説明

マイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫及びマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置

【課題】従来の解凍手段は解凍時に凍結水分が融けてそのまま水となって出る他、冷凍食品の細胞が破壊された液、凍結血液が融けた液などが混じった所謂「ドリップ」の量が極めて多く、食品の鮮度、味等が損なわれ、変色が生じ雑菌が繁殖し易くなるなど食品の食味、食感、外観を損ない賞味・保存期間を著しく短縮する課題があった。
【解決手段】
断熱構成庫体1に冷凍機5及び/又はヒーター9、送風機6、超音波加湿器17等を備えると共に冷凍食品2を載置する複数段の棚板3を配置し、庫体1内壁面に、アルミ板15の表面にトルマリンの粉末・粒子10aを付着したトルマリンプレート10の裏面側に加熱ヒーター13を備えたマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置を備えて構成した、マイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫、及び、マイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置によって課題を解決した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、断熱構成とした庫体に、庫内の温度調節をする冷凍機及び/又はヒーター、庫内空気を循環する送風機、マイナスイオンミストを発生し及び/又は庫内の湿度を調節する超音波加湿器を備えると共に、同庫内に冷凍食品を載置する複数段の棚板を備えた棚及び/又は複数段の棚板を備えた台車を配置し、該庫内の前記棚及び/又は台車と相対する壁面に、アルミ板の表面にトルマリンの粉末・粒子を付着したトルマリンプレートの裏面側に加熱ヒーターを備え、該加熱ヒーターによりアルミ板を介してトルマリンの粉末・粒子を設定温度に加熱するようにしたマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置を備えて構成した、マイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫に係る。
【0002】
また、本発明は、アルミ板の表面にトルマリンの粉末・粒子を付着したトルマリンプレートの裏面側に加熱ヒーターを備え、該加熱ヒーターによりアルミ板を介してトルマリンの粉末・粒子を設定温度に加熱するように備えたマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置に係る。
【背景技術】
【0003】
冷凍食品を解凍する場合、その食品の素材自体の鮮度を落とさず、味、色、外観を損なわず、また、冷凍食品の解凍時に必然的に生じるドリップの発生量が少ない状態に解凍することが望ましいとされ、従来、下記のような解凍手段が一般的に行なわれている。
1、冷凍食品を水槽等の設定温度の水中に設定時間浸漬する。
2、冷凍食品に温風・冷風をあてたり、流水をかけたりして解凍する。
3、冷凍食品をヒーター等の熱により加熱解凍する。
4、冷凍食品を高周波・マイクロ波(振動)を利用して解凍する。
5、高電圧を利用して発生したマイナスイオン空気を冷凍食品に当てて解凍する。
【0004】
前記マイナスイオンが細胞活性作用により細胞破壊を防ぐ効果があり、還元作用により殺菌・滅菌・除菌効果があるため、冷凍食品の解凍時の鮮度保持に優れた効果があることが知られているが、従来はマイナスイオン発生装置に高電圧を使用(例・特公平5−77387号)するため、常に、装置、冷凍食品側に安全性のための絶縁構造対応が必要とされて、構造的制約が多くコスト高となり、また、使用者が頻繁に強い静電気ショックを受ける点で嫌われる課題があった。
【0005】
近時、トルマリン(電気石)の特性を利用して、マイナスイオンを発生させることが知られている。トルマリンは、ナトリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、リチウム、アルミニウム、ホウ素、珪素、水素、フッ素等を含み、トルマリンが水に溶けると水をミネラル化させることが知られ、特に、「電気石」の名の通り、永久的に静電気を発生しており、該静電気はマイナスイオンを発生することが知られ、このトルマリンによって発生したマイナスイオンは、界面活性作用を有し、細胞活性、滅菌・殺菌、除塵、調湿等の作用を発揮することが知られているため、冷凍食品の有効な解凍に応用されつつある。
【0006】
また、トルマリンは常に波長4〜25μm(マイクロメーター)の中間遠赤外線を放射しているが、前記4〜25μm(マイクロメーター)の中間遠赤外線は「育成遠赤外線」とも呼ばれ、特に生物の細胞活性化に有効であることが知られている。
【0007】
遠赤外線は電磁波(波長4〜1000μm)であり、それ自体に温度がないが、食品等の有機物を透過して水分子を振動し水分子同士の振動摩擦で発熱する。その発熱温度は有機物の外面(例えば庫内温度)と内部と同一(即ち内外温度が均等)となり、該温度より上昇も低下もしない特性がある。
【0008】
