説明

プログラム配布管理システム及び方法

【課題】パッケージプログラムの顧客満足度を高める。
【解決手段】Webサーバで対象プログラムのHPを公開し、ダウンロードの管理を行う。最新バージョンのダウンロード権限を有する正規ユーザにユーザID、ユーザ認証情報を一意に割り当て、配布し、ユーザ管理DBに登録する。ユーザID、ユーザ認証情報を利用して正規ユーザのみに新バージョンをダウンロード許可する。各ユーザのダウンロード処理をデータとしてダウンロード履歴DBに登録する。最新バージョンをダウンロード可能とした時には、HP上の更新と最新バージョンのパッケージプログラム情報をパッケージプログラムDBに登録する。管理者の要求時にダウンロード履歴DBを参照し、最新バージョン登録後に未だにダウンロード処理を行わない正規ユーザを検出し、最新バージョンのプログラムダウンロードの必要性をメールにより自動通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はホームページ(以下、HP)上からダウンロード可能としているパッケージプログラムの最新バージョンに対してユーザ管理データベース(以下、DB)を基に正規ユーザへのダウンロードを許可し、ダウンロード履歴DBを基にダウンロード必要性も自動的に判断し、また、最新バージョン公開後一定期間経過後もダウンロード行っていない正規ユーザに対して最新バージョンダウンロードの必要性についての通知を行う装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
1.従来、一般公開のHP上で最新バージョンをダウンロード可能とした場合、本来正規ユーザのみに配布を可能とすべき新バージョンのダウンロードを一般ユーザからも可能となっている。
【0003】
2.プログラムのダウンロードの必要性はユーザのその場での判断から行われていた。そのため、同一ユーザから同一プログラムの同一バージョンのダウンロードが複数回行われることもある。
【0004】
3.旧バージョンで確認されている問題点を改善した新バージョンをHP上で公開し、数ヶ月経過も一部の正規ユーザに最新バージョンが配布されない場合がある。
【0005】
特許文献1には、サーバ装置管理者のクライアントアプリケーションプログラム更新のための連絡業務負担軽減のための管理方法が提案されている。具体的には、クライアント装置の操作者のダウンロード指示に対してクライアント装置内のダウンロードアプリケーションを起動し、サーバ装置内に用意された新規のクライアントアプリケーションプログラムをクライアント装置内にダウンロードした後、既存のクライアントアプリケーションプログラムを一時退避し、ダウンロードされた新規のクライアントアプリケーションプログラムを所定の格納領域に格納する処理を行い、その格納処理が正常に終了したならばダウンロード成功とし、ダウンロード開始から格納処理までの一連の処理が正常に実行できなかったならばダウンロード失敗とし、一時退避した既存のクライアントアプリケーションプログラムを前記所定の格納領域に回復するものである。
【0006】
【特許文献1】特開平11−24934号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
1.最新バージョンのプログラムをHP上に公開当初、一般ユーザからは直接パッケージプログラムの開発会社または販売会社に対して現在公開のプログラムについてダウンロード可能であるか等の問い合わせがメール、電話等によりあった。本発明の目的はこれらの問い合わせをなくすために、ダウンロード処理前には正規ユーザとしてのユーザ認証を行い、正規ユーザのみにダウンロードを許可する方法が必要となる。
【0008】
