説明

マクロ・セルにおけるスモール・セルの帯域内オーバーレイのための方法

マクロ・セル(505)に関連するフレームの多数の符号に基づいて2進シーケンスを決定することを含む方法が提供される。方法は、2進シーケンスに対して自己相関計算を実行することをさらに含む。方法は、自己相関計算の最小値に基づいて時間オフセット(540)を決定することをさらに含む。方法は、複数のスモール・セルに対して時間オフセットを含む制御信号を同報送信することをさらに含む。方法は、マクロ・セルに関連するフレームに関連する時間オフセットを含む制御信号を受信することをさらに含む。方法は、マクロ・セルに関連するフレームと同期されて時間オフセットだけ時間をずらされた、スモール・セル(510)に関連するフレームを伝送することをさらに含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、ワイヤレス・ネットワークにおけるマクロ・セル内のスモール・セル展開に関する。
【背景技術】
【0002】
移動無線の周波数帯は不足しており、貴重なリソースである。1980年代に商用の移動無線通信が開始された後、加入者の数は指数関数的に増加している。基礎となる無線技術もまた、速いペースで成長してきた。従来の音声通信に加えて、データ、ビデオ、およびリアルタイムのゲームが導入されてきた。
【0003】
これらの新しいサービスは、従来の音声サービスより単位時間あたりに伝送されるビット数が比較的、より高い必要がある。ビット伝送速度に対するより高い需要を達成するために2つの主な方法がある。第1に、(たとえば、複数の伝送および受信用アンテナに基づく)先進技術を使用したスペクトルの効率的な使用であり、第2に、より大きな周波数帯の使用である。周波数スペクトルはすでにいっぱいであるため、多くの場合、後者は実現可能ではない。
【0004】
1980年代にセルの概念が導入されたことで、周波数スペクトルの効率的な再使用が可能になった。サービス・エリアは、セルのクラスタへとさらにグループ化される6角形のセルのグリッドに分割することができる。周波数帯は、クラスタ内で割り当て、クラスタ間で再利用できるため、同一チャネル干渉をインテリジェントに低く維持することができる。
【0005】
次世代のワイヤレス技術は、干渉に対してより堅牢である符号分割多元接続(CDMA)技術に基づいており、全体的な周波数の再使用またはセルをまたがった同じ周波数の再使用が、第2世代および第3世代のCDMAネットワークに導入された。
【0006】
直交周波数分割多重化(OFDM)技術は、将来的な第4世代または国際移動体通信(IMT)−Advancedネットワークで使用される技術である。OFDMはスペクトル的に効率が良い方式であり、また、多重アンテナ技術(MIMO)により適しているが、OFDMは干渉により弱い。したがって、セルをまたがって周波数スペクトルを効率的かつインテリジェントに使用することが、OFDMネットワークの展開を成功させるために重要である。
【0007】
スペクトル効率を改善するため、つまり言いかえると、OFDM方式の周波数を再利用するために、多大な研究努力がなされてきた。たとえば、断片的な周波数の再利用(FFR:fractional frequency reuse)(動的および静的)、セル間干渉制御(ICIC)、およびスモール・セル展開(異種ネットワーク)など、複数の解決策が提案されてきた。
【0008】
FFRは、セルの特定エリアに対してスペクトルの一部を使用する。スペクトルの一部は、動的に変更されるか、または静的に割り当てられる。スペクトルが動的に割り当てられる場合、割り当てに関する決定を下すために、周囲のセルからのアップ・リンク制御信号を使用することができる。
【0009】
ICICでは、セルは、バックホール通信用インターフェースを経由して周波数帯の一部の測定基準(たとえばチャネル品質インジケータ(CQI))を定期的に共有する。セルは、自身の測定、および周囲のセルから受信した情報から周波数帯を割り当てる決定を下す。
【0010】
より大きなマクロ・セル内でスモール・セルを展開すると、スペクトルを効率的に使用し、セルの特定エリアにおいてより高いビット伝送速度に対する需要が満たされる。一般的に、スモール・セルは、サービスに対する需要が高い小エリアにサービスを提供するために、より低い送信電力を使用する。言いかえると、これらのエリアは、数メートルから数百メートルのセル半径を持っている。スモール・セルは、バックボーン・ネットワークに対して無線または有線のバックホール接続を使用することができる。
【0011】
屋内および屋外のピコ・セル、フェムト・セル、およびマイクロ・セルが、主なタイプのスモール・セルである。スモール・セルの分類は、たとえば、それらの送信電力レベル、展開シナリオ、および/またはスモール・セル・ネットワークの所有権に基づいている。異なるタイプのスモール・セルがマクロ・セル内に展開されている場合、ネットワークは異種ネットワークとも呼ばれる。
【0012】
図1は、従来の異種ネットワーク100を示す図である。図示するように、複数のセル105が、6角形のセルのグリッド内に配置されている。各セルは、たとえば基地局(図示せず)に関連する1つまたは複数のアンテナ115を含むことができる。1つまたは複数のセルは、セル105内の局所的なエリアでサービスをサポートするために、複数のスモール・セル115を含むことができる。
【0013】
広く使用されているGSM、GPRS、UMTS、HSDPA、およびHSUPAのワイヤレス・マクロ・セルの標準は、3GPP(third generation partnership project)によって作られた。3GPPは最近、LTE標準(リリース8)を完成させ、新しい標準、すなわちリリース9および10に向けて取り組んでいる。リリース10は、IMT−Advanced仕様を満たすことを目標としている。現在、世界中で複数の技術者が、より高いデータ転送速度に対する需要を満たすために、将来的なマクロ・セルラー・ネットワークとしてLTEを展開させることを計画している。
【0014】
