説明

プリント配線板用の補強部材

【課題】樹脂モールドで覆うような補強構造を利用することなくプリント配線板を補強可能なプリント配線板用の補強部材を提供すること。
【解決手段】補強部材12は、第1接合面13a、第2接合面13b、および第3接合面16aを有し、第1接合面13aとプリント配線板との間にハンダが挟み込まれ、且つ、第2接合面13bと第3接合面16aが重なる位置に、複数の補強部材12を載置した状態で加熱処理を施すと、溶融したハンダの一部が第2接合面13bと第3接合面16aとの間に入り込み、加熱処理を施した後にハンダが固化することで、第2接合面13bと第3接合面16aが重なった補強部材12同士が接合されるとともに、各補強部材12がプリント配線板上に対して接合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント配線板上に表面実装されることにより、プリント配線板を補強するプリント配線板用の補強部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリント配線板を補強するための技術としては、例えば、下記特許文献1および特許文献2に記載の技術が提案されていた。
【0003】
特許文献1に記載の技術の場合、プリント配線板上に電子部品を実装した後に、電子部品の実装面全体を樹脂モールドで覆うことで、プリント配線板を補強している。
【0004】
また、特許文献2に記載の技術の場合、金属製の補強部材をプリント配線板上に実装することで、プリント配線板を補強している。この技術では、プリント配線板の形状やサイズに合わせて専用に設計された補強部材を実装している。
【特許文献1】特開2008−85055号公報
【特許文献2】特開2001−177196号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術によれば、プリント配線板上への電子部品の実装後に、樹脂モールドで覆う工程(特許文献1に記載の工程2)が必要になる。したがって、樹脂モールドで覆う工程が増える分だけ生産性が低くなり、樹脂モールドで覆う工程に必要な設備が増えることで生産コストも高くなる、という問題があった。
【0006】
また、電子部品の実装面全体を樹脂モールドで覆っているため、電子部品から発生する熱がモールド樹脂の内部に閉じ込められて、電子部品の故障原因の1つになる、あるいは、樹脂モールドで覆った後に電子部品を容易に交換することができない、といった問題もあった。
【0007】
また、上記特許文献2に記載の技術によれば、プリント配線板の形状やサイズに合わせた補強部材を専用に設計しなければならないため、汎用性が十分でなく、専用設計の部品を少量だけ生産すると、生産コストが増大してしまう、という問題があった。
【0008】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その第1の目的は、樹脂モールドで覆うような補強構造を利用することなくプリント配線板を補強可能で、樹脂モールドで覆う工程を廃することで、その分、従来技術に比べ、生産性を向上させるともに生産コストを低減させることが可能なプリント配線板用の補強部材を提供することである。
【0009】
また、第2の目的は、電子部品の実装面全体を樹脂モールドで覆うといった従来技術に比べ、プリント配線板の構造を、電子部品は容易に放熱することができ、また、補強後でも電子部品を容易に交換可能な構造とすることができるプリント配線板用の補強部材を提供することである。
【0010】
さらに、第3の目的は、プリント配線板の形状やサイズに合わせて設計された専用設計の部品を用いることなく、様々な形態の要補強箇所に合わせて形状や長さを最適化することができるプリント配線板用の補強部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以下、本発明において、上記目的を達成するために採用した構成について説明する。
【0012】
本発明のプリント配線板用の補強部材は、自動実装機を使用してプリント配線板上に表面実装されるプリント配線板用の補強部材であって、少なくとも第1接合面、第2接合面、および第3接合面を含む複数の接合面が形成されており、前記第1接合面は、前記補強部材を前記プリント配線板上に載置する際に、前記プリント配線板上のハンダを前記プリント配線板との間に挟み込み可能な位置に形成されており、前記第2接合面および前記第3接合面は、前記補強部材を順に前記プリント配線板上に載置する際に、先に載置された前記補強部材の前記第2接合面に、後から載置される前記補強部材の前記第3接合面が重なるように各補強部材を載置可能な位置に形成されており、前記プリント配線板上において、前記第1接合面と前記プリント配線板との間に前記ハンダが挟み込まれ、且つ、前記第2接合面と前記第3接合面が重なる位置に、前記補強部材を載置した状態で加熱処理を施して前記プリント配線板上のハンダを溶融させた際には、溶融したハンダの一部が前記第2接合面と前記第3接合面との間に入り込み、前記加熱処理を施した後にハンダが固化することで、前記第2接合面と前記第3接合面が重なった前記補強部材同士が接合されるとともに、各補強部材が前記プリント配線板上に対して接合されることを特徴とする。
【0013】
このようなプリント配線板用の補強部材によれば、自動実装機を使用して電子部品に並べてプリント配線板上に表面実装するだけで、プリント配線板を補強することができる。したがって、電子部品実装後の後工程において、電子部品の実装面全体を樹脂モールドで覆うことでプリント配線板を補強するといった従来技術とは異なり、そのような後工程を廃することができ、その分、生産性を向上させるとともに生産コストを低減させることができる。
【0014】
また、このような補強部材によれば、電子部品を覆わないようにプリント配線板上に表面実装することができる。したがって、このような補強部材を利用してプリント配線板を補強すると、電子部品の実装面全体を樹脂モールドで覆うといった従来技術に比べ、プリント配線板の構造を、電子部品は容易に放熱することができ、また、補強後でも電子部品を容易に交換可能な構造とすることができる。
