説明

ホーム発展型ノードBに対するローカル呼ルーティングのための方法および装置

HNB(Home Node−B:ホームノードB)およびH(e)NB(Home evolved Node−B:ホーム発展型ノードB)(330)に対するローカル呼ルーティングのための、コア・ネットワークからの援助のない、ローカルAAA(Authentication,Authorization,and Accounting:認証、認可、および会計)サーバ(350)ならびにローカルPBX(Private Branch Exchange:構内交換機)サーバ(340)を使用する方法および装置が提供される。目的WTRU(Wireless Transmit/Receive Unit:無線送受信ユニット)のID(IDentity:識別子)を含む呼設定要求を受信するための受信機(338)、および目的WTRUのIDをCSG(Closed Subscriber Group:限定加入者グループ)の現在のメンバー(310a〜310n)のリストと比較することによって、呼設定要求をローカルにルーティングすることが可能か否かを判定し、かつその判定が肯定的であるという条件にて、その呼設定要求をローカルPBX(Private Branch Exchange:構内交換機)サーバ(340)に転送するためのプロセッサ、を含むH(e)NB(330)が、説明される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年11月3日に出願された米国仮特許出願番号第61/257,695の利益を主張し、参照によりここに完全に詳述されるごとくに包含されるものである。
【0002】
本出願は無線通信に関する。
【背景技術】
【0003】
3GPP(3rd Generation Partnership Project:第三世代パートナーシップ・プロジェクト)LTE(Long Term Evolution:長期発展型)プログラムの狙いは、スペクトル効率の改善、待機時間の減少、より高速のユーザー体験およびより豊富なアプリケーションのための無線リソースのより良い利用、ならびに低コストのサービスを提供するための、LTE設定および構成のための新技術、新しい構造、および新しい方法を開発することである。
【0004】
これらの努力の一部として3GPPは、LTEネットワークに対してHeNB(Home evolved Node−B:ホーム発展型ノードB)の概念を導入している。3GPPはまた、WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access:広帯域符号分割多元接続)に対するHNB(Home Node−B:ホームノードB)を検討しつつある。HNBは、UTRAN(Universal Terrestrial Radio Access Network:ユニバーサル・テレストリアル無線アクセス・ネットワーク)無線インターフェイス上で3GPP WTRU(Wireless Transmit/Receive Unit:無線送受信ユニット)を移動体事業者のネットワークに接続するIP(Internet Protocol:インターネット・プロトコル)バックホール(backhaul)を使用するCPE(Customer Premise Equipment:宅内機器)である。HeNBは、EUTRAN(Evolved−UTRAN:発展型UTRAN)無線インターフェイス上で3GPP WTRUを移動体事業者のネットワークへ接続するIPバックホールを使用するCPEである。
【0005】
3GPP標準の本体はHNBおよびH(e)NBを定義している。H(e)NBは、WLAN(Wireless Local Area Network:無線ローカル・エリア・ネットワーク)AP(Access Point:アクセス・ポイント)と同様であることができる物理デバイスのことを指す。H(e)NBは、ホームまたは小規模事務所などの小さいサービス領域にわたってのLTEサービスへのアクセスをユーザーに提供する。
【0006】
H(e)NBは、ホーム準拠のネットワークへのローカルIPアクセスを可能とし、直接接続された(すなわちH(e)NB無線アクセスを使用する)IP能力のあるWTRUに対してホームにおける他のIP能力のあるデバイスへのアクセスを提供することができる。ローカルIPアクセスに対して発生するトラフィックは、移動体事業者のネットワークまたはコア・ネットワークとの間で送信され受信されるH(e)NBメッセージ以外には、事業者のネットワークを通らない場合がある。
【0007】
図1は、H(e)NB102などのWLANまたは他の手段を介してIP接続性を提供する企業ネットワーク100の例を示す。企業ネットワークは例えば、H(e)NB102、プリンター、コンピューター、およびテレビ104、ならびにWTRU101を含む。企業ネットワークは、スキャナー、公開のまたは個人のフォルダー、デジタル・メディア・プレーヤー、および同様なものへのアクセスを含むことができる。
【0008】
H(e)NB102および移動体事業者のコア・ネットワーク103を介してIPトラフィックを送受信するようにWTRU101を構成することができる。ネットワークを通してのH(e)NB102によって生成されるローカルIPトラフィック105(すなわち非3GPPシグナリング)は、IP層または他の層にてデータの送信/受信を伴うことができる。
【0009】
3GPP標準に従って配備されている現在のWLANまたはH(e)NBは、これらの技術により支援される端末間の呼計画(calling plan)を提供することを含んではいない。H(e)NBがホーム用のデバイスに制限されることなくかつ他のWTRUへのアクセスを提供されるなら有益であろう。これは、3GPPコア・ネットワークを通ることなく、同一のH(e)NB内の別の加入者への呼を可能とすることができる。現在では、H(e)NBの呼は呼設定を完了するために、コア・ネットワーク(すなわち交換局またはIMS)までずっと遡ってルーティングされねばならない。ホーム用のデバイスに限定されないH(e)NB、およびコア・ネットワークを通ることなく他のWTRUへのアクセスを提供するH(e)NBに対する必要性は存在する。
【発明の概要】
【0010】
HNBおよびH(e)NBに対するローカル呼ルーティングのための、コア・ネットワークからの援助のない、ローカルAAA(Authentication,Authorization,and Accounting:認証、認可、および会計)サーバならびにローカルPBX(Private Branch Exchange:構内交換機)サーバを使用する方法および装置が提供される。目的WTRU(Wireless Transmit/Receive Unit:無線送受信ユニット)のID(IDentity:識別子)を含む呼設定要求を受信するための受信機、および目的WTRUのIDをCSG(Closed Subscriber Group:限定加入者グループ)の現在のメンバーのリストと比較することによって、呼設定要求をローカルにルーティングすることが可能か否かを判定し、かつその判定が肯定的であるという条件にて、その呼設定要求をローカルPBX(Private Branch Exchange:構内交換機)サーバに転送するためのプロセッサ、を含むH(e)NBが、説明される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
