説明

ベンゾトリアゾール組成物

【課題】ベンゾトリアゾール組成物の提供
【解決手段】本発明は、機能液、例えば鉱油中にベンゾトリアゾールとN−置換ベンゾトリアゾールの混合物を含む新規な(ベンゾ)トリアゾール組成物に関する。該混合物は、トルトリアゾール(TTA)、アルキルアルデヒド及びシクロアルカノールのような容易に得られる出発物質から合成され得る。本発明は更に、該混合物を含む機能液と接触している金属を保護する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベンゾトリアゾールとN−置換ベンゾトリアゾールの混合物を含む新規なベンゾトリアゾール組成物、N−置換ベンゾトリアゾールの製造方法及び潤滑剤、圧媒液若しくは金属加工液又はコーティング組成物の機能特性を改善するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属奪活剤として使用され得る添加剤は、鉱油や燃料のような機能液中で、その中に含まれる銅イオンや鉄イオンのような金属イオンを奪活することにより、その保護作用を示す。これらの金属イオンは、鉱油や燃料の望ましくない酸化分解工程において触媒効果を有し得る。この保護作用は、金属表面上でのフィルム様の層の形成により、又は金属イオンとの錯体形成により説明される。
【0003】
欧州特許出願公開第365476号明細書はベンゾトリアゾール化合物
【化1】

(式中、R1は直鎖又は分岐鎖の炭素原子数1ないし12のアルキル基を表し;及び、R2は、1個又はそれ以上のO原子で中断された直鎖又は分岐鎖の炭素原子数1ないし12のアルキル基を表すか又は炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基を表す。)及びこれらのベンゾトリアゾール化合物を含む潤滑剤組成物を開示する。
【0004】
機械の高い操作温度におけるそれらの揮発性のせいで、トリアゾール系の金属奪活剤は問題を有している。特にオイル及び燃料にさらされる内燃機関及びタービンにおける高温のため、奪活剤濃度は対応する保護作用の減少を伴って急速に減少し得る。
【特許文献1】欧州特許出願公開第365476号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、トルトリアゾール(TTA)、アルキルアルデヒド及びシクロアルカノールのような容易に得られ得る出発物質から、金属奪活剤として潤滑剤組成物中で使用され得、改善された溶解性を示し且つ機能液中でトルトリアゾール自体よりも低い揮発性を有する添加成分を製造することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、ベンゾトリアゾールとN−置換ベンゾトリアゾールの混合物を含む新規なベンゾトリアゾール組成物に関する本発明により達成される。
【0007】
本発明は、
A)本質的に
a)式(I)で表されるベンゾトリアゾール化合物
【化2】

{式中、R1は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
2は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、
炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、
【化3】

(式中、R1´はR1として定義されたものと同様であり;
指数aは1ないし10の数字を表し;及び
指数nは2ないし8の数字を表す。)からなる群より選択される置換基を表し;及び
3は水素原子又は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシク
ロアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロ
アルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル基及び(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表す。}:
b)式(II)で表されるベンゾトリアゾール化合物
【化4】

(式中、R1は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表す。):及び所望に
より、
c)式(III)で表されるトリアゾール化合物
【化5】

{式中、R1は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
2は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、
炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、
【化6】

(式中、R1´はR1として定義されたものと同様であり;及び
指数aは1ないし10の数字を表し;
指数nは2ないし8の数字を表す。)からなる群より選択される置換基を表し;及び
3は水素原子又は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシク
ロアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロ
アルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル基及び(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表す。}:
からなる混合物、並びに
B)潤滑剤、圧媒剤、金属加工液及びコーティング剤からなる群より選択される機能液
を含む組成物に関する。
【0008】
本発明のより特定された態様は、
A)本質的に
a)式(I´)又は式(I´´)で表されるベンゾトリアゾール化合物
【化7】

(式中、R1は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
2は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基及
び炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる
群より選択される置換基を表し;及び
3は水素原子又は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシク
ロアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロ
アルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル基及び(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表す。):
b)式(II)で表されるベンゾトリアゾール化合物
【化8】

(式中、R1は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表す。):及び所望に
より
c)式(III´)で表されるトリアゾール化合物
【化9】

(式中、R1は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
2は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基及
び炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表し;及び
3は水素原子又は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシク
ロアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロ
アルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル基及び(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表す。):
からなる混合物、並びに
B)潤滑剤、圧媒剤、金属加工液及びコーティング剤からなる群より選択される機能液
を含む組成物に関する。
【0009】
上記で定義された組成物は慣用の混合手法により製造され、また、機能液中の金属奪活剤として好適である。
【0010】
上記及び下記で使用された表現及び用語は、好ましくは、本発明の記載中の以下の通りに定義される。
【0011】
成分A)
本発明に従う組成物中に存在する化合物(I)は以下に示す異性体構造により定義される:
【化10】