【0015】
また、このような補強部材であれば、所望の数の補強部材をプリント配線板上に配置して各補強部材を接合することができるので、補強部材の個数を調整することで、複数の補強部材の全長をプリント配線板の形状やサイズに合わせて最適化することができる。
【0016】
ところで、本発明のプリント配線板用の補強部材において、前記第2接合面には凹部または孔部が形成され、前記第3接合面には突部が形成されており、先に載置された前記補強部材の前記第2接合面に、後から載置される前記補強部材の前記第3接合面が重なるように各補強部材を載置する際、前記凹部または孔部に前記突部を嵌め込むことにより、2つの前記補強部材の相対的な位置ずれを抑制可能に構成されていると好ましい。
【0017】
このようなプリント配線板用の補強部材であれば、複数の補強部材同士を凹部または孔部と突部が嵌った状態でプリント配線板上に載置することができるため、複数の補強部材の接合前に予期しない外力が補強部材に作用するようなことがあっても、複数の補強部材に相対的な位置ずれが生じるのを抑制することができる。
【0018】
また、本発明のプリント配線板用の補強部材において、前記凹部または孔部に嵌め込まれた前記突部を軸として、前記凹部または孔部を有する前記補強部材に対し、前記突部を有する前記補強部材の回転角を任意に変更した状態で、双方の補強部材を接合可能な構造になっていると好ましい。
【0019】
このようなプリント配線板用の補強部材であれば、2つの補強部材を接合する際の相対的な角度を任意に変更できるので、このような角度変更ができない補強部材のみを利用する場合に比べ、より多様な形態の補強構造を構成することができる。
【0020】
また、本発明のプリント配線板用の補強部材において、相反する方向にある両端の内、一端に前記第2接合面、他端に前記第3接合面が形成されており、先に載置された前記補強部材の前記第2接合面に、後から載置される前記補強部材の前記第3接合面が重なるように別の補強部材を順に載置して、各補強部材を接合すると、複数の補強部材が一直線に配列された状態で接合された構造になると好ましい。
【0021】
このようなプリント配線板用の補強部材であれば、複数の補強部材を順に載置して、各補強部材を接合するだけで、それら複数の補強部材が一直線に配列された状態で接合された補強構造を構成できるので、補強部材間の接合角度が可変になっている補強部材のみを利用する場合に比べ、真っ直ぐに伸びる補強構造を容易に構成することができる。
【0022】
また、本発明のプリント配線板用の補強部材において、1つの前記補強部材が有する前記第2接合面に対して、別の前記補強部材それぞれが有する前記第3接合面を重ねて接合可能で、当該接合により、1つの前記補強部材から複数の前記補強部材が枝分かれした形態で接合された構造になると好ましい。
【0023】
このような補強部材であれば、1つの補強部材から複数の補強部材が枝分かれした形態にすることができるため、一直線状に載置される複数の補強部材だけを利用する場合に比べ、より複雑な形態となるように補強部材を配置することも可能となり、より多様な形態の補強構造を構成できるようになる。
【0024】
また、本発明のプリント配線板用の補強部材において、グランド電位を持つ箇所に接触させるための接触端子が形成されるとともに、当該接触端子部から前記第1接合面に至る部分が導電性材料で形成されており、前記第1接触面を前記プリント配線板上の配線パターンに接合して、前記グランド電位を持つ箇所に前記接触端子部を接触させることにより、前記配線パターンと前記グランド電位を持つ箇所とを電気的に接続可能となっていると好ましい。
【0025】
このようなプリント配線板用の補強部材であれば、グランド電位を持つ箇所とプリント配線板上の配線パターンとを電気的に接続することができるので、プリント配線板を補強するとともに、プリント配線板上の配線パターンの電位をグランド電位に落とすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
次に、本発明の実施形態について、いくつかの具体的な例を挙げて説明する。
【0027】
[第1実施形態]
図1は、本実施形態の補強部材12を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)はその左側面図、(e)はその右側面図、(f)はその背面図、(g)はそのA−A線断面図である。
【0028】
補強部材12は、自動実装機を使用して、図示しないプリント配線板上に実装されるもので、金属板を曲げて一体成形されたものである。なお、補強部材12を実装しようとするプリント配線板上の所定の箇所には、あらかじめハンダが塗布されている。
【0029】
補強部材12は、図1に示すように、基部13、重なり部16、段差部19などを備えた構造になっている。
【0030】
基部13には、第1接合面13a、第2接合面13b、第1側壁部14、および貫通孔15が形成されている。また、基部13の断面形状は、略L字形状となっている。
【0031】
第1接合面13aは、プリント配線板に載置する際に、プリント配線板上のハンダに接触する面である。第2接合面13bは、第1接合面13aの裏側に形成された面である。
【0032】
第1側壁部14は、第1接合面13aに対し垂直をなす面が形成され、第2接合面13b側に突設された部分である。貫通孔15は、第1接合面13aから第2接合面13bまで貫通した孔である。
【0033】
重なり部16には、第3接合面16a、第2側壁部17、および突部18が形成されている。また、重なり部16の断面形状は、略L字形状となっている。
【0034】
第3接合面16aは、第1接合面13aと同方向を向いた面である。第2側壁部17は、第3接合面16aに対し垂直をなす面が形成され、第3接合面16aに対し反対側に突設された部分である。突部18は、第3接合面13a側に突設するように形成されたものである。
【0035】
