスクの被覆部の一部と、前記導電性部材の一部とが重なり合うとともに、この導電性部材の前記一部と、前記第二配線を形成するための第二のマスクの被覆部の一部とが重なりあうように、前記第一のマスクおよび前記第二のマスクを設けるプリント配線板の製造方法が提供される。
【0007】
ここで、一般に、プリント配線板の製造工程において、第一のマスクと、第二のマスクとの間の位置あわせ精度は高い。これに対し、第一のマスクおよび第二のマスクと、基板との位置ずれは生じやすい。基板は寸法変動があるため、位置あわせの精度がわるくなる。特にフレキシブル配線板においては、寸法変動が顕著である。本発明は、この点を鑑みて発案されたものである。
【0008】
本発明によれば、第一配線を形成するための第一のマスクの被覆部の一部と、前記導電性部材の一部とが重なり合うとともに、この導電性部材の一部と、第二配線を形成するための第二のマスクの被覆部の一部とが重なりあうように各マスクが配置され、導電性部材は、基板厚み方向と直交する方向に延在している。
そのため、基板と、第一配線を形成するための第一のマスクおよび第二配線を形成するための第二のマスクとの位置あわせにおいて、第一のマスクおよび第二のマスクの位置が基板に対して、導電性部材延在方向にずれたとしても、第一のマスクおよび第二のマスク間に導電性部材が存在することとなる。これにより、第一配線と第二配線との導通を確実に確保することが可能である。
本発明では、導電性部材を設けることで、第一のマスク、第二のマスクと、基板との位置ずれを許容することができるため、従来のように、マスクと基板に形成された導通用のスルーホールとの位置ずれを考慮し、配線の端部に、配線よりも幅広のランドを形成する必要がない。そのため、本発明の製造方法によれば、プリント配線板の配線密度の向上を図ることが可能となる。
なお、本発明では、導電性部材のうち、第一のマスクの被覆部の一部および第二のマスクの被覆部の一部と重なり合った部分を残すとともに、第一のマスクの開口および第二のマスクの開口から露出する他の領域を選択的に除去して、接続部が形成される。そのため、接続部は、第一配線と第二配線とが重なり合う領域から、ほとんどはみ出さないように形成することが可能である。
【0009】
さらに、第一のマスク、第二のマスクを設ける前記工程では、前記第一のマスクの被覆部および前記第二のマスクの被覆部は、幅寸法が互いに等しい領域をそれぞれ有し、前記第一のマスクの被覆部の前記領域の幅方向と、前記第二のマスクの被覆部の前記領域の幅方向を一致させ、かつ、基板面側からみて一方の前記領域が他方の前記領域から幅方向にはみださないように前記第一のマスクの被覆部の前記領域と、前記第二のマスクの被覆部の前記領域とを重なり合わせるとともに、基板面側からみて、前記第一のマスクの被覆部の前記領域と、前記第二のマスクの被覆部の前記領域とが重なり合った部分を通り、前記第一のマスクの被覆部の前記領域の幅方向および前記第二のマスクの被覆部の前記領域の幅方向と直交する方向に対し、交差するように前記導電性部材が延在することが好ましい。
【0010】
ここで、第一のマスクの被覆部の幅寸法とは、第一配線の配線幅に該当する寸法である。同様に、第二のマスクの被覆部の幅寸法とは、第二配線の配線幅に該当する寸法である。
たとえば、第一のマスクの被覆部と、第二のマスクの被覆部とが基板面側からみて、幅方向に大きくずれて配置されており、大きくずれた領域(たとえば、第一のマスクの被覆部のうち、第二のマスクの被覆部が重なっていない領域)に導電性部材が重なって配置されている場合には、導電性部材を除去する際に、第一の配線あるいは、第二の配線も除去してしまう可能性がある。
これに対し、この発明では、第一のマスクの被覆部および前記第二のマスクの被覆部は、幅寸法が等しい領域をそれぞれ有し、第一のマスクの被覆部の前記領域の幅方向と、第二のマスクの被覆部の前記領域の幅方向を一致させ、かつ、基板面側からみて一方の前記領域が他方の前記領域から幅方向にはみださないように第一のマスクの被覆部の前記領域と、第二のマスクの被覆部の前記領域とを重なり合わせている。そして、基板面側からみて、第一のマスクの被覆部の前記領域と、第二のマスクの被覆部の前記領域とが重なり合った部分を通り、第一のマスクの被覆部の前記領域の幅方向および前記第二のマスクの被覆部の前記領域の幅方向と直交する方向に対し、交差するように導電性部材が延在する。
これにより、導電性部材の一部を除去する際に、第一の配線の一部あるいは、第二の配線の一部をも除去してしまうことを防止でき、第一の配線および第二の配線を所望の配線幅で確実に形成することができる。
