説明

ポンプ

【課題】頂壁11中央にガイド筒12を起立した装着キャップAを容器体100 の口頸部103 に嵌合させることで容器体100 に装着し、ガイド筒12外周に周壁部43を上下動可能に垂設した吐出ヘッド33を上端に嵌着するとともに、上方付勢状態で押し込み可能に設けられた作動部材Dを備え、作動部材Dの上下動により容器体100 内の内容物を吐出ヘッド33のノズル44より吐出するポンプであって、使用時の手の挟み込みを防止することができるポンプを提案する。
【解決手段】ノズル44突設側の周壁部43外方に、ガイド筒12への手の近接防止意識を喚起する突出部60を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はポンプに関し、詳しくは、使用時に内容物の吐出を受ける手が挟まる等の不都合を防止したポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
容器体に装着キャップを介して装着して使用し、上端の吐出ヘッドを上下動させることで、容器体内の液を液状或いは霧状或いは泡状等の形態により、吐出ヘッドの吐出口より吐出するポンプが種々提案されている。(例えば、特許文献1を参照)
【0003】
上記特許文献1のポンプは泡を吐出するフォーマーポンプであり、内部を液用ピストンが摺動する液用シリンダと、内部を空気用ピストンが摺動する空気用シリンダと、吐出口が設けられるとともに、液用ピストン及び空気用ピストンに連係し両ピストンを駆動せしめる作動部材と、液用シリンダから送出された液体と空気用シリンダから送出された空気とが合流する気液混合室と、前記吐出口と気液混合室との間に設置された発泡部材とを備え、作動部材を押し下げることにより容器体内の液体と外気とを気液混合室で合流せしめ、発泡部材を通して発泡させ、噴出口から泡の状態で噴出する如く構成している。
【0004】
上記ポンプに於ける装着キャップは頂壁中央部に下端を開口したガイド筒を起立させており、作動部材は、ガイド筒外周を上下動する周壁部を備えた吐出ヘッドを上端に嵌着している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−050323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来のポンプは、一般に吐出口の前方下方に手を水平に添えて作動部材を上下動させることで吐出口より吐出される内容物を手の平に受ける如く使用している。その際、吐出されるものが液状の場合には吐出口より前方へ勢い良く吐出されるため、手の端部がガイド筒からかなり離れた位置にあって丁度手の平に落下する。一方、液状物の吐出であっても極めて粘度の高い場合や、或いは吐出されるものが泡状の場合には、吐出幅が小さくなり手の一端部を極力ガイド筒側によせて使用することとなる。その場合に、吐出ヘッドの周壁部下端部と装着キャップ頂壁との間に手の端部を挟み込んでしまう不都合が生じる場合がある。
【0007】
本発明は上記した点に鑑みてなされたもので、上記した使用時の手の挟み込みを防止することができるポンプを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、頂壁11中央にガイド筒12を起立した装着キャップAを容器体100 の口頸部103 に嵌合させることで容器体100 に装着し、ガイド筒12外周に周壁部43を上下動可能に垂設した吐出ヘッド33を上端に嵌着するとともに、上方付勢状態で押し込み可能に設けられた作動部材Dを備え、作動部材Dの上下動により容器体100 内の内容物を吐出ヘッド33のノズル44より吐出するポンプであって、ノズル44突設側の周壁部43外方に、ガイド筒12への手の近接防止意識を喚起する突出部60を設けた。
【0009】
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、突出部60を、吐出ヘッド33のノズル44側周壁部43より外方へ突設するとともに、下面基端部を吐出ヘッド周壁部43の下端部と略同レベルに位置させ、且つ、下面から前面を漸次上昇する下向き凸形態の湾曲面61に形成した板状突起62で構成した。
【0010】
第3の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段に於いて、板状突起62を複数突設した。