2.最新バージョンのプログラムをHP上に公開時、正規ユーザからは現状でのダウンロード必要性等の問い合わせがメール、電話等によりあった。これらの問い合わせに対応するため、従来はパッケージプログラムの管理者はまず問い合わせ顧客が正規ユーザであるかを調査し、正規ユーザの場合には対象ユーザのダウンロード状況を調査し、ダウンロードの必要性をメール等で通知していた。しかし、最新バージョンのプログラム公開直後はユーザからの問い合わせ件数も一時的に増加し、管理者の負荷も高くなり、問い合わせに対応する顧客への連絡が遅れることもあった。本発明の目的はダウンロード処理を履歴情報として管理し、正規ユーザの最新バージョンダウンロード処理時、処理開始前にダウンロード履歴DBから過去のダウンロード状況を調査し、同一プログラムの同一バージョンに対して2回目以降となるダウンロードあれば、ユーザに対して現在のダウンロードの不要となる通知を行うサービスが必要となる。
【0009】
3.HP上で最新バージョンのダウンロードを可能としても、ユーザ側がこのHPを閲覧しないかぎり、最新バージョンを取得することはなかった。旧バージョンで確認されている問題点を改善した新バージョンを一般公開し、数ヶ月経過後も一部の正規ユーザには最新バージョンをダウンロードしない場合があった。そのため、旧バージョンでの問題点を改善した最新バージョン登録後であっても一部のユーザからは旧バージョンでの問題点についての問い合わせ、クレーム等が発生することがあった。従来はパッケージプログラムの管理者が正規ユーザのダウンロード状況を調査し、数ヶ月経過後も最新バージョンをダウンロードしていない正規ユーザに対してはメール通知を行っていた。しかし、パッケージの販売台数増加により正規ユーザ数も増え、また、パッケージプログラムのバージョンアップの頻度が高くなると管理者のダウンロード管理の負荷が高くなるという問題が挙げられた。
【0010】
本発明の目的は管理者の要求時に正規ユーザのダウンロード状況を自動的に把握し、プログラムの最新バージョンをダウンロード可能としても現在ダウンロード処理を行わない正規ユーザが検出された場合、そのユーザに対して最新プログラムダウンロードの必要性について自動通知を行うサービスが必要となる。上述したように、を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決すべく、本発明は、次の構成を有する。
【0012】
1.正規ユーザの最新バージョンのダウンロード処理ではユーザ登録時に配布されたユーザIDとユーザ認証情報を使用して処理開始前にユーザ認証を行い、正規ユーザであることが確認されたユーザに限りダウンロード処理を可能とする。実際にダウンロード処理が行われた場合、各ユーザのダウンロード処理をダウンロードの履歴情報として登録する。
【0013】
2.正規ユーザの同一プログラムの同一バージョンに対して2回目以降のダウンロード処理に対処するため、ダウンロードの履歴情報を基に現在のダウンロード必要性の有無を判断し、ダウンロード処理上のHP画面上に通知し、ユーザ側からの確認も可能としてユーザへのダウンロード実行の判断材料を提供する。
【0014】
3.旧バージョンで確認されている問題点を改善した新バージョンをHP上で公開したが、数ヶ月経過後もウンロードを行わない一部の正規ユーザに対応するため、管理者の要求時にはダウンロード履歴DB、ユーザ管理DBを基に対象ユーザの一覧を作成し、最新プログラムのダウンロードの必要性を促すメール通知を行う。
【0015】
請求項1に記載の発明は、複数のユーザ端末に公衆回線網を介して接続されたWebサーバと、該Webサーバに社内LAN等の組織内LANを介して接続された管理者端末とからなり、コンピュータプログラムの新バージョンをホームページ(以下、HPと略す。)上でユーザにダウンロードさせて配布するプログラム配布管理システムであって、前記Webサーバには、前記コンピュータプログラムの各バージョンを体系的に管理するプログラムデータベース(以下、DBと略す。)と、各ユーザの以前のダウンロードをダウンロードの履歴情報として管理するダウンロード履歴DBと、ユーザIDとユーザ認証情報とを管理するユーザ管理DBと、ユーザがユーザ登録及びダウンロード処理をするためのアクセス先となるWebページを公開し、新しいバージョンのプログラムが公開されたときにはWebページを更新し、コンピュータプログラムをプログラムDBに登録するHP管理処理装置と、ユーザ端末を介してユーザがアクセスするのを受けて、該ユーザにユーザIDとユーザ認証情報とを配布し、その情報を前記ユーザ管理DBに登録するユーザ登録処理装置と、ユーザがプログラムをダウンロードした履歴情報をダウンロード履歴DBに登録し、ユーザがダウンロード処理を希望する際には前記ユーザ管理DBにアクセスして正規ユーザであることの認証処理をし、正規ユーザであることが確認されたユーザに対して前記ダウンロード履歴DBにアクセスして以前のダウンロード履歴を取得してそれを該ユーザのユーザ端末に表示し、該ユーザに前記パッケージプログラムDBへのアクセスを許可するダウンロード処理装置とを備えるプログラム配布管理システムである。