説明

マウス及びタッチ入力結合装置

【課題】マウス・タブレット兼用装置で、マウス使用時の操作性を改善する。
【解決手段】マウス・モード及びタブレット・モードで作動することが可能である入力装置1は、第1のハウジング20、第2のハウジング22、及び第1及び第2のハウジングを相互に連結させるヒンジ24を含み、第1及び第2のハウジングが1列に並んで位置するフラット位置と、第1と第2のハウジングが夾角を規定する逆V字位置との間で移動可能に構成される。制御装置は、フラット位置にある場合には、タブレットモードで動作し、逆V字位置にある場合には、マウスモードで動作するよう制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置、特に、マウス及びタッチ入力装置として使用することが可能である入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチ技術は、電子装置の中で広く使用される。台湾特許番号M361061, M356176, M326757、及び、台湾特許公開番号200842670は、少なくとも1つのタッチパッドが使用されるタイプのコンピューター・マウスの一般的な特許である。
【0003】
特に、台湾特許公開番号200842670は、本体及び本体の側端上に位置する制御機構を含む入力装置を示す。制御機構は、一端でマウス機能及び他端でタッチ機能として使用される。その上、制御機構は軸に関して回転することが可能であり、その軸は、トップの一端又は他端の一方の本体に関して本体の側端に垂直である。制御機構がトップ上でそのマウス機能サイドを有し、本体のトップ面と同一平面上にある場合には、入力装置はマウスとして使用される。一方、制御機構が本体軸に関して180度回転し、トップの上にそのタッチ機能サイドを有し本体のトップ面と同じ高さにある場合には、入力装置はタッチ入力装置として使用される。いかなる場合も、本体と制御機構がフラット位置で配置される場合に限り、その特許の入力装置はマウス・モード、あるいはタッチ・モードで機能することが可能である。
【0004】
人間工学を考えれば、フラットな構成は入力装置をマウスの用途に適さなくする。人間工学的な設計として、台湾特許番号M329206に記述される折り畳めるマウスは、マウス本体、支持部分、及び、支持部分とマウス本体とを接続するための回転構造を含む。マウスが折り畳められる場合には、支持部分を受け入れるために、マウス本体は側部にキャビティを有する。一方、支持部分がキャビティから引き離され、その部分がマウス本体から遠ざかった場合には、マウスが全体として、逆V字の位置になり、ユーザーの手のひらの内に快適に適合する。しかしながら、オリジナルの位置又は逆V字の位置にあることに関わらず、マウスはそれ自身たった1つの機能(すなわちマウス機能)のみを実行する。
【0005】
さらに、米国特許番号 6040820 は、トラックボール・マウス及びボール・マウスとして使用される入力装置に向けられる。入力装置は第1のハウジング及び第1のハウジングにヒンジで結合する第2のハウジングを含む。トラックボールは第1のハウジングに搭載される。第1と第2のハウジングが互いに折り畳まれる場合には、入力装置は、指が画面上のカーソルを制御するためにトラックボールを回転させることを可能にするトラックボール・マウスとして使用される。第1と第2のハウジングがフラットに広げられる場合には、トラックボールは、机と接触するために上下逆さまにされ、入力装置はボール・マウスとして使用される。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、タッチパッドとマウスの機能を統合した入力装置を提供する。入力装置は、概して本体、制御装置およびスイッチを含む。本体は第1のハウジング、第2のハウジング、及び、第1のハウジング及び第2のハウジングを回転自在に接続するヒンジを含む。本体は、第1と第2のハウジングが1列に並んで位置するフラット位置と、第1と第2のハウジングが夾角をその間に規定する逆V字位置との間で移動可能である。制御装置は本体に配置され、入力装置がマウス・モードで作動することを可能にする第1の入力機能と、 入力装置がタッチ・モードで作動することを可能にする第2の入力機能と提供する。スイッチは本体に配置され、制御装置に接続し、特に、本体がフラット位置で配置される場合には、制御装置に第1の入力機能を実行させ、本体が逆V字位置で配置される場合には、第2の入力機能を実行するために制御装置を切り替える。
【0007】
上述されるような入力装置の構造は、このように大部分は通常の構成である。本発明によれば、この構成は、対になり人間工学的な位置で入力機能を実行するために有利に使用される。
【0008】
本発明の以下の詳述な説明を参照することによって、本発明のさらなる特徴及び優位性が認識されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明は添付図面によって示され、対応する部分は同じ数字によって記載される。
【0010】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施形態に従う、フラット位置に広げられた入力装置の透視図である。
【図2】図2は、入力装置が逆V字位置で折り畳まれたことを示す図1の入力装置の他の透視図である。
【図3】図3は、長さ方向軸に沿って得られた図1の入力装置の側面図である
【図4】図4は、長さ方向軸に沿って得られた図2の入力装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1〜4に関して、本発明の好ましい実施形態に従う入力装置1は、本体2、制御装置3及びスイッチ4を含む。入力装置1は、コンピューターの画面上のカーソルを操作するために、有線若しくは無線接続によって、コンピューターに選択的に接続する。
【0012】
