説明

マスク

【課題】
本発明の目的は、粘着部を有したマスクを提供するものである。
【解決手段】
マスクMは、矩形形状であるマスク本体1と、このマスク本体1の左端部に沿って取
り付けられ、左耳掛け部2の取付部である左取付体4と、マスク本体1の右端部に沿って
取り付けられ、右耳掛け部3の取付部である右取付体5と、マスク本体1の上端縁の近傍
であって、該上端縁に平行に沿って設けられると共に、一端を左取付体4とマスク本体1
との間に、他端を右取付体5とマスク本体1との間に位置した剥離紙付き粘着両面テープ6と、この剥離紙付き粘着両面テープ6は、一方の面の粘着部がマスク本体1に付着し、他方の面の粘着部6aに剥離紙6bが付着しているものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスクに係り、特に、粘着部を有したマスクに関する。
【0002】
従来、粘着部を有したマスクがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−288650号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このマスクにあっては、装着したとき、呼気によりメガネが曇ったり、また、ホコリ
、花粉等の侵入を防ぐために、粘着部でマスクと顔面との密着性を図るようにしている。
しかしながら、上記マスクにあっては、マスクの粘着部が露出しているため、マスク
の粘着部を嫌う人には、該マスクの使用ができず、しかも、常時、マスクの粘着部が露出
していると、粘着部にホコリ等が付着し、粘着強度を低下させるという問題点があった。
【0004】
本発明は、上記の問題点を除去するようにしたマスクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のマスクは、矩形形状であるマスク本体と、このマスク本体の左端部に沿って取り付けられ、左耳掛け部の取付部である左取付体と、前記マスク本体の右端部に沿って取り付けられ、右耳掛け部の取付部である右取付体と、前記マスク本体の上端縁の近傍であって、該上端縁に平行に沿って設けられると共に、一端を前記左取付体と前記マスク本体との間に、他端を前記右取付体と前記マスク本体との間に位置した剥離紙付き粘着両面テープとを備え、この剥離紙付き両面テープは、一方の面の粘着部が前記マスク本体に付着し、他方の面の粘着部に剥離紙が付着し、前記左取付体と前記剥離紙付き粘着両面テープの一端とが交差する部位は第1の交差部位であり、前記左取付体の前記第1の交差部位の手前の位置において、前記左取付体と前記マスク本体とが付着し、前記左取付体の前記第1の交差部位を超えた位置において、前記左取付体と前記マスク本体とが付着し、前記右取付体と前記剥離紙付き粘着両面テープの他端とが交差する部位は第2の交差部位であり、前記右取付体の前記第2の交差部位の手前の位置において、前記右取付体と前記マスク本体とが付着し、前記右取付体の前記第2の交差部位を超えた位置において、前記右取付体と前記マスク本体とが付着しているものである。
【0006】
また、請求項2記載のマスクは、矩形形状であるマスク本体と、このマスク本体の左端部に沿って取り付けられ、左耳掛け部の取付部である左取付体と、前記マスク本体の右端部に沿って取り付けられ、右耳掛け部の取付部である右取付体と、前記マスク本体の上端縁の近傍であって、該上端縁に平行に沿って設けられると共に、一端を前記左取付体と前記マスク本体との間に、他端を前記右取付体と前記マスク本体との間に位置した両面粘着部とを備え、この両面粘着部は、一方の面の粘着部が前記マスク本体に付着し、他方の面の粘着部に前記左取付体及び前記右取付体が付着し、前記他方の面の粘着部であって、前記左取付体又は前記右取付体が付着していない部位に剥離テープが付着し、前記左取付体と前記両面粘着部の一端とが交差する部位は第1の交差部位であり、前記左取付体の前記第1の交差部位の手前の位置において、前記左取付体と前記マスク本体とが付着し、前記左取付体の前記第1の交差部位を超えた位置において、前記左取付体と前記マスク本体とが付着し、前記右取付体と前記両面粘着部の他端とが交差する部位は第2の交差部位であり、前記右取付体の前記第2の交差部位の手前の位置において、前記右取付体と前記マスク本体とが付着し、前記右取付体の前記第2の交差部位を超えた位置において、前記右取付体と前記マスク本体とが付着しているものである。