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のプログラム配布管理システムであって、前記Webサーバには、さらに、管理者の要求時にダウンロード履歴DB及びユーザ管理DBにアクセスしてダウンロードを行っていない正規ユーザを検出し、最新バージョンのプログラムダウンロードの必要性を促す通知を対象ユーザにメールにより通知するダウンロード履歴管理処理装置を有することを特徴とするプログラム配布管理システムである。
【0017】
請求項3記載の発明は、複数のユーザ端末に公衆回線網を介して接続されたWebサーバと、該Webサーバに組織内LANを介して接続された管理者端末とからなり、前記Webサーバには、前記コンピュータプログラムの各バージョンを体系的に管理するプログラムDBと、各ユーザの以前のダウンロードをダウンロードの履歴情報として管理するダウンロード履歴DBと、ユーザIDとユーザ認証情報とを管理するユーザ管理DBと、ユーザがユーザ登録及びダウンロード処理をするためのアクセス先となるWebページを公開し、新しいバージョンのプログラムが公開されたときにはWebページを更新し、コンピュータプログラムをプログラムDBに登録するHP管理処理装置と、ユーザ端末を介してユーザがアクセスするのを受けて、該ユーザにユーザIDとユーザ認証情報とを配布し、その情報を前記ユーザ管理DBに登録するユーザ登録処理装置とを有し、コンピュータプログラムの新バージョンをホームページ(以下、HPと略す。)上でユーザにダウンロードさせて配布するプログラム配布管理システムにおけるプログラム配布管理方法であって、ユーザがプログラムをダウンロードした履歴情報をダウンロード履歴DBに登録し、ユーザがダウンロード処理を希望する際には前記ユーザ管理DBにアクセスして正規ユーザであることの認証処理をし、正規ユーザであることが確認されたユーザに対して前記ダウンロード履歴DBにアクセスして以前のダウンロード履歴を取得してそれを該ユーザのユーザ端末に表示し、該ユーザに前記パッケージプログラムDBへのアクセスを許可することを特徴とするプログラム配布管理方法である。
【0018】
請求項4記載の発明は、請求項3に記載のプログラム配布管理方法であって、さらに、管理者の要求時にダウンロード履歴DB及びユーザ管理DBにアクセスしてダウンロードを行っていない正規ユーザを検出し、最新バージョンのプログラムダウンロードの必要性を促す通知を対象ユーザにメールにより通知することを特徴とするプログラム配布管理方法。
【発明の効果】
【0019】
本発明のプログラム配布システム及び方法によれば、次のような効果がある。
【0020】
1.HP上で最新バージョンのダウンロードを行う場合には正規ユーザであることを証明するユーザIDでのログインが必要であり、正規ユーザでない一般ユーザにはダウンロード不可であることが処理開始前にユーザに対してHP上から確認可能となる。一般ユーザからのメール、電話等によるダウンロード可能性についての問い合わせが削減され、管理者側の問い合せ対応の作業負荷軽減となる。
【0021】
2.正規ユーザのダウンロード処理であってもダウンロード履歴DBを参照により既に以前の同一プログラムの同一バージョンのダウンロード履歴が検出された場合、現在のダウンロードが不要であることを処理開始前にユーザに対してHP上から通知が可能となる。ユーザ側にはダウンロード実行時に有効な判断材料の提供となり、管理者側にはユーザからのダウンロードの必要性等についての問い合わせは削減され、ダウンロード履歴調査とユーザ通知作業等は削減され、作業負荷軽減となる。
【0022】