ここでR1、R2及びR3は上記で定義されたと同様である。
【0012】
用語“異性体”は、如何なる構造異性体及び位置異性体、互変異性形態、シス−トランス異性体及び立体異性体、例えば、鏡像異性形態及びラセミ混合物も含む。
【0013】
炭素原子数1ないし4のアルキル基として定義されるR1及びR1´は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又は第三ブチル基を表す。好ましい態様によると、R1はメチル基を表す。
【0014】
2は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル
基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
及び炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表す。
【0015】
炭素原子数1ないし12のアルキル基として定義されるR2は、R1及びR1´に関して
上記で定義された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、加えて、直鎖又は分岐鎖の炭素原子数5ないし12のアルキル基、例えば、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、ウンデシル基又はドデシル基を表す。
【0016】
炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基として定義されるR2は、好ましくは、シク
ロペンチル基又はシクロヘキシル基である。
【0017】
(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基と
して定義されるR2は、好ましくは、炭素原子数1ないし4のアルキル基、例えば、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又は第三ブチル基で置換されたシクロペンチル基又はシクロヘキシル基である。
【0018】
炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基として定義されるR2は、例えば、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロペ
ンチル−1,1−エチル基、シクロヘキシル−1,1−エチル基、シクロペンチル−1,2−エチル基又はシクロヘキシル−1,2−エチル基である。
【0019】
化合物(I)において、指標aは1ないし10の数字を表し、指標nは2ないし8の数字を表す。
【0020】
好ましい態様によると、指標aは1ないし6の数字を表し、指標nは2ないし6の数字を表す。
【0021】
高度に好ましい態様によると、指標aは1ないし4の数字を表し、指標nは2ないし4の数字を表す。
【0022】
3は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル
基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル基及び(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表す。
【0023】
素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基及び炭素
原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基として定義されるR3は、R2に関して上記で定義されたのと同様の意味を有する。
【0024】
フェニル基、フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル基及び(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基として定義されるR3は、例えば、フェニル基、ベンジル
基、1−若しくは2−フェニルエチル基、4−メチル若しくは4−エチルクミル基又は4−メチルベンジル基である。
【0025】
式(I)で表される化合物は、欧州特許出願公開第365476号明細書の開示から公知であるか、又は、そこに記載されている方法と類似の方法、例えば、溶媒と反応の間に形成される水の共沸混合物を連続的に除去しながら、反応物に対して不活性な溶媒中で、R1−置換ベンゾトリアゾール、例えば、トルトリアゾール(トリルトリアゾール)と、
アルデヒドR3−C(=O)−H及びアルコールR2−OHとの酸触媒反応による方法で製造し得る。
【0026】
好適な酸触媒は、鉱酸、例えば、硫酸、酸性クレイ、例えば、ベントナイト、モントモリロナイト、ブレイチェルドトンシル(登録商標:Bleicherde Tonsil)(シュープリーム(Supreme)110FF、126FF)又はフラーズアース(Fuller´s earth)、酸イオン交換樹脂、例えば、アンバーリスト(登録商標:Amberlyst)15、及びスルホン酸、例えば、p−トルエンスルホン酸を含む。
【0027】
不活性溶媒は、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン又は四塩化炭素であり得る。
【0028】
2が、部分式(A)又は(B)の基を表す化合物(I)は、R1−置換ベンゾトリアゾール、例えば、トルトリアゾール(トリルトリアゾール)と、ジオールHO−(CH22-3O−(CH2-3O)a−(CH2-3)−OH及び2当量のアルデヒドR3−C(=O)−Hとの、又は、ジオールHO−(CH2n−OH及び2当量のアルデヒドR3−C(=O)
−Hとの酸触媒反応により、同様な方法で製造し得る。
【0029】
化合物(II)において、炭素原子数1ないし4のアルキル基として定義されるR1
、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又は第三ブチル基を表す。好ましい態様によると、R1はメチル基を表す。
【0030】
化合物(II)は公知であり、例えば、イルガメット(登録商標:Irgamet)(チバ スペシャルティ ケミカルズ)TTAとして市販で入手可能である。
【0031】
本発明に従う組成物中に存在する化合物(III)は、好ましくは、以下の異性体構造
により特定される:
【化11】

