説明

ヘルメット用フレーム並びにフレームおよびシールドのアセンブリ

【課題】ヘルメット本体に取り付けられるシールドが、走行中に風圧で開いて外れてしまうという問題を解消するための手段を提供する。
【解決手段】ヘルメットHは、ヘルメット本体Bと、フレーム1と、シールド2と、3個の雄ネジ3とを備えている。内側フレーム11は突起部114を有しており、外側フレーム12は凹部123を有しており、シールド2がヘルメット本体Bに対し閉じられた状態において突起部114が凹部123に嵌り込むことにより、シールド2が容易に開かないようにホールドされる。また、シールド2は外側フレーム12に対し中央並びに左右2か所の合計3か所において雄ネジ3によってネジ止めされており、外側フレーム12からのシールド2の取り外しおよび外側フレーム12に対するシールド2の取り付けが容易であるとともに、強風に煽られた際にシールド2が外側フレーム12から容易に外れることがない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二輪車を運転するユーザが着用するヘルメットのヘルメット本体にシールドを取り付けるためのフレーム並びに当該フレームおよび当該シールドのアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
二輪車用のヘルメットのシールドには様々なタイプのものがあるが、それらの一つに、ヘルメット本体にスナップボタンにより着脱可能なフレームを介して取り付けられるタイプのものがある。
【0003】
そのようなシールドをヘルメット本体に取り付けるためのフレームは、一般的に、ヘルメット本体にスナップボタンにより取り付けられる内側フレームと、その内側フレームの両端付近において回動可能に軸着される外側フレームを備え、その外側フレームにスナップボタンによりシールドが取り付けられる。そして、内側フレームに対する外側フレームの軸周りの回動に伴い、外側フレームに取り付けられたシールドがヘルメット本体に対し開閉する構造となっている。
【0004】
例えば非特許文献1には、上述したフレームを介してヘルメット本体にシールドが取り付けられる構造を備えたヘルメットが開示されている。このような構造のヘルメットによれば、ユーザはシールドを簡単にヘルメット本体から着脱できるため、例えば雨天時には雨天用のシールド、日差しが強い時にはスモークのかかった(光透過率の低い)シールド、のように、使用時の天候や日差しの強弱等に応じて適するシールドをヘルメット本体に取り付け使用することができ便利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【非特許文献1】[online]、[平成23年6月29日検索]、インターネット〈http://item.rakuten.co.jp/mch/854-pilot-shild/〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
フレームを介して、スナップボタンによりヘルメット本体に対しユーザが自由に取り付け、取り外しが可能なシールドの仕組みは、上述したメリットをもたらすと同時に、走行中にシールドが外れてしまう危険性を伴う。
【0007】
より具体的に説明すると、ヘルメットの使用時、すなわちヘルメットを被ったユーザがオートバイに乗って走行中に、風向きにより閉じられたシールドを上に押し上げる方向の力が加わる場合がある。その際、意図せずシールドが勢いよく上に開き、さらにユーザの前方からの風の力が上に上がったシールドに当たる結果、外側フレームとシールドとを連結しているスナップボタン間の係合が外れ、シールドがヘルメット本体から飛び去ってしまう、ということがある。
【0008】
上記のように、走行中にシールドが意図せず外れて飛び去ってしまうと、ユーザの顔面に急に強風が当たることになり、例えば一瞬視界を失って事故を招くなどの危険性がある。また、飛び去ったシールドが後続車にぶつかる等により、その後続車を事故に導く危険性もある。
【0009】
そこで、本発明は、軸周りに回動する内側フレームと外側フレームを有するフレームによりヘルメット本体に取り付けられるシールドが、走行中にユーザの意図せぬタイミングで開いてシールドが外れてしまうという問題を解消するための手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記の目的に鑑みて想到されたものであり、