現在の3GPP LTE標準(リリース8)のダウン・リンク・フレーム構造200を図2に示している。図示するように、ダウン・リンク・フレーム構造200は、各サブフレームに第1の1〜3のOFDM符号に関連する可能性がある物理ダウン・リンク制御チャネル(PDCCH)205を含むことができる。ダウン・リンク・フレーム構造200は、各サブフレームに第1のOFDM符号に関連する物理的制御フォーマット指示チャネル(PCFICH:physical control format indicator channel)210を含むことができる。
【0015】
ダウン・リンク・フレーム構造200は、10msごと、および4つのOFDM符号ごとに、物理報知チャネル(PBCH)215をさらに含むことができる。ダウン・リンク・フレーム構造200は、1つまたは複数のプライマリ同期信号(PSS)225、およびOFDM符号に関連する1つまたは複数のセカンダリ同期信号(SSS)220をさらに含むことができる。
【0016】
ダウン・リンクでは、プライマリ同期信号(PSS)225、セカンダリ同期信号(SSS)220、および物理報知チャネル(PBCH)215は、中心周波数に集中して伝送することができ、それらは6つのリソース・ブロックまたは72のサブ・キャリアを占める。時間領域では、PSS225およびSSS220は、それぞれ1つのOFDM符号を占めることができ、PBCH215は、4つのOFDM符号を占めることができる。
【0017】
PSS225、SSS220、およびPBCH215の周期は、それぞれ5ms、5ms、および10msでもよい。PSS225およびSSS220は、同期に使用することができ、また、セル識別のために何らかのセル固有のシーケンスも運ぶことができる。PBCH215は、たとえば、割り当てられた帯域幅情報など、セルのすべてのユーザに共通する何らかのシステム情報を運ぶことができる。思い出されるように、PCFICH210およびPDCCH205は、全システム帯域幅を占めることができ、それらは各サブフレームにおいて第1の1〜3の符号で伝送することができる。
【0018】
サブフレームの期間は、1msでもよい。PCFICH210は、サブフレームにおいて伝送を制御するために、どれだけの符号が使用されるかを示す制御書式インジケータを運ぶことができる。PDCCH205は、たとえば、リソース割り当て情報を含む、ユーザ固有の制御情報を運ぶことができる。ダウン・リンク物理チャネルは、干渉を阻止するためにつながれる(knot)ことがある。スクランブル・シーケンス発生器は、たとえば、セルID、サブフレーム番号、およびモバイルIDに基づいてサブフレームごとに再初期化することができる(PBCH215を除く)。これにより、セル間およびモバイル間の干渉をランダム化することができる。
【0019】
現在の3GPP LTE標準(リリース8)のアップ・リンク・フレーム構造300を図3に示している。図示するように、アップ・リンク・フレーム構造300は、1つまたは複数の物理アップ・リンク制御チャネル(PUCCH)305を含むことができる。図3には、他の複数のチャネル・ブロックを示しているが、簡潔さのために本明細書には記述していない。アップ・リンク・フレーム構造300の詳細についいては、当業者であれば3GPP LTE標準(リリース8)を参照するだろう。
【0020】
LTEアップ・リンク伝送(物理アップ・リンク共有チャネル(PUSCH)および物理アップ・リンク制御チャネル(PUCCH)305)は、干渉の平均化にセル固有のホッピングを使用することができる。PUCCH305は、たとえば、スケジューリング要求、CQI、優先行列インデックス(PMI:preferred matrix index)、ランク情報(RI)、およびACK/NACK情報などを含むアップ・リンク制御情報を運ぶことができる。複数のユーザ制御情報は、符号分割多重(CDM)し、1つのPUCCH305リージョンで伝送することができる。
【0021】
PUCCH305リージョンは、2つのブロックからなる場合がある。図3に示すように、システム帯域幅の両側に、1リソース・ブロック(RB)×1スロット・リソース・ユニットである。システム帯域幅によって、PUCCH305リージョンの数は変動する。10MHzの帯域幅では、8つのPUCCH305リージョンがある場合がある。PUCCHの周期は、ダウン・リンク制御信号を介して基地局によって構成することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0022】
一実施形態は、マクロ・セルによって、マクロ・セルに関連する第1のフレームの多数の符号に基づいて、2進シーケンスを決定することを含む方法を含む。方法は、マクロ・セルによって、2進シーケンスに対する自己相関計算を実行することをさらに含む。方法は、マクロ・セルによって、自己相関計算の最小値に基づいて時間オフセットを決定することをさらに含む。方法は、マクロ・セルによって、複数のスモール・セルに対して時間オフセットを含む制御信号を同報送信することをさらに含む。
【0023】
一実施形態は、スモール・セルによって、マクロ・セルに関連するフレームを検出することを含む方法を含む。方法は、スモール・セルによって、マクロ・セルに関連するフレームに関連する時間オフセットを含む制御信号を受信することをさらに含む。方法は、スモール・セルによって、マクロ・セルに関連するフレームに同期されて時間オフセットだけ時間をずらされた、スモール・セルに関連するフレームを伝送することをさらに含む。
【0024】
一実施形態は、スモール・セルによって、マクロ・セルに関連するフレームを検出することを含む方法を含む。方法は、スモール・セルによって、マクロ・セルに関連するフレームの多数の符号に基づく2進シーケンスを決定することをさらに含む。方法は、スモール・セルによって、2進シーケンスに対する自己相関または相互相関の計算を実行することをさらに含む。
【0025】
方法は、スモール・セルによって、自己相関または相互相関の計算の最小値に基づく時間オフセットを決定することをさらに含む。方法は、スモール・セルによって、マクロ・セルに関連するフレームの開始時間を決定することをさらに含む。方法は、スモール・セルによって、マクロ・セルに関連するフレームに同期されて時間オフセットだけ時間をずらされた、スモール・セルに関連するフレームを伝送することをさらに含む。
【0026】
