説明

プルスイッチを有する機器の制御装置および制御方法

【課題】プルスイッチを備える機器の作動状態を遠隔から制御する装置を、機器の電源配線を改造することなく設置できる機器制御装置および機器制御方法を提供する。
【解決手段】手動で作動状態を切り替えるためのプルスイッチ62を備える機器20の、作動状態を切り替える制御装置1であって、機器20の作動状態を切り替える信号を受信する通信部2と、プルスイッチ62を操作するひも72を引いて、機器20の作動状態を切り替えうるシリンダ42およびつまみ部52と、通信部2で機器20を切り替える信号を受信したときに、シリンダ42を作動させて機器20の作動状態を切り替える制御部3とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器の制御装置および制御方法に関する。より詳しくは、遠隔からの信号によって機器の作動状態を制御する機器制御装置および機器制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
省エネルギーや災害時の安全のために、電力線のコンセントに接続される機器の通電を遠隔からの制御信号によってオン・オフする屋内配線システムの技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、不在時の防災や省エネルギーを図ることができ、さらに部屋内の模様替えや用途の変更に対し柔軟に対応することができるコンセント配線構造の技術が記載されている。特許文献1の技術は、電源のラインをLCライン、LNライン、LSラインからなる2系統に分岐し、このうちLCラインとLNラインをノーマルコンセント接続部に結線する。また、LCラインとLSラインをセキュリティコンセント接続部に結線する。そして、LSラインの中の最上流位置にセキュリティ電源スイッチを介設する。
【0004】
また、制御装置の取り付けが簡単に行なえるようにすることを目的に、コンセントの部分でオン・オフ制御するのでなく、例えば照明機器のソケット部分に取り付ける形状を特徴とする技術がある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
特許文献2には、照明の消し忘れの防止、人の異常状態、火災、不法侵入の通報が行え、かつ装置の取り付けを簡単に行うための技術が記載されている。特許文献2の技術は、自動モードが選択された場合には、人感知センサにより室内に人が存在するか否か判断する。扉感知センサの送光素子から出力された光はリフレクタで反射され、受光素子に入力される。扉が開かれると扉感知センサの受光素子に入力される光量が減り、出力電圧が低下する。この電圧を設定電圧値と比較し、設定電圧値未満になったとき扉が開かれたと判断する。そして、リレーをONして電球を点灯する。
【特許文献1】特開2000−232734号公報
【特許文献2】特開2002−100484号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の技術においては、特許文献2で解決しようとする課題として挙げているように、制御装置の取り付け、工事が容易でないという問題があった。また、特許文献1の請求項13に記載の、手動式スイッチを用いる場合においても、手動スイッチを備えた装置を別途設置する必要があるため、やはり工事が容易でないという問題があった。
【0007】
一方、特許文献2の技術においては、制御装置を取り付けるために、例えば照明機器のソケット部分をいったん取り外してから制御装置を設置する必要があり、設置が困難という課題を解決するに至っていなかった。また、特許文献2の図8および図10に示されているように、既存のスイッチとは別に制御のためのスイッチを設置しているため、制御装置を設置したのちの操作が機器本来のものと異なってしまうという問題があった。
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、プルスイッチを備える機器の作動状態を遠隔から制御する装置を、機器の電源配線を改造することなく設置できる機器制御装置および機器制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の観点に係る機器制御装置は、
手動で作動状態を切り替えるためのプルスイッチを備える機器の、作動状態を切り替える制御装置であって、
前記機器の作動状態を切り替える信号を受信する受信手段と、
前記プルスイッチを操作するひもを引いて、前記機器の作動状態を切り替えうる切替操作手段と、
前記受信手段で前記機器を切り替える信号を受信したときに、前記切替操作手段を作動させて前記機器の作動状態を切り替える制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の第2の観点に係る機器制御方法は、
手動で作動状態を切り替えるためのプルスイッチを備える機器の、作動状態を切り替える制御方法であって、
