説明

プロセスカートリッジ

【課題】 静電潜像が形成される円筒状の像担持体を簡略な装置構成でより適切に保護する。
【解決手段】 カバー(48)は、静電潜像が形成される円筒状の像担持体(42)を覆うように、プロセスケース(41)に装着される。像担持体(42)の軸方向におけるカバー(48)の端部には、離間部材(48b1)が設けられている。離間部材(48b1)は、像担持体(42)の軸方向における端部と現像ローラの前記軸方向における両端部との間の解除位置に介装されることで、両者の当接を解除する。離間部材(48b1)は、カバー(48)がプロセスケース(41)に装着されて像担持体(42)を覆った状態にて、像担持体(42)と現像ローラとの当接を解除しない非解除位置から上述の解除位置に移動可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置の本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、この種のプロセスカートリッジには、像担持体(感光体ドラム)と現像ローラとが収容されている。前記像担持体は、円筒状の部材であって、その外周に形成された感光体層の表面(潜像形成面)に静電潜像が形成されるようになっている。前記現像ローラは、円柱状の部材であって、画像形成動作中に前記像担持体と弾性的に当接するように構成及び配置されている。具体的には、前記現像ローラの回転中心軸を構成する現像ローラシャフトの外側には、合成ゴム層が形成されている。前記現像ローラの周面には、乾式現像剤(乾式トナーあるいは単にトナーと称される)が担持されている。
【0003】
この種のプロセスカートリッジが前記画像形成装置の前記本体に装着されていない場合(保管時や運搬時等)、前記像担持体の保護のために、当該像担持体を覆うカバーが当該プロセスカートリッジに装着される。このカバーには、前記像担持体と前記現像ローラとを離間させるための部材(離間部材)が一体に設けられていることがある(例えば特開2001−282079号公報や特開2005−141140号公報等参照)。
【0004】
かかる構成においては、前記像担持体を覆うように前記カバーを前記プロセスカートリッジに装着したときに、前記離間部材によって、前記像担持体と前記現像ローラとが離間する。これにより、前記像担持体が外部からの衝撃等から保護されるとともに、前記像担持体と前記現像ローラとが同一の位置にて長期間接触し続けることによるダメージ(圧接痕や汚染)の発生が効果的に防止される。
【特許文献1】特開2001−282079号公報
【特許文献2】特開2005−141140号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記像担持体の保護のためには、前記像担持体と前記現像ローラとを、軸方向(長手方向)について可及的に均一に離間させる必要がある。すなわち、前記像担持体と前記現像ローラとが、前記軸方向における一方にて充分離間していても、他方で近接あるいは接触していては、上述のようなダメージの発生が防止されないことがあり得る。
【0006】
この点、前記離間部材が前記軸方向の一方にしかないような構成(特開2005−141140号公報参照)では、前記像担持体と前記現像ローラとを前記軸方向について均一に離間させることは困難である。よって、前記離間部材は、前記軸方向について一対設けられていることが好ましい(特開2001−282079号公報参照)。
【0007】
ここで、上述の通り、前記像担持体と前記現像ローラとは、所定の圧力で接触するようになっている。よって、従来の構成(特開2001−282079号公報参照)において、前記カバーを前記プロセスカートリッジに装着する際には、上述の圧力に抗して前記離間部材によって両者を離間させるための力が必要になる。すなわち、前記カバーを前記プロセスカートリッジに装着する際に、所定の抵抗が生じる。
【0008】
このような抵抗が生じると、前記カバーの装着が不完全になることがあり得る。あるいは、このような抵抗に対抗し得る程度に前記カバーを前記プロセスカートリッジに強く「押し込む」と、前記潜像形成面に傷が付いたり、前記プロセスカートリッジや前記カバーが破損したりする等の不具合が発生するおそれがある。
【0009】
本発明は、上述した課題に対処するためになされたものである。すなわち、本発明の目的は、前記像担持体を簡略な装置構成でより適切に保護することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のプロセスカートリッジは、画像形成装置の本体に対して着脱自在に構成されている。このプロセスカートリッジは、像担持体と、現像ローラと、プロセスケースと、カバーと、一対の離間部材と、を備えている。
【0011】
前記像担持体は、静電潜像が形成される円筒状の部材である。前記現像ローラは、乾式現像剤を周面に担持する円柱状の部材である。この現像ローラは、画像形成動作中に前記像担持体と当接することで、前記乾式現像剤により前記静電潜像を現像するようになっている。
【0012】
前記プロセスケース内には、前記像担持体及び前記現像ローラが、互いに接離可能に収容されている。前記カバーは、当該プロセスカートリッジが前記画像形成装置の前記本体から脱着された状態(未装着すなわち当該プロセスカートリッジが新品で一度も前記本体に装着されたことがない場合を含む)で、前記プロセスケースに装着されることで、前記像担持体を覆うようになっている。
【0013】
一対の前記離間部材は、前記像担持体の軸方向における前記カバーの両端部に設けられている。一対の前記離間部材は、所定の解除位置(前記像担持体の前記軸方向における両端部と前記現像ローラの前記軸方向における両端部との間の位置)に介装されることで、前記像担持体と前記現像ローラとの当接を解除するようになっている。
【0014】
例えば、前記離間部材は、前記非解除位置から前記解除位置に移動する際に、前記現像ローラの回転中心軸を構成する現像ローラシャフトの端部を付勢することで、前記像担持体と前記現像ローラとの当接を解除するように構成され得る。
【0015】
本発明の特徴は、一対の前記離間部材のうちの少なくともいずれか一方(一方又は双方)が、前記カバーが前記プロセスケースに装着されて前記像担持体を覆った状態にて、前記像担持体と前記現像ローラとの当接を解除しない非解除位置から前記解除位置に移動可能に構成されたことにある。
【0016】
かかる構成においては、前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置の前記本体から脱着された状態で、前記カバーが前記プロセスケースに装着される。これにより、当該プロセスカートリッジに備えられた前記像担持体が前記カバーによって覆われ、当該カバーによって前記像担持体が外部からの衝撃等から保護される。このとき、前記離間部材の少なくともいずれか一方は、前記非解除位置に配置され得る。
【0017】
その後、一対の前記離間部材のうちの前記非解除位置にあるもの(一方又は双方)が、前記解除位置に移動させられる。すると、前記現像ローラと前記像担持体との当接が解除される。これにより、当該像担持体における上述のようなダメージの発生が効果的に抑制され得る。
【0018】
このように、かかる構成においては、前記カバーが前記像担持体を覆うように前記プロセスケースに装着されて当該カバーにより前記像担持体が保護された後に、一対の前記離間部材の双方が前記解除位置に配置(挿入)された状態が実現され前記現像ローラと前記像担持体との当接が良好かつ完全に解除される。すなわち、前記カバーの前記プロセスケースへの装着と、前記現像ローラと前記像担持体との当接解除(離間)とが、この順で二段階に行われ得る。