また、トルマリンの温度を高くするとマイナスイオンの発生・遠赤外線の放射が活発になることが知られているが、これまで、トルマリンを加熱してマイナスイオンの発生・遠赤外線の放射を活性化することを、実用化した例は皆無であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特公平5−077387号公報
【特許文献2】特開平9−110468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記従来の解凍手段([0003]項記載)は、冷凍食品の外部と内部の温度が均等に解凍せず、外部が解凍しても内部が未解凍であったり、または、その逆であったりして、冷凍食品の細胞破壊の要因となり、そのためドリップ(解凍過程で冷凍食品の結凍氷が融けだした水、及び凍った細胞が解凍過程で壊れて出た液、融けだした血液等からなる液体。)の量が多くなり、また、鮮度、味等が損なわれ、変色が生じ、雑菌が繁殖しやすくなって、食品の賞味期間を短縮する等の課題があった。
【0011】
上記のトルマリンが発するマイナスイオン及び遠赤外線の特性については、その特性を冷凍食品の解凍に活用することが出来る有効な手段、特に、食品解凍の適正温度条件(例、−2℃〜+5℃)においてトルマリンが発するマイナスイオン及び遠赤外線を活用することが出来る有効な手段が未だ提供されていないことが大きな課題であった。
【0012】
また、トルマリンの温度を高くするとマイナスイオンの発生・遠赤外線の放射が活性化することは知られているが、これまで、トルマリンを、目的をもって、加熱してマイナスイオンの発生・遠赤外線の放射を活性化することを、食品の解凍につき実用化した例は皆無であって、本発明が最初であり、当然、その適正温度については全く解明されていなかった。よって、実用化することが課題であり、特に、適正温度を解明することが課題であった。なお、本発明が試行錯誤の上解明した、本発明におけるトルマリンプレートの場合の適正温度は20℃〜80℃である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1に係る発明はマイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫に係る発明であり、請求項2〜請求項7に係る発明は請求項1の従属項発明である。
【0014】
請求項1の発明は、断熱構成とした庫体に、庫内の温度調節をする冷凍機及び/又はヒーター、庫内空気を循環する送風機、マイナスイオンミストを発生し及び/又は庫内の湿度を調節する超音波加湿器を備えると共に、同庫内に冷凍食品を載置する複数段の棚板を備えた棚及び/又は複数段の棚板を備えた台車を配置し、該庫内の前記棚及び/又は台車と相対する壁面に、アルミ板の表面にトルマリンの粉末・粒子を付着したトルマリンプレートの裏面側に加熱ヒーターを備え、該加熱ヒーターによりアルミ板を介してトルマリンの粉末・粒子を設定温度に加熱するようにしたマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置を備えて構成したことを特徴とする、マイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫によって課題を解決したものである。
【0015】
請求項2の発明は、断熱構成とした庫体に、庫内の温度調節をする冷凍機及び/又はヒーター、庫内空気を循環する送風機、マイナスイオンミストを発生し及び/又は庫内の湿度を調節する超音波加湿器を備えると共に、同庫内に冷凍食品を載置する複数段の棚板を備えた棚及び/又は複数段の棚板を備えた台車を配置し、該庫内の前記棚及び/又は台車と相対する壁面に、アルミ板の表面にトルマリンの粉末・粒子を付着したトルマリンプレートの裏面側に加熱ヒーターを備え、該加熱ヒーターによりアルミ板を介してトルマリンの粉末・粒子を設定温度に加熱するようにしたマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置を備え、
【0016】
前記冷凍機及び/又はヒーターで庫内を設定温度に調節すると共に前記超音波加湿器でマイナスイオンミストを発生し及び/又は湿度を調節した庫内空気を、送風機で庫内の複数段の棚板の間を通過するように送風して庫内を循環し、該循環空気を前記マイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置のトルマリン粉末・粒子に接触・衝突してマイナスイオンを発生し、
【0017】
前記の超音波加湿器のマイナスイオンミスト及びトルマリンプレートのマイナスイオンを含有した循環空気を前記複数段の棚板に載せた冷凍食品に接触・衝突し、冷凍食品の表面周囲の循環空気温度を極低温の冷凍食品で氷点に冷却して、冷凍食品表面にミストを雪の結晶状に氷結着霜して設定厚の霜の層を生成し、
【0018】
該霜の層の表面側に接触・衝突する循環空気の温度が霜の層の雪状結晶の無数の枝を伝って冷凍食品に熱伝導すると共に雪状結晶の無数の枝の間を通過して直接冷凍食品表面に熱伝導して、冷凍食品の温度を上昇して解凍すると同時に冷凍食品の極低温で解凍水分を氷結して霜の層を増殖する一方で、継続して接触・衝突する循環空気の温度が雪状結晶の無数の枝の間を通過するときに無数の枝に接触し熱伝導して、雪状結晶を水滴化すること無しに蒸発・気化し、
【0019】
前記冷凍食品表面側からの霜の層の生成作用と霜の層の表面側からの霜の水滴化しない蒸発・気化作用との両作用の循環で、霜を融水の発生無しに蒸発・気化することを繰返して、冷凍食品の温度を徐々に循環空気の温度を近づけ、もって、冷凍食品をドロップの発生なしに解凍し、