(式中、R1、R2及びR3は上記で定義されたのと同様である。)。
【0032】
所望による成分c)に従う化合物(III)は、例えば、R1−置換ベンゾトリアゾー
ル、例えば、トリアゾール又はメチルトリアゾールと、アルデヒドR3−C(=O)−H
及びアルコールR2−OHとの酸触媒反応による欧州特許第0365476号明細書と類
似した方法で製造し得る。
【0033】
2が、部分式(A)又は(B)の基を表す化合物(III)は、R1−置換トリアゾール、例えば、トリアゾール又はメチルトリアゾールと、ジオールHO−(CH22-3O−(CH2-3O)a−(CH2-3)−OH及び2当量のアルデヒドR3−C(=O)−Hとの、又は、ジオールHO−(CH2n−OH及び2当量のアルデヒドR3−C(=O)−Hと
の酸触媒反応により、同様に製造し得る。
【0034】
成分B
用語“潤滑剤、圧媒剤、金属加工液及びコーティング剤からなる群より選択される機能液”は、非水性の液体、部分的に水性の液体及び水性の液体を含むが、これらは、奪活されるべき金属、特に銅又は鉄と接触している。
【0035】
非水性の機能液の例は、燃料、例えば、室温で液体であり且つ内燃機関、例えば、外部点火(ガソリンエンジン)又は内部点火(ディーゼルエンジン)を用いる内燃機関で使用するのに好適である鉱油画分を含む炭化水素混合物、例えば、異なったオクタン価を有するガソリン(レギュラーグレードガソリン、プレミアムグレードガソリン)又はディーゼル燃料、並びに、潤滑剤、圧媒液、金属加工液、エンジン冷却剤、変圧器油及びスイッチギア油である。
【0036】
好適な部分的に水性の機能液の例は、水性のポリグリコール/ポリグリコールエーテル混合物又はグリコール系に基づく圧媒液
、油中水又は水中油系及び水性グリコールに基づくエンジン冷却系である。
【0037】
水性の機能液の例は、工業用冷却水、水質調節プラントの充填組成物、水蒸気発生システム、海水蒸発システム、糖蒸発システム、灌漑システム、静水圧ボイラー及び密閉循環を有する加熱システム又は冷却システムである。
【0038】
本発明に従う組成物は、機能液の質量に基づいて、好ましくは、0.01ないし5.0質量%、特に0.02ないし1.0質量%の化合物(I)を含む。
【0039】
非水性の機能液は好ましくは、特に、グリース、金属加工液、ギヤ液及び圧媒液の製造のために使用し得る潤滑粘度のベース油である。
【0040】
好適なグリース、金属加工液、ギア液及び圧媒液は、例えば、鉱油若しくは合成油又は
それらの混合物に基づくものである。潤滑油は当業者によく知られ、また、例えば、Chemistry and Technology of Lubricants;Mortier,R.M.and Orszulik,S.T.(編者);1992年Blackie and Son Ltd.for GB,VHC−Publishers N.Y.for U.S.,ISBN 0−216−92921−0,208頁以降及び269頁以降参照.;Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,第4版 1969年,J.Wiley&Sons,ニューヨーク,第13巻,533頁以降参照.(Hydraulic Fluids);Performance testing of Hydraulic Fluids;R.Tourret and E.P.Wright,Hyden&Son Ltd.GB,ロンドン石油学会を代表して,ISBN0855013176;Ullmanns´ Encyclopedia of Ind.Chem.,第5完全改訂版,Verlag
Chemie,DE−Weinheim,VHC−Publishers for U.S.,第A15巻,423頁以降参照.(Lubricants),第A13巻,165頁以降参照.(Hydraulic Fluids)のような関連文献中に記載されている。
【0041】
潤滑油は、特に油及びグリース、例えば、鉱油又は植物及び動物油、脂肪、獣脂及びワックス又はそれらの混合物に基づく。植物及び動物油、脂肪、獣脂及びワックスは、例えば、パーム核油、ヤシ油、オリーブ油、菜種油(colza oil)、菜種油(rapeseed oil)、亜麻仁油、大豆油、原綿油、ヒマワリ油、ココナツ油、トウモロコシ油、ヒマシ油、クルミ油及びそれらの混合物、魚油並びに化学的に変性された、例えば、エポキシ化形態若しくはスルホキシド化形態又は遺伝子組み換え技術により製造された形態、例えば、遺伝子組み換え技術で製造された大豆油である。
【0042】
合成潤滑油の例は、脂肪族の若しくは芳香族のカルボン酸エステル、ポリマー状エステル、ポリアルキレンオキシド、ホスホン酸エステル、ポリ−α−オレフィン、或いは、二塩基酸と一価アルコールとのジエステル、例えば、ジオクチルセバケート又はジノニルアジペートのシリコーン、トリメチロールプロパンと一塩基酸との又はそのような酸の混合物とのトリエステル、例えば、トリメチロールプロパントリペラルゴネート、トリメチロールプロパントリカプリレート又はそれらの混合物のシリコーン、ペンタエリトリトールと一塩基酸との又はそのような酸の混合物とのテトラエステル、例えば、ペンタエリトリトールテトラカプリレートのシリコーン、又は、一塩基酸及び二塩基酸と多価アルコールとの複合エステル、例えば、トリメチロールプロパンとカプリル酸及びセバシン酸との又はそれらの混合物との複合エステルのシリコーンに基づく潤滑油を含む。鉱油に加えて特に好適なものは、例えば、ポリ−α−オレフィン、エステルベースの潤滑油、ホスフェート、グリコール、ポリグリコール及びポリアルキレングリコール並びにそれらの水との混合物である。
【0043】
前記潤滑油又はその混合物はまた、有機又は無機増粘剤(ベース脂肪)と混合され得る。金属加工液及び圧媒液は潤滑油のために上述したのと同様の物質に基づいて製造し得る。これらは、しばしば、水又は他の液体中におけるそのような物質の懸濁液でもある。
【0044】
更なる成分
本発明の更なる態様は、金属奪活剤、抗酸化剤、防錆剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、分散剤、界面活性剤、極圧添加剤及び耐摩耗添加剤からなる群より選択される更なる添加剤を含む組成物に関する。
【0045】
そのような添加剤は、目的のために各場合において慣用の量で、それぞれ0.01ないし10.0質量%の範囲で添加される。更なる添加剤の例を以下に列記する:
1. フェノール系抗酸化剤
1.1. アルキル化モノフェノール:2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェノール、2−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシメチルフェノール、直鎖ノニルフェノールまたは側鎖が分岐しているノニルフェノール、例えば、2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデカ−1’−イル)フェノール及びこれらの混合物
【0046】
1.2. アルキルチオメチルフェノール:2,4−ジオクチルチオメチル−6−第三ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール
【0047】
1.3. ハイドロキノン類及びアルキル化ハイドロキノン:2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−第三ブチル−ハイドロキノン、2,5−ジ−第三アミル−ハイドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−ハイドロキノン、2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート
【0048】
1.4. トコフェロール:α−、β−、γ−又はδ−トコフェロール及びそれらの混合物(ビタミンE)
【0049】
1.5. ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル:2,2’−チオビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジ−第二アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド
【0050】
1.6. アルキリデンビスフェノール:2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)−フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(6−第三ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−第三ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−第三ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エ
チレングリコールビス[3,3−ビス(3’−第三ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−第三ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン
【0051】
1.7. O−,N−及びS−ベンジル化合物:3,5,3’,5’−テトラ−第三ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート
【0052】
1.8. ヒドロキシベンジル化マロネート:ジオクタデシル2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジオクタデシル2−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロネート、ジドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジ−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート
【0053】
1.9. 芳香族ヒドロキシベンジル化合物:1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール
【0054】
1.10. トリアジン化合物:2,4−ビスオクチルメルカプト−6−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート
【0055】
1.11. アシルアミノフェノール:4−ヒドロキシラウラニリド、4−ヒドロキシステアラニリド、オクチルN−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバメート
【0056】
1.12. β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のエステル:一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N'−ビス(ヒドロキシエチル)オキサルアミド、3−チアウンデ
カノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル
【0057】
1.13. β−(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸のエステル:一価または多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N'−ビス(ヒドロキシエチル)オキサルアミド、3−チアウンデ
カノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル
【0058】
1.14. β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のエステル:一価又は多価アルコール、例えば、13において示されたアルコールとのエステル
【0059】
1.15. 3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸のエステル:一価又は多価アルコール、例えば、13において示されたアルコールとのエステル
【0060】
1.16. β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド:N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミン、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミン、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン
【0061】
1.17. アスコルビン酸(ビタミンC)
【0062】
1.18. アミン系抗酸化剤:N,N’−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−(ナフト−2−イル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルホンアミド)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−第三オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えば、p、p’−ジ−第三オクチルジフェニルアミン、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリル
アミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ジ−(4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−第三ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ジ−[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ジ−(フェニルアミノ)プロパン、(o−トリル)ビグアニド、ジ−[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、第三オクチル化N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノ−及びジアルキル化第三ブチル/第三オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化第三ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ−及びジアルキル化第三ブチル/第三オクチルフェノチアジンの混合物、モノ−及びジアルキル化第三オクチルフェノチアジンの混合物、モノ−及びジアルキル化ノニルフェノチアジンの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブタ−2−エン、N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサメチレンジアミン、ビス(2,2,6,6−テトタメチルピペリジン−4−イル)セバケート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オール
