説明

ポリ乳酸樹脂組成物およびその製造方法

【課題】 市販のLポリ−乳酸に少量配合することで、優れた耐熱性、強度を有し、かつ優れた生分解性を失わないDポリ−乳酸およびポリ乳酸樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 市販のポリL−乳酸(L)に重量平均分子量が5,000〜20,000、重量平均分子量/数平均分子量の比率が1.0〜1.2のポリD−乳酸(D)を必須成分として含有し、(L)/(D)の重量比が99/1〜70/30 であることを特徴とするポリ乳酸樹脂組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形加工性に優れた生分解樹脂とその製造法、およびその成型物に関する。さらに詳しくは、コンポスト、土壌、河川、海洋等の自然環境で容易に生分解し、水と二酸化炭素に分解することで廃棄が容易であり、耐水性、耐薬品性、耐油性、防湿性に優れ、従来より強靭な生分解樹脂とその成型物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、土中や水中に存在する微生物の作用により自然環境下で樹脂が分解される種々の生分解性ポリマーの検討が各方面で盛んに行われている。中でも、ポリL−乳酸は比較的融点および結晶性が高く成形品としたときの機械的物性が高いなどの優れた特徴を有しているため、実用的な生分解性樹脂として工業的に生産化するための検討が活発になされている。
【0003】
しかしながら、ポリL−乳酸の融点は170℃程度であり、例えば、衣料用繊維として用いる場合ではアイロン可能な温度が低温に限られてしまうことや、産業用繊維として用いる場合ではゴム資材や樹脂コート布帛など成形品の製造工程で150℃程度の高温にさらされる用途には適さないなどの問題があった。
【0004】
一方、乳酸自体には光学異性体が存在し、それぞれL−乳酸とD−乳酸の重合体であるポリL−乳酸とポリD−乳酸の混合物からなるステレオコンプレックス結晶を形成させると、ポリL−乳酸単独あるいはポリD−乳酸単独よりも融点が上昇することが知られている。
例えば、ポリL−乳酸(例えば、重量平均分子量約70,000)とポリD−乳酸(例えば、重量平均分子量約70,000)を等量使用してブレンドすることにより上記の特異な特性を工業的に利用することが初めて開示されている(特許文献1)。
また、ポリL−乳酸とポリD−乳酸をクロロホルム溶液の状態で等量使用してブレンドした後に溶液紡糸に供する技術についての開示がある(特許文献2)。
【0005】
しかしこれらの発明における樹脂組成物は融点は上昇するものの、強度に関してまだ十分といえるものではなく、食器類、文房具類などの用途には使えても、パソコンなどの事務用機器やテレビなどの家庭電化製品などの筐体、自動車内装資材などの用途には使えない。
【0006】
さらにこれらの発明では、ポリL−乳酸に対して、ポリD−乳酸を上述したように等量使用する必要がある。ここで、原料であるD−乳酸も、L−乳酸と同様、とうもろこし等の植物原料より発酵法で合成される。しかし、地球上においてD−乳酸合成に使用される酵母菌はL−乳酸合成に使用される酵母菌に比べはるかに少なく、また耐久性も低い。そのためポリD−乳酸の現行の価格はポリL−乳酸の数倍の価格となり、製造した樹脂組成物のさまざまな用途への実用的な適用は困難となる。
近年の石油枯渇の問題に対して、植物由来から作られるプラスチックであるポリ乳酸は非常に注目を集めている素材である。しかし現状は石油由来の樹脂と比較して、強度・耐熱性が悪い、値段が高いといった問題のため、その用途が限られていた。
【特許文献1】特開昭61−36321号公報
【特許文献2】特開昭63−264913号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明は、ポリL−乳酸に対して、ポリD−乳酸の添加比率を大幅に減らしても融点を高くすることができ、かつ従来のポリL−乳酸とポリD−乳酸の混合物より高い強度が発揮できることにより、幅広い用途に用いられる高強度で、耐熱性に優れた安価なポリ乳酸樹脂組成物を提供することである
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、添加するポリD−乳酸の分子量を特定の範囲に限定することにより、従来より添加すべき比率を大幅に減少させることができ、形成されたL体−D体ステレオコンプレックス架橋が 高い強度と耐熱性を発揮できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、ポリL−乳酸(L)とポリD−乳酸(D)を必須成分として含有し、(L)/(D)の重量比が99/1〜70/30 であることを特徴とするポリ乳酸樹脂組成物;これらのポリ乳酸樹脂組成物の製造方法;およびこれらのポリ乳酸樹脂組成物から加工されてなる成型物、被膜またはシートである。