一実施形態は、スモール・セルがクローズド・サブスクライバ・グループを含むかどうかを決定することを含む方法を含む。方法は、マクロ・セルによって、クローズド・サブスクライバ・グループが存在しない場合に、第2のフレームの同期信号に関連する第1のフレームの一部を時間ブランキング(time−blanking)することをさらに含む。方法は、スモール・セルによって、クローズド・サブスクライバ・グループが存在する場合に、マクロ・セルに関連するフレームの同期信号に関連するスモール・セルに関連するフレームの一部を時間ブランキングすることをさらに含む。
【0027】
一実施形態では、第1および第2の両方のフレームに関連する物理制御チャネル(PDCCH)が、3つのOFDM符号を占める場合、2進シーケンスが140符号の長さを持っている場合、および2進シーケンスの各要素がOFDM符号を表す場合、決定された時間オフセットは、11、17、25、31、39、45、53、および59の直交周波数分割多重化(OFDM)符号の1つに関連付けられる。
【0028】
一実施形態では、第1および第2の両方のフレームに関連する物理制御チャネル(PDCCH)が、2つのOFDM符号を占める場合、2進シーケンスが140符号の長さを持っている場合、および2進シーケンスの各要素がOFDM符号を表す場合、決定される時間オフセットは、11、12、16、17、25、26、30、31、39、40、44、45、53、54、58、および59の直交周波数分割多重化(OFDM)符号の1つと関連付けられる。
【0029】
一実施形態では、第1および第2のフレームに関連する物理制御チャネルが、3つおよび2つのOFDM符号をそれぞれ占める場合、2進シーケンスが140符号の長さを持っている場合、および2進シーケンスの各要素がOFDM符号を表す場合、決定された時間オフセットは、12、17、26、31、40、45、54、および59の直交周波数分割多重化(OFDM)符号の1つに関連付けられる。
【0030】
本発明は、本明細書で後述する詳細な説明、および例示目的で示し、本発明を限定するものではない、同様の要素を同じ参照番号で表した添付の図面からより完全に理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】スモール・セル・オーバーレイの従来技術のシステム・レイアウトを示す図である。
【図2】従来技術の3GPP LTE(リリース8)ダウン・リンク・フレーム構造を示す図である。
【図3】従来技術の3GPP LTE(リリース8)アップ・リンク・フレーム構造を示す図である。
【図4】例示的な実施形態による、スモール・セル・オーバーレイを用いたダウン・リンク・フレーム構造を示す図である。
【図5】例示的な実施形態による、スモール・セル・オーバーレイのためのダウン・リンク・フレーム構造のタイミング・シーケンスを示す図である。
【図6】例示的な実施形態による、PDCCHが3つのOFDM符号を占める場合の、OFDM符号における定期的な自己相関とオフセットとを示す図である。
【図7】例示的な実施形態による、PDCCHが2つのOFDM符号を占める場合の、OFDM符号における定期的な自己相関とオフセットとを示す図である。
【図8】例示的な実施形態による、PDCCHが3つおよび2つのOFDM符号を占める場合の、OFDM符号における定期的な自己相関とオフセットとを示す図である。
【図9】例示的な実施形態による、スモール・セル・オーバーレイを用いたアップ・リンク・フレーム構造を示す図である。
【0032】
これらの図は、特定の例示的な実施形態において利用される方法、構造、および/または材料の一般的な特性を示し、以下に提供する記述を補足することを意図するものであることに注意されたい。しかし、これらの図は、縮尺どおりではなく、任意の実施形態の正確な構造またはパフォーマンスの特徴を正確に反映しない場合があり、例示的な実施形態によって包含される値または特性の範囲を画定または限定するものと解釈するべきでない。たとえば、分子、レイヤ、リージョン、および/または構造の要素の相対的な厚さおよび位置は、明瞭さのために縮小または誇張している場合がある。様々な図において類似または同一の照合番号を使用している場合、類似または同一の要素または機能の存在を示すことを意図するものである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
例示的な実施形態は様々な変形および代替形式に対応するが、その実施形態について、例示を目的として図に示し、本明細書に詳細に記述する。しかし、例示的な実施形態を開示された特定の形式に限定する意図はなく、むしろ、例示的な実施形態は、特許請求項の範囲に含まれる変形、等価物、および代替案をすべて対象とするものであることを理解されたい。図の記述全体にわたって、同様の数値は同様の要素を示すものである。
【0034】
本明細書において、様々な要素について記述するために第1、第2などの用語を使用することがあるが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるものではないことを理解されたい。これらの用語は、ある要素を別の要素から区別するためにのみ使用される。たとえば、例示的な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1の要素は第2の要素と呼ぶことができ、同様に、第2の要素は第1の要素と呼ぶことができる。本明細書に使用するように、「および/または」という用語は、1つまたは複数の記述された関連する項目の任意またはすべての組み合わせを含む。
【0035】
ある要素が他の要素に「接続」または「結合」されていると示されている場合、それは、他の要素に直接接続もしくは結合されているか、または介在する要素が存在する場合があることを理解されたい。その一方、ある要素が他の要素に「直接接続」または「直接結合」されているものとして示されている場合、介在する要素は存在しない。要素間の関係を記述するために使用される他の言葉も同様に解釈するべきである(たとえば、「間」と「間に直接」、「隣接」と「直接隣接」など)。
【0036】