【0007】
また、請求項3記載のマスクは、矩形形状であるマスク本体と、このマスク本体の左端部に沿って取り付けられ、左耳掛け部の取付部である左取付体と、前記マスク本体の右端部に沿って取り付けられ、右耳掛け部の取付部である右取付体と、前記マスク本体の上端縁の近傍であって、該上端縁に平行に沿って設けられると共に、一端を前記左取付体と前記マスク本体との間に、他端を前記右取付体と前記マスク本体との間に位置した熱融着性テープ付き粘着両面テープとを備え、この熱融着性テープ付き粘着両面テープは、一方の面の粘着部が前記マスク本体に付着し、他方の面の粘着部に熱融着性テープが付着し、前記左取付体と前記熱融着性テープ付き粘着両面テープの一端とが交差する部位は第1の交差部位であり、前記左取付体の前記第1の交差部位の手前の位置において、前記左取付体と前記マスク本体とが超音波融着により付着し、前記左取付体の前記第1の交差部位を超えた位置において、前記左取付体と前記マスク本体とが超音波融着により付着し、前記右取付体と前記熱融着性テープ付き粘着両面テープの他端とが交差する部位は第2の交差部位であり、前記右取付体の前記第2の交差部位の手前の位置において、前記右取付体と前記マスク本体とが超音波融着により付着し、前記右取付体の前記第2の交差部位を超えた位置において、前記右取付体と前記マスク本体とが超音波融着により付着しているものである。
【0008】
また、請求項4記載のマスクは、請求項3記載のマスクにおいて、熱融着性テープ付き粘着両面テープの左取付体付近に前記熱融着性テープ付き粘着両面テープの長手方向を横断する方向に第1の易破断部が、前記熱融着性テープ付き粘着両面テープの右取付体付近に前記熱融着性テープ付き粘着両面テープの長手方向を横断する方向に第2の易破断部がそれぞれ設けられているものである。
【0009】
また、請求項5記載のマスクは、請求項3又は請求項4記載のマスクにおいて、熱融着性テープ付き粘着両面テープの粘着部の幅より、前記熱融着性テープ付き粘着両面テープの熱融着性テープの幅が大きく、前記熱融着性テープ付き粘着両面テープがマスク本体の上端縁より超えないように前記粘着部に付着しているものである。
【0010】
また、請求項6記載のマスクは、請求項2記載のマスクにおいて、両面粘着部の幅より剥離テープの幅が大きく、前記剥離テープがマスク本体の上端縁より超えないように前記両面粘着部に付着しているものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載のマスクによれば、剥離紙付き粘着両面テープを使用しているため、マスクの装着に当たって、粘着部の使用を嫌う使用者には、剥離紙を剥がさず、そのまま使用するマスクを提供してマスクの使用の選択ができ、しかも、剥離紙付き粘着両面テープは、一端を左取付体とマスク本体との間に、他端を右取付体とマスク本体との間に位置し、マスク本体の上端縁に平行に沿って設けられ、前記左取付体と前記剥離紙付き粘着両面テープの一端とが交差する部位は第1の交差部位であり、前記左取付体の前記第1の交差部位の手前の位置において、前記左取付体と前記マスク本体とが付着し、前記左取付体の前記第1の交差部位を超えた位置において、前記左取付体と前記マスク本体とが付着し、前記右取付体と前記剥離紙付き粘着両面テープの他端とが交差する部位は第2の交差部位であり、前記右取付体の前記第2の交差部位の手前の位置において、前記右取付体と前記マスク本体とが付着し、前記右取付体の前記第2の交差部位を超えた位置において、前記右取付体と前記マスク本体とが付着しているため、剥離紙付き粘着両面テープの取り付け付近の左取付体及び右取付体のめくれを防止し、剥離紙付き粘着両面テープがマスク本体から離脱するのを防ぐことができる。