【0063】
2. 更なる抗酸化剤:脂肪族又は芳香族ホスファイト、チオジプロピオン酸又はチオジ酢酸のエステル、或いはジチオカルバミン酸又はジチオリン酸の塩、2,2,12,12−テトラメチル−5,9−ジヒドロキシ−3,7,11−トリチアトリデカン及び2,2,15,15−テトラメチル−5,12−ジヒドロキシ−3,7,10,14−テトラチアヘキサデカン
【0064】
3. 更なる金属奪活剤、例えば銅のための:
3.1. ベンゾトリアゾール及びそれらの誘導体:2−メルカプトベンゾトリアゾール、2,5−ジメルカプトベンゾトリアゾール、4−又は5−アルキルベンゾトリアゾール(例えば、トルトリアゾール)及びそれらの誘導体、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾトリアゾール、5,5´−メチレンビスベンゾトリアゾール;1−[ジ(2−エチルヘキシルアミノメチル)]トルトリアゾール及び1−[ジ(2−エチルヘキシルアミノメチル)]ベンゾトリアゾールのようなベンゾトリアゾール又はトルトリアゾールのマンニッヒ塩基;1−(ノニロキシメチル)ベンゾトリアゾール、1−(1−ブトキシエチル)ベンゾトリアゾール及び1−(1−シクロヘキシロキシブチル)トルトリアゾールのようなアルコキシアルキルベンゾトリアゾール
【0065】
3.2. 1,2,4−トリアゾール及びそれらの誘導体:3−アルキル(又はアリール)−1,2,4−トリアゾール、1−[ジ(2−エチルヘキシル)アミノメチル]−1,2,4−トリアゾールのような1,2,4−トリアゾールのマンニッヒ塩基;1−(1−ブトキシエチル)−1,2,4−トリアゾールのようなアルコキシアルキル−1,2,4−トリアゾール;アシル化3−アミノ−1,2,4−トリアゾール
【0066】
3.3. イミダゾール誘導体:4,4´−メチレンビス(2−ウンデシル−5−メチルイミダゾール)、ビス[(N−メチル)イミダゾール−2−イル]カルビノールオクチルエーテル
【0067】
3.4. 硫黄含有複素環化合物:2−メルカプトベンゾチアゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ジメルカプトベンゾチアジアゾール及びそれらの誘導体;3,5−ビス[ジ−(2−エチルヘキシル)アミノメチル]−1,3,4
−チアジアゾリン−2−オン
【0068】
3.5. アミノ化合物:サリチリデンプロピレンジアミン、サリチルアミノグアニジン及びそれらの塩
【0069】
4. 防錆剤
4.1. 有機酸、それらのエステル、金属塩、アミン塩及び無水物:例えば、アルキル−及びアルケニルコハク酸並びにそれらのアルコール、ジオール又はヒドロキシカルボン酸との部分エステル、アルキル−及びアルケニルコハク酸の部分アミド、4−ノニルフェノキシ酢酸、ドデシロキシ酢酸、ドデシロキシ(エトキシ)酢酸のようなアルコキシ−及びアルコキシエトキシカルボン酸及びそれらのアミン塩、及び同様に、N−オレオイルサルコシン、ソルビタンモノオレエート、ナフテン酸鉛、アルケニルコハク酸無水物、例えば、ドデセニルコハク酸無水物、2−(2−カルボキシエチル)−1−ドデシル−3−メチルグリセロール及びその塩、特にナトリウム塩及びトリエタノールアミン塩
【0070】
4.2. 窒素含有化合物:
4.2.1 3級脂肪族及び環状脂肪族アミン並びに有機及び無機酸のアミン塩、例えば、油溶性のアルキルアンモニウムカルボキシレート、同様に、1−[N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−3−(4−ノニルフェノキシ)プロパン−2−オール
【0071】
4.2.2 複素環化合物、例えば、置換されたイミダゾリン及びオキサゾリン、例えば、2−ヘプタデセニル−1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリン
【0072】
5. 硫黄含有化合物:ジノニルナフタレンスルホン酸バリウム、石油スルホン酸カルシウム、アルキルチオ基で置換された脂肪族カルボン酸、脂肪族2−スルホカルボン酸のエステル及びそれらの塩
【0073】
6. 粘度指数向上剤:ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ビニルピロリドン/メタクリレートコポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリブテン、オレフィンコポリマー、スチレン/アクリレートコポリマー、ポリエーテル
【0074】
7. 流動点降下剤:ポリ(メタ)アクリレート、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、アルキルポリスチレン、フマレートコポリマー、アルキル化ナフタレン誘導体
【0075】
8. 分散剤/界面活性剤:ポリブテニルコハク酸アミド又はポリブテニルコハク酸イミド、ポリブテニルホスホン酸誘導体、塩基性マグネシウム、カルシウム及びバリウムスルホネート及びフェノレート
【0076】
9. 高圧添加剤及び耐磨耗添加剤:硫黄−及びハロゲン原子含有化合物、例えば、塩化パラフィン、硫酸化オレフィン又は硫酸化植物油(大豆油、菜種油(rapeseed oil))、アルキル又はアリールジ−又はトリスルフィド、ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチルトルトリアゾールのようなベンゾトリアゾール又はその誘導体、メチレンビスジブチルジチオカルバメートのようなジチオカルバメート、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]−2−メルカプト−1H−1,3−ベンゾチアゾールのような2−メルカプトベンゾチアゾールの誘導体、2,5−ビス(第三ノニルジチオ)−1,3,4−チアジアゾールのような2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールの誘導体
【0077】
10. 摩擦係数を減少させるための物質:ラード油、オレイン酸、獣脂、菜種油(rapeseed oil)、硫化脂肪、アミン。更なる例は欧州特許出願公開第05654
87号明細書中に示されている。
【0078】
11. 水/油金属加工液及び圧媒液における使用のための特別な添加剤
【0079】
11.1 乳化剤:石油スルホン酸塩、ポリオキシエチル化脂肪アミンのようなアミン、非イオン性界面活性物質
【0080】
11.2 緩衝剤:アルカノールアミン
【0081】
11.3 殺生物剤:トリアジン、チアゾリノン、トリスニトロメタン、モルホリン、ナトリウムピリジンチオール
【0082】
11.4 加工速度改善剤:スルホン酸カルシウム及びスルホン酸バリウム
【0083】
前記の成分はそれ自体公知の方法で潤滑剤と混合され得る。消費されるに従って、対応する潤滑剤のための使用濃度へ希釈し得る濃縮物又はいわゆる添加パケット(additive packet)も製造することができる。
【0084】
本発明の好ましい態様は、
A)本質的に
a)式(I´)で表されるベンゾトリアゾール化合物
【化12】