【0011】
第4の手段として、以下の通り構成した。即ち、第1の手段に於いて、突出部60を、下面基端部を吐出ヘッド周壁部43の下端部と略同レベルに位置させるとともに、下面から前面を漸次上昇する下向き凸形態の湾曲面61に形成した上端及び後端開口の箱型をなす中空箱体63で構成し、吐出ヘッド33と別体に形成して吐出ヘッド33に嵌着した突出部材64の一部として構成した。
【0012】
第5の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第4の手段に於いて、突出部材64は、突出部60の両側より吐出ヘッド周壁部43外周に嵌合させた一対の固定腕65と、突出部60と連結帯66を介して連結するとともに、ノズル44の先端に嵌着させた落下防止筒67とを備えている。
【0013】
第6の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至第5の手段のいずれかの手段に於いて、ガイド筒12の外周上端部と吐出ヘッド33の周壁部43内周下端部との間に、作動部材Dの最上昇位置では互いに圧接シールし、作動部材Dを押し下げた際には互いに離間してシール解除するシール部を設けた。
【0014】
第7の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至第6の手段のいずれかの手段に於いて、装着キャップAの頂壁11と吐出ヘッド33の周壁部43下端との間のガイド筒12外周に、作動部材Dの押し下げを防止するストッパーFを着脱可能に設けた。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ノズル44突設側の周壁部43外方に、ガイド筒12への手の近接防止意識を喚起する突出部60を設けているため、使用者はノズル44からの吐出物を受ける手をガイド筒12に近接させることを躊躇し、その結果、吐出ヘッド33の周壁部43下面と装着キャップAの頂壁11上面との間に手の端部を挟み込んでしまうという不都合を極力防止することができる。
【0016】
突出部60を、吐出ヘッド33のノズル44側周壁部43より外方へ突設するとともに、下面基端部を吐出ヘッド周壁部43の下端部と略同レベルに位置させ、且つ、下面から前面を漸次上昇する下向き凸形態の湾曲面61に形成した板状突起62で構成した場合には、上記近接防止意識を喚起させるだけでなく、湾曲面61により近づき過ぎた手の端部を外方へ押しだす効果も兼ね備えている。
【0017】
板状突起62を複数突設した場合には、近づき過ぎた手の端部を外方へ押しだす効果をより効率よく行える。
【0018】
突出部60を、下面基端部を吐出ヘッド周壁部43の下端部と略同レベルに位置させるとともに、下面から前面を漸次上昇する下向き凸形態の湾曲面61に形成した上端及び後端開口の箱型をなす中空箱体63で構成し、吐出ヘッド33と別体に形成して吐出ヘッド33に嵌着した突出部材64の一部として構成した場合には、上記板状突起62の場合と同様に上記近接防止意識を喚起させるだけでなく、湾曲面61により近づき過ぎた手の端部を外方へ押しだす効果も兼ね備えており、その際に手の端部に当接する面が幅広く手に対して優しい押圧が行われる利点もある。
【0019】
突出部材64は、突出部60の両側より吐出ヘッド周壁部43外周に嵌合させた一対の固定腕65と、突出部60と連結帯66を介して連結するとともに、ノズル44の先端に嵌着させた落下防止筒67とを備えている場合には、突出部材64の吐出ヘッド33への装着が容易であり、また、装着した突出部材64がずれ下がる等の不都合もない。
【0020】
ガイド筒12の外周上端部と吐出ヘッド33の周壁部43内周下端部との間に、作動部材Dの最上昇位置では互いに圧接シールし、作動部材Dを押し下げた際には互いに離間してシール解除するシール部を設けた場合には、ポンプの水場での使用の際に内部に水が侵入するのを極力防止でき、また、これらのシール部により、ガイド筒12と吐出ヘッド周壁部43との間が大きく離れても、突出部60の存在で手を挟む等の不注意を防止できる。
【0021】