【0012】
また、請求項2記載のマスクによれば、剥離テープを使用しているため、マスクの装着に当たっては、マスクを広げ、その際、粘着部の使用を嫌う使用者には、剥離テープを剥がさず、そのまま使用するマスクを提供してマスクの使用の選択ができ、しかも、両面粘着部は、一端を左取付体とマスク本体との間に、他端を右取付体とマスク本体との間に位置し、マスク本体の上端縁に平行に沿って設けられ、左取付体と両面粘着部の一端とが交差する部位は第1の交差部位であり、左取付体の第1の交差部位の手前の位置において、左取付体とマスク本体とが付着し、左取付体の第1の交差部位を超えた位置において、左取付体とマスク本体とが付着し、右取付体と両面粘着部の他端とが交差する部位は第2の交差部位であり、右取付体の第2の交差部位の手前の位置において、右取付体とマスク本体とが付着し、右取付体の第2の交差部位を超えた位置において、右取付体とマスク本体とが付着しているため、両面粘着部の取り付け付近の左取付体及び右取付体のめくれを防止し、両面粘着部がマスク本体から離脱するのを防ぐことができる。
【0013】
また、請求項3記載のマスクによれば、熱融着性テープ付き粘着両面テープを使用しているため、マスクの装着に当たって、粘着部の使用を嫌う使用者には、熱融着性テープを剥がさず、そのまま使用するマスクを提供してマスクの使用の選択ができ、しかも、熱融着性テープ付き粘着両面テープは、一端を左取付体とマスク本体との間に、他端を右取付体とマスク本体との間に位置し、マスク本体の上端縁に平行に沿って設けられ、前記左取付体と前記熱融着性テープ付き粘着両面テープの一端とが交差する部位は第1の交差部位であり、前記左取付体の前記第1の交差部位の手前の位置において、前記左取付体と前記マスク本体とが付着し、前記左取付体の前記第1の交差部位を超えた位置において、前記左取付体と前記マスク本体とが付着し、前記右取付体と前記熱融着性テープ付き粘着両面テープの他端とが交差する部位は第2の交差部位であり、前記右取付体の前記第2の交差部位の手前の位置において、前記右取付体と前記マスク本体とが付着し、前記右取付体の前記第2の交差部位を超えた位置において、前記右取付体と前記マスク本体とが付着しているため、熱融着性テープ付き粘着両面テープの取り付け付近の左取付体及び右取付体のめくれを防止し、熱融着性テープ付き粘着両面テープがマスク本体から離脱するのを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(実施例1)
図1〜図7に示すMはマスクで、マスクMは、広げない状態において、平面視、矩形形状であるマスク本体1を有し、このマスク本体1の上端縁に平行な複数の折り目11、11、11が設けられている(図1参照)。なお、マスク本体1は、例えば、複数の素材を積層して形成されているが、本実施例の図(図1、図3、図4、図9、図11、図12、図14、図17〜図19)においては、積層状態を省略している。
2は左耳掛け部で、3は右耳掛け部で、左耳掛け部2及び右耳掛け部3は、例えば、ゴムタイプ、紐タイプのものである(以下の実施例2、3も同様)。また、4は、左耳掛け部2の取付部である左取付体で、左取付体4は、マスク本体1の左端部を覆うと共に、マスク本体1の左端部に沿って取り付けられている。なお、左取付体4の長手方向を横断する断面形状は、略逆コ字状となっている(図4参照)。
また、5は、右耳掛け部の取付部である右取付体で、右取付体5は、マスク本体1の右端部を覆うと共に、マスク本体1の右端部に沿って取り付けられている。なお、右取付体5の長手方向を横断する断面形状は、略コ字状となっている(図4参照)。
【0015】
図5に示す6は、マスク本体1の上端縁の近傍であって、該上端縁に平行に沿って設
けられた剥離紙付き粘着両面テープで、剥離紙付き粘着両面テープ6は、図4に示すように、一端を左取付体4とマスク本体1との間に、他端を右取付体5とマスク本体1との間に位置し、この剥離紙付き粘着両面テープ6は、一方の面の粘着部がマスク本体1に付着し、他方の面の粘着部6aに剥離紙6bが付着している。