なお、ここで、「基板面側からみて一方の前記領域が他方の前記領域から幅方向にはみださないように前記第一のマスクの被覆部の前記領域と、前記第二のマスクの被覆部の前記領域とを重なり合わせる」とは、マスク同士を位置あわせする際、第一のマスクの被覆部の前記領域と、第二のマスクの被覆部の前記領域とが互いに、ほとんどはみ出さないように重ねあわせることをいい、位置あわせ装置の位置あわせ精度により、多少のずれが生じてしまうものは含む。
【0011】
また、第一のマスク、第二のマスクを設ける前記工程では、基板面側からみて、前記導電性部材が、前記第一のマスクの被覆部および前記第二のマスクの被覆部同士の重なりあった領域を通り、この重なりあった領域に交差して、延在するとともに、他の領域において、前記第一のマスクの被覆部および、前記第二のマスクの被覆部と重なりあわないように、前記第一のマスクおよび前記第二のマスクを設けることが好ましい。
このように第一のマスク、第二のマスクを設けることで、導電性部材を除去する際に、第一の配線あるいは、第二の配線も除去してしまうことを防止できる。
なお、ここで、「導電性部材が他の領域において、前記第一のマスクの被覆部および、前記第二のマスクの被覆部と重なりあわないように、前記第一のマスクおよび前記第二のマスクを設ける」とは、導電性部材が、前記第一のマスクの被覆部および前記第二のマスクの被覆部の同士の重なりあった領域以外の領域で、前記第一のマスクの被覆部および、前記第二のマスクの被覆部とほとんど重なりあわないようにすることを意味する。従って、装置の位置あわせ精度により、マスク間に多少のずれが生じてしまい、導電性部材が、第一のマスクの被覆部および前記第二のマスクの被覆部同士の重なりあった領域以外でわずかに第一のマスク、第二のマスクと重なってしまうことは含む趣旨である。
【0012】
また、前記第一配線、第二配線および接続部は複数形成され、前記導電性部材は選択的に除去されて、複数の離間した接続部となることが好ましい。
【0013】
さらに、第一のマスク、第二のマスクを設ける前記工程では、前記第一のマスクの前記被覆部の一方の端部と、前記第二のマスクの前記被覆部の一方の端部とが重なり合うとともに、前記第一のマスクの前記被覆部と、前記第二のマスクの前記被覆部とが異なる方向に延在するように第一のマスク、第二のマスクを形成し、前記導電性部材は、前記第一のマスクの前記被覆部の一方の端部と、前記第二のマスクの前記被覆部の一方の端部とが重なりあった領域に交差し、前記第一のマスクの前記被覆部の一方の端部と、前記第二のマスクの前記被覆部の一方の端部とが重なり合った領域の前記導電性部材の延在方向と直交する方向の長さ寸法が、前記導電性部材の延在方向と直交する方向の長さ寸法よりも長いことが好ましい。
【0014】
この構成では、第一のマスクの被覆部の一方の端部と、第二のマスクの被覆部の一方の端部とが重なり合った領域における導電性部材の延在方向と直交する方向の長さ寸法が、導電性部材の延在方向と直交する方向の長さ寸法よりも長い。
そのため、第一のマスクおよび第二のマスクが基板に対して、導電性部材の延在方向と直交する方向にずれた位置に配置されたとしても、第一のマスクの被覆部と、第二のマスクの被覆部とが重なり合った領域と、導電性部材との重なりを確実に確保することができる。
【0015】
さらに、当該プリント配線板は、フレキシブル配線板であることが好ましい。
【0016】
本発明によれば、以上のような製造方法により、プリント配線板を提供することができる。

【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、配線密度の向上に対応することができるプリント配線板の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態にかかるプリント配線板の要部を示す斜視図である。
【図2】プリント配線板の第一配線、第二配線、接続部を示す斜視図である。
【図3】プリント配線板の要部を示す平面図である。
【図4】基板を示す斜視図である。
【図5】プリント配線板の製造工程を示す断面図である。
【図6】プリント配線板の製造工程を示す断面図である。
【図7】プリント配線板の製造工程を示す平面図である。
【図8】プリント配線板の製造工程を示す断面図である。
【図9】本発明の変形例にかかるプリント配線板の要部を示す平面図である。
【図10】図1のx-x方向の断面図の要部である。
【図11】本発明の変形例にかかるプリント配線板の要部を示す平面図である。
【図12】従来のプリント配線板を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
