説明

プロジェクタおよびプロジェクタシステム

【課題】画像の歪みを補正して投影した際に、検出対象物の位置を精度よく取得することが可能なプロジェクタを提供する。
【解決手段】この発明によるプロジェクタ100では、レーザ光を出力するレーザ光発生部103〜105と、レーザ光を走査するMEMSミラー109aを含み画像1aをテーブル2に投影する画像投影部109と、投影された画像1aの歪みを投影角度などの情報に基づいて補正する映像処理部111と、タッチペン2により反射されたレーザ光を受光する光検出部121と、光検出部121により受光されたレーザ光の受光情報と映像処理部111が画像を補正する際に用いた投影角度などの情報とに基づいてタッチペン2の位置を取得する位置取得CPU122とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、レーザ光発生部を備えるプロジェクタおよびプロジェクタシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レーザ光発生部を備えるプロジェクタが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、レーザ光を出力するレーザ光源(レーザ光発生部)と、レーザ光を走査するスキャナミラー(走査部)と、棒やペン等(検出対象物)により反射されたレーザ光を受光する受光センサ(受光部)と、受光センサにより受光されたレーザ光の受光情報に基づいて棒やペン等の位置を取得するCPU(Central Processing Unit(中央演算処理装置))とを備えるプロジェクタが開示されている。このプロジェクタでは、CPUは、受光センサが反射されたレーザ光を受光した時間に基づいてスキャナミラーによるレーザ光の走査位置を特定することによって棒やペンの位置を取得するように構成されている。
【0004】
また、従来、レーザ光の出力タイミングを変更させて投影される画像の歪みを補正する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−243808号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載のプロジェクタでは、レーザ光の出力タイミングを変更させて投影される画像の歪みを補正した場合、同じ走査位置でも補正をしない場合に比べてレーザ光が出力される時間がずれると考えられる。この場合、同じ走査位置において反射されるレーザ光を受光部により受光する時間が補正をしない場合に比べてずれてしまうので、歪みが補正された画像に対して棒やペン等の位置がずれて取得されてしまうという不都合がある。このため、歪みが補正された画像に対応する検出対象物の位置を精度よく取得することができないという問題点がある。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、画像の歪みを補正して投影した際に、歪みが補正された画像に対応する検出対象物の位置を精度よく取得することが可能なプロジェクタおよびプロジェクタシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0008】
この発明の第1の局面によるプロジェクタは、レーザ光を出力するレーザ光発生部と、レーザ光を走査する走査部を含み画像を投影領域に投影する画像投影部と、投影された画像の歪みを投影条件情報に基づいて補正する画像補正部と、検出対象物により反射されたレーザ光を受光する受光部と、受光部により受光されたレーザ光の受光情報と画像補正部が画像を補正する際に用いた投影条件情報とに基づいて検出対象物の位置を取得する位置取得部とを備える。
【0009】
この第1の局面によるプロジェクタでは、上記のように、受光部により受光されたレーザ光の受光情報と画像補正部が画像を補正する際に用いた投影条件情報とに基づいて検出対象物の位置を取得する位置取得部を設けることによって、投影された画像の歪みを補正した場合に、位置取得部により画像を補正する際に用いたのと共通の投影条件情報を用いて検出対象物の位置を取得することができるので、歪みが補正された画像に対応するように検出対象物の位置を対応させて取得することができる。その結果、画像の歪みを補正して投影した際に、歪みが補正された画像に対応する検出対象物の位置を精度よく取得することができる。
【0010】
上記第1の局面によるプロジェクタにおいて、好ましくは、画像補正部は、投影条件情報を含む画像補正用情報に基づいてレーザ光の投影領域上の走査軌跡を推定して、推定した走査軌跡に基づいて投影された画像の歪みを補正するように構成されており、位置取得部は、投影条件情報を含む位置取得用情報に基づいてレーザ光の投影領域上の走査軌跡を推定して、推定した走査軌跡と受光情報とに基づいて検出対象物の位置を取得するように構成されている。このように構成すれば、位置取得部が検出対象物の位置を取得するために用いる走査軌跡が、画像補正部が画像補正する際に用いる走査軌跡と同じ投影条件情報に基づいて推定されるので、位置取得部が容易に補正後の画像に対応する検出対象物の位置を精度よく取得することができる。