【0019】
よって、かかる構成によれば、前記カバーが前記プロセスケースにスムーズに装着され得る。すなわち、前記現像ローラと前記像担持体との当接解除のために必要な力が重畳されることで前記カバーの装着動作が不用意に「強く」行われて前記像担持体の周面(像担持面あるいは静電潜像形成面と称される)が傷付けられることが、良好に抑制され得る。そして、前記カバーが前記プロセスケースにスムーズに装着された後に、前記現像ローラと前記像担持体との当接が、良好かつ完全に解除され得る。
【0020】
・前記プロセスカートリッジは、以下のように構成され得る:一対の前記離間部材のうちの少なくともいずれか一方(一方又は双方)は、弾性変形可能な可撓性の接続部材を介して、前記カバーと一体に形成されている。そして、当該離間部材は、前記カバーが前記像担持体を覆うように前記プロセスケースに装着されることで、前記接続部材の弾性変形により前記非解除位置に位置するようになっている。
【0021】
かかる構成においては、前記カバーが前記像担持体を覆うように前記プロセスケースに装着される際に、可撓性の前記接続部材を介して前記カバーと一体に形成された前記離間部材が、当該接続部材の弾性変形により、前記非解除位置に位置する。かかる離間部材は、前記像担持体が前記カバーにより覆われた後に、前記非解除位置から前記解除位置に移動させられる。このときに、前記現像ローラと前記像担持体との当接が解除される。
【0022】
・前記プロセスカートリッジは、以下のように構成され得る:一対の前記離間部材の各々が、前記接続部材を介して前記カバーと一体に形成されている。そして、一対の前記接続部材のうちの一方は、他方(前記一方とは異なる方)よりも弾性変形しやすいように構成されている。
【0023】
かかる構成においては、前記カバーが前記像担持体を覆うように前記プロセスケースに装着される際に、一対の前記接続部材のうちの弾性変形しやすい前記一方の弾性変形により、当該接続部材を介して一体に形成された一方の前記離間部材が、前記非解除位置に位置する。
【0024】
このため、例えば、以下のような方法で、前記カバーが前記プロセスケースに装着され得る:まず、前記他方(前記一方とは異なる方)の接続部材及びこれに接続された前記離間部材に対応する、前記カバーの前記軸方向における端部が、前記プロセスケースに係合される。次に、その反対側である前記一方の前記接続部材を弾性変形させつつ、当該接続部材及びこれに接続された前記離間部材に対応する前記カバーの前記軸方向における端部が、前記プロセスケースに係合される。すると、当該離間部材は、前記非解除位置に位置し得る。その後、当該離間部材が、前記非解除位置から前記解除位置まで移動させられる。
【0025】
・一対の前記接続部材のうちの前記一方は、前記カバーが前記像担持体を覆うように前記プロセスケースに装着される際に、前記像担持体の回転中心軸を構成するドラムシャフトの一端部によって押圧されることで弾性変形するように構成され得る。
【0026】
かかる構成においては、前記カバーが前記像担持体を覆うように前記プロセスケースに装着される際に、前記ドラムシャフトの前記一端部により、一対の前記接続部材のうちの弾性変形しやすい前記一方が押圧される。これにより、当該接続部材が弾性変形し、当該接続部材を介して一体に形成された前記一方の前記離間部材が、スムーズに前記非解除位置に移動する。
【0027】
・一対の前記接続部材のうちの前記一方には、シャフト収容部が形成され得る。このシャフト収容部は、前記カバーが前記像担持体を覆うように前記プロセスケースに装着された際に、前記ドラムシャフトの前記一端部が収容されるようになっている。
【0028】
かかる構成においては、前記カバーが前記像担持体を覆うように前記プロセスケースに装着される際に、前記ドラムシャフトの前記一端部により、前記一方の前記接続部材が押圧される。すると、当該接続部材が弾性変形する。これにより、当該接続部材を介して一体に形成された前記一方の前記離間部材がスムーズに前記非解除位置に移動する。その後、前記ドラムシャフトの前記一端部は、前記シャフト収容部に収容される。
【0029】
・前記プロセスケースの前記軸方向における端部には、前記画像形成装置の前記本体に対する当該プロセスカートリッジの位置決めに用いられる係合突出部が設けられ得る。この係合突出部は、前記像担持体の前記軸方向における端部を回転可能に支持するように円筒状に形成され得る。この場合、一対の前記接続部材のうちの前記他方は、前記カバーが前記像担持体を覆うように前記プロセスケースに装着された際に前記係合突出部を覆うように構成され得る。
【0030】
かかる構成においては、前記カバーが前記プロセスケースに装着されることで、前記係合突出部が、当該カバー(前記接続部材)によって覆われる。このとき、前記画像形成装置の前記本体に対する当該プロセスカートリッジの位置決めに用いられる前記係合突出部が、良好に保護され得る。したがって、前記画像形成装置の前記本体に対する当該プロセスカートリッジの位置決めのズレによる形成画像の乱れの発生が、良好に抑制され得る。
【0031】
・前記プロセスカートリッジは、前記離間部材を前記解除位置に保持するための保持機構をさらに備え得る。
【0032】
例えば、前記保持機構は、前記プロセスケースに設けられた規制部材(リブや突起等)によって構成され得る。この規制部材は、前記離間部材が前記解除位置にある場合において、前記像担持体と前記現像ローラとを当接させるための荷重を受けたときに当該離間部材が移動する側に配置されている。そして、この規制部材は、当該離間部材が上述の荷重を受けた場合に当該離間部材と当接することで、当該離間部材を前記解除位置に保持するように設けられている。
【0033】
あるいは、前記保持機構は、前記解除位置にて前記係合突出部及び/又は軸受部材(前記現像ローラシャフトの前記端部を覆う部材)と係合し得るような外形形状を有する前記離間部材によって構成され得る。具体的には、例えば、当該離間部材には、前記係合突出部及び/又は前記軸受部材と係合し得る凹部が設けられ得る。
【0034】
あるいは、前記保持機構は、所定の外形形状に設定された、前記離間部材と前記軸受部材と前記係合突出部とから構成され得る。この場合の前記「所定の外形形状」とは、具体的には、前記解除位置に配置された前記離間部材が前記軸受部材と前記係合突出部とに挟まれた状態で、上述の荷重により、当該離間部材が、前記軸方向における内側に付勢されることで、前記プロセスケースの側板の外壁に外側から当接するような形状である。
【0035】
かかる構成によれば、前記離間部材によって前記現像ローラと前記像担持体との当接が解除された状態が、良好に維持され得る。
【0036】
・一対の前記離間部材の各々は、前記カバーが前記プロセスケースに装着されて前記像担持体を覆った状態にて、当該プロセスカートリッジの外部に露出され得る。
【0037】
かかる構成によれば、前記カバーが前記プロセスケースに装着されて前記像担持体を覆った状態にて、一対の前記離間部材が前記非解除位置にあるか前記解除位置にあるかが、良好に確認され得る。
【発明の効果】
【0038】
上述のように、本発明によれば、前記カバーが前記プロセスケースにスムーズに装着されて前記像担持体が当該カバーに覆われた後に、一対の前記離間部材の双方が前記解除位置に配置(挿入)されることによる前記現像ローラと前記像担持体との当接の解除が行われる。したがって、本発明によれば、前記像担持体を簡略な装置構成でより適切に保護することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、本発明の実施形態(本願の出願時点において取り敢えず出願人が最良と考えている実施形態)について図面を参照しつつ説明する。
