説明

ホウレンソウ萎凋病抑制剤とその利用

【課題】 ホウレンソウの収穫に大きな影響を与えるホウレンソウ萎凋病を有効に抑制しうる細菌を用いたホウレンソウ萎凋病抑制剤及び抑制方法を提供する。
【解決手段】 ホウレンソウ萎凋病抑制剤の有効菌としてバチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)を使用する。同株菌は、グラム染色 陽性,好気性,運動性 陽性,単菌か2連鎖菌の桿菌,胞子形成する。同菌を有効菌とした液体培地の液状培養物、又は固体培養した固形状培養物を肥料・農薬・土壌に添加し、あるいは畑に散布・接種して使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はホウレンソウの収穫に大きな影響を与える萎凋病の発生を、バチルス・チューリンジェンシス菌(Bacillus thuringiensis)B1020菌株(受託番号 FERM P−20770)を用いて抑制する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ホウレンソウ萎凋病は土壌伝染性病原菌である糸状菌フザリウム・オキスポラム・f.sp.スピナシエ菌Fusarium oxysporum f.sp.spinaciae によって引き起こされる典型的なホウレンソウ病害である。
本病害に罹病したホウレンソウは、葉の部分は下位葉から、黄化、萎凋し、落葉する。また、根は主根と側根の先端部、あるいは側根基部から黒褐変し、生育は著しく不良となり、枯死する。
【0003】
従来、植物及び果実における真菌感染または細菌感染による病害を抑制する方法として、抗菌活性を有するバチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)菌AQ52(NRRL寄託番号B21619)の菌の培養物を用いる方法が、特表2001−524806号公報で知られている。
【0004】
このバチルス・チューリンジェンシス株は他の細菌株との組み合わせによって、トマト植物の焼き枯れ病の抑制、ビートアワヨトウ幼虫の生育阻害を示す。しかしながらホウレンソウ萎凋病に有効であるとまでは知られていなかった。
【特許文献1】特表2001−524806号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、従来の問題を解消し、ホウレンソウ萎凋病を有効に抑制しうる細菌を用いたホウレンソウ萎凋病抑制剤及び抑制方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決した本発明の構成は、
1) バチルス・チュ−リンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)を有効菌とする、ホウレンソウ萎凋病抑制剤
2) 粉粒体状担体・湿潤粉末・ペレット・顆粒剤・流動性剤又はマイクロカプセルにバチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)を含有させた請求項1記載のホウレンソウ萎凋病抑制剤
3) バチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)を液体培地で培養した液体状の請求項1記載のホウレンソウ萎凋病抑制剤
4) バチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)を固体培地で培養した固形状の請求項1記載のホウレンソウ萎凋病抑制剤
5) 肥料に請求項1〜4のホウレンソウ萎凋病抑制剤を添加して、ホウレンソウ萎凋病を抑制できるホウレンソウ用肥料
6) 農薬に請求項1〜4のホウレンソウ萎凋病抑制剤を添加して、ホウレンソウ萎凋病を抑制できるホウレンソウ用農薬
7) 土に請求項1〜4いずれかのホウレンソウ萎凋病抑制剤を接種して、ホウレンソウ萎凋病の発生を抑制できるホウレンソウ栽培土
8) 請求項1〜4いずれかのホウレンソウ萎凋病抑制剤を畑に散布又は透き込んで、ホウレンソウ萎凋病の発生を抑制できるホウレンソウ萎凋病抑制方法
9) ホウレンソウの種子を請求項1〜4いずれかのホウレンソウ萎凋病抑制剤に接触させてホウレンソウ種子表面にバチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)を付着させてから畑に植え付けて、ホウレンソウ萎凋病の発生を抑えるホウレンソウ萎凋病抑制方法
にある。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、バチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)を有効菌(その培養物)とすることで、ホウレンソウ萎凋病を効果的に抑制できた。また、その施用方法として、土壌または栽培土にバチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)のホウレンソウ萎凋病抑制剤を散布すること、または、漉き込むことでホウレンソウ萎凋病が発生し難い畑、土壌にでき、また、本発明のホウレンソウ萎凋病抑制剤に接触させたホウレンソウの種子を播種すると萎凋病の発生が極めて少なくできるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明のバチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)は、単独でも有効であるが、有害病原菌を抑止する他の細菌(抗菌性微生物)とともに混合培養して、これを畑または土壌に散布することが好ましい。または、種子にこの培養物を接触させることでもかなりの萎凋病を抑止できる。ホウレンソウ萎凋病抑制剤の最も好ましい使用方法は、種子をその抑制剤に直接つける方法か、あるいは種子を播種する前に土壌に直接散布する方法が好ましい。
【実施例】
【0009】
本発明に使用するバチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)の性状について説明する。
1.形態学的性状試験
グラム染色 陽性
好気性
運動性 陽性
桿菌(単菌か2連鎖菌がほとんどで、まれに3〜6連鎖菌が有る)
胞子形成(楕円形:芽胞位置 偏在)
胞子の横にいびつな球形、ダルマ型、ハート形のParasporal crystalを作る(図1参照)
【0010】
【表1】