段差部19は、基部13と重なり部16の間に形成された部分であり、より詳しくは、第1接合面13aと第3接合面16aの間、および第1側壁部14と第2側壁部17の間の双方において段差が形成されている。
【0036】
次に、上記のような複数の補強部材12がプリント配線板上に載置される手順について、図2を用いて説明する。図2は、複数の補強部材12が載置された状態を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその平面図、(c)はそのB−B線断面図、(d)はその平面図である。
【0037】
複数の補強部材12をプリント配線板上に載置する際に、最初に載置される補強部材12は、自動実装機にて、第1接合面13aがプリント配線板上のハンダに接触する状態で載置される。このとき、補強部材12は、第1接合面13aによりプリント配線板上のハンダをプリント配線板との間に挟み込んだ状態で載置されている。
【0038】
2番目に載置される補強部材12は、自動実装機にて、第1接合面13aがプリント配線板上のハンダに接触する状態で、且つ、第3接合面16aが最初に載置された補強部材12の第2接合面13bに重なる状態で載置される。このとき、第3接合面16aの突部18が、第3接合面16aの貫通孔15に嵌った状態で、2番目に載置される補強部材12が載置される。
【0039】
3番目以降に載置される補強部材12も、2番目に載置された補強部材12と同様に載置され、複数の補強部材12が載置される。ここで、先に載置された補強部材12の基部13と、後に載置された補強部材12の段差部19の間には、隙間19aが形成される。
【0040】
次に、上述のように載置された複数の補強部材12の接合時の状態変化について、図3を用いて説明する。図3は、載置された複数の補強部材12の隙間19a近傍を拡大して説明図である。
【0041】
まず、上述のように複数の補強部材12が載置された状態で、加熱処理を施してプリント配線板11a上のハンダ11bを溶融させる。すると、溶融したハンダ11bの一部が、図3に示す矢印のように、第2接合面13bと第3接合面16aとの間に隙間19aから吸い上げられる。
【0042】
さらに、貫通孔15と突部18の隙間からも、同様に溶融したハンダ11bが第2接合面13bと第3接合面16aの間に入ることができるので、ハンダの接合の面積が広くなり、強固な接合になる。
【0043】
そして、プリント配線板11aと第1接合面13aとの間に残留するハンダ11b、および第2接合面13bと第3接合面16aとの間に吸い上げられたハンダ11bが固化することで、複数の補強部材12同士が接合されるとともに、各補強部材12がプリント配線板11a上に対して接合される。
【0044】
以上のような補強部材12であれば、電子部品実装後の後工程において、電子部品の実装面全体を樹脂モールドで覆うことでプリント配線板を補強するといった従来技術とは異なり、そのような後工程を廃することができ、その分生産性を向上させるとともに生産コストを低減させることができる。
【0045】
また、このような補強部材12によれば、電子部品を覆わないようにプリント配線板上に表面実装することができる。したがって、このような補強部材12を利用してプリント配線板を補強すると、電子部品の実装面全体を樹脂モールドで覆うといった従来技術に比べ、プリント配線板の構造を、電子部品は容易に放熱することができ、また、補強後でも電子部品を容易に交換可能な構造とすることができる。
【0046】
また、このような補強部材12であれば、所望の数の補強部材12をプリント配線板上に接合することができるので、補強部材12の個数を調整することで、複数の補強部材12の全長をプリント配線板の形状やサイズに合わせて最適化することができる。
【0047】
このような補強部材12であれば、複数の補強部材12同士を貫通孔15と突部18が嵌った状態でプリント配線板上に載置することができるため、複数の補強部材12の接合前に予期しない外力が補強部材12に作用するようなことがあっても、複数の補強部材12に相対的な位置ずれが生じるのを抑制することができる。
【0048】
また、このような補強部材12であれば、金属板を一体成形したものであるため、グランド電位を持つ箇所と接続するだけで、プリント配線板を補強するとともに、プリント配線板上の電位をグランド電位に落とすことができる。
【0049】
さらに、このような補強部材12において、図3(d)に示すように、複数の補強部材12をプリント配線板上に載置する際に、後から載置される補強部材12を、先に載置された補強部材12の載置方向に対し直角をなす方向に載置することもできる。
【0050】
[第2実施形態]
図4は、本実施形態の補強部材22を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)はその左側面図、(e)はその右側面図、(f)はその背面図、(g)はそのA−A線断面図である。
【0051】
補強部材22は、自動実装機を使用して、プリント配線板上に実装されるもので、金属板を曲げて一体成形されたものである。
【0052】
補強部材22は、図4に示すように、基部23、重なり部26、段差部29などを備えた構造になっている。以下に、第1実施形態の補強部材12と異なる主な点について説明する。
【0053】
基部23には、第1接合面23a、第2接合面23b、第1側壁部24a、24b、および貫通孔25が形成されている。また、基部23の断面形状は、凹形状になっている。
【0054】
重なり部26には、第3接合面26a、第2側壁部27a、27b、および突部28が形成されている。また、重なり部26の断面形状は、凹形状になっている。
【0055】
次に、上記のような複数の補強部材22が、プリント配線板上に載置される手順において、第1実施形態と異なる主な点について、図5を用いて説明する。図5は、複数の補強部材22が載置された状態を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその平面図、(c)はそのB−B線断面図である。
【0056】
