ボウル傾倒式便器
【課題】 傾倒ボウルの動きを改善することにより動作効率をさらに改善したボウル傾倒式便器を提供する。
【解決手段】 ボウル傾倒式便器は、フレームと、便器水盤と、傾倒ボウルとを備えている。傾倒ボウルは、便器水盤の下方に支持されており、便器水盤から送られる水／排泄物を受容し、貯留する。傾倒ボウルは、傾倒してその内容物を排水路に排出する。傾倒ボウルは、待機時には、その支持軸の周りの保持トルクにより、水平位置に留まるように保持される。水が供給されると、傾倒ボウルとその内容物とによって生じるトルクが、保持トルクよりも大きくなり、傾倒ボウルは、傾倒位置へ移動し、その内容物を排出する。傾倒ボウルが傾倒するときには、それと同時に保持トルクが減少し、その結果、排泄物が下水管へ効率よく排出されるようにボウルの傾倒が加速される。
【解決手段】 ボウル傾倒式便器は、フレームと、便器水盤と、傾倒ボウルとを備えている。傾倒ボウルは、便器水盤の下方に支持されており、便器水盤から送られる水／排泄物を受容し、貯留する。傾倒ボウルは、傾倒してその内容物を排水路に排出する。傾倒ボウルは、待機時には、その支持軸の周りの保持トルクにより、水平位置に留まるように保持される。水が供給されると、傾倒ボウルとその内容物とによって生じるトルクが、保持トルクよりも大きくなり、傾倒ボウルは、傾倒位置へ移動し、その内容物を排出する。傾倒ボウルが傾倒するときには、それと同時に保持トルクが減少し、その結果、排泄物が下水管へ効率よく排出されるようにボウルの傾倒が加速される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ボウル傾倒式便器に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来の便器は、水圧を上げて、サイフォン作用によって水及び排泄物をジグザグのトラップを通して強制的に流すために、水タンク又は水ポンプが必要であり、大量の水を消費し、サイフォンの騒音がうるさいという主要な欠点がある。現在利用できる低流便器では、騒音がうるさい上に、洗浄が充分ではなく、多くの場合に水を二度流す必要があるという不満がよく聞かれる。
【０００３】
本願出願人によるボウル傾倒式便器の発明は、日本国特許第３５４５６０７号（特許文献１）及び第３６７７５７７号（特許文献２）として特許されている。ボウル傾倒式便器は、従来のタンク式便器に用いられているサイフォン及びジグザグ形のトラップを、傾倒ボウルに置き換えるものである。それによりボウル傾倒式便器は、サイフォンから出る騒音や詰まりを含む従来のタンク式便器に伴う欠点の大半を解消する。また、ボウル傾倒式便器は、水の使用量を最小化し、さらに洗浄を最適化することにより、水を著しく節減し、環境に優しいものとなっている。
【特許文献１】日本国特許第３５４５６０７号公報
【特許文献２】日本国特許第３６７７５７７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明は、傾倒ボウルの動きを改善することにより動作効率をさらに改善した、ボウル傾倒式便器の改良版を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明の広い態様は、次の便器を提供するものである。すなわち、当該便器は、
チャンバーを規定するフレームと、
該フレームと連結し、該チャンバーを上方チャンバー領域と下方チャンバー領域とに仕切る便器水盤とを備え、該便器水盤は、該上方チャンバー領域と該下方チャンバー領域とを連通させる少なくとも一つの水盤排出開口を規定し、前記便器はさらに、
略前記下方チャンバー領域内に配置される傾倒ボウルを備え、該傾倒ボウルは流体を受容する空間を規定し、
前記傾倒ボウルが、前記少なくとも一つの水盤排出開口を通して流体を受容し、貯溜する実質的に水平な第一位置と、流体が前記便器水盤から前記少なくとも一つの水盤排出開口を通して、及び流体を受容する前記空間から、前記下方チャンバー領域へ流れるようにする第二位置との間で、前記便器水盤に対して傾動するように支持されており、
前記傾倒ボウルは、前記傾倒ボウルとその内容物とによって生じるトルクと少なくとも充分に釣り合うだけの、有効支持軸を中心とした保持トルクによって、前記第一位置に留まるように保持され、
前記保持トルクが、前記傾倒ボウルとその内容物とによって生じる前記トルクよりも小さい時には、前記傾倒ボウルは、前記第一位置から前記第二位置へと移動し、
前記保持トルクは、前記傾倒ボウルの動きを加速するように前記保持トルクの強さを変えるように構成された少なくとも一つの可動荷重を有することを特徴とするものである。
【０００６】
本発明による便器のより好ましい態様は、以下の通りである。
すなわち好ましくは、流体を受容する前記空間は、前記第一位置にある際に、少なくとも部分的に前記便器水盤と重なり合い、前記少なくとも一つの水盤排出開口を通る気体の流れを制限するように、該開口を包囲するのに充分な量の流体を貯溜するものである。
【０００７】