そして、左取付体4と剥離紙付き粘着両面テープ6の一端とが交差する部位は第1の交差部位X(図2参照)であり、左取付体4の前記第1の交差部位X(図2参照)の手前の位置において、左取付体4とマスク本体1とが付着し(付着は、例えば、超音波融着であり、付着部位を図2に符号41で示す。)、左取付体4の第1の交差部位X(図2参照)を超えた位置において、左取付体4とマスク本体1とが付着(付着は、例えば、超音波融着であり、付着部位を図2に符号42で示す。)している。
また、右取付体5と剥離紙付き粘着両面テープ6の他端とが交差する部位は第2の交差部位Y(図2参照)であり、右取付体5の第2の交差部位Y(図2参照)の手前の位置において、右取付体5とマスク本体1とが付着し(付着は、例えば、超音波融着であり、付着部位を図2に符号51で示す。)、右取付体5の第2の交差部位Y(図2参照)を超えた位置において、右取付体5とマスク本体1とが付着(付着は、例えば、超音波融着であり、付着部位は、図2に符号52で示す。)している。
なお、図1の●は、超音波融着する際の押圧した跡を示し、図5、図6(後述する図8、図10、図13、図15、図16)においては、超音波融着する際の押圧した跡である●を省略している。
【0016】
従って、上述したマスクMによれば、剥離紙付き粘着両面テープ6を使用しているため、マスクMの装着にあっては、図6に示す方向に広げ、その際、粘着部6aの使用を嫌う使用者には、剥離紙6bを剥がさず、そのまま使用するマスクMを提供してマスクMの使用の選択ができ、しかも、剥離紙付き粘着両面テープ6は、一端を左取付体4とマスク本体1との間に、他端を右取付体5とマスク本体1との間に位置し、マスク本体1の上端縁に平行に沿って設けられ、左取付体4と剥離紙付き粘着両面テープ6の一端とが交差する部位は第1の交差部位X(図2参照)であり、左取付体4の第1の交差部位X(図2参照)の手前の位置において、左取付体4とマスク本体1とが付着し、左取付体4の第1の交差部位X(図2参照)を超えた位置において、左取付体4とマスク本体1とが付着し、右取付体5と剥離紙付き粘着両面テープ6の他端とが交差する部位は第2の交差部位Y(図2参照)であり、右取付体5の第2の交差部位Y(図2参照)の手前の位置において、右取付体5とマスク本体1とが付着し、右取付体5の第2の交差部位Y(図2参照)を超えた位置において、右取付体5とマスク本体1とが付着しているため、剥離紙付き粘着両面テープ6の取り付け付近の左取付体4及び右取付体5のめくれを防止し、剥離紙付き粘着両面テープ6がマスク本体1から離脱するのを防ぐことができる。
【0017】
(実施例2)
上述の実施例1においては、剥離紙付き粘着両面テープ6をマスク本体1に付着させた状態でマスクMを形成したが、次に示す実施例2(図8〜図12)は、剥離紙付き粘着両面テープ6の剥離紙6bを取り外して、マスクMを形成するものである。
即ち、図10は、上述の実施例1と同様に、剥離紙付き粘着両面テープ6をマスク本体1に付着させ、付着後、剥離紙付き粘着両面テープ6から剥離紙6bを取り外した状態を示すもので、剥離紙付き粘着両面テープ6から剥離紙6bを取り外した残部は、両面粘着部となる。この両面粘着部は、マスク本体1の上端縁の近傍であって、該上端縁に平行に沿って設けられ、両面粘着部は、一方の面6Bの粘着部がマスク本体1に付着し、他方の面6Aの粘着部6aに左取付体4及び右取付体5が付着することとなる。
そして、図10の状態のマスク本体1に、左耳掛け部2の取付部である左取付体4をマスク本体1の左端部を覆うようにして前記左端部に沿って、例えば、超音波融着によって取り付け、右耳掛け部3の取付部である右取付体5をマスク本体1の右端部に沿って、例えば、超音波融着によって取り付けられている。
左取付体4をマスク本体1の左端部に沿って付着することに伴い、左取付体4の第1の交差部位X(図9参照)の手前の位置において、左取付体4とマスク本体1とが付着(付着は、例えば、超音波融着であり、付着部位を図9に符号41で示す。)し、左取付体4の第1の交差部位X(図9参照)を超えた位置において、左取付体4とマスク本体1とが付着(付着は、例えば、超音波融着であり、付着部位を図9に符号42で示す。)する。なお、左取付体4と両面粘着部の一端とが交差する部位は第1の交差部位X(図9参照)である。