【0020】
また、前記の冷凍食品の解凍を循環空気に含有する超音波加湿器のマイナスイオン及びトルマリンプレートのマイナスイオンの細胞活性作用により冷凍食品の細胞破壊を防ぎ、還元作用により冷凍食品の酸化・腐敗を防いで食品の鮮度を保ちつつ行う一方、
【0021】
前記マイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置のトルマリンを加熱ヒーターで加熱してマイナスイオン発生・遠赤外線放射を活性化し、該遠赤外線を複数段の棚板に載せた冷凍食品に接触・衝突・透過せしめ、遠赤外線の特性で冷凍食品の外表面部だけでなく内部・芯部の全体を均等温度に加熱して冷凍食品を解凍するようにしたものであり、
【0022】
前記各作用の相乗作用によって、冷凍食品を効率的に解凍するようにしたことを特徴とする、請求項1のマイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫により冷凍食品を解凍する方法によって課題を解決したものである。
【0023】
請求項3の発明は、前記超音波加湿器は、超音波加湿器、超音波ミスト発生器、若しくは超音波霧化器と称される加湿器であり、超音波により水の表面張力を減少させ規則的分裂を行って極めて微細な霧(ミスト)を生成する過程で水分子をマイナスイオン化し、該マイナスイオン水分子のミストを庫内に供給して循環空気をマイナスイオン化するものであり、及び/又は庫内の湿度を調節するものであることを特徴とする、請求項1のマイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫によって課題を解決したものである。
【0024】
請求項4の発明は、遠赤外線放射物を加熱すると温度上昇に比例して遠赤外線の放射が増加する特性を利用し、前記マイナスイオン発生・遠赤外線放射装置のトルマリンを加熱ヒーターで設定温度加熱することによって、マイナスイオン発生及び波長4〜25μm(マイクロメーター)の範囲の遠赤外線の放射をより活性化するようにしたことを特徴とする、請求項1のマイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫によって課題を解決したものである。
【0025】
請求項5の発明は、前記マイナスイオン発生・遠赤外線放射装置のトルマリンを加熱ヒーターで加熱する設定温度は、20℃内外〜80℃内外が適していることを特徴とする、請求項1のマイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫によって課題を解決したものである。
【0026】
請求項6の発明は、前記庫内の設定温度は、冷凍食品の種類、数量、冷凍温度(通常−60℃内外〜−20℃内外)、その他の条件によって左右されるが、標準的容量の業務用解凍庫で冷凍マグロを解凍する場合、−2℃内外〜5℃内外が適していることを特徴とする、請求項1のマイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫。
【0027】
請求項7の発明は、前記冷凍機及び/又はヒーター、超音波加湿器、循環空気等で庫内を常に適正な温度及び湿度に自動調整して冷凍食品をむら無く効率的に解凍すると共に、冷凍機及び/又はヒーターにより設定温度調整して解凍に引続き食品の鮮度を保持したまま冷蔵する冷蔵庫として使用し、若しくは、広範囲設定温度に温度調整して冷凍食品を解凍に引続き発酵させる発酵室として使用し得るように備えたことを特徴とする、請求項1のマイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫によって課題を解決したものである。
【0028】
請求項8の発明はマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置に係る発明であり、請求項9、請求項10は請求項8の従属項発明である。
【0029】
請求項8の発明は、アルミ板の表面にトルマリンの粉末・粒子を付着してトルマリンプレートを設け、該トルマリンプレートの裏面側に加熱ヒーターを備えてなり、該加熱ヒーターによりアルミ板を介してトルマリンの粉末・粒子を設定温度に加熱することにより、マイナスイオン発生及び遠赤外線放射を活性化するように備えたことを特徴とする、マイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置によって課題を解決したものである。
【0030】
請求項9の発明は、前記トルマリンプレートは、アルミ板の表面にトルマリンの粉末・粒子を接着、塗装その他の付着手段で直接付着したもの、若しくは、予めトルマリン粉末・粒子を付着したシート若しくはフイルムをアルミ板の表面に張設したものである
請求項8のマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置によって課題を解決したものである。
【0031】
請求項10の発明は、前記加熱ヒーターは、1.アルミ板の裏面に電熱線を配設し、その配設面を断熱シートで被覆したもの、2.プリント配線又は電熱線配線のプレート、シート若しくはフイルム、3.全面的に発熱する発熱プレート、発熱シート若しくは発熱フイルムであることを特徴とする、請求項8のマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置によって課題を解決したものである。
