説明

プロジェクター

【課題】光学系の簡素化が図れるとともに、高輝度のカラー画像を形成できるプロジェクターを提供する。
【解決手段】プロジェクター1を構成する光変調装置は、透過型光変調装置30Aと、反射型光変調装置30Bとを備える。そして、プロジェクター1は、光源装置11から出射された光束を反射及び透過により分離し、透過型光変調装置30A及び反射型光変調装置30Bにそれぞれ導く導光装置15と、導光装置15から反射型光変調装置30Bに至る光束の光路中に配設され、導光装置15から出射される光束を時分割形式で複数の色光に分離して反射型光変調装置30Bに出射する色分離装置20と、透過型光変調装置30A及び反射型光変調装置30Bにて変調された光束を合成して投射光学装置50に出射する光合成装置40とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクターに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色光をそれぞれ変調する3つの光変調装置と、各光変調装置で変調された各色光を合成してカラー画像を形成するクロスダイクロイックプリズムとを備えた三板式のプロジェクターが知られている(例えば、特許文献1参照)。
そして、特許文献1に記載のプロジェクターでは、3つの光変調装置に応じた3つの光路が設けられている。また、光源装置(光源ランプユニット)から出射された光束(白色光)をR,G,Bの各色光に分離し、各光路に導く手段として、複数のダイクロイックミラーが用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−203514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のプロジェクターでは、光変調装置が3つ設けられているので、当該3つの光変調装置に応じた3つの光路を設ける必要がある。
また、光源装置から出射された光束をR,G,Bの各色光に分離し、各光路に導く手段として、複数のダイクロイックミラーが必要となる。
したがって、プロジェクターの光学系が複雑化してしまう、という問題がある。
ここで、プロジェクターの光学系を簡素化するために、光変調装置を1つのみ設け、当該1つのみの光変調装置にてカラー画像を形成する構成(単板式のプロジェクター)も考えられるが、高輝度のカラー画像を形成することが難しい、という問題がある。
【0005】
本発明の目的は、光学系の簡素化が図れるとともに、高輝度のカラー画像を形成できるプロジェクターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のプロジェクターは、光源装置と、前記光源装置から出射された光束を変調する光変調装置と、前記光変調装置にて変調された光束を投射する投射光学装置とを備えたプロジェクターであって、前記光変調装置は、透過型光変調装置と、反射型光変調装置とを備え、当該プロジェクターは、前記光源装置から出射された光束を反射及び透過により分離し、前記透過型光変調装置及び前記反射型光変調装置にそれぞれ導く導光装置と、前記導光装置から前記反射型光変調装置に至る光束の光路中に配設され、前記導光装置から出射される光束を時分割形式で複数の色光に分離して前記反射型光変調装置に出射する色分離装置と、前記透過型光変調装置及び前記反射型光変調装置にて変調された光束を合成して前記投射光学装置に出射する光合成装置とを備えることを特徴とする。
【0007】
ここで、上述した透過型光変調装置は、光入射面に入射した光束を変調し、当該変調した光束を光入射面とは反対側の光出射面から光束の入射方向と同一方向に出射する光変調装置を意味する。
一方、上述した反射型光変調装置は、光入射面に入射した光束を変調した後、内部の反射層にて反射させて、光入射面から光束の入射方向とは反対方向に出射する光変調装置を意味する。
【0008】
本発明のプロジェクターでは、透過型光変調装置及び反射型光変調装置の2つが設けられているので、当該2つの光変調装置に応じた2つの光路のみを設けることで対応できる。
また、プロジェクターが上述した導光装置を備えるので、導光装置を介して光源装置から出射された光束(白色光)を透過型光変調装置に入射させ、当該透過型光変調装置に例えばモノクロ階調の画像を形成させることができる。
【0009】