本体2は、第1のハウジング20、第2のハウジング22及びヒンジ24を含む。第1のハウジング20は、トップ平面202と、前部傾斜側面200を有する。第2のハウジング22は、トップ平面222と、第1のハウジング20の前部側面200に対向する後部傾斜側面220を有する。ヒンジ24は、第1のハウジング20の前部側面200と第2のハウジング22の後部側面220との間に位置し、第1のハウジング20と第2のハウジング22とを回転自在に接続する。そのため、本体2は、図1及び3に示すフラット位置と図2及び4に示す逆V字位置との間で移動可能である。本体2がフラット位置に広げられた場合には、第1及び第2のハウジング20及び22は1列に並んで位置し、第1のハウジング20のトップ平面202は、第2のハウジング22のそれと同一平面上にある。一方、本体2が逆V字位置に折り畳まれる場合には、第1及び第2のハウジング20及び22は、夾角をその間に規定し、図2及び4に示すように、第1のハウジング20の前部傾斜側面200は、第2のハウジング22の後部傾斜側面220に当接して、本体2を安定した状態で支持する。
【0013】
図1を参照すると、制御装置3は、本体2の第2のハウジング22に配置され、入力装置1がマウス・モードで作動することを可能にする第1の入力機能と、入力装置1がタッチ・モードで作動することを可能にする第2の入力機能と、を提供するよう構成される。スイッチ4も、本体2の第2のハウジング22に配置され、制御装置3に接続する。スイッチは、本体2がフラット位置で配置される場合には、制御装置3に第1の入力機能を実行させ、本体2が逆V字位置で配置される場合には、第2の入力機能を実行するために制御装置3を切り替えるように構成される。なお、スイッチ4は機械式若しくは光学式スイッチを用いることができ、例えば、前部傾斜側面200と後部傾斜側面220との接触を検知するよう配置すればよい。
【0014】
本実施形態において、第1及び第2のハウジング20及び22は両方ともタッチ・パネルから構成され、したがって、図1及び3に示すように、本体2がフラット位置にある場合には、第1及び第2のハウジング20及び22は、第1のハウジング20のトップ平面202、及び、第2のハウジング22のトップ平面222が同一平面にある1つのタッチ・パッドへ統合される。さらに、タッチ・モードで使用される間、入力装置1は、シングルタッチ又はマルチタッチ機能を使用する。
【0015】
図2及び4は、制御装置5がマウス機能を実行する場合の入力装置1が逆V字位置にある状態を示す。机に対する本体2の動きを検知するために、検出器205が入力装置1に使用される。検出器205は、ローラー検出器又は光学検知器(LED又はレーザーなど)でよい。制御装置3は、検出器205から検知された位置情報を受け取り、その後、カーソルの制御のためにコンピューターに転送することが可能である。更に、第1のハウジング20のトップ平面202は、従来のマウスの左ボタン及び右ボタンとして機能する2つのボタンエリアが形成されてもよい。そのため、入力装置1全体は従来のマウスに似ており、マウス・モードで使用することが可能である。入力装置1がマウス・モードである場合には、第1及び第2のハウジング20及び22のトップ平面が、さらにマルチタッチ機能を備えてもよいことに注意する。図1に示すように、制御装置3及びスイッチ4が両方とも第2のハウジング22に位置することも注意する。しかしながら、他の例において、制御装置3及びスイッチ4は両方とも第1のハウジング20に配置されてもよいし、別々に第1及び第2のハウジング20及び22に配置されてもよい。
【0016】
図1及び3に示すように、フラット位置に広げられ、又は、逆V字位置に折り畳まれた本体2全体を有するために、第1及び第2のハウジング20及び22が互いに関連のあるヒンジに関して容易に回転することが可能であるように、ヒンジ3は横方向に配置される。好ましくは、第1のハウジング20が第2のハウジング22より小さな長さを有する一方、第1及び第2のハウジング20及び22は同じ幅を有することにより、逆V字位置の場合に、本体1がユーザーの手のひらに快適に適合させればよい。
【0017】
本発明の特定の実施形態が示され記述されたが、変更がなされる可能性が認識されるだろう。それは、本発明の趣旨および範囲内に生じるような変更をカバーするクレームで意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のハウジングと、第2のハウジングと、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングを回転自在に接続するヒンジと、を有し、前記第1及び前記第2のハウジングが1列に並んで位置するフラット位置と、前記第1及び前記第2のハウジングが夾角をその間に規定する逆V字位置との間で移動可能である本体と、
前記本体に配置され、前記入力装置がマウス・モードで作動することを可能にする第1の入力機能と、 前記入力装置がタッチ・モードで作動することを可能にする第2の入力機能と、を提供する制御装置と、
前記本体に配置され、前記制御装置に接続し、前記本体が前記フラット位置で配置される場合に、前記制御装置に前記第1の入力機能を実行させ、前記本体が逆V字位置で配置される場合に、前記第2の入力機能を実行するために制御装置を切り替えるスイッチと、
を含むことを特徴とする入力装置。
【請求項2】
前記第1のハウジングはトップ平面と、前部傾斜側面を有し、前記第2のハウジングは、トップ平面と、後部傾斜側面を有し、前記本体が逆V字位置で配置される場合には、前記第1のハウジングの前記前部傾斜側面は、前記第2のハウジングの前記後部傾斜側面に接することを特徴とする請求項1の入力装置。
【請求項3】
前記第1及び前記第2のハウジングがフラットに並んで配置される場合には、前記第1のハウジングのトップ平面は、前記第2のハウジングのトップ平面と同一平面にあることを特徴とする請求項2の入力装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−43114(P2012−43114A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−182761(P2010−182761)
【出願日】平成22年8月18日(2010.8.18)
【出願人】(504037461)ギガ−バイト テクノロジー カンパニー リミテッド (28)
【Fターム(参考)】