2番目以降に載置される補強部材22が載置される際には、先に載置された補強部材22の基部23に、後に載置される補強部材22の重なり部26が嵌るように載置される。ここで、先に載置された補強部材22の基部23と、後に載置された補強部材22の段差部29の間には、隙間29aが形成される。
【0057】
そして、第1実施形態と同様に加熱処理を施すことで、プリント配線板上のハンダが、第2接合面23bと第3接合面26aとの間に隙間29aから吸い上げられる。その後、プリント配線板と第1接合面23aとの間に残留するハンダ、および第2接合面23bと第3接合面26aとの間に吸い上げられたハンダが固化することで、複数の補強部材22同士が接合されるとともに、各補強部材22がプリント配線板上に対して接合される。
【0058】
以上のような補強部材22においても、第1実施形態の補強部材12と略同様の効果を奏する。
【0059】
また、この補強部材22であれば、複数の補強部材22を順に載置して、各補強部材22を接合するだけで、それら複数の補強部材22が一直線に配列された状態で接合された補強構造を構成できるので、補強部材22間の接合角度が可変になっている補強部材のみを利用する場合に比べ、真っ直ぐに伸びる補強構造を容易に構成することができる。
【0060】
[第3実施形態]
図6は、本実施形態の補強部材32を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)はその左側面図、(e)はその右側面図、(f)はその背面図、(g)はそのA−A線断面図である。
【0061】
補強部材32は、自動実装機を使用して、プリント配線板上に実装されるもので、金属板を折り曲げて一体成形されたものである。
【0062】
補強部材32は、図6に示すように、基部33、重なり部36、段差部39などを備えた構造になっている。以下に、第1実施形態の補強部材12と異なる主な点について説明する。
【0063】
基部33および重なり部36には、第1接合面33a、37a、37bが形成されている。また、基部33には、第2接合面33b、および貫通孔35が形成されている。さらに、重なり部36には、第3接合面36a、および突部38が形成されている。第1接合面33a、37a、37bは、いずれも同一面上に形成され、プリント配線板に載置する際に、プリント配線板上のハンダに接触する。
【0064】
次に、上記のような複数の補強部材32が、プリント配線板上に載置される手順において、第1実施形態と異なる主な点について、図7を用いて説明する。図7は、複数の補強部材32が載置された状態を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその平面図、(c)はそのB−B線断面図である。
【0065】
最初に載置される補強部材32は、第1接合面33a、37a、37bがプリント配線板上のハンダに接触する状態で載置される。
【0066】
2番目以降に載置される補強部材32が載置される際には、先に載置された補強部材32の基部23の全体を、後に載置される補強部材32の重なり部36が覆うように載置される。ここで、先に載置された補強部材32の基部33の貫通孔35と、後に載置された補強部材32の突部38の間には、隙間が形成される。
【0067】
そして、第1実施形態と同様に加熱処理を施すことで、プリント配線板上のハンダが、第2接合面33bと第3接合面36aとの間に隙間から吸い上げられる。その後、プリント配線板と第1接合面33a、37a、37bとの間に残留するハンダ、および第2接合面33bと第3接合面36aとの間に吸い上げられたハンダが固化することで、複数の補強部材32同士が接合されるとともに、各補強部材32がプリント配線板上に対して接合される。
【0068】
以上のような補強部材32においても、第1実施形態の補強部材12と略同様の効果を奏する。
【0069】
また、この補強部材32でも、第2実施形態同様、複数の補強部材32が一直線に配列された状態で接合された補強構造を構成できる。
【0070】
[第4実施形態]
図8は、本実施形態の補強部材42を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)はその左側面図、(e)はその右側面図、(f)はその背面図、(g)はそのA−A線断面図である。
【0071】
補強部材42は、自動実装機を使用して、プリント配線板上に実装されるもので、金属板を曲げて一体成形されたものである。
【0072】
補強部材42は、図8に示すように、基部43、重なり部46などを備えた構造になっている。以下に、第1実施形態の補強部材12と異なる主な点について説明する。
【0073】
基部43には、2箇所に分かれた第1接合面43a、2箇所に分かれた第3接合面43b、および側壁部44a、44bが形成されている。また、基部43の断面形状は、略W字形状となっている。重なり部46には、第2接合面46a、46bが形成されている。
【0074】
次に、上記のような複数の補強部材42が、プリント配線板上に載置される手順において、第1実施形態と異なる主な点について、図9を用いて説明する。図9は、複数の補強部材42が載置された状態を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその平面図、(c)はそのB−B線断面図である。
【0075】
最初に載置される補強部材42は、2箇所の第1接合面43aがプリント配線板上のハンダに接触する状態で載置される。
【0076】
2番目以降に載置される補強部材42が載置される際には、先に載置された補強部材42の重なり部46を、後に載置される補強部材42の基部43が覆うように載置される。このように載置されることで、第2接合面46a、46bが、基部43の内側に形成された2箇所の第3接合面43bの各々に接触することとなる。
【0077】