また好ましくは、前記傾倒ボウルは、前記第一位置にある際に、前記便器水盤と共に不通気性接続部を形成し、前記下方チャンバー領域内の気体が流体を受容する前記空間へ流入するのを制限するものである。
【０００８】
また好ましくは、前記便器が、下水管からの気体が前記下方チャンバー領域内へ流入するのを制限するための手段をさらに備えるものである。
【０００９】
また好ましくは、前記便器が、洗浄のために前記便器水盤に所定の噴出順序で水を注ぐように配置配列された複数の出口を通して給水するための手段をさらに備えるものである。
【００１０】
また好ましくは、前記便器は、前記傾倒ボウルが前記第一位置にある場合に、流体を受容する前記空間内に所定水位を維持するための手段をさらに備え、該水位を維持するための手段は、前記所定水位よりも低い水位が検出されると、給水を開始させ、少なくとも該所定水位と等しい水位が検出されると、給水を停止するものである。
【００１１】
また好ましくは、前記便器は、流体を受容する前記空間内の水位が、所定水位を越えると、過剰な流体を排出するための手段をさらに備えるものである。
【００１２】
また好ましくは、前記便器への水の供給が、手動起動、及び／又は電気的起動、及び／又は電子的起動、及び／又は遠隔起動、及び／又は使用者が立ち去るとそれに応答する自動起動によって作動するものである。
【００１３】
また好ましくは、前記傾倒ボウルが、前記第二位置から前記第一位置へ戻るように付勢されているものである。
【００１４】
また好ましくは、前記便器が、別個かつ／又は折畳み可能なフレーム、別個かつ／又は折畳み可能な便器水盤、別個かつ／又は折畳み可能な傾倒ボウル、別個かつ／又は折畳み可能な貯水容器、及び／又は、別個かつ／又は折畳み可能な廃水容器を、別個の部品として含むものである。
【００１５】
本発明の目的、利点、及び特徴を、添付図面を参照して以下の好ましい実施の形態の非限定的説明によって解説するが、これらは例示に過ぎない。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
本発明による便器の好ましい実施の形態を図１に示し、全体を参照番号１で示す。
便器１は、フレーム２を有しており、このフレーム２は水盤排出開口４を有する便器水盤３を支持している。水盤３は、フレーム２によって規定されるチャンバーを上方チャンバー領域５と下方チャンバー領域６とに仕切っており、排出開口４はこの二つの領域間の連通路となっている。下方チャンバー領域６には、排泄物及び水を便器の外の下水管（図示略）へ排出するための底部排出孔７が設けられている。
【００１７】
下方チャンバー領域６内には、傾倒ボウル８が、待機時の略水平な位置にあるときに、便器水盤３の直下に留まるように保持され、しかも、その内容物を排出するために、水平軸９の周りに傾倒し、傾倒した第２の位置へと移動することができるようになっている。待機位置にあるときにボウル８は、水盤３の下部を包囲しており、そして、排出開口４を封じるように待機量の水１３を収容することにより、下水管からの気体が通過するのを防いでいる。
【００１８】
軸９は、一般に傾倒ボウル８の一方側に位置しており、図１の例では左側に位置する。それゆえボウル８とそれが収容する水との重量により、ボウル８を時計周りに傾倒させようとするトルクが発生する。ボウル８の左端は、両端が封止された中空管１０に接続されている。釣合錘として機能する金属球１１が、中空管１０の中に入れられており、中空管１０の一端から他端へ移動することが可能となっている。このように球１１は、傾倒ボウル８を反時計周りに傾倒させようとするトルクを発生する。管１０は、図示の通り、その左端１５が右端１６よりも低くなるように、水平に対して特定の角度１２をもってボウル８の左端に固定されている。それゆえ待機時には、球１１は、管１０の左端１５に留まっている。球１１の重量と管１０の長さとは、ボウル８が水平な待機位置にあるときには、球１１により生じる反時計周りの保持トルクが、待機量の水１３を有するボウル８によって生じる時計周りのトルクにおおよそ等しいかそれよりも大きく、それによりボウル８が概ね水平位置に保持されるように選択される。ボウル８が略水平位置を超えないことを確実なものとするために、便器フレーム２の内側に、小ブロック１４を付加しても良い。
【００１９】
水が便器に供給され、ボウル８へ流入すると、その内容物の重量が増加し、その結果、時計周りのトルクが大きくなる。水が徐々に供給されるのに伴い、ボウル８は時計周りに傾倒し、それにより管１０が水平姿勢となるように動き、その左端１５が徐々に上昇する。左端１５が右端１６よりも高くなると、球１１は右端１６に向かって移動し始める。球１１が左端から右端へ移動するのと同時に、球１１とボウル８との間の距離が短くなる。このことは、反時計周りのモーメント・アームが効果的に短くなることを意味するものであり、それにより反時計周りのトルクの強さが急速に減少する。その結果、第２の傾倒位置に向かうボウル８の傾倒が効果的に加速され、図２に示すようにボウル８は、その内容物を、排出孔７を通じて下水管へと排出されるように、下方チャンバー領域６へ急速に排出する。
【００２０】
