説明

ペプチド組成物、およびその製造方法

【課題】L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有組成物を製造するにあたって、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン生成量を高めることを目的とする。
【解決手段】ジペプチドであるL-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有組成物の製造方法であって、(a)L-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを含むアミノ酸配列を有する原料に、コラゲナーゼ活性を有するプロテアーゼを作用させる工程と、(b)前記プロテアーゼ処理後の組成物に、エキソペプチダーゼを作用させて、ジペプチドであるL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを含有する組成物を得る工程と、を含む方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コラーゲンまたはゼラチン由来のL−プロリル−L−ヒドロキシプロリン含有組成物、およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ジペプチドであるL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンは、コラーゲンタンパクまたはコラーゲンペプチドの経口投与により血中まで到達しうるペプチドであることから、人体に対して安全かつ効果的であり、飲食品、医薬品、化成品等に含有させて使用することができ、かつその有益性は非常に高い。例えば、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリンは皮膚繊維芽細胞に作用し、細胞増殖の促進、さらにヒアルロン酸合成酵素2の発現を促進することでヒアルロン酸量が増加することが知られている(非特許文献)。ヒアルロン酸は創傷治癒、皮膚の水分保持、皮膚のハリなどの美肌に重要な役割を果たしていることから、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリンは美肌活性成分であると考えられる。
【0003】
L-プロリル-L-ヒドロキシプロリンの製造方法としては、コラーゲンまたはゼラチンを酵素処理した後に分画・精製する方法(特許文献1)や、アミノ酸から合成した後に分画・精製する方法(特許文献2)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-120512号公報
【特許文献2】特開2010-024200号公報
【非特許文献】
【0005】
J. Dermatol., 37, 330 (2010)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、前述の酵素処理方法では、プロリダーゼ活性を有するプロテアーゼを用いた場合、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン生成量が充分ではないため、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有量を高めるためには限外ろ過やクロマトグラフィーによる精製工程が必要であり、コストが掛かるという問題点があった。また、前述の合成方法では、アミノ酸の保護・脱保護工程および精製工程が必要なため、工程数が多いだけでなく、有機合成試薬や有機溶媒類のコストが掛かるという問題点があった。
【0007】
そこで、本発明は、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有組成物を製造するにあたって、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン生成量を高めることを目的とする。また、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有量を高めたL-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究した結果、コラゲナーゼ活性を有するプロテアーゼ処理後、さらにエキソペプチダーゼ処理することにより、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン生成量を高めることができることを見出した。
【0009】
すなわち、本発明は、ジペプチドであるL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを含有する組成物の製造方法であって、(a)L-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを含むアミノ酸配列を有する原料に、コラゲナーゼ活性を有するプロテアーゼを作用させる工程と、(b)前記プロテアーゼ処理後の組成物に、エキソペプチダーゼを作用させて、ジペプチドであるL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを含有する組成物を得る工程と、を含む方法を提供する。
【0010】
この方法によれば、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを含むアミノ酸配列を有する原料からのL-プロリル-L-ヒドロキシプロリン生成量を高めることができる。
【0011】
また、工程(a)におけるL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを含むアミノ酸配列を有する原料が、コラーゲンおよび/またはゼラチンであることが好ましい。コラーゲンはL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを含むアミノ酸配列を有しているため、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン生成量を高めることができる。また、ゼラチンはコラーゲンが変性したものであり、コラーゲンとアミノ酸配列が同一であるため、コラーゲンと同様にL-プロリル-L-ヒドロキシプロリン生成量を高めることができる。
