説明

ボールペン

【課題】ボールの直径0.5mm以下と小さく、また材質が超硬材料であるようなボールペンに用いた場合でも、優れた潤滑性を維持しつつ、ボール受け座の磨耗を防止し、ボール沈みが生じにくいボールペンを提供する。
【解決手段】ボールペンに用いる水性インキ組成物が、少なくとも水、水溶性有機溶剤、カーボンブラックを除く着色剤、リン酸エステル及びインキ全量に対して0.15重量%以上1.0重量%以下のカーボンブラックを含有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールペンに関する。更に詳細には、該ボールペンに用いる水性インキ組成物のボール座磨耗防止成分に関する。
【背景技術】
【0002】
ボールペンに用いる水性インキ組成物としては、水溶性染料または水分散性顔料または樹脂エマルジョン着色体を含む水溶液に多価アルコールまたはその誘導体などの水溶性有機溶剤を添加して組成されている。かかる水性ボールペン用インキ組成物には、水性ボールペンの潤滑性を向上させるために、従来その成分に様々な工夫がなされている(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開平9−100435号公報
【0003】
特許文献1には、水性ボールペン用インキ組成物に特定のリン酸エステルを含有させることで、ボールペンに用いたとき、ボールの回転をスムーズにする潤滑効果を付与する技術が開示されている。かかる潤滑性は、特定のリン酸エステルをインキに含有させることにより、ボールの受け座とボールの隙間に薄膜が形成され、この薄膜がボールの回転に潤滑性を与えているものと考えられる。
【0004】
しかしながら、特に直径が0.5mm以下のような小さい直径のボールを回転可能に保持したボールペンにおいては、前記特許文献1記載のインキ組成物を用いた場合、前記潤滑性は良好に維持されるものの、逆に、筆記によるボール受け座の磨耗が促進され、ボール沈みが生じやすくなることが分かった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明が解決しようとする課題は、直径が0.5mm以下であるような小さなボールを用いたボールペンの場合でも、優れた潤滑性を維持しつつ、ボール受け座の磨耗を防止し、ボール沈みが生じにくいボールペンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明では、直径0.5mm以下の筆記用のボールがボールペンチップ内に回転可能に保持されており、水性インキ組成物がインキ収容部に充填されているボールペンであって、
前記水性インキ組成物に、少なくとも水、水溶性有機溶剤、カーボンブラックを除く着色剤、リン酸エステル及びインキ全量に対して0.15重量%以上1.0重量%以下のカーボンブラックを含有させたことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のボールペンによれば、特定構造のリン酸エステルの効果により、優れた潤滑性を維持しつつ、ボールとボール受け座の間に挟まれたカーボンブラック粒子が、ちょうどベアリングのような働きをすると考えられるので、ボール直径が0.5mm以下と小さいボールを用いたボールペンでも、ボール受け座の磨耗が防止でき、ボール沈みが生じにくいボールペンとすることができる。
【0008】
更に前記カーボンブラックの平均一次粒子径が、20nm以上50nm以下のものである場合には、該カーボンブラックがボールとボール受け座の間に入り込む丁度良い大きさなので、カーボンブラックの上記ベアリング様機能が、より効果的に発揮される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
<着色剤>
本発明のボールペンに用いる水性インキ組成物に含有される着色剤は、カーボンブラックを除く公知の各種の顔料及び染料が使用可能であるが、本発明の水性ボールペン用インキ組成物には、黒色のカーボンブラックが用いられるため、濃色の顔料及び染料を用いるのが好適である。従って、ボールペンとしては、赤、青、茶、紫、黄緑、緑、オレンジ、ピンク、ロイヤルブルーなどの濃色用の色ボールペンに適応することが好ましい。
【0010】
具体的な着色料化合物の例としてはアゾ系顔料、縮合ポリアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、アンスラキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、ペリノン、ペリレン系顔料、メラミン系顔料などの有機顔料や、酸化チタン、酸化鉄など無機顔料やスチレン樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂を単独もしくは2種以上を用いて乳化重合して得られる平均粒子径0.1〜1μmのポリマー微粒子の水分散体に塩基性染料や蛍光性塩基染料および/または蛍光増白剤で着色した樹脂エマルジョン着色体などが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの顔料の使用量は全インキ組成物に対して好ましくは1〜30重量%さらに好ましくは3〜15重量%の範囲で選ばれる。これらの使用量は少ないと筆跡が薄くなり、多くなると粘度が高くなり書き味が悪くなる。