好ましくは、管１０の右端１６は、球１１が右端１６にあるときの反時計周りの保持トルクが、空のボウル８により生じる時計周りのトルクよりも大きくなる位置にある。それにより、ボウル８は、その内容物を排出したときに、水平な待機位置に向かって押し戻されることとなる。あるいは、空のボウル８を待機位置に戻すのに十分な反時計周りのトルクを確保するために、別個の負荷（図示略）を管１０に固定しても良い。その後、待機時に下水管からの気体が入り込まないことを確実なものとするために、排出開口４を封止するように、ある量の水がボウル８に供給されることとなる。
【００２１】
本実施の形態では管の中で動く球を例示したが、排泄物及び収容した水を効率良く排出するようにボウルの傾倒を加速するために、保持トルクを減少させるのに、他のどのような設計も使用可能であり、本発明の範囲内にある。
【００２２】
図３は、別の好ましい実施の形態を例示している。この実施の形態は、自動給水機能を有している。給水主管に接続された給水バルブ１７が備わっているので、起動スイッチ１８を押すと、フレームのリム２０の内側に沿って配置された水出口１９から、水の噴出が始まる。これらの水出口は、便器水盤３を最適に洗浄するように配向されている。高い水圧による洗浄を確実なものとするために、これらの出口は、一つずつ若しくは一対ずつ順次的に、又は任意の好ましい噴出順序で、水を噴出するのが望ましい。バルブ１７がシーケンスバルブであれば、順次的な噴出が可能となる。好ましいシーケンスバルブが、本件出願人による日本特許である特許文献１に例示されている。当然ながら、好ましい噴出順序には、水圧が高いときに、全ての出口から同時に水を噴出させることが含まれる。
【００２３】
電気的又は電子的に作動するバルブを設計することは、当技術分野の知識を有する者には簡単である。それゆえボウル傾倒式便器は、手動による起動に加えて、あるいはそれに代えて、電気的又は電子的に起動することも可能である。これにより、使用者が便所へ入るのに先立って、便器を清浄にしておくことを保証するための遠隔起動が可能となる。また、これにより、使用者が立ち去るとそれを検出して自動的に便器を洗浄することも可能となる。電気的な制御によって、公衆便所の便器を自動的かつ定期的に洗浄するための時期を、予め設定することも可能となる。
【００２４】
待機時に気体を封止する水量１３を確保するために、浮き２１を設けることができる。この浮き２１は、水が望ましい水位に足りない時には、個々のバルブ２２から個々の水出口２３を通じてなされる給水を起動する。水位が水量１３の水位に達しているか、又はそれを超えている時には、浮き２１はバルブ２２の動作を停止させる。当然ながら、好ましい場合には、バルブ１７とバルブ２２とは、単一のバルブとして形成することも可能である。一方、水位が高過ぎるときには何時でも、過剰な水は図３にも示す傾倒ボウル８の側面開口２５から排出される。本実施の形態では、低い水位を引き上げるための手段と、過剰な水を排出するための手段との双方が組み込まれているが、別の実施の形態において好ましい場合には、何れかの手段を個別に用いても良い。
【００２５】
図３に示すように、下水管からの気体が下方チャンバー領域６に侵入するのを防ぐために、底部排出孔７を取り囲む環状溝２６と、環状溝２６と一致する直径の円形カバー２７とにより、液体シール２８が形成されている。円形カバー２７の縁部は、溝２６内に溜まっている水２９の中に完全に浸漬しているため、完全な液体シールが形成され、気体が通過するのを防止している。カバー２７は、環状継ぎ手を有する接続部材３０によって、ボウル８に接続されている。ボウル８が傾倒すると、同時にカバー２７が持ち上げられ、底部排出孔７を開放する。当然ながら、本発明の範囲から逸脱することなく、シール２８の代わりに、例えばゴム製シール等の乾式シールを使用することもできる。
【００２６】
水位制御を行なわない経済的な実施の形態等において好ましい場合には、図４に示すように、傾倒ボウルと便器水盤との間に乾式気体シールを設けて、下水管からの気体が、水盤排出開口４から漏れ出るのを防止することができる。この実施の形態では、便器水盤３１は、傾倒ボウル３３が待機時の水平位置にあるときに、傾倒ボウル３３の縁部３２の曲率に合った形状とする。不透水性接合部を形成するために、図示するように縁部３２に沿ってゴム製ライニング３４を設けてもよい。当然ながら好ましい場合には、全ての実施の形態において、水量１３による封止に安全装置を追加するものとして、乾式気体シールを設けることもできる。
【００２７】
図５及び図６は、別の好ましい実施の形態を示している。この実施の形態は、フレーム、傾倒ボウル、水盤、及び便器リムを、それぞれ別個の部品として有し、使用者が組み立てることができるようになっている。フレーム３７、水盤３８、及び便器リム３９は、図示の通り互いに整合するように適切に配置されたねじ穴４３を有し、互いに整合するフランジ４０、４１及び４２をそれぞれ備えている。使用者は、それら別個の部品をねじ４４とナット４５とで互いに固定することによって、便器を組み立てることができる。この実施の形態の利点は、別個の便器部品及び固定用付属品をコンパクトなパッケージに梱包することができ、それにより便器を持ち運び可能としたことにある。