【0011】
この場合、好ましくは、画像補正用情報および位置取得用情報を、映像表示フレーム周期の自然数倍周期に同期して更新するように構成されている。このように構成すれば、1枚の映像表示フレーム中で2回以上画像補正用情報および位置取得用情報が更新されることがないので、位置取得部の位置取得制御を複雑にすることなく、位置取得部による補正後の画像に対応する検出対象物の位置取得を精度よく行うことができる。
【0012】
上記画像補正部が画像補正用情報に基づいてレーザ光の投影領域上の走査軌跡を推定する構成において、好ましくは、画像補正用情報および位置取得用情報を、ブランキング期間中に更新するように構成されている。このように構成すれば、レーザ光が出力されていないブランキング期間中に画像補正情報および位置取得情報が更新されるので、たとえば、1枚の映像表示フレームを走査している途中に補正画像が更新されてしまうことを抑制することができる。
【0013】
上記画像補正部が画像補正用情報に基づいてレーザ光の投影領域上の走査軌跡を推定する構成において、好ましくは、画像補正用情報および位置取得用情報を、互いに同期して更新するように構成されている。このように構成すれば、画像補正部により画像補正用情報に基づいて推定される走査軌跡と位置取得部により位置取得用情報に基づいて推定される走査軌跡とを略同じタイミングで更新することができるので、画像補正部により更新された画像補正用情報に対応して画像補正が行われた直後でも、位置取得部により補正後の画像に対応する検出対象物の位置を精度よく取得することができる。
【0014】
上記画像補正部が画像補正用情報に基づいてレーザ光の投影領域上の走査軌跡を推定する構成において、好ましくは、投影条件情報は、投影角度、走査部の駆動周波数、走査部の走査角、画像の解像度および画像のアスペクト比のうち少なくとも1つを含む。このように構成すれば、投影角度、走査部の駆動周波数、走査部の走査角、画像の解像度および画像のアスペクト比のうち少なくとも1つを画像の歪みを補正および検出対象物の位置取得に共通に用いて歪みが補正された画像に対応する検出対象物の位置を容易に精度よく取得することができる。
【0015】
上記画像補正部が画像補正用情報に基づいてレーザ光の投影領域上の走査軌跡を推定する構成において、好ましくは、位置取得部は、位置取得用情報が更新された際に、更新後所定の時間が経過するまで位置取得を行わないように構成されている。このように構成すれば、たとえば、位置取得用情報とともに画像補正用情報が更新されて補正画像が更新された場合に、ユーザが更新後の補正画像に対応させて検出対象物を移動させた場合でもユーザが検出対象物を移動させるのを待って移動後の検出対象物の位置を取得することができる。
【0016】
上記画像補正部が画像補正用情報に基づいてレーザ光の投影領域上の走査軌跡を推定する構成において、好ましくは、位置取得部は、位置取得用情報を用いて導出した時間情報と画像座標変換情報との関係式に基づいてレーザ光の投影領域上の走査軌跡を推定して、推定した走査軌跡と受光情報とに基づいて画像の歪みが補正された状態で投影された補正画像に対応する検出対象物の位置を取得するように構成されている。このように構成すれば、位置取得部によりレーザ光の投影領域上の走査軌跡を、位置取得用情報を用いて導出した時間情報と画像座標変換情報との関係式に基づいて容易に推定することができる。
【0017】
この場合、好ましくは、画像補正部は、位置取得用情報と同じ画像補正用情報を用いて導出した時間情報と画像座標変換情報との関係式に基づいてレーザ光の投影領域上の走査軌跡を推定して、推定した走査軌跡に基づいて投影された画像の歪みを補正するように構成されている。このように構成すれば、画像補正部により推定される走査軌跡と位置取得部により推定される走査軌跡とが、同じ情報を用いて導出された時間情報と画像座標変換情報との関係式に基づいて推定されるので、位置取得部により補正後の画像に対応する検出対象物の位置をより精度よく取得することができる。
【0018】
上記位置取得部が時間情報と画像座標変換情報との関係式に基づいてレーザ光の投影領域上の走査軌跡を推定する構成において、好ましくは、画像補正部は、位置取得部がレーザ光の投影領域上の走査軌跡を推定するための時間情報と画像座標変換情報との関係式と同じ関係式に基づいてレーザ光の投影領域上の走査軌跡を推定して、推定した走査軌跡に基づいて投影された画像の歪みを補正するように構成されている。このように構成すれば、画像補正部により推定される走査軌跡と位置取得部により推定される走査軌跡とが同じになるので、位置取得部が補正後の画像に対応する検出対象物の位置をより精度よく取得することができる。
【0019】
この発明の第2の局面によるプロジェクタシステムは、レーザ光を出力するレーザ光発生部と、レーザ光を走査する走査部を含み画像を投影領域に投影する画像投影部と、投影された画像の歪みを投影条件情報に基づいて補正する画像補正部と、検出対象物により反射されたレーザ光を受光する受光部と、受光部により受光されたレーザ光の受光情報と画像補正部が画像を補正する際に用いた投影条件情報とに基づいて検出対象物の位置を取得する位置取得部とを備える。