そして、第1実施形態と同様に加熱処理を施すことで、プリント配線板上のハンダが、第2接合面46a、46bと2箇所の第3接合面43bとの間に吸い上げられる。その後、プリント配線板と第1接合面43aとの間に残留するハンダ、および第2接合面46a、46bと2箇所の第3接合面43bとの間に吸い上げられたハンダが固化することで、複数の補強部材42同士が接合されるとともに、各補強部材42がプリント配線板上に対して接合される。
【0078】
以上のような補強部材42においても、第1実施形態の補強部材12と略同様の効果を奏する。
【0079】
また、この補強部材42でも、第2,第3実施形態同様、複数の補強部材42が一直線に配列された状態で接合された補強構造を構成できる。
【0080】
[第5実施形態]
図10は、本実施形態の補強部材52を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)はその左側面図、(e)はその右側面図、(f)はその背面図、(g)はそのA−A線断面図である。
【0081】
補強部材52は、自動実装機を使用して、プリント配線板上に実装されるもので、金属板を折り曲げて一体成形されたものである。
【0082】
補強部材52は、図10に示すように、基部53、重なり部56、段差部59などを備えた構造になっている。以下に、第1実施形態の補強部材12と異なる主な点について説明する。
【0083】
基部53には、第1接合面53a、第2接合面53b、第1側壁部54a、54b、および貫通孔55が形成されている。また、基部53の断面形状は、C字形状になっている。
【0084】
重なり部56には、第3接合面56a、第2側壁部57a、57b、および突部58が形成されている。また、重なり部56の断面形状は、C字形状になっている。
【0085】
次に、上記のような複数の補強部材52が、プリント配線板上に載置される手順において、第1実施形態と異なる主な点について、図11を用いて説明する。図11は、複数の補強部材32が載置された状態を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその平面図、(c)はそのB−B線断面図である。
【0086】
2番目以降に載置される補強部材52が載置される際には、先に載置された補強部材52の基部53に、後に載置される補強部材52の重なり部56が嵌るように載置される。ここで、先に載置された補強部材52の基部53と、後に載置された補強部材52の段差部59の間には、隙間が形成される。
【0087】
そして、第1実施形態と同様に加熱処理を施すことで、プリント配線板上のハンダが、第2接合面53bと第3接合面56aとの間に隙間から吸い上げられる。その後、プリント配線板と第1接合面53aとの間に残留するハンダ、および第2接合面53bと第3接合面56aとの間に吸い上げられたハンダが固化することで、複数の補強部材52同士が接合されるとともに、各補強部材52がプリント配線板上に対して接合される。
【0088】
以上のような補強部材52においても、第1実施形態の補強部材12と略同様の効果を奏する。
【0089】
また、この補強部材52でも、第2〜第4実施形態同様、複数の補強部材52が一直線に配列された状態で接合された補強構造を構成できる。
【0090】
[第6実施形態]
図12は、本実施形態の補強部材62を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)はその左側面図、(e)はその右側面図、(f)はその背面図、(g)はそのA−A線断面図である。
【0091】
補強部材62は、自動実装機を使用して、プリント配線板上に実装されるもので、金属板を折り曲げて一体成形されたものである。
【0092】
補強部材62は、図12に示すように、基部63、重なり部66、連結部69などを備えた構造になっている。以下に、第1実施形態の補強部材12と異なる主な点について説明する。
【0093】
基部63は、内部が空洞の円筒形状の部分であり、一端の外面には第1接合面63aが形成されており、他端には開口64が形成されているとともに連結部69に連結されている。また、内部の空洞壁面で第1接合面63aの裏面部分に第2接合面63bが形成されている。また、第1接合面63aには、貫通孔65が形成されている。
【0094】
重なり部66は、円筒形状の部分であり、一端には第3接合面66aが形成されており、他端は連結部69に連結されている。また、第3接合面66aには、突部68が形成されている。
【0095】
次に、上記のような複数の補強部材62が、プリント配線板上に載置される手順において、第1実施形態と異なる主な点について、図13を用いて説明する。図13は、複数の補強部材62が載置された状態を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその平面図、(c)はそのB−B線断面図、(d)はその斜視図である。
【0096】
2番目以降に載置される補強部材62が載置される際には、先に載置された補強部材62の基部63の開口64から、後に載置される補強部材62の重なり部66が入り込むように載置される。ここで、先に載置された補強部材62の基部63の貫通孔65と、後に載置された補強部材62の重なり部66の突部68の間には、隙間が形成される。
【0097】
そして、第1実施形態と同様に加熱処理を施すことで、プリント配線板上のハンダが、第2接合面63bと第3接合面66aとの間に隙間から吸い上げられる。その後、プリント配線板と第1接合面63aとの間に残留するハンダ、および第2接合面63bと第3接合面66aとの間に吸い上げられたハンダが固化することで、複数の補強部材62同士が接合されるとともに、各補強部材62がプリント配線板上に対して接合される。
【0098】
以上のような補強部材22においても、第1実施形態の補強部材12と略同様の効果を奏する。
【0099】
特に、図13(d)に示すように、複数の補強部材62をプリント配線板上に載置する際に、先に配置された補強部材62の第2接合面63bと後から載置される補強部材62の第3接合面66aが同心円状となるように載置することができる。そのため、後から載置される補強部材62を、その重なり部66を軸として回動して、先に載置された補強部材62の載置方向に対し任意の角度を形成するように載置して接合することができる。