【００２８】
別個の部品を折畳み可能にすることによって、パッケージの大きさをさらに小さくすることができる。傾倒ボウル３６をナイロンや厚手のＰＶＣ等の可撓性材料で作ることによって、折畳み可能な設計とすることができる。フレーム３７もまた、図６（ａ）及び図６（ｂ）にそれぞれ示すような、整合するねじ穴６３を有する折畳み可能な骨組支持体４６、及び整合するねじ穴６３を有した整合するＰＶＣ包囲体４７と差し替えることができる。このような折畳み可能な部品とすることにより、載置及び固定用付属品を含む全ての便器部品は、持ち運び可能なケースに梱包することができる。水道が利用できない場所で持ち運び可能な便器として使用するためには、折畳み可能な貯水容器を加えることが望ましい。当然ながら、排泄物を簡単に廃棄するために、折畳み可能な廃水容器を加えることもできる。
【００２９】
本発明の特徴を、好ましい実施の形態を参照して説明してきたが、これらの実施の形態は、本発明の精神及び本質から逸脱することなく、特許請求の範囲内で適宜変更可能であることをもう一度繰り返し述べておく。
【図面の簡単な説明】
【００３０】
【図１】傾倒ボウルを備える本発明による便器の好ましい実施の形態の断面図である。
【図２】傾倒位置にある傾倒ボウルを示す断面図である。
【図３】洗浄のために給水する水出口を有する好ましい実施の形態を示す図である。
【図４】便器の好ましい実施の形態の断面図であり、傾倒ボウルと便器水盤との間の乾式気体シールを示している。
【図５】別個かつ／又は折り畳み可能な部品を有し、使用者が組み立てることができる好ましい実施の形態を示す断面斜視図である。
【図６】図５のフレームと差し替え可能な構造を例示する斜視図である。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ボウル傾倒式便器に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来の便器は、水圧を上げて、サイフォン作用によって水及び排泄物をジグザグのトラップを通して強制的に流すために、水タンク又は水ポンプが必要であり、大量の水を消費し、サイフォンの騒音がうるさいという主要な欠点がある。現在利用できる低流便器では、騒音がうるさい上に、洗浄が充分ではなく、多くの場合に水を二度流す必要があるという不満がよく聞かれる。
【０００３】
本願出願人によるボウル傾倒式便器の発明は、日本国特許第３５４５６０７号（特許文献１）及び第３６７７５７７号（特許文献２）として特許されている。ボウル傾倒式便器は、従来のタンク式便器に用いられているサイフォン及びジグザグ形のトラップを、傾倒ボウルに置き換えるものである。それによりボウル傾倒式便器は、サイフォンから出る騒音や詰まりを含む従来のタンク式便器に伴う欠点の大半を解消する。また、ボウル傾倒式便器は、水の使用量を最小化し、さらに洗浄を最適化することにより、水を著しく節減し、環境に優しいものとなっている。
【特許文献１】日本国特許第３５４５６０７号公報
【特許文献２】日本国特許第３６７７５７７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明は、傾倒ボウルの動きを改善することにより動作効率をさらに改善した、ボウル傾倒式便器の改良版を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明の広い態様は、次の便器を提供するものである。すなわち、当該便器は、
チャンバーを規定するフレームと、
該フレームと連結し、該チャンバーを上方チャンバー領域と下方チャンバー領域とに仕切る便器水盤とを備え、該便器水盤は、該上方チャンバー領域と該下方チャンバー領域とを連通させる少なくとも一つの水盤排出開口を規定し、前記便器はさらに、
略前記下方チャンバー領域内に配置される傾倒ボウルを備え、該傾倒ボウルは流体を受容する空間を規定し、
前記傾倒ボウルが、前記少なくとも一つの水盤排出開口を通して流体を受容し、貯溜する実質的に水平な第一位置と、流体が前記便器水盤から前記少なくとも一つの水盤排出開口を通して、及び流体を受容する前記空間から、前記下方チャンバー領域へ流れるようにする第二位置との間で、前記便器水盤に対して傾動するように支持されており、
前記傾倒ボウルは、前記傾倒ボウルとその内容物とによって生じるトルクと少なくとも充分に釣り合うだけの、有効支持軸を中心とした保持トルクによって、前記第一位置に留まるように保持され、
前記保持トルクが、前記傾倒ボウルとその内容物とによって生じる前記トルクよりも小さい時には、前記傾倒ボウルは、前記第一位置から前記第二位置へと移動し、
前記保持トルクは、前記傾倒ボウルの動きを加速するように前記保持トルクの強さを変えるように構成された少なくとも一つの可動荷重を有することを特徴とするものである。
【０００６】
本発明による便器のより好ましい態様は、以下の通りである。
すなわち好ましくは、流体を受容する前記空間は、前記第一位置にある際に、少なくとも部分的に前記便器水盤と重なり合い、前記少なくとも一つの水盤排出開口を通る気体の流れを制限するように、該開口を包囲するのに充分な量の流体を貯溜するものである。