【0011】
<顔料分散体>
上記着色剤として顔料を選択した場合は、該顔料は、分散剤等により水に分散させて顔料分散体として使用することもできる。顔料を分散できる分散剤としては、水溶性アクリル樹脂、水溶性マレイン酸樹脂、水溶性スチレン樹脂、水溶性スチレンアクリル樹脂、水溶性スチレンマレイン酸樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、水溶性ウレタン樹脂などを挙げることができる。
【0012】
また顔料を容易に顔料分散体とするために、界面活性剤を添加することもできる。界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性界面活性剤より任意のものを選択して用いられる。これらの分散剤の使用量は顔料1重量部に対して好ましくは0.05〜2重量部の範囲で選ばれる。これらの使用量が少ないと顔料の分散安定性が悪くなり、多くなると筆跡が滲むなどボールペンの性能が悪くなる。
【0013】
<リン酸エステル>
本発明に使用するリン酸エステル化合物は例えば下記の一般式で表される化合物であり、ボールペンに用いたとき、ボールの回転をスムーズにする潤滑効果を付与するものである。
【化1】


(R1−は−OXまたはR2−O−(CH2CH2O)n−、R2−はC8〜18のアルキル基またはアルケニル基またはアルキルフェニル基、nは1から30、Xはアルカリ金属またはアミンまたはアルカノールアミン)
【0014】
上記一般式(1)で代表される化合物は、水性インキ組成物中に容易に溶解するものであり、具体的にはポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸モノもしくはジエステルのナトリウム塩やポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸モノもしくはジエステルのトリエタノールアミン塩が挙げられる。また例えばRO(NaO)POOXやRO(RO)POOXなどがあげられる。
【0015】
中でも好適な化合物は東邦化学社製の商品名「フォスファノールML−220」、東邦化学社製の商品名「フォスファノールML−200」である。東邦化学社製の商品名「フォスファノールML−220」は一般式(1)においてR−=−OX、Rはドデシル基、n=2、使用に際して中和することでXはアルカリ金属塩、アミン又はアルカノールアミンとなる化合物Aと、R−はRO(CHCHO)−、Rはドデシル基、n=2で、使用に際して中和することでXはアルカリ金属塩、アミン又はアルカノールアミンとなる化合物Bとの混合物である。東邦化学社製の商品名「フォスファノールML−200」は、RO(NaO)POOXとRO(RO)POOXの混合物で、R3はドデシル基で、使用に際して中和することでXはアルカリ金属塩、アミン又はアルカノールアミンとなる。
【0016】
好適な使用量はインキ組成物全量に対し0.04重量%以上11重量%以下である。0.04重量%未満であると十分な潤滑効果が得られないし、また11重量%を超えると筆跡が滲んだり、粘度が高くなり書味が悪くなる。更に好ましくは2重量%以上9重量%以下である。当該範囲であれば、上記リン酸エステルの潤滑効果とカーボンブラック粒子のベアリング様機能が、どちらも最も効果的に発揮される。
【0017】
<カーボンブラック>
本発明におけるカーボンブラックの機能は、黒色着色剤としての機能ではなく、ボール受け座の磨耗防止のために添加するものである。特に、ボール直径の小さいボールペンにおいては、筆記時において、該ボールは通常よりも高速回転する。ボールを受ける面積が小さくなり同じ摩擦力でも摩耗量は多くなる。このようなボールペンの水性インキに、リン酸エステル含有の水性インキ組成物を用いると潤滑性は向上するものの、ボール受け座の更に激しく摩擦されることになり、その結果、ボール受け座が磨耗し、ボール沈みが生じやすくなる。ここに適度な量のカーボンブラックを添加すると、ボール受け座とボールの間にカーボンブラック粒子が入り込み、ボールの高速回転に対してベアリングのような効果を生じるため、ボール受け座に与える摩擦力を少なくするものと考えられる。
【0018】
カーボンブラックが上記のような機能を効果的に発揮できるようにするため、該カーボンブラックの平均一次粒子径は、前記カーボンブラックの平均一次粒子径が20nm以上50nm以下のものが好ましい。具体的には商品名「プリンテックスG」(デグサ社製)、「モナーク800」(キャボット社製)などを挙げることができる。
【0019】