はじめに、図1〜図3、図10を参照して、本実施形態のプリント配線板1の概要について説明する。
図1は、プリント配線板1の要部の斜視図である。図2は、プリント配線板1の第一配線12、接続部14、第二配線13のみを図示したものであり、図3は、プリント配線板1の要部の平面図である。図10は、図1のx−x方向の断面図である。
プリント配線板1は、基板(絶縁層)11と、基板11の表面に設けられた複数の第一配線12と、基板11の裏面に設けられた複数の第二配線13とを有する。基板11には、当該基板11を貫通するとともに、第一配線12および第二配線13を接続する接続部14が設けられている。
基板面側からの平面視において、接続部14は、第一配線12の配線延在方向に沿った一対の辺間にまたがるとともに、基板面側からの平面視において、接続部14の第一配線12に接続される接続面141が第一配線12からはみ出ないように第一配線12に接続される。また、接続部14は、基板面側からの平面視において、第二配線13の配線延在方向に沿った一対の辺間にまたがるとともに、基板面側からの平面視において、接続部14の第二配線13に接続される接続面142が第二配線13からはみ出さないように前記第二配線13に接続されている。
【0020】
次に、図1〜3、図10を参照して、プリント配線板1について詳細に説明する。
本実施形態のプリント配線板1は、フレキシブル配線板である。
【0021】
基板11は、たとえば、ポリイミド樹脂、ポリエチレン樹脂等で構成された絶縁性の層を有する絶縁基板である。この基板11内部には、図示しないが配線等が形成されている。
この基板11には、複数の接続部14が埋め込まれている。
【0022】
接続部14は、導電性の部材であり、たとえば、銅等の金属である。
この接続部14は、基板11の表裏面を貫通するとともに、互いに離間して配置されている。複数の接続部14は、第一配線12の延在方向および第二配線13の延在方向と交差する方向(本実施実施形態では直交する方向)に略一直線上に配置されている。
各接続部14は、基板11を貫通する貫通孔(スリット111)内に形成されている。図10に示すように、接続部14の接続面141は、第一配線12に接続され、基板面側の平面視において、接続面141は、第一配線12からはみ出していない。接続面141とは、基板11を貫通する貫通孔の第一配線12側の開口(すなわち、基板11の表面)とつらいちとなる面である。
また、接続部14の接続面142は、第二配線13に接続され、基板面側の平面視において、接続面142は、第二配線13からはみ出していない。接続面142とは、基板11を貫通する貫通孔の第二配線13側の開口(すなわち、基板11の裏面)とつらいちとなる面である。
なお、図10は、図1のx−x方向の断面図である。
接続部14は、第一配線12の一部および第二配線13の一部間に設けられ、第一配線12の一部および第二配線13の一部が重なりあった領域内からはみださず、第一配線12の一部の配線幅W1と、第二配線13の一部の配線幅W2と、第一配線12の一部の配線幅方向および第二配線13の一部の配線幅方向に沿った接続部14の寸法W3とは、略一致している。すなわち、接続部14は、第一配線12に対し、第一配線12の配線幅で接続され、第二配線13に対し第二配線13の配線幅で接続されている。
【0023】
接続部14は、中実の直方体形状である。
各接続部14間には、孔111Aが形成されている。この孔111Aは基板11を貫通する貫通孔である。孔111Aの対向する一対の側壁は、隣接する接続部14で構成される。換言すると、基板11には、基板11を貫通するとともに、基板面側からみて所定の方向に延在するスリット111が形成されている。このスリット111の一部を埋めるように、所定の間隔をあけて接続部14が配置されている。そして、接続部14間が孔111Aとなる。
孔111A内部には、基板11とは異なる他の絶縁性の樹脂(たとえば、カバーレイフィルム)が充填されていてもよく、充填されていなくてもよい。
【0024】
基板11の一方の面(表面)上には、第一配線12が設けられている。
この第一配線12は、銅等の金属製の配線である。第一配線12は、一方の端部が接続部14に接続されており、接続部14から一方向に延在するように形成されている。
なお、第一配線12の端部先端は、接続部14から第一配線12の延在方向と反対側に突出している。第一配線12の接続部14との接続部分における幅寸法は、接続部14の幅寸法W3と、等しい。さらに、第一配線12は、基板面側からみて、接続部14との接続部分を含む配線端部が第一配線12の他の領域よりも配線幅方向に膨出しないように形成されている。
【0025】
