説明

プロジェクタ

【課題】プロジェクタにおいて、青色光源からの青色光のカラーホイールからの反射を防止し、光の有効利用をするとともに、輝度の増加を図る。
【解決手段】カラーホイール34の入射光側を、(a)青色光、(b)緑色光、(c)赤色光、(d)白色光の、それぞれの光が得られる部分に分ける。(d)の部分では、カラーホイールの入射光側に、カラーホイール本体340の反射防止層340R側に、青色光の光強度1に対し、赤、緑の光強度がそれぞれ15%〜20%になるように赤・緑蛍光体を形成し、フィルタ340Fを調整して、白色光を得て、輝度の向上を図る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画像を投写光学系により拡大投影し、大画面の表示画像を得るプロジェクタに関するものであり、特に、輝度が改良された、時分割型の分光装置のフィルタ素子としてカラーホイールを用いたプロジェクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ホームシアター、プレゼンテーション等で使用される、表示画像を投写光学系により拡大投影し、大画面の表示画像を得るプロジェクタ(投射型画像表示装置)が商品化されている。このようなプロジェクタには、光源から出射された光を照明光として、デジタルマイクロミラーデバイス、液晶表示素子等の空間光変調器を使用する電気光学装置を介してスクリーンに画像を表示するものがある。上記プロジェクタには、光源として、高圧水銀ランプやキセノンランプを用いたものもあるが、それらは水銀の含有や、発熱量の問題から好ましくない。そのため近年では、発光ダイオード(LED)やレーザを使用したプロジェクタが考案されている。
【0003】
例えば、LEDとレーザを使用するものとして、米国で開催された家電製品のトレードショーであるInternational CES(Consumer Electronics Show)(2010年)で展示発表されたカシオ計算機株式会社のプロジェクタがある。ここでは、赤色光源としてLED,青色光源として青色レーザ、緑色光源として青色レーザの位相と波長を変換したものを利用している(以下、この種のプロジェクタを「ハイブリッド型」という。)。
【0004】
上記ハイブリッド型プロジェクタの色合成の方式について、その模式図を図13に示す。図13において、プロジェクタ100は、青色光源1、赤色光源2、カラーホイール5、ダイクロイックミラー3,8、レンズ4,9、ミラー6,7、空間光変調器としてのデジタルマイクロミラーデバイス10、投影光学系11、スクリーン12を備えている。青色光源1から出射される青色光(B)は、青色光を透過するダイクロイックミラー3、レンズ4を通過し、カラーホイール5に照射される。カラーホイール5は本体が金属製円盤であって、その円周方向の一部に緑色光(G)を発する蛍光体(以下、「緑蛍光体」という)が形成されている。青色光は、緑蛍光体が設けられていない部分(カラーホイール本体の円周方向の切り欠き部分)を通過し、ダイクロイックミラー8を透過し、レンズ9により集光されてデジタルマイクロミラーデバイス10に達する。
【0005】
カラーホイール5から反射された一部の青色光は、青色光源1側に戻る。そして、青色光が上記緑蛍光体に照射されると緑色光が発光され、この緑色光は、レンズ4を通って緑色光を反射するダイクロイックミラー3により反射され、さらにミラー6,7と、ダイクロイックミラー8で反射され、レンズ9により集光されてデジタルマイクロミラーデバイス10に達する。
【0006】
また、赤色光源2からの赤色光(R)は、ダイクロイックミラー3を通過し、ミラー6,7に反射されてダイクロイックミラー8に反射され、レンズ9により集光されてデジタルマイクロミラーデバイス10に達する。
デジタルマイクロミラーデバイス10に入射する青色光(B)、緑色光(G)、赤色光(R)の3原色は、入射光の切り替えを同期させて、それぞれの色の画像として時系列的に処理され、投影光学系11を介して、スクリーン12に画像が投写される。
【0007】
ところで、上記ハイブリッド型のようなプロジェクタでは、青色光は金属製のカラーホイールの切り欠き部を透過するとともに、青色光がカラーホイールに形成された緑色蛍光体に入射し、緑色光を出射する。しかし、カラーホイール本体から青色光源側への青色光の反射もあり、青色光が有効に利用されていない。
【0008】