前記機器の作動状態を切り替える信号を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで前記切り替える信号を受信したときに、前記プルスイッチを操作するひもを引いて、前記機器の作動状態を切り替えうる切替操作手段を作動させて、前記機器の作動状態を切り替える制御ステップと、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の制御装置および制御方法によれば、手動で作動状態を切り替えるプルスイッチを備える機器であっても、電源配線を改造することなく、省エネや防災のための遠隔制御を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付す。
【0013】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る機器制御システムの構成例を示すブロック図である。図1に示すように、本発明の機器制御システムは、制御指示部30と、制御装置1と、機器20と、プルスイッチ(pull switch)62とから構成される。プルスイッチ62は、機器20の作動状態、例えば電源のオン・オフ、を手動で切り替えるためのスイッチである。作動状態には機器のオン・オフ、機器の動作モード、機器の動作段階などを含む。例えば、空調機の冷房、ドライまたは暖房などの動作モードと設定温度、照明の複数の発光ランプのうち発光するランプの組み合わせ、などである。
【0014】
制御指示部30は、無線等により機器20の作動状態を切り替えるための信号を、制御装置1に送信する。制御指示部30と制御装置1との間の通信は、小電力無線、無線LANなどの電波による通信、赤外線などによる通信、または、電力線搬送などによる通信を用いることができる。
【0015】
制御装置1は、制御指示部30から機器20の作動状態を切り替える信号を受信して、その信号に従って機器20のプルスイッチ62を切り替える。制御装置1は、例えば、通信部2、制御部3、シリンダ42、電源8、カバー9、調節部10、記憶部11および固定部12を備える。
【0016】
通信部2は、制御指示部30から機器20の作動状態を切り替える信号を受信する。制御部3は、通信部2で受信した信号に従ってシリンダ42を駆動する。シリンダ42には、つまみ部52が接続されている。シリンダ42は、つまみ部52を往復動させる。つまみ部52は、プルスイッチ62のひも72に係合し、ひも72をプルスイッチ62から引き出すように操作して、プルスイッチ62をオンまたはオフに切り替える。固定部12は、つまみ部52を往復動してプルスイッチ62を切り替えるときに、プルスイッチ62に対して、制御装置1が動かないように固定する。
【0017】
調節部10は、シリンダ42の動作範囲をプルスイッチ62のストロークに合わせて調節する。この場合、プルスイッチ62のひも72のストロークに適合するように、つまみ部52の往復動する範囲を調節する。すなわち、シリンダ42の動作する範囲を調節する。記憶部11は、プルスイッチ62が切替動作するストロークのデータを保持する。
【0018】
電源8は、通信部2、制御部3、シリンダ42、調節部10、記憶部11の各部へ、作動するための電力を供給する。カバー9は、通信部2、制御部3、シリンダ42、電源8、調節部10および記憶部11を被っている。
【0019】
プルスイッチ62は、スイッチについたひも72を一旦引いて戻すごとに、接点が切り替わる。例えば、1つの回路のオンとオフ、または2つの回路のオン・オフの組み合わせ4状態を切り替える。スイッチの状態が3以上であっても、切り替える動作はひも72を一旦引いて戻すという1つの動作の繰り返しなので、機器制御装置は1種類の往復動作を行えばよい。
【0020】
図1の例では、ひも72を引くアクチュエータとしてシリンダ42を備える場合を示す。シリンダ42は、電動シリンダであって、例えば、ねじとナットのような螺旋を組み合わせて、一方を回転させて、他方を直線運動させる構造を用いることができる。電動シリンダとして、ラックとピニオンを用いて、ピニオンをモーターで駆動する構成を用いることもできる。ストロークが短ければ、ソレノイドを用いることも可能である。
【0021】
例えば、アクチュエータとしてソレノイドを備える場合には、通電する時間を限定できれば、ストロークを調節する必要がないので、調節部10および記憶部11は無くてもかまわない。なお、リミットスイッチで動作範囲を制限する場合は、リミットスイッチを調節部10および記憶部11と考えることができる。
【0022】
制御部3は、受信した信号に従って、シリンダ42を駆動する。つまみ部52は、ひも72の一部に係合し、シリンダ42に駆動されてひも72をプルスイッチ62から引っ張る。シリンダ42を元に戻すと、ひも72が戻り、プルスイッチ62の状態が1つ切り替わる。
【0023】
機器20の作動状態が複数の場合には、現在の状態から制御されるべき状態までの、引っ張り操作の回数が、制御指示部30から指示される。制御部3は、指示された回数だけシリンダ42を動作させて、プルスイッチ62の状態を切り替える。
【0024】
固定部12は、つまみ部52でひも72を操作するときに、機器制御装置1がプルスイッチ62に対して動かないように固定する。図1の例では、器具配置板13にプルスイッチ62(またはプルスイッチ62を備える機器20)と固定部12がとりつけられることを想定している。
【0025】
