説明

プロキシミティ露光装置、及びプロキシミティ露光装置のマスク搬送方法

【課題】大型のマスクを、ハンドリングアームから落下する恐れなく安全に搬送する。
【解決手段】マスク2をハンドリングアーム50に搭載して搬送するマスク搬送装置に、ハンドリングアーム50の傾きを調節する傾き調節機構を設け、マスク2を搭載したハンドリングアーム50を、傾き調節機構により、ハンドリングアーム50のたわむ方向と反対方向に傾けながら、マスク2を搬送する。マスク2を搭載したハンドリングアーム50のたわみ量が小さくなり、大型のマスク2が、ハンドリングアーム50から落下する恐れなく安全に搬送される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶ディスプレイ装置等の表示用パネル基板の製造において、プロキシミティ方式を用いて基板の露光を行うプロキシミティ露光装置及びプロキシミティ露光装置のマスク搬送方法に係り、特に大型のマスクの搬送に好適なプロキシミティ露光装置及びプロキシミティ露光装置のマスク搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示用パネルとして用いられる液晶ディスプレイ装置のTFT(Thin Film Transistor)基板やカラーフィルタ基板、プラズマディスプレイパネル用基板、有機EL(Electroluminescence)表示パネル用基板等の製造は、露光装置を用いて、フォトリソグラフィー技術により基板上にパターンを形成して行われる。露光装置としては、レンズ又は鏡を用いてマスクのパターンを基板上に投影するプロジェクション方式と、マスクと基板との間に微小な間隙(プロキシミティギャップ)を設けてマスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ方式とがある。プロキシミティ方式は、プロジェクション方式に比べてパターン解像性能は劣るが、照射光学系の構成が簡単で、かつ処理能力が高く量産用に適している。
【0003】
プロキシミティ露光装置は、基板を支持するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクホルダに保持されたマスクとチャックに支持された基板とを極めて接近させて露光を行う。プロキシミティ露光装置では、基板を水平に支持して露光を行うのが一般的であり、マスクは、マスクホルダにより周辺部を真空吸着されて、基板の上方に基板と向き合わせて保持される。マスクホルダへのマスクの搬送は、通常、マスク搬送ロボットのハンドリングアームにより行われる。特許文献1には、マスク搬送装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−86332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常、マスク搬送ロボットのハンドリングアームは片持ち式であり、マスクをハンドリングアームに搭載したとき、マスクの重量でハンドリングアームにたわみが発生する。近年の表示用パネルの大画面化に伴い基板が大型化すると、マスクも大型化して、マスクの重量が増加する。マスクの重量が増加すると、マスクを搭載したときのハンドリングアームのたわみ量が大きくなり、マスクの搬送中に、マスクがハンドリングアームから落下する恐れが出てきた。
【0006】
また、一般に、プロキシミティ露光装置には、使用していないマスクを収納するマスクストッカーが設けられ、マスクストッカー内には、複数のマスクが上下に並べて収納される。マスクストッカーへのマスクの搬送も、通常、マスク搬送ロボットのハンドリングアームにより行われる。マスクの重量が増加して、マスクを搭載したときのハンドリングアームのたわみ量が大きくなると、搬送中のマスク又はハンドリングアームが収納されているマスクに接触するのを防止するため、マスクストッカー内で収納する各マスクの間隔を大きくする必要がある。
【0007】
本発明の課題は、大型のマスクを、ハンドリングアームから落下する恐れなく安全に搬送することである。また、本発明の課題は、マスクストッカー内で上下に並べて収納される各マスクの間隔を小さくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のプロキシミティ露光装置は、基板を支持するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置において、マスクを搭載するハンドリングアームと、ハンドリングアームの傾きを調節する傾き調節機構とを有するマスク搬送装置を備え、マスク搬送装置が、マスクを搭載したハンドリングアームを、傾き調節機構により、ハンドリングアームのたわむ方向と反対方向に傾けながら、マスクを搬送するものである。