【0020】
この第2の局面によるプロジェクタシステムでは、上記のように、受光部により受光されたレーザ光の受光情報と画像補正部が画像を補正する際に用いた投影条件情報とに基づいて検出対象物の位置を取得する位置取得部を設けることによって、投影された画像の歪みを補正した場合に、位置取得部により画像を補正する際に用いたのと共通の投影条件情報を用いて検出対象物の位置を取得することができるので、歪みが補正された画像に対応するように検出対象物の位置を対応させて取得することができる。その結果、画像の歪みを補正して投影した際に、歪みが補正された画像に対応する検出対象物の位置を精度よく取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態によるプロジェクタの使用状態を示した模式図である。
【図2】本発明の一実施形態によるプロジェクタの構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態によるプロジェクタの反射光の受光を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施形態によるプロジェクタの走査領域を説明するための図である。
【図5】本発明の一実施形態によるプロジェクタの画像補正を説明するための図である。
【図6】本発明の一実施形態によるプロジェクタのレーザ光の反射を説明するための図である。
【図7】本発明の一実施形態によるプロジェクタのMEMSミラーの垂直方向の駆動を説明するための図である。
【図8】本発明の一実施形態によるプロジェクタの画像座標の変換を説明するための図である。
【図9】本発明の一実施形態によるプロジェクタの走査軌跡の近似式を説明するための図である。
【図10】本発明の一実施形態によるプロジェクタの変形例による走査軌跡を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
図1〜図3を参照して、本発明の一実施形態によるプロジェクタ100の構成を説明する。なお、プロジェクタ100は、本発明の「プロジェクタシステム」の一例である。
【0024】
本発明の一実施形態によるプロジェクタ100は、図1に示すように、テーブル1上に配置して使用されるように構成されている。また、プロジェクタ100は、テーブル1などの投影領域の上面に対して、画像1aが投影されるように構成されている。なお、テーブル1は、本発明の「投影領域」の一例である。
【0025】
プロジェクタ100は、図2に示すように、メインCPU101と、操作部102と、3つのレーザ光源103〜105と、2つの偏光ビームスプリッタ106および107と、レンズ108と、画像投影部109と、表示制御部110と、ポインティング検出制御部120とを備える。画像投影部109は、MEMS(Micro Electro Mechanical System)ミラー109aを含む。表示制御部110は、映像処理部111と、光源制御部112と、LD(レーザダイオード)ドライバ113と、ミラー制御部114と、ミラードライバ115とを含む。ポインティング検出制御部120は、光検出部121と、位置取得CPU122とを含む。なお、レーザ光源103〜105は、本発明の「レーザ光発生部」の一例であり、MEMSミラー109aは、本発明の「走査部」の一例である。また、映像処理部111は、本発明の「画像補正部」の一例である。また、光検出部121は、本発明の「受光部」の一例であり、位置取得CPU122は、本発明の「位置取得部」の一例である。
【0026】
メインCPU101は、プロジェクタ100の各部を制御するように構成されている。操作部102は、プロジェクタ100の電源を入れる操作を受け付けたり、画像の投影角度を変更する操作を受け付けたり、画像の解像度を変更する操作を受け付けたりするために設けられている。レーザ光源103は、青色のレーザ光を偏光ビームスプリッタ106およびレンズ108を通過させてMEMSミラー109aに照射するように構成されている。レーザ光源104および105は、それぞれ、緑色のレーザ光および赤色のレーザ光をビームスプリッタ107、106およびレンズ108を通過させてMEMSミラー109aに照射するように構成されている。
【0027】
画像投影部109は、画像1a(図1参照)をテーブル1に投影するように構成されている。具体的には、画像投影部109のMEMSミラー109aが、レーザ光源103〜105から照射されたレーザ光を走査して、画像1aをテーブル1に投影するように構成されている。MEMSミラー109aは、水平方向および垂直方向の2軸に駆動してレーザ光を走査するように構成されている。また、MEMSミラー109aは、水平方向を共振駆動により高速走査するとともに、垂直方向を直流駆動により低速走査するように構成されている。
【0028】
