説明

プレス用液体塗布装置

【課題】プレス成形時に離型油などのプレス用塗布液体を短時間で搬送される板材の表面に向けて噴霧して瞬時に均等に塗布する。
【解決手段】プレス用液体塗布装置3は、板材5に向けて吐出すべきプレス用液体の吐出流路群9を備えたノズル7と、前記吐出流路群9に前記液体を供給すべく連通する液体供給路11と、この液体供給路11を開閉すべく介設した開閉バルブ15と、を備えると共に、前記開閉バルブ15を前記ノズル7の吐出流路群9とほぼ同じ高さレベルに配設して構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、プレス用液体塗布装置に関し、特に、プレス成形時に短時間で搬送される板材の表面に、離型油などのプレス用塗布液体を静電気の作用下で前記板材の表面に向けて噴霧して瞬時に均等に塗布するための静電型のプレス用液体塗布装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図5及び図6(A),(B)を参照するに、従来、プレス加工機101により鉄板やアルミニウム板、その他の金属板材などの板材103をプレス成形する際には、前記板材103の表面に潤滑油、離型油等のプレス用塗布液体(以下、「プレス用液体」又は「液体」という)を塗布してプレス加工が行われている。例えば、自動車のボディは、長さ3000mm×幅2000mmの大型の板材103がプレス加工機101でプレス成形され、しかも、近年では鉄板から替わってアルミニウム板が多く使用されている。このアルミニウム板は鉄板に比較して成形時に表面が荒れやすいので、プレス用液体の塗布状態はプレス成形において重要な加工条件となっている。
【0003】
上記の板材103は、図5に示されているようにデスタッカー105(板搬出機)で位置決めされてから送出される。次いで、板材搬入装置としての例えばコンベア装置107によりプレス加工機101へ搬入される。前記コンベア装置107の途中には静電型のプレス用液体塗布装置109が設けられており、このプレス用液体塗布装置109のノズル111からプレス用液体が静電気の作用下で板材の上下面に向けて噴霧されて瞬時に均等に塗布される。なお、前記ノズル111はブレード型ノズルである。
【0004】
なお、上記のコンベア装置107は、図6(A)に示されているように2つのコンベア107A,107Bが前後に間隔Sを介して配設されており、プレス用液体塗布装置109は前記間隔Sの上下にそれぞれ、前記板材103の上面に向けてプレス用液体を噴霧する上ノズル111Uと、前記板材103の下面に向けてプレス用液体を噴霧する下ノズル111Lが設けられている。したがって、上記の板材103が前記コンベア装置107の間隔Sを通過するときにプレス用液体が上、下ノズル111U,111Lにより板材103の上下面に噴霧されて塗布されることになる。
【0005】
図6(A),(B)を参照するに、従来の静電型のプレス用液体塗布装置109においては、各上、下ノズル111U,111Lからプレス用液体を噴霧せしめる機構は両者とも同様であるので、上ノズル111Uについて説明し、各機構を構成する同様の部材は同一符号を付して下ノズル111Lの詳細な説明は省略する。
【0006】
このプレス用液体塗布装置109は、板材103に向けて吐出すべきプレス用液体の吐出流路群113を複数個備えた上ノズル111Uと、前記複数の各吐出流路群113に対応して前記液体を供給すべく連通する複数の第1液体供給管路115と、前記複数の第1液体供給管路115に前記液体を分岐供給すべく連通するマニホールド117と、前記複数の各第1液体供給管路115を開閉すべく前記各第1液体供給管路115に介設した複数の第1電磁弁119と、前記マニホールド117に前記液体を供給すべく連通する第2液体供給管路121と、前記マニホールド117に当該マニホールド117内の液体を排出すべく連通する液体排出管路123と、この液体排出管路123を開閉すべく介設した第2電磁弁125と、から塗布用液圧回路が構成されている。
【0007】
さらに、上記の塗布用液圧回路においては、プレス用液体が液体モータ127により回転駆動される液体ポンプ129により液体タンク131から第2液体供給管路121を経てマニホールド117へ供給されると共に、液体排出管路123は上記の液体タンク131に連通されてマニホールド117の液体が液体タンク131に戻って循環するように構成されている。
【0008】
図7を併せて参照するに、従来の静電型のプレス用液体塗布装置109においては、一対のノズルブレード133Aと133Bとの間に形成されたスリット135内に多数枚のシム137が電極として配置されたノズルヘッド139が備えられている。ノズルブレード133A、133Bは電気絶縁材料製であり、全長が板材103の長さ3000mmより大きい長さで設けられている。シム137は厚さが例えば0.5mm程度のステンレス鋼シートなどからなる導電材料製であり、長さが100〜150mmほどである。したがって、多数枚のシム137が横方向に並べられ、その全長がノズルブレード133A,133Bの全長と同じ長さになるように配列されている。
