説明

ヘリオスタットおよび太陽光集光システム

【課題】正確かつ簡単に、ミラーの基準位置の設定を行うこと可能なヘリオスタットを提供する。
【解決手段】ヘリオスタット300は、太陽光を反射するミラー310と、ミラー310を傾斜させる傾斜部360と、ミラー310を旋回させる旋回部370と、中央塔側に取り付けられた受光部にレーザ光を発光する発光部320と、受光部によるレーザ光の受光状態に基づいて、ミラー310の基準角の設定を行う基準角設定部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光を反射するミラーを備えたヘリオスタットおよび太陽光集光システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地球環境への関心が高まっており、太陽光、風力、地熱などの再生可能エネルギーが注目されている。特に、太陽光を集光して熱エネルギーに変え、その熱エネルギーを電気エネルギーに変える太陽熱発電システムが注目されている(例えば、特許文献1および2参照)。
【0003】
上記特許文献1および2に記載される太陽光集光システムでは、発電効率を上げるために、ひとつの中央塔に対して多数のヘリオスタットを並べているので、中央塔から遠く離れた位置にもヘリオスタットを設置する必要がある。現在、実用化されているタワー式の太陽光集光システムでは、中央塔とヘリオスタットとの最長距離が500m程度であるが、今後は、当該距離が1500m以上の太陽光熱発電システムが計画されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−198120号公報
【特許文献2】特開平11−119105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1および2に記載される太陽光集光システムにおいて、太陽光の反射光を中央塔のレシーバに正確に当てるためには、ミラーの角度調整に高い精度が要求される。しかしながら、この精度には、製作寸法誤差、経年変化によるヘリオスタット及び中央塔の変形、自重によるミラーの変形などが影響しており、太陽光の反射光を中央塔のレシーバに正確に集光させるのは、困難であった。
また、太陽光集光システムにおいては、中央塔の周囲に多数のヘリオスタットが配置されている。今後計画されている大規模な太陽光集光システムでは、ヘリオスタットが20000基に達する。そのため、ミラーの傾斜角の調整作業が膨大な作業量となり、今後、ミラーの傾斜角の調整作業が簡単にすることが求められる。
【0006】
本発明の目的は、正確かつ簡単に、ミラーの基準位置の設定を行うこと可能なヘリオスタットおよび太陽光集光システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るヘリオスタットは、中央塔の周囲に配置されるヘリオスタットであって、
太陽光を反射するミラーと、ミラーを傾斜させる傾斜部と、ミラーを旋回させる旋回部と、中央塔側に取り付けられた受光部にレーザ光を発光する発光部、又は、中央塔側に取り付けられた発光部からのレーザ光を受光する受光部と、受光部によるレーザ光の受光状態に基づいて、ミラーの基準角の設定を行う基準角設定部と、を備える。
【0008】
上記構成によれば、中央塔から遠く離れたミラーの基準角の設定を行う場合、受光部によるレーザ光の受光状態に基づいて、ミラーの基準角を自動的に変更することができる。その結果、正確かつ簡単に、ミラーの基準角の設定を行うことができる。
なお、ミラーの基準角とは、傾斜部によるミラーの傾斜角と、旋回部によるミラーの旋回角と、によって決定する角度である。
【0009】
上記したヘリオスタットにおいて、基準角設定部は、予め設定された受光部の基準位置に対する受光部によるレーザ光の受光位置のずれ量に基づいて、ミラーの基準角の設定を行う。
【0010】
上記構成によれば、受光部の基準位置に対するレーザ光の受光位置のずれ量を測定することにより、正確かつ簡単に、ミラーの基準角の設定を行うことができる。
【0011】
上記したヘリオスタットにおいて、傾斜部及び旋回部の少なくとも一方は、偏心揺動型減速機を含む。
【0012】
上記構成によれば、傾斜部及び旋回部の少なくとも一方が、高剛性かつ低バックラッシュの偏心揺動型減速機を含むことにより、ミラーの基準角の設定をより正確に行うことができる。
【0013】
上記したヘリオスタットにおいて、基準位置設定部は、夜間時間帯にミラーの基準角の設定を行う。
【0014】
上記構成によれば、昼間時間帯に太陽光の集光を行うことにより太陽エネルギーを得ることができると共に、夜間時間帯にミラーの基準角の設定を行うことができる。つまり、日没後の太陽光を集光できない時間帯を利用して、ミラーの基準角の設定を行うことができる。
【0015】
上記したヘリオスタットにおいて、太陽の位置に基づいて、ミラーの傾斜角を算出する傾斜角算出部と、傾斜角算出部により算出された傾斜角で配置されるミラーの変形量に基づいて、当該傾斜角を修正する傾斜角修正部と、をさらに備える。
【0016】