【発明の効果】
【0032】
本発明は、超音波加湿器で生成したマイナスイオンミストを含有した循環空気を前記複数段の棚板に載せた冷凍食品に接触・衝突し、冷凍食品の表面周囲の循環空気温度を極低温の冷凍食品で瞬時に氷点に冷却して、冷凍食品表面にミストを雪の結晶状に氷結着霜して設定厚の霜の層を生成し、該霜の層の表面側に接触・衝突する循環空気の温度が霜の層の雪状結晶の無数の枝を伝って冷凍食品に熱伝導すると共に雪状結晶の無数の枝の間を通過して直接冷凍食品表面に熱伝導して、冷凍食品の温度を上昇して解凍すると同時に冷凍食品の極低温で解凍水分を氷結して霜の層を増殖する一方で、続いて接触・衝突する循環空気の温度が雪状結晶の無数の枝の間を通過するときに無数の枝に接触し熱伝導して、雪状結晶を水滴化すること無しに蒸発・気化し、前記冷凍食品表面側からの霜の層の生成作用と霜の層の表面側からの霜の水滴化しない蒸発・気化作用との両作用の循環で、霜を融水の発生無しに蒸発・気化することを繰返して、冷凍食品の温度を徐々に循環空気の温度を近づけ、もって、冷凍食品をドロップの発生なしに解凍し得る、画期的に優れた特徴がある。
【0033】
本発明は、超音波加湿器で生成するマイナスイオン化したミスト及び、マイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置のトルマリンの静電気作用で、常時、継続して大量のマイナスイオンを発生供給し庫内循環空気と共に効率的に冷凍食品に接触させることができ、よって、マイナスイオンの細胞活性作用により冷凍食品の細胞破壊を防ぎ、還元作用により冷凍食品の酸化・腐敗を防いで食品の鮮度を保ちつつ解凍することが出来る優れた効果がある。
【0034】
トルマリンが放射する遠赤外線の特性により、冷凍食品は、その表面温度が庫内温度(例えば解凍適正温度として設定した−2℃〜5℃の範囲)まで加熱され同一となった時点で、それ以上温度上昇することがなく、冷凍食品内部へ熱移動した分だけ受熱することになり、よって、冷凍食品の表面は設定温度に調節した庫内循環空気と触れた直後から短時間で該温度に接近すると共に、遠赤外線の透過で短時間で冷凍食品の内部を前記表面温度と均等温に加熱し、そして、加熱時間がオーバーしても設定庫内温度以上に温度上昇することがないので、短い時間で冷凍食品の表面から内部までを均等温に加熱することができ、即ち、前記解凍適正温度に加熱して、その食品の素材自体の鮮度を落とさず、味、色、外観を損なわず、また、冷凍食品の解凍時に必然的に生じるドリップの発生が無しに解凍することでき、その結果、前記ミストによる雪結晶状の霜の層の融水化することなく蒸発・気化する作用と相俟って、冷凍食品の解凍時のドリップの発生をほぼゼロにすることができ、よって、冷凍食品の解凍手段として最適な特徴がある。
【0035】
本発明は、マイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置のトルマリンプレートのアルミ板の裏面側に加熱ヒーターを設置して、トルマリンを設定温度(実施例、20℃内外〜80℃内外)に加熱するようにしたので、加熱による温度上昇によってトルマリンのマイナスイオン発生・遠赤外線放射を活性化することができ、冷凍食品の表面から内部までを均等温に加熱する作用を促進して、冷凍食品の解凍を著しく効率化し得る優れた効果ある。
なお、実施例では20℃〜80℃が好適である。
【0036】
遠赤外線はアルミ板等の金属板は透過せず反射されるので、本発明のトルマリンプレートの表面側から放射される遠赤外線は、庫内壁面等の金属面で反射して庫内を縦横に照射して冷凍食品の解凍を促進する効果がある。
【0037】
トルマリンは常に遠赤外線を放射しており、その遠赤外線は波長4〜25μmの中間赤外線(「育成赤外線」とも言われている。)であり、生物の細胞を活性化・賦活する働きがあるため、上記マイナスイオン効果と遠赤外線効果との相乗的作用によって魚貝類、肉類、野菜類等の生鮮食品、パン、ケーキ、麺類等のあらゆる冷凍食品その他の解凍対象物の酸化・腐敗を防ぎ鮮度を保ちつつ有功かつ効率的に解凍できる効果がある。
【0038】
マイナスイオンはその優れた細胞活性作用により冷凍食品の細胞破壊を防ぎ、還元作用により冷凍食品の酸化・腐敗を防ぐ効果に優れ、また、遠赤外線は生物の細胞を活性化・賦活する効果があるため、解凍は衛生的かつ食品を害することなく行われ、解凍後の低温保冷においても菌の増殖、繁殖を防ぎ安全かつ長時間の貯蔵を可能にする効果がある。
【0039】
本発明は、冷凍機及び/又はヒーター、超音波加湿器、循環空気等で庫内を常に適正な温度(例、−2℃〜5℃の範囲)及び湿度に自動調整して冷凍食品をむら無く効率的に解凍することができる効果があり、
また、解凍終了後に冷凍機及び/又はヒーターにより例えば解凍に引続き温度を〜10℃内外の範囲に温度調整して「冷蔵庫」として使用でき、解凍済み食品の鮮度を長時間保持することができる利便性があり、
更に、冷凍機及び/又はヒーターにより例えば解凍に引続き温度を〜40℃内外の範囲に温度調整して「発酵室」として使用でき、例えば冷凍パン生地を解凍に引続き庫内温度を調節しつつ40℃位まで上昇してパン生地の表面及び芯部を同時に発酵させ、これによりパンの品質、風味を一層向上することができる利便性がある。
【0040】
