説明

ボロメータ検出器の製造方法

【課題】容易に実施でき、かつ費用のかからない産業化可能な製造方法を用いて、良好な感度を有し、信号対雑音比の点で最適化された機能的なボロメータ検出器を実現する。
【解決手段】固着点によって基板に固定された断熱アームを用いて基板の上方に浮かされた膜(1)を装備したボロメータ検出器を製造するため設計された方法である。膜(1)は、少なくとも半導体性酸化鉄を含む塩基を備えた熱に敏感な薄層(9)を有する。この方法は、半導体性酸化鉄の薄層(9)の一部の鉄原子の酸化の程度を変更するために半導体性酸化鉄の薄層(9)の局所還元及び/又は酸化の工程を少なくとも含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固着点を介して基板に固定された断熱アームを用いて基板の上方に浮かされ、熱に敏感な半導体性酸化鉄の薄層を有する膜を装備したボロメータ検出器を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ボロメータ検出器は、放射を電気信号に変換することにより、電磁放射の出力がテラヘルツ周波数範囲で測定されること、又は、赤外線の出力が測定されることを可能にする。テラヘルツ周波数帯域は、およそ100GHzと30THzとの間に広がる電磁波を指定する。図1及び2に示されているように、抵抗ボロメータ検出器の場合、電磁放射は典型的に、固着点4を介して基板2に固定された断熱アーム3を用いて基板2の上方に浮かされた膜1(図2)によって吸収される。膜1は、入射する放射を吸収し、この入射する放射を熱に変換し、その熱をサーミスタ5に伝える。サーミスタ5は、温度が変化するときに電気抵抗の変動を示すことを本質的な特性とする、熱に敏感な半導体性材料から作られる。この材料は、たとえば、半導体相に生成される酸化バナジウム(V、VO)でもよい。その後、サーミスタ5の温度上昇は、適当な電気装置によって測定される電圧又は電流変動を、ボロメータ検出器の端子に誘起する。電極(図示せず)は、たとえば、固着点4の水準に配置される。電子回路は、従来の方法で基板2に集積化され、測定が可能になる。断熱アーム3は、膜1を基板2から熱的に絶縁し、それによって、測定の感度を向上させる。
【0003】
特許文献1に、出願人は、赤外線検出用の非冷却式ボロメータ機器のためのサーミスタとして、スピネルフェライトを使用することを記載した。ある種のスピネル構造型の鉄基の遷移金属の半導体性酸化物は、適度な電気抵抗率をもち、温度に対し非常に感度がよい。特に、化学量論的又は空孔スピネルフェライトは、負温度係数生成物と呼ばれる、すなわち、温度に伴って増加する導電率を有する生成物である。図3に示されたボロメータ検出器は、第1の誘電体薄層6と、その上に配置された2個の共平面電極7と、第2の誘電体薄層8と、サーミスタを構成するスピネルフェライト薄層9とを重ね合わせることにより形成された膜1が設けられている。誘電体薄層6及び8は、膜1によって吸収された熱をサーミスタ5へ伝達するため、熱伝導性である。スピネル構造型フェライト9を電極7と接触させるため、第2の誘電体薄層8には接触開口部10が設けられている。膜の最上部(図3における一番上)に形成されたパッシベーション層11は膜1を保護する。
【0004】
特許文献2において、出願人は、塩化ナトリウム構造を備えたスピネル酸化物相、及び酸化鉄相を含む2相材料によって形成されたサーミスタの使用をさらに開示した。この提携は赤外線検出用のボロメータ機器の高感度材料として特に効果的であることが判明している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007−120059号公報
【特許文献2】国際公開第2008/084158号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、容易に実施でき、かつ費用のかからない産業化可能な製造方法を用いて、良好な感度を有し、信号対雑音比の点で最適化された機能的なボロメータ検出器を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、本目的は添付の請求項に記載された製造方法によって実現される。特に、この方法が、半導体性酸化鉄の薄層の一部の鉄原子の酸化の程度を変更するため、半導体性酸化鉄の薄層の局所還元及び/又は酸化の工程を少なくとも備える、ということによって本目的は実現される。
【0008】
本発明のその他の利点及び特徴は、限定されることのない例示の目的のため記載され、添付図面に表されている本発明の特定の実施形態についての以下の説明から、よりはっきりと理解できるようになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】従来のボロメータ検出器の概略平面図である。