{式中、R1は水素原子又はメチル基を表し;
2は炭素原子数1ないし8のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、
【化13】

(式中、R1´はR1として定義されたものと同様であり;
指数aは1ないし10の数字を表し;
指数nは2ないし8の数字を表す。)からなる群より選択される置換基を表し;及び
3は水素原子又は炭素原子数1ないし8のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロ
アルキル基及びフェニル基からなる群より選択される置換基を表す。}、又は化合物(I
´)の異性体:及び
b)式(II)で表されるベンゾトリアゾール化合物
【化14】

(式中、R1は水素原子又はメチル基を表す。):
からなる混合物、並びに
A)潤滑剤、圧媒剤、金属加工液及びコーティング剤からなる群より選択される機能液
を含む組成物に関する。
【0085】
本発明の非常に好ましい態様は、
A)本質的に
a)式(I´)で表されるベンゾトリアゾール化合物
【化15】

{式中、R1は水素原子又はメチル基を表し;
2は炭素原子数1ないし8のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、
【化16】

(式中、R1´はR1として定義されたものと同様であり;
指数aは1ないし10の数字を表し;
指数nは2ないし8の数字を表す。)からなる群より選択される置換基を表し;及び
3は水素原子又は炭素原子数1ないし8のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロ
アルキル基及びフェニル基からなる群より選択される置換基を表す。}、又は化合物(I´)の異性体:
b)式(II)で表されるベンゾトリアゾール化合物
【化17】

(式中、R1は水素原子又はメチル基を表す。):及び
c)式(III´)で表されるトリアゾール化合物
【化18】

{式中、R1は水素原子又はメチル基を表し;
2は炭素原子数1ないし8のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、
【化19】

(式中、R1´はR1として定義されたものと同様であり;及び
指数aは1ないし10の数字を表し;
指数nは2ないし8の数字を表す。)からなる群より選択される置換基を表し;及び
3は水素原子又は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシク
ロアルキル基及びフェニル基からなる群より選択される置換基を表す。}:
からなる混合物、並びに
B)潤滑剤、圧媒剤、金属加工液及びコーティング剤からなる群より選択される機能液
を含む組成物に関する。
【0086】
本発明は特に、
A)本質的に
a)式(I´)で表されるベンゾトリアゾール化合物であって、
1は水素原子又はメチル基を表し;
2は炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基を表すか又は基(A´)(ここで、R1´はR1として定義されたものと同様であり;及び
指数aは1ないし8の数字を表す。)を表し;及び
3は炭素原子数1ないし8のアルキル基又は炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
を表す化合物であるか又は化合物(I´)の異性体;及び
b)式(II)で表されるベンゾトリアゾール化合物であって、
1は水素原子又はメチル基を表す化合物;
からなる混合物、並びに
B)潤滑剤、圧媒剤、金属加工液及びコーティング剤からなる群より選択される機能液
を含む組成物を言及する。
【0087】
本発明の別の非常に好ましい態様は、
A)本質的に
a)式(I´)で表されるベンゾトリアゾール化合物であって、
1は水素原子又はメチル基を表し;
2は炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基を表すか又は基(A´)(ここで、R1´はR1として定義されたものと同様であり;及び
指数aは1ないし8の数字を表す。)を表し;及び
3は炭素原子数1ないし8のアルキル基又は炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
を表す化合物であるか又は化合物()の異性体;
b)式(II)で表されるベンゾトリアゾール化合物であって、
1は水素原子又はメチル基を表す化合物;及び
c)式(III)で表されるトリアゾール化合物であって、
1は水素原子又はメチル基を表し;
2は炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基を表すか又は基(B)(ここで、R1´はR1として定義されたものと同様であり;及び
指数aは1ないし8の数字を表す。)を表し;及び
3は炭素原子数1ないし8のアルキル基又は炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
を表す化合物であるか又は化合物(I´)の異性体;
からなる混合物、並びに
B)潤滑剤、圧媒剤、金属加工液及びコーティング剤からなる群より選択される機能液
を含む組成物に関する。
【0088】
本発明の更なる態様は、
a)式(I)で表されるベンゾトリアゾール化合物であって、
1は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
2は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基及
び炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表すか又は基(A)(ここで、R1´はR1として定義されたものと同様であり;及び
指数aは1ないし10の数字を表す。)を表し;及び
3は水素原子又は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシク
ロアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロ
アルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル基及び(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表す化合物;
b)式(II)で表されるベンゾトリアゾール化合物であって、
1は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表す化合物;及び所望により
c)式(III)で表されるトリアゾール化合物であって、
1は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
2は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基及
び炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表すか又は基(B)(ここで、R1´はR1として定義されたものと同様であり;及び
指数aは1ないし10の数字を表す。)を表し;及び
3は水素原子又は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシク
ロアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロ
アルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル基及び(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表す化合物;
を含む混合物に関する。
【0089】
上記で定義された混合物は、潤滑剤、圧媒液若しくは金属加工液又はコーティング組成物の機能特性を改善するための方法であって、機能液に上記で定義された混合物及び所望により更なる添加剤を添加することからなる方法において特に有用である。
【実施例】
【0090】
以下に示す実施例で本発明を説明する。
実施例1
【化20】