また、このようなプロジェクタにおいては、より明るく、きれいな投写画像が望まれるが、そのためには、輝度を高める必要がある。輝度を高めるものとして、従来、青色光源から光の3原色を得て、白色光とするものがある(特許文献1,2)。上記特許文献1では、白色光を得るための光源の構成に特徴があり、また、特許文献2の投射型表示装置は、紫外発光素子からなる面状光源と、該面状光源から射出された紫外光を所定色の蛍光に変換して射出する蛍光体層が備えられた面状蛍光体と、該面状蛍光体から射出された光を与えられた画像信号に基づき変調する光変調手段と、該光変調手段により変調された光を投射する投射光学手段とを備えたことを特徴とし、前記面状蛍光体からの射出光が白色光である。この白色光は、複数の色光を出射するカラーフィルタから構成されている。
しかし、これらのものは、白色光を得るのに構成が複雑である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2000−112031号公報
【特許文献2】特開2004−325874号公報(請求項1,2,7、段落0013、0025、0044等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記のような問題に鑑みなされたものであって、従来のプロジェクタにおいて、より青色光を有効利用し、白色光を容易に得られるようにしたプロジェクタを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を達成するために、請求項1に記載のプロジェクタは、光源と、カラーホイールと、集光レンズと、空間光変調器と、投写光学系とを少なくとも備えるプロジェクタであって、前記光源は、赤色光源及び青色光源を含み、前記カラーホイールは、緑色光発生部、青色光発生部、並びに青色光及び緑色光発生部が形成された光透過性材料の円盤を備えることを特徴とする。
【0012】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のプロジェクタにおいて、前記カラーホイールにおいて、前記青色光発生部には、青色光を透過する反射防止層、前記緑色光発生部には、緑色光を発光する蛍光体層、フィルタ及び反射防止層、前記青色光及び緑色発生部には、青色光に対する緑色光の強度比が15〜20%となるように緑色光を発光する蛍光体層、フィルタ及び反射防止層が、それぞれ形成されていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項3に記載のプロジェクタは、 光源と、カラーホイールと、集光レンズと、空間光変調器と、投写光学系とを少なくとも備えるプロジェクタであって、前記光源は、青色光源であり、前記カラーホイールは、緑色光発生部、青色光発生部、赤色光発生部、並びに青色光、赤色光及び緑色光の3原色発生部が形成された光透過性材料の円盤を備えることを特徴とする。
【0014】
また、請求項4の発明は、請求項3に記載のプロジェクタにおいて、前記カラーホイールにおいて、前記青色光発生部には、青色光を透過する反射防止層、前記緑色光発生部には、緑色光を発光する蛍光体層、フィルタ及び反射防止層、前記赤色光発生部には、赤色光を発光する蛍光体層、フィルタ及び反射防止層、前記青色光、赤色光及び緑色光の3原色発生部には、青色光に対する緑色光、赤色光の強度比がそれぞれ15〜20%となるように緑色光及び赤色光を発光する蛍光体層、フィルタ及び反射防止層が、それぞれ形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本願請求項1に係る発明は、青色光及び緑色光がカラーホイールを透過するタイプである。従来のハイブリッド型プロジェクタでは、緑蛍光体に照射される青色光は、緑蛍光体界面からの反射と、下地のカラーホイール本体から反射により、反射光が多くなるのに対し、本発明では、青色光及び緑色光がカラーホイールから反射するが、反射光を再利用してすべて透過する。そして、青色光を有効利用できるとともに、白色光を容易に得られるので、投写画像の輝度を増加させることができる。
本願請求項2に係る発明は、前記青色光及び緑色発生部は、青色光の光強度に対し、赤色光と緑色光の強度を15%〜20%とすることにより、青色光を有効利用できるとともに、白色光を容易に得られるので、投写画像の輝度を増加させることができる。
本願請求項3に係る発明は、光源が青色光源のみで、3原色と白色光が得られ、本願請求項1と同様な効果を得られる。
また、本願請求項4に係る発明は、前記青色光、赤色光及び緑色光の3原色発生部が、青色光に対する緑色光、赤色光の強度比がそれぞれ15〜20%となるように緑色光及び赤色光を発光することにより、青色光を有効利用できるとともに、白色光を容易に得られ、本願請求項1と同様な効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態に係る2光源型の投写型画像表示装置としてのプロジェクタを示す模式図である。