【図2】従来のボロメータ検出器の概略斜視図である。
【図3】図1に係るボロメータ検出器の膜の概略断面図である。
【図4】本発明の特定の実施形態によるボロメータ検出器を概略的に表す断面図である。
【図5】図4に係るボロメータ検出器の膜を製造する方法の工程を概略的に表す断面図である。
【図6】図4に係るボロメータ検出器の膜を製造する方法の工程を概略的に表す断面図である。
【図7】図4に係るボロメータ検出器の膜を製造する方法の工程を概略的に表す断面図である。
【図8】図4に係るボロメータ検出器の膜を製造する方法の工程を概略的に表す断面図である。
【図9】図4に係るボロメータ検出器の膜を製造する方法の工程を概略的に表す断面図である。
【図10】図4に係るボロメータ検出器の膜を製造する方法の他の実施形態の工程を概略的に表す断面図である。
【図11】図4に係るボロメータ検出器の膜を製造する方法の他の実施形態の工程を概略的に表す断面図である。
【図12】本発明の第2の特定の実施形態に係るボロメータ検出器の概略平面図である。
【図13】本発明の第3の特定の実施形態に係るボロメータ検出器の概略平面図である。
【図14】図13に係るボロメータ検出器を製造する方法の工程を概略的に表す断面図である。
【図15】図13に係るボロメータ検出器を製造する方法の工程を概略的に表す断面図である。
【図16】図13に係るボロメータ検出器を製造する方法の工程を概略的に表す断面図である。
【図17】図13に係るボロメータ検出器を製造する方法の工程を概略的に表す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図4に表されたボロメータ検出器は、従来通りに、基板2の上方に浮かされた、赤外放射を吸収可能な膜1を備える。浮かされた膜1は、公知の方法によって、一般的に、膜1を形成する薄層の支持体としての役目を果たす、たとえばポリイミド製の犠牲層(図示せず)の基板2への第1の堆積によって実現される。犠牲層は、好ましくは、検出されるべき波長の4分の1に対応する、1μmと5μmとの間に含まれる厚さを有する。犠牲層のエッチングが行われるときにいかなる化学反応も阻止するため、犠牲層のエッチングが行われる前に、パッシベーション層11が膜1の最上部(図4における一番上)に有利に形成され得る。
【0011】
膜1は、固着点4を介して基板2に固定された断熱アーム3を用いて、基板2の上方に浮かんでいる。これらの断熱アーム3は膜1の熱損失を制限し、それによって、熱検出の感度を向上させる。
【0012】
膜1はサーミスタを形成する熱に敏感な半導体性酸化鉄の薄層9を備えている。この半導体性酸化鉄の薄層9によって線引きされたボロメータ検出器の領域はボロメータ板12を形成する。部分酸化された酸化鉄は、0.01Ω・cmと1000Ω・cmとの間に含まれる一定の抵抗率を示す。スピネル磁性体酸化鉄、若しくはマグネタイトFeのような部分酸化された酸化鉄、及び、鉄空孔を含むウスタイトFe1−xOとしても知られている酸化鉄は、半導体特性を有している。
【0013】
半導体性酸化鉄の薄層9は、鉄が異なる酸化の程度Fe2+,Fe3+を有する数種類の酸化鉄相によって構成することができる。他方で、この薄層は、スピネル構造型マグネタイトFe又は鉄空孔ウスタイトFe1−xOから選択されるのが有利な、少なくとも1つの半導体性酸化鉄相を含むことが必要である。
【0014】
半導体性酸化鉄の薄層9は、少なくとも部分的にスピネル構造化されていてもよく、たとえば、特許文献1に記載されているように、半導体性マグネタイトFe及び/又は絶縁体性マグヘマイトγ−Feのようなスピネル構造型酸化鉄相を含む。マグヘマイトγ−Feは別として、これらの酸化鉄は、部分的に酸化され、Fe2+及びFe3+の混合物によって形成されているという特徴を示す。この特徴は、適度な電気抵抗率をもつ興味深い半導体特性を、これらの酸化鉄に付与し、これらの酸化鉄は熱に敏感であることが知られている。したがって、これらの酸化鉄は、電子ノイズを最小限に抑えながら、弱い強度の赤外放射を検出することが可能である。
【0015】
特許文献2に記載されているように、半導体性酸化鉄の薄層9は、マグネタイトFe及び/又は鉄空孔ウスタイトFe1−xOのような半導体性酸化鉄と、酸化鉄Fe又は鉄無空孔ウスタイトFeOのような絶縁体性酸化鉄との混合相によっても形成され得る。各相の分布は、感度及び信号対雑音比の点に関して、できる限り優れた性能を達成するように決定される。
【0016】