基板11の他方の面(裏面)上には、第二配線13が設けられている。
この第二配線13は、銅等の金属製の配線である。第二配線13は、端部が接続部14に接続されており、接続部14から一方向に延在するように形成されている。この第二配線13の接続部14からの延在方向は、第一配線12の延在方向と反対方向である。また、第二配線13の端部先端は、接続部14から、第二配線13の延在方向と反対側に突出しており、基板面側からみて第一配線12と重なっている。なお、第一配線12の端部先端も、第二配線13と重なっている。
第二配線13の接続部14との接続部分における幅寸法は、接続部14の幅寸法W3と、等しい。すなわち、接続部14は、基板面側からみて、第一配線12、第二配線13からはみ出さないように設けられている。
さらに、第二配線13は、基板面側からみて、接続部14との接続部分を含む端部が第二配線13の他の領域よりも配線幅方向に膨出しないように形成されている。
【0026】
図3に示すように、このような第一配線12、第二配線13においては、第一配線12の一部(端部)の配線幅方向と、第二配線13の一部(端部)の配線幅方向とを一致させ、かつ、基板面側からみて一方が他方から配線幅方向にはみださないように、さらに、他方が一方からはみ出さないように、第一配線12の一部、第二配線13の一部同士が重なりあっている。すなわち第一配線12の一部、第二配線13の一部同士が、基板面側からみて、互いに幅方向にはみ出さないように配置されている
また、第一配線12の一方の端部と第二配線13の一方の端部とが重なりあった領域の第一配線12および第二配線13の延在方向の長さ寸法L1は、接続部14の第一配線12および第二配線13の延在方向にそった長さ寸法L2よりも長い。
【0027】
以上のような第一配線12、第二配線13は、図示しない絶縁性の樹脂膜(カバーレイフィルム)により被覆されている。
【0028】
次に、プリント配線板1の製造方法について説明する。
はじめに、図4〜図8を参照して、プリント配線板1の製造方法の概要について説明する。
本実施形態のプリント配線板1の製造方法は、基板11と、この基板11の一方の面を覆うように設けられる第一導電体層22と、基板11の他方の面を覆うように設けられる第二導電体層23と、基板11を貫通するとともに、基板厚み方向と直交する方向に沿って延在する導電性部材24とを有する基板2を用意する工程(図4参照)と、第一導電体層22上に、開口が形成され、第一配線12の配線形状に応じた被覆部261を有する第一のマスク26を設け、第二導電体層23上に、開口が形成され、第二配線13の配線形状に応じた被覆部271を有する第二のマスク27を設ける工程(図6,図7参照)と、第一のマスク26の開口から露出する露出部分、第二のマスク27の開口から露出する露出部分を選択的に除去して、第一配線12、第二配線13、接続部14を形成する工程とを含む(図8参照)。
第一のマスク26、第二のマスク27を設ける前記工程では、基板面側からみて、第一配線12を形成するための第一のマスク26の被覆部261の一部と、前記導電性部材24の一部とが重なり合うとともに、この導電性部材24の前記一部と、第二配線13を形成するための第二のマスク27の被覆部271の一部とが重なりあうように、前記第一のマスク26および前記第二のマスク27を設ける。
【0029】
次に、プリント配線板1の製造方法について詳細に説明する。
はじめに図4に示すように、基板2を用意する。
この基板2は、基板11と、基板11の表面上に設けられた第一導電体層22と、基板11の裏面上に設けられた第二導電体層23とを有する。
この基板2には、表裏面を貫通する導電性部材24が埋め込まれている。この導電性部材24は、第一配線12の接続部14との接続部分、第二配線13の接続部14との接続部分、さらには、接続部14となるものである。導電性部材24は、銅等の金属製である。導電性部材24は、基板2の厚み方向と直交する方向に沿って一方向に延在し、本実施形態では、直方体形状である。本実施形態では、導電性部材24の延在方向は、第一配線12および第二配線13の延在方向と直交する方向である。
【0030】
第一導電体層22は、第一配線12となるものであり、たとえば、銅等の金属層である。この第一導電体層22は、基板11表面を被覆する。
第二導電体層23は、第二配線13となるものであり、たとえば、銅等の金属層である。この第二導電体層23は、基板11裏面を被覆する。
【0031】
このような基板2は、以下のようにして製造することができる。