添付図面に関連して例として与えられる以下の説明から、より詳細な理解を得ることができる。
【0012】
【図1】WLANまたはH(e)NBを介してIP接続性を提供する企業ネットワークの一例を示す図である。
【図2A】1つまたは複数の開示される実施形態を実施することができる通信システムの一例の系統図である。
【図2B】図2Aにおいて例証された通信システム中で使用することができるWTRU(Wireless Transmit/Receive Unit:無線送受信ユニット)の一例の系統図である。
【図2C】図2Aにおいて例証された通信システム中で使用することができる無線アクセス・ネットワークの一例およびコア・ネットワークの一例の系統図である。
【図3】一実施形態による、H(e)NB中のローカル呼をCSGメンバーにルーティングするためのローカルなネットワーク・アーキテクチャを例証する図である。
【図4】一実施形態による、ローカル呼設定要求処理を例証するフロー図である。
【図5A】H(e)NBでのローカル呼確立のフロー図である。
【図5B】H(e)NBでのローカル呼確立のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
今後において参照されると、用語「WTRU(Wireless Transmit/Receive Unit:無線送受信ユニット)」は、限定的ではなく、UE(User Equipment:ユーザー機器)、移動体端末、固定型または移動体の加入者ユニット、ページャー、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant:携帯情報端末)、コンピューター、または無線環境において動作する能力のある他の如何なる種別のユーザー・デバイスをも含む。今後において参照されると、用語「基地局(Base Station)」は、限定的ではなく、ノードB(Node−B)、サイト制御装置、AP(Access Point:アクセス・ポイント)、または無線環境において動作する能力のある他の如何なる種別のインターフェイス・デバイスをも含む。
【0014】
図2Aは、1つまたは複数の開示される実施形態を実施することができる通信システム200の一例の図である。通信システム200は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、放送等などの、コンテンツを複数の無線ユーザーに提供する多元アクセス・システムであることができる。通信システム200は、無線の帯域幅を含むシステム・リソースの共有を通して、複数の無線ユーザーがそのようなコンテンツにアクセスすることを可能にすることができる。例えば通信システム200は、CDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多元接続)、TDMA(Time Division Multiple Access:時分割多元接続)、FDMA(Frequency Division Multiple Access:周波数分割多元接続)、OFDMA(Orthogonal FDMA:直交FDMA)、SC−FDMA(Single−Carrier FDMA:単一キャリアFDMA)、および同様なものなどの、1つまたは複数のチャンネル接続方法を採用することができる。
【0015】
図2Aにおいて示されるように通信システム200は、WTRU(Wireless Transmit/Receive Unit:無線送受信ユニット)108a、108b、108c、108d、RAN(Radio Access Network:無線アクセス・ネットワーク)204、コア・ネットワーク206、PSTN(Public Switched Telephone Network:公衆電話ネットワーク)208、インターネット210、および他のネットワーク212を含むことができ、開示される実施形態は、何れの数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素をも考慮していることが理解されよう。WTRU108a、108b、108c、108dのそれぞれは、無線環境で動作しそして/または通信するように構成される何れの種別のデバイスであることもできる。例としてWTRU108a、108b、108c、108dは、無線信号を送信しそして/または受信するように構成することができ、そしてUE(User Equipment:ユーザー機器)、移動局、固定型または移動型の加入者ユニット、ページャー、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant:携帯情報端末)、スマートフォン、ラップトップ、ノート、パーソナル・コンピューター、無線センサー、家電製品、および同様なものを含むことができる。
【0016】
通信システム200はまた、基地局214aおよび基地局214bを含むことができる。基地局214a、214bのそれぞれは、WTRU108a、108b、108c、108dの内の少なくとも1つと無線にてインターフェイスし、コア・ネットワーク206、インターネット210、および/またはネットワーク212などの、1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするように構成される、何れの種別のデバイスであることもできる。基地局214a、214bは例として、BTS(Base Transceiver Station:基本送受信局)、ノードB(Node−B)、eノードB(eNode−B)、ホームノードB(Home Node−B)、H(e)NB、サイト制御装置、AP(Access Point:アクセス・ポイント)、無線ルーター、および同様なものであることができる。基地局214a、214bがそれぞれ単一の要素として表現されるが、基地局214a、214bは、何れの数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含むことができることが理解されよう。
【0017】
基地局214aはRAN204の一部であることができ、また他の基地局および/またはBSC(Base Station Controller:基地局制御装置)、RNC(Radio Network Controller:無線ネットワーク制御装置)、リレー・ノード等などの、ネットワーク要素(示されない)を含むことができる。セル(示されない)と呼ぶことができる特定の地理的領域の中にて無線信号を送信しそして/または受信するように基地局214aおよび/または基地局214bを構成することができる。セルをさらにセル・セクターに分割することができる。例えば基地局214aに関連付けられるセルを3つのセクターに分割することができる。従って一実施形態においては、基地局214aは3つの送受信機、すなわちセルの各セクターあたり1つ、を含むことができる。別の実施形態においては、基地局214aがMIMO(Multiple−Input Multiple Output:多入力多出力)技術を採用することができ、従ってセルの各セクターに対して複数の送受信機を利用することができる。
【0018】