【0009】
また、本発明のプロキシミティ露光装置のマスク搬送方法は、基板を支持するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置のマスク搬送方法であって、マスクをハンドリングアームに搭載して搬送するマスク搬送装置に、ハンドリングアームの傾きを調節する傾き調節機構を設け、マスクを搭載したハンドリングアームを、傾き調節機構により、ハンドリングアームのたわむ方向と反対方向に傾けながら、マスクを搬送するものである。
【0010】
マスクを搭載したハンドリングアームを、傾き調節機構により、ハンドリングアームのたわむ方向と反対方向に傾けると、マスクを搭載したハンドリングアームのたわみ量が小さくなり、大型のマスクが、ハンドリングアームから落下する恐れなく安全に搬送される。
【0011】
さらに、本発明のプロキシミティ露光装置は、複数のマスクを上下に並べて収納するマスクストッカーを備え、マスク搬送装置が、マスクを搭載したハンドリングアームを、傾き調節機構により、ハンドリングアームのたわむ方向と反対方向に傾けながら、マスクをマスクストッカーへ搬送するものである。また、本発明のプロキシミティ露光装置のマスク搬送方法は、複数のマスクを上下に並べて収納するマスクストッカーを設け、マスクを搭載したハンドリングアームを、傾き調節機構により、ハンドリングアームのたわむ方向と反対方向に傾けながら、マスクをマスクストッカーへ搬送するものである。マスクをマスクストッカーへ搬送するハンドリングアームのたわみ量が小さくなるので、マスクストッカー内で上下に並べて収納される各マスクの間隔を小さくすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、マスクをハンドリングアームに搭載して搬送するマスク搬送装置に、ハンドリングアームの傾きを調節する傾き調節機構を設け、マスクを搭載したハンドリングアームを、傾き調節機構により、ハンドリングアームのたわむ方向と反対方向に傾けながら、マスクを搬送することにより、マスクを搭載したハンドリングアームのたわみ量を小さくすることができるので、大型のマスクを、ハンドリングアームから落下する恐れなく安全に搬送することができる。
【0013】
さらに、複数のマスクを上下に並べて収納するマスクストッカーを設け、マスクを搭載したハンドリングアームを、傾き調節機構により、ハンドリングアームのたわむ方向と反対方向に傾けながら、マスクをマスクストッカーへ搬送することにより、マスクをマスクストッカーへ搬送するハンドリングアームのたわみ量を小さくすることができるので、マスクストッカー内で上下に並べて収納される各マスクの間隔を小さくすることができる。従って、マスクストッカーの高さを低く抑えることができ、あるいは、同じ高さのマスクストッカーにより多くのマスクを収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置の概略構成を示す図である。
【図2】チャックを露光位置へ移動した状態を示す側面図である。
【図3】マスク搬送ロボットの上面図である。
【図4】マスク搬送ロボットの側面図である。
【図5】傾き調節機構の上面図である。
【図6】傾き調節機構の正面図である。
【図7】傾き調節機構の動作を説明する図である。
【図8】図6のA−A部の一部断面側面である。
【図9】マスク搬送ロボットの動作を説明する図である。
【図10】マスク搬送ロボットの動作を説明する図である。
【図11】マスクストッカーの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置の概略構成を示す図である。また、図2は、チャックを露光位置へ移動した状態を示す側面図である。プロキシミティ露光装置は、ベース3、Xガイド4、Xステージ5、Yガイド6、Yステージ7、θステージ8、チャック支持台9、チャック10、マスクホルダ20、マスク搬送ロボット30、及びマスクストッカー60を含んで構成されている。プロキシミティ露光装置は、これらの他に、基板をチャック10へ搬入し、また基板をチャック10から搬出する基板搬送ロボット、露光光を照射する照射光学系、装置内の温度管理を行う温度制御ユニット等を備えている。
【0016】
なお、以下に説明する実施の形態におけるXY方向は例示であって、X方向とY方向とを入れ替えてもよい。
【0017】