装着キャップAの頂壁11と吐出ヘッド33の周壁部43下端との間のガイド筒12外周に、作動部材Dの押し下げを防止するストッパーFを着脱可能に設けた場合には、不使用時の作動部材の不用意な押し下げを防止できる。また、ストッパーFを係止する段部を必要とするために、ガイド筒12と吐出ヘッド周壁部43との間が大きく離れても、突出部60の存在で手を挟む等の不注意を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】ポンプの一部切欠側面図である。(実施例1)
【図2】図1のポンプからストッパーを外した状態の正面図である。(実施例1)
【図3】ポンプの一部切欠側面図である。(実施例2)
【図4】図3のポンプからストッパーを外した状態の正面図である。(実施例2)
【図5】ポンプの平面図である。(実施例2)
【図6】ポンプの側面図である。(実施例3)
【図7】図6のポンプからストッパーを外した状態の正面図である。(実施例3)
【図8】ポンプの正面図である。(実施例4)
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の形態を図面を参照して説明する。
【0024】
図1及び図2は容器体100 に装着したポンプ1の一例を示す。
【0025】
容器体100 は、筒状の胴部101 の上端より肩部102 を介して口頸部103 を起立して構成している。
【0026】
本例に於けるポンプ1は、泡を吐出するフォーマーポンプの形態をなし、装着キャップAと、シリンダ部材Bと、パイプCと、作動部材Dと、ポペット弁体Eと、ストッパーFとを備えている。
【0027】
装着キャップAは、ポンプ1を容器体100 に固定するためのもので、容器体100 の口頸部103 外周に嵌合させる周壁10の上端より、中央に作動部材Dを貫通させる窓孔を開口した頂壁11を延設し、窓孔周縁部より上方へガイド筒12を立設している。また、ガイド筒12の外周上端部には第1シール突条13を突周設している。
【0028】
シリンダ部材Bは、上端を装着キャップAの頂壁11裏面に固定した大径の空気用シリンダ20の下部に、小径の液用シリンダ21を同心円状に延設している。液用シリンダ21の底壁部の中央開口縁より下方へパイプ嵌合筒22を一体に垂設し、パイプ嵌合筒22には吸上げ用のパイプCの上端を嵌着し、その下端を容器体100 内下端部に垂下させている。
【0029】
作動部材Dは、シリンダ部材Bに対して上方付勢状態で上下動可能に組み付けしたもので、液用シリンダ21内を摺動する液用ピストン30をステム31の下部外周より突設し、空気用シリンダ20内を摺動する空気用ピストン32をステム31の外周上部に連繋させ、更にステムの上端には吐出ヘッド33を嵌着している。また、ステム31内上部には吐出弁34を設けており、ステム31の外面上部にはフランジ状に突設した空気吐出弁用の弁座を突設しており、空気用ピストン32の内周縁部とで空気吐出弁35を形成している。そして、液用シリンダ21の下部と液用ピストンとの間に介在させたコイルスプリングsにより常時上方へ付勢させている。
【0030】
空気吐出弁35は、図1に示す作動部材Dが最上方へ押し上げられている場合には閉塞しており、作動部材Dを押し下げた際には開弁し、更に、押し下げ状態から上方付勢力により上昇する際には閉塞する如く構成している。また、空気用ピストン32には外気を導入するための外気導入弁36を設けている。外気導入弁36は、下降した作動部材Dが上昇する際に空気用シリンダ20内が負圧となることで開弁し、外気を導入する。
【0031】
吐出ヘッド33は、ステム31の外周上端部に嵌合させた縦筒40を頂板41裏面より垂設し、頂板41周縁部からは短い垂壁部42を垂設し、また、縦筒40と垂壁部42との中間に、装着キャップAのガイド筒12外周に上下動させる周壁部43を垂設しており、更に、縦筒40の上端に基端を開口して、周壁部43、垂壁部42を貫通して前方へ突設したノズル44を延設し、その先端に吐出口を開口している。
【0032】
また、周壁部43の下端部にはシール材50を嵌着しており、シール材50は、周壁部43の下面に当接するフランジ51を下端部より延設して、周壁部43の内周下端部に嵌合させた嵌合筒部52を有し、嵌合筒部52の内周下端部より第2シール突条53を突周設している。第2シール突条53は装着キャップAの第1シール突条13とでシール部を構成しており、このシール部は、図1に示す如き作動部材Dの最上昇位置で、第1シール突条13と第2シール突条53とが圧接してこの部分に於ける上下を遮断し、また、この状態から作動部材Dを押し下げると、第1シール突条13と第2シール突条53とが離間して上下が連通する。従って、シール状態ではこの部分からの水の侵入を防止でき、また、押し下げ時にはこの部分を介して空気用シリンダ20内への外気の導入が可能となる。
