ホースクランプ用トルクコントロールキャップ
【課題】ホースクランプとホースの損傷を防止することができるホースクランプ用トルクコントロールキャップを提供する。
【解決手段】ホースクランプに適用されて、ホースの大きさ、種類または材質に当たるように締め付けボルトを最適のトルクで締め付けして、ホースとホースクランプの損傷を防止することができるホースクランプ用トルクコントロールキャップであって、前記ホースクランプ用トルクコントロールキャップは、締め付けボルトのヘッドに結合して道具の締め付け力を締め付けボルトに伝達する締め付けチップと;前記ヘッドと締め付けチップに形成してホースを最適の状態で締め付けることができる設定トルク以上の力が伝達される場合、破断されて締め付け力がこれ以上締め付けボルトに伝達されることを防止する破断部を有する。
【解決手段】ホースクランプに適用されて、ホースの大きさ、種類または材質に当たるように締め付けボルトを最適のトルクで締め付けして、ホースとホースクランプの損傷を防止することができるホースクランプ用トルクコントロールキャップであって、前記ホースクランプ用トルクコントロールキャップは、締め付けボルトのヘッドに結合して道具の締め付け力を締め付けボルトに伝達する締め付けチップと;前記ヘッドと締め付けチップに形成してホースを最適の状態で締め付けることができる設定トルク以上の力が伝達される場合、破断されて締め付け力がこれ以上締め付けボルトに伝達されることを防止する破断部を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はホースクランプ用トルクコントロールキャップに関する。詳しくは、例えば、ホースを締め付けまたは締め付けを解除する締め付けボルトと結合されて、過度に締め付けてホースクランプだけではなく、締め付けられるホースが変形または損傷されることを防止するように改善したキャップの提供に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ホースクランプは、一般的に自動車のブレーキや、エアコンシステム、パワーステアリング及びエンジンルームに流体または気体を流通させることができるように使われるホースとか、その他産業現場で流体や気体の流通のためにパイプまたは連結管体の外面に結合されるホースを締め付けて離脱現象などがないようにするために使われるものである。
【0003】
このようなホースクランプは、従来も様々な種類のものなどが用いられてあり、代表的な例を図11と共に説明すると次のとおりである。
【0004】
従来の技術が適用されるホースクランプ1は、幅が狭く長さが長い板状部材を円形にバンディングしたクランプボディー2を備え、前記クランプボディー2の右側端あるいは左側端のいずれか1つに、クランプボディー2の直径を縮めてホースを締め付け、且つクランプボディー2の直径を拡げて締め付けを解除するための着脱手段3を設ける。
【0005】
前記着脱手段3は、クランプボディー2のいずれか1つの端部に締め付けハウジング4を固定し、前記締め付けハウジング4の内部には回転が可能に締め付けボルト5を結合し、前記締め付けボルト5には道具を利用して締め付け力を付与するように道具使用面6を有する。
【0006】
前記締め付けボルト5のねじ部は、クランプボディー2に形成する締め付けスロット7と結合されて締め付けボルト5の正逆回転によってクランプボディー2の直径が縮小または拡大されて、ホースを締め付け、または締め付けを解くことができるように構成する。
【0007】
また、例えば特許文献1には、自動車のルーフパネルを補強するサイドルーフパネルのフランジに掛止され、ホースを保持するホース用クランプにおいて、ホースを保持する挟持部と、フランジに掛止される掛止部と、挟持部と掛止部を連結し、掛止部をフランジに掛止させた際、挟持部をサイドルーフパネルへ押し付ける弾性体と、を有することを特徴とするホース用クランプが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平11−159663号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前記のような従来技術が適用されたホースクランプは、ホースを締め付けるために手動または電動道具を利用して、締め付けボルトの道具使用面と結合した後、締め付けボルトを締め付け方向に回転させることで、クランプボディーの直径が縮まりながらホースを締め付けることができることになる。
【0010】
このようにホースを締め付ける過程で、使われるホースの用途や種類に当たるように適切なトルクで締め付けなければならないにもかかわらず、作業者の感覚によって締め付けボルトを回転させるから、最適のトルクより低いトルクまたは過度なトルクで締め付けてしまい、ホースまたはホースクランプに良くない影響を及ぼすことになる。
【0011】
すなわち、最適のトルクより低いトルクで締め付けボルトを回転させる場合は、クランプボディーがホースを締め付ける力が小さいから、ホース内部を流通する流体の圧力が高い場合、連結状態が解除される現象が発生する。
【0012】
そして、最適のトルクより高いトルクで締め付けボルトを回転させてホースを締め付ける場合は、クランプボディーがホースを締め付ける力が過度に発生するので、クランプボディーがホースの表面を掘り下げて損傷させるだけでなく、クランプボディーが変形されるとか損傷される現象が発生する。
【0013】
このような問題を解決するために、トルク設定機能を有する道具を用いる場合もあるが、ホースを連結する作業に比べて道具のコストが過度に高いから、容易に現場で適用させて用いるのが現実的に不可能である。
【0014】
前記のように締め付けボルトに締め付け力を付与する時、最適のトルクより低くとか過度にトルクを付与することで、非正常的なホースの締め付けによってホース内部を流通する流体の流出現象が発生する。
【0015】
このようにホースを流通する流体の流出がある場合は、装備または設備の作動中止を誘発するので、連続的な作業が不可能になって円滑な作動性または生産性が低下される原因となる。
【0016】
更に、ホースの連結状態が解除されてホースの内部を流通した流体が、流出される時、高温高圧の流体の場合は、周辺の作業者に身体的な損傷を与えるだけでなく、周辺の設備または装置を汚染させる原因となり、これを補修して整備するのに相当な時間と努力を必要とするから、これによる経済的な費用負担が加重されるなど多くの問題点が発生している状況である。
【0017】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、ホースクランプとホースの損傷を防止することができるホースクランプ用トルクコントロールキャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
