説明

プロジェクションシステム、およびその表示制御方法

【課題】浴室内に快適な入浴環境を作り出すことができるプロジェクションシステム、およびその表示制御方法を提供すること。
【解決手段】プロジェクションシステム1は、コントロールパネル装置10と、第1プロジェクター20と、制御装置50とを含む。コントロールパネル装置10のバーコードリーダーは、入浴剤容器100のバーコードから入浴剤の識別コードを読み出す。制御装置50は、バーコードの読取データから入浴剤の識別コードを取得し、この識別コードに従って、入浴剤の種類に対応するコンテンツデータをコンテンツサーバー60からダウンロードする。第1プロジェクター20は、コンテンツデータを再生した映像コンテンツの画像を浴室の壁面Wに投影する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴室用のプロジェクションシステム、およびその表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プロジェクターを用いて浴室内に映像を投影することにより、ビデオ画像やコンピューター画像を見ることができ、入浴者に快適な入浴環境を提供できるようにするシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、特許文献2に記載の技術は、外部の風物像を取り込んで浴室内のスクリーンに投影することにより、入浴者が露天風呂の雰囲気を感じ取れるようにするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2005/114320号パンフレット
【特許文献2】特開2001−107586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1,2の技術では、浴槽のお湯に入れる入浴剤と、浴室内に作り出される雰囲気に関して考慮されていない。浴室内の雰囲気は、浴室の壁面に投影された映像、浴槽、お湯の色や匂い等が一体となって作り出されるものであるため、入浴剤を入れることによってお湯の色や匂いが変わった場合、お湯の色や匂いに応じて、浴室内に作り出すべき雰囲気が変わってしまう。このため、入浴剤の色や匂い等の成分に合った映像を浴室内に投影表示することが望まれるが、特許文献1,2の技術では、入浴剤に合わせて映像の表示を制御することはできない。また、入浴する者等が、入浴剤に合った映像を適宜選択しようとしても、この選択自体が難しくもあり大変面倒である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]浴室用のプロジェクションシステムであって、浴室内に画像を投影する第1の投影装置と、前記第1の投影装置を制御する制御装置と、収容する入浴剤の種類を示す識別コードが埋め込まれた入浴剤容器から前記識別コードを読み取る読取装置と、入浴剤の種類に対応するコンテンツデータを記録する記録装置と、を含み、前記制御装置は、前記読み取られた識別コードに対応するコンテンツデータを前記記録装置から取得し、前記取得したコンテンツデータの画像を前記第1の投影装置に投影させることを特徴とするプロジェクションシステム。
【0008】
この構成によれば、入浴剤容器に埋め込まれた識別コードに対応するコンテンツデータの画像を浴室内に投影することにより、入浴剤の種類に応じたコンテンツの画像が浴室内に映し出されるので、入浴剤に合った快適な入浴環境を浴室内に作り出すことができる。
【0009】
[適用例2]上記プロジェクションシステムにおいて、前記浴室内に画像を投影する第2の投影装置をさらに備え、前記第1の投影装置は、前記浴室の壁面に対して画像を投影し、前記第2の投影装置は前記浴室の浴槽に対して画像を投影することを特徴とするプロジェクションシステム。
【0010】
この構成によれば、浴室の壁面だけでなく、浴槽についても入浴剤に合った画像が投影されるため、浴室内全体でより快適な雰囲気を作り出すことができる。
【0011】
[適用例3]上記プロジェクションシステムにおいて、前記浴室の壁面に対して画像を投影する投影装置は、壁面の周辺に取り付けられ、前記壁面に入射させる光を前記壁面に沿う方向に進行させることを特徴とするプロジェクションシステム。
【0012】
この構成によれば、投影装置から壁面に投影される光が浴室内を進行する距離は短くなるので、壁面に投影される画像が浴室内の湯気によって投影画像に生じる揺らぎを低減することができる。
【0013】
[適用例4]上記プロジェクションシステムにおいて、前記コンテンツデータには、入浴剤の種類に対応する音声のデータが含まれ、前記コンテンツデータの音声を出力する音声出力装置、をさらに備えることを特徴とするプロジェクションシステム。
【0014】
この構成によれば、入浴剤の種類に応じたコンテンツの音声が浴室内に出力されるので、さらに快適な浴室内の入浴環境を簡単に作り出すことができる。
【0015】