また、右取付体5をマスク本体1の右端部に沿って付着することに伴い、右取付体5の第2の交差部位Y(図9参照)の手前の位置において、右取付体5とマスク本体1とが付着(付着は、例えば、超音波融着であり、付着部位を図9に符号51で示す。)し、右取付体5の第2の交差部位Y(図9参照)を超えた位置において、右取付体5とマスク本体1とが付着(付着は、例えば、超音波融着であり、付着部位を図9に符号52で示す。)している。なお、右取付体5と前記両面粘着部の他端とが交差する部位は第2の交差部位Y(図9参照)である。
その結果、両面粘着部の一端は左取付体4とマスク本体1との間に、両面粘着部の他端は右取付体5とマスク本体1との間に位置することとなる。
そして、剥離テープ10を両面粘着部の他方の面6Aの粘着部であって、左取付体4又は右取付体5が付着していない部位に付着させる。剥離テープ10の幅Wは、両面粘着部の幅wと同じでも良いが、望ましくは、剥離テープ10の幅Wを両面粘着部の幅wより大きくして、剥離テープ10を粘着部6aから分離し易いと共に、粘着部6aの粘着剤が染み出してマスクMを積層した場合、マスクM同士がくっ付くという問題を解消するようにするのが良い。
【0018】
従って、上述したマスクMによれば、剥離テープ10を使用しているため、マスクMの装着にあっては、実施例1と同様、例えば、図6に示す方向に広げ、その際、粘着部6aの使用を嫌う使用者には、剥離テープ10を剥がさず、そのまま使用するマスクMを提供してマスクMの使用の選択ができ、しかも、両面粘着部は、一端を左取付体4とマスク本体1との間に、他端を右取付体5とマスク本体1との間に位置し、マスク本体1の上端縁に平行に沿って設けられ、左取付体4と両面粘着部の一端とが交差する部位は第1の交差部位X(図9参照)であり、左取付体4の第1の交差部位X(図9参照)の手前の位置において、左取付体4とマスク本体1とが付着し、左取付体4の第1の交差部位X(図9参照)を超えた位置において、左取付体4とマスク本体1とが付着し、右取付体5と両面粘着部の他端とが交差する部位は第2の交差部位Y(図9参照)であり、右取付体5の第2の交差部位Y(図2参照)の手前の位置において、右取付体5とマスク本体1とが付着し、右取付体5の第2の交差部位Y(図2参照)を超えた位置において、右取付体5とマスク本体1とが付着しているため、両面粘着部の取り付け付近の左取付体4及び右取付体5のめくれを防止し、両面粘着部がマスク本体1から離脱するのを防ぐことができる。
【0019】
(実施例3)
上述の実施例2においては、剥離紙付き粘着両面テープ6の剥離紙6bを取り外して、剥離紙付き粘着両面テープ6の粘着部6aに左取付体4及び右取付体5を直接付着させ、露出した粘着部6a(左取付体4及び右取付体5が付着していない粘着部6a)に剥離テープ10を付着させたマスクMを形成したが、次に示す実施例(図13乃至図19)は、粘着部6aと左取付体4、粘着部6aと右取付体5の間に、位置する帯状の熱融着性テープ20(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)を介在させたものである。
即ち、図16は、上述の実施例1と同様に、剥離紙付き粘着両面テープ6をマスク本体1に付着させ、付着後、剥離紙付き粘着両面テープ6から剥離紙6bを取り外した状態を示すもので、剥離紙付き粘着両面テープ6から剥離紙6bを取り外した残部に(図17参照)、熱融着性テープ20を付着させるものである(図18参照)。熱融着性テープ20の長さは、剥離紙付き粘着両面テープ6の粘着部6aの長さと同じであり、熱融着性テープ20の幅Wは、粘着部6aの幅wと同じでも良いが、望ましくは、熱融着性テープ20の幅Wを粘着部6aの幅wより大きくして、熱融着性テープ20を粘着部6aから分離し易いようにするのが良い。