故に本発明では前記のような問題点たちを解決するために発明した。
すなわち、本発明のホースクランプ用トルクコントロールキャップは、幅が狭く長さが長い板状部材を円形にバンディングしたクランプボディーと;前記クランプボディーの右側端または左側端のいずれか1つに設置して、クランプボディーの直径を縮めてホースを締め付け、且つクランプボディーの直径を拡大して締め付けを解除する着脱手段で構成されるホースクランプに適用されて、ホースの大きさ、種類または材質に当たるように締め付けボルトを最適のトルクで締め付けして、ホースとホースクランプの損傷を防止することができるホースクランプ用トルクコントロールキャップであって、前記ホースクランプ用トルクコントロールキャップは、締め付けボルトのヘッドに結合して道具の締め付け力を締め付けボルトに伝達する締め付けチップと;前記ヘッドと締め付けチップに形成してホースを最適の状態で締め付けることができる設定トルク以上の力が伝達される場合、破断されて締め付け力がこれ以上締め付けボルトに伝達されることを防止する破断部を有することを特徴とする。
【0019】
ここで、締め付けボルトに過度な力が伝達されても設定されたトルク分だけホースクランプがホースを締め付けるようにするので、ホースクランプとホースの損傷を防止することができる。
【0020】
また、本発明のホースクランプ用トルクコントロールキャップにおいて、締め付けチップは、道具と結合するように備えるチップボディーを含み;破断部は、ヘッドとチップボディーの連接位置に雌雄体で形成する破断溝と破断突起を含み;締め付けチップと破断部がお互いに結合された状態で締め付け力を発生させ、設定されたトルク以上の力が伝達されると、破断部が破断されてこれ以上道具の回転力を締め付けボルトに伝達しないように構成するものとすることができる。
【0021】
また、本発明のホースクランプ用トルクコントロールキャップにおいて、ヘッドと締め付けチップのいずれかには、ヘッドまたは締め付けチップを収容することができるソケットが形成されたものとすることができる。
【0022】
また、本発明のホースクランプ用トルクコントロールキャップにおいて、破断溝と破断突起には道具の力を締め付けボルトに伝達する過程で空回転することを防止することができるように回転防止面を形成するか、または;破断溝と破断突起を空回転することができない形象で構成するものとすることができる。
【0023】
また、本発明のホースクランプ用トルクコントロールキャップにおいて、破断突起の終端には破断溝に容易に挿入されることができるように、進入ガイドがさらに形成されたものとすることができる。
【0024】
また、本発明のホースクランプ用トルクコントロールキャップにおいて、破断突起の外面には破断溝から容易に離脱されることを防止することができる離脱防止突起がさらに形成されたものとすることができる。
【0025】
また、本発明のホースクランプ用トルクコントロールキャップにおいて、ソケットには、設定されたトルク以上の回転力が伝達されると変形を通じて回転力の伝達を遮断することができる破断スロットがさらに形成されたものとすることができる。
【0026】
また、本発明のホースクランプ用トルクコントロールキャップにおいて、着脱手段を構成する締め付けボルトのヘッドには、締め付けが完了した締め付けボルトを解除するか、または設定トルク以下で破断されて締め付け力が不足する場合に設定トルクまで締め付けするように道具を使うことができるように道具使用溝がさらに形成されたものとすることができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明のホースクランプ用トルクコントロールキャップは、ホースクランプとホースの損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の技術が適用された締め付けボルトが結合されたホース用クランプを表した斜視図である。
【図2】本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第1実施例を表した分解斜視図である。
【図3】本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップを表したA−A線断面図である。
【図4】本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップを表したB−B線断面図である。
【図5】本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップ 第2実施例を表した分解斜視図である。
【図6】本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第3実施例を表した分解斜視図である。
【図7】本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの 第4実施例を表した分解斜視図である。
【図8】本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第5実施例を表した分解斜視図である。
【図9】本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第6実施例を表した分解斜視図である。
【図10】本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第7実施例を表した分解斜視図である。
【図11】従来技術の締め付けボルトが適用されたホースクランプを表した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して本発明によるホースクランプ用トルクコントロールキャップに関して具体的に説明する。
【0030】
図1は、本発明の技術が適用された締め付けボルトが結合されたホース用クランプを表した斜視図であり、図2は、本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第1実施例を表した分解斜視図であり、図3は、本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップを表したA−A線断面図である。
【0031】
図4は、本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップを表したB−B線断面図であり、図5は、本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップ第2実施例を表した分解斜視図であり、図6は、本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第3実施例を表した分解斜視図である。