【0040】
なお、以下の実施形態に関する記載は、法令で要求されている明細書の記載要件(記述要件・実施可能要件)を満たすために、本発明の具体化の単なる一例を、可能な範囲で具体的に記述しているものにすぎない。よって、後述するように、本発明が、以下に説明する実施形態の具体的構成に何ら限定されるものではないことは、全く当然である。本実施形態に対して施され得る各種の変更(modification)は、当該実施形態の説明中に挿入されると、一貫した実施形態の説明の理解が妨げられるので、末尾にまとめて記載されている。
【0041】
<レーザープリンタの全体構成>
図1は、本発明が適用された画像形成装置の一つの例としてのレーザープリンタ1の側断面図である。なお、図1における左右方向を「前後方向」と称し、この前後方向及び高さ方向(図1における上下方向)のいずれとも直交する方向(図1における紙面と垂直な方向)を「主走査方向」と称する。以下、図1を参照しつつ、レーザープリンタ1の全体構成について説明する。
【0042】
レーザープリンタ1は、乾式現像剤としての微粉末状の乾式トナー(以下、単に「トナー」と称する。)を用いて、用紙P上に画像を形成するように構成されている。このレーザープリンタ1は、本体部2と、用紙カセット3と、プロセスカートリッジ4と、を備えている。
【0043】
本体部2の内部には、用紙Pを用紙搬送経路PPに沿って搬送しつつ、当該用紙P上にトナーによる画像形成を行うための、各種の機構(その詳細については後述する)が備えられている。用紙カセット3は、本体部2の下方に設けられている。この用紙カセット3は、前後方向にスライドさせることで本体部2に対して着脱自在に装着されている。この用紙カセット3内には、多数枚のシート状の用紙Pが、積載状態で収容されている。
【0044】
本体部2内には、プロセスカートリッジ4が、着脱自在に収容されている。プロセスカートリッジ4内には、トナーが収容されている。後述するように、このプロセスカートリッジ4からトナーが用紙P上に供給(転写)されることで、用紙P上にトナーによる像(以下、「トナー像」と称する。)が形成されるようになっている。
【0045】
ここで、本実施形態におけるレーザープリンタ1は、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの4色のトナーを用いて、多色(いわゆるフルカラー)の画像形成を行い得るように構成されている。具体的には、本体部2の内部における、用紙搬送経路PPが側断面視にて前後方向にほぼ直線状に形成されている箇所に、当該経路に沿って、複数のプロセスカートリッジ4(4Y,4M,4C,4K)が、この順で配列されている。プロセスカートリッジ4Y、4M、4C、及び4Kには、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックのトナーが収容されている。
【0046】
<本体部の内部構成>
以下、本体部2の内部構成の詳細について、図1を参照しつつ説明する。
【0047】
給紙部21は、用紙カセット3に積載されている多数枚の用紙Pのうちの最上位のものをピックアップするとともに、ピックアップされた当該用紙Pを、複数のプロセスカートリッジ4のうちの用紙搬送方向における最上流側に位置するプロセスカートリッジ4Yに向けて搬送するように構成されている。
【0048】
露光部22は、画像情報に対応して変調された(ON/OFFが制御された)所定波長のレーザー光を発するように構成されている。本実施形態においては、複数のプロセスカートリッジ4の各々に対応して、複数の露光部22が設けられている。
【0049】
転写部23は、本体部2の内部にて上述のように配列された複数のプロセスカートリッジ4(4Y,4M,4C,4K)の各々と対向するように設けられている。この転写部23は、用紙搬送経路PPにおける、上述のように側断面視にて前後方向にほぼ直線状に形成されている部分に沿って用紙Pを搬送しつつ、当該用紙P上にトナー像を転写し得るように構成されている。具体的には、この転写部23は、転写ローラ23aと、ベルト駆動ローラ23bと、一対の用紙搬送ベルト23cと、を備えている。
【0050】
転写ローラ23aは、主走査方向と平行に配置されていて、当該主走査方向と平行な軸を中心として回転自在に構成されている。この転写ローラ23aは、トナーを静電気的に引きつけるための所定のバイアス電圧が印加されるように、所定の電源(図示せず)と接続されている。本実施形態においては、プロセスカートリッジ4の数と同数の複数の転写ローラ23aが、側断面視にて前後方向にほぼ直線状の用紙搬送経路PPに沿って配列されている。
【0051】
一対のベルト駆動ローラ23bのうちの一方は、最上流側に位置するプロセスカートリッジ4Yと対向する転写ローラ23aよりも、用紙搬送方向におけるさらに上流側に配置されている。一対のベルト駆動ローラ23bのうちの他方は、最下流側に位置するプロセスカートリッジ4Kと対向する転写ローラ23aよりも、用紙搬送方向におけるさらに下流側に配置されている。
【0052】
一対のベルト駆動ローラ23bは、主走査方向と平行に配置されていて、当該主走査方向と平行な軸を中心として回転可能に構成されている。そして、一対のベルト駆動ローラ23bにおける前記一方又は前記他方は、モータ(図示せず)等の駆動源によって回転駆動されるようになっている。
【0053】
用紙搬送ベルト23cは、その内側表面が転写ローラ23aの周面と接触するように、一対のベルト駆動ローラ23bに架け渡されている。この用紙搬送ベルト23cは、一対のベルト駆動ローラ23bの回転駆動によって、その外側表面が側断面視にて略長円状の軌道上を移動するようになっている。
【0054】
転写部23よりも用紙搬送方向における下流側には、定着部24が設けられている。定着部24は、転写部23によってトナーが転写された用紙Pを加圧及び加熱することで、当該用紙P上にトナーを定着させるように構成されている。
【0055】
定着部24よりも用紙搬送方向における下流側には、排紙部25が設けられている。排紙部25は、定着部24を経てトナーが定着された用紙Pを、本体部2の外部に排出するように構成されている。
【0056】
<プロセスカートリッジ>
図2は、図1に示されているプロセスカートリッジ4を拡大した側断面図である。図3A及び図3Bは、図2に示されているプロセスカートリッジ4の外観を示す側面図である。図4は、図2に示されているプロセスカートリッジ4の外観を示す平面図である。図5は、図2に示されているプロセスカートリッジ4の外観を示す斜視図である。以下、図2ないし図5を参照しつつ、本実施形態のプロセスカートリッジ4の詳細な構成について説明する。
【0057】
図2、図3A、及び図3Bを参照すると、プロセスカートリッジ4の筐体をなすプロセスケース41は、底板41aと、この底板41aの主走査方向における両端に設けられた一対の側板41bと、を備えている。このプロセスケース41は、合成樹脂によって一体に形成されている。
【0058】
図3A、図3B、図4、及び図5を参照すると、側板41bの一方には、係合突出部41c1が、外側に突出するように設けられている。すなわち、係合突出部41c1は、プロセスケース41の主走査方向における一端部に設けられている。また、係合突出部41c1は、側板41bの長手方向(図3A及び図3Bにおける左右方向)における一方の端部に設けられている。この係合突出部41c1は、本体部2に対するプロセスカートリッジ4の位置決めに用いられるように、円筒状に形成されている。
【0059】