ユーザの頭部を覆い前記ユーザの頭部を衝撃から保護するヘルメット本体の、前記ヘルメット本体が前記ユーザの頭部に着用された状態における前記ユーザの額を覆う部分の外側面上に着脱可能に連結される円弧状の内側フレームと、
前記内側フレームの左右の端部の各々に軸着される円弧状の外側フレームであって、前記ユーザの顔面を覆うシールドを前記ヘルメット本体に対し開閉可能に保持する外側フレームと
を備え、
前記外側フレームは、前記外側フレームに前記シールドを着脱可能に連結するネジの挿入を受容するネジ孔を有する
フレームを提供する。(第1の実施態様)。
【0011】
また、上記の第1の実施態様において、
前記外側フレームは、前記外側フレームに連結される前記シールドが前記ヘルメット本体に対し閉じられた状態における前記内側フレームに対向するいずれかの位置に、凹みおよび突起の少なくとも一方を有し、
前記内側フレームは、前記外側フレームに連結される前記シールドが前記ヘルメット本体に対し閉じられた状態における前記外側フレームに対向するいずれかの位置に、前記外側フレームが有する前記凹みおよび突起の少なくとも一方と互いに係合する突起および凹みの少なくとも一方を有する
構成を採用してもよい(第2の実施態様)。
【0012】
また、本発明は、
上記の第1または第2の実施態様にかかるフレームと、
前記ネジと、
前記シールドと
を備え、
前記シールドは、前記ネジの挿入を受容するネジ孔を有する
フレームおよびシールドのアセンブリを提供する(第3の実施態様)。
【発明の効果】
【0013】
また、本発明の第1の実施態様にかかるフレームによれば、シールドが外側フレームに対しネジ止めにより連結されるため、シールドが意図せず外れることを防止するためにスナップボタンの係合力を強める(すなわち、メス側スナップボタンの内径に対するオス側スナップボタンの外形を大きくすることで、硬く留まるようにする)場合と比較し、ユーザによるシールドのフレームに対する取り付け・取り外しが容易であるとともに、係合力がより強く、仮に強風を受けてシールドが開いても、シールドがフレームから外れて飛んで行ってしまう、という問題が回避される。さらに、スナップボタンの場合、繰り返しの着脱により徐々にその係合が甘くなる(緩くなる)が、そのような問題も生じない。
【0014】
本発明の第2の実施態様にかかるフレームによれば、内側フレームおよび外側フレームが有する突起および凹みの係合により、シールドが閉じられた状態からシールドを開くために大きな力を要するため、従来のものと比べ、風力により不本意にシールドが開く危険性が低減される。
【0015】
また、本発明の第3の実施態様にかかるフレームおよびシールドのアセンブリによれば、ヘルメット本体に当該アセンブリを取り付けることにより、上述の第1または2の実施態様に関し述べたものと同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明の一実施例にかかるフレームおよびシールドのアセンブリが取り付けられたヘルメットのシールドが閉じられた状態の斜視図である。
【図2】図2は、本発明の一実施例にかかるフレームおよびシールドのアセンブリを取り付け可能な一般的なヘルメット本体の斜視図である。
【図3】図3は、本実施例の一実施例にかかるフレームおよびシールドのアセンブリの斜視図である。
【図4】図4は、本発明の一実施例にかかるフレームおよびシールドのアセンブリが取り付けられたヘルメットのシールドが開かれた状態の正面図である。
【図5】図5は、本発明の一実施例にかかるフレームの構造を示す概略図である。
【図6】図6は、従来技術にかかるフレームの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施例)
以下、本発明の一具体例である実施例を、図面を用いて説明する。
【0018】
図1は、本実施例にかかるヘルメットHを示した斜視図である。ヘルメットHは、図2に示すヘルメット本体Bに対し、図3に示すフレーム1とシールド2とのアセンブリを、3つの雄ネジ3により連結した構造を備えている。
【0019】
ヘルメット本体Bはユーザの頭を衝撃から防御するシェルであり、一般にジェットヘルメットと呼ばれるタイプのヘルメットに採用されるヘルメット本体である。ジェットヘルメットのヘルメット本体には、ユーザが装着した際の額にあたる領域の外側面上の中央および左右の各々の位置に、計3個のオス側スナップボタンB1が取り付けられている。これらのオス側スナップボタンB1の配置およびそのサイズ等は異なるメーカ間において概ね共通化されている。
【0020】