本発明は、電力消費量(料)、水使用量(料)が極めて少なくて済み、また、人件費も冷凍食品の入出庫作業の外は全自動で不要であるため、ランニングコストを極めて低く抑えることができ、優れた環境対策効果、省エネ効果、省コスト効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1は本発明マイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫の実施例の縦断正面説明図である。(実施例1)
【図2】図2はマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置(図1の庫内壁面に備えた)の実施例の一部拡大断面図である。(実施例2)
【発明を実施するための形態】
【0042】
冷凍食品を、ドロップの発生なしに、また、鮮度を保持し、食味を損なわずに、効率的に解凍せんとする目的を、本発明に係るマイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫によって、即ち、断熱構成とした庫体に、庫内の温度調節をする冷凍機及び/又はヒーター、庫内空気を循環する送風機、マイナスイオンミストを発生し及び/又は庫内の湿度を調節する超音波加湿器を備えると共に、同庫内に冷凍食品を載置する複数段の棚板を備えた棚及び/又は複数段の棚板を備えた台車を配置し、該庫内の前記棚及び/又は台車と相対する壁面に、アルミ板の表面にトルマリンの粉末・粒子を付着したトルマリンプレートの裏面側に加熱ヒーターを備え、該加熱ヒーターによりアルミ板を介してトルマリンの粉末・粒子を設定温度に加熱するようにしたマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置を備えて構成したことを特徴とする本発明マイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫によって実現した。
【実施例1】
【0043】
図1は、本発明マイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫の実施例の縦断正面説明図であり、図2は図1に備えたマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置の一部拡大断面図である。
符号、1は実施例マイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫の庫体、2は冷凍食品、3は棚板、4は台車、5は冷凍機(庫内温度の調節)、6は送風機、7はダクト、8は風向板、9はヒーター(庫内温度の調節)、10はトルマリンプレート、10aはトルマリン(粉末・粒子)、11は循環空気、12はマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置、13は加熱ヒーター(シート、フイルム、配線など)、14は断熱シート、15はアルミ板、16は遠赤外線、17は超音波加湿器、17aはミスト(霧)吐出口、18はドレンを示す。
【0044】
以下、本発明を、マイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫の実施例1の構成により冷凍食品を解凍する方法の実施例につき説明する。
(図1、図2を参照。)
本発明マイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫において、例えば、その庫体1を断熱パネル等の断熱材で断熱構成とし、正面側に出入口扉(図示せず)を取付け、該庫体1に庫内の温度調節をする冷凍機5及び/又はヒーター9、庫内空気11を循環する送風機6、ダクト7、循環空気の方向付けをする風向板8、庫内の湿度を調節しマイナスイオンミストを生成する超音波加湿器17を備えると共に、庫内に冷凍食品2を載置する複数段の棚板3を備えた棚及び/又は複数段の棚板3を備えた台車4(図示例)を配置し、該庫内の前記棚板3と相対する壁面に、アルミ板15の表面側にトルマリンの粉末・粒子10aを付着したトルマリンプレート10の裏面側に加熱ヒーター(シート、フイルム、配線など)13を備え、該加熱ヒーター13によりアルミ板15を介してトルマリンの粉末・粒子10aを設定温度に加熱するようにしたマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置12を備えたものであり、断熱シート14で加熱ヒーター13を被覆して加熱による庫体1への影響を防いだものである。
【0045】
前記マイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫において、前記冷凍機5及び/又はヒーター9で庫内を設定温度(例、−2℃〜+5℃)に調節すると共に前記超音波加湿器でマイナスイオンミストを発生し及び/又は湿度を調節した庫内空気を、送風機6で庫内の複数段の棚板3の間を通過するように送風して庫内を循環し、該循環空気11を前記マイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置12のトルマリン粉末・粒子10aに接触・衝突してマイナスイオンを発生し、
【0046】