側板41bの他方であって、主走査方向について係合突出部41c1に対応する位置には、ドラム収容部41c2が設けられている。ドラム収容部41c2は、係合突出部41c1とともに、後述する感光体ドラム42の軸方向における両端部を回転可能に支持するように、円筒状に形成されている。
【0060】
各側板41bには、本発明の保持機構を構成する規制リブ41dが、外側に突出するように設けられている。規制リブ41dは、係合突出部41c1やドラム収容部41c2に隣接する位置であって、これらよりも側板41bの長手方向における他方の端部側に設けられている。また、規制リブ41dは、側板41bの長手方向に沿った所定の当接方向に長手方向を有する略矩形状の貫通孔である開口部41eの、当該長手方向と直交する幅方向の一端部(図3A及び図3Bにおける上端部)にて、当該当接方向に沿って設けられている。
【0061】
図2を参照すると、本発明の像担持体としての上述の感光体ドラム42は、円筒状の部材であって、その周面である潜像形成面42aに静電潜像が形成されるように構成されている。この感光体ドラム42は、プロセスケース41における、係合突出部41c1及びドラム収容部41c2(図3A及び図5参照)に対応する位置に収容されている。
【0062】
感光体ドラム42は、主走査方向(感光体ドラム42の軸方向)と平行に配置されたドラムシャフト42bを中心として回転するように、係合突出部41c1及びドラム収容部41c2によって支持されている。図4に示されているように、ドラムシャフト42bは、その一方の端部(ドラム収容部41c2側の端部)が、側板41bよりも外側に突出するように設けられている。
【0063】
プロセスケース41における、底板41aと一対の側板41bとで囲まれた凹部の内側には、現像ユニット43が収容されている。現像ユニット43は、プロセスケース41に対して着脱自在に構成されている。現像ユニット43の筐体をなす現像ユニットケース43a内には、上述のトナーが、外部に漏れないように収容されている。
【0064】
また、現像ユニットケース43aには、現像ローラ44が、回転可能に支持されている。現像ローラ44は、金属製の丸棒状部材である現像ローラシャフト44aの周囲に半導電性の合成ゴム層を形成してなる円柱状の部材である。この現像ローラ44は、その円柱面状の周面の円周方向における大部分(半分以上)が、軸方向の全体にわたって現像ユニット43の外部に向けて露出するように、現像ユニットケース43aの端部に設けられている。
【0065】
現像ローラ44は、回転駆動されることで、上述の周面上に帯電したトナーが均一な薄層状に担持されるとともに、当該薄層状のトナーを感光体ドラム42の潜像形成面42aに供給するように構成されている。そして、現像ユニット43は、画像形成動作中に現像ローラ44を感光体ドラム42と当接させることで、潜像形成面42a上の静電潜像をトナーによって現像するように構成されている。
【0066】
図3A及び図3Bを参照すると、現像ローラ44の回転中心軸をなす上述の現像ローラシャフト44aの両端部を覆うように、当該両端部には、それぞれ、現像ローラシャフト軸受44bが装着されている。現像ローラシャフト軸受44bは、絶縁性の合成樹脂からなる円筒状の部材である。現像ローラシャフト軸受44bは、開口部41eを貫通しつつ、当該開口部41eの外側に突出するように設けられている。また、現像ローラシャフト軸受44bは、開口部41e内にて上述の当接方向に沿って往復移動し得るようになっている。
【0067】
このように、本実施形態においては、現像ローラシャフト軸受44bが開口部41eによってガイドされることで、当該開口部41eの長手方向である当接方向に沿って現像ユニット43がプロセスケース41内でスライドし、これにより感光体ドラム42と現像ローラ44とが当接したり離間したりするように構成されている。
【0068】
図2を参照すると、プロセスケース41の主走査方向と直交する奥行き方向(図中左右方向:上述の側板41bの長手方向と同一)の端部であって、感光体ドラム42と反対側の位置には、付勢機構45が設けられている。付勢機構45は、プロセスケース41に装着された状態の現像ユニットケース43aを感光体ドラム42に向けて弾性的に付勢するように構成されている。
【0069】
本実施形態においては、付勢機構45は、付勢レバー45aと、バネ45bと、を備えている。付勢レバー45aは、その固定端部がプロセスケース41の底板41aに回動可能に支持されることで、自由端部が揺動可能に構成されている。バネ45bは、付勢レバー45aの自由端部を感光体ドラム42に向けて付勢するように設けられている。
【0070】
このように、本実施形態においては、プロセスケース41内には、感光体ドラム42及び現像ローラ44が、上述の当接方向に沿って互いに接離可能に収容されている。そして、本実施形態のプロセスカートリッジ4は、付勢機構45におけるバネ45bの弾性力によって、感光体ドラム42及び現像ローラ44が、潜像形成面42aの主走査方向における全体にわたって均一且つ微小な幅で互いに当接するように構成されている。
【0071】
また、プロセスケース41には、帯電器46とクリーニング機構47とが設けられている。帯電器46及びクリーニング機構47は、感光体ドラム42と対向するように配置されている。帯電器46は、いわゆるスコロトロン型の帯電器であって、静電潜像が形成される前の潜像形成面42a上を一様に帯電させ得るように構成されている。クリーニング機構47は、帯電器46によって一様に帯電される前の潜像形成面42a上の異物(紙粉等)や残留トナーを除去し得るように構成されている。
【0072】
再び図1を参照すると、上述のように、プロセスカートリッジ4は、レーザープリンタ1の本体部2に対して着脱自在に構成されている。そして、複数のプロセスカートリッジ4Y、4M、4C、及び4Kは、本体部2とそれぞれの係合突出部41c1との位置決めにより、それぞれの感光体ドラム42同士の位置関係が所定の状態となるとともに、各潜像形成面42aと用紙搬送ベルト23cとの間に所定のギャップが形成されるようになっている。
【0073】
<<カバー>>
図3Bないし図5に示されているように、カバー48は、プロセスカートリッジ4がレーザープリンタ1の本体部2から脱着された状態(未装着すなわち当該プロセスカートリッジ4が新品で一度もレーザープリンタ1の本体部2に装着されたことがない場合を含む)にて、プロセスケース41に装着されることで、感光体ドラム42を覆うように構成されている。
【0074】
図6は、図3Bないし図5に示されているカバー48の外観を示す平面図である。図7A及び図7Bは、図5に示されているプロセスカートリッジ4におけるカバー48の着脱の様子を示す斜視図である。以下、図3Bないし図7Bを参照しつつ、本実施形態のカバー48の具体的構成について説明する。
【0075】
図6を参照すると、カバー48は、カバー本体48aと、離間部材48b1及び48b2と、接続部材48c1及び48c2と、を備えている。このカバー48は、合成樹脂によって継ぎ目なく一体に形成されている。
【0076】
カバー本体48aは、図7A及び図7Bに示されているように、感光体ドラム42の軸方向に長手方向を有する部材である。このカバー本体48aは、カバー48がプロセスケース41に装着された状態で感光体ドラム42を覆うことで、当該感光体ドラム42を外部(人の手指を含む)による接触や衝撃から保護するように構成されている。
【0077】
図3B及び図5に示されているように、離間部材48b1及び48b2は、離間部材48b1がドラム収容部41c2と現像ローラシャフト軸受44bとの間の所定の解除位置に介装されるとともに、離間部材48b2が係合突出部41c1と現像ローラシャフト軸受44bとの間の所定の解除位置に介装されることで、感光体ドラム42と現像ローラ44との上述のような当接を解除するように構成されている。