【0011】
生化学的性状テストの結果は表2のとおりである。
【0012】
【表2】

【0013】
本発明に使用するバチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)の特性は表3のとおりである。
【0014】
【表3】

【0015】
本発明に使用するバチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)の寄託の情報
寄託所:独立行政法人産業技術総合研究所 特殊生物寄託センター
受託番号 FERM P−20770:
分類学上の位置:Bacillus thuringiensis
識別のための表示:B1020
【0016】
(ポット試験)
本発明のバチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)を使用しての図2,3で示すポットを用いたポット試験の方法及び結果を説明する。
まず、インビトロの試験(試験室での抗菌活性試験)で得られたデーターに基づいて、約3千株のバチルス・チューリンジェンシス菌(Bacillus thuringiensis)のライブラリーの中からホウレンソウ萎凋病の病原菌である糸状菌フザリウム・オキスポラム・f.sp.スピナシエ菌Fusarium oxysporum f.sp.spinaciae に対して強い抗菌活性を持つバチルス・チューリンジェンシス菌(Bacillus thuringiensis)を11菌株選び出し、ビニールハウス内でポット(鉢)試験を実施した。
この試験は、ポットに実際の栽培土壌を入れ、この栽培土壌にホウレンソウ萎凋病の病原菌である糸状菌フザリウム・オキスポラム・f.sp.スピナシエ菌Fusarium oxysporum f.sp.spinaciae と11菌株のバチルス・チューリンジェンシス菌(Bacillus thuringiensis)を植菌し、その後ホウレンソウの種子を播種してホウレンソウを栽培し、ホウレンソウ萎凋病の抑制効果の最も強いバチルス・チューリンジェンシス菌(Bacillus thuringiensis)を1菌株だけ選抜するために実施したものである。
試験区は全部で13区設けた。ブランク区(対照区:第0区)は無菌試験区、第12区は病原菌である糸状菌フザリウム・オキスポラム・f.sp.スピナシエ菌Fusarium oxysporum f.sp.spinaciae のみの試験区とした。また、第1区〜第11区を病害抑制効果検定試験区とし、各試験区にそれぞれ表4に示すような菌を接種した。
【0017】
【表4】

ここでBT菌とはバチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)菌、ホウレンソウ萎凋病菌とは病原菌である糸状菌フザリウム・オキスポラム・f.sp.スピナシエ菌Fusarium oxysporum f.sp.spinaciae である。この試験結果を表5に示す。
表5より、バチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)がホウレンソウ萎凋病の発病度が最も小さいことからホウレンソウ萎凋病に対して最も強い抑制効果があることを確認した。
【0018】
【表5】