【0032】
図7は、本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第4実施例を表した分解斜視図であり、図8は、本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第5実施例を表した分解斜視図であり、図9は、本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第6実施例を表した分解斜視図であり、図10は、本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第7実施例を表した分解斜視図である。
【0033】
通常的なホースクランプ100は、幅が狭く長さが長い板状部材を円形にバンディングしたクランプボディー101を備え、前記クランプボディー101の右側端または左側端のいずれか1つにはクランプボディー101の直径を縮めてホースを締め付け、且つクランプボディー101の直径を拡大して締め付けを解除するための着脱手段102を設ける。
【0034】
前記着脱手段102は、クランプボディー101のある一の端部に締め付けハウジング103を固定し、前記締め付けハウジング103の内部には回転が可能に締め付けボルト105を結合し、前記締め付けボルト105に形成されるねじ部は、クランプボディー101に形成する締め付けスロット104と結合されて締め付けボルト105の正逆回転によって、クランプボディー101の直径が縮小または拡大されてホースを締め付け、または締め付けを解くことができるように構成する。
【0035】
本発明では、締め付けようとするホースの大きさ、種類または材質に当たるように締め付けボルト105を最適のトルクに締め付けして、ホースは勿論ホースクランプ100の損傷を防止するようにトルクコントロールキャップ110をさらに備えることを特徴とする。
【0036】
前記トルクコントロールキャップ110は、締め付けボルト105のヘッド111に結合して道具の締め付け力を締め付けボルト105に伝達する締め付けチップ112と、前記ヘッド111と締め付けチップ112に形成してホースを最適の状態で締め付けることができ、設定トルク以上の力が伝達される場合、破断されて締め付け力がこれ以上締め付けボルト105に伝達されることを防止する破断部113を有する。
【0037】
前記締め付けチップ112は、道具と結合するように三角、四角、五角、六角または外表面にローレット切りを形成した円形のように様々な形象でチップボディー115を備え、前記チップボディー115の大きさは、締め付けボルト105の最大外径より小さな大きさを有するようにすることで、道具使用の容易性を提供して締め付け過程で干渉現象を防止することができる。
【0038】
前記破断部113は、ヘッド111とチップボディー115の連接位置に雌雄体の破断溝116と破断突起117を形成して、お互いに結合された状態で、締め付け力を発生させ、設定されたトルク以上の力が伝達されると、破断突起117が破断されて、これ以上、道具の回転力を締め付けボルト105に伝達しないように構成する。
【0039】
前記破断溝116と破断突起117は、本発明の第1実施例では、締め付けボルト105のヘッド111の外周面に複数の破断溝116を開放されるように形成し、前記破断溝116に対応する位置のチップボディー115には破断溝116に結合されることができる破断突起117を形成して構成している。
【0040】
前記第1実施例の破断溝116と破断突起117は、断面が概略三角形象になるように構成され、一方、第2実施例では破断溝116と破断突起117を四角形象で構成した例を表している。
【0041】
勿論、前記ヘッド111に形成する破断溝116を外周面に開放されるように形成しなくても構わず、破断溝116と破断突起117の形象を三角形、四角形外に様々な形象で構成することができることは勿論である。
【0042】
第3実施例の場合は、破断溝116をヘッド111に一字形象あるいは十字形象の溝形態で形成し、破断突起118は破断溝116と結合されることができるように一字形または十字形で構成した例を表している。
【0043】
第4実施例の場合は、ヘッド111の中央に破断溝116を形成し、前記破断溝116に対応する位置のチップボディー115に破断突起117を円筒形象で1個ずつ形成し、前記破断溝116と破断突起117には、道具の力を締め付けボルト105に伝達する過程で空回転することを防止することができるように回転防止面118を更に形成するとか、破断溝116と破断突起117を円筒形以外の多角形象で形成しても構わない。
【0044】
前記破断溝116と破断突起117は、結合された状態で容易に分離しないように、寸法管理を遂行するのが望ましく、破断突起117の終端には破断溝116に容易に挿入されることができるように先鋭またはラウンド形象の進入ガイド119を一体で形成して構成する。
【0045】
勿論、前記破断溝116と破断突起117の大きさ(直径、厚さ、長さなど)は、締め付けようとするホースの大きさ、種類などによって、またはテスト結果によって変わることができることは勿論である。
【0046】
第5実施例の場合は、ヘッド111または締め付けチップ112から見合わせるいずれか1つの連接面120には、前記連接面120を脱しない位置に破断部113を構成する破断突起117または破断溝116をお互いに結合されることができるように形成して構成する。
【0047】
前記破断突起117の外面には、破断溝116と結合の時、寸法誤差によって破断突起117が破断溝116を易しく離脱することを防止するように微細な離脱防止突起121の複数個を形成して堅固な結合力を維持するようにしても良い。
【0048】
第6実施例の場合は、ヘッド111または締め付けチップ112のいずれか1つには、ヘッド111または締め付けチップ112を収容することができるソケット122を形成し、前記ヘッド111または締め付けチップ112の見合わせる連接面120に連接面120を脱しない位置に、破断部113を構成する破断突起117または破断溝116をお互いに結合されることができる形象で構成する。
【0049】
第7実施例の場合は、ヘッド111または締め付けチップ112のいずれか1つには、ヘッド111または締め付けチップ112を収容するようにソケット122を形成し、前記ソケット122には破断スロット123の複数個を形成して、設定されたトルク以上の回転力が伝達されると、ソケット122の破断スロット123部位が拡張される変形によって回転力が伝達されないように構成しても良い。
【0050】