本明細書で使用する用語は、特定の実施形態のみについて記述するためのものであり、例示的な実施形態に限定することを意図するものではない。本明細書で使用する場合、内容によって明確に示されていない限り、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「前記(the)」は、複数形も含むことを意図するものである。「含む(comprise)」、「含む(comprising)」、「含む(include)」、および/または「含む(including)」という用語は、本明細書で使用する場合、記述した機能、整数、ステップ、動作、要素、および/またはコンポーネントの存在を示すものであるが、1つまたは複数の他の機能、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネント、および/またはそのグループの存在や追加を排除するものではないことも理解されたい。
【0037】
一部の代替実装では、記述した機能/動作は、図に示した順序とは違う順に発生する場合があることに注意されたい。たとえば、関与する機能/動作に基づいて、連続して示されている2つの図は、実際には同時に実行することができたり、またはときには逆の順序で実行できたりすることがある。
【0038】
特に明記しない限り、本明細書で使用するすべての用語(技術的および科学的な用語を含む)は、例示的な実施形態が属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を持つ。用語(たとえば、一般的に使用される辞書に定義されている用語など)は、関連技術分野における意味に一致する意味を持っているものと解釈されるべきであり、本明細書に特に定義していない限り、理想化または過度に形式的な意味で解釈するものではないことをさらに理解されたい。
【0039】
例示的な実施形態の部分および対応する詳細は、ソフトウェア、またはアルゴリズム、およびコンピュータ・メモリ内のデータ・ビットに対する動作を象徴して示すものである。これらの記述および表現は、当業者が効果的に作用の本質を他の当業者に伝達するものである。本明細書、および一般的に使用されるアルゴリズムという用語は、希望する結果に結びつくステップの首尾一貫した順序と考えられる。ステップは、物理量の物理的な操作を必要とするものである。通常、必ずではないが、これらの量は、格納、転送、組み合わせ、比較、または操作できる光学的、電気的、または磁気的信号の形をとる。主に一般的な使用法から、これらの信号をビット、値、要素、符号、文字、用語、数などと呼ぶのが便利である場合がある。
【0040】
以下の記述では、実例となる実施形態は、プログラム・モジュールとして実装できる操作の動作および象徴に関して(たとえばフローチャートの形式で)記述するか、または機能的なプロセスは、特定のタスクを実行したり、または特定の抽象データ型を実装したりするルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含み、既存のネットワーク要素で既存のハードウェアを使用して実装することができる。そのような既存のハードウェアは、1つまたは複数の中央処理装置(CPU)、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)コンピュータなどを含むことができる。
【0041】
しかし、これらおよび類似の用語はすべて、適切な物理量に関連するものであり、単に、これらの量に適用された便利なラベルであると考えるべきである。特に明記しない限り、または記述から明白である場合には、「処理(processing)」または「算出(computing)」または「計算(calculating)」または「決定(determining)」または「表示(displaying)」などの用語は、コンピュータ・システムのレジスタおよびメモリ内で物理的な電子量として表されるデータを処理し、コンピュータ・システム・メモリまたはレジスタまたは他のそのような情報記憶、伝送または表示装置内の物理量として同様に表される他のデータへと変形する、コンピュータ・システム、または類似する電子計算デバイスの動作およびプロセスを示すものである。
【0042】
例示的な実施形態のソフトウェアに実装された態様は、一般的には、何らかの形のプログラム記憶媒体において符号化されるか、または何らかのタイプの伝送媒体を介して実装されることにも注意されたい。プログラム記憶媒体は、磁気(たとえばフロッピー・ディスクまたはハード・ドライブ)、または光学(たとえばコンパクト・ディスク読み取り専用メモリ、または「CD ROM」)でもよく、読み出し専用でもランダム・アクセスでもよい。同様に、伝送媒体は、ツイストペア線、同軸ケーブル、光ファイバー、または当技術分野で既知の他の何らかの適切な伝送媒体でもよい。例示的な実施形態は、任意の実装のこれらの態様によって限定されるものではない。
【0043】
本明細書で使用する場合、「ユーザ装置」という用語は、今後、モバイル、移動ユニット、移動局、モバイル・ユーザ、加入者、ユーザ、遠隔端末、アクセス・ターミナル、受信機などと同意語であると考えられ、場合によっては、これらの名前で呼ばれることがあり、ワイヤレス通信ネットワークにおける無線リソースのリモート・ユーザについて記述することができる。「基地局」という用語は、ベース・トランシーバ局(BTS)、NodeB、extended NodeB、evolved NodeB、フェムト・セル、ピコ・セル、アクセス・ポイントなどと同意語であると考えられ、かつ/または、これらの名前で呼ぶことができ、ネットワークと1人または複数のユーザとの間でのデータおよび/または音声の接続のための無線ベースバンド機能を提供する設備を表すことができる。
【0044】
例示的な実施形態は、3GPP LTE(リリース8)マクロ・セルの同じキャリアにスモール・セルをオーバーレイする方法に関する。次の目標により、この方法の基礎が形成される。(1)マクロ・セルが展開される、3GPP LTE(リリース8)エア・インターフェース標準および3GPP LTE(リリース8)周波数帯に変更はない。かつ(2)スモール・セル展開は、現在の3GPP LTE(リリース8)標準と完全に互換性を持ち、それは将来のリリース(たとえばリリース9および10)に前方互換性を持つべきである。
【0045】