さらに、導光装置から反射型光変調装置に至る光束の光路中に上述した色分離装置が配設されているので、色分離装置にて時分割形式で分離された複数の色光を反射型光変調装置に入射させ、当該反射型光変調装置に時間的に順次、複数の色光の画像を形成させることができる。言い換えれば、反射型光変調装置にて形成された複数の色光の画像は時間的に混合されてカラー画像となるので、反射型光変調装置にカラー画像を形成させることができる。
そして、プロジェクターが上述した光合成装置を備えるので、透過型光変調装置及び反射型光変調装置にて変調された光束を光合成装置に合成させ、当該合成させた光束を投射光学装置にて投射させることができる。
【0010】
以上のように、2つの光変調装置に応じた2つの光路のみを設けることで対応でき、従来のような複数のダイクロイックミラーを不要とするため、従来のような三板式のプロジェクターと比較して、光学系の簡素化が図れる。
また、反射型光変調装置にて形成されたカラー画像と透過型光変調装置にて形成された画像(例えば、モノクロ階調の画像)とを合成するので、例えば、光変調装置を1つのみ設け、当該1つのみの光変調装置にてカラー画像を形成する構成と比較して、コントラストを低下させることなく、高輝度のカラー画像を形成できる。
【0011】
本発明のプロジェクターでは、前記色分離装置は、前記反射型光変調装置の画像形成面に対して光学的に共役となる共役面からずれた位置に配設されていることが好ましい。
ところで、色分離装置が反射型光変調装置の画像形成面に対して光学的に共役となる共役面に合致する位置に配設されている場合には、以下の問題が生じる恐れがある。
すなわち、色分離装置に異物等が付着している場合には、当該異物等による像が投影画像に映り込むこととなる。
本発明では、色分離装置が上述した共役面からずれた位置に配設されているので、色分離装置に異物等が付着した場合であっても、当該異物等による像がデフォーカスされて投影画像に映り込むことがなく、投影画像を良好に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施形態におけるプロジェクターの概略構成を示す図。
【図2】本実施形態におけるカラーホイールの概略構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
〔プロジェクターの構成〕
図1は、プロジェクター1の概略構成を示す図である。
プロジェクター1は、画像を投射してスクリーン(図示略)上に投影画像を表示する。
このプロジェクター1は、図1に示すように、照明光学装置10と、色分離装置としてのカラーホイール20と、透過型光変調装置30A及び反射型光変調装置30Bと、光合成装置40と、投射光学装置50とを備える。
【0014】
〔照明光学装置の構成〕
照明光学装置10は、透過型光変調装置30A及び反射型光変調装置30Bの各画像形成面に略均一に光束を照射する。
この照明光学装置10は、図1に示すように、光源装置11と、ロッドインテグレーター12と、第1,第2結像レンズ13,14と、導光装置としてのワイヤーグリッド15と、第1,第2のリレー光学系16,17と、第1,第2フィールドレンズ18,19とを備える。
光源装置11は、図1に示すように、光源ランプ11Aと、光源ランプ11Aから出射された光束を反射させ、ロッドインテグレーター12における光入射側の端面12Aに向けて集束させるリフレクター11Bとを備える。
【0015】
ロッドインテグレーター12は、四角柱状に形成され、図1に示すように、光源装置11に対して光路下流側に配設される。そして、ロッドインテグレーター12は、リフレクター11Bにて集束された光束を内部に導入し、当該光束を内部で多重反射させる。すなわち、ロッドインテグレーター12は、光源ランプ11Aの像が持つ像内の輝度ムラを低減し、照度分布の均一な光束を生成する。
そして、ロッドインテグレーター12における光出射側の端面12B近傍において、透過型光変調装置30A及び反射型光変調装置30Bの各画像形成面を照射する光源面を形成する。このため、ロッドインテグレーター12における光出射側の端面12Bの形状は、透過型光変調装置30A及び反射型光変調装置30Bの各画像形成面と略同一のアスペクト比で形成されている。
【0016】