【0033】
本発明では、ノズル44突設側の周壁部43外方に、ガイド筒12への手の近接防止意識を喚起する突出部60を設けている。本例に於ける突出部60は、吐出ヘッド33のノズル44側周壁部43より外方へ突設するとともに、下面基端部を吐出ヘッド周壁部43の下端部と略同レベルに位置させ、且つ、下面から前面を漸次上昇する下向き凸形態の湾曲面61に形成した板状突起62として構成している。この場合の突出部60は、その存在により内容物の吐出の際に手をガイド筒12に近接させるをためらう意識を喚起するばかりでなく、作動部材Dを押し下げた際に近づき過ぎた手の端部を湾曲面61により外方へ押し出すという作用もある。
【0034】
尚、突出部60を上記した板状突起62で構成する場合には、図8に示す如く、複数の板状突起62を設けることで突出部60を構成しても良い。
【0035】
作動部材Dには、空気吐出弁35からステム31と縦筒40との間を通りステム31内に連通する空気通路70を設けており、空気通路70と連通する気液混合室71をステム31内に画成している。更に、気液混合室71下流にはメッシュを張設した筒体で構成される起泡部材72を設けている。
【0036】
ポペット弁体Eは、液用シリンダ21内からステム31内下部に至る長さを有している。下面周縁部はテーパ状に形成して液用シリンダ21底面とで吸込み弁80を形成しており、所定幅の上下動が可能に装着している。また、上端部とステム内に突設した弁座とで、逆止弁81を形成している。
【0037】
ストッパーFは、ガイド筒12外周に着脱可能に嵌合した円弧板状の嵌合部90と、嵌合部90の後面より後方へ突設した板状の摘み部91とから構成している。装着したストッパーFの嵌合部90は吐出ヘッド33の周壁部43下面に当接して作動部材Dの押し下げを防止する。また、装着に当たっては嵌合部90を弾性的に開く如く強制的にガイド筒12外周に嵌合させる。
【0038】
上記フォーマーポンプ1は、図1の状態からストッパーFを外して吐出ヘッド33を押し下げると、空気用ピストンがステム31に対して相対的に上昇して空気吐出弁35が開き、下降する空気用ピストン32により空気用シリンダ20内の空気が加圧されて空気通路70を介して気液混合室71内に導入される。一方、ステム31が下降してポペット弁体Eを吸込み弁用の弁座に当接させるまで下降させるとともに、ポペット弁体Eがステム31に対して相対的に上昇して逆止弁81が開き、液用シリンダ21内の加圧液を吐出弁34を介して気液混合室に導入させ、ここで、気液を混合する。この際ポペット弁体Eは上端の逆止弁体がステム31内面に突設した縦突条内面に摺動してステム31に対して相対的に上昇する。気液混合室で混合された気液は、起泡部材72を通過して発泡し、ノズル44より泡として吐出される。
【0039】
吐出ヘッド33の押圧を解除すると、コイルスプリングsの付勢力により作動部材Dが上昇し、その際空気用ピストン32がステム31に対して相対的に下降して空気吐出弁35が閉じ、空気用シリンダ20内の負圧化によって外気導入弁36が開いて外気が空気用シリンダ20内に導入される。一方、ステム31の上昇によりポペット弁体Eは上昇し、吸込み弁80が開いて負圧化した液用シリンダ21内に容器体100 内の液が導入され、その際吐出弁34は閉じる。ポペット弁体Eはその下部外周に突設した係止突部がコイルスプリングsの下面に当接するまで上昇するが、その後はステム31に対して、逆止弁体が逆止弁用の弁座に当接するまで相対的に下降する。
【0040】
図3乃至図5は他の例を示し、図1の例に於いて、突出部60の形態が相違する例を示す。本例に於いて突出部60は、下面基端部を吐出ヘッド周壁部43の下端部と略同レベルに位置させるとともに、下面から前面を漸次上昇する下向き凸形態の湾曲面61に形成した上端及び後端開口の箱型をなした中空箱体63として構成しており、吐出ヘッド33と別体に形成して吐出ヘッド33に嵌着した突出部材64の一部として構成している。
【0041】