基地局214a、214bは、無線インターフェイス216上でWTRU108a、108b、108c、108dの内の1つまたは複数と通信することができ、無線インターフェイス216は何れの適当な無線通信リンク(例えばRF(Radio Frequency:無線周波数)、マイクロ波、IR(InfraRed:赤外線)、UV(UltraViolet:紫外線)、可視光等)であることもできる。何れの適当なRAT(Radio Access Technology:無線アクセス技術)を使用しても無線インターフェイス216を確立することができる。
【0019】
より詳しく述べると、上で述べたように通信システム200は多元アクセス・システムであることができ、そしてCDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMA、および同様なものなどの、1つまたは複数のチャンネル・アクセス方式を採用することができる。例えば、RAN204における基地局214aおよびWTRU108a、108b、108cは、WCDMA(Wideband CDMA:広帯域CDMA)を使用して無線インターフェイス116を確立することができる、UTRA(UMTS(Universal Mobile Telecommunications System:統合無線通信システム)Terrestrial Radio Access:UMTSテレストリアル無線アクセス)などの無線技術を実施することができる。WCDMAは、HSPA(High−Speed Packet Access:高速パケット・アクセス)、および/またはHSPA+(Evolved HSPA:発展型HSPA)などの通信プロトコルを含むことができる。HSPAはHSDPA(High−Speed Downlink Packet Access:下りリンク高速パケット・アクセス)および/またはHSUPA(High−Speed Uplink Packet Access:上りリンク高速パケット・アクセス)を含むことができる。
【0020】
別の実施形態においては、基地局114aおよびWTRU108a、108b、108cは、LTE(Long Term Evolution:長期発展型)および/またはLTE−A(LTE−Advanced)を使用して無線インターフェイス216を確立することができる、E−UTRA(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access:発展型UMTSテレストリアル無線アクセス)などの無線技術を実施することができる。
【0021】
他の実施形態においては、基地局214aおよびWTRU108a、108b、108cは、IEEE802.16(すなわちWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access))、CDMA2000、CDMA2000 IX、CDMA2000 EV−DO、IS−2000(Interim Standard 2000)、IS−95(Interim Standard 95)、IS−856(Interim Standard 856)、GSM(Global System for Mobile communications)、EDGE(Enhanced Data rates for GSM Evolution)、GERAN(GSM EDGE)、および同様なものなどの無線技術を実施することができる。
【0022】
図2Aにおける基地局214bは、例えば、無線方式ルーター、ホームノードB(Home Node B)、ホームeノードB(Home eNode B)、またはアクセス・ポイントであることができ、そして勤務場所、ホーム、乗り物、キャンパス、同様なものなどの、ローカル化された領域における無線の接続性を容易にするために何れの適当なRATを利用することもできる。一実施形態においては、基地局214bおよびWTRU108c、108dが、IEEE802.11などの無線技術を実施し、WLAN(Wireless Local Area Network:無線ローカル・エリア・ネットワーク)を確立することができる。別の実施形態においては、基地局214b、およびWTRU108c、108dが、IEEE802.15などの無線技術を実施し、WPAN(Wireless Personal Area Network:無線個人領域ネットワーク)を確立することができる。さらに別の実施形態においては、基地局214b、およびWTRU108c、108dが、セルに準拠するRAT(例えばWCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−A等)を利用し、ピコセル(picocell)またはフェムトセル(femtocell)を確立することができる。図2Aに示されるように、基地局214bはインターネット210への直接接続を有することができる。従って、基地局214bはコア・ネットワーク206を介してインターネット210にアクセスすることを必要としないことができる。
【0023】
RAN204はコア・ネットワーク206と通信状態にあることができ、コア・ネットワーク206は、WTRU108a、108b、108c、108dの内の1つまたは複数に対して、音声、データ、アプリケーション、および/またはVoIP(Voice over Internet Protocol:ボイス・オーバー・インターネット・プロトコル)サービスを提供するように構成される何れの種別のネットワークであることもできる。例えばコア・ネットワーク206は、呼制御、課金サービス、移動体位置準拠のサービス、プリペイド(pre−paid)通話、インターネット接続性、ビデオ配信等を提供し、そして/またはユーザー認証などの高水準のセキュリティ機能を実行することができる。図2Aには示されないが、RAN204および/またはコア・ネットワーク206が、RAN204と同一のRATまたは別のRATを採用する他のRANと直接的な、または間接的な通信状態にあることができることが理解されよう。例えば、E−UTRA無線技術を利用することができるRAN204に接続されていることに加えて、コア・ネットワーク206がまた、GSM無線技術を採用している別のRAN(示されない)と通信状態にあることができる。
【0024】
コア・ネットワーク206はまた、PSTN208、インターネット210、および/または他のネットワーク212にアクセスするための、WTRU108a、108b、108c、108dに対するゲートウェイとしての機能を果たすことができる。PSTN208は、POTS(Plain Old Telephone Service:基本電話サービス)を提供する回線交換(circuit−switched)電話ネットワークを含むことができる。インターネット210は、TCP/IPインターネット・プロトコル群におけるTCP(Transmission Control Protocol:送信制御プロトコル)、UDP(User Datagram Protocol:ユーザー・データグラム・プロトコル)、およびIP(Internet Protocol:インターネット・プロトコル)などの、共通的通信プロトコルを使用する相互接続されたコンピューター・ネットワークおよびデバイスの大域的なシステムを含むことができる。ネットワーク212は、他のサービス・プロバイダーが所有しそして/または運用する有線のまたは無線の通信ネットワークを含むことができる。例えばネットワーク212は、RAN204と同一のRATまたは別のRATを採用することができる1つまたは複数のRANに接続された別のコア・ネットワークを含むことができる。