[適用例5]浴室内に画像を投影する第1の投影装置と、入浴剤の種類に対応するコンテンツデータを記録する記録装置と、を含むプロジェクションシステムの表示制御方法であって、収容する入浴剤の種類を示す識別コードが埋め込まれた入浴剤容器から前記識別コードを読み取り、前記読み取った識別コードに対応するコンテンツデータを前記記録装置から取得して、前記取得したコンテンツデータの画像を前記第1の投影装置に投影させることを特徴とするプロジェクションシステムの表示制御方法。
【0016】
このようにすれば、入浴剤の種類に応じたコンテンツの画像が浴室内に映し出されるので、入浴剤に合った快適な入浴環境を浴室内に作り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施例に係るプロジェクションシステムの概略図。
【図2】プロジェクションシステムの構成を示す図。
【図3】第1プロジェクターの断面構成を示す図。
【図4】光学エンジンの構成を示す図。
【図5】入浴剤容器の一例を示す図。
【図6】プロジェクションシステムの動作手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について実施例に基づいて説明する。
【0019】
図1は、本実施例に係るプロジェクションシステムの概略図である。図1に示すように、プロジェクションシステム1は浴室Rに対して設けられている。本実施例のプロジェクションシステム1は、浴室R内の壁面Wや浴槽Bに映像を投影することによって、浴室R内にリラックスできる好適な雰囲気を作り出し、快適な入浴環境を作り出そうとするものである。
【0020】
図2に、プロジェクションシステム1の構成を示す。図2に示すように、プロジェクションシステム1は、コントロールパネル装置(読取装置)10と、第1プロジェクター(第1の投影装置)20と、第2プロジェクター(第2の投影装置)30と、スピーカー装置(音声出力装置)40と、制御装置50と、コンテンツサーバー(記録装置)60とを含む。なお、制御装置50は、各装置10〜40を制御して浴室内環境をコントロールする装置であり、インターネットN等を介して、様々なコンテンツデータを管理するコンテンツサーバー60とデータ通信可能になっている。以下、システムの各装置について説明する。
【0021】
コントロールパネル装置10は、入浴者等のユーザーからの操作を受けるための装置であり、各種の操作スイッチ11およびバーコードリーダー12を有している。
【0022】
次に、第1プロジェクター20について説明する。第1プロジェクター20は、浴室R内の壁面Wに画像を投影するためのものである。図3は、第1プロジェクター20の断面構成を示す図である。図3に示すように、第1プロジェクター20は、光学エンジン21と、投写レンズ22と、第1ミラー23と、第2ミラー24とを有する。
【0023】
図4に、光学エンジン21の概略構成を示す。図4に示すように、光学エンジン21は、赤光(R光)、緑光(G光)、青光(B光)の各色用LED210R,210G,210Bと、コリメータレンズ220R,220G,220Bと、空間光変調装置230R,230G,230Bと、クロスダイクロイックプリズム240を有する。
【0024】
LED210Rは、R光を供給する固体光源である。LED210RからのR光は、コリメータレンズ220Rで平行化された後、空間光変調装置230Rに入射する。空間光変調装置230Rは、R光を画像信号に応じて変調する透過型の液晶表示装置である。空間光変調装置230Rで変調されたR光は、色合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム240に入射する。
【0025】
LED210Gは、G光を供給する固体光源である。LED210GからのG光は、コリメータレンズ220Gで平行化された後、空間光変調装置230Gに入射する。空間光変調装置230Gは、G光を画像信号に応じて変調する透過型の液晶表示装置である。空間光変調装置230Gで変調されたG光は、クロスダイクロイックプリズム240に入射する。
【0026】
LED210Bは、B光を供給する固体光源である。LED210BからのB光は、コリメータレンズ220Bで平行化された後、空間光変調装置230Bに入射する。空間光変調装置230Bは、B光を画像信号に応じて変調する透過型の液晶表示装置である。空間光変調装置230Bで変調されたB光は、クロスダイクロイックプリズム240に入射する。
【0027】
クロスダイクロイックプリズム240には、互いに略直交するように配置された2つのダイクロイック膜250,260が形成されている。第1ダイクロイック膜250は、R光を反射し、G光およびB光を透過させる。一方、第2ダイクロイック膜260は、B光を反射し、R光およびG光を透過させる。これにより、クロスダイクロイックプリズム240は、それぞれ異なる側から入射したR光、G光およびB光を合成し、投写レンズ22の方向へ出射する。クロスダイクロイックプリズム240で合成された光は投写レンズ22によって投写される。