突出部材64は、突出部60の両側より吐出ヘッド周壁部43外周に嵌合させた一対の固定腕65を備え、また、突出部60と連結帯66を介して連結するとともに、ノズル44の先端に嵌着させた落下防止筒67を備えている。また、中空箱体63の底部には排水用の透孔68を穿設している。その他の構成は図1の例と同様であるため、同符号を付して説明を省略する。
【0042】
図6及び図7は更に他の例を示すもので、本例で液吐出用のポンプの例を示す。容器体100 内には公知のポンプ機構を備え、作動部材Dを上下動させることで、収容液をノズル44から吐出する如く構成したものである。この場合の突出部60も図1と類似の構成をなしている。
【符号の説明】
【0043】
1…ポンプ
A…装着キャップ
10…周壁、11…頂壁、12…ガイド筒、13…第1シール突条
B…シリンダ部材
20…空気用シリンダ、21…液用シリンダ、22…パイプ嵌合筒
C…パイプ
D…作動部材
30…液用ピストン、31…ステム、32…空気用ピストン、33…吐出ヘッド、34…吐出弁、
35…空気吐出弁、36…外気導入弁
40…縦筒、41…頂板、42…垂壁部、43…周壁部、44…ノズル、
50…シール材、51…フランジ、52…嵌合筒部、53…第2シール突条
60…突出部、61…湾曲面、62…板状突起、63…中空箱体、64…突出部材、65…固定腕、
66…連結帯、67…落下防止筒、68…透孔
70…空気通路、71…気液混合室、72…起泡部材
E…ポペット弁体
80…吸込み弁、81…逆止弁
F…ストッパー
90…嵌合部、91…摘み部
100 …容器体
101 …胴部、102 …肩部、103 …口頸部
s…コイルスプリング


【特許請求の範囲】
【請求項1】
頂壁(11)中央にガイド筒(12)を起立した装着キャップ(A)を容器体(100)の口頸部(103)に嵌合させることで容器体(100)に装着し、ガイド筒(12)外周に周壁部(43)を上下動可能に垂設した吐出ヘッド(33)を上端に嵌着するとともに、上方付勢状態で押し込み可能に設けられた作動部材(D)を備え、作動部材(D)の上下動により容器体(100)内の内容物を吐出ヘッド(33)のノズル(44)より吐出するポンプであって、ノズル(44)突設側の周壁部(43)外方に、ガイド筒(12)への手の近接防止意識を喚起する突出部(60)を設けたことを特徴とするポンプ。
【請求項2】
突出部(60)を、吐出ヘッド(33)のノズル(44)側周壁部(43)より外方へ突設するとともに、下面基端部を吐出ヘッド周壁部(43)の下端部と略同レベルに位置させ、且つ、下面から前面を漸次上昇する下向き凸形態の湾曲面(61)に形成した板状突起(62)で構成した請求項1記載のポンプ。
【請求項3】
板状突起(62)を複数突設した請求項2記載のポンプ。
【請求項4】
突出部(60)を、下面基端部を吐出ヘッド周壁部(43)の下端部と略同レベルに位置させるとともに、下面から前面を漸次上昇する下向き凸形態の湾曲面(61)に形成した上端及び後端開口の箱型をなす中空箱体(63)で構成し、吐出ヘッド(33)と別体に形成して吐出ヘッド(33)に嵌着した突出部材(64)の一部として構成した請求項1記載のポンプ。
【請求項5】
突出部材(64)は、突出部(60)の両側より吐出ヘッド周壁部(43)外周に嵌合させた一対の固定腕(65)と、突出部(60)と連結帯(66)を介して連結するとともに、ノズル(44)の先端に嵌着させた落下防止筒(67)とを備えている請求項4記載のポンプ。
【請求項6】
ガイド筒(12)の外周上端部と吐出ヘッド(33)の周壁部(43)内周下端部との間に、作動部材(D)の最上昇位置では互いに圧接シールし、作動部材(D)を押し下げた際には互いに離間してシール解除するシール部を設けた請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のポンプ。
【請求項7】
装着キャップ(A)の頂壁(11)と吐出ヘッド(33)の周壁部(43)下端との間のガイド筒(12)外周に、作動部材(D)の押し下げを防止するストッパー(F)を着脱可能に設けた請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−12040(P2012−12040A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−148096(P2010−148096)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】