【０００７】
また好ましくは、前記傾倒ボウルは、前記第一位置にある際に、前記便器水盤と共に不通気性接続部を形成し、前記下方チャンバー領域内の気体が流体を受容する前記空間へ流入するのを制限するものである。
【０００８】
また好ましくは、前記便器が、下水管からの気体が前記下方チャンバー領域内へ流入するのを制限するための手段をさらに備えるものである。
【０００９】
また好ましくは、前記便器が、洗浄のために前記便器水盤に所定の噴出順序で水を注ぐように配置配列された複数の出口を通して給水するための手段をさらに備えるものである。
【００１０】
また好ましくは、前記便器は、前記傾倒ボウルが前記第一位置にある場合に、流体を受容する前記空間内に所定水位を維持するための手段をさらに備え、該水位を維持するための手段は、前記所定水位よりも低い水位が検出されると、給水を開始させ、少なくとも該所定水位と等しい水位が検出されると、給水を停止するものである。
【００１１】
また好ましくは、前記便器は、流体を受容する前記空間内の水位が、所定水位を越えると、過剰な流体を排出するための手段をさらに備えるものである。
【００１２】
また好ましくは、前記便器への水の供給が、手動起動、及び／又は電気的起動、及び／又は電子的起動、及び／又は遠隔起動、及び／又は使用者が立ち去るとそれに応答する自動起動によって作動するものである。
【００１３】
また好ましくは、前記傾倒ボウルが、前記第二位置から前記第一位置へ戻るように付勢されているものである。
【００１４】
また好ましくは、前記便器が、別個かつ／又は折畳み可能なフレーム、別個かつ／又は折畳み可能な便器水盤、別個かつ／又は折畳み可能な傾倒ボウル、別個かつ／又は折畳み可能な貯水容器、及び／又は、別個かつ／又は折畳み可能な廃水容器を、別個の部品として含むものである。
【００１５】
本発明の目的、利点、及び特徴を、添付図面を参照して以下の好ましい実施の形態の非限定的説明によって解説するが、これらは例示に過ぎない。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
本発明による便器の好ましい実施の形態を図１に示し、全体を参照番号１で示す。
便器１は、フレーム２を有しており、このフレーム２は水盤排出開口４を有する便器水盤３を支持している。水盤３は、フレーム２によって規定されるチャンバーを上方チャンバー領域５と下方チャンバー領域６とに仕切っており、排出開口４はこの二つの領域間の連通路となっている。下方チャンバー領域６には、排泄物及び水を便器の外の下水管（図示略）へ排出するための底部排出孔７が設けられている。
【００１７】
下方チャンバー領域６内には、傾倒ボウル８が、待機時の略水平な位置にあるときに、便器水盤３の直下に留まるように保持され、しかも、その内容物を排出するために、水平軸９の周りに傾倒し、傾倒した第２の位置へと移動することができるようになっている。待機位置にあるときにボウル８は、水盤３の下部を包囲しており、そして、排出開口４を封じるように待機量の水１３を収容することにより、下水管からの気体が通過するのを防いでいる。
【００１８】
軸９は、一般に傾倒ボウル８の一方側に位置しており、図１の例では左側に位置する。それゆえボウル８とそれが収容する水との重量により、ボウル８を時計周りに傾倒させようとするトルクが発生する。ボウル８の左端は、両端が封止された中空管１０に接続されている。釣合錘として機能する金属球１１が、中空管１０の中に入れられており、中空管１０の一端から他端へ移動することが可能となっている。このように球１１は、傾倒ボウル８を反時計周りに傾倒させようとするトルクを発生する。管１０は、図示の通り、その左端１５が右端１６よりも低くなるように、水平に対して特定の角度１２をもってボウル８の左端に固定されている。それゆえ待機時には、球１１は、管１０の左端１５に留まっている。球１１の重量と管１０の長さとは、ボウル８が水平な待機位置にあるときには、球１１により生じる反時計周りの保持トルクが、待機量の水１３を有するボウル８によって生じる時計周りのトルクにおおよそ等しいかそれよりも大きく、それによりボウル８が概ね水平位置に保持されるように選択される。ボウル８が略水平位置を超えないことを確実なものとするために、便器フレーム２の内側に、小ブロック１４を付加しても良い。
【００１９】
水が便器に供給され、ボウル８へ流入すると、その内容物の重量が増加し、その結果、時計周りのトルクが大きくなる。水が徐々に供給されるのに伴い、ボウル８は時計周りに傾倒し、それにより管１０が水平姿勢となるように動き、その左端１５が徐々に上昇する。左端１５が右端１６よりも高くなると、球１１は右端１６に向かって移動し始める。球１１が左端から右端へ移動するのと同時に、球１１とボウル８との間の距離が短くなる。このことは、反時計周りのモーメント・アームが効果的に短くなることを意味するものであり、それにより反時計周りのトルクの強さが急速に減少する。その結果、第２の傾倒位置に向かうボウル８の傾倒が効果的に加速され、図２に示すようにボウル８は、その内容物を、排出孔７を通じて下水管へと排出されるように、下方チャンバー領域６へ急速に排出する。