上記構成によれば、ミラーが自重により変形する場合でも、傾斜角算出部により算出された傾斜角を修正することができる。これにより、ミラーを保持する部分やミラーの剛性が、ミラーの重量との関係で相対的に低くなっても、太陽光をレシーバに正確に反射することができる。
【0017】
上記したヘリオスタットにおいて、ミラー、傾斜部、及び、旋回部を有するミラー組立体は、当該ミラー組立体を所定の高さで支持する支柱に取り付け可能に設けられる。
【0018】
上記構成によれば、工場で組み立てられてユニット化されたミラー組立体を、現地に設置される支柱に取り付けるだけで、容易にヘリオスタットを設置することができる。すなわち、工場においてミラーの傾斜角および旋回角が正確に組み付けられたミラー組立体を、そのまま現地に設置することができる。
また、工場で組み立てられたミラー組立体を、そのまま現地に設置することができるので、ヘリオスタットを現地で組み立てる場合に比べて、製造誤差が少なくなり、製作精度のばらつきが少ないヘリオスタットの量産が容易になる。
【0019】
上記したヘリオスタットにおいて、傾斜部および旋回部を手動により操作するための操作スイッチをさらに備える。
【0020】
上記構成によれば、操作スイッチの操作により作業者がミラーの傾斜角および旋回角を大まかに設定することができる。これにより、レーザ光によるミラーの基準角の自動設定時に、ミラーの移動範囲を小さくすることができる。その結果、例えば、設置時に行う、最初の調整において、ミラーの基準角の設定までに要する時間を短縮することができる。また、受光部の大きさをある程度小さくすることもできる。
【0021】
本発明に係る太陽光集光システムは、太陽光を反射するミラーと、ミラーを傾斜させる傾斜部と、ミラーを旋回させる旋回部と、レーザ光を発光する発光部と、発光部から発光されたレーザ光を受光する受光部と、受光部によるレーザ光の受光状態に基づいて、ミラーの基準角の設定を行う基準角設定部と、を備える。
【0022】
この太陽光集光システムは、ヘリオスタット、又は、ヘリオスタット及び中央塔を含むシステムである。すなわち、本発明に係る太陽光集光システムであるヘリオスタットは、上記したミラーと、傾斜部と、旋回部と、発光部と、受光部と、基準角設定部と、を備える。また、本発明に係る太陽光集光システムは、ヘリオスタットおよび中央塔を備えており、そのヘリオスタットは、上記したミラーと、傾斜部と、旋回部と、基準角設定部とを備えると共に、中央塔は、発光部と、受光部と、を備える。なお、基準角設定部は、ヘリオスタットと通信可能に接続して、中央塔に設けても良い。
【0023】
上記構成によれば、中央塔から遠く離れたミラーの基準角の設定を行う場合、受光部によるレーザ光の受光状態に基づいて、ミラーの基準角を自動的に変更することができる。その結果、正確かつ簡単に、ミラーの基準角の設定を行うことができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係るヘリオスタット及び太陽光集光システムによれば、正確かつ簡単に、ミラーの基準位置の設定を行う。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1(a)】本発明の一実施形態に係る太陽光集光システムの全体構成を示した概略図である。
【図1(b)】図1に示した太陽光集光システムの全体構成を示した斜視図である。
【図2(a)】ヘリオスタット側に設けられる発光部(側面)および中央塔側に設けられる受光部とを示した模式図である。
【図2(b)】ヘリオスタット側に設けられる発光部(平面)および中央塔側に設けられる受光部とを示した模式図である。
【図3(a)】ヘリオスタットの組み付け前の状態を示した背面図である。
【図3(b)】ヘリオスタットの組み付け後の状態を示した背面図である。
【図4】ミラーの傾斜角の設定方法を説明するための模式図である。
【図5】ヘリオスタットおよび中央塔のブロック図である。
【図6】ヘリオスタットの個別制御部のブロック図である。
【図7】ミラーの基準角を設定する方法を示したフローチャートである。
【図8】運用時におけるヘリオスタットの動作を示したフローチャートである。
【図9】第1変形例に係る発光部と受光部とを示した模式図である。
【図10】第2変形例に係る発光部と受光部とを示した模式図である。
【図11】第3変形例に係る発光部と受光部とを示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の一実施形態に係る太陽光集光システムについて図面を参照しながら説明する。
【0027】
<太陽光集光システムの全体構成>
本実施形態に係る太陽光集光システム100は、図1(a)及び(b)に示すように、中央塔200と、中央塔200の周囲に配置される複数のヘリオスタット300と、を備えている。この太陽光集光システム100は、タワー式太陽熱発電方式の発電システムであって、複数のヘリオスタット300のミラー310により反射された太陽光を中央塔200に配置されるレシーバ210に集光し、その集光した太陽光による熱で発電を行う。この太陽光集光システム100では、太陽の動きに合わせて各ヘリオスタット300のミラー310の傾斜角および旋回角を経時的に変化させることにより、日の出から日の入りまで、ミラー310によって反射された太陽光が常時、レシーバ210に集光するようにしている。