【0078】
具体的には、図3A及び図3Bを参照すると、離間部材48b1は、ドラム収容部41c2と現像ローラシャフト軸受44bとの間で挟持される解除位置に挿入された場合に、付勢機構45におけるバネ45b(図2参照)の弾性力に抗して現像ローラシャフト軸受44bを付勢することで、当該現像ローラシャフト軸受44bをドラムシャフト42bから遠ざけるように構成されている。
【0079】
同様に、図5を参照すると、離間部材48b2は、係合突出部41c1と現像ローラシャフト軸受44bとの間で挟持される解除位置に挿入された場合に、付勢機構45におけるバネ45b(図2参照)の弾性力に抗して現像ローラシャフト軸受44bを付勢することで、当該現像ローラシャフト軸受44bをドラムシャフト42bから遠ざけるように構成されている。
【0080】
また、図3A及び図3Bを参照すると、離間部材48b1における、現像ローラシャフト軸受44bと対向する端部は、側面視にて斜面状に形成されている。この形状は、上述の解除位置にて離間部材48b1がドラム収容部41c2と現像ローラシャフト軸受44bとの間で挟持された状態で、付勢機構45におけるバネ45bの弾性力により現像ローラシャフト軸受44bから受ける荷重(感光体ドラム42と現像ローラ44とを当接させるための荷重)によって離間部材48b1が規制リブ41dに向かって付勢されるように設定されている。
【0081】
同様に、図5を参照すると、離間部材48b2における、現像ローラシャフト軸受44bと対向する端部も、上述の解除位置にて離間部材48b2が規制リブ41dに向かって付勢されるように、側面視にて斜面状に形成されている。
【0082】
離間部材48b1及び接続部材48c1は、カバー48の長手方向(感光体ドラム42の軸方向)における一方の端部に設けられている。離間部材48b1は、弾性変形可能な可撓性の接続部材48c1を介して、カバー本体48aと接続されている。離間部材48b2及び接続部材48c2は、カバー48の長手方向における他方の端部に設けられている。離間部材48b2は、弾性変形可能な可撓性の接続部材48c2を介して、カバー本体48aと接続されている。
【0083】
接続部材48c1及び48c2は、カバー48が感光体ドラム42を覆うようにプロセスケース41に装着される際に、弾性変形することで、離間部材48b1及び48b2を、上述の解除位置よりも感光体ドラム42の軸方向における外側の非解除位置に位置させるように構成されている。また、接続部材48c1及び48c2は、カバー48がプロセスケース4に装着された状態で、係合突出部41c1及びドラム収容部41c2をそれぞれ外側から覆う(保護する)ように設けられている。
【0084】
本実施形態においては、離間部材48b1及び接続部材48c1は、ドラムシャフト42bの、ドラム収容部41c2よりも外側に突出する前記一方の端部に対応する位置に設けられている。また、接続部材48c1は、接続部材48c2よりも弾性変形しやすいように、薄い平板状に形成されている。
【0085】
すなわち、図7A及び図7Bを参照すると、接続部材48c1は、カバー48が感光体ドラム42を覆うようにプロセスケース4に装着される際に、ドラムシャフト42bの前記一方の端部によって押圧されることで容易に弾性変形するように構成されている。また、接続部材48c2は、図5に示されているように、係合突出部41c1の円筒状の外形形状の一部分に倣った形状で外側に向けて突出するリブ状の部分を有することで、当該係合突出部41c1を外側から保護するとともに、接続部材48c1よりも弾性変形しにくくなるように構成されている。
【0086】
接続部材48c1には、把持部48c3が設けられている。この把持部48c3は、カバー48をプロセスケース41から取り外す際に把持し得るように設けられた板状部材(タブ)であって、接続部材48c1から外側に広がるように設けられている。さらに、接続部材48c1には、ドラムシャフト42bの前記一方の端部を収容するためのスリット状の貫通孔であるシャフト収容部48dが形成されている。
【0087】
以上の通り、本実施形態においては、離間部材48b1及び48b2は、カバー48がプロセスケース41に装着されてカバー本体48aが感光体ドラム42を覆った直後の状態にて非解除位置に配置されるとともに、その後に当該非解除位置から解除位置に移動可能に構成されている。
【0088】
また、図3B及び図5を参照すると、本実施形態においては、離間部材48b1及び48b2は、カバー48がプロセスケース41に装着されてカバー本体48aが感光体ドラム42を覆った状態にて、当該プロセスカートリッジ4の外部に露出されるように設けられている。すなわち、離間部材48b1及び48b2は、非解除位置にあるか解除位置にあるかが外部から視認できるようになっている。
【0089】
<実施形態の構成の動作の概要>
以下、本実施形態に構成による動作の概要について、各図面を適宜参照しつつ説明する。
【0090】
<<画像形成動作>>
まず図1を参照すると、給紙部21によって、用紙カセット3に積載されている多数枚の用紙Pのうちの最上位のものが、当該用紙カセット3からピックアップされる。この用紙Pは、給紙部21によって、用紙搬送ベルト23cにおけるプロセスカートリッジ4Yよりも上流側の位置(プロセスカートリッジ4Yにおける感光体ドラム42と一対のベルト駆動ローラ23bうちの前記一方との間の位置)まで給送される。この位置にて、用紙Pは、用紙搬送ベルト23cに吸着されるとともに、当該用紙搬送ベルト23cの移動とともに用紙搬送方向における下流側に向けて搬送される。
【0091】
各プロセスカートリッジ4における感光体ドラム42と、これに対応する転写ローラ23aと、が対向する位置まで、用紙Pが搬送される間に、以下のようにして、各感光体ドラム42における潜像形成面42a上に、トナーが像様に担持される(すなわち、トナー像が形成される。)。
【0092】
図1及び図2を参照すると、まず、感光体ドラム42の潜像形成面42aは、クリーニング機構47によってクリーニングされる。次に、潜像形成面42aは、帯電器46によって一様に帯電される。続いて、上述のように一様に帯電された潜像形成面42aに、画像情報に対応して変調された所定波長のレーザー光が、露光部22によって照射される。これにより、潜像形成面42a上に、静電潜像が形成される。
【0093】
静電潜像が形成された潜像形成面42aは、感光体ドラム42の回転により、当該感光体ドラム42と現像ローラ44とが当接している位置に到達する。この位置にて、回転する現像ローラ44の周面上に担持された均一な薄層状のトナーによって、潜像形成面42a上の静電潜像が現像される。トナーによって静電潜像が現像された潜像形成面42aは、感光体ドラム42の回転により、用紙搬送ベルト23cを挟んで転写ローラ23aと対向する位置まで移動する。この位置にて、潜像形成面42a上に担持されたトナーが、用紙搬送ベルト23cに吸着された用紙P上に転写される。
【0094】
再び図1を参照すると、用紙Pがプロセスカートリッジ4Y、4M、4C、及び4Kを通過することで、用紙P上には、必要に応じて(形成すべき画像の色調に応じて)、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックのトナーのうちの少なくとも一種によるトナー像が転写される。
【0095】