なお、粘着部6a、該粘着部6aの反対側の面の粘着部、熱融着性テープ20により熱融着性テープ付き粘着両面テープが形成される。この熱融着性テープ付き粘着両面テープは、マスク本体1の上端縁の近傍であって、該上端縁に平行に沿って設けられている。
熱融着性テープ20の付着後、図18の状態のマスク本体1に、左耳掛け部2の取付部である左取付体4をマスク本体1の左端部を覆うようにして前記左端部に沿って、例えば、超音波融着によって取り付け、右耳掛け部3の取付部である右取付体5をマスク本体1の右端部に沿って、例えば、超音波融着によって取り付ける(図19参照)。
左取付体4をマスク本体1の左端部に沿って超音波融着により付着することに伴い、第1の交差部位X(図14参照)で超音波融着により付着すると共に、左取付体4の第1の交差部位X(図14参照)の手前の位置において、左取付体4とマスク本体1とが超音波融着により付着(付着部位を図14に符号41で示す。)し、左取付体4の第1の交差部位X(図14参照)を超えた位置において、左取付体4とマスク本体1とが超音波融着により付着(付着部位を図14に符号42で示す。)する。なお、左取付体4と熱融着性テープ付き粘着両面テープの一端とが交差する部位は第1の交差部位X(図14参照)である。
また、右取付体5をマスク本体1の右端部に沿って超音波融着により付着することに伴い、第2の交差部位Y(図14参照)で超音波融着により付着すると共に、右取付体5の第2の交差部位Y(図14参照)の手前の位置において、右取付体5とマスク本体1とが超音波融着により付着(付着部位を図14に符号51で示す。)し、右取付体5の第2の交差部位Y(図14参照)を超えた位置において、右取付体5とマスク本体1とが超音波融着により付着(付着部位を図14に符号52で示す。)している。なお、右取付体5と熱融着性テープ付き粘着両面テープの他端とが交差する部位は第2の交差部位Y(図14参照)である。
その結果、上述の熱融着性テープ付き粘着両面テープの一端は左取付体4とマスク本体1との間に、上述の熱融着性テープ付き粘着両面テープの他端は右取付体5とマスク本体1との間に位置することとなる。上述の熱融着性テープ付き粘着両面テープは、一方の面の粘着部がマスク本体1に付着し、他方の面の粘着部6aに熱融着性テープ20が付着している。
なお、熱融着性テープ付き粘着両面テープの左取付体4の付近に前記熱融着性テープ付き粘着両面テープの長手方向を横断する方向に第1の易破断部20A(ミシン目あるいは薄肉構成による易破断部)が、また、前記熱融着性テープ付き粘着両面テープの右取付体5の付近に前記熱融着性テープ付き粘着両面テープの長手方向を横断する方向に第2の易破断部20B(ミシン目あるいは薄肉構成による易破断部)が、それぞれ設けられている。
【0020】
従って、上述したマスクMによれば、熱融着性テープ付き粘着両面テープを使用しているため、マスクMの装着にあっては、実施例1と同様、例えば、図6に示す方向に広げ、その際、粘着部6aの使用を嫌う使用者には、熱融着性テープ20を剥がさず、そのまま使用するマスクMを提供してマスクMの使用の選択ができ、しかも、熱融着性テープ付き粘着両面テープは、一端を左取付体4とマスク本体1との間に、他端を右取付体5とマスク本体1との間に位置し、マスク本体1の上端縁に平行に沿って設けられ、左取付体4と熱融着性テープ付き粘着両面テープの一端とが交差する部位は第1の交差部位X(図14参照)であり、左取付体4の第1の交差部位X(図14参照)の手前の位置において、左取付体4とマスク本体1とが付着し、左取付体4の第1の交差部位X(図14参照)を超えた位置において、左取付体4とマスク本体1とが付着し、右取付体5と熱融着性テープ付き粘着両面テープの他端とが交差する部位は第2の交差部位Y(図14参照)であり、右取付体5の第2の交差部位Y(図14参照)の手前の位置において、右取付体5とマスク本体1とが付着し、右取付体5の第2の交差部位Y(図14参照)を超えた位置において、右取付体5とマスク本体1とが付着しているため、熱融着性テープ付き粘着両面テープの取り付け付近の左取付体4及び右取付体5のめくれを防止し、熱融着性テープ付き粘着両面テープがマスク本体1から離脱するのを防ぐことができる。