【発明の効果】
【0009】
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、従来のポリL−乳酸(L)とポリD−乳酸(D)の溶融混練などによる樹脂組成物に比べて、曲げ強度、曲げ弾性率、アイゾット耐衝撃強度などの各種強度に優れ、耐熱性にも優れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、ポリL−乳酸(L)とポリD−乳酸(D)を必須成分として含有し、(L)/(D)の重量比が99/1〜70/30 であることを特徴とするポリ乳酸樹脂組成物 である。
【0011】
本発明におけるポリL−乳酸(L)は、L体乳酸を後述の方法で重合させて製造する。
そして、原料となるL体乳酸は、例えば、グルコースや可溶性デンプンなどの炭素源と共にアミノ酸、ビタミン、無機質などを含む生産用培地を調製し、120℃、2気圧で殺菌を施した後、乳酸生産菌を無菌的に植菌し、30〜37℃で発酵させることによって製造することができる。発酵菌として使用される微生物には、L−乳酸を主に生成する多くのラクトバチルス属の常温細菌(Lactobacillus rhamnosus,Lactococcus lactisなど)や、カビの一種Rhizopus oryzaeなどが挙げられる。
【0012】
次に、本発明で使用するポリL−乳酸(L)の製造法の具体例としては、以下の公知の方法が挙げられ、その製造方法は特に限定されない。
(i)L体乳酸又はL体乳酸と脂肪族オキシカルボン酸の混合物を原料として、直接脱水重縮合する方法(例えば米国特許5310865号に示されている製造方法)。
(ii)L−乳酸の環状二量体(ラクチド)を溶融重合する開環重合法(例えば米国特許2758987号に開示されている製造方法)。
(iii)L−乳酸と脂肪族オキシカルボン酸の環状二量体、例えばラクチドやグリコリドとε−カプロラクトンを、触媒の存在下、溶融重合する開環重合法(例えば米国特許4057537号に開示されている製造方法)。
(iv)L−乳酸、脂肪族二価アルコールと脂肪族二塩基酸の混合物を、直接脱水重縮合する方法(例えば米国特許5428126号に開示されている製造方法)。
(v)ポリL−乳酸と脂肪族二価アルコールと脂肪族二塩基酸とのポリマーを、有機溶媒存在下に縮合する方法(例えば欧州特許公報0712880 A2号に開示されている製造方法)
(vi)L−乳酸を触媒の存在下、脱水重縮合反応を行うことによりポリエステル重合体を製造するに際し、少なくとも一部の工程で固相重合を行う方法。
【0013】
この重合に用いる触媒としては、通常、周期律表IA族、IVA族、IVB族およびVA族からなる群から選ばれる少なくとも一種の金属または金属化合物からなる触媒である。
IVA族に属するものとしては、例えば有機スズ系の触媒(乳酸スズ、酒石酸スズジカプリル酸スズ、ジラリウル酸スズ、ジパルミチン酸スズ、ジステアリン酸スズ、ジオレイン酸スズ、α−ナフエト酸スズ、β−ナフエト酸スズ、オクチル酸スズ等)の他、粉末スズ等を挙げることができる。
【0014】
本発明におけるポリL−乳酸の重量平均分子量(以下、Mwと略称する。)や分子量分布は、実質的に成形加工が可能であれば特に制限されない。
【0015】
本発明で使用するもう一方のポリD−乳酸(D)は、D体乳酸を後述の方法で重合させて製造する。
まず、原料となるD体乳酸の合成法としては、L体と同様にグルコースや可溶性デンプンなどを炭素源とした発酵法で行うことができる。発酵菌として使用される微生物には、例えば(1)ラクトバシラス・ブルガリカス(Lactobacillus bulgaricus)を用いる方法(米国特許第5322781号公報に記載されている製造方法)(2)ラクトバシラス・ラクティス(Lactobacillus lactis)を用いる方法(特開平2−076592号公報に記載されている製造方法)などが挙げられる。
【0016】
D体乳酸からポリD−乳酸(D)の製造例としては、ポリL−乳酸(L)の製造方法と同様に行うことができる。ただし、分子量分布の制御のため、重合に用いる触媒として、アルミニウムポルフィリン錯体、またはアルミニウムサレン錯体等の触媒を用いることが好ましいがこれらに限定はされない。
【0017】
本発明におけるポリD−乳酸のMwは、5,000〜30,000が好ましく、10,000〜15,000がより好ましい。Mwが20,000を超えると、ポリL−乳酸とのステレオコンプレックスを組む点(架橋点)が少なくなり、十分な強度、耐熱性が出ない。また、5,000未満であると、ポリL−乳酸と強固なステレオコンプレックスを組むことができず、十分な強度、耐熱性は発揮されない
【0018】