はじめに、基板11と、この基板11の表面を覆う第一導電体層22、基板11の裏面を覆う第二導電体層23が設けられた基板を用意する。この基板に対し、第一導電体層22、基板11、第二導電体層23を貫通するスリット111を形成し、このスリット111を導電性部材24によって埋め込む。導電性部材24と、第一導電体層22とは、スリット111の側壁にて接触し、導電性部材24と、第二導電体層23とは、スリット111の側壁にて接触する。
なお、スリット111に対し、導電性部材24を埋め込む際には、めっき法を使用する。たとえば、電気めっきを使用する。
ここで、スリット111の幅(スリット延在方向と直交する方向の長さ)は、たとえば、20μm程度である。
【0032】
次に、図5に示すように、基板2の第一導電体層22上にレジスト膜25を塗布する。同様に、基板2の第二導電体層23上にレジスト膜25を塗布する。
なお、図5は、図4のV−V方向にそった断面を示す図である。
【0033】
その後、レジスト膜25を選択的に除去して所定のパターンの開口を形成する。具体的には、第一配線12、第二配線13のパターンに応じたパターンを残す。
具体的には、まず、レジスト膜25の上方に露光用のマスクを配置する。露光用のマスクと、基板2との位置あわせを行い、マスクの開口部分に光を照射し、照射部分を硬化させる。その後、未照射部分をアルカリ性溶液により除去し、図6に示すように、第一のマスク26、第二のマスク27を形成する。
【0034】
ここで、図6および図7を参照して、第一のマスク26、第二のマスク27について説明する。図6は、第一のマスク26、第二のマスク27が設けられた基板2の断面図であり、図7は、第一のマスク26、第二のマスク27が設けられた基板2を基板面側からみた平面図である。
第一のマスク26の第一配線12を形成するための被覆部261の一部と、導電性部材24の一部とが重なり合うとともに、導電性部材24の前記一部と第二のマスク27の第二配線13を形成するための被覆部271の一部と、が重なり合うように第一のマスク26、第二のマスク27が形成される。すなわち、導電性部材24の一部が、被覆部261の一部と、被覆部271の一部とで挟まれるように、第一のマスク26,第二のマスク27が形成される。
【0035】
また、第一のマスク26の被覆部261および第二のマスク27の被覆部271は、互いに幅寸法が等しい領域をそれぞれ有している。
具体的には、図7に示すように、第一のマスク26の被覆部261の一部分の領域(本実施形態では、端部)の幅寸法W4と、第二のマスク27の被覆部271の一部分の領域(本実施形態では、端部)の幅寸法W5は、略等しい。
第一のマスク26の被覆部261の一部分の領域と、第二のマスク27の被覆部271の一部分の領域の幅方向を一致させ、かつ、基板面側からみて一方が他方から幅方向にはみださないように被覆部261,271の一部分の領域同士を重なり合わせる。
なお、「基板面側からみて一方が他方から幅方向にはみださないように被覆部261,271の一部分の領域同士を重なり合わせる。」とは、マスク同士を位置あわせする際、第一のマスク26の被覆部261の一部分の領域と、第二のマスク27の被覆部271の一部分の領域とが互いに、幅方向にほとんどはみ出さないように重ねあわせることをいい、位置あわせ装置の位置あわせ精度により、多少のずれが生じてしまうものは含む。
【0036】
このとき、基板面側からみて、被覆部261,271の重なり合った領域を通り、被覆部261,271の重なり合った領域の幅方向と直交する方向に対し、交差するように導電性部材24が延在する。本実施形態では、被覆部261,271の重なり合った領域の幅方向に沿って導電性部材24が延在する。
【0037】
なお、基板面側からみて、導電性部材24は、第一のマスク26の被覆部261および第二のマスク27の被覆部271同士の重なりあった領域を通り、この重なりあった領域に交差して、延在するとともに、他の領域において、第一のマスク26の被覆部261および、第二のマスク27の被覆部271とは、重なりあわない。
【0038】
また、前述したように、基板面側からみて第一のマスク26の被覆部261は、一方の端部が導電性部材24の一部と重なりあうとともに、導電性部材24側から、一方向に延在するように形成される。
基板面側からみて第二のマスク27の被覆部271は、一方の端部が導電性部材24の一部と重なりあうとともに、導電性部材24側から前記一方向(第一のマスク26の被覆部261の端部近傍部分の延在方向)と反対方向に延在する。
そして、基板面側からみて、第一のマスク26の被覆部261の一方の端部先端は、導電性部材24よりも第二のマスク27の被覆部271の延在方向に突出して、第二のマスク27の被覆部271と重なりあう。また、第二のマスク27の端部先端が、導電性部材24よりも第一のマスク26の被覆部261の延在方向に突出して、第一のマスク26の被覆部と重なりあう。