膜1は、たとえば、窒化珪素SiN、二酸化珪素SiO、一酸化珪素SiO又は硫化亜鉛ZnSから作られた1層以上の誘電体層(6,8)を含んでもよい。膜は、好ましくは、0.01μmと2μmとの間に含まれる厚さを有する。
【0017】
膜1への照射は、熱上昇をもたらし、この熱上昇は半導体性酸化鉄の薄層9に伝達される。熱の影響のため、半導体性酸化鉄の薄層9の抵抗率は変化する。この変化は、基板2上の適当な読み出し回路(図示せず)に接続された電極7を用いて測定可能である。
【0018】
図3の場合と同様に、図4の膜1は、たとえば、第1の誘電体薄層6、第2の誘電体薄層8、及び、第1の誘電体薄層6と第2の誘電体薄層8との間の2個の共平面電極7を備える。電極7は断熱アーム3に伸び、固着点4を通り、その結果、基板2上の読み出し回路に接続されている。第2の誘電体薄層8に形成された接触開口部10によって、半導体性酸化鉄層9は読み出し回路に接続される。2個の共平面電極7は、たとえば、チタンTi、窒化チタンTiN、プラチナPt、又は、ニッケルクロムNiCrで作られた金属電極であると有利である。
【0019】
特定の実施形態によれば、膜1は、公知の方法を用いて薄層の連続的な堆積によって生成される。この堆積は、好ましくは、低温で行われ、陰極スパッタリング法、又は、プラズマ強化化学気相成長(PECVD)法を用いると有利である。
【0020】
図5に示すように、2個の共平面電極7が、従来の方法を用いたメタライゼーション(metallization)によって、第1の誘電体層6上に堆積される。電極の形状は、化学エッチング又は反応性イオンエッチングによって獲得される。電極7の厚さは0.005μmと0.1μmとの間に含まれる。電極7による赤外放射の吸収は電極の抵抗の平方の関数であるので、電極の厚さは所要の吸収率に適合するため調整される必要がある。そして、電極7は、従来の接点接続方法によって、基板2上の読み出し回路に接続されている。
【0021】
図6に示すように、第2の誘電体薄層8の堆積後、2個の接触開口部10が、公知の方法を用いて第2の誘電体薄層8にエッチングされる。
【0022】
次に、図7に示すように、0.01μmと2μmとの間に含まれる厚さをもつ半導体性酸化鉄の薄層9が、膜1の表面の全体を覆うために第2の誘電体薄層8上に堆積される。次に、ボロメータ板12の生成は、この半導体性酸化鉄の薄層9の一部の選択的エッチングを必要とする。このエッチングは、酸性のエッチング溶液を使用する湿式エッチングによって実行すると有利である。この酸性のエッチング溶液は、たとえば、塩酸HClの溶液、硝酸HNOの溶液、硫酸HSOの溶液、又は、リン酸HPOの溶液である。
【0023】
半導体性酸化鉄の薄層9のエッチングを促進するため、エッチングされるべき半導体性薄層9の一部の酸化鉄を鉄(Fe)の形に還元し、湿式エッチングを活性化する。湿式エッチングは、実際には、ある種の酸化鉄相の存在、特に、マグネタイトFe中の酸化鉄α−Fe又はγ−Feの存在によって大きく阻害されるが、マグネタイトは他方で非常に興味深いサーミスタ特性を示す。しかし、最も酸化され、酸化鉄を構成する酸化の程度IIIの鉄Fe(III)は、水性媒体中で最も熱力学的に安定した鉄であることが知られている。したがって、酸化鉄のエッチング速度は、より酸化の程度の低い酸化鉄のエッチング速度より遅い。一方、鉄のエッチング速度は酸化鉄のエッチング速度より速い。金属鉄(Fe)は2×10S・m−1より大きい導電率を有する。
【0024】
半導体性酸化鉄の薄層9の一部の鉄原子の酸化の程度を変更するため、半導体性酸化鉄の薄層9は局所還元される。ここで、この変更は、鉄原子の酸化の程度の低下をもたらす。この還元工程は、酸性エッチングによってより容易にエッチングすることができる少なくとも1つの金属鉄領域(14)が得られることを可能にする。その結果、1つ又は複数の金属鉄領域(14)をエッチングするために、酸濃度のより低い溶液を使用できる。低侵襲性である酸性のエッチング溶液は、エッチングパターンを画定する、一般的に樹脂ベース又は無機材料ベースのマスク13に損傷を与えない。したがって、この還元工程は、マスク13のパターンの完全性(integrity)が維持され、かつ湿式エッチングが最適化されることを可能にし、エッチングの選択性及びエッチング厚さの制御を改善する。
【0025】
代替的な実施形態によれば、半導体性酸化鉄の薄層9のエッチングを強化するため、エッチングされるべき半導体性薄層9の一部の酸化鉄を非常に安定した酸化鉄Feより酸化の程度が低い鉄、例えば鉄(II)まで還元し、湿式エッチングを活性化することが可能である。酸素含有量は最初の半導体性酸化鉄の薄層9より全体的に少ない。還元された領域の抵抗率は、好ましくは、1Ω・cm未満である。