【0025】
通信システム200におけるWTRU108a、108b、108c、108dの内のいくつかまたはすべてがマルチ・モード能力含むことができる。すなわち、WTRU108a、108b、108c、108dが、別々の無線リンク上で別々の無線ネットワークと通信するために複数の送受信機を含むことができる。例えば図2Aにおいて示されるWTRU108cは、セル準拠の無線技術を採用することができる基地局214aおよびIEEE802無線技術を採用することができる基地局214bと通信するように構成することができる。
【0026】
図2Bは、WTRU108の一例の系統図である。図2Bにおいて示されるようにWTRU108は、プロセッサ218、送受信機220、送信/受信要素222、スピーカー/マイクロホン224、キーパッド226、表示器/タッチパッド228、着脱不可メモリ230、着脱可能メモリ232、電源234、GPS(Global Positioning System:全地球側位システム)チップセット236、および他の周辺機器238を含むことができる。WTRU108は、実施形態と矛盾がない範囲で、前述の要素の何れの部分結合をも含むことができることが理解されよう。
【0027】
プロセッサ218は、汎用目的プロセッサ、専用目的プロセッサ、従来型のプロセッサ、DSP(Digital Signal Processor:デジタル信号プロセッサ)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、制御装置、マイクロ制御装置、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向けIC)、FPGA(Field Programmable Gate Array)回路、他の何れかの種別のIC(Integrated Circuit:集積回路)、状態マシン、および同様なものであることができる。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電源制御、入力/出力処理、および/またはWTRU108が無線環境において動作することを可能にする他の如何なる機能性をも実行することができる。プロセッサ218は、送信/受信要素222に結合することができる、送受信機220と結合することができる。図2Bは、プロセッサ218および送受信機220を別個の構成要素として表現しているが、プロセッサ218および送受信機220を電子パッケージまたはチップにおいて一緒に統合することができることが理解されよう。
【0028】
送信/受信要素222は、無線インターフェイス216上にて基地局(例えば基地局214a)へ信号を送信しまたはそこから信号を受信するように構成することができる。例えば一実施形態において送信/受信要素222は、RF信号を送信しそして/または受信するように構成されるアンテナであることができる。別の実施形態において送信/受信要素222は、例えばIR、UV、または可視光信号を送信しそして/または受信するように構成されるエミッタ/検出器であることができる。さらに別の実施形態において送信/受信要素222は、RFおよび光信号の両方を送信しそして受信するように構成することができる。送信/受信要素222は、無線信号の何れの組み合わせをも送信しそして/または受信するように構成することができることが理解されよう。
【0029】
さらに加えて、送信/受信要素222は図2Bにおいては単一の要素として表現されているが、WTRU108は、任意の数の送信/受信要素222を含むこともできる。より詳しく述べるとWTRU108はMIMO技術を採用することができる。従って一実施形態においてはWTRU108が、無線インターフェイス216上にて無線信号を送信しそして受信するために、2つまたはそれ以上の送信/受信要素222(例えばマルチアンテナ)を含むことができる。
【0030】
送受信機220は、送信/受信要素222によって送信されるべき信号を変調するように、そして送信/受信要素222によって受信される信号を復調するように構成することができる。上で述べたようにWTRU108はマルチ・モード能力を有することができる。従って送受信機220は、例えばUTRAおよびIEEE802.11などの複数のRATを介してWTRU108が通信することを可能にするために複数の送受信機を含むことができる。
【0031】
WTRU108のプロセッサ218は、スピーカー/マイクロホン224、キーパッド226、および/または表示器/タッチパッド228(例えばLCD(Liquid Crystal Display:液晶表示)表示ユニット、またはOLED(Organic Light−Emitting Diode:有機発光ダイオード)表示ユニットに結合することができ、そしてそこからユーザー入力データを受信することができる。プロセッサ218はまた、スピーカー/マイクロホン224、キーパッド226、および/または表示器/タッチパッド228にユーザー・データを出力することができる。さらに加えてプロセッサ218は、着脱不可メモリ230および/または着脱可能メモリ232などの、何れの種別の適当なメモリとの間でも情報にアクセスし、そしてデータを格納することができる。着脱不可メモリ230はRAM(Random−Access Memory:ランダム・アクセス・メモリ)、ROM(Read−Only Memory:読み出し専用メモリ)、ハード・ディスク、または他の如何なる種別のメモリ記憶装置をも含むことができる。着脱可能メモリ232は、SIM(Subscriber Identity Module:加入者識別モジュール)カード、メモリ・スティック、SD(Secure Digital)メモリ・カード、および同様なものを含むことができる。他の実施形態においてプロセッサ218は、サーバまたはホーム用コンピューター(示されない)上などの、物理的にはWTRU108上に位置してはいないメモリとの間で、情報にアクセスしそしてデータを格納することができる。
【0032】
プロセッサ218は、電源234から電力を受け取ることができ、そして電力をWTRU108中の他の構成要素に分配しそして/または制御するように構成することができる。電源234は、WTRU108に電力を供給するための任意の適当なデバイスであることができる。例えば電源234は、1つまたは複数の乾電池バッテリー(例えばNiCd(Nickel−Cadmium:ニッケル・カドミウム)、NiZn(Nickel−Zinc:ニッケル亜鉛)、NiMH(Nickel Metal Hydride:ニッケル金属水素化物)、Li−ion(Lithium−ion:リチウム・イオン)等)、太陽電池、燃料電池、および同様なものを含むことができる。
【0033】
プロセッサ218はまたGPSチップセット236と結合することができ、WTRU108の現在の位置に関する位置情報(例えば経度および緯度)を提供するようにGPSチップセット236を構成することができる。GPSチップセット236からの情報にさらに加えて、またはその代わりに、WTRU108は基地局(例えば基地局214a、214b)から位置情報を無線インターフェイス216上にて受信し、そして/または2つまたはそれ以上の近傍の基地局から受信される信号のタイミングに基づきその位置を判定することができる。WTRU108は、実施形態と矛盾がない範囲で、任意の適当な位置同定方法により位置情報を取得することができることが理解されよう。