したがって、以下の方法の実装は、プログラム/ファームウェアを介して、図1のようなマクロ・セルおよびスモール・セルを含む異種ネットワーク100で達成することができる。例示的な実施形態では、マクロ・セル、スモール・セル、ピコ・セル、フェムト・セル、マイクロ・セルなどに言及するが、これらのセルのそれぞれは、基地局、ベース・トランシーバ局(BTS)、NodeB、extended NodeB、evolved NodeB、フェムト・セル、ピコ・セル、アクセス・ポイントなどのハードウェアを通じて実装され、ネットワークと1人または複数のユーザとの間でのデータおよび/または音声の接続のための無線ベースバンド機能を提供する設備を表すことができることを当業者なら理解するであろう。
【0046】
3GPP LTE(リリース8)標準では、制御信号に対する、干渉除去(IC)およびセル間干渉制御(ICIC)はサポートされない。スモール・セルの送信電力は、マクロ・セルの送信電力より比較的低い場合がある。スモール・セルが既存のマクロ・セルにおいてオーバーレイされる場合、およびスモール・セルおよびマクロ・セルの制御信号がオーバーラップする場合、スモール・セルの制御信号は、正確に復号されない場合がある。
【0047】
スモール・セルおよびマクロ・セルの両方から低いCQIを認識する移動ユニットにとって、信号干渉はより不利益な場合がある。他方では、制御信号およびトラフィック信号がオーバーラップする場合、信号は、最小のパフォーマンス損失で復号することができる。マクロ・セルICICをトラフィック信号に使用することで、スモール・セルの制御とマクロのトラフィックがオーバーラップする場合に、送信電力を低下させる(またはオフにする)ことができる。
【0048】
一部のタイプのスモール・セル(たとえばフェムト・セル)では、クローズド・サブスクライバ・グループ(CSG)が存在する場合がある。CSGのユーザのみが、その特定のスモール・セルにアクセスすることができ、他のユーザは、スモール・セルの中央に非常に接近している場合でもアクセスが許可されない。CSGに属さないこれらのユーザのパフォーマンスは低下する場合がある。
【0049】
図4は、例示的な実施形態に従って、スモール・セル・オーバーレイを用いたダウン・リンク・フレーム構造400を示す図である。図示するように、ダウン・リンク・フレーム構造400は、マクロ・セルの物理ダウン・リンク制御チャネル(PDCCH)405を含むことができる。ダウン・リンク・フレーム構造400は、マクロ・セルの物理的制御フォーマット指示チャネル(PCFICH)410をさらに含むことができる。
【0050】
ダウン・リンク・フレーム構造400は、マクロ・セルの物理報知チャネル(PBCH)415をさらに含むことができる。ダウン・リンク・フレーム構造400は、1つまたは複数のマクロ・セル・プライマリ同期信号(PSS)425、および1つまたは複数のマクロ・セル・セカンダリ同期信号(SSS)420をさらに含むことができる。
【0051】
図示するように、ダウン・リンク・フレーム構造400は、また、マクロ・セル時間ブランキング・スロット430を含むことができる。ダウン・リンク・フレーム構造400は、また、関連する割り当てられた帯域445を持つスモール・セル・フレーム構造440を含むことができる。スモール・セル・フレーム構造440は、スモール・セルPCFICH450およびPDCCH455を含むことができる。ダウン・リンク・フレーム構造400は、マクロ・セルPDCCH405およびスモール・セルPDCCH455の衝突を防ぐために、時間オフセット435(k OFDM符号)をさらに含むことができる。ダウン・リンク・フレーム構造400は、スモール・セルPSS460、SSS465、およびPBCH470をさらに含むことができる。スモール・セル・フレーム構造440は、マクロ・セル時間ブランキング・スロット475(破線のボックスとして図示)をさらに含むことができる。
【0052】
マクロ・セルのLTE帯域を変更するべきでないという目的に従うために、例示的な実施形態は、スモール・セルPSS460、SSS465、およびPBCH470をマクロ・セルと同じ中心周波数で伝送することができる。例示的な実施形態では、図4および図5に示すような制御信号の衝突を回避するために、マクロ・セルPSS425の開始点とスモール・セルPSS460との間に時間オフセットを持つことができる(下述)。したがって、スモール・セルは、マクロ・セルと時間内に同期させることができる。
【0053】
図5は、例示的な実施形態に従ったスモール・セル・オーバーレイのためのダウン・リンク・フレーム構造のタイミング・シーケンス500を示している。ダウン・リンク・フレーム構造のタイミング・シーケンス500は、マクロ・セル・フレーム505およびスモール・セル・フレーム510を含むことができる。マクロ・セル・フレーム505は、2つのOFDM符号を占めるブロック515として参照されるマクロ・セルPSS425およびSSS450を含むことができる。マクロ・セル・フレーム505は、複数のサブフレーム535を含むことができる。各サブフレーム535は、たとえば、14のOFDM符号を持ち1msに等しい2スロットでもよい。
【0054】
マクロ・セル・フレーム505は、4つのOFDM符号を占めるブロック515として参照されるマクロ・セルPBCH415を含むことができる。マクロ・セル・フレーム505は、時間領域では全サブフレームを占めるブロック525として参照されるマクロ・セルの時間ブランキング・スロット430を含むことができ、全帯域は、周波数領域のスモール・セルに割り当てることができる。マクロ・セル・フレーム505は、各サブフレームで最大3つのOFDM符号を占めるブロック530として参照されるマクロ・セルPDCCH405を含むことができる。
【0055】
スモール・セル・フレーム510は、スモール・セル・フレーム510がスモール・セルに適用されることを除き、マクロ・セル・フレーム505と同じように構成される。スモール・セル・フレーム510の構造については、簡潔さのためにこれ以上詳しくは記述しない。スモール・セルに関連するCSGが存在する場合、スモール・セルは、マクロ・セル同期信号(PSS、SSS、PBCH)の伝送中に、475としても参照されるブロック545として参照される同期信号の伝送を時間ブランキングすることができる。スモール・セル同期信号の時間ブランキングは、非CSGユーザがマクロ・セルに接続するのを支援することができる。スモール・セル・フレーム510は、マクロ・セル・フレーム505に関する時間オフセット540を含むことができる。