【0012】
また、工程(b)における温度が45〜55℃であり、pHが7.5〜8.5であることが好ましい。この条件下で酵素反応を行うことにより、プロリン−ヒドロキシプロリン間のペプチド結合の切断を抑制しながらジペプチド化することができるため、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン生成量を高めることができる。
【0013】
また、本発明は、前記製造方法により得られる、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有組成物を提供する。ジペプチドであるL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを、組成物(固形分)あたり質量基準で0.2〜10%含有することがより好ましい。L-プロリル-L-ヒドロキシプロリンはコラーゲン合成促進等の生理活性を持っており、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有組成物は種々の飲食品、医薬品、化成品等の素材として有用である。
【発明の効果】
【0014】
本発明の方法によれば、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有組成物を製造するにあたって、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン生成量を高めることができる。また、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有量を高めた、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施例1のプロテアーゼ処理後の分子量分布
【図2】実施例2のエキソペプチダーゼ処理後の分子量分布(24時間酵素反応後)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の方法を詳細に説明する。
【0017】
本発明は、ジペプチドであるL-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有組成物の製造方法であって、(a)L-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを含むアミノ酸配列を有する原料に、コラゲナーゼ活性を有するプロテアーゼを作用させる工程と、(b)前記プロテアーゼ処理後の組成物に、エキソペプチダーゼを作用させて、ジペプチドであるL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを含有する組成物を得る工程と、を含む方法に関する。
【0018】
工程(a)におけるL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを含むアミノ酸配列を有する原料は、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを豊富に含有するものであれば特に限定されない。例えば、一般的なペプチド原料として知られているタンパク質であれば、牛、豚等の哺乳動物由来、鶏等の鳥類由来、または鮫等の魚類由来のいずれでも用いることができる。具体的には、コラーゲンあるいはゼラチンが好ましく、3本鎖へリックス構造が変性により崩壊しているゼラチンがより好ましい。
【0019】
工程(a)で用いられるコラゲナーゼ活性を有するプロテアーゼは、コラーゲンまたはゼラチンのペプチド結合を切断する活性を有するプロテアーゼであれば特に限定されない。プロテアーゼの処理条件は特に限定されないが、例えば、コラーゲンまたはゼラチンに対して0.1〜5%(w/w)となるようにコラゲナーゼ活性を有するプロテアーゼを添加し、30〜65℃で10分〜24時間反応させればよい。本発明においては、ゼラチンに対して0.5〜2%(w/w)となるようにコラゲナーゼを添加し、45〜55℃で10分〜1時間反応させることが好ましい。また、プロテアーゼ処理後に80〜100℃で加熱処理し、プロテアーゼを失活させてもよい。
【0020】
工程(b)における前記プロテアーゼ処理後の組成物は、工程(a)により得られたものであれば特に限定されない。例えば、工程(a)におけるコラゲナーゼ活性を有するプロテアーゼ処理後、反応溶液に対して適宜抽出、濃縮、乾燥等の操作を行い、反応溶液から前記プロテアーゼ処理後の組成物を取り出してもよい。
【0021】
工程(b)で用いられるエキソペプチダーゼは、前記プロテアーゼ処理後の組成物のペプチド結合を切断し、ジペプチドであるL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを含有する組成物を生成する。本発明の製造方法においては、プロリン−ヒドロキシプロリン間のペプチド結合を切断することが少なく、かつ、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリンが高収率で得られるものであれば特に限定されない。具体的には、アルカラーゼ(ノボザイム社製)、プロタメックス(ノボザイム社製)、ニュートラーゼ(ノボザイム社製)、フレーバーザイム(ノボザイム社製)、プロテアーゼP(天野エンザイム社製)、プロテアーゼA(天野エンザイム社製)、プロテアーゼM(天野エンザイム社製)、プロテアーゼN(天野エンザイム社製)、プロタメックス(ノボザイム社製)、精製パパイン(三菱化学フーズ社製)、デナチームAP(ナガセケムテックス社製)、デナプシン2P(ナガセケムテックス社製)、ビオプラーゼSP-4FG(ナガセケムテックス社製)、プロレザーFG-F(天野エンザイム社製)、ウマミザイムG(天野エンザイム社製)、ペプチダーゼR(天野エンザイム社製)、パンクレアチンF(天野エンザイム社製)、ビオプラーゼOP(ナガセケムテックス社製)、DELVOLASE(DSM社製)、COLLUPULIN(DSM社製)、ACCELERZYME(DSM社製)、BREWERS CLAREX(DSM社製)、サモアーゼPC 10F(天野エンザイム社製)、ブロメラインF(天野エンザイム社製)、PROTEX 6L(ジェネンコア社製)、PROTEX 7L(ジェネンコア社製)、PROTEX 13FL(ジェネンコア社製)、PROTEX 14L(ジェネンコア社製)、PROTEX 15L(ジェネンコア社製)、PROTEX 30L(ジェネンコア社製)、PROTEX 40L(ジェネンコア社製)、PROTEX 50FP(ジェネンコア社製)、PROTEX 51FP(ジェネンコア社製)、PROTEX 89L(ジェネンコア社製)、オリエンターゼ20A(エイチビィアイ社製)、オリエンターゼ90N(エイチビィアイ社製)、ヌクレイシン(エイチビィアイ社製)、オリエンターゼ10NL(エイチビィアイ社製)、オリエンターゼONS(エイチビィアイ社製)、オリエンターゼ22BF(エイチビィアイ社製)等が挙げられる。