説明

プロジェクタ装置

【課題】プロジェクタ装置において、装置本体とスクリーンを相対的に移動することで装置本体とスクリーンの間の距離が変化が生じても、スクリーン上の合焦状態の映像の輝度を所望する一定の値に保たせることを目的とする。
【解決手段】 プロジェクタ装置1からスクリーンに映像光を出力し、その映像光によって映されるスクリーン上の映像について合焦手段14によって合焦状態を得、この合焦状態を得るためにレンズ群12のフォーカス制御に係る量を測度手段15で測定し、制御手段10がその測定結果に基づいてプロジェクタ装置1とスクリーンの間の距離を求め、且つ、プロジェクタ装置1からその離隔距離における映像が所望の輝度を有するように出力ランプ3の出力を演算・制御するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、光源からの光を映像光に加工してスクリーンの側に出力し、結果的に、スクリーン上に所望の映像を投影させるプロジェクタ装置に関する。
特に、装置本体及び映像を観る者に対して前方に配設したスクリーンに映像光を投光し、その投光された映像光がスクリーン上で反射されて来る映像光をユーザーが観るフロント投光タイプのプロジェクタ装置において、スクリーン上で得られる映像に係る輝度の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクタ装置による映像の鑑賞において、スクリーン上の映像に係る輝度は映像を観る者にとって大きな意味を持つ。
他方、フロント投光タイプのプロジェクタ装置は装置本体とスクリーンとの間の距離が可変するように構成されているが、装置本体とスクリーンの距離を変化させるとこのことによって、スクリーン上の映像に係る輝度及び映像の大きさが変化する。
【0003】
従って、フロント投光タイプのプロジェクタ装置は、スクリーンとの間の距離を変化させると、その都度スクリーン上の映像について最適な輝度を得る修正の必要がある。
装置本体とスクリーンとの間の距離が可変するように構成されているフロント投光タイプのプロジェクタ装置であって、装置本体とスクリーンとの間の距離を変化させることによってスクリーン上の映像に係る輝度を修正する技術として、例えば、下記に示す文献が知られている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−90705号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特開2002−90705号公報(以下、「先行発明」と称する。)で開示されている技術は、スクリーン上の映像に係る輝度を調節可能にすることを目的とし、斯かる目的を達成する手段として光源とスクリーンとの間に投影光の量を調節する遮光板を介在させた構成を取っている。
斯かる構成の先行発明では、プロジェクタとスクリーンの間の距離を変化させると、その距離の長さに対応してスクリーン上の映像は拡大又は縮小する。この映像の拡大又は縮小に対応して、距離の二乗に反比例してスクリーン上の映像に係る輝度が変化する。
【0006】
先行発明は、プロジェクタとスクリーンの間の距離の変化によって生じるスクリーン上の映像に係る輝度の変化を、遮光板動作装置を機能させることによって対応させている。
然るに、先行発明は、遮光板動作装置をレンズアレイ等の近傍といったスペースに大きな余裕のない空間に配設されており、設計に大きな制約が生じたり製造組立が煩雑で手間取るという問題があった。
【0007】
この発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、装置本体とスクリーンとの間の距離を変化させることによってスクリーン上に映し出される映像に係る輝度は変化するが、前記距離の変化があっても予め設定した所望の輝度を保持した映像が得られるプロジェタ装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、装置本体とスクリーンとの間の距離を測定し、その測定結果に対応して所望の輝度の映像がスクリーン上で得られるように、光源の出力を調整する構成としたプロジェクタ装置である。