【0056】
時間オフセット540は、たとえば11のOFDM符号と等しい場合がある。希望する時間オフセット540を決定するために、次の方法を使用することができる。マクロ・セルに関連するフレームの多数の符号に基づいて2進シーケンスを決定する。この決定は、たとえば、マクロ・セルの基地局またはスモール・セルの基地局によって実行することができる。時間オフセット情報は、媒体アクセス制御レイヤ(MAC)のメッセージまたはX2インターフェースを介して、マクロ・セルとスモール・セルとの間で共有することができる。オフセットは静的または半静的(semi static)でもよい。たとえば、オフセットは、マクロ・セルおよびスモール・セルの両方に接続される一部のエンティティで保存することができる。最初の呼設定のときに、または定期的に、マクロおよびスモール・セルは、その特定のエンティティからオフセット情報を得ることができる。
【0057】
たとえば、各要素がOFDM符号を表す長さ140の2進シーケンスは、10msの3GPP LTE(リリース8)フレームに対応して形成される。特定のOFDM符号を制御または同期またはPBCHに使用する場合、対応する要素は「1」が割り当てられ、そうでない場合は「0」が割り当てられる。マクロ・セルPDCCH405およびスモール・セルPDCCH455は、3つのOFDM符号を占める場合、シーケンスは次のようになる。
【表1】

【0058】
定期的な自己相関計算を2進シーケンスに対して実行することができる。自己相関計算は、自身との2進シーケンスの相互相関である。この計算は、たとえば、マクロ・セルの基地局またはスモール・セルの基地局によって実行することができる。このシーケンスの定期的な自己相関を計画する場合、たとえば、マクロ・セルのフレームとスモール・セルのフレームとの間の時間オフセットに対する最適な候補である可能性がある低点または最低値が発生する時間オフセット。
【0059】
図6〜図8は、例示的な実施形態に従って、マクロ・セルPDCCH405が3つおよび2つのOFDM符号をそれぞれ占める場合に、OFDM符号における定期的な自己相関およびオフセットを示す図である。たとえば、図5を参照すると、マクロ・セル・フレーム505のサブフレーム7の制御ブロック(PDCCH)は、スモール・セル・フレーム510のサブフレーム6の同期ブロック(PSS、SSS)によってオーバーラップされる。
【0060】
図6に示すように、例示的なオフセット値は11、25、39、53、17、31、45、および59のOFDM符号でもよい。図5に示すように、時間オフセットが11のOFDM符号である場合、制御−制御および同期−同期のオーバーラップはないが、ブランキングされたマクロのサブフレームにおいて制御−同期の1つの符号オーバーラップがある。
【0061】
したがって、図6において相関はゼロにならなかった。サブフレームでブランキングが使用される場合、マクロ・セルPDCCH405は、3つのOFDM符号を占めない場合があり、最大2つの符号で十分な場合がある(運ぶべき割り当て情報がない)。2つのOFDM符号では、第1の符号は、マクロ・セルPCFICH410+共通の基準信号(CRS)に対するものであり、次の符号は、割り当て情報に対するものである。したがって、ブランキングされたサブフレームにおいてマクロ・セルPDCCH405に対して最大2つのOFDM符号を割り当てることによって、相関値はゼロまたはゼロに非常に近くすることができる。
【0062】
図7に示すように、マクロ・セルPDCCH405およびスモール・セルPDCCH455が、2つのOFDM符号を占める場合、可能性があるオフセットは、11、12、16、17、25、26、30、31、39、40、44、45、53、54、58、および59のOFDM符号である。この場合、相関は、可能性があるあらゆるオフセット値でゼロである。したがって、これらのオフセット値に制御−制御または同期−同期または制御−同期の間のオーバーラップはない。他に観察されるのは、3つのOFDM符号を占めるPDCCH405のオフセット値は、PDCCH405が2つのOFDM符号を占める場合のオフセット値のサブセットであることである。
【0063】
マクロのPDCCH405が3つのOFDM符号を占める一方、スモール・セルPDCCH455が2つのOFDM符号を占める場合、以下のようにマクロおよびスモール・セルに対応する2つのシーケンスを構成する。
【表2】

および
【表3】

【0064】
これら2つのシーケンス間の定期的な相互相関が計算される場合。最低の相互相関を与える時間オフセットが最善の時間オフセットである場合がある。図8に示すように、マクロ・セルPDCCH405およびスモール・セルPDCCH455が、3つおよび2つのOFDM符号を占める場合、可能性のあるオフセットは、12、17、26、31、40、45、54、および59のOFDM符号である。
【0065】
マクロが時間オフセットを決定する場合、マクロ・セルは、時間オフセットを含む制御信号を異種ネットワークのスモール・セルに同報送信することができる。スモール・セルは、マクロ・セルに関連するフレームを検出することができる。スモール・セルが時間オフセット計算を行う場合、スモール・セルは検出されたフレームをその計算に使用する。
【0066】
そうでない場合は、スモール・セルは、マクロ・セルから時間オフセットを含む制御信号を受信することができる。スモール・セルは、マクロ・セルに関連するフレームと同期されて時間オフセットだけ時間をずらされた、スモール・セルに関連するフレームを伝送する。したがって、スモール・セル・フレームは、マクロ・セル・フレームにおいて帯域内でオーバーレイすることができる。
【0067】
スモール・セルのスモール・セルPBCH470は、スモール・セルに割り当てられた帯域についての情報を運ぶ。スモール・セルに割り当てられた帯域がマクロ・セル帯域より小さい場合、スモール・セルの帯域は、干渉の平均化のためにマクロの帯域内でホッピングすることができる。このホッピングは、スモール・セルPBCH470を使用して有効にすることができる。