3.管理者の要求時にダウンロード履歴DBよりダウンロード状況を調査し、プログラムの最新バージョンのダウンロードを行わない正規ユーザが検出された場合、対象ユーザに対して最新プログラムのダウンロードの必要性を促すメール通知を自動化することが可能となり、管理者の作業負荷軽減となる。さらに、ダウンロード必要性のメールを受理したユーザのダウンロードが開始され、最新プログラムのダウンロード処理効率は向上する。そのため、最新バージョンで改善されている旧バージョンでの問題点ついての問い合わせ、クレーム等の件数が削減され、管理者側の問い合せ対応の作業負荷軽減にもなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明を適用したプログラムダウンロード゛管理システムの一実施の形態について説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施の形態の一例を示すシステム構成図であり、Webサーバ1により対象プログラムのHPを公開し、正規ユーザには最新バージョンのプログラムのダウンロード可能にするようにダウンロード処理を管理している。
【0025】
プログラムのHPは正規ユーザ以外の一般ユーザからも閲覧できる。ユーザ側の処理を実施するユーザ端末装置は3a、3b、…、3nとから構成され、このユーザ端末装置は3a、3b、…、3nは公衆回線網2によってWebサーバ1と接続している。管理者側の処理を実行する管理者端末4では管理者側処理のHPは一般公開せず、Webサーバ1への組織内からの操作により実行するため、組織内LAN5によってWebサーバ1と接続している。公衆回線網は、通常の電話回線のみならず、光ケーブル、同軸ケーブル、他の専用回線によって実現されるものであってもよい。
【0026】
Webサーバ1には各プログラムのバージョン等の情報を登録するパッケージプログラムDB10、各ユーザのダウンロード処理をデータとして登録するダウンロード履歴DB11、ユーザ情報を登録するユーザ管理DB12の3つのデータベースが設けている。
【0027】
HP管理処理装置6ではユーザ側がユーザ登録およびダウンロード処理を実施するためのHPを公開し、プログラムの最新バージョン公開時にはHPを更新し、パッケージプログラム情報をパッケージプログラムDB10に登録し、DB更新を行う。ダウンロード履歴管理装置7では管理者の要求時にダウンロード履歴DB11、ユーザ管理DB12を参照し、プログラムの最新バージョンをダウンロード可能としても、ダウンロードしない正規ユーザに対して最新プログラムダウンロードの必要性を促すメール通知を実施する。
【0028】
ユーザ登録処理装置8ではユーザ側から登録されたユーザ情報をユーザ管理DB12に登録し、DB更新を行う。ダウンロード処理装置9ではユーザ管理DB12を参照し、ダウンロード処理を要求しているユーザが正規ユーザである場合に限りプログラムを配布するようにし、ダウンロード処理が実行時にはダウンロード履歴DB11を更新する。
【0029】
図2は、Webサーバ1におけるユーザ登録処理装置8とダウンロード処理装置9のユーザ側の処理の概要を示すフローチャートである。
【0030】
ユーザからの処理要求を受け付けるメニュー画面を表示し、要求のあった処理をユーザ登録またはダウンロード処理に振り分ける(ステップ201,202,206)。
【0031】
ユーザ登録処理装置8では最新バージョンのダウンロードが可能な正規ユーザであることを証明するユーザIDとユーザ認証情報を割当、ユーザ側に配布する。ユーザID、ユーザ認証情報と共にHP上にユーザ側から入力されたユーザ情報を基にユーザ管理DB12を更新する(ステップ203,204,205)。
【0032】
ダウンロード処理装置9ではHP上にユーザから入力されたユーザID、ユーザ認証情報を基にユーザ管理DB12上に登録済の正規ユーザであるかのユーザ認証を行い、正規ユーザの処理要求時にはダウンロード処理を継続する(ステップ207,208,209)。
【0033】
さらに、ダウンロード処理装置9ではダウンロード履歴DB10を参照し、過去に同一ユーザのダウンロード状況を調査し、今回ダウンロード要求のあった同一バージョンのプログラムを既にダウンロード済である場合、その状況をHP上に掲示することにする(ステップ210,211,212)。