映像処理部111は、外部から入力される映像信号に基づいて、映像の投影を制御するように構成されている。具体的には、映像処理部111は、外部から入力される映像信号に基づいて、ミラー制御部114を介して、MEMSミラー109aの駆動を制御するとともに、光源制御部112を介して、レーザ光源103〜105によるレーザ光の照射を制御するように構成されている。また、映像処理部111は、投影された画像1aの歪みを補正するように構成されている。
【0029】
具体的には、映像処理部111は、投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比に基づいて後述する時間情報と画像変換情報との関係式(後述の式(7)参照)を導出する。そして、映像処理部111は、導出した時間情報と画像変換情報との関係式に基づいてレーザ光のテーブル1上の走査軌跡を推定して、推定した走査軌跡に基づいて画像1aの歪みを補正するように構成されている。また、映像処理部111は、投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報をフレーム周期の自然数倍の周期でフレームとフレームの間のブランキング期間に更新するように構成されている。また、映像処理部111は、ユーザの操作により、投影角度が変更された場合に、投影角度の情報およびMEMSミラー109aの走査角の情報を更新するように構成されている。また、映像処理部111は、ユーザの操作により、解像度およびアスペクト比が変更された場合に、それぞれ、画像1aの解像度の情報および画像1aのアスペクト比の情報を更新するように構成されている。また、映像処理部111は、温度変動等により、MEMSミラー109aの共振周波数が変動した場合に、駆動周波数の情報を更新するように構成されている。また、映像処理部111は、投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報を位置取得CPU122に更新させるための同期信号を送信可能に構成されている。なお、投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報は、本発明の「投影条件情報」および「画像補正用情報」の一例である。
【0030】
光源制御部112は、映像処理部111による制御に基づいて、LDドライバ113を制御して、レーザ光源103〜105によるレーザ光の照射を制御するように構成されている。具体的には、光源制御部112は、MEMSミラー109aが走査するタイミングに合せて画像1aの各画素に対応する色のレーザ光をレーザ光源103〜105から照射させる制御を行うように構成されている。
【0031】
ミラー制御部114は、映像処理部111による制御に基づいて、ミラードライバ115を制御して、MEMSミラー109aの駆動を制御するように構成されている。
【0032】
ここで、本実施形態では、光検出部121は、図3に示すように、タッチペン2により反射されたレーザ光を受光(検出)するように構成されている。位置取得CPU122は、反射されたレーザ光を光検出部121が検出した時間情報と、レーザ光の走査軌跡とに基づいてタッチペン2の位置を取得するように構成されている。具体的には、位置取得CPU122は、水平同期信号からレーザ光を検出するまでの経過時間と、レーザ光の走査軌跡とに基づいて、検出したレーザ光が画像1aに対してどの位置を走査されているのかを特定して、タッチペン2の画像1aに対応する位置を取得する。また、位置取得CPU122は、投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報に基づいて、後述する時間情報と画像変換情報との関係式(後述の式(7)参照)を導出する。そして、位置取得CPU122は、導出した時間情報と画像変換情報との関係式に基づいてレーザ光の走査軌跡を推定するように構成されている。なお、投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報は、本発明の「位置取得用情報」の一例である。また、時間情報は、本発明の「受光情報」の一例である。
【0033】
また、位置取得CPU122は、映像処理部111からの同期信号を受信した場合に、投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報を更新するように構成されている。また、位置取得CPU122は、映像処理部111からの同期信号を受信した場合に、投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報を更新した際に、更新後所定の時間(たとえば1秒)が経過するまで位置取得を行わないように構成されている。
【0034】
図4〜図5を参照して、本発明の一実施形態によるプロジェクタ100の画像1aの歪みの補正について説明する。
【0035】
プロジェクタ100から照射されたレーザ光の走査軌跡は、図4に示すように、左右に振動しながら、徐々にプロジェクタ100から遠ざかるような軌跡を描く。また、レーザ光の走査軌跡は、プロジェクタ100に近い側では、比較的直線的でかつ横幅が狭く描かれ、プロジェクタ100から遠い側では、比較的曲線的でかつ横幅が大きくなって描かれる。このため、長方形の画像1aに対して、走査領域は台形のような形になるため、画像1aを投影する際に歪みを補正することが必要となる。