前記破断スロット123は、ソケット122を構成する直線面に形成する場合は、トルクが過度に伝達されても道具の回転力を、ソケット122を拡張させる力で変わるのが大変だから、本発明の図面のように締め付け過程で多くの力が伝達されるソケット122のコーナー部位に形成するのが望ましい。
【0051】
前記破断スロット123の形象は、ソケット122のコーナー部位の外側面から内側面に掘り下げ、断面が概略ダイヤモンド形状を有する形態で構成しているが、反対にソケット122のコーナー部位の内側面から外側面に掘り下げる形態で構成しても構わない。
【0052】
前記のような本発明の技術のトルクコントロールキャップ110を利用して締め付けボルト105でホースクランプ100が締め付ける過程を見れば次のとおりである。
【0053】
ホースクランプ100の直径をホースより大きくしてから、ホースの外径に結合した後、ホースと対象体の連結が完了すれば、ホースクランプ100を対象体と連結した位置に移動させた後、ホースクランプ100の直径を縮めてホースの外径を加圧して締め付ける。
【0054】
前記のようにホースを締め付けようとする場合は、ホースクランプ100を構成する締め付けボルト105に備えるトルクコントロールキャップ110によって道具の回転力を伝達するようにすれば、道具の回転力が伝達されて、トルクコントロールキャップ110が、ホースクランプ100の直径を縮小してホースを締め付け、最適のトルク(設定トルク)で締め付けが完了するので、過度にホースクランプ100でホースを締め付けて、ホースクランプ100及びホースが損傷されることを防止することができる。
【0055】
すなわち、道具を締め付けボルト105のヘッド111に結合された締め付けチップ112と結合してから、締め付けボルト105を回転させれば、ヘッド111と締め付けチップ112に構成される破断部113によって、設定されたトルク以上の回転力が締め付けチップ112に伝達されると、破断部113が破断されるから道具の回転力を締め付けボルト109に伝達しなくなるので可能である。
【0056】
前記破断部113の場合、ヘッド111とチップボディー115にそれぞれ破断溝116と破断突起117を形成してお互いに結合された状態で、道具の回転力を、破断突起117を通じて破断溝116に伝達することになり、この過程で設定トルクより大きい力が伝達されると、破断突起117が破断されるから、これ以上の力を伝達しないことになる。
【0057】
勿論、本発明の技術が適用される着脱手段102を構成する締め付けボルト105のヘッド111には、締め付けが完了した締め付けボルト105を解除するか、または設定トルク以下で破断されて締め付け力が不足する場合、設定トルクまで締め付けるようにドライバーのような道具を用いることができるように、道具使用溝(TS)をさらに形成するようにする。
【0058】
このような本発明は、ホースクランプを構成する締め付けボルトに過度な力が伝達されても設定されたトルク分だけ、ホースクランプがホースを締め付けるようにするので、ホースクランプとホースの損傷を防止することができるという大きい長所を有する。
【0059】
また、本発明は、クランプボディーを締めてホースを締め付ける締め付け状態を改善して、設定されたトルク以上のトルクが伝達される場合、破断されて締め付けボルトで締め付け力が伝達されないようにするので、常に最適のトルクでホースを締め付けるので、締め付けの容易性を提供しながら締め付けてから、維持保守が必要ではなく、ホースが連結された設備または装置の持続的に円滑な作動性を保障することができるなど様々な効果を有する発明である。
【符号の説明】
【0060】
100;ホースクランプ
101;クランプボディー
105; 締め付けボルト
110;トルクコントロールキャップ
112;締め付けチップ
113;破断部
115;チップボディー
116;破断溝
117;破断突起
【技術分野】
【0001】
本発明はホースクランプ用トルクコントロールキャップに関する。詳しくは、例えば、ホースを締め付けまたは締め付けを解除する締め付けボルトと結合されて、過度に締め付けてホースクランプだけではなく、締め付けられるホースが変形または損傷されることを防止するように改善したキャップの提供に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ホースクランプは、一般的に自動車のブレーキや、エアコンシステム、パワーステアリング及びエンジンルームに流体または気体を流通させることができるように使われるホースとか、その他産業現場で流体や気体の流通のためにパイプまたは連結管体の外面に結合されるホースを締め付けて離脱現象などがないようにするために使われるものである。
【0003】
このようなホースクランプは、従来も様々な種類のものなどが用いられてあり、代表的な例を図11と共に説明すると次のとおりである。
【0004】
従来の技術が適用されるホースクランプ1は、幅が狭く長さが長い板状部材を円形にバンディングしたクランプボディー2を備え、前記クランプボディー2の右側端あるいは左側端のいずれか1つに、クランプボディー2の直径を縮めてホースを締め付け、且つクランプボディー2の直径を拡げて締め付けを解除するための着脱手段3を設ける。
【0005】
前記着脱手段3は、クランプボディー2のいずれか1つの端部に締め付けハウジング4を固定し、前記締め付けハウジング4の内部には回転が可能に締め付けボルト5を結合し、前記締め付けボルト5には道具を利用して締め付け力を付与するように道具使用面6を有する。
【0006】
前記締め付けボルト5のねじ部は、クランプボディー2に形成する締め付けスロット7と結合されて締め付けボルト5の正逆回転によってクランプボディー2の直径が縮小または拡大されて、ホースを締め付け、または締め付けを解くことができるように構成する。
【0007】
また、例えば特許文献1には、自動車のルーフパネルを補強するサイドルーフパネルのフランジに掛止され、ホースを保持するホース用クランプにおいて、ホースを保持する挟持部と、フランジに掛止される掛止部と、挟持部と掛止部を連結し、掛止部をフランジに掛止させた際、挟持部をサイドルーフパネルへ押し付ける弾性体と、を有することを特徴とするホース用クランプが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平11−159663号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前記のような従来技術が適用されたホースクランプは、ホースを締め付けるために手動または電動道具を利用して、締め付けボルトの道具使用面と結合した後、締め付けボルトを締め付け方向に回転させることで、クランプボディーの直径が縮まりながらホースを締め付けることができることになる。
【0010】