第1,第2結像レンズ13,14は、図1に示すように、ロッドインテグレーター12の光路下流側に配設される。そして、第1,第2結像レンズ13,14は、第1,第2フィールドレンズ18,19及び第1,第2のリレー光学系16,17とともに、ロッドインテグレーター12から出射された光束を透過型光変調装置30A及び反射型光変調装置30Bの各画像形成面上にそれぞれ結像させる。
ワイヤーグリッド15は、図1に示すように、第1,第2結像レンズ13,14の光路下流側において、第1,第2結像レンズ13,14を介した光束の光軸に対して45°傾斜して配設される。
【0017】
そして、ワイヤーグリッド15は、第1,第2結像レンズ13,14を介した光束を反射及び透過により分離し、透過型光変調装置30A及び反射型光変調装置30Bに導く。
具体的に、ワイヤーグリッド15は、格子構造に基づく回折により入射した光束を偏光分離する。そして、ワイヤーグリッド15は、入射した光束のうち、S偏光成分の光束L1(図1)を反射させ、当該光束L1を透過型光変調装置30Aに導く。また、ワイヤーグリッド15は、入射した光束のうち、P偏光成分の光束L2(図1)を透過させ、当該光束L2を反射型光変調装置30Bに導く。
【0018】
第1,第2のリレー光学系16,17は、図1に示すように、ワイヤーグリッド15から反射型光変調装置30Bに至る光束の光路中に配設され、ワイヤーグリッド15から出射されたP偏光成分の光束L2を反射型光変調装置30Bの画像形成面まで導光する。
そして、第1,第2のリレー光学系16,17は、照明効率を向上させるために、ロッドインテグレーター12における光出射側の端面12Bと反射型光変調装置30Bの画像形成面とを光学的に共役とする結像関係を満足するように設計されている。
なお、本実施形態では、第1,第2のリレー光学系16,17を構成する各レンズは、屈折率が1.7以上の材料で構成されている。
【0019】
〔カラーホイールの構成〕
図2は、カラーホイール20の概略構成を示す図である。
カラーホイール20は、図1に示すように、第1,第2のリレー光学系16,17の間に配設され、第1のリレー光学系16を介した光束L2の光軸に平行となる回転軸RAxを中心として回転可能に構成されている。
そして、カラーホイール20は、第1のリレー光学系16を介した光束L2を時分割形式で赤(R)、緑(G)、青(B)の波長領域の光束に分離する。
具体的に、カラーホイール20は、図2に示すように、カラーフィルター21を備える。
カラーフィルター21は、カラーホイール20の回転方向に沿って区切られた3つの扇型の領域に透過型色フィルター21R,21G,21Bがそれぞれ形成されている。
これら透過型色フィルター21R,21G,21Bとしては、例えば、スパッター等の蒸着により誘電体多層膜を成膜することで形成できる。
【0020】
ここで、透過型色フィルター21Rは、Rの波長領域の光束(R色光)を透過させ、他の波長領域の光束を反射または吸収することで、R色光のみを出射する。
同様に、透過型色フィルター21G,21Bは、それぞれG,Bの波長領域の光束(G,B色光)を透過させ、他の波長領域の光束を反射または吸収することで、G色光またはB色光のみを出射する。
なお、本実施形態では、カラーフィルター21は、反射型光変調装置30Bの画像形成面(ロッドインテグレーター12における光出射側の端面12B)に対して光学的に共役となる共役面FC(図1)から光軸に沿ってずれた位置に配設されている。
そして、カラーホイール20は、制御装置(図示略)により回転制御される。
例えば、制御装置は、入力する画像信号の同期信号に同期してカラーホイール20を一定周波数で回転させる。このため、カラーホイール20に入射した光束L2は、時間的に順次、R,G,B色光として出射される。
【0021】
〔光変調装置の構成〕
透過型光変調装置30Aは、透過型の液晶パネルで構成され、図1に示すように、ワイヤーグリッド15にて反射された光束L1(白色光)が入射される第1フィールドレンズ18の光路下流側に配設される。
そして、透過型光変調装置30Aは、制御装置(図示略)による制御の下、入射した白色光を変調して画像信号に応じた画像(モノクロ階調の画像)を形成する。
なお、透過型光変調装置30Aの光路上流側には、図1に示すように、第1位相差板31が配設されている。また、光路下流側には、第2位相差板32が配設されている。
第1位相差板31は、1/2波長板で構成され、第1フィールドレンズ18を介したS偏光成分の光束L1をP偏光成分の光束に変換する。