【0036】
映像処理部111は、図5に示すように、後述する時間情報と画像変換情報との関係式に基づいて推定したレーザ光の走査軌跡に沿って画像1aの画素に対応する色のレーザ光を出力するように光源制御部112を制御する。たとえば、この場合、映像処理部111は、推定した走査軌跡が通るp1〜p7の順に各画素に対応する色のレーザ光を出力するように光源制御部112を制御する。また、画像1aの外側の領域を走査している際には、レーザ光を出力しないように光源制御部112を制御する。このように走査軌跡に応じて、映像処理部111が各画素に対応する色のレーザ光を出力させる制御を行うことにより、画像1aの歪みが補正される。言い換えると、映像処理部111は、同じ走査位置でも補正をしない場合に比べてレーザ光の出力タイミングを変更させて投影される画像1aの歪みを補正する。
【0037】
図6〜図9を参照して、本発明の一実施形態によるプロジェクタ100の映像処理部111および位置取得CPU122がレーザ光のテーブル1上の走査軌跡を推定する処理について説明する。
【0038】
まず、図6に示すようなMEMSミラー109aの中心を原点とする座標系を用いてレーザ光の反射について説明する。MEMSミラー109aの垂直方向の駆動軸はx軸上として、水平方向の駆動軸はy軸上とする。また、点Pは、MEMSミラー109aの法線上の点である。また、点Qは、レーザ光源103〜105から照射されるレーザ光がMEMSミラー109aに入射する方向の点である。また、点Rは、レーザ光がMEMSミラー109aによりテーブル1上に走査される方向の点である。また、点Sは、レーザ光がMEMSミラー109aによりテーブル1上に走査された点である。ここで、点QはMEMSミラー109aの中心に対して同じ位置にあり移動しないものとする。また、MEMSミラー109aが駆動することにより、レーザ光が走査されてテーブル1上において点Sが移動する。
【0039】
次に、以下の式(1)〜式(7)を用いて、時間情報と画像変換情報との関係式を導出する過程を説明する。ここで、各フレームの開始時間をt=0とする。MEMSミラー109aは、図7に示すように、角αを中心に±θだけ回転速度一定で式(1)のように垂直方向(x軸回り)に駆動される。また、MEMSミラー109aは、式(2)のように水平方向(y軸回り)に回転角一定となるよう共振駆動される。なお、式(1)においてθ(t)は時間tに対応するMEMSミラー109aの垂直方向(x軸回り)の回転角度、αはMEMSミラー109aの駆動の中心の角度、θは振幅角、aは回転速度を、それぞれ表す。また、式(2)においてθ(t)は時間tに対応するMEMSミラー109aの水平方向(y軸回り)の回転角度、θhmaxは振幅角、ωは角速度、fは角速度ωに対応する周波数、πは円周率を、それぞれ表す。
【0040】
【数1】

なお、フレームレートが変更された場合、MEMSミラー109aの垂直方向の回転速度が変わり式(1)の回転速度aの値が対応して変更される。また、投影角度が変更された場合、MEMSミラー109aの垂直方向の駆動中心が変わり式(1)の角αの値が対応して変更される。
【0041】
【数2】

なお、アスペクト比または走査角が変更された場合、MEMSミラー109aの水平方向の振幅角が変わり式(2)のθhmaxの値が対応して変更される。また、駆動周波数が変更された場合、式(2)の角速度ωおよび周波数fの値が対応して変更される。
【0042】
また、点Qの位置ベクトルは式(3)のように表される。なお、式(3)においてβは点Qのy軸からの角度を表す。
【0043】
【数3】

また、MEMSミラー109aの法線方向の単位ベクトルは式(4)のように表される。
【0044】
【数4】

よって、走査される方向の点Rのベクトルは式(5)のように表される。なお、式(5)においてx(t)、y(t)およびz(t)はそれぞれ、時間tに対応する点Rのx座標、y座標およびz座標を表す。
【0045】
【数5】

ここで、テーブル1の投影面は、z軸に垂直で(0,0,D)を通る平面上に位置する。よって、テーブル上に走査される点Sは、式(6)のように表される。なお、式(6)においてDは、テーブル1のz座標を表す。
【0046】
【数6】

図8に示すように、この点Sのx座標およびy座標を画像1aの画素に対応するようにv(x,y)により線形変換すると、時間情報と画像変換情報との関係式は、式(7)のように表される。
【0047】
【数7】

映像処理部111および位置取得CPU122は、導出された時間情報と画像変換情報との関係式(式(7))に基づいて、レーザ光のテーブル上の走査軌跡を推定する。
【0048】
ここで、本実施形態では、映像処理部111および位置取得CPU122は、図9に示すように、水平同期信号に応じたラインごとにそれぞれ走査軌跡を近似してレーザ光のテーブル上の走査軌跡を推定する。また、映像処理部111および位置取得CPU122は、同じ時間情報と画像座標変換情報との関係式に基づいてレーザ光のテーブル2上の走査軌跡を近似式にして推定する。