換言すると、第一のマスク26の被覆部261の一方の端部と、第二のマスク27の被覆部271の一方の端部とが重なり合った領域における導電性部材24の延在方向と直交する長さ寸法L4は、導電性部材24の延在方向と直交する方向の長さ寸法L5よりも長い。
【0039】
なお、一般に、プリント配線板の製造工程において、第一のマスク26と、第二のマスク27との間の位置あわせ精度は高い。
【0040】
次に、第一のマスク26の開口から露出する第一導電体層22、第二のマスク27の開口から露出する第二導電体層23をエッチングにより除去するとともに、第一のマスクの開口および第二のマスクの開口から露出する導電性部材24を選択的に除去する。具体的には、基板2をエッチャントに浸し、ウェットエッチングを行う。
なお、導電性部材24のうち、第一のマスク26、第二のマスク27により覆われていない領域は、エッチングにより選択的に除去され、基板11を貫通する孔111Aとなる。そして複数の離間した接続部14が形成されることとなる。
以上のような工程により、プリント配線板1を得ることができる。
【0041】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態では、第一配線12を形成するための第一のマスク26の被覆部261の一部と、導電性部材24の一部とが重なり合うとともに、この導電性部材24の一部と、第二配線13を形成するための第二のマスク27の被覆部271の一部とが重なりあうように各マスクが配置されている。そして、導電性部材24は、基板2の厚み方向と直交する方向に延在している。
そのため、基板2と、第一配線12を形成するための第一のマスク26および第二配線13を形成するための第二のマスク27との位置あわせにおいて、第一のマスク26および第二のマスク27の位置が基板2に対して、導電性部材24延在方向にずれたとしても、第一のマスク26の被覆部261、第二のマスク27の被覆部271間に導電性部材24が存在することとなる。これにより、第一配線12と第二配線13との導通を確実に確保することが可能である。
導電性部材24を設けることで、第一のマスク26、第二のマスク27と、基板との位置ずれを許容することができるため、従来のように、マスクと基板に形成された導通用のスルーホールとの位置ずれを考慮し、配線の端部に、配線よりも幅広のランドを形成する必要がない。
【0042】
さらに、本実施形態では、基板面側からみて、第一のマスク26の被覆部261の一方の端部と、第二のマスク27の被覆部271の一方の端部とが重なり合った領域の長さ寸法L4は、導電性部材24の長さ寸法L5よりも長い。
このようにして、第一のマスク26の被覆部261と、第二のマスク27の被覆部271の重なりあう領域を大きくすることで、マスク26,27の形成位置が基板2に対し、たとえば、導電性部材24の延在方向と直交方向にずれたとしても、被覆部261,271間に導電性部材24が位置することとなる。
マスク26,27を形成する際には、露光用のマスクを、基板2に対し相対的に移動させるが、一般には、基板2あるいは、露光用のマスクを2つの直交する方向(x軸方向、y軸方向)や、θ軸(図3のx軸、y軸に直交する軸)を回転中心とした回転方向に移動させて、位置を調整する。従って、一般に、マスク26,27は、基板2に対し、x軸方向、y軸方向、θ軸を中心とした回転方向にずれてしまうことが多いが、本実施形態の製造方法によれば、マスク26,27の基板2に対する位置ずれを確実に許容することができる。
【0043】
以上のように、本実施形態では、第一のマスク26、第二のマスク27の形成位置が、基板2に対しずれたとしても、第一配線12および第二配線13間を、接続部14で接続することが可能となり、第一のマスク26、第二のマスク27と、基板2との位置ずれを許容することができる。
そのため、本実施形態では、従来のように、マスクと基板との位置ずれを考慮し、配線の端部に、配線よりも幅広のランドを形成する必要がない。
【0044】
また、接続部14は、第一配線12の配線延在方向に沿った一対の辺間にまたがるとともに、接続部14の第一配線12側の接続面141が第一配線12からはみ出ないように第一配線12に接続されている。また、接続部14は、第二配線13の配線延在方向に沿った一対の辺間にまたがるとともに、接続部14の第二配線13側の接続面142が第二配線13からはみ出さないように第二配線13に接続されている。このようにすることで、第一配線12や第二配線13に隣接させて他の配線を形成することが可能となり、配線密度を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、接続部14は、第一配線12および第二配線13が重なりあった領域内からはみださないように設けられ、第一配線12の配線延在方向に沿った一対の辺間にまたがるとともに、前記第二配線13の配線延在方向に沿った一対の辺間にまたがるように配置されている。