本発明の強度等が改質されたポリ乳酸樹脂組成物は、ポリL−乳酸(L)とポリD−乳酸(D)を(L)/(D)の重量比で99/1〜70/30、より好ましくは97/3〜85/15の比率で含有する。
【0019】
本発明におけるポリD−乳酸の分子量分布m(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mnの比率)は通常1.0〜1.2であり、1.0〜1.1が好ましい。mが1.2を超えるとポリL−乳酸とのステレオコンプレックスの安定性が低く十分な強度、耐熱性が得られなくなる。
【0020】
本発明のポリ乳酸樹脂組成物には、例えば成形性、二次加工性、分解性、引張強度、耐熱性、保存安定性、結晶性、耐候性等を向上させる目的で、各種添加剤、例えば、安定剤(エポキシ化大豆油、カルボジイミド等)、酸化防止剤(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール等)、防曇剤(グリセリン脂肪酸エステル、クエン酸モノステアリル等)、紫外線吸収剤、熱安定剤、難燃剤、内部離型剤、結晶核剤効果を持つ無機添加剤(クレイ、タルク、シリカ等)、帯電防止剤、表面ぬれ改善剤、焼却補助剤、顔料(酸化チタン、カーボンブラック、群青等)、滑剤、天然物等を添加することができる。
添加量は目的、種類によって異なるが、好ましくはポリ乳酸樹脂組成物100部に対して0〜5部である。
【0021】
本発明のポリ乳酸樹脂組成物の強度、耐熱性向上のメカニズムとしてははっきりはしないが発明者らは次のように想定している。
分子量分布の揃った中分子量のポリD−乳酸がポリL−乳酸とステレオコンプレックスを形成する。この部位を起点として、ポリ乳酸樹脂全体としての補強架橋効果を生み出すため、従来に比べ強度・耐熱性において非常に優れた樹脂組成物になるのではないかと考えた。
【0022】
本発明でのポリL−乳酸とポリD−乳酸との混合方法は、特に制限されるものではなく、従来公知の方法で混合することができる。
例えば、1軸又は複数軸の攪拌機が設置された縦型反応容器又は横型反応容器、1軸あるいは複数軸の掻き取り羽が配設された横型反応機、また、1軸又は複数軸のニーダーや、1軸又は複数軸の押出機等の反応装置を単独で用いて溶融混合すればよく、又は複数機を直列又は並列に接続して用いてもよい。この溶融混合は、通常120〜220℃程度の温度で行われる。
【0023】
また本発明においては、ポリL−乳酸(L)とポリD−乳酸(D)を溶剤に溶解させ、攪拌等により均一にし、その後、自然乾燥または、減圧による脱溶剤することでポリ乳酸樹脂組成物を被膜として得ることも可能である。溶解させる溶剤は特に限定されず、例えばクロロホルム、ジオキサン、DMF等が挙げられる。必要に応じて加熱により溶解させてもよい。
【0024】
得られたポリ乳酸樹脂組成物は、ポリ−L乳酸(L)、及びポリ−D乳酸(D)が本来有する透明性及び生分解性が損なわれずに、耐熱性、強度が付与され、良好な成形性を有し、従来公知の各種成形方法、例えば射出成形、押出成形、プレス成形、フィルム延伸などによりフィルム、シート、構造体などを容易に作製することができる。
また、ポリ−L乳酸(L)、及びポリ−D乳酸(D)溶剤に溶解させ、塗布し脱溶剤することで、透明性を保持したまま、強固な被膜を得ることができる。
【実施例】
【0025】
以下の製造例、実施例、比較例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0026】
<製造例1>
D体ラクチド98重量部、水0.4重量部、触媒としてアルミニウムポルフィリン錯体触媒1.6重量部を反応器に仕込み、窒素置換した後、100℃で96時間攪拌しながら開環重合し、ポリD−乳酸(D−1)を得た。これを粉砕して後述の実施例で使用した。得られたポリD−乳酸(D−1)のGPCによる重量平均分子量は10,100、分子量分布mは1.1であった。
【0027】
<製造例2>
製造例1のD体ラクチドおよびアルミニウムポルフィリン錯体触媒の重量部をそれぞれ99.2および0.2重量部に代える以外は同様に開環重合して、比較例のためのポリD−乳酸(D−2)を得た。この重量平均分子量は101,000、分子量分布mは1.1であった。
【0028】
<実施例>
市販のポリL−乳酸(L−1)(レイシアH−400、三井化学社製、重量平均分子量230,000)のペレットを95重量部と、製造例1で得られた本発明のポリD−乳酸(D−1)の粉砕物5重量部、タルク1重量部との混合物をラボプラストミルで、190℃、回転数100rpmで10分間溶融混練し、本発明のポリ乳酸樹脂組成物(A−1)を得た。
本樹脂を、射出成形器(PS40E5ASE、日精樹脂工業(株)製)を用いて、190℃にて射出成形し 試験片(100×10×4mm)を作製し、物性評価用の成形体(B−1)を得た。
【0029】
<比較例1>