【0034】
ダウンロード処理実行前にはHP上にダウンロードするプログラム名、パッケージプログラム情報等の情報を掲示し、ユーザ側が最終的にダウンロード処理の実行/非実行を判断する選択画面をHPページ上に掲示することにする(ステップ213,214)。
【0035】
ユーザが処理実行を選択時、ダウンロード処理を実行し、ダウンロード履歴DB11を更新する(ステップ215,216)。
【0036】
図3は、Webサーバ1におけるHP管理処理装置6とダウンロード履歴管理処理装置7の管理者側の処理の概要を示すフローチャートである。
【0037】
管理者からの処理要求を受け付けるメニュー画面を表示し、要求のあった処理を最新パッケージプログラムの登録およびダウンロード履歴管理処理に振り分ける(ステップ301,302,305)。
【0038】
HP管理処理装置6ではHP上に管理者から登録された最新パッケージプログラムの情報を基に登録し、パッケージプログラムDB10を更新する(ステップ303,304)。
【0039】
ダウンロード履歴管理装置7ではHP上に管理者から登録されたプログラム情報を検証し、パッケージプログラムDB10を参照し、現在公開のプログラムのバージョンより最新であり、HPに登録から1ヶ月を経過した場合には処理を継続し、最新バージョンでない、またはHPに登録から1ヶ月を経過していない場合には管理者にメッセージ通知して処理を終了する。(ステップ306,307,308,309)。
【0040】
さらに、ダウンロード履歴DB11とユーザ管理DB12を参照し、最新バージョンのダウンロードを未だに行わないユーザが存在する場合、対象となる正規ユーザの一覧表を作成し、最新プログラムダウンロードの必要性を促す通知を各ユーザに対してメールで実行する(ステップ310,311,312,313)。
【0041】
図4は、Webサーバ1の各処理に必要となる情報をデータベースとして登録している3つのテーブルのデータ構造の概略図である。
【0042】
ユーザ管理DB410は、パッケージプログラムを購入したユーザがユーザ登録処理8で更新されるテーブルである。
【0043】
ユーザ管理DB410の各レコードは、ユーザID411、ユーザ認証情報412、氏名413、会社名414、住所415、電話番号416、メールアドレス417、登録日418から構成されている。
【0044】
ユーザID411、ユーザ認証情報412はダウンロード処理9の開始前でのユーザ認証により正規ユーザであることを証明するための番号とパスワードを登録している。ここでの番号とパスワードは各ユーザに対して一意となるようにユーザIDとパスワード認証の割当と配布204が行われる。氏名413、会社名414、住所415、電話番号416、メールアドレス417の各データ項目はユーザ側よりHP上に入力されたユーザ情報が登録される。このユーザ情報の中からダウンロード履歴管理処理7上で対象ユーザにメール通知処理実行313上で必須となる氏名413とメールアドレス417はユーザのデータ入力時の必須項目とし、その他の項目は任意入力とする。登録日418はデータ登録時にユーザ管理DB410更新を行う日付を登録する。
【0045】
パッケージプログラムDB420は旧バージョンで確認されている問題点を改善したプログラムの新バージョンをHP上にダウンロード可能とする登録時にパッケージプログラムの情報を登録するテーブルである。
【0046】
パッケージプログラムDB420の各レコードはパッケージプログラム名421、プログラムバージョン422、HP登録日423から構成されている。
【0047】
パッケージプログラム名421、プログラムバージョン422の2つのキーを主キーとし、同一プログラムでも複数のバージョンを管理するようにしている。HP登録日423はHP上で登録となった日付とし、パッケージプログラムDB420の更新はHP管理処理6の中で行われ、管理者によりプログラム情報入力303が行われ、パッケージプログラムDBの更新304を実行する。
【0048】