【0028】
<中央塔200>
この中央塔200は、太陽光集光システム100の略中央に配置されており、ミラー310により反射された太陽光を集光するレシーバ210を有している。レシーバ210は、太陽熱を吸熱して熱媒体へ伝導する熱交換器として機能する。
【0029】
ここで、本実施形態では、レシーバ210の近傍には、レーザ光を受光する受光部220が設けられている。この受光部220は、図2に示すように、後述するヘリオスタット300の発光部320から発光されるレーザ光Lを受光する。受光部220は、複数の素子から構成された受光面221を有しており、受光面221の略中心位置に基準位置P1が設けられている。なお、受光部220が設けられる「レシーバ210の近傍」とは、レシーバ210と相対位置が変わらない位置である。
【0030】
また、本実施形態では、図5に示すように、中央塔200の制御部230(以下、中央制御部230とする)は、ヘリオスタット300の制御部330(以下、個別制御部330とする)と通信可能に接続されている。ヘリオスタット300の基準角(傾斜角R1および旋回角R2(図2(a)及び(b)参照))を設定するときに、中央制御部230は、当該基準角の設定を実施するヘリオスタット300の個別制御部330に対して、レーザ光Lの受光状態を送信する。図2に示すように、本実施形態におけるレーザ光Lの『受光状態』とは、受光部220の基準位置P1に対するレーザ光Lの受光位置P2のずれ量Dである。このずれ量Dは、基準位置P1に対する受光位置P2への方向と、基準位置P1と受光位置P2との間の距離と、を含む概念である。
【0031】
<ヘリオスタット300>
ヘリオスタット300は、図1(b)に示すように、上記した中央塔200の周囲に配置されており、太陽光を反射するミラー310を備えている。ヘリオスタット300は、図3(a)および(b)に示すように、ミラー310と、ミラー310を支持するフレーム340と、フレーム340に取り付けられる傾斜軸350と、ミラー310を水平軸(図中のHで示す1点鎖線)回りに回転させる電動の傾斜用モータ360と、ミラー310を鉛直軸(図中のVで示す1点鎖線)回りに回転させる電動の旋回用モータ370と、支柱380と、操作スイッチ390(図5参照)と、を有している。
【0032】
ミラー310は、太陽光を反射する役目を担う部材である。このミラー310の裏面には、当該ミラー310を支持するフレーム340が設けられている。また、ミラー310の表面には、レーザ光Lを発光する発光部320が設けられている。
【0033】
ここで、本実施形態では、ミラー310の表面には、図2に示すように、中央塔200のレシーバ210の近傍に設けられる受光部220に、レーザ光Lを発光する発光部320が取り付けられている。この発光部320は、ミラー310の表面(図中のFで示す点線)の法線(図中のNで示す点線)方向にレーザ光Lを発光するように設けられている。この発光部320から発光されたレーザ光Lは、中央塔200の受光部220で受光される。なお、発光部320は、ミラー310の表面以外でも、ミラー310が傾斜や旋回しても、ミラー310と相対位置が変わらないように取り付けられれば、どこに設けても構わない。
【0034】
フレーム340は、図3(a)および(b)に示すように、ミラー310の裏面において、上下方向(矢印Z方向)および左右方向(矢印X方向)にわたって設けられている。このフレーム340には、後述する傾斜用モータ360により回転可能に支持される傾斜軸350が取り付けられている。
【0035】
傾斜用モータ360および旋回用モータ370は、ミラー310により反射された太陽光の反射光が中央塔200のレシーバ210に集光するようにミラー310の傾斜角および旋回角を変更する役目を担う。図3(a)および(b)に示すように、傾斜用モータ360は、水平方向に延びる傾斜軸350を水平軸H回りに回転させることにより、ミラー310を水平軸H回りに回転させる。また、旋回用モータ370は、当該旋回用モータ370の上部に配置される傾斜用モータ360を鉛直軸V回りに回転させることにより、ミラー310を鉛直軸V回りに回転させる。
【0036】
図5に示すように、傾斜用モータ360には、当該傾斜用モータ360の出力部(外側ハブまたはフランジ)の回転角度を感知するエンコーダ361が設けられている。また、同様に、旋回用モータ370には、当該旋回用モータ370の出力部(外側ハブまたはフランジ)の回転角度を感知するエンコーダ371が設けられている。
【0037】
そして、本実施形態では、図3(a)および(b)に示すように、旋回用モータ370の下面にはフランジ372が形成されると共に、支柱380の上面にはフランジ381が形成されている。旋回用モータ370のフランジ372と支柱380のフランジ381とは、ボルト(図示せず)により締結される。
【0038】