【0009】
また、シム137の表面とノズルブレード133Aの隣接表面との間には、板材103に向けて吐出すべき液体の吐出流路群113が形成されている。この吐出流路群113は、例えばシム137の片面に溝深さCでエッチング加工されている。なお、上記の吐出流路群113には液体を供給するための液体供給口141が連通されている。
【0010】
図8(A),(B),(C)を併せて参照するに、例えばシム137としては、図8(B)において左側の表面には油だめ143A,143Bと吐出流路群113A,113Bとが例えば0.25mm程度の深さCでエッチング加工されており、この吐出流路群113A,113Bに連なる油だめ143A,143Bに液体を供給する液体供給口141が連通されている。
【0011】
油だめ143A,143Bは塗布装置101のノズルブレード133Aにおける一対の液体供給口141に連通させ、これら液体供給口141は図7に示されているように第1液体供給管路115、第1電磁弁119、マニホールド117および第2液体供給管路121を介して液体ポンプ129に接続される。
【0012】
なお、吐出流路群113A,113Bは細管抵抗として作用するものであり、その抵抗値は流路の長さに比例し、流量は長さの二乗に反比例する。吐出流路群113A,113Bから吐出される流体の塗布幅は、それぞれWA、WBである。したがって、各吐出流路群113A,113Bの上流側の第1電磁弁119を開閉することにより、シム137の全体としての塗布幅を、被塗布体103に応じてWA,WB,WA+WBと変化させることが可能である。
【0013】
上記のシム137における油だめ143A,143Bの両側に形成された比較的大きな円形開口部145は、塗布装置全体の支持ブラケット等に対する固定ボルトを通すものである。また、油だめ143A,143Bの隣接領域に配置された比較的小さい円形開口部147は、シム137と隣接するノズルブレード133との間の液密性を維持しつつ装置を組立てるための止めねじを通すものである。
【0014】
上記のように形成された吐出流路群113A,113Bの最終的な流路の吐出口149は、図8(C)に示されているように四角形状をなしており、例えば流路幅0.75mm×深さ0.25mmであり、吐出流路群113A,113Bの吐出口149のピッチは3.0mmである。
【0015】
再び図7を参照するに、板材103は接地されており、正電位を有する。そのため、負電位の直流高電圧(−60〜−70kV前後)が電源コネクタ151を介してシム137に印加されると、液体供給口141から供給される液体は吐出流路群113A,113B内を通過する間に瞬時に帯電するので、同一極性の電荷が互いに反発することとなる。この結果、液体が均一粒径の微粒子として霧化され、ノズルヘッド139の先端から板材103に向けて均等に噴霧される。板材103の上における液体の拡散幅Aは液体の噴射量に応じて均等に拡がることとなる。
【0016】
また、上記の液体モータ127及び第1電磁弁119はそれぞれ制御装置153により制御されるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−79144号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
ところで、従来の静電型のプレス用液体塗布装置109においては、板材103がコンベア装置107により例えば30m/min以上の速度で搬送されると、板材103が前記コンベア装置107の間隔Sを1〜2secで通過することになる。したがって、板材103の上下面には上、下ノズル111U,111Lから噴霧されるプレス用液体が1〜2secという短時間のうちに塗布される必要がある。
【0018】
ところが、従来のプレス用液体塗布装置109においては、例えば上ノズル111Uについて説明すると、図6(A)に示されているように、マニホールド117と複数の第1電磁弁119が上ノズル111Uの上方に位置しているために、各第1電磁弁119と上ノズル111Uとの間の第1液体供給管路115内の液体が重力のために吐出流路群113A,113Bに自重圧がかかることになる。一方、前記液体が吐出流路群113A,113B内を流れる際に、吐出流路群壁面と液体の粘性との間に前記液体の自重圧に抵抗する抵抗力が生じる。
【0019】
したがって、前記第1液体供給管路115内の液体が上記の自重圧によって吐出流路群113A,113Bの最終的な吐出口149から自然に洩れ出さないようにするために、液体の流れ方向に直交する吐出口149の断面積は、吐出流路群壁面と液体の粘性とから生じる抵抗力が前記自重圧より大きくなるように狭く調整されている。さらに、液体が吐出流路群113A,113Bの各吐出口149に均等に流れて行くようにするために、各吐出口149に抵抗力を生じさせることにより液体に対する背圧を生じさせている。ちなみに、従来の吐出口149は流路幅0.75mm×深さ0.25mmとなっている。