フレーム1は、シールド2をヘルメット本体Bに取り付けるとともに、取り付けられたシールド2をヘルメット本体Bに対し開閉可能とする部材である。すなわち、ユーザは、シールド2を介してヘルメット本体Bに取り付けられたシールド2を、ヘルメット本体Bに対し押し下げて図1に示されるように閉じられた状態にしたり、シールド2をヘルメット本体Bに対し押し上げて図4に示すように開かれた状態にしたりすることができる。
【0021】
図5は、フレーム1の構造を示した概略図である。フレーム1は、内側フレーム11と外側フレーム12を有している。
【0022】
内側フレーム11は、細長い矩形状の金属板を、ヘルメット本体Bの額部分の湾曲に沿うように概ね半円形状に湾曲させた形状を有しており、その内側面上のヘルメット本体Bのオス側スナップボタンB1に各々対向する位置に、計3個のメス側スナップボタン111が設けられている。それら3個のメス側スナップボタン111のうち、左右の各々に配置される2個のメス側スナップボタン111は、オス側スナップボタンB1の位置にぴったりと対向する位置にその位置を調整可能なように、内側フレーム11の長手方向に設けられたスリット112に沿って所定の範囲内で移動可能となっている。
【0023】
これら3個のメス側スナップボタン111は各々、ヘルメット本体Bの3個のオス側スナップボタンB1のうち各々対向する位置のオス側スナップボタンB1と係合することで、フレーム1をヘルメット本体Bに連結させる役割を果たす。ところで、ヘルメット本体Bに対するフレーム1の取り付け・取り外しの頻度は高くない。従って、オス側スナップボタンB1とメス側スナップボタン111の係合力がかなり強くなるように、メス側スナップボタン111の係合部の内径はオス側スナップボタンB1の係合部の外径に対し小さく設定されており、ヘルメットHを装着したユーザがオートバイで走行中にシールド2が風で開いたとしても、シールド2が受ける風力によりそれらの係合が外れることはない。
【0024】
外側フレーム12は、シールド2がヘルメット本体Bに対し閉じられた状態において内側フレーム11に沿うように、内側フレーム11と概ね同じ曲率で半円形状に湾曲された細長い矩形状の金属板であり、内側フレーム11の外側に重ね合わされた状態で、その概ね両端部において内側フレーム11に対し軸着されている。すなわち、内側フレーム11の外側面上の端部に設けられた係合部113は、それに対向する外側フレーム12の内側面上の位置に設けられた係合部121と各々、軸周りに回動可能に係合されている。その結果、外側フレーム12は、シールド2をヘルメット本体Bに対し開閉可能に保持する役割を果たす。
【0025】
本実施例にかかる外側フレーム12の特徴を説明するために、従来技術にかかるフレームXを図6に示す。従来技術にかかるフレームXは、本実施例にかかる内側フレーム11と同様の内側フレームX1に対し、その両端部付近において外側フレームX2が軸着されている。外側フレームX2の外側面上の中央および左右各々の計3点には、オス側スナップボタンX21が設けられている。シールドの内側面上の、これらのオス側スナップボタンX21に各々対向する位置に設けられた計3個のメス側スナップボタンが、オス側スナップボタンX21に係合することにより、シールドが外側フレームX2に対し着脱可能に取り付けられる。
【0026】
ところで、ジェットヘルメットのヘルメット本体には、シールドが頻繁に取り付け・取り外しされる。そのため、従来技術にかかるジェットヘルメットにおいて、オス側スナップボタンX21とシールドの内側面上に設けられたメス側スナップボタンとの係合力は比較的弱く設定されている。その結果、上述したように、従来技術にかかるジェットヘルメットにおいては、走行中にシールドが風圧で開かれた際、比較的容易にその係合が外れ、シールドが飛んで行ってしまう、という問題が生じていた。
【0027】
これに対し、本実施例にかかるシールド2にはメス側スナップボタンは設けられておらず、代わりにネジ孔が設けられている。シールド2に設けられている計3個のネジ孔のうち、左右に位置する2個は、以下に説明する外側フレーム12のネジ孔122との位置のズレを調整可能とするために、シールド2の縁部に沿った方向、すなわち外側フレーム12と重ね合わさる際の外側フレーム12の長手方向に細長い長楕円形状にネジ孔が開けられている。
【0028】
そして、本実施例にかかるフレーム1の外側フレーム12には、シールド2のネジ孔に重なる位置に、ネジ孔122が設けられている。これら3個のネジ孔122の内側面には、雄ネジ3のネジ山と同じピッチのネジ谷が切られている(もしくは、雄ネジ3のネジ谷の外径より大きくネジ山の外径より小さい直径のネジ孔となっている)。そのため、ネジ孔122に対し雄ネジ3のネジ込みによる締め付けが可能となっている。