このようにホースを締め付ける過程で、使われるホースの用途や種類に当たるように適切なトルクで締め付けなければならないにもかかわらず、作業者の感覚によって締め付けボルトを回転させるから、最適のトルクより低いトルクまたは過度なトルクで締め付けてしまい、ホースまたはホースクランプに良くない影響を及ぼすことになる。
【0011】
すなわち、最適のトルクより低いトルクで締め付けボルトを回転させる場合は、クランプボディーがホースを締め付ける力が小さいから、ホース内部を流通する流体の圧力が高い場合、連結状態が解除される現象が発生する。
【0012】
そして、最適のトルクより高いトルクで締め付けボルトを回転させてホースを締め付ける場合は、クランプボディーがホースを締め付ける力が過度に発生するので、クランプボディーがホースの表面を掘り下げて損傷させるだけでなく、クランプボディーが変形されるとか損傷される現象が発生する。
【0013】
このような問題を解決するために、トルク設定機能を有する道具を用いる場合もあるが、ホースを連結する作業に比べて道具のコストが過度に高いから、容易に現場で適用させて用いるのが現実的に不可能である。
【0014】
前記のように締め付けボルトに締め付け力を付与する時、最適のトルクより低くとか過度にトルクを付与することで、非正常的なホースの締め付けによってホース内部を流通する流体の流出現象が発生する。
【0015】
このようにホースを流通する流体の流出がある場合は、装備または設備の作動中止を誘発するので、連続的な作業が不可能になって円滑な作動性または生産性が低下される原因となる。
【0016】
更に、ホースの連結状態が解除されてホースの内部を流通した流体が、流出される時、高温高圧の流体の場合は、周辺の作業者に身体的な損傷を与えるだけでなく、周辺の設備または装置を汚染させる原因となり、これを補修して整備するのに相当な時間と努力を必要とするから、これによる経済的な費用負担が加重されるなど多くの問題点が発生している状況である。
【0017】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、ホースクランプとホースの損傷を防止することができるホースクランプ用トルクコントロールキャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
故に本発明では前記のような問題点たちを解決するために発明した。
すなわち、本発明のホースクランプ用トルクコントロールキャップは、幅が狭く長さが長い板状部材を円形にバンディングしたクランプボディーと;前記クランプボディーの右側端または左側端のいずれか1つに設置して、クランプボディーの直径を縮めてホースを締め付け、且つクランプボディーの直径を拡大して締め付けを解除する着脱手段で構成されるホースクランプに適用されて、ホースの大きさ、種類または材質に当たるように締め付けボルトを最適のトルクで締め付けして、ホースとホースクランプの損傷を防止することができるホースクランプ用トルクコントロールキャップであって、前記ホースクランプ用トルクコントロールキャップは、締め付けボルトのヘッドに結合して道具の締め付け力を締め付けボルトに伝達する締め付けチップと;前記ヘッドと締め付けチップに形成してホースを最適の状態で締め付けることができる設定トルク以上の力が伝達される場合、破断されて締め付け力がこれ以上締め付けボルトに伝達されることを防止する破断部を有することを特徴とする。
【0019】
ここで、締め付けボルトに過度な力が伝達されても設定されたトルク分だけホースクランプがホースを締め付けるようにするので、ホースクランプとホースの損傷を防止することができる。
【0020】
また、本発明のホースクランプ用トルクコントロールキャップにおいて、締め付けチップは、道具と結合するように備えるチップボディーを含み;破断部は、ヘッドとチップボディーの連接位置に雌雄体で形成する破断溝と破断突起を含み;締め付けチップと破断部がお互いに結合された状態で締め付け力を発生させ、設定されたトルク以上の力が伝達されると、破断部が破断されてこれ以上道具の回転力を締め付けボルトに伝達しないように構成するものとすることができる。
【0021】
また、本発明のホースクランプ用トルクコントロールキャップにおいて、ヘッドと締め付けチップのいずれかには、ヘッドまたは締め付けチップを収容することができるソケットが形成されたものとすることができる。
【0022】
また、本発明のホースクランプ用トルクコントロールキャップにおいて、破断溝と破断突起には道具の力を締め付けボルトに伝達する過程で空回転することを防止することができるように回転防止面を形成するか、または;破断溝と破断突起を空回転することができない形象で構成するものとすることができる。
【0023】
また、本発明のホースクランプ用トルクコントロールキャップにおいて、破断突起の終端には破断溝に容易に挿入されることができるように、進入ガイドがさらに形成されたものとすることができる。
【0024】
また、本発明のホースクランプ用トルクコントロールキャップにおいて、破断突起の外面には破断溝から容易に離脱されることを防止することができる離脱防止突起がさらに形成されたものとすることができる。
【0025】
また、本発明のホースクランプ用トルクコントロールキャップにおいて、ソケットには、設定されたトルク以上の回転力が伝達されると変形を通じて回転力の伝達を遮断することができる破断スロットがさらに形成されたものとすることができる。
【0026】
また、本発明のホースクランプ用トルクコントロールキャップにおいて、着脱手段を構成する締め付けボルトのヘッドには、締め付けが完了した締め付けボルトを解除するか、または設定トルク以下で破断されて締め付け力が不足する場合に設定トルクまで締め付けするように道具を使うことができるように道具使用溝がさらに形成されたものとすることができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明のホースクランプ用トルクコントロールキャップは、ホースクランプとホースの損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の技術が適用された締め付けボルトが結合されたホース用クランプを表した斜視図である。
【図2】本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第1実施例を表した分解斜視図である。
【図3】本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップを表したA−A線断面図である。
【図4】本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップを表したB−B線断面図である。
【図5】本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップ 第2実施例を表した分解斜視図である。