【００２０】
好ましくは、管１０の右端１６は、球１１が右端１６にあるときの反時計周りの保持トルクが、空のボウル８により生じる時計周りのトルクよりも大きくなる位置にある。それにより、ボウル８は、その内容物を排出したときに、水平な待機位置に向かって押し戻されることとなる。あるいは、空のボウル８を待機位置に戻すのに十分な反時計周りのトルクを確保するために、別個の負荷（図示略）を管１０に固定しても良い。その後、待機時に下水管からの気体が入り込まないことを確実なものとするために、排出開口４を封止するように、ある量の水がボウル８に供給されることとなる。
【００２１】
本実施の形態では管の中で動く球を例示したが、排泄物及び収容した水を効率良く排出するようにボウルの傾倒を加速するために、保持トルクを減少させるのに、他のどのような設計も使用可能であり、本発明の範囲内にある。
【００２２】
図３は、別の好ましい実施の形態を例示している。この実施の形態は、自動給水機能を有している。給水主管に接続された給水バルブ１７が備わっているので、起動スイッチ１８を押すと、フレームのリム２０の内側に沿って配置された水出口１９から、水の噴出が始まる。これらの水出口は、便器水盤３を最適に洗浄するように配向されている。高い水圧による洗浄を確実なものとするために、これらの出口は、一つずつ若しくは一対ずつ順次的に、又は任意の好ましい噴出順序で、水を噴出するのが望ましい。バルブ１７がシーケンスバルブであれば、順次的な噴出が可能となる。好ましいシーケンスバルブが、本件出願人による日本特許である特許文献１に例示されている。当然ながら、好ましい噴出順序には、水圧が高いときに、全ての出口から同時に水を噴出させることが含まれる。
【００２３】
電気的又は電子的に作動するバルブを設計することは、当技術分野の知識を有する者には簡単である。それゆえボウル傾倒式便器は、手動による起動に加えて、あるいはそれに代えて、電気的又は電子的に起動することも可能である。これにより、使用者が便所へ入るのに先立って、便器を清浄にしておくことを保証するための遠隔起動が可能となる。また、これにより、使用者が立ち去るとそれを検出して自動的に便器を洗浄することも可能となる。電気的な制御によって、公衆便所の便器を自動的かつ定期的に洗浄するための時期を、予め設定することも可能となる。
【００２４】
待機時に気体を封止する水量１３を確保するために、浮き２１を設けることができる。この浮き２１は、水が望ましい水位に足りない時には、個々のバルブ２２から個々の水出口２３を通じてなされる給水を起動する。水位が水量１３の水位に達しているか、又はそれを超えている時には、浮き２１はバルブ２２の動作を停止させる。当然ながら、好ましい場合には、バルブ１７とバルブ２２とは、単一のバルブとして形成することも可能である。一方、水位が高過ぎるときには何時でも、過剰な水は図３にも示す傾倒ボウル８の側面開口２５から排出される。本実施の形態では、低い水位を引き上げるための手段と、過剰な水を排出するための手段との双方が組み込まれているが、別の実施の形態において好ましい場合には、何れかの手段を個別に用いても良い。
【００２５】
図３に示すように、下水管からの気体が下方チャンバー領域６に侵入するのを防ぐために、底部排出孔７を取り囲む環状溝２６と、環状溝２６と一致する直径の円形カバー２７とにより、液体シール２８が形成されている。円形カバー２７の縁部は、溝２６内に溜まっている水２９の中に完全に浸漬しているため、完全な液体シールが形成され、気体が通過するのを防止している。カバー２７は、環状継ぎ手を有する接続部材３０によって、ボウル８に接続されている。ボウル８が傾倒すると、同時にカバー２７が持ち上げられ、底部排出孔７を開放する。当然ながら、本発明の範囲から逸脱することなく、シール２８の代わりに、例えばゴム製シール等の乾式シールを使用することもできる。
【００２６】
水位制御を行なわない経済的な実施の形態等において好ましい場合には、図４に示すように、傾倒ボウルと便器水盤との間に乾式気体シールを設けて、下水管からの気体が、水盤排出開口４から漏れ出るのを防止することができる。この実施の形態では、便器水盤３１は、傾倒ボウル３３が待機時の水平位置にあるときに、傾倒ボウル３３の縁部３２の曲率に合った形状とする。不透水性接合部を形成するために、図示するように縁部３２に沿ってゴム製ライニング３４を設けてもよい。当然ながら好ましい場合には、全ての実施の形態において、水量１３による封止に安全装置を追加するものとして、乾式気体シールを設けることもできる。
【００２７】
図５及び図６は、別の好ましい実施の形態を示している。この実施の形態は、フレーム、傾倒ボウル、水盤、及び便器リムを、それぞれ別個の部品として有し、使用者が組み立てることができるようになっている。フレーム３７、水盤３８、及び便器リム３９は、図示の通り互いに整合するように適切に配置されたねじ穴４３を有し、互いに整合するフランジ４０、４１及び４２をそれぞれ備えている。使用者は、それら別個の部品をねじ４４とナット４５とで互いに固定することによって、便器を組み立てることができる。この実施の形態の利点は、別個の便器部品及び固定用付属品をコンパクトなパッケージに梱包することができ、それにより便器を持ち運び可能としたことにある。