ダウンロード履歴DB430は正規ユーザのダウンロード処理をデータとして登録し、ダウンロード状況調査時に参照するテーブルである。
【0049】
ダウンロード履歴DB430の各レコードは、ユーザID431、パッケージプログラム名432、プログラムバージョン433、ダウンロード年月日時434から構成されている。
【0050】
ユーザID431はダウンロード処理装置9のユーザIDとユーザ認証情報入力207によりユーザより入力された番号とパスワードがユーザ管理DB410に登録されているユーザID411、ユーザ認証情報412かを検証し、正規ユーザの認証処理が行われる。ユーザ認証後、ユーザがダウンロード要求しているプログラムがパッケージプログラムDB420に登録されているパッケージプログラム名421、プログラムバージョン422かを検証し、パッケージプログラム名432、プログラムバージョン433に登録するようにしている。ダウンロード処理実行215前にはダウンロード履歴DBの参照210により既にダウンロード済かを調査し、以前に同一ユーザが同一バージョンのプログラムのダウンロードを既に行っていないか調査し、2回目以降のダウンロードかを判定し、2回目以降のダウンロードの場合にはその状況をダウンロード情報と共にHP上に掲示し、ユーザ側のダウンロード実行の判断材料とする。
【0051】
ダウンロード履歴DBの更新216はユーザがダウンロード実行を選択し、実際にダウンロード処理実行215の後に行い、ダウンロード年月日時434はダウンロード履歴DBの更新216時の日付時間を登録する。
【0052】
ダウンロード履歴管理処理7では管理者の要求時にパッケージプログラム名432とプログラムバージョン433を検索キーにしてダウンロード履歴DBの参照311により、各ユーザのダウンロード状況を調査し、プログラムの最新バージョンダウンロード処理を未だに行っていない正規ユーザを検出する。
【0053】
HP管理処理装置6、ダウンロード履歴管理処理装置7、ユーザ登録処理装置8、ダウンロード処理装置9は、「装置」という表現をしたが、実際は、コンピュータ(Webサーバ1)の中央処理装置(CPU)がそのつど、必要なコンピュータプログラムを読み込んでその内容を実行することにより、実現されるものである。
【0054】
上に述べた実施形態にあっては、ユーザに販売されるコンピュータプログラムがパッケージプログラム(CDなどの媒体に格納して販売される形態のコンピュータプログラム)であることを前提にした。この発明は、パッケージプログラムのサポート業務に有益であるが、それに限らず、最初からダウンロード販売されるコンピュータプログラムのサポート業務にも有益である。
【産業上の利用可能性】
【0055】
より少ないコストでコンピュータプログラムのバージョンアップに対応していくことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示すシステム構成図である。
【図2】ユーザ側の処理のユーザ登録処理とダウンロード処理の概要を示すフローチャートである。
【図3】管理者側の処理のHP管理処理とダウンロード履歴管理処理の概要を示すフローチャートである。
【図4】Webサーバの各処理に必要となるダウンロード管理情報をデータベースとして登録している3つのテーブルのデータ構造の概略図である。
【符号の説明】
【0057】
1 Webサーバ
2 公衆回線網
3a,3b,3n ユーザ端末
4 管理者端末
5 組織内LAN
6 HP管理処理装置
7 ダウンロード履歴管理装置
8 ユーザ登録処理装置
9 ダウンロード処理装置
10 パッケージプログラムDB
11 ダウンロード履歴DB
12 ユーザ管理DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザ端末に公衆回線網を介して接続されたWebサーバと、該Webサーバに組織内LANを介して接続された管理者端末とからなり、コンピュータプログラムの新バージョンをホームページ(以下、HPと略す。)上でユーザにダウンロードさせて配布するプログラム配布管理システムであって、
前記Webサーバには、
前記コンピュータプログラムの各バージョンを体系的に管理するプログラムデータベース(以下、DBと略す。)と、