より好ましくは、プロテアーゼP(天野エンザイム社製)、プロテアーゼA(天野エンザイム社製)、プロテアーゼM(天野エンザイム社製)、プロテアーゼN(天野エンザイム社製)、精製パパイン(三菱化学フーズ社製)、デナチームAP(ナガセケムテックス社製)、ウマミザイムG(天野エンザイム社製)、ペプチダーゼR(天野エンザイム社製)、ブロメラインF(天野エンザイム社製)が挙げられる。
【0022】
工程(b)におけるエキソペプチダーゼの処理条件は特に限定されないが、例えば、pH6〜9に調整した後、前記プロテアーゼ処理後の組成物に対して0.1〜10%(w/w)となるようにエキソペプチダーゼを添加し、35〜65℃で1〜48時間反応させればよい。本発明においては、pH7.5〜8.5に調整した後、前記プロテアーゼ処理後の組成物に対して2〜5%(w/w)となるようにエキソペプチダーゼを添加し、45〜55℃で6〜24時間反応させることが好ましい。この条件下で酵素反応を行うことにより、プロリン−ヒドロキシプロリン間のペプチド結合の切断を抑制しながらジペプチド化することができ、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン生成量を高めることができる。また、エキソペプチダーゼ処理後に80〜100℃で加熱処理し、エキソペプチダーゼを失活させてもよい。エキソペプチダーゼ処理後、反応溶液に対して適宜抽出、濃縮、乾燥等の操作を行うことにより、反応溶液からL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを含有する組成物が得られる。
【0023】
本発明の方法により得られるL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンは、生理活性物質として機能する。したがって、本発明の方法により得られる組成物を配合することにより、生理活性機能を付与した飲食品、医薬品、化成品等を提供することができる。その場合、本発明の方法により得られるL-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有組成物は、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリンの組成物中における含有量が高いことから、組成物の配合量が少量でも高い効果が得られる。また、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン生成量が充分であるため、さらにL-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有量を高めるための限外ろ過やクロマトグラフィーによる精製工程におけるコストを抑えることができる。
【実施例】
【0024】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0025】
本実施例に記載した分子量分布およびL-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有量は、以下の測定方法によって得た。なお、実施例中、特に記載のない限り「%」は「v/v%」を表す。
【0026】
1.分子量分布の分析方法
コラゲナーゼ活性を有するプロテアーゼ処理後のサンプルを用いて、0.1%溶液(45%アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸)を調製し、分子量分布を測定した。
<測定条件>
・カラム:東ソー社製TSK-GEL G2500PW XL(78mmID×30cm)
・カラム温度:40℃
・移動相:45%アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸)
・流速:0.8ml/分
・注入量:10μl
・検出波長:214nm
<分子量マーカー(各0.1%終濃度)>
Myoglobin(分子量:17800)
Aprotinin(分子量:6500)
I nsulin chain B(分子量:3400)
Oxytocin(分子量:1007)
Glutathione(分子量:307)
【0027】
2.L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有量の分析方法
エキソペプチダーゼ処理後のサンプルを用いて、等容量の5%トリクロロ酢酸を加え除タンパクした後、遠心分離(12000rpm、4℃、10分)を行った。得られた上清を用いて、LC-MS/MSにてL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを定量分析し、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有量を測定した。標品としてはBachem社のL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを用いた。
<システム>
・LC:Waters社製ACQUITY UPLCTM
・MS:Waters社製Quattro Premier XEタンデムマス検出器
<HPLC>
・カラム:Waters社製ACQUITY UPLCTM HSS T3 1.8μm(2.1×50mm)
・カラム温度:40℃
・移動相A:0.05%ペンタフルオロプロピオン酸
・移動相B:アセトニトリル
・グラジエント:移動相B:0%(0−4分)、移動相B:0→25%(4−9分)、