傾斜用モータ360および旋回用モータ370は、それぞれ偏心揺動型減速機を有している。この偏心揺動型減速機は、内歯歯車と、内歯歯車の軸線の回りを偏心回転すると共に内歯歯車に対して回転する外歯歯車と、外歯歯車を支持するキャリアとを備えている。キャリアは、外歯歯車の回転に伴って、内歯歯車に対して回転する。
【0039】
また、操作スイッチ390は、手動によりミラー310の傾斜角および旋回角を変更するために設けられている。具体的には、当該操作スイッチ390の操作により、傾斜用モータ360および旋回用モータ370が駆動されて、ミラー310の傾斜角および旋回角が変更される。
【0040】
<ミラー組立体>
図3(a)および図3(b)に示すように、上記したミラー310、フレーム340、傾斜軸350、傾斜用モータ360および旋回用モータ370は、工場において組み付けられて、ミラー組立体400として現地に運ばれる。そして、当該ミラー組立体400は、現地において、地上に設置される支柱380に取り付けられる。具体的には、鉛直(矢印Z方向)に設置される支柱380のフランジ381(この際、フランジ面382は水平面となっている)に、ミラー組立体400の旋回用モータ370のフランジ372を設置し、両フランジ372,381をボルトにより締結することにより、支柱380にミラー組立体400が組み付けられる。
【0041】
<ヘリオスタット300の制御部>
図5に示すように、ヘリオスタット300の個別制御部330は、発光部320、傾斜用モータ360、旋回用モータ370、操作スイッチ390と通信可能に接続されている。そして、個別制御部330は、作業者による操作スイッチ390の操作に応じた信号を受信する。また、個別制御部330は、発光部320に制御信号を送信して、当該発光部320から所望の強度のレーザ光が発光するように、発光部320を制御する。また、個別制御部330は、傾斜用モータ360および旋回用モータ370に制御信号を送信して、傾斜用モータ360および旋回用モータ370の駆動を制御する。
【0042】
また、個別制御部330は、中央塔200に設けられる中央制御部230と通信可能に接続されている。これにより、中央塔200とヘリオスタット300との間で、情報の送受信が可能となる。そして、本実施形態では、受光部220によるレーザ光の受光状態を中央制御部230から個別制御部330に送信することにより、ヘリオスタット300では当該受光状態に基づいて、傾斜用モータ360および旋回用モータ370の駆動を制御して、ミラー310の基準角(傾斜角R1および旋回角R2(図2(a)および(b)参照))の設定を行うことができる。
【0043】
図6に示すように、上記した個別制御部330は、基準角設定部331と、傾斜角算出部332と、傾斜角修正部333と、レーザ光制御部334と、モータ制御部335と、記憶部336と、タイマ部337と、を含んでいる。
【0044】
本実施形態では、基準角設定部331は、受光部220によるレーザ光Lの受光状態に基づいて、ミラー310の基準角の設定を行う。図2に示すように、このミラー310の『基準角』とは、太陽の動きに合わせてミラー310の傾斜角および旋回角を変化させるときの基準となる角度である。本実施形態では、基準角設定部331は、図2に示すように、予め設定された受光部220の基準位置P1(受光部220の中心位置)に対するレーザ光Lの受光位置P2のずれ量Dに基づいて、ミラー310の基準角の設定を行う。すなわち、基準角設定部331は、レーザ光Lの受光位置P2が受光部220の基準位置P1に一致するようにミラー310の傾斜角および旋回角を調節し、当該受光位置P2と基準位置P1とが一致したときのミラー310の傾斜角および旋回角を基準角とする。
【0045】
傾斜角算出部332は、太陽の位置に応じてミラー310の傾斜角を算出する。具体的には、図4に示すように、傾斜角算出部332は、ミラー310の法線方向(図中のNで示す点線の方向)が、中央塔200のレシーバ210への方向(図中のTで示す点線の方向)と太陽の方向(図中のSで示す点線の方向)との中間になるように、ミラー310の傾斜角を算出する。これにより、太陽光が当該傾斜角で配置されるミラー310で反射されてレシーバ210に進行する。上記した太陽の位置は、ヘリオスタット300の位置情報(緯度、経度)と現在時刻とから算出可能である。なお、太陽の位置の経時的変化である太陽の軌跡データは、記憶部336に記憶されている。また、ヘリオスタット300の位置(緯度、経度)は、GPSにより取得できる。なお、当該GPSにより取得したヘリオスタット300の位置情報は、ヘリオスタット300の設置時に計測しておけばよいので、必ずしもヘリオスタット300がGPSを備える必要はない。また、現在時刻は、タイマ部337により計時される。
【0046】
