説明

ホールランタン

【課題】狭いスペースに設置することができるホールランタンを提供する。
【解決手段】ホールランタン3は、少なくとも1つの面発光部を有する光源体10と、光源体10から突出するよう設けられた突出機構20と、エレベータの乗り場7に設置され、突出機構20が挿入されて保持される開口部5cが形成された留め具5と、を備えている。このうち留め具5は、ゴム材料などの弾性材料から構成されている。このため、留め具5は、開口部5cに挿入された突出機構20を弾性的に押圧して保持することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータの乗り場に設置され、エレベータの乗りかごの到着や運行状況を表示するエレベータのホールランタンに関する。
【背景技術】
【0002】
一般にエレベータの乗り場ホールには、乗りかごの到着や運行状況を表示するホールランタンが設置されている。ホールランタンは、例えば乗りかごが乗り場に到着すると点灯するよう制御されており、これによって、乗り場に居るエレベータ利用者が乗りかごの到着を知ることができる。
【0003】
例えば特許文献1において、乗り場ホールの壁体に取り付けられたホールランタンが開示されている。このホールランタンは、開口部を有するボックスと、このボックス内に収納された冷陰極蛍光ランプからなる発光体と、開口部に対向して設けられ、発光体の光をエレベータの乗り場ホールに向けて照光させる照光体と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−182468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般にエレベータの乗り場において、乗り場用のドアと乗り場の壁体との間には三方枠が設けられており、この三方枠に上述のホールランタンを取り付けることが求められる場合がある。ここで、上述の特許文献1に記載のホールランタンにおいては、乗り場ホールに到達する光にムラが生じるのを防ぐため、発光体と照光体との間に一定以上の距離を設ける必要がある。このような制約のため、照光体を備えたタイプのホールランタンの寸法は一般に大きくなっており、このため、照光体を備えたタイプのホールランタンを三方枠の枠内に設置することは困難である。この場合、ホールランタンの一部、例えば発光体を収納するボックスを昇降路内に突出させることになる。しかしながら、一般に昇降路内には様々な構成部品が取り付けられており、このため、ホールランタンを設置する作業の効率が低くなるおそれがある。
【0006】
本発明は、このような課題を効果的に解決し得るホールランタンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、エレベータの乗り場に設置されたホールランタンにおいて、少なくとも1つの面発光部を有する光源体と、前記光源体から突出するよう設けられた突出機構と、エレベータの乗り場に設置され、前記突出機構が挿入されて保持される開口部が形成された留め具と、を備え、前記留め具は、前記開口部に挿入された前記突出機構を弾性的に押圧して保持するよう、弾性材料から構成されていることを特徴とするホールランタンである。
【0008】
本発明によるホールランタンにおいて、前記光源体は、第1方向に光を放射する第1面発光部と、前記第1方向とは逆の第2方向に光を放射する第2面発光部と、を有していてもよい。
【0009】
本発明によるホールランタンにおいて、前記光源体は、湾曲した状態で保持された面発光部を有していてもよい。
【0010】
本発明によるホールランタンにおいて、エレベータの乗り場に、前記留め具が取り付けられる留め具用開口部が形成された三方枠が設けられていてもよい。この場合、前記留め具の側面には、前記留め具用開口部において前記留め具が前記三方枠に係止されるよう、前記三方枠の板厚に対応する幅を有する溝が形成されていてもよい。
【0011】
本発明によるホールランタンにおいて、前記突出機構には、前記光源体に電気的に接続された電極部が取り付けられており、前記留め具には、前記突出機構が前記留め具の前記開口部に挿入されているときに前記突出機構の電極部と接触する留め具側電極部が取り付けられており、前記留め具側電極部は電源供給部に接続されていてもよい。
【0012】