【0034】
プロセッサ218はさらに他の周辺機器238と結合することができ、周辺機器238は、付加的な機能、機能性、および/または有線のあるいは無線の接続性を提供する1つまたは複数のソフトウェアおよび/またはハードウェア・モジュールを含むことができる。例えば周辺機器238は、加速度計、電子コンパス、衛星送受信機、デジタル・カメラ(写真またはビデオ用の)、USB(Universal Serial Bus)ポート、振動デバイス、テレビ送受信機、ヘッドホン(hands free headset)、ブルーツース(Bluetooth(登録商標))モジュール、FM(Frequency Modulated:周波数変調用)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤー、メディア・プレーヤー、テレビゲーム・プレーヤー・モジュール、インターネット・ブラウザー、および同様なものを含むことができる。
【0035】
図2Cは、一実施形態によるRAN204およびコア・ネットワーク206の系統図である。上で述べたようにRAN204は、WTRU108a、108b、108cと無線インターフェイス216上にて通信するためにE−UTRA無線技術を採用することができる。RAN204はまた、コア・ネットワーク206と通信状態にあることができる。
【0036】
RAN204は、eノードB240a、240b、240cを含むことができ、またRAN204は、実施形態と矛盾がない範囲で、任意の数のeノードBを含むことができることが理解されよう。eノードB240a、240b、240cはそれぞれ、WTRU108a、108b、108cと無線インターフェイス216上にて通信するために1つまたは複数の送受信機を含むことができる。一実施形態においてeノードB240a、240b、240cは、MIMO技術を実施することができる。従って、例えばeノードB240aは、WTRU108aとの間で無線信号を送信しそして無線信号を受信するためにマルチ・アンテナを使用することができる。
【0037】
eノードB240a、240b、240cのそれぞれを、特定のセル(示されない)に関連付けることができ、そして無線リソース管理決定、ハンドオーバー決定、上りリンクおよび/または下りリンクにおけるユーザーのスケジューリング、および同様なものを取り扱うように構成することができる。図2Cにおいて示されるようにeノードB240a、240b、240cは、X2インターフェイス上にて互いに通信することできる。
【0038】
図2Cにおいて示されるコア・ネットワーク206は、MME(Mobility Management Gateway:移動管理ゲートウェイ)242、サービングゲートウェイ244、およびPDN(Packet Data Network:パケット・データ・ネットワーク)ゲートウェイ246を含むことができる。前述の要素のそれぞれがコア・ネットワーク206の一部として表現されているが、これらの要素の内の何れの1つもコア・ネットワーク事業者以外のエンティティにより所有されそして/または運用されることができることが理解されよう。
【0039】
MME242は、RAN204におけるeノードB240a、240b、240cのそれぞれにS1インターフェイスを介して接続することができ、そして制御ノードとして機能することができる。例えばMME242は、WTRU108a、108b、108cのユーザーの認証、ベアラー(bearer)活性化/非活性化、WTRU108a、108b、108cの最初のアタッチ(attach)の間の特定のサービングゲートウェイの選択、および同様なものを担当することができる。MME242はまた、RAN204およびGSMまたはWCDMAなどの他の無線技術を採用する他のRAN(示されない)の間を切り換えるための制御面(control plane)機能を提供することができる。
【0040】
RAN204におけるeノードB240a、240b、240cのそれぞれに、サービングゲートウェイ244をS1インターフェイスを介して接続することができる。サービングゲートウェイ244は一般に、WTRU108a、108b、108cとの間で、ユーザー・データ・パケットをルーティングし、そして転送することができる。サービングゲートウェイ244はまた、eノードB間ハンドオーバーの間の、ユーザー面のアンカー操作(anchoring)、WTRU108a、108b、108cに対して下りリンクのデータが利用可能であるときのページングのトリガー、WTRU108a、108b、108cのコンテキストの管理および格納、ならびに同様なものなどの、他の機能を実行することができる。
【0041】
サービングゲートウェイ244はまた、PDNゲートウェイ246に接続することができ、PDNゲートウェイ246は、WTRU108a、108b、108c、およびIPが可能なデバイスの間の通信を容易にするために、インターネット210などのパケット交換ネットワークへのアクセスを、WTRU108a、108b、108cに提供することができる。
【0042】
コア・ネットワーク206は他のネットワークとの通信を容易にすることができる。例えばコア・ネットワーク206は、WTRU108a、108b、108c、および伝統的な固定電話通信デバイスの間の通信を容易にするために、PSTN208などの回線交換ネットワークへのアクセスをWTRU108a、108b、108cに提供することができる。例えばコア・ネットワーク206は、コア・ネットワーク206およびPSTN208の間のインターフェイスとして機能するIPゲートウェイ(例えばIMS(IP Multimedia Subsystem:IPマルチメディア・サブシステム)サーバ)を含むことができ、またはそれと通信することができる。さらに加えてコア・ネットワーク206は、WTRU108a、108b、108cに、他のサービス・プロバイダーによって所有されそして/または運用される他の有線または無線のネットワークを含むことができる、ネットワーク212へのアクセスを提供することができる。
【0043】
ここに、H(e)NBに関連して使用される追加的PBX(Private Branch Exchange:構内交換機)の機能性が説明される。3GPPコア・ネットワークを通ることなく同一H(e)NB内の別の加入者への呼を確立するために、そのH(e)NBにおいてマクロ3GPP環境の解決法にて動作するWTRUをまた、使用することができることが提案されている。
【0044】
図3は、H(e)NB内のローカル呼を他のCSG(Closed Subscriber Group:限定加入者グループ)メンバー300へルーティングするためのネットワーク・アーキテクチャを例証する図を示す。この図は、CSG320、H(e)NB330、ローカルPBXサーバ340、ローカルAAA(Authentication,Authorization,and Accounting:認証、認可、および会計)サーバ350、および3GPPシステム360を含む。CSGメンバー320は、WTRU1 310a、およびWTRU2 310bからWTRUN 310nのWTRUのリストを含む。CSGメンバー320は、H(e)NB330へのアクセスが許可されたWTRU310a〜310nを含む。H(e)NB330は、随意的に接続されるメモリ334、送信機336、および受信機338を伴うプロセッサ332を含むことができる。プロセッサは、ローカルなまたは3GPPのバックホールと通信するように構成される。ローカルPBXサーバ340は、WTRU1およびWRTUNの間の最初の接続および確立のために使用されるように構成することができる。今日のほとんどすべての構内交換機は自動であるため、略語PBXは通常、PABX(Private Automatic Branch Exchange:自動式構内交換機)を含意する。