図6に示した傾斜角修正部333は、ミラー310の自重によるミラー310の変形量に基づいて、上記した傾斜角算出部332により算出された傾斜角を修正する。ミラー310は、自重により下方に変形する。この変形量は、ミラー310の傾斜角によって異なっており、当該変形量は、CAE(Computer Aided Engineering)などの構造計算により傾斜量との関係が予め算出される。したがって、傾斜角修正部333は、傾斜角算出部332により算出された傾斜角に基づいて、ミラー310の変形量を計算すると共に、当該変形量に応じて当該傾斜角を修正する。なお、ヘリオスタット300のコストを抑えるため、計算能力の低い演算装置が利用可能なように当該変形量を予め算出するようにしたが、計算能力の高い演算装置を利用し、当該変形量は予め算出せずに、その都度行っても構わない。また構造計算によらず、例えばミラー310にひずみゲージを添付し、そのひずみゲージから得られるひずみ量から当該変形量を算出したり、レーザスキャンやカメラ画像に基づくミラー310の三次元計測データから、当該変形量を算出したり、しても構わない。
【0047】
さて、レーザ光制御部334は、基準角を設定するときに、発光部320を制御して、当該発光部320からレーザ光Lを発光させる。また、モータ制御部335は、傾斜用モータ360および旋回用モータ370を制御して、ミラー310の傾斜角および旋回角を変更する。
【0048】
記憶部336は、太陽の軌跡データ、ヘリオスタット300の位置情報(緯度、経度)、昼間時間帯、夜間時間帯などを記憶する。本実施形態における昼間時間帯とは、日の出から日の入りまでの時間帯であって、中央塔200の位置情報(緯度、経度)および暦に基づいて算出される。また、夜間時間帯とは、日の入りから日の出までの時間帯であって、中央塔200の位置情報(緯度、経度)および暦に基づいて算出される。
【0049】
タイマ部337は、現在時刻を計時するために設けられている。タイマ部337により計時される現在時刻は、傾斜角算出部332により太陽の位置を算出する際に用いられる。
【0050】
<ヘリオスタットの設置時のフロー>
次に、図7を参照して、ヘリオスタット300の設置時におけるミラー310の基準角(傾斜角R1および旋回角R2(図2(a)及び(b)参照))の設定方法について説明する。
【0051】
まず、作業者は、ヘリオスタット300に設けられる操作スイッチ390の操作により、手動でミラー310を中央塔200の受光部220に向ける(ステップS1)。そして、GPSによりレシーバ210の位置(緯度、経度、高度)を取得し、記憶部336に記憶する(ステップS2)。
【0052】
次に、ヘリオスタット300の発光部320は、上記した位置(緯度、経度、高度)の近傍に配置される受光部220に対して、レーザ光Lを発光する(ステップS3)。そして、中央塔200の受光部220は、発光部320から発光されたレーザ光Lを受光する(ステップS4)。
【0053】
次に、基準角設定部331は、受光部220におけるレーザ光Lの受光位置P2と基準位置P1とのずれ量Dを算出する(ステップS5)。そして、ずれ量Dが算出されると(ステップS6:Yes)、モータ制御部335は、当該ずれ量Dに応じて傾斜用モータ360および旋回用モータ370を駆動して、ミラー310の傾斜角および旋回角を変更する(ステップS7)。そして、再びステップS5に戻り、受光部220におけるレーザ光Lの受光位置P2と基準位置P1とのずれ量Dがなくなるまで、ステップS5〜ステップS7の動作を繰り返す。なお、本実施形態のステップS6では、ずれ量Dがなくなるか否かの判断を行っているが、当該ずれ量Dが所定の値より小さくなった時に、後段のステップS8に進むようにしても良い。
【0054】
ステップS6において、受光部220におけるレーザ光Lの受光位置P2と基準位置P1とのずれ量Dが無くなったとき(ステップS6:No)、レーザ光制御部334は、ヘリオスタット300の発光部320によるレーザ光Lの発光を停止する(ステップS8)。このとき、受光部220におけるレーザ光Lの受光位置P2と、受光部220の基準位置P1とが一致した状態となっている。そして、基準角設定部331は、受光部220におけるレーザ光Lの受光位置P2と基準位置P1とのずれ量Dが無くなったときのミラー310の傾斜角および旋回角を基準角に設定する(ステップS9)。この基準角は、記憶部336に記憶される。
【0055】
<ヘリオスタットの運用時のフロー>
次に、図8を参照して、ヘリオスタット300の運用時におけるミラー310の動作について説明する。
【0056】
まず、中央制御部230は、中央塔200またはレシーバ210の位置(緯度、経度、高度)と、現在時刻と、から太陽の軌跡データを算出する(ステップS10)。中央塔200の位置は、GPS部500(図5参照)により取得されると共に、現在時刻は、中央制御部230のタイマにより取得される。そして、各ヘリオスタット300において、傾斜角算出部332は、当該太陽の位置に基づいて、ミラー310の傾斜角と旋回角を算出する(ステップS11)。そして、本実施形態では、傾斜角修正部333は、算出した傾斜角からミラー310の変形量を算出すると共に、そのミラー310の変形量に基づいて修正傾斜角を算出する(ステップS12)。そして、ステップS12で算出された修正傾斜角に基づいて、モータ制御部335は、傾斜用モータ360および旋回用モータ370を駆動して、ミラー310の傾斜角と旋回角を変化させる(ステップS13)。この際、ミラー310は、記憶部336に記憶される基準角を基準として、傾斜および旋回される。上記したステップS10〜ステップS13を、日没になるまで繰り返し行う(ステップS14:No)。なお、発光部320の取り付け位置との関係から、ミラー310の中心からの法線と、発光部320からのレーザ光Lの光軸とは、必ずしも一致しない。また、レシーバ210と受光部220も異なる位置に設けられるので、ミラー310の中心からの法線がレシーバ210に向かうように、基準角または算出される太陽の位置が、一定の係数で補正されるのはいうまでも無い。