前記の超音波加湿器17のマイナスイオンミスト及びトルマリンプレート10のトルマリン粉末・粒子10aのマイナスイオンを含有した循環空気11を前記複数段の棚板3に載せた冷凍食品2に接触・衝突し、冷凍食品2の表面周囲の循環空気11の温度を極低温の冷凍食品2で氷点に冷却して、冷凍食品2表面にミストを雪の結晶状に氷結着霜して設定厚の霜の層を生成し、
【0047】
該霜の層の表面側に接触・衝突する循環空気11の温度が霜の層の雪状結晶の無数の枝を伝って冷凍食品2に熱伝導すると共に雪状結晶の無数の枝の間を通過して直接冷凍食品2表面に熱伝導して、冷凍食品2の温度を上昇して解凍すると同時に冷凍食品2の極低温で解凍水分を氷結して霜の層を増殖する一方で、継続して接触・衝突する循環空気11の温度が雪状結晶の無数の枝の間を通過するときに無数の枝に接触し熱伝導して、雪状結晶を水滴化すること無しに蒸発・気化し、
【0048】
前記冷凍食品2表面側からの霜の層の生成作用と霜の層の表面側からの霜の水滴化しない蒸発・気化作用との両作用の循環で、霜を融水の発生無しに蒸発・気化することを繰返して、冷凍食品2の温度を徐々に循環空気11の温度を近づけ、もって、冷凍食品をドロップの発生なしに解凍し、
【0049】
また、前記の冷凍食品2の解凍を循環空気に含有する超音波加湿器17のマイナスイオン及びトルマリンプレート10のマイナスイオンの細胞活性作用により冷凍食品2の細胞破壊を防ぎ、還元作用により冷凍食品2の酸化・腐敗を防いで食品の鮮度を保ちつつ行う一方、
【0050】
前記マイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置12のトルマリン10aを加熱ヒーター13で加熱してマイナスイオン発生・遠赤外線放射を活性化し、該遠赤外線16を複数段の棚板3に載せた冷凍食品2に接触・衝突・透過せしめ、遠赤外線16の特性で冷凍食品2の外表面部だけでなく内部・芯部の全体を均等温度に加熱して冷凍食品2を解凍するようにしたものであり、
【0051】
前記各作用の相乗作用によって、冷凍食品を効率的に解凍するようにしたものである。
【0052】
前記超音波加湿器17は、超音波加湿器、超音波ミスト発生器、若しくは超音波霧化器と称される加湿器であり、超音波により水の表面張力を減少させ規則的分裂を行って極めて微細な霧(ミスト)を生成する過程で水分子をマイナスイオン化し、該マイナスイオン水分子のミストを庫内に供給して循環空気をマイナスイオン化するものであり、及び/又は庫内の湿度を調節するものである。
なお、効率の点を除き、通常の加湿器をもって前記超音波加湿器に代えることも可能である。
【0053】
本発明は、遠赤外線放射物を加熱すると温度上昇に比例して遠赤外線の放射が増加する特性を利用し、前記マイナスイオン発生・遠赤外線放射装置12のトルマリン10aを加熱ヒーター13で設定温度加熱することによって、マイナスイオン発生及び波長4〜25μm(マイクロメーター)の範囲の遠赤外線16の放射をより活性化するようにしたものである。
【0054】
前記マイナスイオン発生・遠赤外線放射装置12のトルマリン10aを加熱ヒーター13で加熱する設定温度は、実施例では20℃内外〜80℃内外が好適である。
【0055】
前記庫内の設定温度は、冷凍食品の種類(魚肉、獣肉など)、寸法数量(庫内で一度に解凍する)、冷凍食品の冷凍温度(通常−60℃内外〜−20℃内外)、その他の条件によって左右されるが、標準的容量の業務用解凍庫で、例えば冷凍マグロを解凍する場合、−2℃内外〜5℃内外が好適である。
【0056】
本発明マイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫は、必要に応じて、前記冷凍機5及び/又はヒーター9、超音波加湿器17、循環空気11等で庫内を常に適正な温度及び湿度に自動調整して冷凍食品2をむら無く効率的に解凍すると共に、冷凍機5及び/又はヒーター9により設定温度調整して解凍に引続き食品の鮮度を保持したまま冷蔵する「冷蔵庫」として使用し、若しくは、広範囲設定温度に温度調整して冷凍食品2を解凍に引続き発酵させる「発酵室」として使用し得るように備えたものである。
【0057】
なお、図1において、17aは超音波加湿器が生成するミストを庫内へ吐出するミスト吐出口であり、18は解凍等で庫内床に溜まった水を外部へ排出するドレンである。
【実施例2】
【0058】
本発明はマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置に係り、図2は本発明マイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置(実施例2)(実施例1のマイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫に備えた)の一部拡大断面図である。
符号、12はマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置、1はマイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫の庫体、10はトルマリンプレート、10aはトルマリン(粉末・粒子)、13は加熱ヒーター(シート、フイルム、配線など)、14は断熱シートを示す。
【0059】