ここで、プロセスカートリッジ4Y、4M、4C、及び4Kは、本体部2すなわち転写部23に対して、後述のように、所定の位置決めがなされている。よって、用紙P上には、上述の4色のトナーを用いた多色(フルカラー)画像に対応するトナー像が良好に形成され得る(勿論、単色原稿に対応する画像形成の場合には、例えば、プロセスカートリッジ4Kによるブラックトナーのみからなるトナー像が用紙P上に形成される。)。
【0096】
プロセスカートリッジ4Y、4M、4C、及び4Kを通過することで用紙Pの表面上に形成されたトナー像は、用紙Pが定着部24を通過する際に、当該定着部24による加熱及び加圧によって、用紙Pに定着される。定着部24を経てトナー像が定着された用紙Pは、排紙部25によって、本体部2の外部に排出される。
【0097】
<<プロセスカートリッジ取り扱い動作>>
次に、本実施形態のプロセスカートリッジ4の取り扱い(特にプロセスケース41に対するカバー48の装着)の際の動作について、各図面を適宜参照しつつ説明する。
【0098】
プロセスカートリッジ4の製造直後や、プロセスカートリッジ4をレーザープリンタ1の本体部2から脱着した直後においては、図3Aに示されているように、プロセスケース41にカバー48が装着されていない状態となる。この状態においては、傷付きやすい感光体ドラム42の潜像形成面42aを外部からの衝撃や接触から保護するために、すみやかにプロセスケース41にカバー48を装着する必要がある。
【0099】
プロセスケース41にカバー48を装着する際には、まず、図7Aに示されているように、接続部材48c2が、係合突出部41c1(図5参照)に「引っ掛け」られる。このとき、離間部材48b2(図5及び図6参照)は、接続部材48c2の弾性変形によって、非解除位置に位置する。
【0100】
続いて、カバー48における接続部材48c1側が、図7Bに示されているようにドラムシャフト42bがシャフト収容部48dに収容されるまで、プロセスケース41に向けて移動させられる。このとき、プロセスケース41から突出したドラムシャフト42bが把持部48c3や接続部材48c1の「内側」面に当接することで、接続部材48c1が容易に「外側」に撓むように弾性変形する。
【0101】
ドラムシャフト42bがシャフト収容部48dに収容された直後の状態、すなわち、プロセスケース41にカバー48が装着された直後の状態においては、カバー本体48aによって感光体ドラム42が保護されている一方、離間部材48b1及び48b2は、非解除位置にある。このとき、感光体ドラム42と現像ローラ44とが当接した状態となっている。
【0102】
その後、人の手指によって現像ユニット43が付勢レバー45a(バネ45b)の荷重に抗する方向に若干移動させられることで、離間部材48b1及び48b2が、接続部材48c1及び48c2の弾性によって「内側」の解除位置に挿入されることで、感光体ドラム42と現像ローラ44との当接が解除される。これにより、プロセスカートリッジ4の長期保存中における、感光体ドラム42と現像ローラ44とが同一の位置にて長期間接触し続けることによるダメージ(圧接痕や汚染)の発生が、効果的に防止される。
【0103】
プロセスカートリッジ4がレーザープリンタ1の本体部2に装着される前に、プロセスケース41からカバー48が取り外される。この取り外しは、把持部48c3を把持することによってきわめて容易に行われ得る。そして、プロセスカートリッジ4が本体部2に装着される。このとき、係合突出部41c1が、本体部2に対するプロセスカートリッジ4の位置決めに用いられる。
【0104】
<実施形態の構成による作用・効果>
・上述の通り、本実施形態においては、カバー48がプロセスケース41に装着された直後の状態にて、離間部材48b1及び48b2が非解除位置に配置されるとともに、その後の操作によって離間部材48b1及び48b2が非解除位置から解除位置に移動する。すなわち、カバー48のプロセスケース41への装着動作と、離間部材48b1及び48b2の非解除位置から解除位置への移動による感光体ドラム42と現像ローラ44との離間動作とが、この順に二段階で行われる。
【0105】
したがって、本実施形態の構成によれば、カバー48がプロセスケース41にスムーズに装着され得る。すなわち、感光体ドラム42と現像ローラ44との当接解除のために必要な力が重畳されることでカバー48の装着動作が不用意に「強く」行われることがない。
【0106】
これにより、カバー48がプロセスケース41に装着される際に潜像形成面42aが傷付けられることが、良好に抑制され得る。そして、カバー48がプロセスケース41にスムーズに装着された後に、離間部材48b1及び48b2が非解除位置から解除位置に移動させられることで、感光体ドラム42と現像ローラ44との当接が、良好かつ完全に解除され得る。
【0107】
・本実施形態においては、接続部材48c1が薄い平板状に形成されている一方、接続部材48c2は係合突出部41c1と係合する(円筒状の係合突出部41c1に「引っかかる」)形状に形成されている。
【0108】
したがって、本実施形態の構成によれば、上述の動作説明の通り、接続部材48c2を係合突出部41c1に「引っ掛け」、その後に、接続部材48c1をドラムシャフト42bによって「外側」に撓ませ、最後にドラムシャフト42bをシャフト収容部48dに収容させる、という手順で、カバー48がプロセスケース41に簡易且つスムーズに装着され得る。
【0109】
・本実施形態においては、離間部材48b1及び48b2が解除位置にある場合において、現像ローラ44と感光体ドラム42とを当接させるための荷重を現像ローラシャフト軸受44bから受けたときに離間部材48b1及び48b2が移動する側に、規制リブ41dが配置されている。
【0110】
したがって、本実施形態の構成によれば、解除位置にて離間部材48b1及び48b2が上述の荷重を受けて規制リブ41dと当接することで、離間部材48b1及び48b2が解除位置に良好に保持される。これにより、現像ローラ44と感光体ドラム42との当接解除状態が、良好に保持される。
【0111】
・本実施形態においては、本体部2に対するプロセスカートリッジ4の位置決めに用いられる係合突出部41c1が、カバー48における接続部材48c2によって良好に保護される。
【0112】
したがって、本実施形態の構成によれば、レーザープリンタ1の本体部2に対するプロセスカートリッジ4の位置決めのズレによる形成画像の乱れの発生が、良好に抑制され得る。
【0113】
・本実施形態においては、離間部材48b1及び48b2は、カバー48がプロセスケース41に装着されてカバー本体48aが感光体ドラム42を覆った状態にて、非解除位置及び解除位置のいずれの位置にある場合であっても、プロセスカートリッジ4の外部に露出されている。
【0114】
したがって、本実施形態の構成によれば、カバー48がプロセスケース41に装着されてカバー本体48aが感光体ドラム42を覆った状態にて、離間部材48b1及び48b2が非解除位置にあるか解除位置にあるかが、良好に確認され得る。
【0115】
・このように、本実施形態によれば、感光体ドラム42が簡略な装置構成でより適切に保護される。
【0116】
<変形例の例示>
なお、上述の実施形態は、上述した通り、出願人が取り敢えず本願の出願時点において最良であると考えた本発明の代表的な実施形態を、単に例示したものにすぎない。よって、本発明はもとより上述の実施形態に何ら限定されるものではない。したがって、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、上述の実施形態に対して種々の変形が施され得ることは、当然である。
【0117】