【0049】
式(8)〜式(10)を用いて、iライン目の近似式について説明する。水平同期信号を基準とした時間をtofsとして、u(t)の式をテイラー展開して近似する。なお、iライン目の開始位置における時間はtofs=0とする。また、iライン目の終了位置における時間はMEMSミラー109aの水平方向の周波数fを用いてtofs=1/2fと表せる。ここで、開始位置と終了位置の中央の時間tofs=1/4fを中心にテイラー展開すると、x座標は、式(8)のように表せ、y座標は、式(9)のように表せる。
【0050】
【数8】

【0051】
【数9】

なお、式(8)のuix(tofs)は、レーザ光のテーブル1上の走査軌跡の時間tofsに対応するx座標を表す。また、a0ix〜a7ixは、それぞれ、u(t)のx座標の関数の0次〜7次微分のt=1/4f(展開中心)における微分係数である。また、式(9)のuiy(tofs)は、レーザ光のテーブル1上の走査軌跡の時間tofsに対応するy座標を表す。また、a0iy〜a7iyは、それぞれ、u(t)のy座標の関数の0次〜7次微分のt=1/4f(展開中心)における微分係数である。
【0052】
本実施形態では、上記のように、光検出部121により受光されたレーザ光の受光情報と映像処理部111が画像1aを補正する際に用いた投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報とに基づいてタッチペン2の位置を取得する位置取得CPU122を設けることによって、投影された画像1aの歪みを補正した場合に、位置取得CPU122により画像1aを補正する際に用いたのと共通の投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報を用いてタッチペン2の位置を取得することができるので、歪みが補正された画像1aに対応するようにタッチペン2の位置を対応させて取得することができる。その結果、画像1aの歪みを補正して投影した際に、歪みが補正された画像1aに対応するタッチペン2の位置を精度よく取得することができる。
【0053】
また、本実施形態では、上記のように、投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報に基づいてレーザ光のテーブル1上の走査軌跡を推定して、推定した走査軌跡に基づいて投影された画像1aの歪みを補正するように映像処理部111を構成するとともに、投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報に基づいてレーザ光の投影領域上の走査軌跡を推定して、推定した走査軌跡と受光情報とに基づいて検出対象物の位置を取得するように位置取得CPU122を構成することによって、位置取得CPU122がタッチペン2の位置を取得するために用いる走査軌跡が、映像処理部111が画像補正する際に用いる走査軌跡と同じ投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報に基づいて推定されるので、位置取得CPU122が容易に補正後の画像1aに対応するタッチペン2の位置を精度よく取得することができる。
【0054】
また、本実施形態では、上記のように、投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報を、ブランキング期間中に更新するように構成することによって、レーザ光が出力されていないブランキング期間中に投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報が更新されるので、1枚の映像表示フレームを走査している途中に補正画像が更新されてしまうことを抑制することができる。
【0055】
また、本実施形態では、上記のように、投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報を、映像処理部111および位置取得CPU122により、互いに同期して更新するように構成することによって、映像処理部111により投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報に基づいて推定される走査軌跡と位置取得CPU122により投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報に基づいて推定される走査軌跡とを略同じタイミングで更新することができるので、映像処理部111により更新された投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報に対応して画像補正が行われた直後でも、位置取得CPU122により補正後の画像1aに対応するタッチペン2の位置を精度よく取得することができる。
【0056】