【0028】
なお、光学エンジン21としては、上述の構成に限られることなく、例えば、LED以外の固体光源を用いてもよいし、高圧水銀ランプ等のランプ光源からの光をロッドインテグレーターやフライアイレンズで均一化して、均一な平行光を光変調装置に入射する構成としてもよい。また、空間光変調装置としても、透過型の液晶表示装置に限られることなく、反射型の液晶表示装置、DMD(Digital Micromirror Device)、GLV(Grating Light Value)等を用いてもよい。
【0029】
図3の説明に戻って、第1ミラー23は、投写レンズ22および第2ミラー24に対向する位置に設けられている。第1ミラー23は、投写レンズ22からの光を反射により折り曲げて第2ミラー24に向けて進行させる。
【0030】
第2ミラー24は、第1ミラー23に対向する位置であって、第1プロジェクター20を箱状に囲む筐体の内側、壁面Wとは反対となる面に設けられている。第2ミラー24の反射面は、壁面Wの方向に向けて凸状となる曲面形状をしており、第1ミラー23からの光を反射することにより、主に水平方向に光を広角化する。こうして、投写レンズ22だけでなく、さらに第2ミラー24によって光を広角化することにより、投写レンズ22から投影面までの距離を短縮できる、また、投写レンズ22のみによって広角化する場合に比べると、投写レンズ22の小型化、軽量化を図ることができる。
【0031】
また、第2ミラー24によって反射された光は壁面Wに沿う方向に進行する。すなわち、壁面Wに対して寝かせた光が進行する。これにより、第2ミラー24で反射した光は、第1プロジェクター20の出射側に設けられたガラス等の透明部材25を透過して、壁面Wを照射する。
【0032】
こうして、光学エンジン21から出射された光を第1ミラー23、第2ミラー24で順次反射させることによって、第1プロジェクター20は、空間光変調装置230で変調した画像光を浴室内の壁面Wに入射させ、壁面Wに画像を投影する。なお、第1プロジェクター20は浴室の壁面W周辺に設置されており、壁面Wに沿う方向に投写光を進行させるので、例えば、壁面Wの対面から投射する場合に比べて、画像光が浴室内を通過する距離は短くなる。これにより、浴槽Bのお湯から出る湯気によって壁面Wに投影された画像に生じる揺らぎを低減している。
【0033】
また、第2プロジェクター30は、浴室内の浴槽Bに画像を投影するためのものであり、浴槽Bに向けて画像光を投影するよう設置されている。すなわち、第2プロジェクター30は、投写レンズからの画像光を浴槽Bに入射させることにより、浴槽Bに画像を投影する。なお、第2プロジェクター30は、光学エンジンおよび投写レンズを備えており、光学エンジンおよび投写レンズについては第1プロジェクター20のものと同様の構成であるため、第2プロジェクター30についての詳細な説明を省略する。
【0034】
スピーカー装置40は、制御装置50からの制御に応じて浴室内に音声を出力する装置である。
【0035】
次に、制御装置50について説明する。図2に示すように、制御装置50は、パネル制御部51と、通信制御部52と、第1プロジェクター制御部53と、第2プロジェクター制御部54と、スピーカー制御部55と、コンテンツデータ取得部56と、コンテンツデータ記憶部57と、コンテンツ再生部58と、を有する。
【0036】
パネル制御部51はコントロールパネル装置10の制御を行う部分である。具体的には、操作スイッチ11への操作の入力処理や、バーコードリーダー12がバーコードを読み取った読取データを取得する処理等を実行する。
【0037】
通信制御部52は、インターネットNに接続する部分であり、インターネットNを介したコンテンツサーバー60とのデータ通信を制御する。
【0038】
第1プロジェクター制御部53は、第1プロジェクター20による画像の投影を制御する部分である。第2プロジェクター制御部54は、第2プロジェクター30による画像の投影を制御する部分である。スピーカー制御部55は、スピーカー装置40による音声出力を制御する部分である。
【0039】
ここで、本プロジェクションシステム1において用いられる入浴剤容器について説明する。図5は、入浴剤容器の一例を示した図である。入浴剤容器100は、容器内部に入浴剤を収容した袋状の構造であり、容器外側にはバーコード110が記録されている。このバーコード110は、内部に収容した入浴剤の種類を識別するためのコードを所定のコード形式で表している。すなわち、入浴剤容器100には入浴剤の種類に対応する識別コードが埋め込まれている。この入浴剤容器100のバーコード110は、浴槽のお湯に入浴剤が入れられる際等に、上述したコントロールパネル装置10のバーコードリーダー12によって読み取られる。
【0040】