すなわち、接続部14は、第一配線12の配線幅、第二配線13の配線幅からはみ出すことなく、設けられている。従って、従来のような配線幅よりも大きなランドを形成する場合に比べ、配線密度を向上させることが可能となる。
【0045】
さらに、本実施形態では、第一配線12の接続部14との接続部分は、第一配線12の他の領域と同じ配線幅であり、膨出していない。同様に、第二配線13の接続部14との接続部分は、第二配線13の他の領域と同じ配線幅であり、膨出していない。これにより、確実にプリント配線板の配線密度の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、第一配線12の一部の配線幅方向と、第二配線13の一部の配線幅方向とを一致させ、かつ、基板面側からみて一方が他方から配線幅方向にはみださないように第一配線12の一部、第二配線13の一部同士が重なりあっている。
これにより、確実にプリント配線板の配線密度の向上を図ることができる。
【0046】
また、本実施形態では、第一導電体層22、第二導電体層23のエッチングの際に、同時に導電性部材24のエッチングを行うため、接続部14の加工に手間を要しない。
【0047】
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
たとえば、前記実施形態では、接続部14は、第一配線12の幅方向、第二配線13の幅方向に沿って形成されていたが、これに限らず、図9に示すように、第一配線12の幅方向と交差するように延在してもよい。この場合、接続部14の第一配線12、第二配線13の配線幅方向にそった長さ寸法W3と、第一配線12の配線幅W1、第二配線13の配線幅W2は等しい。
【0048】
さらに、前記実施形態では、接続部近傍領域において、第一配線と、第二配線とは反対方向に延在していたが、同一方向に延在してもよい。
また、前記実施形態では、プリント配線板1をフレキシブル配線板であるとしたが、これに限らず、リジッド配線板、リジッドフレキシブル配線板であってもよい。
【0049】
さらに、前記実施形態では、基板面側からみて、第一のマスク26の被覆部261の一方の端部と、第二のマスク27の被覆部271の一方の端部とが重なり合った領域における長さ寸法L4は、導電性部材24の長さ寸法L5よりも長いとしたが、これに限らず、L4とL5とが同じ長さであってもよい。
また、前記実施形態では、接続部14は、第一配線12および第二配線13の重なりあった領域からはみ出さないように形成されていたが、これに限らず、たとえば、図11に示すように、基板面側からみて、接続部14が第一配線12および第二配線13の重なりあった領域からわずかにはみ出していてもよい。このような場合であっても、接続部14の第一配線12側の表面が第一配線12よりもはみ出していないので、他の配線を狭ピッチで配置することが可能である。
なお、図11は図1をx−x方向からみた断面図に該当する。
【0050】
また、前記実施形態では、第一導電体層22、第二導電体層23を設けた後、スリット111を形成して、導電性部材24を設けたが、あらかじめ基板11にスリットを形成し、このスリットを導電性部材で埋めんだ後、基板表面に第一導電体層、第二導電体層を形成してもよい。
【符号の説明】
【0051】
1 プリント配線板
2 基板
11 基板
12 第一配線
13 第二配線
14 接続部
22 第一導電体層
23 第二導電体層
24 導電性部材
25 レジスト膜
26 第一のマスク
27 第二のマスク
111 スリット
111A 孔
141 接続面
142 接続面
261 被覆部
271 被覆部
901 絶縁層
901A スルーホール
902 メッキ
903 配線
904 ランド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁層と、この絶縁層の一方の面に設けられた第一配線と、前記絶縁層の他方の面に設けられた第二配線と、前記絶縁層中に設けられ、前記第一配線、第二配線を接続する接続部とを備えるプリント配線板の製造方法において、
絶縁層と、
この絶縁層の一方の面を覆うように設けられる第一導電体層と、
前記絶縁層の他方の面を覆うように設けられる第二導電体層と、