【0068】
スモール・セルの送信電力が低いため、スモール・セルから低いCQIを経験するモバイルは、マクロ・セルからの干渉のために、スモール・セルの同期信号を認識しない場合がある。ダウン・リンクにおいてこの状況を回避するために、図4に示すように、マクロ・セルは、スモール・セルPSS460、SSS465、およびPBCH470の伝送中にトラフィック信号を時間ブランキングする。
【0069】
クローズド・サブスクライバ・グループ(CSG)のスモール・セルがある場合、スモール・セル・サイトの非常に近くに位置するが、CSGにないモバイルは、スモール・セルからの干渉のために、マクロからの同期信号を復号するのが困難な場合がある。したがって、スモール・セルは、マクロ・セルPSS420、SSS425、およびPBCH415の伝送中に、そのトラフィック伝送を時間ブランキングする。
【0070】
図9は、例示的な実施形態に従って、スモール・セル・オーバーレイを用いたアップ・リンク・フレーム構造900を示す図である。図示するように、アップ・リンク・フレーム構造900は、スモール・セル・アップ・リンク・フレーム910を含むことができる。アップ・リンク・フレーム構造900は、1つまたは複数のマクロ・セル物理アップ・リンク制御チャネル(PUCCH)リージョン905を含むことができる。スモール・セル・アップ・リンク・フレーム910は、1つまたは複数のスモール・セル物理アップ・リンク制御チャネル(PUCCH)リージョン915を含むことができる。スモール・セルPUCCHは、時間オフセット920を含むことができる。
【0071】
図9は、他の複数のチャネル・ブロックを示しているが、簡潔さのために本明細書には記述していない。アップ・リンク・フレーム構造900の詳細については、当業者であれば3GPP LTE標準(リリース8)を参照するだろう。
【0072】
LTEアップ・リンクでは、マクロ・セルPUCCH905は、アップ・リンク・スペクトルの両方のエッジを占めることができる。PUCCH905および物理アップ・リンク共有チャネル(PUSCH)は、セル固有の周波数ホッピングおよびCDMを使用する。これにより、アップ・リンクにおいて何らかの形の直交性を提供することができる。スモール・セルに関連するCSGが存在する場合、CSGにないが、スモール・セル・サイトにより接近しているモバイルは、アップ・リンクについてマクロ・セルに接続することができる。したがって、それらはマクロ・セルに関連して、より大きな電力で信号を伝送する必要がある。
【0073】
これにより、スモール・セルの受信機においてスモール・セルのCSGユーザに対して大きな干渉が引き起こされる。これは、遠近問題(near−far problem)と呼ばれることもある。CSGユーザがより大きな干渉を経験する場合、スモール・セルは、より大きな電力で伝送するようにCSGユーザに依頼することができる。これは、マクロ・セルに接続されたモバイルの信号に干渉する場合がある。最終的には、すべてのモバイルは、最大電力で伝送することになり、他の同一チャネル・ユーザに対して干渉を引き起こす。
【0074】
スモール・セルがマクロ・セルで展開される場合、およびそれらのPUCCH905および915が互いにオーバーラップする場合、マクロ・セルは、遠近問題のために非CSGモバイルからのPUCCH905を復号できない場合がある。例示的な実施形態では、ダウン・リンクの時間オフセットを決定する方法について記述する。衝突を防ぐために、マクロ・セルおよびスモール・セルのPUCCH905と915との間でアップ・リンクにおいて同じ時間オフセットが適用される。スモール・セルに関連するCSGが存在する場合、時間オフセットの適用でも衝突を防ぐことができる。
【0075】
複数のスモール・セルがマクロ・セルの同じキャリアで展開される場合、同じ帯域を割り当てることも、または異なるオーバーラップしない帯域をスモール・セルに割り当てることもできる。スモール・セルおよびマクロ・セルは、同じ周波数リソースまたはキャリアで、それらのPSS(460および420)、SSS(465および425)、およびPBCH(470および415)を伝送する。スモール・セルが空間的に十分に離れている場合、互いに干渉しない可能性がある。したがって、同じ時間オフセットをすべてのスモール・セルに使用することができる。そうでない場合は、干渉を最小限にするために、スモール・セルでは異なる時間オフセットを使用するべきである。
【0076】
例示的な実施形態は、3GPP LTE(リリース8)に関して記述したが、例示的な実施形態はそれに限定されるものではない。標準的な技術か否かにかかわらず、当業者であれば、例示的な実施形態を他の技術に適用する方法を理解されるだろう。
【0077】
例示的な実施形態を特に示し記述したが、ここでは、特許請求項の精神および範囲から逸脱することなく、形式および詳細の変形を行えることを当業者なら理解されるだろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マクロ・セル(105)によって、前記マクロ・セルに関連する第1のフレームの多数の符号に基づいて2進シーケンスを決定するステップと、
前記マクロ・セルによって、前記2進シーケンスに対する自己相関計算を実行するステップと、
前記マクロ・セルによって、前記自己相関計算の最小値に基づいて時間オフセット(540)を決定するステップと、
前記マクロ・セルによって、複数のスモール・セルに対して前記時間オフセットを含む制御信号を同報送信するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記マクロ・セルによって、前記スモール・セルの1つに関連する第2のフレームを受信するステップと、
前記マクロ・セルによって、前記第2のフレームに関連する前記スモール・セルがクローズド・サブスクライバ・グループを含むかどうかを決定するステップと、