本発明マイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置12は、アルミ板15の表面にトルマリンの粉末・粒子10aを付着してトルマリンプレート10を設け、該トルマリンプレート10の裏面側に加熱ヒーター13を備えてなり、該加熱ヒーター13によりアルミ板15を介してトルマリンの粉末・粒子10aを設定温度に加熱することにより、マイナスイオン発生及び遠赤外線放射を活性化するように備えたものである。
【0060】
前記トルマリンプレート10は、アルミ板15の表面にトルマリンの粉末・粒子10aを接着、塗装その他の付着手段で直接付着したもの、若しくは、予めトルマリン粉末・粒子10aを付着したシート(図示を省く)若しくはフイルム(図示を省く)をアルミ板15の表面に張設したものである。
【0061】
前記加熱ヒーター13は、
1.アルミ板の裏面に電熱線を配設し、その配設面を断熱シート14で被覆したもの(図示例)、
2.プリント配線又は電熱線配線のプレート、シート若しくはフイルム(図示を省く)、
3.全面的に発熱する発熱プレート、発熱シート若しくは発熱フイルム(図示を省く)など、アルミ板の裏面に設置するに適した加熱ヒーターであれば任意である。
【0062】
マイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置12において、マイナスイオン発生及び遠赤外線放射16を活性化するに適した、トルマリンの粉末・粒子10aを加熱する設定温度は、実施例では20℃〜80℃である。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、例えば、1坪以下の家庭、レストラン等用の小形冷凍食品解凍庫から、1坪以上〜数10坪以上の業務用の大形冷凍食品解凍庫・大形冷凍食品解凍倉庫、及び、解凍庫兼冷蔵庫、解凍庫兼発酵室として汎用し得るものである。
【符号の説明】
【0064】
1 実施例マイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫の庫体
2 冷凍食品
3 棚板
4 台車
5 冷凍機(庫内温度の調節)
6 送風機
7 ダクト
8 風向板
9 ヒーター(庫内温度の調節)
10 トルマリンプレート
10a トルマリン(粉末・粒子)
11 循環空気
12 マイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置
13 加熱ヒーター(シート、フイルム、配線等)
14 断熱シート
15 アルミ板
16 遠赤外線
17 超音波加湿器
17a ミスト(霧)吐出口
18 ドレン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
断熱構成とした庫体に、庫内の温度調節をする冷凍機及び/又はヒーター、庫内空気を循環する送風機、マイナスイオンミストを発生し及び/又は庫内の湿度を調節する超音波加湿器を備えると共に、同庫内に冷凍食品を載置する複数段の棚板を備えた棚及び/又は複数段の棚板を備えた台車を配置し、該庫内の前記棚及び/又は台車と相対する壁面に、アルミ板の表面にトルマリンの粉末・粒子を付着したトルマリンプレートの裏面側に加熱ヒーターを備え、該加熱ヒーターによりアルミ板を介してトルマリンの粉末・粒子を設定温度に加熱するようにしたマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置を備えて構成したことを特徴とする、
マイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫。
【請求項2】
断熱構成とした庫体に、庫内の温度調節をする冷凍機及び/又はヒーター、庫内空気を循環する送風機、マイナスイオンミストを発生し及び/又は庫内の湿度を調節する超音波加湿器を備えると共に、同庫内に冷凍食品を載置する複数段の棚板を備えた棚及び/又は複数段の棚板を備えた台車を配置し、該庫内の前記棚及び/又は台車と相対する壁面に、アルミ板の表面にトルマリンの粉末・粒子を付着したトルマリンプレートの裏面側に加熱ヒーターを備え、該加熱ヒーターによりアルミ板を介してトルマリンの粉末・粒子を設定温度に加熱するようにしたマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置を備え、
前記冷凍機及び/又はヒーターで庫内を設定温度に調節すると共に前記超音波加湿器でマイナスイオンミストを発生し及び/又は湿度を調節した庫内空気を、送風機で庫内の複数段の棚板の間を通過するように送風して庫内を循環し、該循環空気を前記マイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置のトルマリン粉末・粒子に接触・衝突してマイナスイオンを発生し、
前記の超音波加湿器のマイナスイオンミスト及びトルマリンプレートのマイナスイオンを含有した循環空気を前記複数段の棚板に載せた冷凍食品に接触・衝突し、冷凍食品の表面周囲の循環空気温度を極低温の冷凍食品で氷点に冷却して、冷凍食品表面にミストを雪の結晶状に氷結着霜して設定厚の霜の層を生成し、
該霜の層の表面側に接触・衝突する循環空気の温度が霜の層の雪状結晶の無数の枝を伝って冷凍食品に熱伝導すると共に雪状結晶の無数の枝の間を通過して直接冷凍食品表面に熱伝導して、冷凍食品の温度を上昇して解凍すると同時に冷凍食品の極低温で解凍水分を氷結して霜の層を増殖する一方で、継続して接触・衝突する循環空気の温度が雪状結晶の無数の枝の間を通過するときに無数の枝に接触し熱伝導して、雪状結晶を水滴化すること無しに蒸発・気化し、