本発明によるホールランタンにおいて、前記突出機構は、前記面光源体から突出する突出部分と、前記突出部分の突出方向と略直交する方向へ延び、前記突出機構が前記留め具の前記開口部に挿入されているときに前記留め具に係止される爪部分と、を有していてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ホールランタンにおいて、少なくとも1つの面発光部を有する光源体が用いられる。このため、照光体を設けることなく、乗り場ホールに向けてムラの無い光を放射することができる。このことにより、狭いスペース、例えば三方枠の枠内にホールランタンを設置することができる。またホールランタンは、光源体から突出するよう設けられた突出機構と、エレベータの乗り場に設置され、突出機構が挿入されて保持される開口部が形成された留め具と、を備えている。このうち留め具は、開口部に挿入された突出機構を弾性的に押圧して保持するよう、弾性材料から構成されている。このため、ネジ等の機械的な締結具を用いることなく、ホールランタンを乗り場に設置することができる。これによって、ホールランタンの設置作業の効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態によるホールランタンが設置されたエレベータの乗り場を示す図。
【図2】図2は、図1のホールランタンを拡大して示す斜視図。
【図3】図3は、図2のホールランタンを線III−IIIに沿って見た横断面図。
【図4】図4は、ホールランタンを三方枠に設置する工程を示す図。
【図5】図5は、本発明の第1の実施の形態の変形例におけるホールランタンを示す縦断面図。
【図6】図6(a)は、本発明の第2の実施の形態によるホールランタンの光源体を示す図、図6(b)は、本発明の第2の実施の形態によるホールランタンを示す横断面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
第1の実施の形態
以下、図1乃至図4を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。まず図1により、本実施の形態におけるホールランタン10およびホールランタン10が設置されているエレベータの乗り場7について説明する。
【0016】
図1は、エレベータの乗り場7を示す図である。図1に示すように、乗り場7には、一対のホールドア2と、ホールドア2と壁体8との間に介在された三方枠1とが設けられている。三方枠1は、上下方向に延びる一対の縦枠1aと、一対の縦枠1aの上端の間を水平方向に延びる幕板(上枠)1bと、から構成されている。また図1に示すように、三方枠1の縦枠1aには、乗りかごの到着や運行状況を表示するためのホールランタン3が取り付けられている。
【0017】
ホールランタン
次に図2および図3を参照して、ホールランタン3について詳細に説明する。図2は、図1のホールランタン3を拡大して示す図であり、図3は、図2のホールランタン3を線III−IIIに沿って見た横断面図である。
【0018】
はじめに図2を参照して、ホールランタン3全体について説明する。図2に示すように、ホールランタン3は、三方枠1の縦枠1aと直交する方向に延びる光源体10と、三方枠1の縦枠1aと直交する方向において光源体10から突出するよう設けられた突出機構20と、縦枠1aに取り付けられ、突出機構20を保持するよう構成された留め具5と、を備えている。
【0019】
以下、ホールランタン3の各構成要素について説明する。
【0020】
(光源体)
はじめに光源体10について説明する。図2および図3に示すように、光源体10は、第1面発光部11および第2面発光部12を重ねることにより構成されている。このうち第1面発光部11は、三方枠1の縦枠1aと直交する方向に延びる第1基板11aと、第1基板11a上に設けられ、矢印Lにより示される第1方向に光を放射する第1発光素子11bと、を有している。ここで第1発光素子11bは、面全体において均一に発光するよう構成された発光素子からなっており、例えば薄型の有機EL素子からなっている。このため第1面発光部11は、アクリルやガラスなどの照光体を用いることなく、第1発光素子11bの面全域にわたってムラの無い光を第1方向Lにおいて放射することができる。
【0021】
第2面発光部12は、三方枠1の縦枠1aと直交する方向に延びる第2基板12aと、第2基板12a上に設けられ、矢印Lにより示される第2方向に光を放射する第2発光素子12bと、を有している。第1面発光部11の場合と同様に、第2発光素子12bは、面全体において均一に発光するよう構成された発光素子からなっており、例えば薄型の有機EL素子からなっている。このため第2面発光部12は、アクリルやガラスなどの照光体を用いることなく、第2発光素子12bの面全域にわたってムラの無い光を第2方向Lにおいて放射することができる。
【0022】
なお第1方向Lと第2方向Lとの関係が特に限られることはないが、例えば図2に示すように、第2方向Lは第1方向Lとは逆の方向となっている。
【0023】
(突出機構)
次に突出機構20について説明する。突出機構20は、図2および図3に示すように、三方枠1の縦枠1aと直交する方向において第1面発光部11から縦枠1aに向かって突出するよう設けられた第1突出機構21と、三方枠1の縦枠1aと直交する方向において第2面発光部12から縦枠1aに向かって突出するよう設けられた第2突出機構22と、を含んでいる。ここで、第1突出機構21は、第1面発光部11の第1基板11aと一体のものとして形成されていてもよく、若しくは、第1基板11aとは別個のものとして形成されるとともに第1基板11aに連結されていてもよい。同様に、第2突出機構22は、第2面発光部12の第2基板12aと一体のものとして形成されていてもよく、若しくは、第2基板12aとは別個のものとして形成されるとともに第2基板12aに連結されていてもよい。