またカーボンブラックの添加量は、インキ全量に対して0.15重量%以上1.0重量%以下、好ましくは0.15重量%以上0.8重量%以下、より好ましくは0.15重量%以上0.4重量%以下とする必要がある。カーボンブラックの添加量がインキ全量に対して0.15重量%未満では、本発明で期待される磨耗防止効果に乏しい。一方、1.0重量%を越えると、本発明における機能よりも、むしろカーボンブラックの研磨剤的機能が大きくなり、更に2.0重量%以上となると、かえって磨耗が大きくなる。
【0020】
<水溶性有機溶剤>
水溶性有機溶剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのグリコールエーテルエステルなどが挙げられる。これらは単独あるいは2種以上混合して用いることができる。これらの水溶性有機溶剤の使用量は、全インキ組成物に対して1重量%以上40重量%以下の範囲が好ましい。使用量が1重量%未満であるとペン先の乾燥が速くなってカスレとなり、一方、40重量%を超えると筆跡の乾燥が遅くなる。
【0021】
<増粘剤>
本発明のボールペンに用いる水性インキ組成物には、更に増粘剤を添加することもできる。本発明で用いることのできる増粘剤は、チキソトロピー性を有し、インキの粘度を調整できるものであれば特に制限されるものではない。例えば、微生物産系多糖類又はその誘導体、水溶性植物系多糖類又はその誘導体、水溶性動物系多糖類又はその誘導体などを挙げることができる。
【0022】
具体的には、以下のものを挙げることができる。微生物産系多糖類又はその誘導体としては、例えば、プルラン、ザンサンガム、ウェランガム、ラムザンガム、サクシノグリカン、デキストランなどが提示できる。水溶性植物系多糖類又はその誘導体には、例えば、トラガンシガム、グァーガム、タラガム、ローカストビーンガム、ガティガム、アラビノガラクタンガム、アラビアガム、クイスシードガム、ペクチン、デンプン、サイリュームシードガム、カラギーナン、アルギン酸、寒天などが含まれる。水溶性動物系多糖類又はその誘導体には、例えば、ゼラチン、カゼインなどが含まれる。増粘剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。増粘剤の使用量は、例えば、インキ全量に対して0.1〜2重量%、好ましくは0.15以上0.5重量%未満である。0.1重量%未満であると筆記時にかすれが生じ、一方、2重量%を越えると、インキ漏れが生じやすくなるからである。
【0023】
なかでも、サクシノグルカン、ウェランガム、キサンタンガムが好適である。これらはチキソトロピー性が特に大きく、サクシノグルカン、ウェランガム、レオザン、キサンタンガムを増粘剤とした場合には、直径0.5mm以下の小さなボールの高速回転時においても、上記カーボンブラック粒子がベアリング様効果を発揮するのに丁度良い粘度になるものと考えられる。
【0024】
<その他の成分>
その他必要に応じてpH調整剤、保護コロイド形成剤、防錆剤、防腐防黴剤なども適宜選択して使用可能である。pH調整剤としては、水酸化ナトリウム(カセイソーダ)、炭酸ナトリム(炭酸ソーダ)、アルカノールアミン、アンモニアなどが使用可能である。保護コロイド形成剤としては、架橋型アクリル酸重合物のアルカリもしくはアミンもしくはアルカノールアミン塩などが使用可能で、具体的にはレオジック250H、ジュンロンPW100(日本純薬(株))、カーボポール#934、#940(B.F.Goodrich社)、PEMULEN、TR−1、TR−2(B.F.Goodrich社)などが使用可能である。
【0025】
防錆剤としては、ベンゾトリアゾールおよびその誘導体やジシクロヘキシルアンモニウムナイトレートなどが使用可能である。防腐剤としてはソルビン酸カリウム、安息香酸ソーダ、ペンタクロロフェニルナトリウム、ジヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが使用可能である。
【0026】
<ボール>
本発明のボールペンは、直径0.5mm以下のボールがボール受け座に配置されているものである。上記水性インキ組成物は、直径0.5mmを越えるボールがボール受け座に配置されているボールペンのインキとして使用しても、良好に筆記が可能なものであるが、特にボールペンのボール直径が0.5mm以下、なかでも0.3mm以上0.4mm以下であるものに使用した場合、本発明による効果が十分発揮される。すなわち、上述のとおり、ボール回転が通常よりも速くなり、ボールを受ける面積が小さくなり同じ摩擦力でも摩耗量は多くなり、ボール受け座が通常よりも大きな摩擦力を受けてしまう状況下において、本発明の効果であるカーボンブラック粒子のベアリング様機能が遺憾なく発揮されるものである。なお、ボールの材質としては、超硬、アルミナ、SiCなど用いることができる。ボールペンチップ(ソケット)の材質としては、ステンレス、洋白、真鍮、ポリオキシメチレン樹脂などがある。
【0027】
<製造方法>