その詳細な構成は、出力の調節が可能な投影用の光を出力する光源と、その光源から投影用の光を入力し、スクリーン上で映像を得るための映像光に加工して出力する映像光出力手段と、レンズを含み、前記映像光出力手段からの映像光を透過させてその映像光をスクリーンの側に出力し、且つ、スクリーン上で映像が合焦状態を得るように映像光のフォーカスの調節が可能な光学手段と、その光学手段においてフォーカスを調整して映像がスクリーン上で合焦状態が得られると、そのフォーカス調節の量に基づいてその合焦状態における前記光学手段からスクリーンの間の距離を算出し、且つ、その算出結果に基づいてスクリーン上の投影光に係る輝度を算出し、更に、そのスクリーン上の投影光に係る輝度に基づいてスクリーン上の投影光に係る輝度が所望の値になるように上記光源の出力を制御する制御手段と、が備えられてなるプロジェクタ装置である。
【0009】
この発明のプロジェクタ装置において、装置本体側である光学手段からの映像光による映像がフォーカス調整を行ってスクリーン上で合焦の状態が得られた際に、その光学手段からスクリーンまでの間の距離を測定する具体的な手段として、光学手段からの映像光がスクリーン上で合焦の状態の映像が得られた際の映像光の光束と光軸によって作られる角度に基づいて求めるものが挙げられる。
従って、初期状態で映像光の光束と光軸によって作られる角度が既知であって、フォーカスの調整の量が前記角度に対する変化量として換算すると、フォーカスの調節後の映像光の光束と光軸によって作られる新たな角度が得られるので、この新たな角度に基づいて光学手段(装置本体)からスクリーンまでの間の距離を求めることが可能であり、ここで求まる距離に基づいてスクリーン上の映像の輝度を算出することが可能である。
【0010】
映像に係る輝度と距離の関係は、斯かる構成のプロジェクタ装置は装置本体からスクリーンまでの距離は可変であって、スクリーン上の映像に係る輝度は光源からの距離の二乗に反比例して減衰するから、その輝度の減衰分を所望の輝度が得られるように補うとよいということになる。
ここで、前記距離を求める具体的な方法は、図1に示すように、例えば壁であって位置が固定されているスクリーンSに対し、レンズLが距離dだけ離れた位置に配設されている。そして、左方からの映像光がレンズLを透過してスクリーンSの上で合焦の状態が得られている。
尚、この場合のレンズLの半径は、rとする。
【0011】
ここで、映像光の光束がレンズLを通過したことによってθの角度を持った場合、三角関数の正接の定義から、等式:tanθ=r÷dが成り立つ。
この等式を変形することによって、等式:d=r/tanθが成り立つ。ここで、rはレンズLの半径であって既知の定数であるから、角度θが求まると、レンズLからスクリーンSの間の距離dを得ることが可能になる。
【0012】
他方、角度θの初期の値は既知であり、レンズLを透過した映像光がスクリーンSで映像を結び、その映像が合焦の状態でないならば合焦となるようにフォーカス調節をした際に、そのフォーカス調節の量に対応して新たな角度θは一義的に決まる。
従って、新たな角度θが求まることから、上記の等式によってレンズLとスクリーンSの間の距離dを求めることが可能になる。
【0013】
レンズLとスクリーンSの間の距離dが求まることから、この状態のスクリーンS上の映像の輝度が算出でき、その算出結果が当初望んでいる映像の輝度に比してどれだけ差異があるかを求め、この時の輝度と所望する輝度の差を埋めるように光源の出力の制御を行う。
斯かる構成によって、レンズLとスクリーンSの間の距離dが変化しても、つまり、スクリーンSに対してレンズLを含む装置本体の設置される位置が変化しても、所望する輝度を有する映像を得ることが可能である。
【発明の効果】
【0014】
この発明は、装置本体に対し前方に位置するスクリーンに映像光を出力して映像を得、且つ、装置本体とスクリーンとの間の距離を変化させることが可能であって、装置本体とスクリーンとの間の距離を変化させた際に、スクリーン上の映像の輝度を前記変化させた距離に対応して一定の値に保つように構成したことから、スクリーンに対して装置本体を移動して設置しても所望する一定の輝度の映像を得ることが可能なプロジェクタ装置である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
この発明を、図面と共に以下に詳述する実施例に基づいて説明する。しかし、この実施例によって、この発明が限定されるものではない。