【0026】
図8に表されているように、ボロメータ検出器を製造する方法は、半導体性酸化鉄の薄層9が膜1に堆積された後、少なくとも1つの金属鉄領域14を形成するために、マスク13を通じた半導体性酸化鉄の薄層9の局所還元を、少なくとも1回備えると有利である。
【0027】
還元条件次第で、半導体性酸化鉄の薄層9の厚さ全体に亘って、又は、薄層の表面のみに、還元を行うことが可能である。後者の場合、それでもやはり、鉄の存在は、湿式エッチングに対して活性化効果を有する。
【0028】
半導体性酸化鉄の薄層9の局所還元は、好ましくは、少なくとも1つの還元種又は希ガスの存在下で、1〜100mTorrの、減圧若しくは低い圧力の下で、反応性イオンエッチング(RIE)のため使用される反応装置を用いて実行される。伝統的に、このような反応装置は、大きなイオンの衝撃によりアシストされるエッチング用途に設計されている。本発明の場合、このような反応装置は、高密度の衝撃が、たとえば、アルゴン又はキセノンフローの下で行われることを可能にする。還元種はプラズマ自体であってもよい。使用される還元性プラズマは、水素Hと、例えばアルゴンAr、キセノンXe、及びヘリウムHeのような希ガスとから選択されると有利であり、希ガスは優先的な酸素スパッタリングによって酸化鉄が還元されることを可能にする。
【0029】
たとえば、イオンの質量、イオンの運動エネルギ、及びイオンの入射角のようなイオンの衝撃条件、及び、H、CO、又はNOのような還元種の有無は、Fe3+イオンがFe2+に還元され、次いでFeに還元され、Fe2+がFeに還元されることを可能にする。実際、生成されたプラズマは、半導体性薄層9の酸化鉄からO2−イオンを解離することができ、以下の反応に従って酸素の気体放出と共にFe3+イオン及びFe2+イオンを還元することが可能である。
【化1】

【化2】

【0030】
変形によれば、局所還元はハードマスクを用いるアニーリングによって実現可能である。アニーリングは、好ましくは、基板2に存在するかもしれない成分を損なわないように300℃未満の温度で実行される。マスク13は、高分子樹脂であるか、又は、アニーリング条件に適している無機材料から作られる。窒素ベースのマスク13は300℃から1000℃まで使用可能であり、多孔性フォトレジストマスクは150℃から200℃まで使用可能である。マスク13は、アニールされるべきでない半導体性酸化鉄の薄層9の領域に堆積され、それによって、パッシベーション層を形成する。アニーリングは、還元性雰囲気下で、すなわち、好ましくは、水素H、一酸化炭素CO、又は、一酸化窒素NOから選択された還元種の存在下で行われる。還元種のフラックスにさらされる領域は、選択的に、かつ局所的に還元される。
【0031】
エリンガム図によれば、酸化鉄の還元は以下の平衡に従う。
【0032】
水素の存在下:
【化3】

【化4】

【0033】
一酸化炭素の存在下:
【化5】

【化6】

【0034】
上記の平衡は、制御された雰囲気中かつ比較的低い温度での、CO又はHによる酸化鉄の容易な還元を予測する。例示の目的のため、以下の表は、25℃及び300℃の温度におけるFe/Fe平衡及びFe/Fe平衡に対する、H及びHOのそれぞれの分圧の比(PH2/PH2Oeqと、CO及びCOのそれぞれの分圧の比(PCO/PCO2eqとを提示する。
【表1】

【0035】
還元反応は25℃の温度で実行可能であるが、それでもやはり、熱活性化は、H及びCO還元種の半導体性酸化鉄の薄層9への拡散を促進するために必要である。しかしながら、この温度上昇は、ボロメータ検出器のその他の構成成分、特に、基板2に存在するボロメータの読み出し回路を破壊してはならない。
【0036】
その後、1つ又は複数の金属鉄領域14は、公知の方法を用いて、同じマスク13による、同じエッチングパターンを有する別のマスク13による、又はマスク13無しで、選択的化学エッチングによって除去される。1つ又は複数の金属鉄領域14はボロメータ板12を線引きする(図9)。
【0037】
その後、図9に表されたパッシベーション層11は、膜1の浮かんだ構造体を生じさせるため犠牲層(図示せず)を除去する前に、公知の方法を用いて膜1の最上部(図9における一番上)に形成される。
【0038】
その後、膜1は、断熱アーム3の最終的な幅及び長さを決めるため、断熱アーム3の水準で機械的に薄片化される。薄片化技術は、好ましくは、集積回路、マイクロエレクトロニクス、又はマイクロシステムのため使用される薄片化技術と同一である。
【0039】