【0045】
ローカルAAAサーバ350は、ユーザー識別検証、加入者プロフィールに基づくサービス・アクセス・オプション、ならびにH(e)NBを特に目的とする通話計画を含む課金関連のデータの収集および格納に使用するように構成することができる。H(e)NBは、無線事業者などの、3GPPシステム360プロバイダーへの接続を維持する。ローカルAAAサーバ350およびローカルPBXサーバ340は、H(e)NB330に接続され、WTRUはそれらと通信する。H(e)NB330は3GPPシステム360と接続される。
【0046】
図4は、ローカル呼設定要求のためのフロー図400を示す。受信機は、目的WTRU405のIDを含む呼設定要求を受信する。プロセッサは、目的WTRUがCSG415のメンバーであるか否かを判定することにより目的WTRU410のIDをチェックし呼設定要求をネットワーク内でルーティング可能か否かを判定する。呼設定要求をルーティングできないとプロセッサが判定するという条件の場合には、目的WTRU410のIDをチェックしそして3GPPネットワークへ転送するようにプロセッサは構成される。呼をローカルにルーティング可能であるという条件の場合には、目的WTRUのIDおよび発信元WTRU(すなわちWTRU1)のIDを含む呼設定要求をローカルPBXサーバ420に転送する。
【0047】
図5Aおよび図5Bは、H(e)NB500におけるローカル呼確立に関するフロー図である。WTRU1 502およびWTRUN 504は、H(e)NB506の登録済みCSGメンバーである。これらのアタッチ済みWTRUおよびそれらの状態のリストは、ローカルAAAサーバ510中に格納することができる。MSISDN(Mobile Subscriber Integrated Services Digital Network Number:移動体加入者ISDN番号)/IMSI(International Mobile Subscriber Identity:国際移動体加入者識別)/IPアドレスおよび任意の短いIDの間の対応付けもまた、ローカルAAAサーバ510内に含むことができる。ローカルAAAサーバ510は、サービス・アクセス・オプションを含む、WRTUサービスセットのための加入者プロフィールとして機能すること(514)ができる。
【0048】
H(e)NB506の通信範囲領域の中にて、WTRU1 502は、WTRUN 504に呼を発信(516)し、通常これは、WTRU1 502からH(e)NB506へ送られる呼設定要求メッセージにより開始する(518)。呼設定要求メッセージは目的WTRU504のIDを含み、これにより呼がローカル呼であるか否かを表すこと(518)ができる。H(e)NB506はローカルAAAサーバ510にメッセージを送り、承認制御の一部としてローカルAAAサーバ510を用いて目的WTRU504のIDをチェックすることによって呼をローカルにルーティングすることが可能か否かを判定する(520)。これは、目的WTRU504のIDが登録済みであり、かつCSGに属するかをチェックすることによって達成すること(520)ができる。
【0049】
H(e)NB506は、CSGにおいて目的WTRU504が含まれることを確認する(522)と、発信元WTRU502および目的WTRU504のIDを含む呼設定要求メッセージをローカルPBXサーバ508に送る(524)ように構成される。ローカルPBXサーバ508は、目的WTRU504および発信元WTRU502のIDを含むページ・メッセージをH(e)NBに送ること(528)によって、最初の設定接続段階を開始すること(526)ができる。H(e)NB506は、目的WTRU504および発信元WTRU502のIDを含むページングかつ警告のメッセージをWTRUNに送る(530)ように構成することができる。WTRUN 504は、H(e)NBにページング応答メッセージを送り返す(532)ように構成することができ、H(e)NBはページング応答メッセージをローカルPBXサーバに転送し返す(534)ように構成することができる。
【0050】
図5Bに続くと、ローカルPBXサーバ508は、ローカルPBXサーバにて目的WTRUのページング応答の確認を進めることによって、接続確立段階を開始する(536)。520における判定が否定的である(すなわち呼をローカルにはルーティングできない)という条件にて、ネットワーク状態目的(例えば、話中オプションまたは位置の更新)のための接続を3GPPシステム512に通知することができる。この場合においては、ローカルAAAサーバにては目的WTRU ID504は見出されず、そして3GPPにて接続を確立することができる。
【0051】
ローカルPBXサーバ508は、無線リソースを割り当てるためにメッセージをH(e)NBに送ること(538)ができる。無線リソースが割り当てられると、チャンネル割り当て段階が確立される(540)。チャンネル割り当ては、H(e)NBおよびWTRUNの間でチャンネル・リソース割り当てを送り、そして確認すること(540)を含む。チャンネル割り当て段階はさらに、H(e)NBおよびWTRU1の間でチャンネル・リソースの割り当てを送り、そして確認すること(542)を含む。
【0052】
チャンネル割り当て段階を確認すると、H(e)NB506は、RRC(Radio Resource Control:無線リソース制御)応答メッセージをローカルPBXサーバ508に送ること(544)ができ、そして呼が始まる(546)。呼はCS(Circuit Switched:回線交換)であることができまたはPS(Packet Switched:パケット交換)であることができ、WTRU1、WTRUN、H(e)NB、およびローカルPBXサーバの範囲を包含することができる。
【0053】
H(e)NBは、受信機、プロセッサ、メモリ、着脱可能メモリ、送信機、GPSデバイス、統合型または着脱可能なUSIM(Universal Subscriber Identifier Module:ユニバーサル加入者識別子モジュール)モジュール、およびTPM(Trusted Platform Module:信頼済みプラットホーム・モジュール)を含むことができる。TPMは、安全な記憶装置および実行環境を提供する安全なハードウェア構成要素である。そしてネットワーク・カードはモデム(すなわちベースバンド)プロセッサを含む。あるいはまた、USIMモジュールは、統合型または着脱可能なUICC(Universal Integrated Circuit Card:ユニバーサルICカード)として、またはプロセッサ、TPM、およびメモリによってセット的に実施される埋め込み型の機能性として実施することができる。あるいはまた、ネットワーク・カードをプロセッサに統合することができる。プロセッサは、1つまたは複数のH(e)NBアプリケーションを処理するように構成される。
【0054】
実施形態