コンテンツデータ取得部56は、コントロールパネル装置10からバーコードの読取データを受け取り、読取データに基づいて入浴剤の種類に対応するコンテンツデータを取得する。具体的には、読取データを識別コードに変換し、識別コードに対応するコンテンツデータを、コンテンツサーバー60からダウンロードする処理を行う。ここで、コンテンツサーバー60には、例えば、入浴剤が想定する温泉地の風景画像と音、森林の風景画像と音等のコンテンツデータが、入浴剤の種類と対応付けて予め記憶されている。したがって、コンテンツデータ取得部56は、浴槽Bに入れられる入浴剤の色や匂いに合ったコンテンツデータを取得する。なお、コンテンツデータ取得部56は、いったんダウンロードしたコンテンツデータを、識別コードと対応付けてコンテンツデータ記憶部57に記憶し、以後、同じコンテンツデータをダウンロードし直す必要がないよう管理する。
【0041】
コンテンツ再生部58は、コンテンツデータのコンテンツを再生する処理を行う。なお、コンテンツサーバー60から取得したコンテンツデータには、壁面投影用の映像データ、浴槽投影用の映像データ、音声データが含まれている。壁面投影用の映像を再生した画像のデータは、第1プロジェクター制御部53を介して、第1プロジェクター20に出力される。浴槽投影用の映像を再生した画像のデータは、第2プロジェクター制御部54を介して、第2プロジェクター30に出力される。再生した音声のデータは、スピーカー制御部55を介して、スピーカー装置40に出力される。こうして、入浴剤の種類に応じたコンテンツの映像および音声が浴室内に出力される。
【0042】
次に、上述したプロジェクションシステム1の動作について、図6のフローチャートに従って説明する。
【0043】
例えば、入浴しようとする者が、入浴剤容器100を開封して入浴剤を浴槽Bに入れた後等に、コントロールパネル装置10の操作スイッチ11を操作することによって、浴室内の環境を設定する旨を指示すると、図6の処理が開始される。
【0044】
図6の処理を開始すると、まず、コントロールパネル装置10のバーコードリーダー12は、入浴剤容器100のバーコード110を読み取り、バーコード110の読取データを制御装置50に出力する(ステップS10)。
【0045】
次に、制御装置50のコンテンツデータ取得部56は、コントロールパネル装置10から受け取る読取データを解釈して入浴剤の識別コードを取得する(ステップS20)。
【0046】
次に、コンテンツデータ取得部56は、識別コードに対応するコンテンツがダウンロード済であるか否かを判断する(ステップS30)。ダウンロードされていなかった場合(ステップS30:No)、コンテンツデータ取得部56は、通信制御部52を介して識別コードに対応するコンテンツデータをコンテンツサーバー60に要求する(ステップS60)。そして、要求したコンテンツデータをコンテンツサーバー60からダウンロードして、コンテンツデータ記憶部57に格納する(ステップS70)。
【0047】
次に、コンテンツ再生部58は、取得したコンテンツデータを再生し、プロジェクター20,30による投影を制御する(ステップS50)。ここでは、コンテンツ再生部58は、再生したコンテンツ映像の壁面用画像データを第1プロジェクター制御部53から第1プロジェクター20に出力することにより、浴室の壁面Wに壁面用の映像が映し出される。また、再生したコンテンツ映像の浴槽用画像データを第2プロジェクター制御部54から第2プロジェクター30に出力することにより、浴室の浴槽Bに浴槽用の映像が映し出される。なお、再生したコンテンツ映像の音声データをスピーカー制御部55からスピーカー装置40に出力することにより、浴室内にはコンテンツの音声が出力される。
【0048】
一方、識別コードに対応するコンテンツが過去にダウンロードされていた場合(ステップS30:Yes)、該当するコンテンツデータは既にコンテンツデータ記憶部57に記憶されているので、識別コードに対応するコンテンツデータをコンテンツデータ記憶部57から読み出して取得する(ステップS40)。その後、ステップS50に進み、コンテンツ再生部58によって、ダウンロードしたコンテンツの再生が行われる。
【0049】
以上に述べたように、本実施例のプロジェクションシステム1では、入浴剤容器100のバーコード110を読み取ることによって、入浴剤の種類に応じたコンテンツ映像の画像が浴室の壁面Wおよび浴槽Bに映し出される。これにより、入浴剤によるお湯の色や匂いに合った快適な雰囲気を浴室内に作り出すことができる。また、浴室内にはコンテンツの音声が出力されるので、さらに好適な雰囲気となる。したがって、入浴する者等は、入浴剤容器100のバーコード110を読み取らせることによって、どのようなコンテンツが入浴剤に合っているかを考慮する必要がなく、入浴剤の種類、すなわちお湯の色や匂いに合った快適な入浴環境を簡単に作り出すことができる。
【0050】
以上、実施の形態の一実施例について説明したが、実施の形態としては上述した全ての構成を備えたものに限られることなく、また、その趣旨に逸脱しない様々な形態としてもよい。以下、変形例について説明する。
【0051】