各ユーザの以前のダウンロードをダウンロードの履歴情報として管理するダウンロード履歴DBと、
ユーザIDとユーザ認証情報とを管理するユーザ管理DBと、
ユーザがユーザ登録及びダウンロード処理をするためのアクセス先となるWebページを公開し、新しいバージョンのプログラムが公開されたときにはWebページを更新し、コンピュータプログラムをプログラムDBに登録するHP管理処理装置と、
ユーザ端末を介してユーザがアクセスするのを受けて、該ユーザにユーザIDとユーザ認証情報とを配布し、その情報を前記ユーザ管理DBに登録するユーザ登録処理装置と、
ユーザがプログラムをダウンロードした履歴情報をダウンロード履歴DBに登録し、ユーザがダウンロード処理を希望する際には前記ユーザ管理DBにアクセスして正規ユーザであることの認証処理をし、正規ユーザであることが確認されたユーザに対して前記ダウンロード履歴DBにアクセスして以前のダウンロード履歴を取得してそれを該ユーザのユーザ端末に表示し、該ユーザに前記パッケージプログラムDBへのアクセスを許可するダウンロード処理装置と
を備えるプログラム配布管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラム配布管理システムであって、
前記Webサーバには、さらに、
管理者の要求時にダウンロード履歴DB及びユーザ管理DBにアクセスしてダウンロードを行っていない正規ユーザを検出し、最新バージョンのプログラムダウンロードの必要性を促す通知を対象ユーザにメールにより通知するダウンロード履歴管理処理装置を有することを特徴とするプログラム配布管理システム。
【請求項3】
複数のユーザ端末に公衆回線網を介して接続されたWebサーバと、該Webサーバに組織内LANを介して接続された管理者端末とからなり、前記Webサーバには、前記コンピュータプログラムの各バージョンを体系的に管理するプログラムDBと、各ユーザの以前のダウンロードをダウンロードの履歴情報として管理するダウンロード履歴DBと、ユーザIDとユーザ認証情報とを管理するユーザ管理DBと、ユーザがユーザ登録及びダウンロード処理をするためのアクセス先となるWebページを公開し、新しいバージョンのプログラムが公開されたときにはWebページを更新し、コンピュータプログラムをプログラムDBに登録するHP管理処理装置と、ユーザ端末を介してユーザがアクセスするのを受けて、該ユーザにユーザIDとユーザ認証情報とを配布し、その情報を前記ユーザ管理DBに登録するユーザ登録処理装置とを有し、コンピュータプログラムの新バージョンをホームページ(以下、HPと略す。)上でユーザにダウンロードさせて配布するプログラム配布管理システムにおけるプログラム配布管理方法であって、
ユーザがプログラムをダウンロードした履歴情報をダウンロード履歴DBに登録し、
ユーザがダウンロード処理を希望する際には前記ユーザ管理DBにアクセスして正規ユーザであることの認証処理をし、
正規ユーザであることが確認されたユーザに対して前記ダウンロード履歴DBにアクセスして以前のダウンロード履歴を取得してそれを該ユーザのユーザ端末に表示し、
該ユーザに前記パッケージプログラムDBへのアクセスを許可する
ことを特徴とするプログラム配布管理方法。
【請求項4】
請求項3に記載のプログラム配布管理方法であって、
さらに、
管理者の要求時にダウンロード履歴DB及びユーザ管理DBにアクセスしてダウンロードを行っていない正規ユーザを検出し、
最新バージョンのプログラムダウンロードの必要性を促す通知を対象ユーザにメールにより通知する
ことを特徴とするプログラム配布管理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2009−238079(P2009−238079A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−85495(P2008−85495)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000233055)日立ソフトウエアエンジニアリング株式会社 (1,610)
【Fターム(参考)】