【図6】本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第3実施例を表した分解斜視図である。
【図7】本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの 第4実施例を表した分解斜視図である。
【図8】本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第5実施例を表した分解斜視図である。
【図9】本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第6実施例を表した分解斜視図である。
【図10】本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第7実施例を表した分解斜視図である。
【図11】従来技術の締め付けボルトが適用されたホースクランプを表した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して本発明によるホースクランプ用トルクコントロールキャップに関して具体的に説明する。
【0030】
図1は、本発明の技術が適用された締め付けボルトが結合されたホース用クランプを表した斜視図であり、図2は、本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第1実施例を表した分解斜視図であり、図3は、本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップを表したA−A線断面図である。
【0031】
図4は、本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップを表したB−B線断面図であり、図5は、本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップ第2実施例を表した分解斜視図であり、図6は、本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第3実施例を表した分解斜視図である。
【0032】
図7は、本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第4実施例を表した分解斜視図であり、図8は、本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第5実施例を表した分解斜視図であり、図9は、本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第6実施例を表した分解斜視図であり、図10は、本発明の技術が適用されたホースクランプ用トルクコントロールキャップの第7実施例を表した分解斜視図である。
【0033】
通常的なホースクランプ100は、幅が狭く長さが長い板状部材を円形にバンディングしたクランプボディー101を備え、前記クランプボディー101の右側端または左側端のいずれか1つにはクランプボディー101の直径を縮めてホースを締め付け、且つクランプボディー101の直径を拡大して締め付けを解除するための着脱手段102を設ける。
【0034】
前記着脱手段102は、クランプボディー101のある一の端部に締め付けハウジング103を固定し、前記締め付けハウジング103の内部には回転が可能に締め付けボルト105を結合し、前記締め付けボルト105に形成されるねじ部は、クランプボディー101に形成する締め付けスロット104と結合されて締め付けボルト105の正逆回転によって、クランプボディー101の直径が縮小または拡大されてホースを締め付け、または締め付けを解くことができるように構成する。
【0035】
本発明では、締め付けようとするホースの大きさ、種類または材質に当たるように締め付けボルト105を最適のトルクに締め付けして、ホースは勿論ホースクランプ100の損傷を防止するようにトルクコントロールキャップ110をさらに備えることを特徴とする。
【0036】
前記トルクコントロールキャップ110は、締め付けボルト105のヘッド111に結合して道具の締め付け力を締め付けボルト105に伝達する締め付けチップ112と、前記ヘッド111と締め付けチップ112に形成してホースを最適の状態で締め付けることができ、設定トルク以上の力が伝達される場合、破断されて締め付け力がこれ以上締め付けボルト105に伝達されることを防止する破断部113を有する。
【0037】
前記締め付けチップ112は、道具と結合するように三角、四角、五角、六角または外表面にローレット切りを形成した円形のように様々な形象でチップボディー115を備え、前記チップボディー115の大きさは、締め付けボルト105の最大外径より小さな大きさを有するようにすることで、道具使用の容易性を提供して締め付け過程で干渉現象を防止することができる。
【0038】
前記破断部113は、ヘッド111とチップボディー115の連接位置に雌雄体の破断溝116と破断突起117を形成して、お互いに結合された状態で、締め付け力を発生させ、設定されたトルク以上の力が伝達されると、破断突起117が破断されて、これ以上、道具の回転力を締め付けボルト105に伝達しないように構成する。
【0039】
前記破断溝116と破断突起117は、本発明の第1実施例では、締め付けボルト105のヘッド111の外周面に複数の破断溝116を開放されるように形成し、前記破断溝116に対応する位置のチップボディー115には破断溝116に結合されることができる破断突起117を形成して構成している。
【0040】
前記第1実施例の破断溝116と破断突起117は、断面が概略三角形象になるように構成され、一方、第2実施例では破断溝116と破断突起117を四角形象で構成した例を表している。
【0041】
勿論、前記ヘッド111に形成する破断溝116を外周面に開放されるように形成しなくても構わず、破断溝116と破断突起117の形象を三角形、四角形外に様々な形象で構成することができることは勿論である。
【0042】
第3実施例の場合は、破断溝116をヘッド111に一字形象あるいは十字形象の溝形態で形成し、破断突起118は破断溝116と結合されることができるように一字形または十字形で構成した例を表している。
【0043】
第4実施例の場合は、ヘッド111の中央に破断溝116を形成し、前記破断溝116に対応する位置のチップボディー115に破断突起117を円筒形象で1個ずつ形成し、前記破断溝116と破断突起117には、道具の力を締め付けボルト105に伝達する過程で空回転することを防止することができるように回転防止面118を更に形成するとか、破断溝116と破断突起117を円筒形以外の多角形象で形成しても構わない。