【００２８】
別個の部品を折畳み可能にすることによって、パッケージの大きさをさらに小さくすることができる。傾倒ボウル３６をナイロンや厚手のＰＶＣ等の可撓性材料で作ることによって、折畳み可能な設計とすることができる。フレーム３７もまた、図６（ａ）及び図６（ｂ）にそれぞれ示すような、整合するねじ穴６３を有する折畳み可能な骨組支持体４６、及び整合するねじ穴６３を有した整合するＰＶＣ包囲体４７と差し替えることができる。このような折畳み可能な部品とすることにより、載置及び固定用付属品を含む全ての便器部品は、持ち運び可能なケースに梱包することができる。水道が利用できない場所で持ち運び可能な便器として使用するためには、折畳み可能な貯水容器を加えることが望ましい。当然ながら、排泄物を簡単に廃棄するために、折畳み可能な廃水容器を加えることもできる。
【００２９】
本発明の特徴を、好ましい実施の形態を参照して説明してきたが、これらの実施の形態は、本発明の精神及び本質から逸脱することなく、特許請求の範囲内で適宜変更可能であることをもう一度繰り返し述べておく。
【図面の簡単な説明】
【００３０】
【図１】傾倒ボウルを備える本発明による便器の好ましい実施の形態の断面図である。
【図２】傾倒位置にある傾倒ボウルを示す断面図である。
【図３】洗浄のために給水する水出口を有する好ましい実施の形態を示す図である。
【図４】便器の好ましい実施の形態の断面図であり、傾倒ボウルと便器水盤との間の乾式気体シールを示している。
【図５】別個かつ／又は折り畳み可能な部品を有し、使用者が組み立てることができる好ましい実施の形態を示す断面斜視図である。
【図６】図５のフレームと差し替え可能な構造を例示する斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
便器であって、
チャンバーを規定するフレームと、
該フレームと連結し、該チャンバーを上方チャンバー領域と下方チャンバー領域とに仕切る便器水盤とを備え、該便器水盤は、該上方チャンバー領域と該下方チャンバー領域とを連通させる少なくとも一つの水盤排出開口を規定し、前記便器はさらに、
略前記下方チャンバー領域内に配置される傾倒ボウルを備え、該傾倒ボウルは流体を受容する空間を規定し、
前記傾倒ボウルが、前記少なくとも一つの水盤排出開口を通して流体を受容し、貯溜する実質的に水平な第一位置と、流体が前記便器水盤から前記少なくとも一つの水盤排出開口を通して、及び流体を受容する前記空間から、前記下方チャンバー領域へ流れるようにする第二位置との間で、前記便器水盤に対して傾動するように支持されており、
前記傾倒ボウルは、前記傾倒ボウルとその内容物とによって生じるトルクと少なくとも充分に釣り合うだけの、有効支持軸を中心とした保持トルクによって、前記第一位置に留まるように保持され、
前記保持トルクが、前記傾倒ボウルとその内容物とによって生じる前記トルクよりも小さい時には、前記傾倒ボウルは、前記第一位置から前記第二位置へと移動し、
前記保持トルクは、前記傾倒ボウルの動きを加速するように前記保持トルクの強さを変えるように構成された少なくとも一つの可動荷重を有することを特徴とする便器。
【請求項２】
流体を受容する前記空間は、前記第一位置にある際に、少なくとも部分的に前記便器水盤と重なり合い、前記少なくとも一つの水盤排出開口を通る気体の流れを制限するように、該開口を包囲するのに充分な量の流体を貯溜する、請求項１に記載の便器。
【請求項３】
前記傾倒ボウルは、前記第一位置にある際に、前記便器水盤と共に不通気性接続部を形成し、前記下方チャンバー領域内の気体が流体を受容する前記空間へ流入するのを制限する、請求項１又は２に記載の便器。
【請求項４】
前記便器が、下水管からの気体が前記下方チャンバー領域内へ流入するのを制限するための手段をさらに備える、請求項１〜３のいずれか１項に記載の便器。
【請求項５】
前記便器が、洗浄のために前記便器水盤に所定の噴出順序で水を注ぐように配置配列された複数の出口を通して給水するための手段をさらに備える、請求項１〜４のいずれか１項に記載の便器。
【請求項６】
前記便器は、前記傾倒ボウルが前記第一位置にある場合に、流体を受容する前記空間内に所定水位を維持するための手段をさらに備え、該水位を維持するための手段は、前記所定水位よりも低い水位が検出されると、給水を開始させ、少なくとも該所定水位と等しい水位が検出されると、給水を停止する、請求項１〜５のいずれか１項に記載の便器。
【請求項７】
前記便器は、流体を受容する前記空間内の水位が、所定水位を越えると、過剰な流体を排出するための手段をさらに備える、請求項１〜６のいずれか１項に記載の便器。
【請求項８】
前記便器への水の供給が、手動起動、及び／又は電気的起動、及び／又は電子的起動、及び／又は遠隔起動、及び／又は使用者が立ち去るとそれに応答する自動起動によって作動する、請求項１〜７のいずれか１項に記載の便器。