【0019】
以下、ポット試験の手順を詳しく説明する。ここで、BT菌とはバチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)菌、病原菌とはホウレンソウ萎凋病菌である糸状菌フザリウム・オキスポラム・f.sp.スピナシエ菌Fusarium oxysporum f.sp.spinaciae の略称である。
1.病害菌の調整
病害菌(Fuzariumu oxiporum fsp spinaciae)はPDB培地にて25℃、43日間 120rpmで培養して、濃度を4×10cfu/mLになるように調整したものを試験に供した。この試験は、平成16年12月14日から平成17年1月26日で行った。
【0020】
2.病害菌の土壌接種
1で調整したホウレンソウ萎凋病病害菌(Fusarium oxysporum f.sp.spinaciae)を第1区〜第12区まで濃度を10cfu/mLになるように調整し、試験土壌の入った鉢に1鉢当たり約0.61Lの量を散布し、その試験土壌を攪拌混合した。計算より、試験土壌1g当たりの病害菌密度は10cfu/gとなる。また、第0区は対照区として滅菌したPDB培地のみを約0.61L散布し、他の試験区と同様に攪拌混合した。この試験は1月26日に実施した。
【0021】
3.BT菌の調整
BT菌は100mL三角フラスコにBTメディウムを8mL入れ、BT菌を1白金耳植菌し、24時間、28℃、120rpmで前培養した後、2Lの攪拌三角フラスコに移してさらにBTメディウムを添加して、1個当たりの培養量を800mLに増やして28℃、24時間、120rpmで本培養して試験に供した。この試験は、平成16年12月4日、5日と平成17年1月27日、28日に実施した。
【0022】
4.ホウレンソウ種子の播種、BT菌の接種、及び接種ホウレンソウ苗の定植
BT菌は、ホウレンソウ種子の播種時に播種カゴ(培養土入り)の1マス当りそれぞれ10mLを接種して育苗した。その後ホウレンソウ苗を培養土とともに定植する際、株元に再度BT菌を10mL接種して、2で作製した汚染土壌入りポットに定植した。従って、BT菌培養液の接種量は10mLと20mLの2とおりとなる。また、対照区の第0区と病害区の第12区については、滅菌したBTメディウムのみを試験区と同様の方法で接種した。この作業のBT菌接種及びホウレンソウ種子の播種は、平成16年12月6日に、BT菌接種及びホウレンソウ定植は、平成17年1月29日に実施した。
【0023】
5.栽培管理
ポット内の土壌が、やや湿っている状態からやや乾燥している状態を維持する様に適時散水を行い、土壌の肥料切れを起こす頃、液肥1000倍希釈溶液を1ポット当たり約400mL散布した。
【0024】
6.発病指数の検定
3月2日に発病指数の検定を行った。検定方法は目視によりホウレンソウの発病状況を観察し、表6に示した5段階で発病指数を判定し、これをもとにして各区画の総合発病度、平均発病度を計算した。
【0025】
【表6】

【0026】
発病度計算法=(Σ発病指数×同株数)/(4×全調査株数)×100
【0027】
7.結果
各試験区の発病状況を、6の発病指数検定法に従い観察して発病度を計算した。その結果、表5に示すごとく第9試験区が最も発病度が小さく、この区で使用されたバチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)はホウレンソウ萎凋病を抑制する効果が最も高いことが分かった。
【0028】
次に、本発明を使用して実際の圃場で試験してその効果を確認した試験を述べる。
【0029】
本試験は、日本植物防疫協会に委託して、奈良県植物防疫協会の試験圃場で実施した試験である。
【0030】
本試験に供した試験サンプルは表7に示すような材料を配合した。
【0031】
【表7】

【0032】
試験目的は本剤を応用したサンプルのホウレンソウ萎凋病に対する防除効果とサンプルのホウレンソウに対する薬害調査である。
本剤を応用したサンプルの効果の程度を比較するため、対照薬剤として化学農薬のバスアミド微粒剤を使用した。
圃場は雨除けハウスの特別に設定した萎凋病汚染圃場で、ホウレンソウ萎凋病が多発する圃場であった。
ホウレンソウの品種はスクープという品種で試験を行った。
【0033】
試験は試験Aと試験Bに分け、試験Aは平成17年7月22日に、又、試験Bは8月30日に試験開始(ホウレンソウ種子の播種)した。
圃場面積は1区画2.5mとし、試験A、試験Bそれぞれ同じ試験を2区画ずつ設けた。
【0034】
試験はA、B両方とも本剤を応用したサンプル施用区と対照薬剤の化学農薬・バスアミド微粒剤施用区、それと無処理区の3とおりの方法でそれぞれ2区画ずつ、合計12区画で行った。
施肥はすべての区画に「IB化成10−10−10」を10a当たり100kgを試験圃場全面に施用した。
【0035】
(試験A)
本剤の応用サンプルは7月12日〜21日まで黒ポリエチレンフィルムで被覆し、被覆を除去後、本剤応用サンプルを100kg/10aの割合で試験区全体に均一に散布して、深さ10〜20cmまで攪拌混合した。
対照薬剤の化学農薬・バスアミド微粒剤は7月12日に20kg/10aを均一に散布して、深さ15〜20cmまで土壌と十分混和し、黒ポリエチレンフィルムで7月19日まで被覆した。被覆を除去して19日、21日と2回ガス抜きをした。
無処理区も同様に7月12日〜19日まで黒ポリエチレンフィルムで被覆した。
【0036】
(試験B)
試験Aと同様の処理量・方法で処理した。
本剤を応用したサンプルは8月29日に処理し、化学農薬・バスアミド微粒剤は8月17日〜24日まで被覆処理した後、2回ガス抜きした。
無処理区も同様に8月17日〜24日まで被覆した。
(調査月日・方法)
発病調査はホウレンソウの収穫時に根の導管褐変(発病)の有無を調査し、防除効果の判定を行った。
薬害については随時肉眼調査した。第1回試験は8月17日に、第2回試験は10月11日に行った。
(試験成績)
【0037】
【表8】