調節部10は、自動的にシリンダ42を動作させ、スイッチの切替ができる移動量を得るまで動作し、その結果を記憶部11に保持する。または、手動にてシリンダ42を動作させ、プルスイッチ62の切替に適当なストロークを検出してパラメータとして保持するような構成でもよい。以降は、シリンダ42を作動させる段階で、記憶部11の保持する移動量に応じてシリンダ42を動作させる。
【0026】
図2は、実施の形態1に係る制御装置1の構造例を示す模式図である。器具配置板13にプルスイッチ62と、制御装置1の固定部12が固定されている。シリンダ42の作動によって、つまみ部52が下に移動し、ひも72をプルスイッチ62から引っ張る。カバー9は、固定部12とつまみ部52以外の各部を被っている。つまみ部52とカバー9の接続は、完全に固定されているのではなく、例えばガイドレールのような装置によって上下方向に関してはつまみ部52が移動できるような接続が行なわれているとする。
【0027】
プルスイッチ62の切替操作は、ひも72を下に引くだけなので、つまみ部52が停止した状態のまま、ひも72を下に引くことができるようにつまみ部を構成する。例えば、ひも72の途中に固定した突起を設けて、その突起につまみ部52を係合させて引くように構成する。ひも72を手で引いたときに、突起がつまみ部52から離れて、ひも72がつまみ部52の穴をすべって動くように構成すれば、制御装置1をとりつけてもひも72を手で操作できる。
【0028】
つまみ部52を手動でスライドできるような構造では、つまみ部52を持って下に引くことによって、ひも72を引いてプルスイッチ62の切替操作を行うこともできる。また、ひも72を引いたときに、つまみ部52が一緒に動くような構造でもよい。
【0029】
図3は、実施の形態1に係る制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。まず、制御指示部30は、ユーザからのオン・オフ指示、または、人感センサによりユーザの不在時に照明をオフにするなどの機能を有するホームオートメーションシステムからのオン・オフ指示を受け取ると(ステップS101)、無線等の手段により、通信部2へオン・オフ指示を送信する(ステップS102)。
【0030】
通信部2は、オン・オフ指示を受信すると、制御部3へオンかオフかどちらかの指示を送信する(ステップS103)。制御部3は、シリンダ42に対して、ひも72の牽引動作を指示する(ステップS104)。シリンダ42は、カバー9内部にて接続されているつまみ部52を下方向へ押す(ステップS105)。
【0031】
つまみ部52は、シリンダ42の作動による下方向への圧力によって、挟み込んでいるプルスイッチ62のひも72を下方向へ移動させる(ステップS106)。スイッチのひも72は、つまみ部52の圧力により下方向に引っ張られ、切替動作を行なう(ステップS107)。
【0032】
シリンダ42のストロークを、プルスイッチ62のひも72の作動長さに応じて調節する場合の動作について説明する。まず、ストロークを決定するのはシリンダ42の伸縮動作の量によるため、この伸縮量の調節を行なうこととなる。
【0033】
調節部10は、自動的にシリンダ42を伸縮させ、スイッチの切替ができる引っ張り量を得るまで伸縮し、その結果を記憶部11に保持する。例えば、シリンダ42の電流が急激に大きくなる伸縮量を動作範囲として決定することができる。または、手動にてシリンダを作動させ、スイッチの切替に適当なつまみ部52のストロークを実現する伸縮量をパラメータとして保持するような構成でもよい。
【0034】
調節部10でシリンダ42のストロークを決定したのちは、ステップS105のつまみ部52を操作する段階で、記憶部11の保持する伸縮量に応じてシリンダ42を伸縮させる。シリンダ42の操作量を調節することによって、プルスイッチ62を確実に切替作動し、かつ、ひも72に無理な張力がかからないように制御することが可能になる。
【0035】
以上説明したように実施の形態1の機器制御装置により、機器20の作動状態を手動で切り替えるスイッチがプルスイッチ62の場合にも、工事不要で省エネや防災のためのスイッチの遠隔制御を実現し、さらに、制御装置を設置した状態でも従来のユーザによるスイッチを切り替える動作を妨げることのない機器制御が可能となる。
【0036】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2に係る機器制御システムの構成例を示すブロック図である。図5は、実施の形態2に係る制御装置の構造例を示す模式図である。実施の形態2では、図5に示すように、シリンダ42の動作に連動して伸張する伸張部14を備え、シリンダ42が、器具配置板13に対して圧力を伝達するよう配置される。伸張部14は、カバー9と固定部12との間に設置されている。そして、カバー9とつまみ部52が一体になってひも72を操作する。
【0037】
図6は、実施の形態2に係る制御装置1の動作の一例を示すフローチャートである。ステップS101からステップS104までは実施の形態1の動作と同様のため、説明を省略する。
【0038】
制御部3が、シリンダ42に対して、ひも72の牽引動作を指示すると(ステップS104)、シリンダ42は、器具配置板13に対し圧力を伝達し、伸張部14がその反動で下方向へ伸びる(ステップS201)。シリンダ42および伸張部14はカバー9と接続されているため、カバー9が下方向へ移動する(ステップS202)。連動して、カバー9に接続されたつまみ部52が下方向へ移動する(ステップS203)。