前記絶縁層を貫通するとともに、基板厚み方向と直交する方向に沿って延在する導電性部材とを有する基板を用意する工程と、
前記第一導電体層上に、開口が形成され、前記第一配線の配線形状に応じた被覆部を有する第一のマスクを設けるとともに、
前記第二導電体層上に、開口が形成され、前記第二配線の配線形状に応じた被覆部を有する第二のマスクを設ける工程と、
前記第一のマスクの開口から露出する露出部分、前記第二のマスクの開口から露出する露出部分を選択的に除去して、前記第一配線、前記第二配線、前記接続部を形成する工程とを含み、
第一のマスク、第二のマスクを設ける前記工程では、
基板面側からみて、前記第一配線を形成するための第一のマスクの被覆部の一部と、前記導電性部材の一部とが重なり合うとともに、この導電性部材の前記一部と、前記第二配線を形成するための第二のマスクの被覆部の一部とが重なりあうように、前記第一のマスクおよび前記第二のマスクを設けるプリント配線板の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載のプリント配線板の製造方法において、
第一のマスク、第二のマスクを設ける前記工程では、
前記第一のマスクの被覆部および前記第二のマスクの被覆部は、幅寸法が互いに等しい領域をそれぞれ有し、
前記第一のマスクの被覆部の前記領域の幅方向と、前記第二のマスクの被覆部の前記領域の幅方向を一致させ、かつ、基板面側からみて一方の前記領域が他方の前記領域から幅方向にはみださないように前記第一のマスクの被覆部の前記領域と、前記第二のマスクの被覆部の前記領域とを重なり合わせるとともに、
基板面側からみて、前記第一のマスクの被覆部の前記領域と、前記第二のマスクの被覆部の前記領域とが重なり合った部分を通り、前記第一のマスクの被覆部の前記領域の幅方向および前記第二のマスクの被覆部の前記領域の幅方向と直交する方向に対し、交差するように前記導電性部材が延在するプリント配線板の製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載のプリント配線板の製造方法において、
第一のマスク、第二のマスクを設ける前記工程では、
基板面側からみて、前記導電性部材が、前記第一のマスクの被覆部および前記第二のマスクの被覆部同士の重なりあった領域を通り、この重なりあった領域に交差して、延在するとともに、他の領域において、前記第一のマスクの被覆部および、前記第二のマスクの被覆部と重なりあわないように、前記第一のマスクおよび前記第二のマスクを設けるプリント配線板の製造方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のプリント配線板の製造方法において、
前記第一配線、前記第二配線および前記接続部は複数形成され、
前記導電性部材は選択的に除去されて、複数の離間した接続部となるプリント配線板の製造方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のプリント配線板の製造方法において、
第一のマスク、第二のマスクを設ける前記工程では、
前記第一のマスクの前記被覆部の一方の端部と、前記第二のマスクの前記被覆部の一方の端部とが重なり合うとともに、前記第一のマスクの前記被覆部と、前記第二のマスクの前記被覆部とが異なる方向に延在するように第一のマスク、第二のマスクを形成し、
前記導電性部材は、前記第一のマスクの前記被覆部の一方の端部と、前記第二のマスクの前記被覆部の一方の端部とが重なりあった領域に交差し、
前記第一のマスクの前記被覆部の一方の端部と、前記第二のマスクの前記被覆部の一方の端部とが重なり合った領域の前記導電性部材の延在方向と直交する方向の長さ寸法が、前記導電性部材の延在方向と直交する方向の長さ寸法よりも長いプリント配線板の製造方法。
【請求項6】
請求項1に記載のプリント配線板の製造方法において、
当該プリント配線板は、フレキシブル配線板であるプリント配線板の製造方法。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載のプリント配線板の製造方法により製造されたプリント配線板。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2012−151138(P2012−151138A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−122153(P2009−122153)
【出願日】平成21年5月20日(2009.5.20)
【出願人】(000002141)住友ベークライト株式会社 (2,927)
【Fターム(参考)】