【0024】
また図3に示すように、第1突出機構21の表面には第1電極部23が取り付けられている。この第1電極部23は、図示はしないが、第1面発光部11の第1発光素子11bに電気的に接続されている。同様に、第2突出機構22の表面には第2電極部24が取り付けられている。この第2電極部24は、図示はしないが、第2面発光部12の第2発光素子12bに電気的に接続されている。
【0025】
(留め具)
次に留め具5について説明する。図2および図3に示すように、留め具5には開口部5cが形成されており、また留め具5は、弾性材料、例えばゴム材料から構成されている。また開口部5cは、突出機構20が挿入された時に突出機構20によって押し広げられ得る程度の寸法を有している。このため、留め具5の開口部5c内に挿入された突出機構20は、留め具5によって弾性的に押圧されることになる。このことにより、突出機構20を留め具5の弾性力によって保持することができる。
【0026】
留め具5を構成する具体的なゴム材料が特に限られることはなく、設置作業のし易さ、留め具5の開口部5cの寸法、突出機構20および光源体10の重量などを考慮して適切に選択される。
【0027】
また図3に示すように、留め具5には、突出機構20が開口部5cに挿入されているときに上述の第1電極部23および第2電極部24と接触する留め具側第1電極部5aおよび留め具側第2電極部5bが取り付けられている。これら留め具側第1電極部5aおよび留め具側第2電極部5bは、後に図4において示すように、所定の配線を介して電源供給部に接続されている。このため、電源供給部からの電力を、留め具側第1電極部5aおよび第1電極部23を介して第1面発光部11の第1発光素子11bに供給することができる。同様に、電源供給部からの電力を、留め具側第2電極部5bおよび第2電極部24を介して第2面発光部12の第2発光素子12bに供給することができる。
【0028】
また図3に示すように、留め具5は、縦枠1aに形成された留め具用開口部1cに取り付けられている。なお図3において、留め具用開口部1cの周辺における縦枠1aの板厚が符号tにより示されている。また図3に示すように、留め具5の側面には、縦枠1aの板厚tに対応する幅wを有する溝5dが形成されている。このため、縦枠1aが留め具5の溝5dにはめ込むことができ、これによって、留め具5を縦枠1aに対して係止することができる。
【0029】
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。ここでは図4を参照して、ホールランタン3を縦枠1aに設置する方法について説明する。
【0030】
ホールランタンの設置方法
はじめに留め具5を準備し、次に、図4に示すように、電源供給部6から引き出された配線6a,6bを留め具5の留め具側第1電極部5aおよび留め具側第2電極部5bに接続する。その後、図4において矢印(1)により示されているように、留め具5を縦枠1aの留め具用開口部1cに取り付ける。
【0031】
この際、上述のように、留め具5はゴム材料などの弾性材料から構成されている。また留め具5の側面には、縦枠1aの板厚tに対応する幅wを有する溝5dが形成されている。このため、留め具5の溝5dに縦枠1aを容易に嵌め込ませることができ、これによって、留め具5を縦枠1aに取り付けることができる。
【0032】
次に突出機構20が設けられた光源体10を準備する。その後、図4において矢印(2)により示されているように、突出機構20を留め具5の開口部5cに挿入する。ここで上述のように、留め具5はゴム材料などの弾性材料から構成されている。このため、開口部5cに挿入された突出機構20は、留め具5によって弾性的に押圧され、この結果、突出機構20が留め具5によって保持される。このようにして、光源体10、突出機構20および留め具5を備えたホールランタン3が乗り場7の縦枠1aに取り付けられる。
【0033】
また突出機構20が留め具5の開口部5cに挿入されると、開口部5cに設けられた留め具側第1電極部5aが第1電極部23に接触し、同様に、開口部5cに設けられた留め具側第2電極部5bが第2電極部24に接触する。これによって、電源供給部からの電力が留め具側第1電極部5aおよび第1電極部23を介して第1面発光部11の第1発光素子11bに供給され、同様に、電源供給部からの電力が留め具側第2電極部5bおよび第2電極部24を介して第2面発光部12の第2発光素子12bに供給される。これによって、ホールランタン3が動作可能となる。
【0034】