【0057】
そして、日没になると(ステップS14:Yes)、基準角設定部331は、基準角の設定を行う(ステップS20)。この基準角の設定(ステップS20)は、毎日する必要は無い。例えば、この基準角の設定(ステップS20)は、年に1度行っても良い。
【0058】
以下、基準角設定部331による基準角の設定(ステップS20)の詳細を説明する。
まず、日没後において、記憶部336に記憶されている基準角でミラー310が配置されるように、モータ制御部335は、傾斜用モータ360および旋回用モータ370を駆動する(ステップS21)。そして、ヘリオスタット300の発光部320は、中央塔200の受光部220に対して、レーザ光Lを発光する(ステップS22)。そして、中央塔200の受光部220は、発光部320から発光されたレーザ光Lを受光する(ステップS23)。
【0059】
次に、基準角設定部331は、受光部220におけるレーザ光Lの受光位置P2と基準位置P1とのずれ量Dを算出する(ステップS24)。そして、ずれ量Dが算出されると(ステップS25:Yes)、モータ制御部335は、当該ずれ量Dに応じて傾斜用モータ360および旋回用モータ370を駆動して、ミラー310の傾斜角および旋回角を変更する(ステップS26)。そして、再びステップS24に戻り、受光部220におけるレーザ光Lの受光位置P2と基準位置P1とのずれ量Dがなくなるまで、ステップS24〜ステップS26の動作を繰り返す。なお、本実施形態のステップS25では、ずれ量Dがなくなるか否かの判断を行っているが、当該ずれ量Dが所定の値より小さくなった時に、後段のステップS27に進むようにしても良い。
【0060】
ステップS25において、受光部220におけるレーザ光Lの受光位置P2と基準位置P1とのずれ量Dが無くなったとき(ステップS25:No)、レーザ光制御部334は、ヘリオスタット300の発光部320によるレーザ光Lの発光を停止する(ステップS27)。このとき、受光部220におけるレーザ光Lの受光位置P2と、受光部220の基準位置P1とが一致した状態となっている。そして、基準角設定部331は、受光部220におけるレーザ光Lの受光位置P2と基準位置P1とのずれ量Dが無くなったときのミラー310の傾斜角および旋回角を新たな基準角として設定する(ステップS28)。この基準角は、記憶部336に記憶される。
【0061】
次に、翌日の日の出に対応するために、モータ制御部335は、傾斜用モータ360および旋回用モータ370を駆動して、ミラー310の傾斜角および旋回角を設定する(ステップS15)。そして、日の出になったときに(ステップS16:Yes)、ステップS10に戻り、上記した制御(ステップS10〜S14、S20、S15およびS16)を繰り返す。
【0062】
(本実施形態における効果)
本実施形態に係るヘリオスタット300では、レシーバ210から遠く離れたミラー310の基準角の設定を行う場合、受光部220によるレーザ光Lの受光状態に基づいて、ミラー310の基準角を自動的に変更することができる。その結果、正確かつ簡単に、ミラー310の基準位置P1の設定を行うことができる。
【0063】
また、本実施形態では、受光部220の基準位置P1に対するレーザ光Lの受光位置P2のずれ量Dを測定することにより、正確かつ簡単に、ミラー310の基準位置の設定を行うことができる。
【0064】
また、本実施形態では、傾斜用モータ360および旋回用モータ370が、高剛性かつ低バックラッシュの偏心揺動型減速機を含むことにより、ミラー310の基準角の設定をより正確に行うことができる。
【0065】
また、本実施形態では、昼間時間帯に太陽光の集光を行うことにより太陽エネルギーを得ることができると共に、夜間時間帯にミラー310の基準角の設定を行うことができる。つまり、日没後の太陽光を集光できない時間帯を利用して、ミラー310の基準角の設定を行うことができる。
【0066】
また、本実施形態では、ミラー310が自重により変形する場合でも、傾斜角算出部332により算出された傾斜角を修正することができる。これにより、ミラー310を保持するフレーム340やミラーの剛性が、ミラー310の重量との関係で相対的に低くなっても、太陽光をレシーバ210に正確に反射することができる。
【0067】