特定の実施形態によれば、膜1は、少なくとも1つの窒化チタンTiNベースの電極7を備える。A.Lussierらは、論文“チタン酸ストロンチウム/Fe及びTiN/Fe界面の特性(Characterization for strontium titanate/Fe3O4 and TiN/Fe3O4 interfaces)”(J. Vac. Sci. Technol. B20(4), Jul/Aug 2002, P.1609-1613)において、窒化チタンTiNが酸化鉄、特に、マグネタイトFeと相互作用し、酸化チタンTiOとウスタイトFeOとを含む複雑な界面を形成することを説明している。しかし、TiOは、ウスタイトFeOと同様に、電気的に絶縁性の材料である。この界面は、窒化チタンTiN電極7と半導体性酸化鉄の薄層9との間の接触抵抗を増加させる。その結果、感度及び信号対雑音比は、このような界面の存在による影響を受ける。この欠点を解決し、接触開口部10の水準でのTiN/酸化鉄コンタクトの品質を改善するため、この製造方法は、半導体性酸化鉄の薄層9の局所還元によって、電極7と接触した金属鉄領域14aを形成する工程を有利に備えることができる。
【0040】
それゆえ、図10に表されているように、パッシベーション層11が還元されるべき領域の水準で除去された後、局所還元が行われる。上述のアニーリング技術、又は反応性イオンエッチング(RIE)技術を用いて行われるイオン衝撃の技術が、この局所還元のために使用可能である。局所還元は、好ましくは、接触開口部10に対応するエッチングパターンを決めるマスク21を介してRIEによって行われる(図10)。還元性プラズマによる照射の条件は、半導体性酸化鉄の薄層9をその厚さ全体にわたって還元し、それにより、このようにして得られた金属鉄領域14aが半導体性酸化鉄の薄層9の厚さの方向に貫通する(図11)ように定められる。電極7と接触した金属鉄領域14aは、電気的な接続を果たし、そして、電極7と半導体性薄膜9との間の接触抵抗を大きく低下させることを可能にする。
【0041】
局所還元は、反応性イオンエッチングの衝撃の条件を変更して、特に、イオンの運動エネルギを増加させることにより、窒化チタンTiNベースの電極7に達するようにしてもよい。その結果、窒化チタンTiNベースの電極7は、半導体性酸化鉄の薄層9の金属鉄領域14aと接触する少なくとも1つの金属チタンTi領域を備える。
【0042】
図示されていない実施形態によれば、ボロメータ検出器は、たとえばCCD又はCMOSマトリックスに接続可能である画素マトリックス格子の形をした複数個のボロメータ板12を備えることも可能である。よって、適切なイメージシステムとともに、この機器は赤外線カメラを構成する。
【0043】
ボロメータ機器は、シリコン用途に開発されたマイクロエレクトロニクス手法によって集合的に製造し、モノリシックと呼ばれる構造体に集積化することも可能である。
【0044】
大気温度で動作するモノリシック赤外線イメージングシステムは、たとえば、画素マトリックス格子をCMOS又はCCDタイプの多重化回路に直接接続することによって生産されてもよい。よって、基板2は、刺激及び読み出し機器を一方に備え、画素格子アレイからの信号が直列化され、通常のイメージングシステムによって使用されるべく個数を削減された出力に伝達されることを可能にする多重化部品を他方に備える集積化電子回路によって形成可能である。
【0045】
ボロメータ検出器を製造する方法は、ボロメータ検出器が反射フィルタをボロメータ検出器の構造体に一体化して実現されることを可能にする。従来の方法では、フィルタは、ボロメータ検出器構造体から上流へ、光学的赤外放射の線路に設置可能である。それゆえ、フィルタ及びボロメータ検出器は、2つの独立した要素を形成する。
【0046】
図12に表された特定の実施形態によれば、ボロメータ検出器を製造する方法は、上述のように、基板2の上方に浮かされた膜1を形成する工程と、半導体性酸化鉄の薄層9を膜1の全体に堆積させる工程と、半導体性酸化鉄の薄層9を局所還元する工程と、を連続的に含む。上述されたアニーリング技術又は反応性イオンエッチング衝撃技術の二つのうちの一方を用いて、繰り返し同一パターンを形成する数個の金属鉄領域14bを同時に又は連続的に形成するために、局所還元が行われる。これらの金属鉄領域14bは、フィルタの共振周波数を定める所定のピッチDで、周期的に配置される。金属鉄領域14bは、たとえば、円形、正方形、又は、十字の形状のような種々の形状を有することができる。従って、金属鉄領域14bは、ある波長の反射フィルタを形成する。そして、金属鉄領域14bは、好ましくは、1×10S・m−1未満の導電率を有している。パターンの形状はフィルタの幅を定めるであろう。それによって、反射されるべき波長より実質的に高い又は低い波長が吸収される。