【0020】
より詳しく説明すると、1〜2secという短時間のうちにプレス用液体を板材103の表面に塗布するには、上記の抵抗力が殆どない状態で前記液体を吐出口149から吐出させることが望ましいのであるが、上記の理由で抵抗力を生じさせているために、各吐出口149から噴霧される液体の吐出時間は数m〜数10msec程度遅れてしまい、液体噴霧が板材103の搬送速度に追従しないという問題点があった。その逆に、前記各吐出口149による抵抗力がないと、前述したように各第1液体供給管路115内の液体が自重圧のために各吐出口149から自然に洩れ出してしまうという矛盾が生じてしまうのである。
【0021】
なお、下ノズル111Lでは、上ノズル111Uの逆の現象となり、第1液体供給管路115内の液体による−(マイナス)側の自重圧のために各吐出流路群113A,113Bに負圧がかかることになる。したがって、この場合も、各吐出口149から噴霧される液体の吐出時間が遅れてしまい、液体噴霧が被塗布体103の搬送速度に追従しないという問題点があった。
【0022】
したがって、従来の静電型のプレス用液体塗布装置109においては、プレス用液体を1〜2secという短時間のうちに板材103の表面に塗布することが非常に困難であるために、例えばコンベア装置107の搬送速度を遅くしたり、あるいは上述した液体の吐出時間の遅れを予め計算して第1電磁弁119を早めに開放したり、あるいはその他の処置を講じる必要があるので、塗布効率が低下したり、機構的に複雑になるという問題点があった。
【0023】
また、従来の塗布用液圧回路においては、塗布すべき液体がノズル111の複数個の各吐出流路群113の各吐出口149から板材103の表面に向けて噴霧されるときは、マニホールド117に連通した複数個の第1電磁弁119が一斉に開放されると同時に第2電磁弁125が閉塞されることにより、マニホールド117並びに各第1液体供給管路115内の液体が各吐出口149から噴霧される。
【0024】
一方、ノズル111から液体が噴霧されないときは、複数個の各第1電磁弁119が一斉に閉塞されると同時に第2電磁弁125が開放されることにより、ノズル111の各吐出口149からの液体噴霧が停止して、マニホールド117内の液体が液体排出管路123を経て液体タンク131に戻っていく。
【0025】
ところが、上記の第1電磁弁119と第2電磁弁125が同時に開閉動作する際に、両者の第1,第2電磁弁119,125が同時に開放する状態が瞬間的に生じてしまうことがある。すると、マニホールド117内の液体が液体排出管路123を経て排出されることによってマニホールド117内が負圧になるために複数個の各第1液体供給管路115内の液体がマニホールド117の側に逆流してしまい、各吐出口149から噴霧される液体の吐出時間が遅れてしまうという問題点があった。
【0026】
この発明は上述の課題を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0027】
この請求項1による発明のプレス用液体塗布装置は、板材に向けて吐出すべきプレス用液体の吐出流路群を備えたノズルと、前記吐出流路群に前記液体を供給すべく連通する第1液体供給路と、この第1液体供給路を開閉すべく介設した第1開閉バルブと、を備えると共に、前記第1開閉バルブを前記ノズルの吐出流路群とほぼ同じ高さレベルに配設してなることを特徴とするものである。
【0028】
この請求項2による発明のプレス用液体塗布装置は、板材に向けて吐出すべきプレス用液体の吐出流路群を複数個を備えたノズルと、前記複数個の各吐出流路群に対応して前記液体を供給すべく連通する複数の第1液体供給路と、前記複数の第1液体供給路に前記液体を分岐供給すべく連通するマニホールドと、前記複数の各第1液体供給路を開閉すべく前記各第1液体供給路に設けた複数の第1開閉バルブと、前記マニホールドに前記液体を供給すべく連通する第2液体供給路と、前記マニホールドに当該マニホールド内の液体を排出すべく連通する液体排出路と、この液体排出路を開閉すべく介設した第2開閉バルブと、この第2開閉バルブの下流側の液体排出路に介設した液体貯留室と、を備えてなることを特徴とするものである。
【0029】
また、この請求項3による発明のプレス用液体塗布装置は、前記プレス用液体塗布装置において、前記各吐出流路群の液体の流れ方向に直交する断面積を、前記液体が各吐出流路群内を流れる際に吐出流路群壁面と液体の粘性とから生じる抵抗力を最小限にすべく拡張して構成してなることが好ましい。
【0030】
