説明

マスクに着脱自在な鼻用使い捨てカイロ

【課題】鼻かぜや鼻炎の症状である鼻水・鼻詰まりに対し、これを解消、または軽減するために、鼻および鼻周辺部を外皮から温熱する、マスクに着脱自在な鼻用使い捨てカイロを提供する。
【解決手段】鼻および鼻周辺部を覆うような形状の、通気性のある袋に、鉄粉、活性炭、塩類、水等を主成分とする発熱物質を充填し、鼻および鼻周辺部に良く接触するよう、袋の鼻に当たる内側に凹凸を設け、マスクFに粘着する外側に粘着剤を塗布したことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、マスクに粘着できるようにした鼻用使い捨てカイロに関したものである。
【背景技術】
【0002】
鼻かぜや鼻炎にかかったとき、かぜ薬、マスク、鼻スプレー、うがいなどで対処しているが、近年の花粉症に対しては、かぜ薬の効果も一時的で多用すれば胃腸障害などをおこし副作用がある。マスクだけの使用は花粉症の予防にはなっても、花粉症で鼻かぜが発症してしまっては、症状を軽減するまでにはいたっていない。また、鼻スプレーは鼻粘膜への刺激があり、それによって鼻粘膜を損傷させる。特に花粉症の場合、鼻水や鼻詰まりで鼻をかむ、このことによって更に鼻粘膜を損傷し、症状は悪化していく。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明のマスクに着脱自在な鼻用使い捨てカイロは、鼻および鼻周辺部を、外皮から温熱することにより、鼻腔の血流を促進し、併せて鼻粘膜を修復、それによって鼻水・鼻詰まりの解消を目指すものであり、さらにマスクに粘着するため、外の冷気や、花粉、塵埃などを防御するマスク本来の効果も得ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
鼻および鼻周辺部を外皮から温熱するために、鉄粉、活性炭、塩類、水等を主成分とする発熱物質を、図2に示すように、鼻および鼻周辺部を覆う形状をした通気性のある袋に充填し、鼻および鼻周辺部に良く接触するよう、図3のごとく袋の鼻に当たる内側に凹凸を設け、マスクに粘着する外側に粘着剤を塗布したマスクに着脱自在な鼻用使い捨てカイロ。
【発明の効果】
【0005】
鼻および鼻周辺部を温熱するだけなので、副作用は一切なく、鼻粘膜を刺激することもない。ただし、温熱するに際して鼻梁や頬を温熱しても効果は少なく、鼻の側面から頬にかけて温熱する必要がある。そのため発熱体が平面的な形状では、一番温熱したい部分に空間ができてしまい温熱の効果が減少する。本発明の発熱体は図3のごとく鼻の形状に適合するよう凹凸を設けてあるので、鼻の側面から頬にかけて間隙なく発熱体と接触し鼻腔まで加温することができる。更に、鼻筋にあたる部分が凹になっているので、顔面にそって曲がりやすく、マスクの装着性もよくなる。また、空気を呼吸する鼻孔には発熱体に覆われていないので、通常の空気をマスクを通して呼吸することができる。
一般的に鉄粉を主体とした発熱物質は、開封してから4〜5時間で効果が減少する。本発明の鼻用使い捨てカイロは、マスクに粘着して使用し、加温の効果がなくなれば、それを取り外し、新しいものと交換することもできるし、普通のマスクとして使用することもできる。
従来、鼻かぜや鼻炎に対し、鼻および鼻周辺部を温熱する治療法はなく、特に花粉症は花粉アレルギーによって発症すると言われている。しかし、温熱することによって鼻および鼻腔の血流を良くするため、鼻粘膜を修復する。発明者の体験だが、就寝時に鼻用使い捨てカイロを装着し、2〜3時間で鼻水・鼻詰りが解消し、その後、鼻用使い捨てカイロを外しても安眠できた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
鼻および鼻周辺部を効率よく温熱するためには、鼻および鼻周辺部と鼻用使い捨てカイロがよく接触する必要があり、鼻筋にあたる部分を凹にして、鼻の側面から頬にかけて凸にすることによって、加温の効果を高めている。また、マスクの素材として不織布等を使用したものであれば、柔軟性が増し接触性もよくなると共に、呼吸自体の湿り気でマスクの内面は加湿され、更なる水蒸気の発生は必要ない。発熱体による皮膚の火傷を防止するには、発熱体の袋の素材も不織布にして、その厚さを調整することによって対処できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】 本発明をマスクに粘着し、装着した正面図
【図2】 本発明の平面図
【図3】 図2,E−E線における断面図
【符号の説明】
【0008】
A 本発明のマスクに着脱自在な鼻用使い捨てカイロ
B 通気性のある袋
B1 通気性のある袋の外側
B2 通気性のある袋の内側(鼻および鼻周辺部にあたる面)
C 発熱物質
D 粘着剤
F マスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鼻および鼻周辺部を覆う形状をした通気性のある袋に、鉄粉、活性炭、塩類、水等を主成分とする発熱物質を充填し、鼻に良く接触するように袋の鼻に当たる面である内側に凹凸を設け、マスクに粘着する外側に粘着剤を塗布したマスクに着脱自在な鼻用使い捨てカイロ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2008−563(P2008−563A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−197431(P2006−197431)
【出願日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【出願人】(505411343)
【Fターム(参考)】