【0100】
したがって、このような補強部材62であれば、角度変更ができない補強部材のみを利用する場合に比べ、より多様な形態の補強構造を構成することができる。
【0101】
[第7実施形態]
図14は、本実施形態の補強部材72を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)はその左側面図、(e)はその右側面図、(f)はその背面図、(g)はそのA−A線断面図である。
【0102】
補強部材72は、自動実装機を使用して、プリント配線板上に実装されるもので、金属板を折り曲げて一体成形されたものである。
【0103】
補強部材72は、図14に示すように、基部73、重なり部76、段差部79、鉤部79aなどを備えた構造になっている。
【0104】
基部73には、第1接合面73a、第2接合面73b、第1側壁部74、および貫通孔75が形成されており、第1実施形態の基部13と同じ形状である。
【0105】
重なり部76には、第3接合面76a、第2側壁部77、突部78、および突設した形状の鉤部79aが形成されている。
【0106】
なお、上記のような複数の補強部材72において、プリント配線板上に載置されて、その後、その状態で接合される手順は、図15に示すように、第1実施形態と同様である。図15は、複数の補強部材72が載置された状態を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその平面図、(c)はそのB−B線断面図である。
【0107】
以上のような補強部材72においても、第1実施形態の補強部材12と同様の効果を奏する。但し、本実施形態において、複数の補強部材72は一直線状に載置することのみ可能な構造であるため、プリント配線板上の電子部品を囲うような形態で、プリント配線板上に接合することはできない。
【0108】
また、補強部材72において、鉤部79aが形成されているため、グランド電位を持つ箇所に鉤部79aを接触させることにより、プリント配線板上の配線パターンとグランド電位を持つ箇所とを電気的に接続可能とすることができる。したがって、このような補強部材72であれば、プリント配線板を補強するとともに、プリント配線板上の配線パターンの電位をグランド電位に落とすことができる。
【0109】
[第8実施形態]
図16は、本実施形態の補強部材82を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)はその左側面図、(e)はその右側面図、(f)はその背面図、(g)はそのA−A線断面図である。
【0110】
補強部材82は、自動実装機を使用して、プリント配線板上に実装されるもので、金属板を折り曲げて一体成形されたものである。
【0111】
補強部材82は、図16に示すように、基部83、重なり部86、段差部89などを備えた構造になっている。以下に、第1実施形態の補強部材12と異なる主な点について説明する。
【0112】
基部83には、第1接合面83a、第2接合面83b、第1側壁部84、および2個の貫通孔85a、85bが形成されている。
【0113】
重なり部86には、第3接合面86a、第2側壁部87、および突部88が形成されている。
【0114】
次に、上記のような複数の補強部材82が、プリント配線板上に載置される手順において、第1実施形態と異なる主な点について、図17を用いて説明する。図17は、複数の補強部材82が載置された状態を示す図であり、(a)はその平面図、(c)はそのB−B線断面図である。
【0115】
2番目以降に載置される補強部材82が載置される際には、先に載置された補強部材82の基部83の貫通孔85a、85bのいずれか一方に、後に載置される補強部材82の重なり部86の突部88が嵌るように載置されるか、または、貫通孔85a、85bの両方に、後に載置される2個の補強部材82の重なり部86の突部88が各々嵌るように載置される。
【0116】
ここで、貫通孔85bに突部88が嵌るように載置された補強部材82は、先に載置された補強部材82の載置方向に対し直角をなす方向に載置されることとなる(図1(d)を参照。)。また、先に載置された補強部材82の基部83と、後に載置された補強部材82の段差部89の間には、隙間89aが形成される。
【0117】
そして、第1実施形態と同様に加熱処理を施すことで、プリント配線板上のハンダが、第2接合面83bと第3接合面86aとの間に隙間89aから吸い上げられる。その後、プリント配線板と第1接合面83aとの間に残留するハンダ、および第2接合面83bと第3接合面86aとの間に吸い上げられたハンダが固化することで、複数の補強部材82同士が接合されるとともに、各補強部材82がプリント配線板上に対して接合される。
【0118】
以上のような補強部材82においても、第1実施形態の補強部材12と略同様の効果を奏する。
【0119】
また、本実施形態の補強部材82において、1つの前記補強部材82が有する第2接合面83bに対して、複数の補強部材82それぞれが有する第3接合面86aを重ねて接合可能であるため、図15(d)に示すように、1つの補強部材82から複数の補強部材82が枝分かれした形態にすることができる。
【0120】
このような補強部材82であれば、1つの補強部材82から複数の補強部材82が枝分かれした形態にすることができるため、一直線状に載置される複数の補強部材だけを利用する場合に比べ、より複雑な形態となるように補強部材を配置することも可能となり、より多様な形態の補強構造を構成できるようになる。
【0121】
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
【0122】
上記の第1実施形態の補強部材12において、補強部材12は、プリント配線板上に実装してプリント配線板を補強するものであったが、プリント配線板を補強するとともにその他の用途に利用してもよい。
【0123】