以下、代表的な変形例について、幾つか例示する。もっとも、言うまでもなく、変形例とて、以下に列挙されたものに限定されるものではない。また、実施形態や変形例の、全部又は一部が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、互いに複合的に適用され得る。
【0118】
本発明(特に、本発明の課題を解決するための手段を構成する各構成要素における、作用的・機能的に表現されているもの)は、上述の実施形態や、下記変形例の記載に基づいて限定解釈されてはならない。このような限定解釈は、(先願主義の下で出願を急ぐ)出願人の利益を不当に害する反面、模倣者を不当に利するものであって、許されない。
【0119】
(1)本発明の適用対象は、カラーのレーザープリンタに限定されない。例えば、本発明は、単色のレーザープリンタや、単色及びカラーの複写機等の、いわゆる電子写真方式の画像形成装置に対して、好適に適用され得る。
【0120】
(2)上述の実施形態における用紙搬送ベルト23cに代えて、トナー像をその表面に担持可能な中間転写ベルトが用いられていてもよい。この場合、給紙部21の構成、定着部24や排紙部25の配置、及びこれらに基づく用紙搬送経路PPの態様は、図1のものから適宜変更される。
【0121】
(3)プロセスケース41の構成も、上述の実施形態のものに限定されない。例えば、上述の実施形態におけるドラム収容部41c2に代えて、係合突出部41c1が設けられてもよい。すなわち、一対の係合突出部41c1が、プロセスケース41の軸方向における両端部に設けられていてもよい。あるいは、上述の実施形態における係合突出部41c1に代えて、ドラム収容部41c2が設けられていてもよい。
【0122】
(4)本発明は、上述の実施形態のような、感光体ドラム42と現像ローラ44とが着脱自在な別々のユニットのそれぞれに設けられた構成に限定されない。すなわち、例えば、プロセスケース41と現像ユニットケース43aとが一体に形成されていてもよい。
【0123】
また、感光体ドラム42と現像ローラ44とが離間可能に当接するための構成も、上述の実施形態のもの(プロセスケース41内で現像ユニット43がスライドする構成)に限定されない。
【0124】
例えば、以下のような構成が考えられる:感光体ドラム42を備えたプロセスケース41と、現像ローラ44を備えた現像ユニット43とが、共通の軸を中心として、V字あるいは逆V字型に結合されている。感光体ドラム42と現像ローラ44とが互いに対向するように、プロセスケース41における感光体ドラム42の配置、及び、現像ユニット43における現像ローラ44の配置が適宜設定されている。そして、現像ユニット43が上述の軸を中心として揺動(回転)することで、感光体ドラム42と現像ローラ44とが離間可能に当接するように、プロセスケース41及び現像ユニット43が構成されている。
【0125】
さらに、現像ローラ44として、いわゆる現像スリーブを用いた構成(金属あるいは(半)導電性合成樹脂フィルムからなるスリーブと、このスリーブの内側に配置された弾性ローラと、を備えた構成)が用いられ得る。すなわち、本発明の「現像ローラ」は、上述のような現像スリーブと弾性ローラとからなる構成を含む(かかる構成も、社会通念上、あるいは、当業者の技術常識に鑑み、「現像ローラ」と言い得る。)。
【0126】
(5)カバー48の構成は、上述の実施形態にて具体的に開示されたものに限定されない。すなわち、上述の実施形態におけるカバー48の構成は、本発明の範囲内において適宜変更され得る。
【0127】
・離間部材48b1及び48b2の解除位置への移動(挿入)は、付勢レバー45a(バネ45b)の荷重に抗する方向への現像ユニット43の移動操作を伴わなくても行われ得る。具体的には、例えば、離間部材48b1及び48b2を内側に「押し込む」ことで、離間部材48b1及び48b2は非解除位置から解除位置へ移動し得る。かかる目的で、離間部材48b1及び48b2は、平面視にて「くさび」状、すなわち、側板41bと当接する先端部に向かうにつれて断面積が小さくなるような形状、の部分を、当該先端部に有するように形成され得る(図6における離間部材48b2参照)。
【0128】
・離間部材48b1及び48b2を解除位置に保持するための構成も、上述の実施形態に限定されない。例えば、規制リブ41dに代えて、これと等価の柱状等の突起(一つの側板41bにつき一つあるいは複数)が用いられ得る。
【0129】
あるいは、側板41bにおける離間部材48b1及び48b2に対向(当接)する面に凹部が設けられるとともに、かかる凹部と係合する凸部が離間部材48b1及び48b2に設けられてもよい。この逆に、側板41bにおける離間部材48b1及び48b2に対向(当接)する面に凸部が設けられるとともに、かかる凸部と係合する凹部が離間部材48b1及び48b2に設けられてもよい。
【0130】
・図8は、図3Bないし図7Bに示されているカバー48の一変形例の構成を示す拡大側面図である。図8を参照すると、離間部材48b1における、現像ローラシャフト軸受44bと対向する端面には、係合凹部48eが設けられ得る。この係合凹部48eは、現像ローラシャフト軸受44bと係合するような形状に形成されている。かかる係合凹部48eは、離間部材48b2にも形成され得る。
【0131】
また、離間部材48b1における、ドラム収容部41c2と対向する端面には、係合凹部48fが設けられ得る。この係合凹部48fは、ドラム収容部41c2と係合するような形状に形成されている。かかる係合凹部48fは、離間部材48b2にも形成され得る。
【0132】
なお、係合凹部48e及び48fは、いずれか一方のみが設けられていてもよいし、双方が設けられていてもよい。さらに、係合凹部48e及び/又は48fは、上述のような、離間部材48b1及び48b2と側板41bとが互いに対向(当接)する面に設けられる凹凸と併用され得る。
【0133】
・図9は、図3Bないし図7Bに示されているカバー48の他の変形例の構成を示す拡大底面図である。図9を参照すると、解除位置に配置された離間部材48b1が、ドラム収容部41c2と現像ローラシャフト軸受44bとに挟まれて上述の荷重を受けて感光体ドラム42(図7A等参照)の軸方向における内側に付勢されることで、側板41bの外壁に外側から当接するように、離間部材48b1、ドラム収容部41c2、及び現像ローラシャフト軸受44bの外形形状が設定されていてもよい。
【0134】
具体的には、例えば、この場合、ドラム収容部41c2及び現像ローラシャフト軸受44bの、離間部材48b1と対向する面同士の間隔が、底面視(平面視)にて、感光体ドラム42(図7A等参照)の軸方向における内側に向かうにつれて広がるようになっている。このとき、離間部材48b1は、上述の軸方向における内側に向かうにつれて広がるような、底面視(平面視)にて略台形状に形成されている。
【0135】
同様に、解除位置に配置された離間部材48b2が、係合突出部41c1と現像ローラシャフト軸受44bとに挟まれて上述の荷重を受けて軸方向における内側に付勢されることで、側板41bの外壁に外側から当接するように、離間部材48b2、係合突出部41c1、及び現像ローラシャフト軸受44bの外形形状が設定されていてもよい。
【0136】
・接続部材48c2は、図7Aの状態から図7Bの状態に移行するに伴って離間部材48b2が非解除位置から解除位置に自然に挿入されるように、弾性変形困難に構成されていてもよい。
【0137】
・離間部材48b1及び接続部材48c1は、感光体ドラム42の軸方向におけるカバー48の両端部に設けられていてもよい。あるいは、離間部材48b2及び接続部材48c2は、感光体ドラム42の軸方向におけるカバー48の両端部に設けられていてもよい。
【0138】