【図2】図1で使用されるカラーホイールでの蛍光体の配置を示す図である。
【図3】図1の実施形態におけるカラーホイールの断面構造を模式的に示す図であり、(a)は、カラーホイール本体に蛍光体が形成されず、青色光のみが通過する断面部分と、青色光Bと緑色光Gとの関係を概念的に示す図であり、(b)は、カラーホイール本体に緑蛍光体が形成された断面部分と、緑蛍光体により発光される緑色光Gと青色光Bとの関係を概念的に示す図であり、(c)は、カラーホイール本体に緑蛍光体が形成された断面部分と、緑蛍光体により発光される緑色光Gと青色光Bとの関係を概念的に示す図である。
【図4】青色光、緑色光、赤色光それぞれの発光比率を1としたときの色度図である。Aは、全色がほぼ黄色である位置を示す。
【図5】図4の場合の青色、緑色、赤色の座標を示す。
【図6】図4の場合の、三原色の波長を示す図である。
【図7】図1の実施形態において、青色光の光強度に対し、緑色光、赤色光を15%〜20%にしたことを示す図である。
【図8】三原色を図7の割合の強度比にした場合、白色光が得られることを示す図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る1光源型の投写型画像表示装置としてのプロジェクタを示す模式図である。
【図10】図9で使用されるカラーホイールでの蛍光体の配置を示す図である。
【図11】図9の実施形態におけるカラーホイールの断面構造を模式的に示す図であり、(a)は、カラーホイール本体に蛍光体が形成されず、青色光のみが通過する断面部分と、青色光B、緑色光G、赤色光Rとの関係を概念的に示す図であり、(b)は、カラーホイール本体に緑蛍光体が形成された断面部分と、緑蛍光体により発光される緑色光Gと青色光B、赤色光Rとの関係を概念的に示す図であり、(c)は、カラーホイール本体に赤蛍光体が形成された断面部分と、赤蛍光体により発光される赤色光Rと青色光B、緑色光Gとの関係を概念的に示す図であり、(d)は、カラーホイール本体に緑蛍光体が形成された断面部分と、緑蛍光体により発光される赤色光R、緑色光G、青色光Bとの関係を概念的に示す図である。
【図12】三原色を図7の割合の強度比にした場合の、三原色の波長を示す図である。
【図13】従来のハイブリッド型のプロジェクタの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1、図2により、本発明の第1の実施形態に係るプロジェクタを説明する。
カラーホイールの回転制御や、カラーホイールを通過後の光の制御については、周知の技術であるので、ここでは述べない。
図1において、青色光源21は、レーザ光源、発光ダイオード等からなる。青色光源21から出射される青色光は、集光レンズ23を通過した後、インテグレータロッド24に入射する。インテグレータロッド24は、その内部で光の反射を繰り返す公知のものでよい。インテグレータロッド24を通過した光は、カラーホイール25に入射する。カラーホイール25は、本体が光透過性の物質(光学ガラス、合成樹脂等)からなる円盤であり、図示されないモータにより高速で回転する。
【0018】
図2に示すように、カラーホイール25は、青色光を透過する部分251、緑色光を透過する部分252、青色光と緑色光を透過する部分253が形成されている。これら各部について、更に説明すれば、例えば図3(a)に示すように、青色光が透過する部分については、カラーホイール本体250に反射防止層250Rが形成されている。
また、図3(b)に示すように、緑色光を透過する部分252については、カラーホイール本体250に反射防止層250Rを介して、青色光が照射されると緑色光を発光する緑蛍光体層252が形成されており、緑色光は、青色光がカットされるフィルタ250Fを介して、カラーホイール25から出射される。
また、図3(c)に示すように、青色光と緑色光を透過する部分253については、上記部分252と同様に、カラーホイール本体250に、反射防止層を介して緑蛍光体層が設けられるが、フィルタ253Fの積層厚と層数を調整して、青色光の光強度に対し、緑色光を15%程度にする。出射される光は、青色光と緑色光の混合色の光となる。
【0019】
上記フィルタ250Fは、特定の波長の光を透過して、蛍光体層から発光した光を透過するような誘電体の多層膜構成からなる。上記多層膜としては、酸化チタン(TiO)と酸化シリコン(SiO)の積層構造や、酸化タンタル(Ta)と酸化シリコン(SiO)の積層構造などを用いることができる。