また、本実施形態では、上記のように、位置取得CPU122を、投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報が更新された際に、更新後所定の時間(たとえば1秒)が経過するまで位置取得を行わないように構成することによって、投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報が更新されたことにより補正画像が更新された場合に、ユーザが更新後の補正画像に対応させてタッチペン2を移動させた場合でもユーザがタッチペン2を移動させるのを待って移動後のタッチペン2の位置を取得することができる。
【0057】
また、本実施形態では、上記のように、映像処理部111を、位置取得CPU122がレーザ光のテーブル2上の走査軌跡を推定するための時間情報と画像座標変換情報との関係式と同じ関係式に基づいてレーザ光のテーブル2上の走査軌跡を推定して、推定した走査軌跡に基づいて投影された画像の歪みを補正するように構成することによって、映像処理部111により推定される走査軌跡と位置取得CPU122により推定される走査軌跡とが同じになるので、位置取得CPU122が補正後の画像に対応するタッチペン2の位置をより精度よく取得することができる。
【0058】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0059】
たとえば、上記実施形態では、画像を投影領域としてのテーブルに投影する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、画像をスクリーンなどの投影領域に投影してもよいし、レーザ光を分けてテーブルとスクリーンのように2つ以上の投影領域に投影するようにしてもよい。
【0060】
また、上記実施形態では、画像補正部としての映像処理部111がレーザ光の走査軌跡を推定するために用いた画像補正用情報および投影条件情報としての投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報と、位置取得部としての位置取得CPU122がレーザ光の走査軌跡を推定するために用いた位置取得用情報および投影条件情報としての投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報とが同じである例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、画像補正用情報と位置取得用情報とで少なくとも1つの同じ投影条件情報を含んでいればよい。たとえば、画像補正用情報として投影角度、MEMSミラー109aの駆動周波数、MEMSミラー109aの走査角、画像1aの解像度および画像1aのアスペクト比の情報を用いて、位置取得用情報として投影角度の情報のみを用いるようにしてもよい。この場合、位置取得部は、走査軌跡を推定するために複雑な計算をしなくてもよく、簡易な構成にすることが可能である。
【0061】
また、上記実施形態では、画像補正部としての映像処理部111がレーザ光の走査軌跡を推定するために用いた時間情報と画像座標変換情報との関係式と、位置取得部としての位置取得CPU122がレーザ光の走査軌跡を推定するために用いた時間情報と画像座標変換情報との関係式とが同じ関係式である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、少なくとも1つの同じ投影条件情報を用いていれば画像補正部がレーザ光の走査軌跡を推定するために用いた時間情報と画像座標変換情報との関係式と、位置取得部がレーザ光の走査軌跡を推定するために用いた時間情報と画像座標変換情報との関係式とが、互いに異なる関係式であってもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、画像を投影する赤緑青のレーザ光を照射することにより検出対象物としてタッチペンの位置(座標)を取得する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、赤外線レーザのような画像投影に寄与しない(非可視光の)検出専用のレーザ光により検出対象物の位置(座標)を検知してもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、画像補正部としての映像処理部111、受光部としての光検出部121および位置取得部としての位置取得CPU122がプロジェクタに設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、受光部がプロジェクタとは別の装置に設けられていてもよい。また、位置取得部、受光部および画像補正部が互いに別の装置に設けられていてもよい。
【0064】
また、上記実施形態では、画像補正部としての映像処理部111および位置取得部としての位置取得CPU122が水平同期信号に応じたラインごとにそれぞれ走査軌跡を近似してレーザ光の走査軌跡を推定する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、画像補正部および位置取得部は、導出された時間情報と画像変換情報との関係式(式(7))に基づいて、図10に示すように、フレーム毎にレーザ光の投影領域上の走査軌跡を推定してもよい。この場合、たとえば、画像補正部および位置取得部は、垂直同期信号に応じて各フレームの開始時間をt=0とし、垂直同期信号からレーザ光を検出するまでの経過時間をtとし、回路処理の遅延時間をΔtとした場合に、式(10)のようにレーザ光の投影領域上の走査軌跡を推定してもよい。なお、遅延時間Δtは一定の時間(たとえば、0.1ミリ秒)である。遅延時間Δtを考慮することにより、より精度よく検出対象物の位置を取得することが可能である。また、式(10)のw(t)は、レーザ光の投影領域上の走査軌跡の時間tに対応する座標を表す。