また、この請求項4による発明のプレス用液体塗布装置は、前記プレス用液体塗布装置において、前記第2開閉バルブの下流側の液体排出路から液体貯留室にプレス用液体を排出する前記液体排出路の高さと、前記ノズルの吐出流路群の高さとが、ほぼ同じ高さレベルに配設されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0031】
以上のごとき課題を解決するための手段から理解されるように、この請求項1による発明によれば、第1開閉バルブ及び第1液体供給路が同じ高さレベルの位置に配置されているときは、第1液体供給路内の液体の自重圧が吐出流路群には殆どかからないことになるので、第1開閉バルブを開放しなければ液体が吐出流路群から自然に洩れ出すことはない。
【0032】
また、第1開閉バルブ及び第1液体供給路の高さは、塗布すべき液体の粘性によってある程度の範囲で上方あるいは下方に変更することができる。例えば、塗布すべき液体の粘度が高い場合は、第1開閉バルブ及び第1液体供給路を上方に配置させることにより、液体の自重圧が吐出流路群側の方向へ僅かに増加させる。一方、塗布すべき液体の粘度が低い場合は、第1開閉バルブ及び第1液体供給路を下方に配置させることにより、液体の自重圧が吐出流路群側と逆方向に僅かに減少する。このようにして、液体供給路内の液体が吐出流路群から被塗布体の搬送速度に追従してより一層スムーズに噴霧できる。
【0033】
したがって、例えば30m/min以上の速度で搬送される板材の表面に、プレス用液体を1〜2secという短時間のうちに均等に塗布することができる。
【0034】
また、この請求項2による発明によれば、ノズルの複数個の各吐出流路群から板材の表面に向けて噴霧される液体を動作させるために、第1及び第2開閉バルブの開閉動作が切り替えられる場合に、第1及び第2開閉バルブの開放状態が同時に瞬間的に生じるとしても、液体排出路内の液体が一旦、液体貯留室へ排出されて気密状態が分断されるのでマニホールド内は負圧にならない。その結果、複数個の各第1液体供給路内の液体がマニホールドの側に逆流してしまうために、その後に各吐出流路群から噴霧される液体の吐出時間が遅れてしまうという従来の問題点としての事態を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0036】
背景技術の図6で説明したように、鉄板やアルミニウム板、その他の金属板材などの板材がプレス加工機によりプレス成形される際には、予め前記板材の表面に潤滑油、離型油等のプレス用液体が塗布される。
【0037】
上記の板材は、デスタッカー(板搬出機)で位置決めされてから送出される。次いで、板材搬入装置としての例えばコンベア装置によりプレス加工機へ搬入される。
【0038】
図1(A),(B)を参照するに、上記のコンベア装置1の途中には静電型のプレス用液体塗布装置3が設けられており、板材5の表面には、プレス用液体塗布装置3のノズル7からプレス用液体が静電気の作用下で前記板材5の上下面に向けて噴霧されて瞬時に均等に塗布される。
【0039】
前記コンベア装置1は、例えば2つのコンベア1A,1Bが前後に間隔Sを介して配設されており、プレス用液体塗布装置3においては、前記間隔Sの上下にそれぞれ、前記板材5の上面に向けてプレス用液体を噴霧する上ノズル7Uと、前記板材5の下面に向けてプレス用液体を噴霧する下ノズル7Lが設けられている。したがって、上記の板材5が前記コンベア装置1の間隔Sを通過するときにプレス用液体が上、下ノズル7U,7Lにより板材5の上下面に噴霧されて塗布されることになる。
【0040】
この静電型のプレス用液体塗布装置3では、前述したように各上、下ノズル7U,7Lからプレス用液体を噴霧せしめる機構は両者とも同様であるので、上ノズル7Uについて説明し、各機構を構成する同様の部材は同一符号を付して下ノズル7Lの詳細な説明は省略する。
【0041】
このプレス用液体塗布装置3は、板材5に向けて吐出すべきプレス用液体の吐出流路群9を複数個を備えた上ノズル7Uと、前記複数の各吐出流路群9に対応して前記液体を供給すべく連通する複数の第1液体供給管路11と、前記複数の第1液体供給管路11に前記液体を分岐供給すべく連通するマニホールド13と、前記複数の各第1液体供給管路11を開閉すべく前記各第1液体供給管路11に介設した複数の第1開閉バルブとしての例えば第1電磁弁15と、前記マニホールド13に前記液体を供給すべく連通する第2液体供給管路17と、前記マニホールド13に当該マニホールド13内の液体を排出すべく連通する液体排出管路19Aと、この液体排出管路19Aを開閉すべく介設した第2開閉バルブとしての例えば第2電磁弁21と、この第2電磁弁21の下流側の液体排出管路19Aに介設した液体貯留室23と、この液体貯留室23の下流側に連通する液体排出管路19Bと、から塗布用液圧回路が構成されている。
【0042】