(変形例1)上記実施例では、入浴剤容器100に識別コードを埋め込むためにバーコードを用いるようにしたが、これに限られることなく、QRコード(登録商標)等の2次元コードを用いるようにしてもよい。また、識別コードを記憶したICタグを入浴剤容器に設け、ICタグから識別コードを読み出す構成としてもよい。
【0052】
(変形例2)上記実施例では、浴室の壁面Wおよび浴槽Bに対してコンテンツの画像を投影するようにしたが、浴室内の床面に投影するようにしてもよい。また、入浴剤によって濁ったお湯の界面に映像を投影するようにしてもよい。
【0053】
(変形例3)上記実施例では、コンテンツサーバー60からコンテンツデータ記憶部57にコンテンツデータをダウンロードして再生するようにしたが、コンテンツサーバー60から受信したコンテンツデータをストリーミング再生して、コンテンツデータがコンテンツデータ記憶部57に残らないようにしてもよい。また、CD−ROM等の記録媒体からコンテンツデータを読み出すことによって、コンテンツデータ記憶部57にコンテンツデータを予め記録するようにし、コンテンツサーバー60からダウンロードすることのない構成としてもよい。
【0054】
(変形例4)上記実施例では、コントロールパネル装置10、第1プロジェクター20、第2プロジェクター30、スピーカー装置40の他に、これらを制御する制御装置50を備えていたが、制御装置50の機能を装置10〜40のいずれかに組み込んだシステムとしてもよい。
【符号の説明】
【0055】
1…プロジェクションシステム、10…読取装置としてのコントロールパネル装置、11…操作スイッチ、12…バーコードリーダー、20…第1の投影装置としての第1プロジェクター、21…光学エンジン、22…投写レンズ、23…第1ミラー、24…第2ミラー、25…透明部材、30…第2の投影装置としての第2プロジェクター、40…音声出力装置としてのスピーカー装置、50…制御装置、51…パネル制御部、52…通信制御部、53…第1プロジェクター制御部、54…第2プロジェクター制御部、55…スピーカー制御部、56…コンテンツデータ取得部、57…記録装置としてのコンテンツデータ記憶部、58…コンテンツ再生部、60…記録装置としてのコンテンツサーバー、100…入浴剤容器、110…バーコード。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴室用のプロジェクションシステムであって、
浴室内に画像を投影する第1の投影装置と、
前記第1の投影装置を制御する制御装置と、
収容する入浴剤の種類を示す識別コードが埋め込まれた入浴剤容器から前記識別コードを読み取る読取装置と、
入浴剤の種類に対応するコンテンツデータを記録する記録装置と、を含み、
前記制御装置は、前記読み取られた識別コードに対応するコンテンツデータを前記記録装置から取得し、前記取得したコンテンツデータの画像を前記第1の投影装置に投影させることを特徴とするプロジェクションシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のプロジェクションシステムにおいて、
前記浴室内に画像を投影する第2の投影装置をさらに備え、
前記第1の投影装置は、前記浴室の壁面に対して画像を投影し、
前記第2の投影装置は前記浴室の浴槽に対して画像を投影することを特徴とするプロジェクションシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のプロジェクションシステムにおいて、
前記浴室の壁面に対して画像を投影する投影装置は、壁面の周辺に取り付けられ、前記壁面に入射させる光を前記壁面に沿う方向に進行させることを特徴とするプロジェクションシステム。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか一項に記載のプロジェクションシステムにおいて、
前記コンテンツデータには、入浴剤の種類に対応する音声のデータが含まれ、
前記コンテンツデータの音声を出力する音声出力装置、をさらに備えることを特徴とするプロジェクションシステム。
【請求項5】
浴室内に画像を投影する第1の投影装置と、
入浴剤の種類に対応するコンテンツデータを記録する記録装置と、を含むプロジェクションシステムの表示制御方法であって、
収容する入浴剤の種類を示す識別コードが埋め込まれた入浴剤容器から前記識別コードを読み取り、前記読み取った識別コードに対応するコンテンツデータを前記記録装置から取得して、前記取得したコンテンツデータの画像を前記第1の投影装置に投影させることを特徴とするプロジェクションシステムの表示制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−191243(P2010−191243A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−36263(P2009−36263)
【出願日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】