前記冷凍食品表面側からの霜の層の生成作用と霜の層の表面側からの霜の水滴化しない蒸発・気化作用との両作用の循環で、霜を融水の発生無しに蒸発・気化することを繰返して、冷凍食品の温度を徐々に循環空気の温度を近づけ、もって、冷凍食品をドロップの発生なしに解凍し、
また、前記の冷凍食品の解凍を循環空気に含有する超音波加湿器のマイナスイオン及びトルマリンプレートのマイナスイオンの細胞活性作用により冷凍食品の細胞破壊を防ぎ、還元作用により冷凍食品の酸化・腐敗を防いで食品の鮮度を保ちつつ行う一方、
前記マイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置のトルマリンを加熱ヒーターで加熱してマイナスイオン発生・遠赤外線放射を活性化し、
該遠赤外線を複数段の棚板に載せた冷凍食品に接触・衝突・透過せしめ、遠赤外線の特性で冷凍食品の外表面部だけでなく内部・芯部の全体を均等温度に加熱して冷凍食品を解凍するようにしたものであり、
前記各作用の相乗作用によって、冷凍食品を効率的に解凍するようにしたことを特徴とする、
請求項1のマイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫により冷凍食品を解凍する方法。
【請求項3】
前記超音波加湿器は、超音波加湿器、超音波ミスト発生器、若しくは超音波霧化器と称される加湿器であり、超音波により水の表面張力を減少させ規則的分裂を行って極めて微細な霧(ミスト)を生成する過程で水分子をマイナスイオン化し、該マイナスイオン水分子のミストを庫内に供給して循環空気をマイナスイオン化するものであり、及び/又は庫内の湿度を調節するものであることを特徴とする、
請求項1のマイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫。
【請求項4】
遠赤外線放射物を加熱すると温度上昇に比例して遠赤外線の放射が増加する特性を利用し、前記マイナスイオン発生・遠赤外線放射装置のトルマリンを加熱ヒーターで設定温度加熱することによって、マイナスイオン発生及び波長4〜25μm(マイクロメーター)の範囲の遠赤外線の放射をより活性化するようにしたことを特徴とする、
請求項1のマイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫。
【請求項5】
前記マイナスイオン発生・遠赤外線放射装置のトルマリンを加熱ヒーターで加熱する設定温度は20℃内外〜80℃内外が適していることを特徴とする、
請求項1のマイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫。
【請求項6】
前記庫内の設定温度は、冷凍食品の種類、数量、冷凍温度(通常−60℃内外〜−20℃内外)、その他の条件によって左右されるが、標準的容量の業務用解凍庫で冷凍マグロを解凍する場合の設定温度は−2℃内外〜5℃内外が適していることを特徴とする、
請求項1のマイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫。
【請求項7】
前記冷凍機及び/又はヒーター、超音波加湿器、循環空気等で庫内を常に適正な温度及び湿度に自動調整して冷凍食品をむら無く効率的に解凍すると共に、冷凍機及び/又はヒーターにより設定温度調整して解凍に引続き食品の鮮度を保持したまま冷蔵する冷蔵庫として使用し、若しくは、広範囲設定温度に温度調整して冷凍食品を解凍に引続き発酵させる発酵室として使用し得るように備えたことを特徴とする、
請求項1のマイナスイオン・遠赤外線式冷凍食品解凍庫。
【請求項8】
アルミ板の表面にトルマリンの粉末・粒子を付着してトルマリンプレートを設け、該トルマリンプレートの裏面側に加熱ヒーターを備えてなり、該加熱ヒーターによりアルミ板を介してトルマリンの粉末・粒子を設定温度に加熱することにより、マイナスイオン発生及び遠赤外線放射を活性化するように備えたことを特徴とする、
マイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置。
【請求項9】
前記トルマリンプレートは、アルミ板の表面にトルマリンの粉末・粒子を接着、塗装その他の付着手段で直接付着したもの、若しくは、予めトルマリン粉末・粒子を付着したシート若しくはフイルムをアルミ板の表面に張設したものである
請求項8のマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置。
【請求項10】
前記加熱ヒーターは、1.アルミ板の裏面に電熱線を配設し、その配設面を断熱シートで被覆したもの、2.プリント配線又は電熱線配線のプレート、シート若しくはフイルム、3.全面的に発熱する発熱プレート、発熱シート若しくは発熱フイルムであることを特徴とする、
請求項8のマイナスイオン発生兼遠赤外線放射装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−183905(P2010−183905A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−24748(P2010−24748)
【出願日】平成22年1月19日(2010.1.19)
【出願人】(502009392)株式会社 日本プレハブ冷熱 (2)
【出願人】(509019196)ブソン ジャパン株式会社 (2)
【Fターム(参考)】