トルトリアゾール(イルガメット(IRGAMET)TTA、4(5)−メチル−1H−ベンゾトリアゾールの2:3の混合物(2:3))99.9g(0.75mol)、シクロヘキサノール(リーデル(Riedel)24217)75.15g(0.75mol)及びモントモリロナイトK5(フルカ69908)18.8g(全反応物の質量に基づいて7質量%)をシクロヘキサン147.0gに添加した。懸濁液を攪拌し、還流条件下で加熱した。地粘土(earth clay)からの水を気相中で30分間除去し、分離した。ヘプタナル90.06g(0.789mol)を30分以内の時間で添加した。混合物を還流条件下で4時間加熱攪拌し、水の分離が停止したら室温まで冷却して、ろ過した。溶媒を真空中で黄色がかったろ液から除去し、1%未満のTTA(HPLC)を含む黄色がかったオイルを得た。ガスクロマトグラフィーにおいて、0.7%のTTA、1.1%のヘプタナル、0.8%のシクロヘキサノールが測定された。
元素分析[%]:
【表1】

方法のもう一つの態様に従って、モントモリロナイトをブライチェルドトンシル(登録商標:Bleicherde Tonsil)Supreme110FFに換えた。
【0091】
実施例2
縮合生成物(II)に関してトルトリアゾール(I)の異なった量を含む混合物を(I)の過剰量を反応混合物に添加することにより実施例1と類似の方法で製造した。
【表2】

【0092】
実施例3(適用試験)
3.1 方法
3.1.1 回転ボンベ式酸化安定度試験ASTM D−2272
タービン品質の鉱油中の試験組成物の0.05%溶液を調製したが、該オイルは26.2mm2/秒(40℃)及び4.8mm2/秒(100℃)の粘度並びに0.54%の硫黄含有率を有していた。該溶液はフェノール系又はアミン系抗酸化剤も含み得る。150℃の温度において、6.2バールの最大圧力から開始して1.75バールの最小圧力落下までに要する時間を測定した。
3.1.2 修正ASTM D−130銅片試験
7.7−8.0cSt(100℃)の粘度及び硫黄元素の50ppmの含有量を有するポリ−α−オレフィン(PAO)中の試験組成物の0.04%溶液を調製した。銅片(50×10×1mm)は、高沸点石油エーテルで湿潤された羊毛パッドに吸収された150等級の炭化ケイ素で研磨した。研磨された片はその後、調製された溶液中に完全に浸漬し、100℃で2時間維持した。該片はその後、取り出し、イソオクタンで洗浄、乾燥し、その色をASTM D130に従う銅片の腐食試験に適用可能である変色チャートの標準化されたカラーサンプルと比較した。
3.2 試験された組成物
【表3】

1)II群、ISO46(ジュロング(jurong)150及び500のブレンド)
2)イルガルベ(IRGALUBE)AF1
3)ベース配合物
【表4】

3.3 結果
【表5】

1)RPVOT:2回の平均、分;ASTM D2272
2)ASTM D130(125℃で3時間、50ppmの元素リンの存在を伴う)当りの銅腐食
RPVOTの結果は、フェノール系及びアミン系抗酸化剤が存在する非水性の機能液中で、代表的組成物がもたらす顕著な抗酸化特性を示した。
銅腐食試験の結果は、代表的なブレンドが存在する非水性の機能液中で達成された、顕著な銅の奪活を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
A)本質的に
a)式(I´)又は式(I´´)で表されるベンゾトリアゾール化合物
【化1】

(式中、R1は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
2は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基及
び炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表し;及び
3は水素原子又は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシク
ロアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロ
アルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル基及び(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表す。):
b)式(II)で表されるベンゾトリアゾール化合物
【化2】

(式中、R1は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表す。):及び所望に
より
c)式(III´)で表されるトリアゾール化合物
【化3】