【0029】
ユーザは、外側フレーム12のネジ孔122とシールド2のネジ孔とが重ねるように、外側フレーム12に対しシールド2の位置決めを行った後、シールド2の外側からヘルメット本体Bに向かう方向に雄ネジ3を差し入れ、ネジ孔122に雄ネジ3をねじ込むことにより、シールド2を外側フレーム12に連結する。このように、シールド2は雄ネジ3により外側フレーム12に取り付けられるため、シールド2が風圧で開き、さらに前方からの風圧で後ろに押されても、シールド2がフレーム1から外れて飛んでいく、ということはない。
【0030】
以上述べたように、ヘルメットHのフレーム1とシールド2との連結は、雄ネジ3のネジ込みにより行われるために、仮にシールド2が開いて前方からの風圧を受けても、シールド2とフレーム1との間の連結が外れることはないように工夫がなされている。それに加え、ヘルメットHには、風圧により容易にシールド2が開かない工夫もなされている。
【0031】
具体的には、まず、内側フレーム11の外側面上の係合部113のすぐ内側には、内側フレーム11の長手方向を長軸とする長楕円形状の突起部114が設けられている。そして、
外側フレーム12の内側面上の係合部121のすぐ内側、すなわち外側フレーム12が内側フレーム11と重なり合う状態において突起部114と対向する位置には、突起部114と概ね同じ形状およびサイズの帯状の凹部123が設けられている。
【0032】
そのため、外側フレーム12が内側フレーム11に重なり、シールド2がヘルメット本体Bに対し閉じられた状態において、突起部114が凹部123に嵌り込み、シールド2を閉じた状態でヘルメット本体Bに対しホールドする。従って、ヘルメットHを着用したユーザが走行中にシールド2を押し上げる方向に強い風を受けても、シールド2が容易に開くことはない。
【0033】
なお、フレーム1の素材は、例えばステンレスである。また、雄ネジ3は、例えばステンレスのネジ部本体のヘッド部に、合成樹脂製のつまみ部が設けられた構造をしている。
【0034】
フレーム1とシールド2および雄ネジ3は、個別に販売される場合もあれば、それらがアセンブリとしてセットで販売される場合もある。
【0035】
以上のように構成されるヘルメットHの使用方法の一例について以下に説明する。
【0036】
ユーザは、ヘルメット本体Bと、フレーム1と雄ネジ3のセットと、用途の異なる複数のシールド2を既に入手しているものとする。ユーザは、まずシールド2の内側フレーム11のメス側スナップボタン111をヘルメット本体Bのオス側スナップボタンB1にはめ込むことで、フレーム1をヘルメット本体Bに取り付ける。
【0037】
続いて、ユーザは用途に応じたシールド2を選択し、選択したシールド2のネジ孔を外側フレーム12のネジ孔122に合わせ、それらのネジ孔に雄ネジ3を差してねじ込む。その作業を3対のネジ孔に関し行う。その結果、シールド2のフレーム1を介したヘルメット本体Bに対する取り付けが完了する。
【0038】
ユーザは、上記のように組み立てられたヘルメットHを頭に被り、シールド2を閉める。その際、内側フレーム11の突起部114が外側フレーム12の凹部123に嵌り込み、しっかりとシールド2がヘルメット本体Bに対しホールドされていることを確認する。その状態で、ユーザはオートバイに跨がり、オートバイによる走行を開始する。
【0039】
ユーザの走行中、強い風がシールド2の下方から上方へと当たっても、突起部114が凹部123にしっかりと係合しているため、容易にシールド2が開くことはない。さらに、仮にシールド2が風圧で上に押し開かれたとしても、前方からシールド2が受ける風圧によっても、外側フレーム12に対し雄ネジ3によりしっかりと連結されたシールド2が外側フレーム12から外れることはない。そのため、ユーザは安心して安全に走行を行うことができる。
【0040】
(変形例)
上述した実施例は本発明の技術的思想の範囲内において様々に変形が可能である。以下にそれらの変形例を示す。
【0041】
まず、ヘルメットHの各構成要素に関し上述した数値、形状、素材、個数などはあくまでも一例であって、特に問題がなければその他の数値、形状、素材、個数などが採用されてもよい。
【0042】
例えば、内側フレーム11、外側フレーム12および3個の雄ネジ3のネジ部本体の素材はステンレスであるものとしたが、例えばアルミやスチールなど、その他の素材がそれらに採用されてもよい。また、例えば突起部114と凹部123は長楕円形状であるものとしたが、例えば細長い矩形状など、他の形状が採用されてもよいし、外側フレーム12に突起部、内側フレーム11に凹部がもうけられてもよく、さらにそれらの個数も1個に限られない。