図1において、チャック10は、後述するXステージ5及びYステージ7により、基板のロード及びアンロードを行うロード/アンロード位置と、基板の露光を行う露光位置との間を移動される。ロード/アンロード位置において、図示しない基板搬送ロボットにより、基板がチャック10へ搬入され、また基板がチャック10から搬出される。チャック10への基板のロード及びチャック10からの基板のアンロードは、チャック10に設けた複数の突き上げピンを用いて行われる。突き上げピンは、チャック10の内部に収納されており、チャック10の内部から上昇して、基板をチャック10にロードする際、基板搬送ロボットから基板を受け取り、基板をチャック10からアンロードする際、基板搬送ロボットへ基板を受け渡す。
【0018】
図2において、基板1の露光を行う露光位置の上空には、マスク2を保持するマスクホルダ20が設置されている。マスクホルダ20には、露光光が通過する開口が設けられている。マスクホルダ20は、開口の周囲に設けられた図示しない吸着溝により、マスク2の周辺部を真空吸着して保持する。マスクホルダ20に保持されたマスク2の上空には、図示しない照射光学系が配置されている。露光時、照射光学系からの露光光がマスク2を透過して基板1へ照射されることにより、マスク2のパターンが基板1の表面に転写され、基板1上にパターンが形成される。
【0019】
図2において、チャック10は、チャック支持台9を介してθステージ8に搭載されており、θステージ8の下にはYステージ7及びXステージ5が設けられている。Xステージ5は、ベース3に設けられたXガイド4に搭載され、Xガイド4に沿ってX方向(図2の図面横方向)へ移動する。Yステージ7は、Xステージ5に設けられたYガイド6に搭載され、Yガイド6に沿ってY方向(図2の図面奥行き方向)へ移動する。θステージ8は、Yステージ7に搭載され、θ方向へ回転する。チャック支持台9は、θステージ8に搭載され、チャック10を複数箇所で支持する。
【0020】
Xステージ5のX方向への移動及びYステージ7のY方向への移動により、チャック10は、ロード/アンロード位置と露光位置との間を移動される。ロード/アンロード位置において、Xステージ5のX方向への移動、Yステージ7のY方向への移動、及びθステージ8のθ方向への回転により、チャック10に搭載された基板1のプリアライメントが行われる。露光位置において、Xステージ5のX方向への移動及びYステージ7のY方向への移動により、チャック10に搭載された基板1のXY方向へのステップ移動が行われる。そして、Xステージ5のX方向への移動、Yステージ7のY方向への移動、及びθステージ8のθ方向への回転により、基板1の位置決めが行われる。また、図示しないZ−チルト機構によりマスクホルダ20をZ方向(図2の図面上下方向)へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板1とのギャップ合わせが行われる。
【0021】
なお、本実施の形態では、マスクホルダ20をZ方向へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板1とのギャップ合わせを行っているが、チャック支持台9にZ−チルト機構を設けて、チャック10をZ方向へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板1とのギャップ合わせを行ってもよい。
【0022】
図1において、ベース3の奥には、マスク搬送ロボット30及びマスクストッカー60が設けられている。マスクストッカー60には、複数のマスクが上下に並べて収納されている。マスク搬送ロボット30は、マスク2をマスクストッカー60からマスクホルダ20へ搬送し、またマスク2をマスクホルダ20からマスクストッカー60へ搬送する。マスクホルダ20の下面には、図示しないマスクリフタが設けられており、マスクリフタは、マスク搬送ロボット30のハンドリングアーム50からマスク2を受け取って、マスク2をマスクホルダ20に装着する。
【0023】
図3は、マスク搬送ロボットの上面図である。また、図4は、マスク搬送ロボットの側面図である。マスク搬送ロボット30は、ロボットベース31、ガイド32、移動ベース33、昇降機構34、ボディ35、旋回機構36、アームベース37、アーム取り付け軸38、傾き調節機構、及びハンドリングアーム50を含んで構成されている。
【0024】
図3及び図4において、ロボットベース31には、ガイド32が設けられており、ガイド32には、移動ベース33が搭載されている。移動ベース33は、図示しない移動機構により、ガイド32に沿って図3及び図4の図面横方向へ移動される。図4において、移動ベース33には、昇降機構34が搭載されており、昇降機構34には、ボディ35が搭載されている。ボディ35は、昇降機構34により上下に昇降される。ボディ35には、旋回機構36が連結されており、旋回機構36にはアームベース37が搭載されている。アームベース37は、旋回機構36により旋回される。