(式中、R1は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
2は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基及
び炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表し;及び
3は水素原子又は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシク
ロアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロ
アルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル基及び(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表す。):
からなる混合物、並びに
B)潤滑剤、圧媒剤、金属加工液及びコーティング剤からなる群より選択される機能液
を含む組成物。
【請求項2】
A)本質的に
a)式(I´)で表されるベンゾトリアゾール化合物
【化4】

(式中、R1は水素原子又はメチル基を表し;
2は炭素原子数1ないし8のアルキル基又は炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
を表し;
3は水素原子又は炭素原子数1ないし8のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロ
アルキル基及びフェニル基からなる群より選択される置換基を表す。)、又は化合物(I´)の異性体:及び
b)式(II)で表されるベンゾトリアゾール化合物
【化5】

(式中、R1は水素原子又はメチル基を表す。):
からなる混合物、並びに
C)潤滑剤、圧媒剤、金属加工液及びコーティング剤からなる群より選択される機能液
を含む組成物。
【請求項3】
A)本質的に
a)式(I´)で表されるベンゾトリアゾール化合物
【化6】

(式中、R1は水素原子又はメチル基を表し;
2は炭素原子数1ないし8のアルキル基又は炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
を表し;及び
3は水素原子又は炭素原子数1ないし8のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロ
アルキル基及びフェニル基からなる群より選択される置換基を表す。)、又は化合物(I´)の異性体:
b)式(II)で表されるベンゾトリアゾール化合物
【化7】

(式中、R1は水素原子又はメチル基を表す。):及び
c)式(III´)で表されるトリアゾール化合物
【化8】

(式中、R1は水素原子又はメチル基を表し;
2は炭素原子数1ないし8のアルキル基又は炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
を表し;及び
3は水素原子又は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシク
ロアルキル基及びフェニル基からなる群より選択される置換基を表す。)、又は化合物(III´)の異性体:
からなる混合物、並びに
B)潤滑剤、圧媒剤、金属加工液及びコーティング剤からなる群より選択される機能液
を含む請求項1記載の組成物。
【請求項4】
A)本質的に
a)式(I´)で表されるベンゾトリアゾール化合物であって、
1は水素原子又はメチル基を表し;
2は炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基を表し;及び
3は炭素原子数1ないし8のアルキル基又は炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
を表す化合物、又は化合物(I´)の異性体;及び
b)式(II)で表されるベンゾトリアゾール化合物であって、
1は水素原子又はメチル基を表す化合物;
からなる混合物、並びに
B)潤滑剤、圧媒剤、金属加工液及びコーティング剤からなる群より選択される機能液
を含む請求項2記載の組成物。
【請求項5】
A)本質的に
a)式(I´)で表されるベンゾトリアゾール化合物であって、
1は水素原子又はメチル基を表し;
2は炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基を表し;及び
3は炭素原子数1ないし8のアルキル基又は炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
を表す化合物、又は化合物(I´)の異性体;
b)式(II)で表されるベンゾトリアゾール化合物であって、
1は水素原子又はメチル基を表す化合物;及び
c)式(III´)で表されるトリアゾール化合物であって、
1は水素原子又はメチル基を表し;
2は炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基を表し;及び
3は炭素原子数1ないし8のアルキル基又は炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
を表す化合物、又は化合物(III´)の異性体;
からなる混合物、並びに
B)潤滑剤、圧媒剤、金属加工液及びコーティング剤からなる群より選択される機能液
を含む請求項1記載の組成物。
【請求項6】
金属奪活剤、抗酸化剤、防錆剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、分散剤、界面活性剤、極圧添加剤及び耐摩耗添加剤からなる群より選択される更なる添加剤を含む請求項1記載の組成物。
【請求項7】
a)式(I)で表されるベンゾトリアゾール化合物であって、
1は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
2は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基及
び炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表し;及び
3は水素原子又は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシク
ロアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロ
アルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル基及び(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表す化合物;
b)式(II)で表されるベンゾトリアゾール化合物であって、
1は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表す化合物;及び所望により
c)式(III´)で表されるトリアゾール化合物であって、
1は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;
2は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基及
び炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表し;及び
3は水素原子又は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシク
ロアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3炭素原子数5ないし7のシクロ
アルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル基及び(炭素原子数1ないし4のアルキル)1-3フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基からなる群より選択される置換基を表す化合物;
を含む混合物。
【請求項8】
潤滑剤、圧媒液若しくは金属加工液又はコーティング組成物の機能特性を改善するための方法であって、機能液に請求項7記載の混合物及び所望により更なる添加剤を添加することからなる方法。

【公表番号】特表2008−520784(P2008−520784A)
【公表日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−541934(P2007−541934)
【出願日】平成17年11月14日(2005.11.14)
【国際出願番号】PCT/EP2005/055934
【国際公開番号】WO2006/053858
【国際公開日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】