【0038】
(試験経過及び検定状況)
本圃場はホウレンソウ連作圃場であり、初期には苗立ち枯れ(株腐病菌との混発)が多くなり、ホウレンソウ萎凋病が多発する悪条件下での試験であった。そこで、萎凋病の発病調査は収穫株の導管褐変の有無で行った。
【0039】
(結果)
本試験の結果を表8に示している。これから分かるように、本剤応用サンプルは化学農薬・バスアミドに比較して、ホウレンソウ萎凋病に対する防除効果は劣ったが、無処理区に比較して約60%の発病率に抑えており、生物的な防除剤としてはかなりの抑制効果があると言える。又、本剤応用サンプルによる薬害は認められなかった。
本来、化学農薬はその毒性の強さで病原菌を殺す力は強いが、それがかえって他の有効な生物までも殺しかねず、これが環境破壊、生態系の破壊を招いている。また、化学農薬は病原菌が変性して抵抗性をもつことが多く、数年でその効果がなくなる場合も少なくない。
【0040】
一方、本剤応用サンプルは自然界にごく普通に存在する人畜無害な微生物、バチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)を使用しており、病原菌に対する毒性は化学農薬ほどでないにしても、徐々に徐々に防除効果を浸透させていくもので、長期的に繰り返し使用することで、環境を破壊することなく、また、生態系になんらの影響を与えることもなく、病害を低減することができる。また、本剤のような生物的防除剤は病原菌が抵抗性を持つことが少なく、効果が長期的に有効性を発揮することが多い。本剤はまさにその典型的薬剤と言える。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明のホウレンソウ萎凋病抑制剤は、ホウレンソウ萎凋病の抑制のほかに、他の多くの抗菌性微生物や、植物の生育に有効な他の多くの有効微生物を添加することにより植物の総合的な生育剤として活用できる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明のバチルス・チューリンジェンシスB1020株の菌の形状と寸法を示す説明図である。
【図2】本実施例のポット試験に用いるポットの形状と寸法を示す説明図である。
【図3】本実施例のポットのホウレンソウの播種平面位置を示す説明図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バチルス・チュ−リンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)を有効菌とする、ホウレンソウ萎凋病抑制剤。
【請求項2】
粉粒体状担体・湿潤粉末・ペレット・顆粒剤・流動性剤又はマイクロカプセルにバチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)を含有させた請求項1記載のホウレンソウ萎凋病抑制剤。
【請求項3】
バチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)を液体培地で培養した液体状の請求項1記載のホウレンソウ萎凋病抑制剤。
【請求項4】
バチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)を固体培地で培養した固形状の請求項1記載のホウレンソウ萎凋病抑制剤。
【請求項5】
肥料に請求項1〜4のホウレンソウ萎凋病抑制剤を添加して、ホウレンソウ萎凋病を抑制できるホウレンソウ用肥料。
【請求項6】
農薬に請求項1〜4のホウレンソウ萎凋病抑制剤を添加して、ホウレンソウ萎凋病を抑制できるホウレンソウ用農薬。
【請求項7】
土に請求項1〜4いずれかのホウレンソウ萎凋病抑制剤を接種して、ホウレンソウ萎凋病の発生を抑制できるホウレンソウ栽培土。
【請求項8】
請求項1〜4いずれかのホウレンソウ萎凋病抑制剤を畑に散布又は透き込んで、ホウレンソウ萎凋病の発生を抑制できるホウレンソウ萎凋病抑制方法。
【請求項9】
ホウレンソウの種子を請求項1〜4いずれかのホウレンソウ萎凋病抑制剤に接触させてホウレンソウ種子表面にバチルス・チューリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)B1020株(受託番号 FERM P−20770)を付着させてから畑に植え付けて、ホウレンソウ萎凋病の発生を抑えるホウレンソウ萎凋病抑制方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−246416(P2007−246416A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−69927(P2006−69927)
【出願日】平成18年3月14日(2006.3.14)
【出願人】(390015738)中村産業株式会社 (2)
【出願人】(504145342)国立大学法人九州大学 (960)
【出願人】(591065549)福岡県 (121)
【Fターム(参考)】