上記蛍光体層が形成される範囲は、透過光の割合に応じて変更できる。また、必要に応じて、出射側に光を拡散する拡散板や、カラーホイールの入射側透明部分に青色の帯域を広げる蛍光体を形成してもよい。
【0020】
カラーホイール25の回転に伴って、緑蛍光体252(図3(b))に青色光が照射されるときは、緑色光が発光され、この緑色光はカラーホイール25を通過して、ダイクロイックミラー26を透過する。カラーホイール25の透明部分251に照射される青色光は通過し、ダイクロイックミラー26を透過する。また、253の部分からは、青色光と緑色光の混合色の光が出射される。ダイクロイックミラー26は、青色光、緑色光は透過するが、赤色光を反射する機能をもつように作製されている。
青色光のうち、カラーホイール25から反射した青色光BRは、ロッドインテグレータ24内で再帰反射され、再びカラーホイール25に向かう。これはカラーホイール25で反射される緑色光GRでも同様である。
【0021】
図4の色度図において、図5のように青色光(青色レーザ)、緑蛍光体、赤色光(発光ダイオード)の座標を定めると、3原色の全発光比率が1の場合(図6)は、発光色は黄色になる(図4のA)。
また、カラーホイール25の253の部分は、図3(b)と同様に緑蛍光体が設けられるが、フィルタ253Fの積層厚と層数を調整して、青色光の光強度に対し、緑色光を15%程度にする。また、赤色光源22からの赤色光は、ミラー27、ダイクロイックミラー26で反射される。青色光の光強度に対し、赤色光を20%程度にする(図7)。
このために、図1において、照度又はカラーセンサからなる光強度検出器33が、ミラー27の後に設けられ、赤色光の強度が測定され、その信号が演算・光量調整機34に入力される。また、カラーホイール25を透過し、ダイクロイックミラー26で反射した青色光、緑色光の強度は、照度又はカラーセンサからなる光強度検出器32により測定され、演算・光量調整機34に入力される。
演算・光量調整機34からの信号により、赤色光源22の調整をする。また、演算・光量調整機34からの信号を、赤色光源に戻さず、可変式NDフィルタ又はアイリス35に戻して、赤色光の強度を調整してもよい。
上記三原色の波長の相対的なものは、図6に示されている。
上記のように、青色光に対する緑色光と赤色光の光強度を減ずることによって、図8の色度図においてBで示されるように、白色光が得られる。
したがって、ダイクロイックミラー26を透過した253の部分からは、白色光が得られる。
【0022】
カラーホイールからの青色光、緑色光、赤色光と白色光は、デジタルマイクロミラーデバイス29に入射し、時系列的に処理され、投影光学系30を介して、スクリーン31に画像が投写される。
【0023】
第1の実施形態によれば、従来装置に比して、青色光の緑蛍光体への照射により発光する緑色光は、カラーホイールを透過し、青色光の反射が少なくなり、青色光の有効利用ができる。そして、青色光の光強度に対し、緑色光を15%程度、赤色光を20%程度にすれば、白色光の輝度の増加が得られる。
【0024】
次に1光源型である第2の実施形態を説明する。図9において、青色光源31からの青色光はレンズ32を通り、インテグレータロッド33を介してカラーホイール34に入射する。カラーホイール34は、図10に示すように、光透過性の物質からなるカラーホイール本体34の円盤に、円周方向に4分割され、それぞれは、緑蛍光体342、赤蛍光体343が形成された部分と、青色光が透過する透明部341と、緑と赤の蛍光体の混合物からなる緑・赤蛍光体344が形成された部分とから構成される。
【0025】
図11(a)〜(d)に示すように、緑蛍光体層342、赤蛍光体層343とカラーホイール本体のガラス340との間には、反射防止層(ARコート)が形成され、出射側にはフィルタ340Fが形成される。また、透明部341のガラス340の両側には、反射防止層340Rが形成される。部分344には、緑・赤蛍光体が形成されており、出射する光が、青色光の強度1に対し、緑色光と赤色光の強度がそれぞれ15%から20%になるようにフィルタ340Fの膜厚と層数が設定される。
【0026】
カラーホイール34に青色光が入射すると、緑蛍光体342に入射した箇所からは緑色光が、赤蛍光体343に入射した箇所からは赤色光が、また、透明部341からは青色光が、さらに赤・緑蛍光体344が形成された部分からは、白色光がそれぞれ出射される。白色光が得られる関係については、上記第1の実施形態で説明したとおりである。