【0025】
図3及び図4において、アームベース37のアーム取り付け軸38には、ハンドリングアーム50の一端が取り付けられており、ハンドリングアーム50は、後述する傾き調節機構により、アーム取り付け軸38を支点として回転される。ハンドリングアーム50の上面には、マスク支持部51が設けられており、ハンドリングアーム50は、破線で示すマスク2を、マスク支持部51に搭載して搬送する。
【0026】
図5は、傾き調節機構の上面図である。また、図6は、傾き調節機構の正面図である。傾き調節機構は、ガイドスタンド40、直動ガイド41、バー42、プレート43、移動ブロック44、モータ45、軸継手46、ボールねじ47a、ナット47b、軸受48、カムフォロア49、及びカム52を含んで構成されている。
【0027】
図5及び図6において、アームベース37には、ガイドスタンド40が取り付けられており、ガイドスタンド40には、直動ガイド41が取り付けられている。直動ガイド41のレール41aは、バー42に取り付けられている。2つのバー42は、コの字形のプレート43により連結されており、バー42及びプレート43は、直動ガイド41に沿って図5の図面横方向、図6の図面奥行き方向へ移動する。
【0028】
図5において、アームベース37には、モータ45が取り付けられており、モータ45の回転軸には、軸継手46を介して、ボールねじ47aが接続されている。ボールねじ47aは、軸受48により、回転可能に支持されている。プレート43の下面には、移動ブロック44が取り付けられており、移動ブロック44の内部には、ボールねじ47aにより移動されるナット47bが取り付けられている。モータ45によりボールねじ47aを回転すると、バー42及びプレート43が直動ガイド41に沿って図面横方向へ移動される。
【0029】
図5及び図6において、ハンドリングアーム50の側面には、カム52が取り付けられており、カム52には、後述するカム溝が形成されている。一方、バー42には、カムフォロア49が取り付けられており、カムフォロア49は、カム52のカム溝内に挿入されている。
【0030】
図7は、傾き調節機構の動作を説明する図である。マスク2をハンドリングアーム50に搭載した後、傾き調節機構は、モータ45によりボールねじ47aを回転して、図7に示す様に、バー42及びプレート43を図面左方向へ移動させる。図8は、図6のA−A部の一部断面側面である。図8(a)はバー42及びプレート43の移動前、図8(b)はバー42及びプレート43の移動後を示す。図8(a),(b)に示す様に、カム52には、傾斜したカム溝53が形成されている。図7に示す様に、バー42及びプレート43を図面左方向へ移動させると、図8(b)に示す様に、バー42に取り付けられたカムフォロア49がカム溝53内で図面左方向へ移動して、カム52がカムフォロア49により押し上げられる。これにより、ハンドリングアーム50は、アーム取り付け軸38を支点として回転され、角度αだけ傾けられる。
【0031】
図9及び図10は、マスク搬送ロボットの動作を説明する図である。図9は、ハンドリングアーム50を傾けない状態を示す。ハンドリングアーム50には、マスク2の重量によりたわみが発生している。ハンドリングアーム50のたわみ量dが大きいと、マスク2の搬送中に、振動等でマスク2がマスク支持部51から外れ、マスク2がハンドリングアーム50から落下する恐れがある。
【0032】
図10は、ハンドリングアーム50を傾けた状態を示す。マスク搬送ロボット30は、マスク2を搭載したハンドリングアーム50を、傾き調節機構により、ハンドリングアーム50のたわむ方向と反対方向に傾けながら、マスク2を搬送する。マスク2を搭載したハンドリングアーム50を、傾き調節機構により、ハンドリングアーム50のたわむ方向と反対方向に傾けるので、マスク2を搭載したハンドリングアーム50のたわみ量d’が小さくなり、大型のマスク2が、ハンドリングアーム50から落下する恐れなく安全に搬送される。図8(b)において、傾き調節機構によりハンドリングアーム50を傾ける角度αは、マスク2の大きさ及び重量に応じて、ハンドリングアーム50のたわみ量d’が最小となる様に調節される。
【0033】