なお、実施例2、3においては、剥離紙付き粘着両面テープ6をマスク本体1に付着させ、付着後、剥離紙付き粘着両面テープ6から剥離紙6bを取り外した残部に剥離テープ10又は熱融着性テープ20を付着させるようにしたが、本願発明にあっては、これに限らず、図示しないが、予め、粘着両面テープの粘着部の幅より広い幅の剥離テープ、又は、熱融着性テープを粘着両面テープの一方の粘着部に付着させたものをそのままマスク本体1に使用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、本発明の一実施例のマスクを装着側から見た概略的図である。
【図2】図2は、図1の2−2線による概略的断面図である。
【図3】図3は、図1の3−3線による概略的断面図である。
【図4】図4は、図1の4−4線による概略的断面図である。
【図5】図5は、図1のマスクから剥離紙を剥がしている状態を示す概略的図である。
【図6】図6は、図5のマスクから剥離紙を剥がして装着する前の状態の概略的図である。
【図7】図7は、図6のマスクを装着した概略的断面図である。
【図8】図8は、図1のマスクと異なる他の実施例のマスクを装着側から見た概略的図で、剥離テープを一部剥離させている状態を示している。
【図9】図9は、図8の9−9線による概略的断面図である。
【図10】図10は、図8のマスクを形成する過程のマスク本体の概略的図である。
【図11】図11は、図10の11−11線による概略的断面図である。
【図12】図12は、図11のマスク本体に剥離テープ、左耳掛け部、左取付体、右耳掛け部及び右取付体が付着した状態の概略的断面図である。
【図13】図13は、図8のマスクと異なる他の実施例のマスクを装着側から見た概略的図である。
【図14】図14は、図13の14−14線による概略的断面図である。
【図15】図15は、図13のマスクから熱融着性テープを剥がしている状態を示す概略的図である。
【図16】図16は、図13のマスクを形成する過程のマスク本体の概略的図である。
【図17】図17は、図16の17−17線による概略的断面図である。
【図18】図18は、図17のマスク本体に左耳掛け部、左取付体、右耳掛け部及び右取付体を付着する前の状態の概略的断面図である。
【図19】図19は、図18のマスク本体に左耳掛け部、左取付体、右耳掛け部及び右取付体が付着した状態の概略的断面図である。
【符号の説明】
【0022】
M マスク
1 マスク本体
4 左取付体
5 右取付体
6 剥離紙付き粘着両面テープ
6a 粘着部
6b 剥離紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形形状であるマスク本体と、
このマスク本体の左端部に沿って取り付けられ、左耳掛け部の取付部である左取付体
と、
前記マスク本体の右端部に沿って取り付けられ、右耳掛け部の取付部である右取付体
と、
前記マスク本体の上端縁の近傍であって、該上端縁に平行に沿って設けられると共に
、一端を前記左取付体と前記マスク本体との間に、他端を前記右取付体と前記マスク本体
との間に位置した剥離紙付き粘着両面テープとを備え、
この剥離紙付き両面テープは、一方の面の粘着部が前記マスク本体に付着し、他方の
面の粘着部に剥離紙が付着し、
前記左取付体と前記剥離紙付き粘着両面テープの一端とが交差する部位は第1の交差部位であり、
前記左取付体の前記第1の交差部位の手前の位置において、前記左取付体と前記マスク本体とが付着し、
前記左取付体の前記第1の交差部位を超えた位置において、前記左取付体と前記マスク本体とが付着し、
前記右取付体と前記剥離紙付き粘着両面テープの他端とが交差する部位は第2の交差部位であり、
前記右取付体の前記第2の交差部位の手前の位置において、前記右取付体と前記マスク本体とが付着し、
前記右取付体の前記第2の交差部位を超えた位置において、前記右取付体と前記マスク本体とが付着している
ことを特徴とするてマスク。
【請求項2】
矩形形状であるマスク本体と、
このマスク本体の左端部に沿って取り付けられ、左耳掛け部の取付部である左取付体