【請求項９】
前記傾倒ボウルが、前記第二位置から前記第一位置へ戻るように付勢されている、請求項１〜８のいずれか１項に記載の便器。
【請求項１０】
前記便器が、別個かつ／又は折畳み可能なフレーム、別個かつ／又は折畳み可能な便器水盤、別個かつ／又は折畳み可能な傾倒ボウル、別個かつ／又は折畳み可能な貯水容器、及び／又は、別個かつ／又は折畳み可能な廃水容器を、別個の部品として含む、請求項１〜９のいずれか１項に記載の便器。
【請求項１】
便器であって、
チャンバーを規定するフレームと、
該フレームと連結し、該チャンバーを上方チャンバー領域と下方チャンバー領域とに仕切る便器水盤とを備え、該便器水盤は、該上方チャンバー領域と該下方チャンバー領域とを連通させる少なくとも一つの水盤排出開口を規定し、前記便器はさらに、
略前記下方チャンバー領域内に配置される傾倒ボウルを備え、該傾倒ボウルは流体を受容する空間を規定し、
前記傾倒ボウルが、前記少なくとも一つの水盤排出開口を通して流体を受容し、貯溜する実質的に水平な第一位置と、流体が前記便器水盤から前記少なくとも一つの水盤排出開口を通して、及び流体を受容する前記空間から、前記下方チャンバー領域へ流れるようにする第二位置との間で、前記便器水盤に対して傾動するように支持されており、
前記傾倒ボウルは、前記傾倒ボウルとその内容物とによって生じるトルクと少なくとも充分に釣り合うだけの、有効支持軸を中心とした保持トルクによって、前記第一位置に留まるように保持され、
前記保持トルクが、前記傾倒ボウルとその内容物とによって生じる前記トルクよりも小さい時には、前記傾倒ボウルは、前記第一位置から前記第二位置へと移動し、
前記保持トルクは、前記傾倒ボウルの動きを加速するように前記保持トルクの強さを変えるように構成された少なくとも一つの可動荷重を有することを特徴とする便器。
【請求項２】
流体を受容する前記空間は、前記第一位置にある際に、少なくとも部分的に前記便器水盤と重なり合い、前記少なくとも一つの水盤排出開口を通る気体の流れを制限するように、該開口を包囲するのに充分な量の流体を貯溜する、請求項１に記載の便器。
【請求項３】
前記傾倒ボウルは、前記第一位置にある際に、前記便器水盤と共に不通気性接続部を形成し、前記下方チャンバー領域内の気体が流体を受容する前記空間へ流入するのを制限する、請求項１又は２に記載の便器。
【請求項４】
前記便器が、下水管からの気体が前記下方チャンバー領域内へ流入するのを制限するための手段をさらに備える、請求項１〜３のいずれか１項に記載の便器。
【請求項５】
前記便器が、洗浄のために前記便器水盤に所定の噴出順序で水を注ぐように配置配列された複数の出口を通して給水するための手段をさらに備える、請求項１〜４のいずれか１項に記載の便器。
【請求項６】
前記便器は、前記傾倒ボウルが前記第一位置にある場合に、流体を受容する前記空間内に所定水位を維持するための手段をさらに備え、該水位を維持するための手段は、前記所定水位よりも低い水位が検出されると、給水を開始させ、少なくとも該所定水位と等しい水位が検出されると、給水を停止する、請求項１〜５のいずれか１項に記載の便器。
【請求項７】
前記便器は、流体を受容する前記空間内の水位が、所定水位を越えると、過剰な流体を排出するための手段をさらに備える、請求項１〜６のいずれか１項に記載の便器。
【請求項８】
前記便器への水の供給が、手動起動、及び／又は電気的起動、及び／又は電子的起動、及び／又は遠隔起動、及び／又は使用者が立ち去るとそれに応答する自動起動によって作動する、請求項１〜７のいずれか１項に記載の便器。
【請求項９】
前記傾倒ボウルが、前記第二位置から前記第一位置へ戻るように付勢されている、請求項１〜８のいずれか１項に記載の便器。
【請求項１０】
前記便器が、別個かつ／又は折畳み可能なフレーム、別個かつ／又は折畳み可能な便器水盤、別個かつ／又は折畳み可能な傾倒ボウル、別個かつ／又は折畳み可能な貯水容器、及び／又は、別個かつ／又は折畳み可能な廃水容器を、別個の部品として含む、請求項１〜９のいずれか１項に記載の便器。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２００９−１７４３０８（Ｐ２００９−１７４３０８Ａ）
【公開日】平成２１年８月６日（２００９．８．６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−３３１９４６（Ｐ２００８−３３１９４６）
【出願日】平成２０年１２月２６日（２００８．１２．２６）
【出願人】（５９８０９９０９５）
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年８月６日（２００９．８．６）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年１２月２６日（２００８．１２．２６）
【出願人】（５９８０９９０９５）
【Ｆターム（参考）】
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