【0044】
前記破断溝116と破断突起117は、結合された状態で容易に分離しないように、寸法管理を遂行するのが望ましく、破断突起117の終端には破断溝116に容易に挿入されることができるように先鋭またはラウンド形象の進入ガイド119を一体で形成して構成する。
【0045】
勿論、前記破断溝116と破断突起117の大きさ(直径、厚さ、長さなど)は、締め付けようとするホースの大きさ、種類などによって、またはテスト結果によって変わることができることは勿論である。
【0046】
第5実施例の場合は、ヘッド111または締め付けチップ112から見合わせるいずれか1つの連接面120には、前記連接面120を脱しない位置に破断部113を構成する破断突起117または破断溝116をお互いに結合されることができるように形成して構成する。
【0047】
前記破断突起117の外面には、破断溝116と結合の時、寸法誤差によって破断突起117が破断溝116を易しく離脱することを防止するように微細な離脱防止突起121の複数個を形成して堅固な結合力を維持するようにしても良い。
【0048】
第6実施例の場合は、ヘッド111または締め付けチップ112のいずれか1つには、ヘッド111または締め付けチップ112を収容することができるソケット122を形成し、前記ヘッド111または締め付けチップ112の見合わせる連接面120に連接面120を脱しない位置に、破断部113を構成する破断突起117または破断溝116をお互いに結合されることができる形象で構成する。
【0049】
第7実施例の場合は、ヘッド111または締め付けチップ112のいずれか1つには、ヘッド111または締め付けチップ112を収容するようにソケット122を形成し、前記ソケット122には破断スロット123の複数個を形成して、設定されたトルク以上の回転力が伝達されると、ソケット122の破断スロット123部位が拡張される変形によって回転力が伝達されないように構成しても良い。
【0050】
前記破断スロット123は、ソケット122を構成する直線面に形成する場合は、トルクが過度に伝達されても道具の回転力を、ソケット122を拡張させる力で変わるのが大変だから、本発明の図面のように締め付け過程で多くの力が伝達されるソケット122のコーナー部位に形成するのが望ましい。
【0051】
前記破断スロット123の形象は、ソケット122のコーナー部位の外側面から内側面に掘り下げ、断面が概略ダイヤモンド形状を有する形態で構成しているが、反対にソケット122のコーナー部位の内側面から外側面に掘り下げる形態で構成しても構わない。
【0052】
前記のような本発明の技術のトルクコントロールキャップ110を利用して締め付けボルト105でホースクランプ100が締め付ける過程を見れば次のとおりである。
【0053】
ホースクランプ100の直径をホースより大きくしてから、ホースの外径に結合した後、ホースと対象体の連結が完了すれば、ホースクランプ100を対象体と連結した位置に移動させた後、ホースクランプ100の直径を縮めてホースの外径を加圧して締め付ける。
【0054】
前記のようにホースを締め付けようとする場合は、ホースクランプ100を構成する締め付けボルト105に備えるトルクコントロールキャップ110によって道具の回転力を伝達するようにすれば、道具の回転力が伝達されて、トルクコントロールキャップ110が、ホースクランプ100の直径を縮小してホースを締め付け、最適のトルク(設定トルク)で締め付けが完了するので、過度にホースクランプ100でホースを締め付けて、ホースクランプ100及びホースが損傷されることを防止することができる。
【0055】
すなわち、道具を締め付けボルト105のヘッド111に結合された締め付けチップ112と結合してから、締め付けボルト105を回転させれば、ヘッド111と締め付けチップ112に構成される破断部113によって、設定されたトルク以上の回転力が締め付けチップ112に伝達されると、破断部113が破断されるから道具の回転力を締め付けボルト109に伝達しなくなるので可能である。
【0056】
前記破断部113の場合、ヘッド111とチップボディー115にそれぞれ破断溝116と破断突起117を形成してお互いに結合された状態で、道具の回転力を、破断突起117を通じて破断溝116に伝達することになり、この過程で設定トルクより大きい力が伝達されると、破断突起117が破断されるから、これ以上の力を伝達しないことになる。
【0057】
勿論、本発明の技術が適用される着脱手段102を構成する締め付けボルト105のヘッド111には、締め付けが完了した締め付けボルト105を解除するか、または設定トルク以下で破断されて締め付け力が不足する場合、設定トルクまで締め付けるようにドライバーのような道具を用いることができるように、道具使用溝(TS)をさらに形成するようにする。
【0058】
このような本発明は、ホースクランプを構成する締め付けボルトに過度な力が伝達されても設定されたトルク分だけ、ホースクランプがホースを締め付けるようにするので、ホースクランプとホースの損傷を防止することができるという大きい長所を有する。
【0059】
また、本発明は、クランプボディーを締めてホースを締め付ける締め付け状態を改善して、設定されたトルク以上のトルクが伝達される場合、破断されて締め付けボルトで締め付け力が伝達されないようにするので、常に最適のトルクでホースを締め付けるので、締め付けの容易性を提供しながら締め付けてから、維持保守が必要ではなく、ホースが連結された設備または装置の持続的に円滑な作動性を保障することができるなど様々な効果を有する発明である。
【符号の説明】
【0060】
100;ホースクランプ
101;クランプボディー
105; 締め付けボルト
110;トルクコントロールキャップ
112;締め付けチップ
113;破断部
115;チップボディー
116;破断溝
117;破断突起
【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅が狭く長さが長い板状部材を円形にバンディングしたクランプボディーと;前記クランプボディーの右側端または左側端のいずれか1つに設置して、クランプボディーの直径を縮めてホースを締め付け、且つクランプボディーの直径を拡大して締め付けを解除する着脱手段で構成されるホースクランプに適用されて、ホースの大きさ、種類または材質に当たるように締め付けボルトを最適のトルクで締め付けして、ホースとホースクランプの損傷を防止することができるホースクランプ用トルクコントロールキャップであって、
前記ホースクランプ用トルクコントロールキャップは、締め付けボルトのヘッドに結合して道具の締め付け力を締め付けボルトに伝達する締め付けチップと;