(6)その他、いちいち言及しないが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、上述の実施形態にて示された構成に対する適宜の変形が可能である。また、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されている要素は、上述の実施形態や変形例にて開示されている具体的構造の他、当該作用・機能を実現可能ないかなる構造をも含む。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】本発明が適用された画像形成装置の一つの例としてのレーザープリンタの側断面図である。
【図2】図1に示されているプロセスカートリッジを拡大した側断面図である。
【図3A】図2に示されているプロセスカートリッジの外観を示す側面図である。
【図3B】図2に示されているプロセスカートリッジの外観を示す側面図である。
【図4】図2に示されているプロセスカートリッジの外観を示す平面図である。
【図5】図2に示されているプロセスカートリッジの外観を示す斜視図である。
【図6】図3Bないし図5に示されているカバーの外観を示す平面図である。
【図7A】図5に示されているプロセスカートリッジにおけるカバーの着脱の様子を示す斜視図である。
【図7B】図5に示されているプロセスカートリッジにおけるカバーの着脱の様子を示す斜視図である。
【図8】図3Bないし図7Bに示されているカバーの一変形例の構成を示す拡大側面図である。
【図9】図3Bないし図7Bに示されているカバーの他の変形例の構成を示す拡大底面図である。
【符号の説明】
【0140】
1 … レーザープリンタ(画像形成装置)
2 … 本体部(本体)
3 … 用紙カセット
4 … プロセスカートリッジ
41 … プロセスケース
41a … 底板
41b … 側板
41c1 … 係合突出部
41c2 … ドラム収容部
41d … 規制リブ
41e … 開口部
42 … 感光体ドラム(像担持体)
42a … 潜像形成面
42b … ドラムシャフト
43 … 現像ユニット
43a … 現像ユニットケース
44 … 現像ローラ
44a … 現像ローラシャフト
44b … 現像ローラシャフト軸受
45 … 付勢機構
45a … 付勢レバー
45b … バネ
48 … カバー
48a … カバー本体
48b1 … 離間部材
48b2 … 離間部材
48c1 … 接続部材
48c2 … 接続部材
48d … シャフト収容部
48e … 係合凹部(保持機構)
48f … 係合凹部(保持機構)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置の本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジにおいて、
静電潜像が形成される円筒状の像担持体と、
画像形成動作中に前記像担持体と当接することで乾式現像剤により前記静電潜像を現像するように、前記乾式現像剤を周面に担持する、円柱状の現像ローラと、
前記像担持体及び前記現像ローラを互いに接離可能に収容する、プロセスケースと、
当該プロセスカートリッジが前記本体から脱着された状態で、前記像担持体を覆うように前記プロセスケースに装着される、カバーと、
前記像担持体の軸方向における前記カバーの両端部に設けられていて、前記像担持体の前記軸方向における両端部と前記現像ローラの前記軸方向における両端部との間の解除位置に介装されることで前記像担持体と前記現像ローラとの当接を解除する、一対の離間部材と、
を備え、
一対の前記離間部材のうちの少なくともいずれか一方は、前記カバーが前記プロセスケースに装着されて前記像担持体を覆った状態にて、前記像担持体と前記現像ローラとの当接を解除しない非解除位置から前記解除位置に移動可能に構成されたことを特徴とする、プロセスカートリッジ。
【請求項2】
請求項1に記載のプロセスカートリッジであって、
一対の前記離間部材のうちの少なくともいずれか一方は、
弾性変形可能な可撓性の接続部材を介して前記カバーと一体に形成されていて、
前記カバーが前記像担持体を覆うように前記プロセスケースに装着されることで、前記接続部材の弾性変形により前記非解除位置に位置するように構成されたことを特徴とする、プロセスカートリッジ。
【請求項3】
請求項2に記載のプロセスカートリッジであって、
一対の前記離間部材の各々が、前記接続部材を介して前記カバーと一体に形成されていて、
一対の前記接続部材のうちの一方は、他方よりも弾性変形しやすいように構成されたことを特徴とする、プロセスカートリッジ。
【請求項4】
請求項3に記載のプロセスカートリッジであって、
一対の前記接続部材のうちの前記一方は、前記カバーが前記像担持体を覆うように前記プロセスケースに装着される際に、前記像担持体の回転中心軸を構成するドラムシャフトの一端部によって押圧されることで弾性変形するように構成されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項5】
請求項4に記載のプロセスカートリッジであって、
一対の前記接続部材のうちの前記一方には、前記カバーが前記像担持体を覆うように前記プロセスケースに装着された際に前記ドラムシャフトの前記一端部が収容されるシャフト収容部が形成されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項6】
請求項3ないし請求項5のうちのいずれか1項に記載のプロセスカートリッジであって、
前記プロセスケースの前記軸方向における端部には、前記本体に対する当該プロセスカートリッジの位置決めに用いられる係合突出部が設けられていて、
一対の前記接続部材のうちの前記他方は、前記カバーが前記像担持体を覆うように前記プロセスケースに装着された際に前記係合突出部を覆うように構成されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項7】
請求項6に記載のプロセスカートリッジであって、
前記係合突出部は、前記像担持体の前記軸方向における端部を回転可能に支持するように円筒状に形成されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のうちのいずれか1項に記載のプロセスカートリッジであって、
前記離間部材は、前記非解除位置から前記解除位置に移動する際に前記現像ローラの回転中心軸を構成する現像ローラシャフトの端部を付勢することで前記像担持体と前記現像ローラとの当接を解除するように構成されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8のうちのいずれか1項に記載のプロセスカートリッジにおいて、
前記離間部材を前記解除位置に保持するための保持機構をさらに備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項10】
請求項1ないし請求項9のうちのいずれか1項に記載のプロセスカートリッジであって、
一対の前記離間部材の各々は、前記カバーが前記プロセスケースに装着されて前記像担持体を覆った状態にて、当該プロセスカートリッジの外部に露出されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−79128(P2010−79128A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−249519(P2008−249519)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】