プロジェクタ装置1は、図2に示すように、ケーシング2と、光源である出力ランプ3及びドライバ4と、映像光出力手段である分光器5、デジタルマイクロミラーデバイス手段6,7,8(以下、「DMD手段」と称する)、映像データ出力手段9と、制御手段10及び集光器11と、光学手段であるレンズ群12及び保持筒体13と、操作・表示部14が備えられている。
【0016】
ケーシング2は装置本体を構成し、その設置される位置によって実質的にスクリーンとの距離を決定するものである。
出力ランプ3は映像光用の白色光を作るための光源であり、出力ランプ3はドライバ4によってその出力する光の量が調節される構成になっている。
従って、ドライバ4を機能させることによって、スクリーン上の映像に係る輝度を調節することが可能になっている。
【0017】
分光器5は、出力ランプ3から白色光を入力し、その入力した白色光を複数の原色光、つまり具体的には、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の三色に分光して出力するものである。
DMD手段6、7及び8は、それぞれ分光器5からのR、G及びBの原色光を受けて、所定の映像を構成するための光を集光器11に反射光で送るものである。
【0018】
映像データ出力手段9は、映像を構成させるためのデータが蓄積されており、制御手段5からのリクエスト信号に応じて、そのデータを映像用信号として出力するものである。
制御手段10は、各種の演算・制御を行うものであり、詳細は後述する。
集光器11は、DMD手段6、7及び8からそれぞれR、G及びBの反射の光を受取って映像用の一纏まりの映像光に構成し、且つ、その一纏まりの映像光をレンズ群12に送るためのものである。
【0019】
レンズ群12は、複数枚のレンズ(図示省略)から構成され、集光器11から映像光を入力すると、映像が作られるように所定の光束にしてスクリーンの側に出力するものである。
保持筒体13は、レンズ群12を構成する複数枚のレンズを、フォーカスの調節が可能な状態で保持する筒体である。
【0020】
プロジェクタ装置1は、更に、スクリーンに対してケーシング2の位置が決まるとその位置におけるスクリーン上の映像が合焦状態を得るようにレンズ群12のフォーカスを自動的に調整する合焦手段14が備えられている。
合焦手段14は、スクリーン上の映像に係る複数の光を受け、それらの複数の光を光電的に比較して合焦状態決定するセンサー部(図示省略)と、レンズ群12にフォーカス調整するようにドライブするドライブ部(図示省略)が具備されている。
【0021】
前記ドライブ部が、レンズ群12に機能してフォーカス調節を行い、そのフォーカス調節に対して前記センサー部が光電信号が最大値であるか否かを判断することによって合焦状態を見付け出す構成になっている。
プロジェクタ装置1は、加えて、合焦手段14が機能した際に、つまり、レンズ群12がフォーカス調節された際に、その状態での映像光の光束と光軸によって作られる新たな角度θを測定する測度手段15が備えられている。
【0022】
測度手段15は、合焦手段14がレンズ群12に機能して合焦の状態を得た際に、初期の基準の位置に対してどれだけの量のフォーカス調節を行ったかに基づいて測定を行うものである。
従って、測度手段15の測定結果は制御手段10に送られるが、この測定結果は制御手段10に合焦の状態が得られたことを知らせることにもなっている。
【0023】
尚、16は、ケーシング2に開設された開口部であって、レンズ群12からの映像光を通過させるものである。
17は、操作・表示手段であって、具体的には、制御手段10にリモートコントロール信号を送る構成であることから、ケーシング2と別体になっている。
【0024】
ここで、制御手段10は、映像データ出力手段9からのデータの呼び出し及びDMD手段6、7及び8の制御に加え、レンズ群12からの映像光がスクリーンで合焦状態を得た際にその状態の映像に係る輝度を所望の値に設定し得るように構成されている。
具体的には、制御手段10には、記憶部(図示省略)と、演算部(図示省略)及び信号出力部(図示省略)が備えられている。
【0025】
前記記憶部は、プロジェクタ装置1からの映像光がスクリーンに送られ、その映像光がスクリーン上で合焦状態の映像が得られた際に、ユーザーがその合焦状態の映像に対して所望する輝度を記憶するものである。
前記演算部は、測度手段15からの映像光についての光束と光軸との角度の測度結果を受け、上述した等式からレンズ群12からスクリーンまでの距離を演算し、且つ、ここで求まったレンズ群12からスクリーンまでの距離に基づき、前記記憶部に記憶されている合焦状態の映像に対して所望する輝度を得るのに必要な出力ランプ3の出力レベルを演算するものである。