例えば、図18(a)および(b)に示すように、プリント配線板11aを輸送用の梱包箱91内に梱包する際に、梱包箱91内に設けた止め具93に補強部材12を嵌め込んで、プリント配線板11aを梱包箱91に対して固定してもよい。
【0124】
このようにプリント配線板11aを固定すれば、輸送時に梱包箱91に多少の振動や衝撃が加わったとしても、プリント配線板11aを所定の位置に保持できるので、プリント配線板11aの破損を防ぐことができる。
【0125】
また、例えば、図19(a)〜同図(c)に示すようなガイドレール97を筐体95内に設け、プリント配線板11aを筐体95内に配設する際に、補強部材12をガイドレール97の溝に嵌め込むための部材として利用してもよい。このようにすれば、補強部材12およびガイドレール97を利用して、プリント配線板11aを適正な取り付け位置に位置決めすることができる。
【0126】
さらに、図19(a)〜同図(c)に示した事例において、補強部材12は、プリント配線板11a上にある配線パターンにハンダ接合されている。一方、ガイドレール97は、樹脂製枠98aと金属製板ばね98bによって構成され、金属製板ばね98bは、グランド電位を持つ筐体95に電気的に接続されている。
【0127】
このような構造において、ガイドレール97の溝に補強部材12を嵌め込むと、金属製板ばね98bは弾性変形を伴って補強部材12に圧接し、両者間が電気的に接続される。その結果、プリント配線板11a上の配線パターンから補強部材12および金属製板ばね98bを経て筐体95に至る導電経路が形成されるので、これにより、プリント配線板11a上の配線パターンをアースすることもできる。
【0128】
なお、第2実施形態の補強部材22、および第5実施形態の補強部材52においても、第1実施形態の補強部材12と同様に、上述の輸送時の梱包の際、およびガイドレールを介しての筐体内への配設の際に利用することができる。
【0129】
上記の第8実施形態の補強部材82において、基部83には2個の貫通孔85a、85bが形成され、2個の補強部材82が接合されるものであったが、基部に接合できる補強部材の個数は、これに限定されるものではない。例えば、基部に貫通孔が少なくとも3個形成され、基部に接合できる補強部材の個数を3個以上としてもよい。
【0130】
このような補強部材からなる補強具であれば、補強具の形態の種類を増やすことができ、補強具の形態をプリント配線板の形状やサイズに合わせてより最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】第1実施形態の補強部材12を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)はその左側面図、(e)はその右側面図、(f)はその背面図、(g)はそのA−A線断面図である。
【図2】複数の補強部材12が載置された状態を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその平面図、(c)はそのB−B線断面図、(d)はその平面図である。
【図3】載置された複数の補強部材12の隙間19a近傍を拡大して説明図である。
【図4】第2実施形態の補強部材22を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)はその左側面図、(e)はその右側面図、(f)はその背面図、(g)はそのA−A線断面図である。
【図5】複数の補強部材22が載置された状態を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその平面図、(c)はそのB−B線断面図である。
【図6】第3実施形態の補強部材32を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)はその左側面図、(e)はその右側面図、(f)はその背面図、(g)はそのA−A線断面図である。
【図7】複数の補強部材32が載置された状態を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその平面図、(c)はそのB−B線断面図である。
【図8】第4実施形態の補強部材42を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)はその左側面図、(e)はその右側面図、(f)はその背面図、(g)はそのA−A線断面図である。
【図9】複数の補強部材42が載置された状態を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその平面図、(c)はそのB−B線断面図である。
【図10】第5実施形態の補強部材52を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)はその左側面図、(e)はその右側面図、(f)はその背面図、(g)はそのA−A線断面図である。
【図11】複数の補強部材52が載置された状態を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその平面図、(c)はそのB−B線断面図である。
【図12】第6実施形態の補強部材62を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)はその左側面図、(e)はその右側面図、(f)はその背面図、(g)はそのA−A線断面図である。
【図13】複数の補強部材62が載置された状態を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその平面図、(c)はそのB−B線断面図、(d)はその斜視図である。
【図14】第7実施形態の補強部材72を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)はその左側面図、(e)はその右側面図、(f)はその背面図、(g)はそのA−A線断面図である。
【図15】複数の補強部材72が載置された状態を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその平面図、(c)はそのB−B線断面図である。