【0047】
図12に表されているように、その後、数個のボロメータ板12が軸MNに沿った機械的な薄片化(slicing)によって得られ、その結果、ある金属鉄領域14bは2個に分割されている。MNを薄片化する厚さは、フィルタの動作を妨げないように十分に小さいことが必要である。
【0048】
図13に表された別の特定の実施形態によれば、ボロメータ検出器を製造する方法は、テラヘルツ領域に適した容量性の構造をもつボロメータ検出器が得られることを可能にする。テラヘルツ周波数帯域は、マイクロ波のラジオ電気周波数と赤外線の光周波数との間の中間である。吸収が吸収されるべき波長の平方λinitialに等しいならば、ボロメータ板12の表面が値λinitialよりはるかに小さいとき、この波長はボロメータ板12によって直接的に吸収できない。そのため、この範囲に含まれる波長を有する電磁放射を吸収するために、基板2の配置されたアンテナ15のシステムが一般的に使用される。アンテナ15は、好ましくは、平行な底辺と、それらの底辺に向かい合う頂点とを有し、ボロメータ検出器の中心の方へ向けられた二等辺三角形の形状を有する。そして、この放射を測定するために、アンテナ15のシステムとボロメータ板12との間に容量性結合が有利に作られる。
【0049】
2個の導電性の金属鉄領域14cと、基板2上に配置された2個のアンテナ15とによって、容量性結合が有利に行われる。2個の金属鉄領域14もまた、好ましくは、アンテナの底辺に平行な底辺と、それらの底辺に向かい合う頂点19とを有し、ボロメータ検出器の中心の方へ向けられた二等辺三角形の形状を有する。γFeのような酸化鉄Fe、又はヘマタイトα−Feからなる完全酸化された酸化鉄の層16によって形成された、電気的に絶縁性があり、且つ熱伝導性がある領域によって、2個の金属鉄領域14は互いに電気的に絶縁されている。完全酸化された酸化鉄の層16は短絡を防止するため、2個の金属鉄領域14cを絶縁する。後述されるように、アンテナ15の頂点19同士は抵抗素子17によって接続されている。
【0050】
図17に表されているように、ボロメータ検出器は、2個のアンテナ15が設けられた基板2の上方に浮かされた膜1を備える。サーミスタを形成する半導体性酸化鉄の薄層9によって覆われた抵抗素子17は、膜1に設置されている。抵抗素子17は、好ましくはSiN、SiO、SiO、又はZnSから作られた誘電体層18によって電気的に絶縁されている。このような層は熱伝導性がある。2個の金属鉄領域14cは、抵抗素子17の両側に配置され、そして、誘電体薄層18を介して金属鉄領域14cの頂点19に作られた接点によって抵抗素子に接続されている。2個のアンテナ15による、電磁放射の、より詳しくは、テラヘルツ周波数の吸収は、アンテナ15の段階で電荷の変動を生じさせる。この変動は、導電性の金属鉄領域14cとの容量性結合によって測定される。この容量性結合の影響のために、電流が、抵抗素子17を流れ、この抵抗素子17の加熱を引き起こす。熱伝導性の誘電体層18、及び、電気的に絶縁性であり且つ熱伝導性の完全酸化された酸化鉄の薄層16は、抵抗素子17によって放出された熱を半導体性酸化鉄の薄層9へ伝える。その結果として、テラヘルツ周波数の吸収は、熱に敏感な半導体性酸化鉄の薄層9の抵抗率の変動を引き起こす。
【0051】
図13に表され、たとえば、窒化チタンTiNによって形成された電極7は、半導体性酸化鉄の薄層9の抵抗変動が測定されることを可能にし、固着点4を介して基板2に存在する読み出し回路へ信号を送る。図13の特定の実施形態において、各々が2個のL字状分岐7a及び7bを有する4個の電極7は、ボロメータ検出器の中心に対して対称的に形成される。各電極7は、半導体性酸化鉄の薄層9の周囲に第1の分岐7aを備え、この分岐はアンテナ15の底辺及び金属鉄領域14cの底辺に平行である。一方、第2の分岐7bは、半導体性酸化鉄の薄層9の周囲に配置されていない。
【0052】
図13〜17に係る、容量性構造をもつボロメータ検出器を製造する方法は、半導体性酸化鉄の薄層9の一部の鉄原子の酸化の程度を変更するため、半導体性酸化鉄の薄層9を局所還元及び/又は酸化する工程を少なくとも含む。このようにして、絶縁性の酸化鉄、又は、様々な電気的特性及び熱伝導特性をもつ部分酸化された酸化鉄からなる、鉄の領域を得ることが可能であろう。
【0053】
より詳細には、この方法は、アンテナ15が設けられた基板2の上方に浮かされた膜1を形成する工程を備える。図14に表されているように、抵抗素子17は、誘電体層6上に堆積され、誘電体薄層18によって覆われる。抵抗素子17の2個の領域を露出するために、2個の開口部20が誘電体薄層18に作られる。