【0065】
【数10】

【符号の説明】
【0066】
1 テーブル(投影領域)
1a 画像
2 タッチペン(検出対象物)
100 プロジェクタ(プロジェクタシステム)
103、104、105 レーザ光源(レーザ光発生部)
109 画像投影部
109a MEMSミラー(走査部)
111 映像処理部(画像補正部)
121 光検出部(受光部)
122 位置取得CPU(位置取得部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を出力するレーザ光発生部と、
前記レーザ光を走査する走査部を含み画像を投影領域に投影する画像投影部と、
投影された前記画像の歪みを投影条件情報に基づいて補正する画像補正部と、
検出対象物により反射された前記レーザ光を受光する受光部と、
前記受光部により受光された前記レーザ光の受光情報と前記画像補正部が画像を補正する際に用いた前記投影条件情報とに基づいて前記検出対象物の位置を取得する位置取得部とを備える、プロジェクタ。
【請求項2】
前記画像補正部は、前記投影条件情報を含む画像補正用情報に基づいて前記レーザ光の前記投影領域上の走査軌跡を推定して、推定した前記走査軌跡に基づいて前記投影された画像の歪みを補正するように構成されており、
前記位置取得部は、前記投影条件情報を含む位置取得用情報に基づいて前記レーザ光の前記投影領域上の走査軌跡を推定して、推定した前記走査軌跡と前記受光情報とに基づいて前記検出対象物の位置を取得するように構成されている、請求項1に記載のプロジェクタ。
【請求項3】
前記画像補正用情報および前記位置取得用情報を、映像表示フレーム周期の自然数倍周期に同期して更新するように構成されている、請求項2に記載のプロジェクタ。
【請求項4】
前記画像補正用情報および前記位置取得用情報を、ブランキング期間中に更新するように構成されている、請求項2または3に記載のプロジェクタ。
【請求項5】
前記画像補正用情報および前記位置取得用情報を、互いに同期して更新するように構成されている、請求項2〜4のいずれか1項に記載のプロジェクタ。
【請求項6】
前記投影条件情報は、投影角度、前記走査部の駆動周波数、前記走査部の走査角、画像の解像度および画像のアスペクト比のうち少なくとも1つを含む、請求項2〜5のいずれか1項に記載のプロジェクタ。
【請求項7】
前記位置取得部は、前記位置取得用情報が更新された際に、更新後所定の時間が経過するまで位置取得を行わないように構成されている、請求項2〜6のいずれか1項に記載のプロジェクタ。
【請求項8】
前記位置取得部は、前記位置取得用情報を用いて導出した時間情報と画像座標変換情報との関係式に基づいて前記レーザ光の前記投影領域上の走査軌跡を推定して、推定した前記走査軌跡と前記受光情報とに基づいて画像の歪みが補正された状態で投影された補正画像に対応する前記検出対象物の位置を取得するように構成されている、請求項2〜7のいずれか1項に記載のプロジェクタ。
【請求項9】
前記画像補正部は、前記位置取得用情報と同じ前記画像補正用情報を用いて導出した時間情報と画像座標変換情報との関係式に基づいて前記レーザ光の前記投影領域上の走査軌跡を推定して、推定した前記走査軌跡に基づいて前記投影された画像の歪みを補正するように構成されている、請求項8に記載のプロジェクタ。
【請求項10】
前記画像補正部は、前記位置取得部が前記レーザ光の前記投影領域上の走査軌跡を推定するための時間情報と画像座標変換情報との前記関係式と同じ関係式に基づいて前記レーザ光の前記投影領域上の走査軌跡を推定して、推定した前記走査軌跡に基づいて前記投影された画像の歪みを補正するように構成されている、請求項8または9に記載のプロジェクタ。
【請求項11】
レーザ光を出力するレーザ光発生部と、
前記レーザ光を走査する走査部を含み画像を投影領域に投影する画像投影部と、
投影された前記画像の歪みを投影条件情報に基づいて補正する画像補正部と、
検出対象物により反射された前記レーザ光を受光する受光部と、
前記受光部により受光された前記レーザ光の受光情報と前記画像補正部が画像を補正する際に用いた前記投影条件情報とに基づいて前記検出対象物の位置を取得する位置取得部とを備える、プロジェクタシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−65923(P2013−65923A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201841(P2011−201841)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】