カラーホイール34からの上記青色光、緑色光、赤色光と、白色光は、レンズ35を透過し、デジタルマイクロミラーデバイス29に入射し、時系列的に処理され、投影光学系37を介して、スクリーン38に画像が投写される。
【0027】
第2の実施形態によれば、従来装置に比して、光源が青色光源のみであり、光の有効利用ができるばかりでなく、集光レンズ、ミラー、ダイクロイックミラー等の光学素子を省略できるので、装置構成が簡単となる。そして、3原色に対して白色光の輝度が増加するので、投写される画像の輝度が増加し、きれいな画像が得られる。
【0028】
カラーホイールの基本的な構成は以上に述べた通りであるが、第1又は第2の実施形態のカラーホイールにおいて、青色光の入射側に設けられる蛍光体表面には、粗面処理を施してもよい。そのようにしても、光の反射を防止できる。このような蛍光体表面の粗面化処理は、公知の、金型、ナノインプリント等により形成可能である。
【0029】
上記蛍光体材料としては、以下のようなものが挙げられる。
例えば、赤色発光用蛍光体として、Y23:Eu,Y2SiO5:Eu,Y3Al512:Eu,Zn3(PO42:Mn,YBO3:Eu,(Y,Gd)BO33:Eu,GdBO3:Eu,ScBO3:Eu,LuBO3:Eu,等が挙げられる。
緑色発光用蛍光体としては、Zn2SiO4:Mn,BaAl1219:Mn,BaMgAl1423:Mn,SrAl1219:Mn,ZnAl1219:Mn,CaAl1219:Mn,YBO3:Tb,LuBO3:Tb,GdBO3:Tb,ScBO3:Tb,Sr4Si38Cl4:Eu,等が挙げられる。
青色発光用蛍光体としては、CaWO4:Pb,Y2SiO5:Ce,BaMgAl1423:Eu,等が挙げられる。
【符号の説明】
【0030】
21、31:青色光源、22:赤色光源、24、33:インテグレータロッド、25、34:カラーホイール、29、36:デジタルマイクロミラーデバイス、30、37:投射光学系、31、38:スクリーン、252、342:緑蛍光体、251,341:透明部、343:赤蛍光体、250、340:ガラス、250R、340R:反射防止層(ARコート)、250F、340F:フィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、カラーホイールと、集光レンズと、空間光変調器と、投写光学系とを少なく
とも備えるプロジェクタであって、
前記光源は、赤色光源及び青色光源を含み、
前記カラーホイールは、緑色光発生部、青色光発生部、並びに青色光及び緑色光発生部が形成された光透過性材料の円盤を備えることを特徴とするプロジェクタ。
【請求項2】
前記カラーホイールにおいて、
前記青色光発生部には、青色光を透過する反射防止層、
前記緑色光発生部には、緑色光を発光する蛍光体層、フィルタ及び反射防止層、
前記青色光及び緑色発生部には、青色光に対する緑色光の強度比が10〜25%となるように緑色光を発光する蛍光体層、フィルタ及び反射防止層が、
それぞれ形成されていることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。
【請求項3】
光源と、カラーホイールと、集光レンズと、空間光変調器と、投写光学系とを少なくと
も備えるプロジェクタであって、
前記光源は、青色光源であり、
前記カラーホイールは、緑色光発生部、青色光発生部、赤色光発生部、並びに青色光、赤色光及び緑色光の3原色発生部が形成された光透過性材料の円盤を備えることを特徴とするプロジェクタ。
【請求項4】
前記カラーホイールにおいて、
前記青色光発生部には、青色光を透過する反射防止層、
前記緑色光発生部には、緑色光を発光する蛍光体層、フィルタ及び反射防止層、
前記赤色光発生部には、赤色光を発光する蛍光体層、フィルタ及び反射防止層、
前記青色光、赤色光及び緑色光の3原色発生部には、青色光に対する緑色光、赤色光の強度比がそれぞれ10〜25%となるように緑色光及び赤色光を発光する蛍光体層、フィルタ及び反射防止層が、
それぞれ形成されていることを特徴とする請求項3に記載のプロジェクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図4】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−175000(P2011−175000A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−37401(P2010−37401)
【出願日】平成22年2月23日(2010.2.23)
【出願人】(000114215)ミネベア株式会社 (846)
【Fターム(参考)】