移動相B:25→80%(9−9.01分)、移動相B:80%(9.01−10分)
・流速:0.3ml/分
・注入量:5μl
・分析時間:13分
【0028】
[実施例1] プロテアーゼ処理組成物の調製
ゼラチンを水に加温して溶解し、10%ゼラチン溶液100mLを調製した。そして、基質であるゼラチンに対して1%(w/w)となるようにコラゲナーゼ(天野エンザイム社製)を添加し、50℃で30分間反応させた。その後、10分間煮沸して酵素反応を停止させた。
得られたプロテアーゼ処理組成物について、分子量分布を測定した。結果を図1に示した。コラゲナーゼ処理により、プロテアーゼ処理組成物が得られたことを確認した。
【0029】
[実施例2] L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有組成物の調製
実施例1で得られたプロテアーゼ処理組成物を用いて、10%プロテアーゼ処理組成物の水溶液100mLを調製した後、水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH8に調整した。そして、基質であるトリペプチド含有組成物に対して2%(w/w)または5%(w/w)となるように酵素を添加し、50℃で6時間または24時間反応させた。その後、10分間煮沸して酵素反応を停止させた。
酵素処理後のL-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有組成物について、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有量を測定した。まず、基質に対して酵素を2%(w/w)添加し、6時間反応させた場合の結果を表1に示した。エキソペプチダーゼ活性を有する酵素の中で、プロテアーゼA(天野エンザイム社製)、プロテアーゼM(天野エンザイム社製)、デナチームAP(ナガセケムテックス社製)、ウマミザイムG(天野エンザイム社製)の4種類は、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有量が2mg/g以上(L-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを組成物(固形分)あたり質量基準で0.2%(w/w)含有)と非常に高く、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン生成量を高めることができた。
また、基質に対してウマミザイムG(天野エンザイム社製)を5%(w/w)添加した場合の結果を表2に示した。酵素量を増加することによりL-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有量は約2倍になり、さらに反応時間を24時間にすることによりL-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有量は10mg/g以上(L-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを組成物(固形分)あたり質量基準で1.0%(w/w)含有)と非常に高く、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン生成量を高めることができた。また、分子量分布においても、図2に示したように明確なL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンのピークを確認することができた(図2)。
【0030】
【表1】

酵素:2%(w/w)添加、6時間処理後の
L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有量
【0031】
【表2】

酵素:5%(w/w)添加、6時間または24時間処理後の
L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有量

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジペプチドであるL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを含有する組成物の製造方法であって、
(a)L-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを含むアミノ酸配列を有する原料に、コラゲナーゼ活性を有するプロテアーゼを作用させる工程と、
(b)前記プロテアーゼ処理後の組成物に、エキソペプチダーゼを作用させて、ジペプチドであるL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを含有する組成物を得る工程と、を含む方法。
【請求項2】
工程(a)におけるL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを含むアミノ酸配列を有する原料が、コラーゲンおよび/またはゼラチンである、請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
工程(b)における温度が45〜55℃であり、工程bにおけるpHが7.5〜8.5である、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法により得られる、L-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有組成物。
【請求項5】
ジペプチドであるL-プロリル-L-ヒドロキシプロリンを、組成物(固形分)あたり質量基準で0.2〜10%含有する、請求項4記載のL-プロリル-L-ヒドロキシプロリン含有組成物。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−135222(P2012−135222A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−287983(P2010−287983)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000006138)株式会社明治 (265)
【Fターム(参考)】