1.WTRU(Wireless Transmit/Receive Unit:無線送受信ユニット)がH(e)NB(Home evolved Node−B:ホーム発展型ノードB)と通信状態にありかつ前記WTRUがCSG(Closed Subscriber Group:限定加入者グループ)のメンバーであって、
前記H(e)NBに呼設定要求を送信するように構成される送信機であって、前記呼設定要求が目的WTRUのID(IDentity:識別子)および前記WTRUの前記IDを含み、前記目的WTRUが前記CSGのメンバーである、送信機
を備えることを特徴とするWTRU。
2.ローカルPBX(Private Branch Exchange:構内交換機)サーバから前記H(e)NBを介してチャンネル割り当てを受信するように構成される受信機
をさらに備えることを特徴とする実施形態1に記載のWTRU。
3.目的WTRU(Wireless Transmit/Receive Unit:無線送受信ユニット)のID(IDentity:識別子)を含む呼設定要求を受信するように構成される受信機
を備えることを特徴とするH(e)NB(Home evolved Node−B:ホーム発展型ノードB)。
4.前記目的WTRUの前記IDを前記CSG(Closed Subscriber Group:限定加入者グループ)の現在のメンバーのリストと比較することによって、前記呼設定要求をローカルにルーティングすることが可能か否かを判定し、および前記判定が肯定的であるという条件にて、前記呼設定要求をローカルPBX(Private Branch Exchange:構内交換機)サーバに転送するように構成されるプロセッサ
をさらに備えることを特徴とする実施形態3に記載のH(e)NB。
5.前記受信機が、前記ローカルPBXサーバからページングおよび警告のメッセージを受信するように構成され、前記メッセージが、前記目的WTRUの前記IDおよび前記発信元WTRUの前記IDを含むことを特徴とする実施形態4に記載のH(e)NB。
6.前記プロセッサが、ページングおよび警告のメッセージを前記発信元WTRUに転送するように構成され、前記メッセージが、前記目的WTRUの前記IDおよび前記発信元WTRUの前記IDを含むことを特徴とする実施形態4〜5の何れか1つに記載のH(e)NB。
7.前記受信機が、前記目的WTRUからページング応答を受信するように構成されることを特徴とする実施形態3〜6の何れか1つに記載のH(e)NB。
8.前記プロセッサが、前記ローカルPBXサーバへページング応答を転送するように構成されることを特徴とする実施形態4〜7の何れか1つに記載のH(e)NB。
9.前記プロセッサが、前記呼要求接続を確立するように構成されることを特徴とする実施形態4〜8の何れか1つに記載のH(e)NB。
10.前記呼設定要求をルーティングすることができないということを判定するように、前記プロセッサがさらに構成されるという条件にて、ネットワークが、前記発信元WTRUおよび前記目的WTRUの間に接続を確立するように構成されることを特徴とする実施形態4〜9の何れか1つに記載のH(e)NB。
11.目的WTRU(Wireless Transmit/Receive Unit:無線送受信ユニット)のID(IDentity:識別子)を含む呼設定要求を受信するステップ
を備えることを特徴とするH(e)NB(Home evolved Node−B:ホーム発展型ノードB)において実施される方法。
12.前記目的WTRUの前記IDを前記CSG(Closed Subscriber Group:限定加入者グループ)の現在のメンバーのリストと比較することによって、前記呼設定要求をローカルにルーティングすることが可能か否かを判定し、および前記判定が肯定的であるという条件にて、前記呼設定要求をローカルPBX(Private Branch Exchange:構内交換機)サーバに転送するステップ
をさらに備えることを特徴とする実施形態11に記載の方法。
13.前記ローカルPBXサーバからページングおよび警告のメッセージを受信するステップであって、前記メッセージが、前記目的WTRUの前記IDおよび前記発信元WTRUの前記IDを含む、ステップ
をさらに備えることを特徴とする実施形態11に記載の方法。
14.ページングおよび警告のメッセージを発信元WTRUに転送するステップであって、前記メッセージが、前記目的WTRUの前記IDおよび前記発信元WTRUの前記IDを含む、ステップ
をさらに備えることを特徴とする実施形態12〜13の何れか1つに記載の方法。
15.ページング応答が前記目的WTRUから受信されることを特徴とする実施形態11〜14の何れか1つに記載の方法。
16.ページング応答が前記ローカルPBXサーバに転送されることを特徴とする実施形態12〜15の何れか1つに記載の方法。
17.呼要求接続が確立されることを特徴とする実施形態12〜16の何れか1つに記載の方法。
18.前記呼設定要求をルーティングできないということを判定するように前記プロセッサがさらに構成されるという条件にて、ネットワークにて前記発信元WTRUおよび前記目的WTRUの間の接続を確立することを特徴とする実施形態12〜17の何れか1つに記載の方法。
【0055】
特徴および要素が上で特定の組み合わせにて記述されているが、それぞれの特徴または要素は、他の特徴および要素なしで単独にて、または他の特徴および要素のあるなしに拘わらず様々な組み合わせにて使用することができる。本明細書において提供される方法またはフロー図は、汎用目的のコンピューターまたはプロセッサによる実行のための、コンピューターにて読み取り可能な記憶装置媒体に組み込まれるコンピューター・プログラム、ソフトウェア、またはファームウェアにて実施することができる。コンピューターにて読み取り可能な記憶装置媒体の例としては、ROM(Read Only Memory:リード・オンリー・メモリ)、RAM(Random Access Memory:ランダム・アクセス・メモリ)、レジスタ、キャッシュ・メモリ、半導体メモリ・デバイス、内蔵ハード・ディスクおよび着脱可能ディスクなどの磁気媒体、磁気−光学媒体、ならびにCD−ROMディスクおよびDVD(Digital Versatile Disk:デジタル多用途ディスク)などの光学媒体が含まれる。
【0056】
適当なプロセッサの例としては、汎用目的プロセッサ、専用目的プロセッサ、従来型のプロセッサ、DSP(Digital Signal Processor:デジタル信号プロセッサ)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、制御装置、マイクロ制御装置、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向けIC)、FPGA(Field Programmable Gate Array)回路、他の何れかの種別のIC(Integrated Circuit:集積回路)、および/または状態マシンが含まれる。
【0057】