また、第2位相差板32も同様に、1/2波長板で構成され、透過型光変調装置30Aにて変調された画像(S偏光成分の光束)をP偏光成分の光束に変換する。
【0022】
反射型光変調装置30Bは、反射型の液晶パネルで構成され、図1に示すように、第2のリレー光学系17の光路下流側に配設される。
なお、透過型光変調装置30A及び反射型光変調装置30B間において、画素数及び画素ピッチは、同一に設定されているものである。
そして、反射型光変調装置30Bは、以下に示すように、制御装置(図示略)により制御される。
【0023】
例えば、制御装置は、カラーホイール20の回転位置を検出するフォトセンサー等の検出部からの検出信号に基づいて、反射型光変調装置30Bを制御する。
すなわち、制御装置は、カラーホイール20の回転位置がR色光を出射する位置(透過型色フィルター21Rに光束が入射している位置)にある場合には、画像信号に基づいて、入射したR色光を変調させ、R色光用の画像を反射型光変調装置30Bに形成させる。
同様に、制御装置は、カラーホイール20の回転位置がG,B色光を出射する各位置(透過型色フィルター21G,21Bに光束が入射している各位置)にある場合には、画像信号に基づいて、入射したG,B色光を変調させ、G,B色光用の画像を反射型光変調装置30Bに形成させる。
結果として、反射型光変調装置30Bは、時間的に順次、R,G,B色光の画像を出射することとなり、これら画像が時間的に混合されてカラー画像が得られる(所謂フィールドシーケンシャルカラー方式)
【0024】
〔光合成装置の構成〕
光合成装置40は、図1に示すように、偏光ビームスプリッターで構成され、透過型光変調装置30Aにて変調され第2位相差板32を介したP偏光成分の光束L1を透過させる。また、光合成装置40は、第2のリレー光学系17及び第2フィールドレンズ19を介したP偏光成分の光束L2を透過させ、反射型光変調装置30Bにて変調されたS偏光成分の光束L2を反射させる。
すなわち、光合成装置40は、以上のような透過及び反射により、透過型光変調装置30Aにて変調された光束L1と、反射型光変調装置30Bにて変調された光束L2とを合成して、投射光学装置50に出射する。
そして、投射光学装置50は、光合成装置40にて合成された光束をスクリーン(図示略)に投射する。
【0025】
上述した本実施形態によれば、以下の効果がある。
本実施形態のプロジェクター1では、透過型光変調装置30A及び反射型光変調装置30Bの2つが設けられているので、2つの光変調装置30A,30Bに応じた2つの光路のみを設けることで対応できる。
また、プロジェクター1がワイヤーグリッド15を備えるので、ワイヤーグリッド15を介して光源装置11から出射された光束L1(白色光)を透過型光変調装置30Aに入射させ、透過型光変調装置30Aにモノクロ階調の画像を形成させることができる。
【0026】
さらに、ワイヤーグリッド15から反射型光変調装置30Bに至る光束の光路中にカラーホイール20が配設されているので、カラーホイール20にて時分割形式で分離されたR,G,Bの各色光を反射型光変調装置30Bに入射させ、反射型光変調装置30Bに時間的に順次、R,G,Bの各色光の画像を形成させることができる。すなわち、反射型光変調装置30Bにて形成されたR,G,Bの各色光の画像は時間的に混合されてカラー画像となるため、反射型光変調装置30Bにカラー画像を形成させることができる。
そして、プロジェクター1が光合成装置40を備えるので、透過型光変調装置30A及び反射型光変調装置30Bにて変調された光束L1,L2を光合成装置40にて合成し、当該合成した光束を投射光学装置50にてスクリーンに投射させることができる。
【0027】
以上のように、2つの光変調装置30A,30Bに応じた2つの光路のみを設けることで対応でき、従来のような複数のダイクロイックミラーを不要とするため、従来のような三板式のプロジェクターと比較して、光学系の簡素化が図れる。
また、反射型光変調装置30Bにて形成されたカラー画像と透過型光変調装置30Aにて形成されたモノクロ階調の画像とを合成するので、例えば、光変調装置を1つのみ設け、当該1つのみの光変調装置にてカラー画像を形成する構成と比較して、コントラストを低下させることなく、高輝度のカラー画像を形成できる。
【0028】
また、カラーホイール20を構成するカラーフィルター21は、共役面FCから光軸に沿ってずれた位置に配設されている。