前記ヘッドと締め付けチップに形成してホースを最適の状態で締め付けることができる設定トルク以上の力が伝達される場合、破断されて締め付け力がこれ以上締め付けボルトに伝達されることを防止する破断部を有する
ことを特徴とするホースクランプ用トルクコントロールキャップ。
【請求項2】
前記締め付けチップは、道具と結合するように備えるチップボディーを含み;
前記破断部は、ヘッドとチップボディーの連接位置に雌雄体で形成する破断溝と破断突起を含み;
前記締め付けチップと破断部がお互いに結合された状態で締め付け力を発生させ、設定されたトルク以上の力が伝達されると、破断部が破断されてこれ以上道具の回転力を締め付けボルトに伝達しないように構成する
ことを特徴とする請求項1に記載のホースクランプ用トルクコントロールキャップ。
【請求項3】
前記ヘッドと締め付けチップのいずれかには、ヘッドまたは締め付けチップを収容することができるソケットが形成された
ことを特徴とする請求項1に記載のホースクランプ用トルクコントロールキャップ。
【請求項4】
前記破断溝と破断突起には道具の力を締め付けボルトに伝達する過程で空回転することを防止することができるように回転防止面を形成するか、または;
前記破断溝と破断突起を空回転することができない形象で構成する
ことを特徴とする請求項2に記載のホースクランプ用トルクコントロールキャップ。
【請求項5】
前記破断突起の終端には破断溝に容易に挿入されることができるように、進入ガイドがさらに形成された
ことを特徴とする請求項2に記載のホースクランプ用トルクコントロールキャップ。
【請求項6】
前記破断突起の外面には破断溝から容易に離脱されることを防止することができる離脱防止突起がさらに形成された
ことを特徴とする請求項2に記載のホースクランプ用トルクコントロールキャップ。
【請求項7】
前記ソケットには、設定されたトルク以上の回転力が伝達されると変形を通じて回転力の伝達を遮断することができる破断スロットがさらに形成された
ことを特徴とする請求項3に記載のホースクランプ用トルクコントロールキャップ。
【請求項8】
前記着脱手段を構成する締め付けボルトのヘッドには、締め付けが完了した締め付けボルトを解除するか、または設定トルク以下で破断されて締め付け力が不足する場合に設定トルクまで締め付けするように道具を使うことができるように道具使用溝がさらに形成された
ことを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1つに記載のホースクランプ用トルクコントロールキャップ。
【請求項1】
幅が狭く長さが長い板状部材を円形にバンディングしたクランプボディーと;前記クランプボディーの右側端または左側端のいずれか1つに設置して、クランプボディーの直径を縮めてホースを締め付け、且つクランプボディーの直径を拡大して締め付けを解除する着脱手段で構成されるホースクランプに適用されて、ホースの大きさ、種類または材質に当たるように締め付けボルトを最適のトルクで締め付けして、ホースとホースクランプの損傷を防止することができるホースクランプ用トルクコントロールキャップであって、
前記ホースクランプ用トルクコントロールキャップは、締め付けボルトのヘッドに結合して道具の締め付け力を締め付けボルトに伝達する締め付けチップと;
前記ヘッドと締め付けチップに形成してホースを最適の状態で締め付けることができる設定トルク以上の力が伝達される場合、破断されて締め付け力がこれ以上締め付けボルトに伝達されることを防止する破断部を有する
ことを特徴とするホースクランプ用トルクコントロールキャップ。
【請求項2】
前記締め付けチップは、道具と結合するように備えるチップボディーを含み;
前記破断部は、ヘッドとチップボディーの連接位置に雌雄体で形成する破断溝と破断突起を含み;
前記締め付けチップと破断部がお互いに結合された状態で締め付け力を発生させ、設定されたトルク以上の力が伝達されると、破断部が破断されてこれ以上道具の回転力を締め付けボルトに伝達しないように構成する
ことを特徴とする請求項1に記載のホースクランプ用トルクコントロールキャップ。
【請求項3】
前記ヘッドと締め付けチップのいずれかには、ヘッドまたは締め付けチップを収容することができるソケットが形成された
ことを特徴とする請求項1に記載のホースクランプ用トルクコントロールキャップ。
【請求項4】
前記破断溝と破断突起には道具の力を締め付けボルトに伝達する過程で空回転することを防止することができるように回転防止面を形成するか、または;
前記破断溝と破断突起を空回転することができない形象で構成する
ことを特徴とする請求項2に記載のホースクランプ用トルクコントロールキャップ。
【請求項5】
前記破断突起の終端には破断溝に容易に挿入されることができるように、進入ガイドがさらに形成された
ことを特徴とする請求項2に記載のホースクランプ用トルクコントロールキャップ。
【請求項6】
前記破断突起の外面には破断溝から容易に離脱されることを防止することができる離脱防止突起がさらに形成された
ことを特徴とする請求項2に記載のホースクランプ用トルクコントロールキャップ。
【請求項7】
前記ソケットには、設定されたトルク以上の回転力が伝達されると変形を通じて回転力の伝達を遮断することができる破断スロットがさらに形成された
ことを特徴とする請求項3に記載のホースクランプ用トルクコントロールキャップ。
【請求項8】
前記着脱手段を構成する締め付けボルトのヘッドには、締め付けが完了した締め付けボルトを解除するか、または設定トルク以下で破断されて締め付け力が不足する場合に設定トルクまで締め付けするように道具を使うことができるように道具使用溝がさらに形成された
ことを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1つに記載のホースクランプ用トルクコントロールキャップ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−79722(P2013−79722A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−214049(P2012−214049)
【出願日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【出願人】(510339854)株式会社東亜金属 (4)
【氏名又は名称原語表記】DONG METAL CO.,Ltd.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【出願人】(510339854)株式会社東亜金属 (4)
【氏名又は名称原語表記】DONG METAL CO.,Ltd.
【Fターム(参考)】
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