さらに、上記の塗布用液圧回路においては、プレス用液体が液体モータ25により回転駆動される液体ポンプ27により液体タンク29から第2液体供給管路17を経てマニホールド13へ供給されると共に、液体排出管路19Bは上記の液体タンク29に連通されてマニホールド13の液体が液体タンク29に戻って循環するように構成されている。
【0043】
さらに、上記の複数個の各第1電磁弁15は、前記上ノズル7Uとほぼ同じ高さレベルに配設されている。すなわち、複数の各第1電磁弁15と上ノズル7Uとの高さが同じレベルのときは、図1(A)に示されているように複数の各第1電磁弁15及び各第1液体供給管路11が基本的にはa点の高さに位置している。なお、複数の各第1電磁弁15及び各第1液体供給管路11は前記a点を基準としてある程度の範囲で上方のb点あるいは下方のc点に配置されても構わない。
【0044】
図2を併せて参照するに、この発明の実施の形態に係る静電型のプレス用液体塗布装置3においては、上記の上ノズル7Uは、一対のノズルブレード31とノズルブレード33との間に形成されたスリット35内に多数枚のシム37が電極として配置されたノズルヘッド39が備えられている。ノズルブレード31,33は例えば絶縁性プラスチックなどの電気絶縁材料製であり、図1(B)に示されているように、全長が板材5の長さ3000mmより大きい長さで設けられている。シム37は厚さが例えば0.7mm程度のステンレス鋼シートなどからなる導電材料製であり、長さが、図3(A)に示されているように、100〜150mmほどである。したがって、図1(B)においては、多数枚のシム37が横方向に並べられ、その全長がノズルブレード31,33の全長と同じ長さになるように配列されている。
【0045】
ノズルヘッド39には、シム37に負電位の高電圧を印加するための電極としての例えば電源コネクタ41を構成するコネクタピン43がノズルブレード31又は33の側面から突出するように設けられている。
【0046】
また、シム37の表面とノズルブレード31の隣接表面との間には、板材5に向けて吐出すべき液体の吐出流路群9が形成されている。この吐出流路群9は、例えばシム37の片面(この実施の形態ではシム37の図2において左側面)に溝深さCでエッチング加工されている。なお、上記の吐出流路群9には液体を供給するための液体供給口45が連通されている。
【0047】
図3(A),(B),(C)を併せて参照するに、例えばシム37としては、図3(B)において左側の表面には油だめ47A,47Bと吐出流路群9A,9Bとが深さCでエッチング加工されており、この吐出流路群9A,9Bは油だめ47A,47Bから延在するものであり、下流側に向けた流路溝が配置されているものである。最下流の両端に位置する流路の間隔は液体の塗布幅WA,WBに対応するものであり、塗布幅WA,WBはそれぞれ、例えば50mm程度とすることができる。
【0048】
油だめ47A,47Bは塗布装置のノズルブレード31における一対の液体供給口45に連通させ、これら液体供給口45は図2に示されているように第1電磁弁15並びにマニホールド13を介して液体ポンプ27に接続されている。ちなみに、図1(B)のプレス用液体塗布装置3においては、多数枚の各シム37に対応して液体供給口45がノズルブレード31に設けられており、各液体供給口45のそれぞれに第1液体供給管路11が連通している。
【0049】
なお、吐出流路群9A,9Bは細管抵抗として作用するものであり、その抵抗値は流路の長さに比例し、流量は長さの二乗に反比例する。吐出流路群9A,9Bから吐出される流体の塗布幅は、それぞれWA、WBである。したがって、各吐出流路群9A,9Bの上流側の第1電磁弁15を開閉することにより、シム37の全体としての塗布幅を、板材5に応じてWA,WB,WA+WBと変化させることが可能である。
【0050】
上記のシム37における油だめ47A,47Bの両側に形成された比較的大きな円形開口部49は、塗布装置全体の支持ブラケット等に対する固定ボルトを通すものである。また、油だめ47A,47Bの隣接領域に配置された比較的小さい円形開口部51は、シム37と隣接するノズルブレード31,33との間の液密性を維持しつつ装置を組立てるための止めねじを通すものである。
【0051】
また、この実施の形態では、塗布幅WA,WBにはそれぞれ1本の流路溝が吐出流路群9A,9Bとして配置されており、上記のように形成された吐出流路群9A,9Bの最終的な流路の吐出口53は、図3(C)に示されているように四角形状をなしており、前記液体が各吐出流路群9A、9B内を流れる際に吐出流路群壁面と液体の粘性とから生じる抵抗力を最小限にすべく拡張して構成している。従来の吐出口に比較してはるかに大きく拡張されており、この実施の形態の各吐出口53の一例としては、多数の流路ではなく1つの流路となっており、例えば、流路幅48.0mm×深さ0.5mmであり、吐出流路群9A,9Bの吐出口53のピッチは50.0mmである。
【0052】