このことにより、カラーフィルター21に異物等が付着した場合であっても、当該異物等による像がデフォーカスされて投影画像に映り込むことがない。また、カラーフィルター21の回転動作についても、投影画像に影響を与えることがない。したがって、投影画像を良好に維持できる。
【0029】
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、本発明に係る導光装置として、ワイヤーグリッド15を採用していたが、入射した光束を反射及び透過により分離する構成であれば、いずれの構成でもよく、例えば、光合成装置40と同様の偏光ビームスプリッターを採用しても構わない。
同様に、光合成装置40についても、透過型光変調装置30A及び反射型光変調装置30Bにて変調された光束を合成する構成であれば、いずれの構成でもよく、例えば、ワイヤーグリッドを採用しても構わない。
【0030】
前記実施形態では、カラーホイール20を構成するカラーフィルター21は、3つの透過型色フィルター21R,21G,21Bを備えていたが、これに限らない。
例えば、カラーフィルター21としては、3つの透過型色フィルター21R,21G,21Bの他、入射した光束(白色光)をそのまま透過させる透光領域を設けても構わない。
また、カラーフィルター21としては、R,G,Bの3つの透過型色フィルター21R,21G,21Bに限らず、シアン、マゼンダ、イエローの3つの透過型色フィルターを採用しても構わない。
【0031】
前記実施形態では、本発明に係る色分離装置として、カラーホイール20を採用していたが、ワイヤーグリッド15から出射される光束L2を時分割形式で複数の色光に分離する構成であれば、その他の構成を採用しても構わない。
前記実施形態では、反射型光変調装置30Bとして反射型の液晶パネルを採用していたが、これに限らず、マイクロミラーを用いたデバイス等、液晶以外の反射型光変調装置を採用しても構わない。
前記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行うフロントタイプのプロジェクターの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行うリアタイプのプロジェクターにも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、プレゼンテーションやホームシアターに用いられるプロジェクターに利用できる。
【符号の説明】
【0033】
1・・・プロジェクター、11・・・光源装置、15・・・ワイヤーグリッド(導光装置)、20・・・カラーホイール(色分離装置)、30A・・・透過型光変調装置、30B・・・反射型光変調装置、40・・・光合成装置、50・・・投射光学装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源装置と、前記光源装置から出射された光束を変調する光変調装置と、前記光変調装置にて変調された光束を投射する投射光学装置とを備えたプロジェクターであって、
前記光変調装置は、
透過型光変調装置と、反射型光変調装置とを備え、
当該プロジェクターは、
前記光源装置から出射された光束を反射及び透過により分離し、前記透過型光変調装置及び前記反射型光変調装置にそれぞれ導く導光装置と、
前記導光装置から前記反射型光変調装置に至る光束の光路中に配設され、前記導光装置から出射される光束を時分割形式で複数の色光に分離して前記反射型光変調装置に出射する色分離装置と、
前記透過型光変調装置及び前記反射型光変調装置にて変調された光束を合成して前記投射光学装置に出射する光合成装置とを備える
ことを特徴とするプロジェクター。
【請求項2】
請求項1に記載のプロジェクターにおいて、
前記色分離装置は、
前記反射型光変調装置の画像形成面に対して光学的に共役となる共役面からずれた位置に配設されている
ことを特徴とするプロジェクター。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−109134(P2013−109134A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253735(P2011−253735)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】