【0054】
図15に表されているように、半導体性酸化鉄の薄層9は、公知の方法を用いて、誘電体層6上、及び、誘電体薄層18によって覆われた抵抗素子17上に堆積される。開口部20は半導体性酸化鉄の薄層9によって満たされる。
【0055】
その後、2個の導電性の金属鉄領域14cが、上述のアニーリング技術、又は、反応性イオンエッチング技術によって得られる衝撃を用いて、マスク22を介する局所還元によって形成される(図16)。各金属鉄領域14cは、抵抗素子17の頂点19における接点によって抵抗素子17に接続されている。金属鉄領域14cの位置は、アンテナ15との容量性結合を実現するように定められる。
【0056】
その後、図17に表されているように、2個の金属鉄領域14c及び抵抗素子17を取り囲む、電気的に絶縁性であり且つ熱伝導性がある領域を形成するために、完全酸化された酸化鉄の薄層16が、半導体性酸化鉄の薄層9の局所酸化によってマスク23を介して形成される。局所酸化は、2個の金属鉄領域14cを互いに絶縁し、短絡を防止する。酸化された領域16は、好ましくは、10−9S・m−1未満の導電率を有する。
【0057】
半導体性酸化鉄の薄層9を完全酸化された酸化鉄の層16へ局所酸化する工程は、300℃未満の温度でのアニーリングによって、又は、酸素O、二酸化炭素CO若しくは水HOのような少なくとも1つの酸化種の存在下で反応性イオンエッチング(RIE)技術を用いて得られる衝撃によって、有利に実行可能である。完全酸化された酸化鉄の層16は、好ましくは、酸化鉄Fe塩基を有する。
【0058】
例示の目的のため、アニーリングの場合、酸素存在下でのマグネタイトの酸化は以下の平衡に従う。
【化7】

【0059】
反応性イオンエッチングの場合、酸化性プラズマは、たとえば、O、CO又はHOである。プラズマは活性化し、遊離基O・又はOH・を形成する。後者はマグネタイトと反応し、絶縁性の酸化鉄Feを形成する。
【0060】
図示されていない代替的な実施形態によれば、製造方法は、金属鉄領域14cを形成するために半導体性酸化鉄の薄層9を還元する工程と、その後に、このようにして得られた金属鉄領域14cの一部を酸化する工程と、を含むことが可能である。それゆえ、好ましくは、酸化種の存在下で反応性イオンエッチング技術を用いて得られる衝撃によって、FeのFe3+への酸化が行われる。
【0061】
図示されていない代替的な実施形態によれば、製造方法は、半導体性酸化鉄の薄層9の一部の鉄原子の酸化の程度を変更するため、半導体性酸化鉄の薄層9を局所酸化する工程を含むことが可能である。
【0062】
酸化種は、それらの安定した形態で酸化工程に導入されることが可能であり、又は、in−situ合成されることが可能である。例示の目的のため、エッチング条件によっては、水素存在下での反応性イオンエッチングによる還元のため、水素原子と酸化物の酸素との間の反応が起源である水が生じる可能性がある。それゆえ、このようにin−situ形成された水が、後に続く酸化工程の酸化種を構成することができる。
【0063】
鉄基のサーミスタ、特に、半導体性酸化鉄9によって形成された塩基を有するサーミスタの使用は、ボロメータ検出器の製造方法が行われるときに還元工程と酸化工程とが交互に行われることを可能にし、それによって、異なる電気的特性及び熱伝導特性を有する鉄基の領域を形成する。したがって、この方法は、ボロメータ検出器の機能化及び最適化についての非常に多くの可能性を提案する。
【0064】
上述された方法は、電極7とサーミスタを形成する半導体性薄層9との間の接触を最適化することにより、ボロメータ検出器の性能が改善されることを可能にすると共に、検出器が種々の用途のため、特に、テラヘルツ検出又は赤外線イメージングシステムのため機能化されることを可能にする。使用される技術、特に反応性イオンエッチングは、マイクロエレクトロニクス産業においてありふれたものであり、容易かつ安価な産業上の統合に寄与する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固着点(4)を介して基板(2)に固定された断熱アーム(3)を用いて前記基板(2)の上方に浮かされ、熱に敏感な半導体性酸化鉄の薄層(9)を有する膜(1)を装備したボロメータ検出器を製造する方法であって、
前記半導体性酸化鉄の薄層(9)の一部の鉄原子の酸化の程度を変更するために、前記半導体性酸化鉄の薄層(9)を局所還元及び/又は酸化する工程を少なくとも1つ備えることを特徴とするボロメータ検出器を製造する方法。
【請求項2】