図11は、マスクストッカーの側面図である。マスクストッカー60は、マスク2の両端をマスク支持部61により支持し、複数のマスク2を上下に並べて収納する。図10に示す様に、マスク2を搭載したハンドリングアーム50を、傾き調節機構により、ハンドリングアーム50のたわむ方向と反対方向に傾けながら、マスク2をマスクストッカー60へ搬送すると、マスク2をマスクストッカー60へ搬送するハンドリングアーム50のたわみ量d’が小さくなるので、マスクストッカー内60で上下に並べて収納される各マスク2の間隔Sを小さくすることができる。
【0034】
以上説明した実施の形態によれば、マスク2をハンドリングアーム50に搭載して搬送するマスク搬送ロボット30に、ハンドリングアーム50の傾きを調節する傾き調節機構を設け、マスク2を搭載したハンドリングアーム50を、傾き調節機構により、ハンドリングアーム50のたわむ方向と反対方向に傾けながら、マスク2を搬送することにより、マスク2を搭載したハンドリングアーム50のたわみ量を小さくすることができるので、大型のマスク2を、ハンドリングアーム50から落下する恐れなく安全に搬送することができる。
【0035】
さらに、複数のマスク2を上下に並べて収納するマスクストッカー60を設け、マスク2を搭載したハンドリングアーム50を、傾き調節機構により、ハンドリングアーム50のたわむ方向と反対方向に傾けながら、マスク2をマスクストッカー60へ搬送することにより、マスク2をマスクストッカー60へ搬送するハンドリングアーム50のたわみ量を小さくすることができるので、マスクストッカー内60で上下に並べて収納される各マスク2の間隔を小さくすることができる。従って、マスクストッカー60の高さを低く抑えることができ、あるいは、同じ高さのマスクストッカー60により多くのマスク2を収納することができる。
【符号の説明】
【0036】
1 基板
2 マスク
3 ベース
4 Xガイド
5 Xステージ
6 Yガイド
7 Yステージ
8 θステージ
9 チャック支持台
10 チャック
20 マスクホルダ
30 マスク搬送ロボット
31 ロボットベース
32 ガイド
33 移動ベース
34 昇降機構
35 ボディ
36 旋回機構
37 アームベース
38 アーム取り付け軸
40 ガイドスタンド
41 直動ガイド
42 バー
43 プレート
44 移動ブロック
45 モータ
46 軸継手
47a ボールねじ
47b ナット
48 軸受
49 カムフォロア
50 ハンドリングアーム
51 マスク支持部
52 カム
53 カム溝
60 マスクストッカー
61 マスク支持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を支持するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置において、
マスクを搭載するハンドリングアームと、該ハンドリングアームの傾きを調節する傾き調節機構とを有するマスク搬送装置を備え、
前記マスク搬送装置は、マスクを搭載したハンドリングアームを、前記傾き調節機構により、ハンドリングアームのたわむ方向と反対方向に傾けながら、マスクを搬送することを特徴とするプロキシミティ露光装置。
【請求項2】
複数のマスクを上下に並べて収納するマスクストッカーを備え、
前記マスク搬送装置は、マスクを搭載したハンドリングアームを、前記傾き調節機構により、ハンドリングアームのたわむ方向と反対方向に傾けながら、マスクを前記マスクストッカーへ搬送することを特徴とする請求項1に記載のプロキシミティ露光装置。
【請求項3】
基板を支持するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置のマスク搬送方法であって、
マスクをハンドリングアームに搭載して搬送するマスク搬送装置に、ハンドリングアームの傾きを調節する傾き調節機構を設け、
マスクを搭載したハンドリングアームを、傾き調節機構により、ハンドリングアームのたわむ方向と反対方向に傾けながら、マスクを搬送することを特徴とするプロキシミティ露光装置のマスク搬送方法。
【請求項4】
複数のマスクを上下に並べて収納するマスクストッカーを設け、
マスクを搭載したハンドリングアームを、傾き調節機構により、ハンドリングアームのたわむ方向と反対方向に傾けながら、マスクをマスクストッカーへ搬送することを特徴とする請求項3に記載のプロキシミティ露光装置のマスク搬送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−231125(P2010−231125A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−81015(P2009−81015)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】