【図16】第8実施形態の補強部材82を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)はその左側面図、(e)はその右側面図、(f)はその背面図、(g)はそのA−A線断面図である。
【図17】複数の補強部材82が載置された状態を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はそのB−B線断面図である。
【図18】(a)、(b)は梱包箱91を利用した実施形態の説明図である。
【図19】(a)はガイドレール97の正面図、(b)はその平面図、(c)はガイドレール97を利用した実施形態の説明図である。
【符号の説明】
【0132】
11a・・・プリント配線板、11b・・・ハンダ、12,22,32,42,52,62,72,82・・・補強部材、13,23,33,43,53,63,73,83・・・基部、13a,23a,33a,43a,53a,63a,73a,83a・・・第1接合面、13b,23b,33b,46a,53b,63b,73b,83b・・・第2接合面、14,24a,54a,74,84・・・第1側壁部、15,25,35,55,65,75,85a,85b・・・貫通孔、16,26,36,46,56,66,76,86・・・重なり部、16a,26a,36a,43b,56a,66a,76a,86a・・・第3接合面、17,27a,57a,77,87・・・第2側壁部、18,28,38,58,68,78,88・・・突部、19,29,39,59,79,89・・・段差部、19a,29a,89a・・・隙間、44a・・・側壁部、64・・・開口、69・・・連結部、79a・・・鉤部、91・・・梱包箱、93・・・止め具、95・・・筐体、97・・・ガイドレール、98a・・・樹脂製枠、98b・・・金属製板ばね。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動実装機を使用してプリント配線板上に表面実装されるプリント配線板用の補強部材であって、
少なくとも第1接合面、第2接合面、および第3接合面を含む複数の接合面が形成されており、
前記第1接合面は、前記補強部材を前記プリント配線板上に載置する際に、前記プリント配線板上のハンダを前記プリント配線板との間に挟み込み可能な位置に形成されており、
前記第2接合面および前記第3接合面は、前記補強部材を順に前記プリント配線板上に載置する際に、先に載置された前記補強部材の前記第2接合面に、後から載置される前記補強部材の前記第3接合面が重なるように各補強部材を載置可能な位置に形成されており、
前記プリント配線板上において、前記第1接合面と前記プリント配線板との間に前記ハンダが挟み込まれ、且つ、前記第2接合面と前記第3接合面が重なる位置に、前記補強部材を載置した状態で加熱処理を施して前記プリント配線板上のハンダを溶融させた際には、溶融したハンダの一部が前記第2接合面と前記第3接合面との間に入り込み、前記加熱処理を施した後にハンダが固化することで、前記第2接合面と前記第3接合面が重なった前記補強部材同士が接合されるとともに、各補強部材が前記プリント配線板上に対して接合される
ことを特徴とするプリント配線板用の補強部材。
【請求項2】
前記第2接合面には凹部または孔部が形成され、前記第3接合面には突部が形成されており、
先に載置された前記補強部材の前記第2接合面に、後から載置される前記補強部材の前記第3接合面が重なるように各補強部材を載置する際、前記凹部または孔部に前記突部を嵌め込むことにより、2つの前記補強部材の相対的な位置ずれを抑制可能に構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板用の補強部材。
【請求項3】
前記凹部または孔部に嵌め込まれた前記突部を軸として、前記凹部または孔部を有する前記補強部材に対し、前記突部を有する前記補強部材の回転角を任意に変更した状態で、双方の補強部材を接合可能な構造になっている
ことを特徴とする請求項2に記載のプリント配線板用の補強部材。
【請求項4】
相反する方向にある両端の内、一端に前記第2接合面、他端に前記第3接合面が形成されており、
先に載置された前記補強部材の前記第2接合面に、後から載置される前記補強部材の前記第3接合面が重なるように別の補強部材を順に載置して、各補強部材を接合すると、複数の補強部材が一直線に配列された状態で接合された構造になる
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプリント配線板用の補強部材。
【請求項5】
1つの前記補強部材が有する前記第2接合面に対して、別の前記補強部材それぞれが有する前記第3接合面を重ねて接合可能で、当該接合により、1つの前記補強部材から複数の前記補強部材が枝分かれした形態で接合された構造になる
ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のプリント配線板用の補強部材。
【請求項6】
グランド電位を持つ箇所に接触させるための接触端子が形成されるとともに、当該接触端子部から前記第1接合面に至る部分が導電性材料で形成されており、
前記第1接触面を前記プリント配線板上の配線パターンに接合して、前記グランド電位を持つ箇所に前記接触端子部を接触させることにより、前記配線パターンと前記グランド電位を持つ箇所とを電気的に接続可能となっている
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のプリント配線板用の補強部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−114367(P2010−114367A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−287798(P2008−287798)
【出願日】平成20年11月10日(2008.11.10)
【出願人】(000242231)北川工業株式会社 (268)
【Fターム(参考)】