前記半導体性酸化鉄の薄層(9)を局所還元する工程が少なくとも1つの金属鉄領域(14,14a,14b,14c)を形成することを特徴とする、請求項1に記載のボロメータ検出器を製造する方法。
【請求項3】
還元が、還元性雰囲気中で、300℃未満の温度で行われるアニールであることを特徴とする、請求項2に記載のボロメータ検出器を製造する方法。
【請求項4】
還元が、少なくとも一つの還元種又は希ガスの存在下で反応性イオンエッチング技術を用いて得られる衝撃であることを特徴とする、請求項2に記載のボロメータ検出器を製造する方法。
【請求項5】
前記酸化鉄が少なくとも部分的にスピネル構造化されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のボロメータ検出器を製造する方法。
【請求項6】
前記半導体性酸化鉄の薄層(9)を局所酸化する工程が完全酸化された酸化鉄の薄層(16)を形成することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のボロメータ検出器を製造する方法。
【請求項7】
前記完全酸化された酸化鉄の薄層(16)が酸化鉄Fe塩基を有することを特徴とする、請求項6に記載のボロメータ検出器を製造する方法。
【請求項8】
前記局所酸化する工程が、少なくとも1つの酸化種の存在下で反応性イオンエッチング技術を用いて得られる衝撃であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のボロメータ検出器を製造する方法。
【請求項9】
前記膜(1)が少なくとも1つの窒化チタンTiNベースの電極(7)を備え、
前記半導体性酸化鉄の薄層(9)を局所還元することにより、前記電極(7)と接触し、前記半導体性酸化鉄の薄層(9)の厚さの方向に貫通する金属鉄領域(14a)を形成することを含むことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のボロメータ検出器を製造する方法。
【請求項10】
前記窒化チタンベースの電極(7)が、前記局所還元の間に形成され、前記半導体性酸化鉄の薄層(9)の前記金属鉄領域(14a)と接触した金属チタン領域を備えることを特徴とする、請求項9に記載のボロメータ検出器を製造する方法。
【請求項11】
前記半導体性酸化鉄の薄層(9)を局所還元することにより、繰り返し同一パターンを形成し、所定のピッチ(D)で規則的に配置され、前記ピッチ(D)に対応する電磁放射が検出されることを可能にする反射フィルタを形成する、数個の金属鉄領域(14b)を形成することを含むことを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のボロメータ検出器を製造する方法。
【請求項12】
前記基板(2)は2個のアンテナ(15)を設けられ、前記半導体性酸化鉄の薄層(9)は抵抗素子(17)を設けられ、
前記半導体性酸化鉄の薄層(9)を局所還元することにより、前記抵抗素子(17)に電気的に接続され、前記アンテナ(15)と容量性結合を形成する2個の導電性の金属鉄領域(14c)を形成することと、
前記半導体性酸化鉄の薄層(9)を局所酸化することにより、前記2個の金属鉄領域(14c)と前記抵抗素子(17)とを取り囲む、電気的絶縁性及び熱伝導性がある領域を形成する完全酸化された酸化鉄の薄層(16)を形成することと、
を連続的に含むことを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のボロメータ検出器を製造する方法。
【請求項13】
半導体性酸化鉄の薄層(9)を前記膜(1)に堆積させることと、
少なくとも1つの金属鉄領域(14)を形成するために、マスク(13)を介して前記半導体性酸化鉄の薄層(9)を局所還元することと、
前記金属鉄領域(14)を選択的化学エッチングすることと、
を連続的に含むことを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のボロメータ検出器を製造する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−181405(P2010−181405A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−9001(P2010−9001)
【出願日】平成22年1月19日(2010.1.19)
【出願人】(502142323)コミサリア、ア、レネルジ、アトミク、エ、オ、エネルジ、アルテルナティブ (195)
【氏名又は名称原語表記】COMMISSARIAT A L’ENERGIE ATOMIQUE ET AUX ENERGIES ALTERNATIVES
【Fターム(参考)】