また、上記の吐出流路群9A,9Bの間の境界の肉厚部55には各吐出口53より図3(A)において下方へ0.6mmほど突出する突出部57が設けられている。この突出部57は、塗布される板材5の幅に合わせて、例えば吐出流路群9Aを使用し、且つ吐出流路群9Bを使用しない場合に、吐出流路群9Aの吐出口53から噴射される液体の液体ぎれを良くするためのものである。
【0053】
図4(A),(B)を併せて参照するに、液体貯留室23(ダッファーデバイス)は例えばブロック形状の貯留室本体59内に設けられ、貯留室本体59の上部には本体60が設けられ、この本体60内に設けられた第2電磁弁21の下流側の液体排出管路19Aが液体貯留室23の上部に連結されており、この連結部より上方に位置して液体貯留室23の上部と外気とを連通する息抜き穴61(ブリッドエアホール)が設けられている。また、貯留室本体59の下部には液体排出管路19Bが液体貯留室23の下部に連通しており、前記液体排出管路19Bは液体タンク29に連通している。なお、上記の貯留室本体59は板状のブラケット63を介してプレス用液体塗布装置3に例えばボルトなどの固定具で取り付けられている。なお、前記本体60は貯留室本体59にねじ64A、64Bで固定されている。このねじ64A、64Bをゆるめることにより、貯留室本体59に対して本体60を上下に位置調整できるようになっている。この液体貯留室23により液体排出管路19Aと液体排出管路19Bの圧力を切るための(圧力の影響を受けない)ものである。言い換えれば、液体貯留室23により液体排出管路19Aの圧力をゼロにするためのものである。
【0054】
また、液体排出管路19Aの端部の高さは、前述した各第1液体供給管路11からノズル7の各吐出流路群9A,9Bへ供給する液体供給口45の高さとほぼ同じ高さレベルに配設されている。
【0055】
この点を分かり易く説明するために、例えば、図1(A)に示されているように架空の高さ基準線HSLを設定し、この高さ基準線HSLから上ノズル7Uの液体供給口45の点P1までの高さをL1とする。一方、図1(B)に示されているように前記高さ基準線HSLから上ノズル7Uのマニホールド13に連通する第2電磁弁21の下流側の液体排出管路19Aの端部の点P2までの高さをL2とすると、L1≒L2となるように配設されるということである。
【0056】
その理由は、もしL1>L2である場合は、ノズル7の各吐出流路群9A,9Bから噴射されるプレス用液体の量が少なくなってしまい、一方、L1<L2である場合は、ノズル7の各吐出流路群9A,9Bから噴射されるプレス用液体の量が多くなってしまうことになる。換言すれば、液体ポンプ27により供給されるプレス用液体の量を100としたとき、この100の全量が各吐出流路群9A,9Bから噴射されればよいが、実際には多くなったり少なくなったりする。
【0057】
しかし、上述したようにL1≒L2となるように設定すれば、ノズル7の各吐出流路群9A,9Bから定量幅のプレス用液体の噴射量を確保できる。
【0058】
なお、下ノズル7Lについては、上記の上ノズル7Uの場合と同様である。すなわち図1(A)に示されているように前記高さ基準線HSLから下ノズル7Lの液体供給口45の点P3までの高さをL3とする。一方、図1(B)に示されているように前記高さ基準線HSLから下ノズル7Lのマニホールド13に連通する第2電磁弁21の下流側の液体排出管路19Aの端部の点P4までの高さをL4とすると、L3≒L4となるように配設される。
【0059】
再び図2を参照するに、液体ポンプ27とマニホールド13との間の第2液体供給管路17には、この第2液体供給管路17と流体ポンプ27の流体圧力を一定に保つためのリリーフ弁65が介設されている。
【0060】
また、上記の液体モータ25及び第1電磁弁15はそれぞれ制御装置67により制御されるように構成されている。
【0061】
次に、上記構成における作用を説明する。
【0062】
図1(A),(B)を参照するに、塗布すべき液体は液体モータ25により回転駆動される液体ポンプ27により液体タンク29から第2液体供給管路17を経てマニホールド13へ供給される。このマニホールド13から、前記液体が上ノズル7Uの複数個の各吐出流路群9A,9Bの最終的な流路の各吐出口53から板材5の表面に向けて噴霧されるときは、マニホールド13に連通した複数個の各第1電磁弁15が一斉に開放されると同時に第2電磁弁21が閉塞される。これにより、マニホールド13並びに各第1液体供給管路11内の液体が各吐出流路群9A,9Bを経て各吐出口53から噴霧される。
【0063】
一方、上ノズル7Uから液体が噴霧されないときは、複数個の各第1電磁弁15が一斉に閉塞されると同時に第2電磁弁21が開放されることにより、上ノズル7Uの各吐出口53からの液体噴霧が停止して、マニホールド13内の液体が液体排出管路19A、液体貯留室23、液体排出管路19Bを経て液体タンク29に戻っていく。
【0064】