本発明のボールペンに用いる水性インキ組成物の製造方法は、従来のインキ組成物の製造方法と同じく、着色料に顔料を用いる場合には、予め顔料分散体にしておいて、その後他の成分を添加する方法により製造することが好ましい。本発明で用いるカーボンブラックは予めミル等でできるだけ凝集構造を壊して、一次粒子に近い形状にしておく事が好ましい。
【0028】
上記で得られた水性インキ組成物を、直径0.5mm以下のボールがボール受け座に配置されているボールペンのインキ収容部に一般的な公知方法で収容することで、本発明のボールペンを得ることができる。
【実施例】
【0029】
<製造>
顔料、水、分散樹脂をそれぞれ表1、表2記載の配合比にて配合し、これをサンドミルにて1時間分散させ、顔料分散体とした。該顔料分散体に、残りの各成分を表1、表2記載の配合で混合し、撹拌溶解し、水酸化ナトリウム(pH調整剤)にてpHを9に調整し、濾過して実施例1〜6及び比較例1〜4の水性インキ組成物を調製した。得られた水性インキ組成物をそれぞれ(株)サクラクレパス製ボールサインノック式用レフィール(ボール直径0.3mm、超硬ボール付ステンレス製ボールペンチップをペン先として使用、SUSチップ)の水性インキとして充填し、実施例1〜8及び比較例1〜4のボールペンを得た。
【0030】
表1、表2記載の具体的な化合物及び商品名は次のとおりである。
【0031】
【表1】

【0032】
【表2】

【0033】
なお、表1及び2記載の成分の具体的な化合物、商品名などは次のとおりである。
(1)リン酸エステル 「フォスファノールML−220」(東邦化学社製)のアルカノールアミンで中和されたもの
(2)カーボンブラック 「プリンテックスG」(デグサ社製)
(3)カーボンブラック 「モナーク800」(キャボット社製)
(4)青色顔料 「ファーストゲンブルーTGR」(大日本インキ化学工業社製)
(5)紫色顔料 「バイオレットRVS」(大日本インキ化学工業社製)
(6)赤色顔料 「シムラファーストレッド4127」(大日本インキ化学工業社製)
(7)分散樹脂 スチレンアクリル酸共重合体「ジョンクリル683」(ジョンソンポリマー社製)
(8)増粘剤 ザンサンガム
(9)増粘剤 ウェランガム
(10)防腐剤 「プロクセルXL-2」(アーチケミカルズジャパン社製)
(11)防腐剤 「コートサイドH」(武田薬品工業社製)
(12)pH調整剤 水酸化ナトリウム 試薬
(13)水溶性有機溶剤 プロピレングリコール 試薬
(14)水溶性有機溶剤 エチレングリコール 試薬
(15)水溶性有機溶剤 グリセリン 試薬
(16)イオン交換水
【0034】
<試験>
上記で得られた実施例1〜6及び比較例1〜4のボールペンについて、筆記距離あたりのボール沈み量を測定した。評価は、筆記角度65度、筆記速度7cm/sec、過重50gで筆記を行い、筆記100m毎にボール出寸法を測定することによって行った。その結果を表1に示す。表1記載の評価基準は次のとおりである。
○ 100m筆記当たり0〜1μmのボール沈み
△ 100m筆記当たり1〜5μmのボール沈み
× 100m筆記当たり5μm以上のボール沈み
【0035】
また上記で得られた実施例1〜6及び比較例1〜4のボールペンについて、同時に書き味についても評価した。評価は官能評価で次の基準で評価した。
○ 良い
△ 普通
× 悪い
【0036】
<結果>
実施例1〜6記載のボールペンとした場合には、書き味が良く、長期間の筆記後もボール沈みが抑制されることが分かった。なお、比較例2においても実施例同様に書き味は良好であったが、ボール沈みが抑制されず、比較例3においては本発明における機能よりも、かえって磨耗が大きくなる。
なお、所定のリン酸エステルを加えずにカーボンブラックのみを1.0重量%加えた比較例4では、書き味は悪かった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直径0.5mm以下の筆記用のボールがボールペンチップ内に回転可能に保持されており、水性インキ組成物がインキ収容部に充填されているボールペンであって、
前記水性インキ組成物が、少なくとも水、水溶性有機溶剤、カーボンブラックを除く着色剤、リン酸エステル、及びインキ全量に対して0.15重量%以上1.0重量%以下のカーボンブラックを含有していることを特徴とするボールペン。
【請求項2】
前記水性インキ組成物に含有されているカーボンブラックの平均一次粒子径が、20nm以上50nm以下である請求項1記載のボールペン。
【請求項3】
前記水性インキ組成物に含有されているリン酸エステルが、インキ組成物全量に対し0.04重量%以上11重量%以下で含有されている請求項1または2記載のボールペン。

【公開番号】特開2010−82866(P2010−82866A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−252397(P2008−252397)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(390039734)株式会社サクラクレパス (211)
【Fターム(参考)】