ここで本実施の形態によれば、ホールランタン3において、面発光部を有する光源体10が用いられている。例えば上述のように、面全体において均一に発光された発光素子11b,11cを含む面発光部11,12を有する光源体10が用いられている。このため光源体10は、アクリルやガラスなどの照光体を用いることなく、発光素子11b,11cの面全域にわたってムラの無い光を放射することができる。このように照光体を不要とすることにより、ホールランタン3の寸法を従来よりも小さくすることができる。より具体的には、厚み方向における寸法が極めて小さい薄型のホールランタン3を提供することができる。このことにより、狭いスペース、例えば三方枠の枠内にホールランタン3を設置することが可能となる。
【0035】
また本実施の形態によれば、ホールランタン3は、光源体10から突出するよう設けられた突出機構20と、エレベータの乗り場7に設置され、突出機構20が挿入されて保持される開口部5cが形成された留め具5と、を備えている。このうち留め具5は、開口部5cに挿入された突出機構20を弾性的に押圧して保持するよう、弾性材料から構成されている。このため、ネジ等の機械的な締結具を用いることなく、ホールランタン3を乗り場7に容易に設置することができる。これによって、ホールランタン3の設置作業の効率を高めることができる。
【0036】
また本実施の形態によれば、留め具5の側面には、縦枠1aの板厚tに対応する幅wを有する溝5dが形成されている。このため、留め具5を容易に縦枠1aの留め具用開口部1cに係止することができる。このことにより、留め具5の設置作業の効率を高めることができる。
【0037】
また本実施の形態によれば、留め具5には、突出機構20が開口部5cに挿入されているときに第1電極部23および第2電極部24と接触する留め具側第1電極部5aおよび留め具側第2電極部5bが取り付けられている。このため、突出機構20を留め具5の開口部5cに挿入することと同時に、電源供給部6と光源体10との間の電気的な接続を確立させることができる。このことにより、ホールランタン3の設置作業の効率をさらに高めることができる。
【0038】
突出機構の変形例
なお本実施の形態において、開口部5cに挿入された突出機構20が留め具5によって弾性的に押圧され、これによって、突出機構20が留め具5により保持される例を示した。ここで、突出機構20をより強固に留め具5に対して固定するための構造がさらに突出機構20に設けられていてもよい。
【0039】
例えば図5に示すように、突出機構20の第1突出機構21は、三方枠1の縦枠1aと直交する方向において第1面発光部11から縦枠1aに向かって突出する第1突出部分(図5において符号21aにより示される部分)だけでなく、第1突出部分21aの突出方向と略直交する方向へ延びる第1爪部分21bをさらに含んでいてもよい。この場合、突出機構20の第1突出機構21が留め具5の開口部5cに留め具5の背面5eを超えて挿入されると、上記第1爪部分21bが留め具5によって係止されることになる。このことにより、突出機構20をより強固に留め具5に対して固定することができる。なおこのような爪部分は、図示はしないが、第1突出機構21だけでなく第2突出機構22にも設けられていてもよい。
【0040】
第2の実施の形態
次に図6を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。図6に示す第2の実施の形態は、光源体が湾曲した状態で保持された面発光部を有する点が異なるのみであり、他の構成は、図1乃至図5に示す第1の実施の形態と略同一である。図6に示す第2の実施の形態において、図1乃至図5に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0041】
(光源体)
はじめに図6(a)を参照して、本実施の形態による光源体10について説明する。図6(a)に示すように、光源体10は、略360°にわたって湾曲した状態で保持された基板15aと、基板15a上に設けられ、基板15aの法線方向(図6(a)において矢印Lにより示される方向)に光を放射する発光素子15bと、を含む面発光部15を有している。ここで発光素子15bは、第1の実施の形態における第1発光素子11bおよび第2発光素子12bと同様に、面全体において均一に発光するよう構成された発光素子からなっており、例えば薄型の有機EL素子からなっている。このため本実施の形態によれば、アクリルやガラスなどの照光体を用いることなく、ムラの無い光を略360°にわたって放射することができる。
【0042】
(ホールランタン)
次に図6(b)を参照して、上述の面発光部15を有する光源体10を備えたホールランタン3について説明する。図6(b)に示すように、ホールランタン3は、上述の光源体10と、光源体10から縦枠1aに向かって突出するよう設けられた突出機構20と、縦枠1aに取り付けられ、突出機構20を保持するよう構成された留め具5と、を備えている。