【0043】
また、外側フレーム12とシールド2とは3カ所において雄ネジ3により連結されるものとしたが、連結箇所の個数は3個に限られず、例えば4カ所以上であってもよい。さらに、それら複数箇所の全てにおいてネジ止めがされる必要はなく、例えばネジ止めは中央の1カ所のみであり、他の箇所はスナップボタンにより連結される、といった構成が採用されてもよい。
【0044】
また、雄ネジ3は外側フレーム12に対しねじ込まれることにより外側フレーム12に対しシールド2を固定するものとしたが、外側フレーム12の裏側に配置されたナットに対し雄ネジ3がねじ込まれることで、シールド2の固定がおこなわれてもよい。
【0045】
また、内側フレーム11と外側フレーム12との軸着の方法については、その詳細な説明を省略したが、例えば外側フレーム12と内側フレーム11に開けられた孔に外側からリベットを差し込み、内側に突き出したリベットの先端をかしめることにより内側フレーム11と外側フレーム12とを軸着するなど、既存の様々な方法が本発明において採用可能である。
【0046】
また、上述した実施例においては、外側フレーム12のネジ孔122と、シールド2のネジ孔との位置のズレを調整するために、シールド2のネジ孔のうち左右に位置するものを長楕円計状としたが、ズレの調整を行うための仕組みはこれに限られず、例えばシールド2のネジ孔は全て円形のネジ孔とし、外側フレーム12のネジ孔122を、例えば外側フレーム12の長手方向に沿って設けられたスリットに従い移動可能なナットとするなど、他の構成が採用されてもよい。
【0047】
また、上述したヘルメットHの使用方法はあくまでも一例であって、他のいかなる使用方法が採用されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明のフレーム並びにフレームおよびシールドのアセンブリは、ユーザが二輪車を運転している最中に当該シールドが不本意に開いたり吹き飛んだりすることを回避し、多くの二輪車のユーザに購入され得る。従って、大量に製造・販売され、いわゆる製造業や小売業などのサービス業において利用可能である。
【符号の説明】
【0049】
1…フレーム、2…シールド、3…雄ネジ、11…内側フレーム、12…外側フレーム、111…メス側スナップボタン、112…スリット、113…係合部、114…突起部、121…係合部、122…ネジ孔、123…凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの頭部を覆い前記ユーザの頭部を衝撃から保護するヘルメット本体の、前記ヘルメット本体が前記ユーザの頭部に着用された状態における前記ユーザの額を覆う部分の外側面上に着脱可能に連結される円弧状の内側フレームと、
前記内側フレームの左右の端部の各々に軸着される円弧状の外側フレームであって、前記ユーザの顔面を覆うシールドを前記ヘルメット本体に対し開閉可能に保持する外側フレームと
を備え、
前記外側フレームは、前記外側フレームに前記シールドを着脱可能に連結するネジの挿入を受容するネジ孔を有する
フレーム。
【請求項2】
前記外側フレームは、前記外側フレームに連結される前記シールドが前記ヘルメット本体に対し閉じられた状態における前記内側フレームに対向するいずれかの位置に、凹みおよび突起の少なくとも一方を有し、
前記内側フレームは、前記外側フレームに連結される前記シールドが前記ヘルメット本体に対し閉じられた状態における前記外側フレームに対向するいずれかの位置に、前記外側フレームが有する前記凹みおよび突起の少なくとも一方と互いに係合する突起および凹みの少なくとも一方を有する
請求項1に記載のフレーム。
【請求項3】
請求項1または2に記載のフレームと、
前記ネジと、
前記シールドと
を備え、
前記シールドは、前記ネジの挿入を受容するネジ孔を有する
フレームおよびシールドのアセンブリ。

【図5】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−23789(P2013−23789A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−161417(P2011−161417)
【出願日】平成23年7月23日(2011.7.23)
【出願人】(506137871)株式会社ライズインターナショナル (1)
【Fターム(参考)】