また、本実施形態では、工場で組み立てられたミラー組立体400を、現地に設置される支柱380に取り付けるだけで、容易にヘリオスタット300を設置することができる。具体的には、ミラー組立体400のフランジ372と、支柱380のフランジ381とをボルトにより締結するだけで、容易にヘリオスタット300を設置することができる。すなわち、工場においてミラー310の傾斜角および旋回角が正確に組み付けられたミラー組立体400を、そのまま現地に設置することができる。
【0068】
また、本実施形態では、工場で組み立てられたミラー組立体400を、そのまま現地に設置することができるので、ヘリオスタット300を現地で組み立てる場合に比べて、製造誤差が少なくなり、製作精度のばらつきが少ないヘリオスタット300の量産が容易になる。
【0069】
また、本実施形態では、操作スイッチ390の操作により作業者がミラー310の傾斜角および旋回角を大まかに設定することができる。これにより、レーザ光Lによるミラー310の基準角の自動設定時に、ミラー310の移動範囲を小さくすることができる。その結果、ヘリオスタット300の設置時および運用時において、ミラー310の基準角の設定までに要する時間を短縮することができる。また、受光部の大きさをある程度小さくすることもできる。
【0070】
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0071】
例えば、上記実施形態では、ヘリオスタット300に発光部320を設けると共に、中央塔200に受光部220を設ける例について説明したが、本発明はこれに限らず、図9の第1変形例に示すように、ヘリオスタットに受光部320Aを設けると共に、中央塔に発光部220Aを設けても良い。
つまり、図9に示した第1変形例に係るヘリオスタットは、太陽光を反射するミラー310と、ミラー310を傾斜させる傾斜部(傾斜用モータ360)と、ミラー310を旋回させる旋回部(旋回用モータ370)と、ミラー310により反射された太陽光を集光するレシーバ210に取り付けられた発光部220Aからのレーザ光Lを受光する受光部320Aと、受光部320Aによるレーザ光Lの受光状態に基づいて、ミラー310の基準角の設定を行う基準角設定部331と、を備える。このヘリオスタットの受光部320A以外の構成は、上記実施形態と同様である。
【0072】
また、上記実施形態および第1変形例では、ヘリオスタットに発光部および受光部のいずれか一方を、中央塔に発光部および受光部のいずれか他方を設ける例について説明したが、本発明はこれに限らず、図10に示した第2変形例のように、ヘリオスタットに発光部320B1および受光部320B2の両方を設けても良い。この際、中央塔に反射部220Bを設けることによって、ヘリオスタットの発光部320B1から発光されたレーザ光Lは、中央塔の反射部220Bで反射されて、ヘリオスタットの受光部320B2で受光される。この場合、基準位置P1(レーザ光Lの発光位置P1)に対して、反射光の受光部320B2における受光位置P2のずれ量Dに基づいて、ヘリオスタットのミラー310の基準角の設定を行う。
すなわち、上記したヘリオスタットは、太陽光を反射するミラー310と、ミラー310を傾斜させる傾斜部(傾斜用モータ360)と、ミラー310を旋回させる旋回部(旋回用モータ370)と、レーザ光Lを発光する発光部320B1と、発光部320B1から発光されて、中央塔の反射部220Bにより反射されたレーザ光Lを受光する受光部320B2と、受光部320B2によるレーザ光Lの受光状態に基づいて、ミラー310の基準角の設定を行う基準角設定部331と、を備える。
【0073】
また、上記した第2変形例では、ヘリオスタットに発光部320B1および受光部320B2の両方を設ける例について説明したが、本発明はこれに限らず、図11の第3変形例に示すように、中央塔に発光部220C1および受光部220C2の両方を設けても良い。この際、ヘリオスタットに反射部320Cを設けておき、中央塔の発光部220C1から発光されたレーザ光Lは、ヘリオスタットの反射部320Cで反射されて、中央塔の受光部220C2で受光される。この場合、基準位置P1(レーザ光Lの発光位置P1)に対して、反射光の受光部220C2における受光位置P2のずれ量Dに基づいて、ヘリオスタットのミラー310の基準角の設定を行う。
すなわち、上記した太陽光集光システムは、ヘリオスタットおよび中央塔を備えている。そして、中央塔は、レーザ光Lを発光する発光部220C1と、発光部220C1から発光され、ヘリオスタットの反射部320Cで反射されたレーザ光Lを受光する受光部220C2と、を有している。また、当該ヘリオスタットは、太陽光を反射するミラー310と、ミラー310を傾斜させる傾斜部(傾斜用モータ360)と、ミラー310を旋回させる旋回部(旋回用モータ370)と、レーザ光を反射する反射部320Cと、受光部220C2によるレーザ光Lの受光状態に基づいて、ミラー310の基準角の設定を行う基準角設定部331と、を備える。
【0074】
また、上記実施形態では、傾斜用モータ360および旋回用モータ370の両方が偏心揺動型減速機を含む例について説明したが、本発明はこれに限らず、傾斜用モータ360および旋回用モータ370のいずれか一方が、偏心揺動型減速機を含めば良い。