さらに、図2を参照して、上ノズル7Uから液体が噴霧されるときの作用を詳しく説明すると、板材5は接地されており、正電位を有する。そのため、負電位の直流高電圧(−60〜−70V前後)が電源コネクタ41を介してシム37に印加されると、制御装置67により第1電磁弁15をONせしめ、且つ第2電磁弁21をOFFせしめ、液体が第1液体供給管路11を経て液体供給口45へ供給され、この液体供給口45から供給される液体はシム37の吐出流路群9A,9B内を通過する間に瞬時に帯電するので、同一極性の電荷が互いに反発することとなる。この結果、液体が均一粒径の微粒子として霧化され、ノズルヘッド39の先端から板材5に向けて均等に噴霧される。板材5の上における液体の拡散幅Aは液体の噴射量に応じて均等に拡がることとなる。
【0065】
一方、制御装置67により第1電磁弁15をOFFせしめ、且つ第2電磁弁21をONせしめると、ノズルヘッド39の先端からの液体噴霧が停止する。マニホールド13内の液体が液体排出管路19A,19Bを経て排出される。このとき、前述したように、液体ポンプ27により液体タンク29から第2液体供給管路17を経てマニホールド13へ供給された液体は第2電磁弁21、液体排出管路19Aを経て液体貯留室23へ流れる。このとき、液体貯留室23が息抜き穴61で外気と連通しているので、前記液体排出管路19Aの液体は液体排出管路19Aの端部から液体貯留室23内へ流れて一旦貯留された後に、再び液体排出管路19Bを経て液体タンク29へ戻っていくように排出される。
【0066】
以上のことから、図1(A)に示されているように、複数の各第1電磁弁15及び各第1液体供給管路11が同じ高さレベルのa点の位置に配置されているときは、各第1液体供給管路11内の液体の自重圧が各吐出流路群9A,9Bの各吐出口53には殆どかからないことになるので、各第1電磁弁15を開放しなければ液体が吐出口53から自然に洩れ出すことはない。
【0067】
また、複数の各第1電磁弁15及び各第1液体供給管路11の高さは、前述したように塗布すべき液体の粘性によって上方のb点あるいは下方のc点に変更することが好ましい。
【0068】
例えば、塗布すべき液体の粘度が高い場合は、複数の各第1電磁弁15及び各第1液体供給管路11を上方のb点に配置させることにより、液体の自重圧が各吐出口53側の方向へ僅かに+(プラス)側に増加するようにして、各第1液体供給管路11内の液体が各吐出口53から板材5の搬送速度に追従してより一層スムーズに噴霧できる。一方、塗布すべき液体の粘度が低い場合は、複数の各第1電磁弁15及び各第1液体供給管路11を下方のc点に配置させることにより、液体の自重圧が各吐出口53側と逆方向に僅かに−(マイナス)側に減少するようにして、各第1液体供給管路11内の液体が各吐出口53から板材5の搬送速度に追従してより一層スムーズに噴霧できる。
【0069】
したがって、コンベア装置1により例えば30m/min以上の速度で搬送される板材5の表面に、塗布すべきプレス用液体を1〜2secという短時間のうちに均等に塗布できる。
【0070】
また、図1(B)を参照するに、上ノズル7Uの複数個の各吐出流路群9A,9Bの各吐出口53から板材5の表面に向けて噴霧される液体を動作させるために、上記の第1及び第2電磁弁15,21の開閉動作が切り替えられる場合に、第1及び第2電磁弁15,21の開放状態が同時に瞬間的に生じるとしても、液体排出管路19A内の液体が一旦、液体貯留室23へ排出されて息抜き穴61により気密状態が分断されるのでマニホールド13内は負圧にならない。
【0071】
その結果、従来の問題点として生じていた現象、つまりマニホールド13内が負圧になるために複数個の各第1液体供給管路11内の液体がマニホールド13の側に逆流してしまうことから、その後に各吐出口53から噴霧される液体の吐出時間が遅れてしまうという事態を防止することができる。
【0072】
しかも、液体排出管路19Aの端部のP1(及びP3)の高さは、各第1液体供給管路11からノズル7の各吐出流路群9A,9Bへ供給する液体供給口45の高さP2(及びP4)とほぼ同じ高さレベル〔図1(A),(B)のL1≒L2、L3≒L4〕に配設されているので、ノズル7の各吐出流路群9A,9Bからプレス用液体の定量幅の噴射量を確保できる。
【0073】
特に、プレス用液体を塗布される板材5が短尺の場合は、プレス用液体がノズル7の各吐出流路群9A,9Bから断続的に噴射されるので、一般的にはプレス用液体を定量で塗布することが難しいのであるが、上記のL1≒L2及びL3≒L4を条件とすることにより、容易に液体の定量幅の噴射量を確保できる。
【0074】
また、吐出流路群9A,9Bの最終的な流路の各吐出口53の断面積は、図3(C)に示されているように、前記液体が各吐出流路群9A,9B内を流れる際に吐出流路群壁面と液体の粘性とから生じる抵抗力を最小限にすべく拡張されているので、これらの吐出口53を備えた上ノズル7Uは、図1(A)に示されているように複数個の各第1電磁弁15及び各第1液体供給管路11がb点〜c点の間で前記上ノズル7Uとほぼ同じ高さレベルに配設されていることにより十分な効果を発揮することになる。なお、下ノズル7Lの場合も同様である。