と、
前記マスク本体の右端部に沿って取り付けられ、右耳掛け部の取付部である右取付体
と、
前記マスク本体の上端縁の近傍であって、該上端縁に平行に沿って設けられると共に
、一端を前記左取付体と前記マスク本体との間に、他端を前記右取付体と前記マスク本体
との間に位置した両面粘着部とを備え、
この両面粘着部は、一方の面の粘着部が前記マスク本体に付着し、他方の面の粘着部に前記左取付体及び前記右取付体が付着し、
前記他方の面の粘着部であって、前記左取付体又は前記右取付体が付着していない部位に剥離テープが付着し、
前記左取付体と前記両面粘着部の一端とが交差する部位は第1の交差部位であり、
前記左取付体の前記第1の交差部位の手前の位置において、前記左取付体と前記マスク本体とが付着し、
前記左取付体の前記第1の交差部位を超えた位置において、前記左取付体と前記マスク本体とが付着し、
前記右取付体と前記両面粘着部の他端とが交差する部位は第2の交差部位であり、
前記右取付体の前記第2の交差部位の手前の位置において、前記右取付体と前記マスク本体とが付着し、
前記右取付体の前記第2の交差部位を超えた位置において、前記右取付体と前記マスク本体とが付着している
ことを特徴とするてマスク。
【請求項3】
矩形形状であるマスク本体と、
このマスク本体の左端部に沿って取り付けられ、左耳掛け部の取付部である左取付体
と、
前記マスク本体の右端部に沿って取り付けられ、右耳掛け部の取付部である右取付体
と、
前記マスク本体の上端縁の近傍であって、該上端縁に平行に沿って設けられると共に
、一端を前記左取付体と前記マスク本体との間に、他端を前記右取付体と前記マスク本体
との間に位置した熱融着性テープ付き粘着両面テープとを備え、
この熱融着性テープ付き粘着両面テープは、一方の面の粘着部が前記マスク本体に付着し、他方の面の粘着部に熱融着性テープが付着し、
前記左取付体と前記熱融着性テープ付き粘着両面テープの一端とが交差する部位は第1の交差部位であり、
前記左取付体の前記第1の交差部位の手前の位置において、前記左取付体と前記マスク本体とが超音波融着により付着し、
前記左取付体の前記第1の交差部位を超えた位置において、前記左取付体と前記マスク本体とが超音波融着により付着し、
前記右取付体と前記熱融着性テープ付き粘着両面テープの他端とが交差する部位は第2の交差部位であり、
前記右取付体の前記第2の交差部位の手前の位置において、前記右取付体と前記マスク本体とが超音波融着により付着し、
前記右取付体の前記第2の交差部位を超えた位置において、前記右取付体と前記マスク本体とが超音波融着により付着している
ことを特徴とするてマスク。
【請求項4】
熱融着性テープ付き粘着両面テープの左取付体付近に前記熱融着性テープ付き粘着両面テープの長手方向を横断する方向に第1の易破断部が、
前記熱融着性テープ付き粘着両面テープの右取付体付近に前記熱融着性テープ付き粘着両面テープの長手方向を横断する方向に第2の易破断部が、
それぞれ設けられていることを特徴とする請求項3記載のマスク。
【請求項5】
熱融着性テープ付き粘着両面テープの粘着部の幅より、前記熱融着性テープ付き粘着両面テープの熱融着性テープの幅が大きく、前記熱融着性テープ付き粘着両面テープがマスク本体の上端縁より超えないように前記粘着部に付着している
ことを特徴とする請求項3又は請求項4記載のマスク。
【請求項6】
両面粘着部の幅より剥離テープの幅が大きく、前記剥離テープがマスク本体の上端縁より超えないように前記両面粘着部に付着している
ことを特徴とする請求項2記載のマスク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−110306(P2011−110306A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−270960(P2009−270960)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(391032783)サンエムパッケージ 株式会社 (6)
【Fターム(参考)】