WTRU(Wireless Transmit Receive Unit:無線送受信ユニット)、UE(User Equipment:ユーザー機器)、端末、基地局(base station)、RNC(Radio Network Controller:無線ネットワーク制御装置)、または任意のホスト・コンピューターにおいて使用するための無線周波数送受信機を実施するために、ソフトウェアに関連付けられたプロセッサを使用することができる。WTRUは、ハードウェアおよび/またはソフトウェアにて実施され、カメラ、ビデオ・カメラ・モジュール、テレビ電話、スピーカーフォン、振動デバイス、スピーカー、マイクロホン、テレビ送受信機、ハンズフリー受話器、キーボード、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))モジュール、FM(Frequency Modulated:周波数変調用)無線ユニット、LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示)表示ユニット、OLED(Organic Light−Emitting Diode:有機発光ダイオード)表示ユニット、デジタル音楽プレーヤー、メディア・プレーヤー、テレビゲーム・プレーヤー・モジュール、インターネット・ブラウザー、および/または任意のWLAN(Wireless Local Area Network:無線ローカル・エリア・ネットワーク)モジュールもしくはUWB(Ultra Wide Band:超広帯域)モジュールなどのモジュールと連動して使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
WTRU(Wireless Transmit/Receive Unit:無線送受信ユニット)がH(e)NB(Home evolved Node−B:ホーム発展型ノードB)と通信状態にありかつ前記WTRUがCSG(Closed Subscriber Group:限定加入者グループ)のメンバーであって、
前記H(e)NBに呼設定要求を送信するように構成される送信機であって、前記呼設定要求が目的WTRUのID(IDentity:識別子)および前記WTRUの前記IDを含み、前記目的WTRUが前記CSGのメンバーである、送信機と、
ローカルPBX(Private Branch Exchange:構内交換機)サーバから前記H(e)NBを介してチャンネル割り当てを受信するように構成される受信機と
を備えることを特徴とするWTRU。
【請求項2】
目的WTRU(Wireless Transmit/Receive Unit:無線送受信ユニット)のID(IDentity:識別子)を含む呼設定要求を受信するように構成される受信機と、
前記目的WTRUの前記IDを前記CSG(Closed Subscriber Group:限定加入者グループ)の現在のメンバーのリストと比較することによって、前記呼設定要求をローカルにルーティングすることが可能か否かを判定するように構成されるプロセッサであって、前記判定が肯定的であるという条件にて、前記呼設定要求をローカルPBX(Private Branch Exchange:構内交換機)サーバに転送する、プロセッサと
を備えることを特徴とするH(e)NB(Home evolved Node−B:ホーム発展型ノードB)。
【請求項3】
前記受信機が、前記ローカルPBXサーバからページングおよび警告のメッセージを受信するように構成され、前記メッセージが、前記目的WTRUの前記IDおよび前記発信元WTRUの前記IDを含むことを特徴とする請求項2に記載のH(e)NB。
【請求項4】
前記プロセッサが、ページングおよび警告のメッセージを前記発信元WTRUに転送するように構成され、前記メッセージが、前記目的WTRUの前記IDおよび前記発信元WTRUの前記IDを含むことを特徴とする請求項3に記載のH(e)NB。
【請求項5】
前記受信機が、前記目的WTRUからページング応答を受信するように構成されることを特徴とする請求項4に記載のH(e)NB。
【請求項6】
前記プロセッサが、前記ローカルPBXサーバへページング応答を転送するように構成されることを特徴とする請求項5に記載のH(e)NB。
【請求項7】
前記プロセッサが、前記呼要求接続を確立するように構成されることを特徴とする請求項6に記載のH(e)NB。
【請求項8】
前記呼設定要求をルーティングすることができないということを判定するように、前記プロセッサがさらに構成されるという条件にて、ネットワークが、前記発信元WTRUと前記目的WTRUの間に接続を確立するように構成されることを特徴とする請求項2に記載のH(e)NB。
【請求項9】
H(e)NB(Home evolved Node−B:ホーム発展型ノードB)において実施される方法であって、前記方法は、
目的WTRU(Wireless Transmit/Receive Unit:無線送受信ユニット)のID(IDentity:識別子)を含む呼設定要求を受信するステップと、
前記目的WTRUの前記IDを前記CSG(Closed Subscriber Group:限定加入者グループ)の現在のメンバーのリストと比較することによって、前記呼設定要求をローカルにルーティングすることが可能か否かを判定するステップと、前記判定が肯定的であるという条件にて、前記呼設定要求をローカルPBX(Private Branch Exchange:構内交換機)サーバに転送するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項10】
前記ローカルPBXサーバからページングおよび警告のメッセージを受信するステップであって、前記メッセージが、前記目的WTRUの前記IDおよび前記発信元WTRUの前記IDを含む、ステップ
をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
ページングおよび警告のメッセージを発信元WTRUに転送するステップであって、前記メッセージが、前記目的WTRUの前記IDおよび前記発信元WTRUの前記IDを含むこと
をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ページング応答が前記目的WTRUから受信されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
ページング応答が前記ローカルPBXサーバに転送されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
呼要求接続が確立されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記呼設定要求をルーティングできないということを判定するように前記プロセッサがさらに構成されるという条件にて、ネットワークにて前記発信元WTRUと前記目的WTRUの間の接続を確立することを特徴とする請求項9に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【公表番号】特表2013−510509(P2013−510509A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−537939(P2012−537939)
【出願日】平成22年11月2日(2010.11.2)
【国際出願番号】PCT/US2010/055097
【国際公開番号】WO2011/056784
【国際公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.GSM
【出願人】(510030995)インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド (229)
【Fターム(参考)】