【0039】
以降、実施の形態1と同様に、ひも72が下方向へ移動し(ステップS204)、切替動作を行なう(ステップS205)。
【0040】
ユーザが手動でプルスイッチ62のひも72を引いて切替操作する場合の動作と、シリンダ42のストロークをプルスイッチ62のひも72の切替ができる引っ張り量に応じて調節する場合の動作については、実施の形態1の動作と同様である。
【0041】
以上説明したように実施の形態2の機器制御装置により、機器20の作動状態を手動で切り替えるスイッチがプルスイッチ62の場合にも、工事不要で省エネや防災のためのスイッチの遠隔制御を実現し、さらに、制御装置を設置した状態でも従来のユーザによるスイッチを切り替える動作を妨げることのない機器制御が可能となる。
【0042】
(実施の形態3)
図7は、本発明の実施の形態3に係る機器制御システムの構成例を示すブロック図である。図8は、実施の形態3に係る制御装置の構造例を示す模式図である。実施の形態3の制御装置1では、シリンダ42はひも72に対して垂直方向に設置される。
【0043】
図8に示すように、ひも72は、つまみ部52内で巻き取られており、シリンダ42の先端に接している。ひも72はつまみ部52の下側(ひも72の先端側)で固定されている。シリンダ42を伸張させると、ひも72が引っ張られる。
【0044】
つまみ部52とシリンダ42は一体となって、固定部12に対して、下方向にスライドするように構成されている。ひも72の先端を下に引くと、つまみ部52ごと下に引かれて、プルスイッチ62を切り替えることができる。
【0045】
図9は、実施の形態3に係る制御装置1の動作の一例を示すフローチャートである。ステップS101からステップS104までは本発明の第1の動作と同様のため、説明を省略する。
【0046】
制御部3が、シリンダ42に対して、ひも72の牽引動作を指示すると(ステップS104)、シリンダ42は、つまみ部52を介して接しているひも72に対し直接圧力を伝達する(ステップS301)。ひも72は、シリンダ42の圧力により、横方向へ引っ張られ移動する(ステップS302)。その結果、スイッチのひも72は下方向に引っ張られ、切替動作を行なう(ステップS107)。
【0047】
ユーザが手動でプルスイッチ62のひも72を引いて切替操作する場合の動作と、シリンダ42のストロークをプルスイッチ62のひも72の切替ができる引っ張り量に応じて調節する場合の動作については、実施の形態1の動作と同様である。
【0048】
以上説明したように実施の形態3の機器制御装置により、機器20の作動状態を手動で切り替えるスイッチがプルスイッチ62の場合にも、工事不要で省エネや防災のためのスイッチの遠隔制御を実現し、さらに、制御装置を設置した状態でも従来のユーザによるスイッチを切り替える動作を妨げることのない機器制御が可能となる。
【0049】
本発明の第一の効果は、工事不要で省エネや防災のためのスイッチの遠隔制御ができる点である。その理由は、既存のプルスイッチの近傍に設置可能な形状の制御装置を備え、無線信号に従って切替動作可能なシリンダーおよびつまみ部を備えているからである。
【0050】
本発明の第二の効果は、機器20を手動で切り替えるスイッチの本来の操作と同様に、制御装置の上から、または、プルスイッチの操作部を手動で操作することが可能な点である。その理由は、既存のプルスイッチの近傍に固定部によって設置され、プルスイッチに対してはつまみ部のみで干渉しており、プルスイッチ62のひも72の動作を妨げない形状であるため、制御装置を設置した場合でもプルスイッチの本来の操作と同様に、手動でプルスイッチの切替操作を行なえるからである。
従来通り、ユーザによるプルスイッチのON/OFF動作を行なえるからである。
【0051】
その他、本発明の好適な変形として、以下の構成が含まれる。
【0052】
本発明の第1の観点に係る制御装置について、
好ましくは、前記切替操作手段は、
前記プルスイッチを操作するひもの一部に係合して引くつまみ部と、
前記ひもを引く方向に前記つまみ部を動かすアクチュエータと、
を備えることを特徴とする。
【0053】
好ましくは、前記切替操作手段を被うカバーの内側に前記受信手段、前記切替操作手段および前記制御手段の動作に必要な電力を供給する電源を備える。
【0054】
さらに好ましくは、前記プルスイッチを操作するための前記切替操作手段の動作範囲を設定する調節手段と、
前記調節手段で設定した動作範囲を記憶する記憶手段と、
を備えることを特徴とする。
【0055】
好ましくはまた、前記切替操作手段を、前記プルスイッチにとりつけた状態で、前記プルスイッチを手動で操作可能である。
【0056】
好ましくは、前記受信手段は、前記機器を含む機器の作動を制御するコントローラから、前記機器の作動状態を切り替える信号を受信することを特徴とする。
【0057】
本発明の第2の観点に係る制御方法について、
好ましくは、前記プルスイッチを操作するためのつまみ部の動作範囲を設定する調節ステップと、
前記調節ステップで設定した動作範囲を記憶する記憶ステップと、
を備え、
前記制御ステップは、前記記憶ステップで記憶した、前記設定した動作範囲を参照して、前記プルスイッチを操作するための前記つまみ部の動作範囲で、前記切替操作手段を作動させる、