前記信号出力部は、前記演算部の計算結果に基づいて、出力ランプ3が必要とするレベルの白色光を出力させるようにドライバ4に制御信号を出力ものである。
【0026】
プロジェクタ装置1は、上述したように構成されている。以下において、プロジェクタ装置1の機能を説明する。
ユーザーは、プロジェクタ装置1をスクリーン(図示省略)に対して所望の位置に設置し、電源コードを電源に差込み、映像データ出力手段9に映像データが蓄えられていることを確認する。
次に、ユーザーは操作・表示手段17を操作して、スクリーンで合焦状態の映像が得られた際に、その映像に係る輝度の値を所望する値となるように、制御手段10の前記記憶部に記憶させる。
【0027】
ここで、ユーザーは電灯照明をOFFにし、プロジェクタ装置1からテスト光を出力させるように操作・表示手段17を操作する。
制御手段10は、プロジェクタ装置1にテスト光を出力させる命令信号を操作・表示手段17から受け取ると、ドライバ4に初期設定の値の白色光を出力ランプ3から出力させる制御信号を出力する。
【0028】
出力ランプ3は、初期設定の値の白色光を分光器5に送り、分光器5はその出力ランプ3から白色光をR、G及びBの三色に分光してそれぞれDMD手段6、7及び8に送る。
DMD手段6、7及び8はそれぞれ、R、G及びBの光を受け、且つ、映像データ出力手段9から制御手段10を介しての映像テストパターンに係る制御信号を受ける。
【0029】
ここで、DMD手段6、7及び8はそれぞれ、上記映像テストパターンを構成するようにR、G及びBの光を集光器11に反射光で送る。
集光器11が、DMD手段6、7及び8それぞれからのR、G及びBの光を上記映像テストパターンとなる映像光をレンズ群12に送る。
レンズ群12は、集光器11から映像光を入力すると、初期設定のフォーカス状態で映像光の光束にしてスクリーンの側に出力する。
【0030】
映像光がスクリーンに到達すると、そのスクリーン上に上記映像テストパターンの映像が映し出されるが、合焦手段14は、この映し出された映像から複数の光を受けてスクリーン上の上記映像テストパターンが合焦状態を得るように、レンズ群12に対してフォーカス調整を行う。
ここで、スクリーン上の上記映像テストパターンについて合焦の状態が得られると、この時の合焦状態の映像光の光束と光軸によって作られる角度θを測度手段15に信号で伝える。
【0031】
測度手段15は、この合焦状態の上記角度θと上記映像テストパターンが合焦の状態にあることを制御手段10に送る。
制御手段10は、上記演算部が合焦状態の上記角度θに基づいて、装置本体つまりレンズ群12(若しくはケーシング2)とスクリーンまでの間の距離dを算出し、更に、ここで求まる距離dに基づいてスクリーン上の映像でユーザーが所望する輝度を得るのに必要な出力ランプ3の白色光の出力の値を算出する。
【0032】
制御手段10は、出力ランプ3にここで求めた値の白色光を出力させるように、ドライバ4に制御信号を上記信号出力部から送る。
ドライバ4は、制御手段10からの制御信号を受けて、スクリーン上の映像に所望の輝度を与えるように、出力ランプ3の出力を制御する。
【0033】
出力ランプ3は、ドライバ4の制御内容に基づいた特定光量の映像用の白色光を出力する。
ここで、この特定光量の白色光は、分光器5、DMD手段6、7及び8、集光器11及びレンズ群12を介して、映像光に加工されてスクリーンに到る。
【0034】
スクリーンに到った映像光は、上述したように、合焦手段14によって合焦の状態が得られている。
又、この合焦の状態において、装置本体とスクリーンの間の距離dは測度手段15及び制御手段10によって算出され、この時の映像の輝度は上記距離に対応するように出力ランプ3が見合った量の白色光を出力している。
【0035】
従って、この時、スクリーン上では、合焦状態が得られ、且つ、ユーザーが所望する輝度の映像が映し出されている。
よって、プロジェクタ装置1の装置本体をスクリーンに対して任意の位置に設置し、装置本体とスクリーンとの間の距離の変化し、従来であればこの距離の変化によってスクリーン上の映像の輝度が変化するが、プロジェクタ装置1は装置本体とスクリーンの間の距離に対応してユーザーが所望する輝度の映像を得るように構成されているので、ユーザーは装置本体とスクリーンの間の距離に依らずに対して任意の位置においてもユーザーは一定の輝度を有する映像を楽しむことが可能になっている。