【0075】
また、上記実施形態では、ミラーの傾斜およびミラーの旋回によりミラーの傾斜角および旋回角を設定する例について説明したが、本発明はこれに限らず、ミラーの傾斜およびミラーの旋回に加えて、ミラーの高さを変更しても良い。
【0076】
(請求項の各構成要素と上記実施形態の各部との対応関係)
上記実施形態においては、ヘリオスタット300が「ヘリオスタット」に相当し、ミラー310が「ミラー」に相当し、傾斜用モータ360が「傾斜部」に相当し、旋回用モータ370が「旋回部」に相当し、発光部320,220A,320B1,220C1が「発光部」に相当し、受光部220,320A,320B2,220C2が「受光部」に相当し、基準角設定部331が「基準角設定部」に相当し、傾斜角算出部332が「傾斜角算出部」に相当し、傾斜角修正部333が「傾斜角修正部」に相当し、ミラー組立体400が「ミラー組立体」に相当し、支柱380が「支柱」に相当し、操作スイッチ390が「操作スイッチ」に相当し、太陽光集光システム100が「太陽光集光システム」に相当する。
【符号の説明】
【0077】
100 太陽光集光システム
200 中央塔
220,320A,320B2,220C2 受光部
300 ヘリオスタット
310 ミラー
320,220A,320B1,220C1 発光部
331 基準角設定部
332 傾斜角算出部
333 傾斜角修正部
360 傾斜用モータ
370 旋回用モータ
380 支柱
390 操作スイッチ
400 ミラー組立体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央塔の周囲に配置されるヘリオスタットであって、
太陽光を反射するミラーと、
前記ミラーを傾斜させる傾斜部と、
前記ミラーを旋回させる旋回部と、
前記中央塔側に取り付けられた受光部にレーザ光を発光する発光部、又は、前記中央塔側に取り付けられた発光部からのレーザ光を受光する受光部と、
前記受光部による前記レーザ光の受光状態に基づいて、前記ミラーの基準角の設定を行う基準角設定部と、を備えることを特徴とする、ヘリオスタット。
【請求項2】
前記基準角設定部は、予め設定された前記受光部の基準位置に対する前記受光部による前記レーザ光の受光位置のずれ量に基づいて、前記ミラーの基準角の設定を行うことを特徴とする、請求項1に記載のヘリオスタット。
【請求項3】
前記傾斜部及び前記旋回部の少なくとも一方は、偏心揺動型減速機を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のヘリオスタット。
【請求項4】
前記基準角設定部は、夜間時間帯に前記ミラーの基準角の設定を行うことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のヘリオスタット。
【請求項5】
太陽の位置に基づいて、前記ミラーの傾斜角を算出する傾斜角算出部と、
前記傾斜角算出部により算出された傾斜角で配置される前記ミラーの変形量に基づいて、当該傾斜角を修正する傾斜角修正部と、をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のヘリオスタット。
【請求項6】
前記ミラー、前記傾斜部、及び、前記旋回部を有するミラー組立体は、当該ミラー組立体を所定の高さで支持する支柱に取り付け可能に設けられることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のヘリオスタット。
【請求項7】
前記傾斜部および前記旋回部を手動により操作するための操作スイッチをさらに備えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のヘリオスタット。
【請求項8】
太陽光を反射するミラーと、
前記ミラーを傾斜させる傾斜部と、
前記ミラーを旋回させる旋回部と、
レーザ光を発光する発光部と、
前記発光部から発光されたレーザ光を受光する受光部と、
前記受光部による前記レーザ光の受光状態に基づいて、前記ミラーの基準角の設定を行う基準角設定部と、を備えることを特徴とする、太陽光集光システム。

【図1(a)】
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【図1(b)】
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【図2(a)】
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【図2(b)】
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【図3(a)】
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【図3(b)】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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