ポリL−乳酸(L−1)のペレットを99重量部とタルク1重量部との混合物をラボプラストミルで、190℃、回転数100rpmで10分間溶融混練し、ブランクのポリ乳酸樹脂組成物(A’−1)を得た。
実施例と同様にして射出成形し、物性評価用の成形体(B’−1)を得た。
【0030】
<比較例2>
ポリL−乳酸(L−1)のペレットを95重量部と、製造例2で得られた比較のためのポリD−乳酸(D−2)の粉砕物5重量部、タルク1重量部との混合物に代える以外は実施例と同様にして、比較のためのポリ乳酸樹脂組成物(A’−2)および成形体(B’−2)を得た。
【0031】
<比較例3>
ポリL−乳酸(L−1)のペレットを50重量部と、市販のポリD−乳酸(D−3)(武蔵野化学社製、重量平均分子量230,000)の粉砕物50重量部、タルク1重量部との混合物に代える以外は実施例と同様にして、比較のためのポリ乳酸樹脂組成物(A’−3)および成形体(B’−3)を得た。
【0032】
実施例及び比較例1〜3のポリ乳酸樹脂成形体(B−1)及び(B’−1)〜(B’−3)の荷重たわみ温度、曲げ強度、曲げ弾性率、アイゾット耐衝撃性試験を以下の方法で行い、その結果を表1に記載した。
【0033】
【表1】

【0034】
<荷重たわみ温度>
ASTM D648(荷重18.5kgf/cm2)に準拠して測定した。
【0035】
<曲げ強度曲げ弾性率>
試験片(100×10×4mm)を用いて、ASTM D790(支点間距離60mm)に準拠して測定した。
【0036】
<アイゾット耐衝撃性試験>
ASTM D256(ノッチ付、3.2mm厚)Method Aに準拠して測定した。
【0037】
表1から明らかなように、ポリD−乳酸をL体のポリ乳酸樹脂に混合して得られる本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、耐熱性、および各種の機械的強度に関して比較例3に代表される従来のポリ乳酸樹脂組成物に比べて優れている。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、ポリ−L乳酸が本来有する透明性及び生分解性が損なわれずに、耐熱性、および曲げ強度、曲げ弾性率、アイゾット耐衝撃性などの機械的強度が優れている。また、良好な成形性を有するため、従来公知の各種成形方法、例えば射出成形、押出成形、プレス成形などによりフィルム、シート、構造体などを容易に作製することができる。
これらの特長を生かして、日用雑貨用・食品用・農業用養生シート・産業資材用の各種シート、電話・パソコン・テレビなどの事務用品・家庭電化製品などの筐体、食器・日用雑貨・事務用品の射出成形品、自動車内装部品・外装部品としても有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリL−乳酸(L)とポリD−乳酸(D)を必須成分として含有し、(L)/(D)の重量比が99/1〜70/30 であることを特徴とするポリ乳酸樹脂組成物。
【請求項2】
該ポリD−乳酸(D)の重量平均分子量が5,000〜30,000である請求項1記載のポリ乳酸樹脂組成物。
【請求項3】
該ポリD−乳酸(D)の分子量分布m(重量平均分子量/数平均分子量の比率)が1.0〜1.2である請求項1または2記載のポリ乳酸樹脂組成物。
【請求項4】
該ポリL−乳酸(L)と該ポリD−乳酸(D)とを溶融混合して得られる請求項1〜3いずれか記載のポリ乳酸樹脂組成物。
【請求項5】
該ポリL−乳酸(L)と該ポリD−乳酸(D)を溶剤で溶解して均一にした後、さらにその溶剤を除去して得られる請求項1〜3いずれか記載のポリ乳酸樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1〜5いずれか記載のポリ乳酸樹脂組成物から加工されてなる成型物、被膜またはシート。
【請求項7】
射出成形法により加工された請求項6記載の成形品、被膜またはシート。
【請求項8】
ポリL−乳酸(L)とポリD−乳酸(D)を、(L)/(D)の重量比が99/1〜70/30で溶融混合することを特徴とするポリ乳酸樹脂組成物の製造方法。
【請求項9】
ポリL−乳酸(L)とポリD−乳酸(D)を、(L)/(D)の重量比が99/1〜70/30で、溶剤で溶解して均一にした後、さらにその溶剤を除去することを特徴とするポリ乳酸樹脂組成物の製造方法。
【請求項10】
該ポリD−乳酸(D)の重量平均分子量が5,000〜30,000である請求項8または9記載のポリ乳酸樹脂組成物。

【公開番号】特開2008−156394(P2008−156394A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−343896(P2006−343896)
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【出願人】(000002288)三洋化成工業株式会社 (1,719)
【Fターム(参考)】