【0043】
突出機構20は、第1の実施の形態の場合と同様に、面発光部15の基板15aと一体のものとして形成されていてもよく、若しくは、基板15aとは別個のものとして形成されるとともに基板15aに連結されていてもよい。
【0044】
留め具5には、第1の実施の形態の場合と同様に、突出機構20が挿入される開口部5cが形成されている。このため、留め具5は、開口部5cに挿入された突出機構20を弾性的に押圧して保持することができる。このことにより、ネジ等の機械的な締結具を用いることなく、ホールランタン3を乗り場7に容易に設置することができる。
【0045】
また留め具5の側面には、第1の実施の形態の場合と同様に、縦枠1aの板厚tに対応する幅wを有する溝5dが形成されている。このため、留め具5を容易に縦枠1aの留め具用開口部1cに係止することができる。
【0046】
また図6(b)に示すように、突出機構20には、面発光部15の発光素子15bに電気的に接続された電極部25が取り付けられている。また留め具5には、突出機構20が開口部5cに挿入されているときに電極部25と接触する留め具側電極部5fが取り付けられている。この電極部5fは、所定の配線を介して電源供給部6に接続されている。このため、突出機構20を留め具5の開口部5cに挿入することと同時に、電源供給部6と光源体10との間の電気的な接続を確立させることができる。
【0047】
面発光部の変形例
なお上記各実施の形態において、各発光素子11b,12b,15bが薄型の有機EL素子からなる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、各発光素子11b,12b,15bとして、面全体において均一に発光することができる様々なタイプの発光素子を用いることができる。
【符号の説明】
【0048】
1 三方枠
1a 縦枠
1b 幕板(上枠)
1c 留め具用開口部
2 ホールドア
3 ホールランタン
5 留め具
5a 留め具側第1電極部
5b 留め具側第2電極部
5c 開口部
5d 溝
5e 留め具の背面
5f 留め具側電極部
6 電源供給部
7 乗り場
8 壁体
10 光源体
11 第1面発光部
11a 第1基板
11b 第1発光素子
12 第2面発光部
12a 第2基板
12b 第2発光素子
15 湾曲した面発光部
15a 基板
15b 発光素子
20 突出機構
21 第1突出機構
21a 第1突出部分
21b 第1爪部分
22 第2突出機構
23 第1電極部
24 第2電極部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータの乗り場に設置されたホールランタンにおいて、
少なくとも1つの面発光部を有する光源体と、
前記光源体から突出するよう設けられた突出機構と、
エレベータの乗り場に設置され、前記突出機構が挿入されて保持される開口部が形成された留め具と、を備え、
前記留め具は、前記開口部に挿入された前記突出機構を弾性的に押圧して保持するよう、弾性材料から構成されていることを特徴とするホールランタン。
【請求項2】
前記光源体は、第1方向に光を放射する第1面発光部と、前記第1方向とは逆の第2方向に光を放射する第2面発光部と、を有することを特徴とする請求項1に記載のホールランタン。
【請求項3】
前記光源体は、湾曲した状態で保持された面発光部を有することを特徴とする請求項1に記載のホールランタン。
【請求項4】
エレベータの乗り場に、前記留め具が取り付けられる留め具用開口部が形成された三方枠が設けられており、
前記留め具の側面には、前記留め具用開口部において前記留め具が前記三方枠に係止されるよう、前記三方枠の板厚に対応する幅を有する溝が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のホールランタン。
【請求項5】
前記突出機構には、前記光源体に電気的に接続された電極部が取り付けられており、
前記留め具には、前記突出機構が前記留め具の前記開口部に挿入されているときに前記突出機構の電極部と接触する留め具側電極部が取り付けられており、
前記留め具側電極部は電源供給部に接続されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のホールランタン。
【請求項6】
前記突出機構は、前記面光源体から突出する突出部分と、前記突出部分の突出方向と略直交する方向へ延び、前記突出機構が前記留め具の前記開口部に挿入されているときに前記留め具に係止される爪部分と、を有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のホールランタン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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