【0075】
すなわち、上記の抵抗力が殆どない状態で前記液体を吐出口53から吐出させることができるので、前記各吐出口53から噴霧される液体の吐出時間が遅れることなく、板材5の搬送速度に追従し、1〜2secという短時間のうちにプレス用液体を板材5の表面に塗布することができる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】(A)はこの発明の実施の形態のプレス用液体塗布装置における上、下ノズル及び塗布用液圧回路の配置状態を示す概略的な側面図で、(B)は(A)の左側から視た正面図である。
【図2】この発明の実施の形態のプレス用液体塗布装置の概略的な断面図である。
【図3】(A)はこの発明の実施の形態のシムの一方の表面に吐出流路群が形成された正面図で、(B)はシムを油だめ並びに吐出流路群に沿った断面を拡大した状態の縦断面図で、(C)は(A)の矢視III−III線の部分的な断面図である。
【図4】(A)は液体貯留室の正面図で、(B)は(A)の側面図である。
【図5】プレス成形加工時におけるプレス用液体塗布装置の配置状態を示す平面図である。
【図6】(A)は従来のプレス用液体塗布装置における上、下ノズル及び塗布用液圧回路の配置状態を示す概略的な側面図で、(B)は(A)の左側から視た正面図である。
【図7】従来のプレス用液体塗布装置の概略的な断面図である。
【図8】(A)は従来のシムの一方の表面に吐出流路群が形成された正面図で、(B)はシムを油だめ並びに吐出流路群に沿った断面を拡大した状態の縦断面図で、(C)は(A)の矢視VIII−VIII線の部分的な断面図である。
【符号の説明】
【0077】
1 コンベア装置
3 プレス用液体塗布装置
5 板材(被塗布体)
7 ノズル
7U 上ノズル
7L 下ノズル
9,9A,9B 吐出流路群
11 第1液体供給管路(第1液体供給路)
13 マニホールド
15 第1電磁弁(第1開閉バルブ)
17 第2液体供給管路(第2液体供給路)
19A,19B 液体排出管路(液体排出路)
21 第2電磁弁(第2開閉バルブ)
23 液体貯留室(ダッファーデバイス)
27 液体ポンプ
29 液体タンク
31,33 ノズルブレード
35 スリット
37 シム
39 ノズルヘッド
45 液体供給口
47A,47B 油だめ
59 貯留室本体
61 息抜き穴(ブリッドエアホール)
HSL 高さ基準線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板材に向けて吐出すべきプレス用液体の吐出流路群を備えたノズルと、前記吐出流路群に前記液体を供給すべく連通する第1液体供給路と、この第1液体供給路を開閉すべく介設した第1開閉バルブと、を備えると共に、前記第1開閉バルブを前記ノズルの吐出流路群とほぼ同じ高さレベルに配設してなることを特徴とするプレス用液体塗布装置。
【請求項2】
板材に向けて吐出すべきプレス用液体の吐出流路群を複数個を備えたノズルと、前記複数個の各吐出流路群に対応して前記液体を供給すべく連通する複数の第1液体供給路と、前記複数の第1液体供給路に前記液体を分岐供給すべく連通するマニホールドと、前記複数の各第1液体供給路を開閉すべく前記各第1液体供給路に介設した複数の第1開閉バルブと、前記マニホールドに前記液体を供給すべく連通する第2液体供給路と、前記マニホールドに当該マニホールド内の液体を排出すべく連通する液体排出路と、この液体排出路を開閉すべく設けた第2開閉バルブと、この第2開閉バルブの下流側の液体排出路に介設した液体貯留室と、を備えてなることを特徴とするプレス用液体塗布装置。
【請求項3】
前記吐出流路群の液体の流れ方向に直交する断面積を、前記液体が各吐出流路群内を流れる際に吐出流路群壁面と液体の粘性とから生じる抵抗力を最小限にすべく拡張して構成してなることを特徴とする請求項1又は2記載のプレス用液体塗布装置。
【請求項4】
前記各第1液体供給路からノズルの各吐出流路群へ供給する液体供給口の高さと、前記第2開閉バルブの下流側の液体排出路から液体貯留室にプレス用液体を排出する前記液体排出路の高さとが、ほぼ同じ高さレベルに配設されていることを特徴とする請求項2又は3記載のプレス用液体塗布装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−297282(P2006−297282A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−122776(P2005−122776)
【出願日】平成17年4月20日(2005.4.20)
【出願人】(504208474)LUI株式会社 (11)
【Fターム(参考)】