前記マクロ・セルによって、クローズド・サブスクライバ・グループが存在しない場合に、前記第2のフレームの同期信号に関連する前記第1のフレーム(420)の一部を時間ブランキングするステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記自己相関計算は、自身との前記2進シーケンスの相互相関である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1および第2の両方のフレームに関連する物理制御チャネルが、2つのOFDM符号を占める場合、前記2進シーケンスが140符号の長さを持っている場合、および前記2進シーケンスの各要素がOFDM符号を表す場合、前記決定された時間オフセットは、11、12、16、17、25、26、30、31、39、40、44、45、53、54、58、および59の直交周波数分割多重化(OFDM)符号の1つに関連付けられ、
前記第1および第2の両方のフレームに関連する物理制御チャネルが、3つのOFDM符号を占める場合、前記2進シーケンスが140符号の長さを持っている場合、および前記2進シーケンスの各要素がOFDM符号を表す場合、前記決定された時間オフセットは、11、17、25、31、39、45、53、および59の直交周波数分割多重化(OFDM)符号の1つに関連付けられ、
前記第1および第2の両方のフレームに関連する物理制御チャネルが、2つおよび3つのOFDM符号を占める場合、前記2進シーケンスが140符号の長さを持っている場合、および前記2進シーケンスの各要素がOFDM符号を表す場合、前記決定された時間オフセットは、12、17、26、31、40、45、54、および59の直交周波数分割多重化(OFDM)符号の1つに関連付けられる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
スモール・セル(115)によって、マクロ・セル(505)に関連するフレームを検出するステップと、
前記スモール・セルによって、前記マクロ・セルに関連する前記フレームに関連する時間オフセット(540)を含む制御信号を受信するステップと、
前記スモール・セルによって、前記マクロ・セルに関連する前記フレームに同期されて前記時間オフセットだけ時間をずらされた、前記スモール・セルに関連するフレーム(510)を伝送するステップと
を含む方法。
【請求項6】
前記スモール・セルによって、クローズド・サブスクライバ・グループが存在するかどうかを決定するステップと、
前記スモール・セルによって、クローズド・サブスクライバ・グループが存在する場合に、前記マクロ・セルに関連する前記フレームの同期信号に関連するスモール・セル(420)に関連するフレームの一部を時間ブランキングするステップと
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
スモール・セル(115)によって、マクロ・セル(505)に関連するフレームを検出するステップと、
前記スモール・セルによって、前記マクロ・セルに関連する前記フレームの多数の符号に基づいて2進シーケンスを決定するステップと、
前記スモール・セルによって、前記2進シーケンスに対する自己相関計算を実行するステップと、
前記スモール・セルによって、前記自己相関計算の最小値に基づいて時間オフセット(540)を決定するステップと、
前記スモール・セルによって、前記マクロ・セルに関連する前記フレームの開始時間を決定するステップと、
前記スモール・セルによって、前記マクロ・セルに関連する前記フレームに同期されて前記時間オフセットだけ時間をずらされた、前記スモール・セル(510)に関連するフレームを伝送するステップと
を含む方法。
【請求項8】
前記スモール・セルによって、クローズド・サブスクライバ・グループが存在するかどうかを決定するステップと
前記スモール・セルによって、クローズド・サブスクライバ・グループが存在する場合に、前記マクロ・セルに関連する前記フレームの同期信号に関連するスモール・セル(420)に関連する前記フレームの一部を時間ブランキングするステップと
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記自己相関計算は、自身との前記2進シーケンスの相互相関である、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
第1および第2の両方のフレームに関連する物理制御チャネルが、2つのOFDM符号を占める場合、前記2進シーケンスが140符号の長さを持っている場合、および前記2進シーケンスの各要素がOFDM符号を表す場合、前記決定された時間オフセットは、11、12、16、17、25、26、30、31、39、40、44、45、53、54、58、および59の直交周波数分割多重化(OFDM)符号の1つと関連付けられ、
前記第1および第2の両方のフレームに関連する物理制御チャネルが、3つのOFDM符号を占める場合、前記2進シーケンスが140符号の長さを持っている場合、および前記2進シーケンスの各要素がOFDM符号を表す場合、前記決定された時間オフセットは、11、17、25、31、39、45、53、および59の直交周波数分割多重化(OFDM)符号の1つに関連付けられ、
前記第1および第2の両方のフレームに関連する物理制御チャネルが、2つおよび3つのOFDM符号を占める場合、前記2進シーケンスが140符号の長さを持っている場合、および前記2進シーケンスの各要素がOFDM符号を表す場合、前記決定された時間オフセットは、12、17、26、31、40、45、54、および59の直交周波数分割多重化(OFDM)符号の1つに関連付けられる、請求項7に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2013−521701(P2013−521701A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−556091(P2012−556091)
【出願日】平成23年2月16日(2011.2.16)
【国際出願番号】PCT/US2011/024958
【国際公開番号】WO2011/109166
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.フロッピー
【出願人】(391030332)アルカテル−ルーセント (1,149)
【Fターム(参考)】