ことを特徴とする。
【0058】
好ましくは、前記受信ステップは、前記機器を含む機器の作動を制御するコントローラから、前記機器の作動状態を切り替える信号を受信することを特徴とする。
【0059】
その他、前記のハードウエア構成やフローチャートは一例であり、任意に変更及び修正が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施の形態1に係る機器制御システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1に係る制御装置の構造例を示す模式図である。
【図3】実施の形態1に係る制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態2に係る機器制御システムの構成例を示すブロック図である。
【図5】実施の形態2に係る制御装置の構造例を示す模式図である。
【図6】実施の形態2に係る制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態3に係る機器制御システムの構成例を示すブロック図である。
【図8】実施の形態3に係る制御装置の構造例を示す模式図である。
【図9】実施の形態3に係る制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0061】
1 制御装置
2 通信部
3 制御部
8 電源
9 カバー
10 調節部
11 記憶部
12 固定部
13 器具配置板
20 機器
30 制御指示部
42 シリンダ
52 つまみ部
62 プルスイッチ
72 ひも

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手動で作動状態を切り替えるためのプルスイッチを備える機器の、作動状態を切り替える制御装置であって、
前記機器の作動状態を切り替える信号を受信する受信手段と、
前記プルスイッチを操作するひもを引いて、前記機器の作動状態を切り替えうる切替操作手段と、
前記受信手段で前記機器を切り替える信号を受信したときに、前記切替操作手段を作動させて前記機器の作動状態を切り替える制御手段と、
を備えることを特徴とする制御装置。
【請求項2】
前記切替操作手段は、
前記プルスイッチを操作するひもの一部に係合して引くつまみ部と、
前記ひもを引く方向に前記つまみ部を動かすアクチュエータと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記切替操作手段を被うカバーの内側に前記受信手段、前記切替操作手段および前記制御手段の動作に必要な電力を供給する電源を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記プルスイッチを操作するための前記切替操作手段の動作範囲を設定する調節手段と、
前記調節手段で設定した動作範囲を記憶する記憶手段と、
を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記切替操作手段を、前記プルスイッチにとりつけた状態で、前記プルスイッチを手動で操作可能であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記受信手段は、前記機器を含む機器の作動を制御するコントローラから、前記機器の作動状態を切り替える信号を受信することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項7】
手動で作動状態を切り替えるためのプルスイッチを備える機器の、作動状態を切り替える制御方法であって、
前記機器の作動状態を切り替える信号を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで前記切り替える信号を受信したときに、前記プルスイッチを操作するひもを引いて、前記機器の作動状態を切り替えうる切替操作手段を作動させて、前記機器の作動状態を切り替える制御ステップと、
を備えることを特徴とする制御方法。
【請求項8】
前記プルスイッチを操作するためのつまみ部の動作範囲を設定する調節ステップと、
前記調節ステップで設定した動作範囲を記憶する記憶ステップと、
を備え、
前記制御ステップは、前記記憶ステップで記憶した、前記設定した動作範囲を参照して、前記プルスイッチを操作するための前記つまみ部の動作範囲で、前記切替操作手段を作動させる、
ことを特徴とする請求項7に記載の制御方法。
【請求項9】
前記受信ステップは、前記機器を含む機器の作動を制御するコントローラから、前記機器の作動状態を切り替える信号を受信することを特徴とする請求項7または8に記載の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−9928(P2010−9928A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−167739(P2008−167739)
【出願日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(390001395)NECシステムテクノロジー株式会社 (438)
【Fターム(参考)】