【0036】
つまり、ユーザーは、操作・表示手段17を操作することによって、映像データ出力手段9から所望する任意の映像ソフトをDMD手段6、7及び8の側に読み出し、所望した映像を所望した輝度でスクリーンに映し出すことが可能である。
尚、プロジェクタ装置1は、作動中であって映像光をスクリーンに送っている際に、つまり、スクリーンに映像を映しだしている際に、ユーザーが操作・表示手段17を操作することによって、映像の映写の途中から任意の輝度を持つ映像に切り換えることも可能である。この場合、プロジェクタ装置1とスクリーンの間の距離は測定されているから、制御手段10の上記演算部はその時点のプロジェクタ装置1とスクリーンの間の距離に基づく映像の輝度に必要な出力ランプ3の出力を演算するだけでよい。
【0037】
但し、プロジェクタ装置1は、作動中であって映像光をスクリーンに送っている際に、移動させるなどによってスクリーンとの間の距離を変えた場合には、合焦手段14、測度手段15及び制御手段10の機能によってまずスクリーンとの間の距離を求める必要があり、この距離が求まった後に映像の輝度の制御が行われる。
プロジェクタ装置1の映像はいわゆるDMD方式によって得られているが、液晶方式であってもよい。
【0038】
プロジェクタ装置1は映像テストパターンに係るデータを映像データ出力手段9に記憶させているが、制御手段10に記憶させる構成であってもよい。映像テストパターンを制御手段10に記憶させる構成によって、映像データ出力手段9を装置本体と別体化することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】この発明において、装置本体とスクリーンまでの間の距離を求める計算式の成立を説明する構成説明図である。
【図2】この発明の機能ブロックの構成を説明する構成説明図である。
【符号の説明】
【0040】
1 :プロジェクタ装置
2 :ケーシング(装置本体)
3 :出力ランプ3(光源)
4 :ドライバ(光源)
5 :分光器(映像光出力手段)
6,7,8 :デジタルマイクロミラーデバイス手段(DMD手段で、映像光出 力手段)
10 :制御手段(映像光出力手段)
11 :集光器(映像光出力手段)
12 :レンズ群
14 :合焦手段
15 :測度手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力の調節が可能な投影用の光を出力する光源と、
その光源から投影用の光を入力し、スクリーン上で映像を得るための映像光に加工して出力する映像光出力手段と、
レンズを含み、前記映像光出力手段からの映像光を透過させてその映像光をスクリーンの側に出力し、且つ、スクリーン上で映像が合焦状態を得るように映像光のフォーカスの調節が可能な光学手段と、
その光学手段においてフォーカスを調整して映像がスクリーン上で合焦状態が得られると、そのフォーカス調節の量に基づいてその合焦状態における前記光学手段からスクリーンの間の距離を算出し、且つ、その算出結果に基づいてスクリーン上の投影光に係る輝度を算出し、更に、そのスクリーン上の投影光に係る輝度に基づいてスクリーン上の投影光に係る輝度が所望の値になるように上記光源の出力を制御する制御手段と、
が備えられてなるプロジェクタ装置。

【請求項2】
上記光学手段からの映像光がスクリーン上で合焦状態の映像が得られるように、上記光学手段のフォーカスの調節を行う合焦手段が備えられなる請求項1に記載のプロジェクタ装置。

【請求項3】
上記合焦手段が上記光学手段のフォーカスの調節を終えた際、その際の上記光学手段からの光束と光軸によって作られる角度を測定する測度手段が備えられ、その測度手段の測定結果に基づいて装置本体とスクリーンの間の距離を算出する構成の請求項2に記載のプロジェクタ装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−322537(P2007−322537A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−150339(P2006−150339)
【出願日】平成18年5月30日(2006.5.30)
【出願人】(303009467)株式会社ディーアンドエムホールディングス (274)
【Fターム(参考)】