説明

マスタ状態検知装置

【課題】1センサでマスタの状態を検知するマスタ検知装置において、外乱に影響されることなく常に正確なマスタ状態の検知ができるようにする。
【解決手段】本発明に係わるマスタ状態検知装置は、マスタ検知センサ27の受光部29から出力される受光電圧が予め設定された基準値以上となるように発光部28に供給すべき発光電流を制御し、受光部29から出力される受光電圧の所定期間毎の平均値及び電圧変動幅を算出するとともに、算出された受光電圧の前記平均値が基準値以上で且つ前記電圧変動幅が規定値以上であればマスタ有りで且つエンドマーク無しの状態と判定し、算出された受光電圧の前記平均値が基準値未満で且つ前記電圧変動幅が規定値未満であればマスタ有りで且つエンドマーク有りの状態と判定し、算出された受光電圧の前記平均値が基準値以上で且つ前記電圧変動幅が規定値未満であればマスタ無しの状態と判定するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送されるマスタの有無及び当該マスタに設けられたエンドマークの有無を検知するためのマスタ状態検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
孔版印刷装置は、製版されたマスタと呼ばれる孔版原紙を回転するドラムに巻き付け、このドラムに巻き付けられたマスタに印刷用紙を圧接するとともに、ドラムの内部からマスタにインキを供給することにより、マスタに形成された穿孔部から印刷用紙に転写することにより印刷画像を形成するものである。
【0003】
この種の孔版印刷装置では、複数の発熱素子を備えたサーマルヘッドを原稿の画像情報に基づいて選択的に加熱穿孔することによりマスタに穿孔部を形成しており、これが製版処理となる。この製版処理に用いられるマスタは、ロール形状に巻かれた状態で装置にセットされていて、プラテンローラなどにより引き出されながらサーマルヘッドに搬送される。そして、サーマルヘッドにより加熱穿孔されたマスタは、所定長さでカットされることで1版分の製版が終了することになる。
【0004】
上述したように、マスタはロール形状に巻かれているため、1ロールの残りが少ないことを知らせるエンドマークと呼ばれるマーク部がロールの終端部分に設けられている。通常の孔版印刷装置には、マスタの有無を検知するための反射型のセンサと、マスタの終端に設けられたエンドマークを検知するための透過型のセンサとを備えたシート状態検知装置が設けられている。そして、このシート状態検知装置でマスタの搬送中にエンドマークを検知したときは、ユーザにマスタの交換を促すメッセージを表示するようにしている。このようなシート状態検知装置の従来例としては、例えば、マスタのない状態、ある状態、及びエンドマークの通過状態の3状態を判別できるレベル出力を出力する光検出センサを備え、センサ取り付けスペースを1センサ分とし、且つセンサ取り付け工数も面倒にならないようにしたものが知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−327146号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術によるシート状態検知装置は、3状態を判別するために2つのしきい値A,Bを設定し、光検出センサから出力される受光電圧値がしきい値A以上であればマスタなし、しきい値AとBの間であればマスタあり、しきい値B以下であればエンドマークと判別するものであった。このため、使用環境下において外乱が発生し、例えば光検出センサでの受光電圧値が実際にはしきい値AとBの間であるにもかかわらず、しきい値A以上となった場合には、マスタの状態を誤検知してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、1センサでマスタの状態を検知する構成において、外乱に影響されることなく常に正確なマスタ状態の検知を行うことができるマスタ状態検知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1に係わる発明は、長尺状のマスタが搬送路上の所定位置にセットされているか否かを検知するとともに、前記マスタの終端部分に設けられたエンドマークを検知するマスタ状態検知装置であって、前記搬送路上の所定位置において前記マスタを挟んで対向配置される発光部及び受光部を有するセンサと、前記センサの発光部からの光照射に対して受光部から出力される受光電圧が予め設定された基準値以上となるように前記発光部に供給すべき発光電流を制御する発光電流制御手段と、前記センサの受光部から出力される受光電圧の所定期間毎の平均値及び電圧変動幅を算出する受光電圧算出手段と、前記受光電圧算出手段で算出された受光電圧の前記平均値が基準値以上で且つ前記電圧変動幅が規定値以上であればマスタ有りで且つエンドマーク無しの状態と判定し、前記受光電圧算出手段で算出された受光電圧の前記平均値が基準値未満で且つ前記電圧変動幅が規定値未満であればマスタ有りで且つエンドマーク有りの状態と判定し、前記受光電圧算出手段で算出された受光電圧の前記平均値が基準値以上で且つ前記電圧変動幅が規定値未満であればマスタ無しの状態と判定するマスタ状態判定手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、上記目的を達成するため、請求項2に係わる発明は、長尺状のマスタが搬送路上の所定位置にセットされているか否かを検知するとともに、前記マスタの終端部分に設けられたエンドマークを検知するマスタ状態検知装置であって、前記搬送路上の所定位置において前記マスタを挟んで対向配置される発光部及び受光部を有するセンサと、前記センサの発光部からの光照射に対して受光部から出力される受光電圧が所定期間毎に一定の傾きで上昇するように前記発光部に発光電流を供給する発光電流制御手段と、前記センサの受光部から出力される受光電圧の所定期間毎の平均変化率及び電圧変動幅をそれぞれ算出する受光電圧算出手段と、前記受光電圧算出手段で算出された受光電圧の前記平均変化率が予め設定された傾き規定値以上で且つ前記電圧変動幅が規定値以上であればマスタ有りで且つエンドマーク無しの状態と判定し、前記受光電圧算出手段で算出された受光電圧の前記平均変化率が予め設定された傾き規定値未満且つ前記電圧変動幅が規定値未満であればマスタ有りで且つエンドマーク有りの状態と判定し、前記受光電圧算出手段で算出された受光電圧の前記平均変化率が予め設定された傾き規定値以上で且つ前記電圧変動幅が規定値未満であればマスタ無しの状態と判定するマスタ状態判定手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に係わる発明は、請求項1又は2において、前記発光電流制御手段が、前記マスタの搬送中のみ前記発光部に発光電流を供給することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、マスタ及びエンドマークの有無を判定する際に、所定期間における受光電圧の平均値としきい値とを比較するとともに、所定期間における電圧変動幅と規定値とを比較するようにしたので、受光電圧値が外乱の影響を受けても、外乱の影響を受けにくい電圧変動幅と規定値とを比較することにより正確な判定を行うことができる。したがって、1センサでマスタの状態を検知する構成でありながら、外乱の影響を受けにくく常に正確なマスタ状態の検知を行うことが可能となる。
【0011】
請求項2の発明によれば、マスタ及びエンドマークの有無を判定する際に、所定期間における受光電圧の平均変化率と傾き規定値とを比較するとともに、所定期間における電圧変動幅と規定値とを比較するようにしている。これら受光電圧の平均変化率と電変動幅は共に外乱の影響を受けにくいため、正確な判定を行うことができる。したがって、1センサでマスタの状態を検知する構成でありながら、外乱の影響を受けにくく常に正確なマスタ状態の検知を行うことが可能となる。
【0012】
また、請求項2の発明では、発光部での発光量を一定の傾きで増加させることにより、受光部から出力される受光電圧が一定の傾きで上昇するようにしている。このような受光電圧の傾きは、その傾きを示す直線が上下に変移しても精度に影響することがないため、受光部から出力される受光電圧が所定電圧値(一定値)となるように定期的に発光輝度や受光感度のばらつきを補正する必要がなく、長時間の使用においても精度低下の不具合を生じることがない。また、メンテナンス性にも優れたものとなる。
【0013】
さらに、請求項3の発明では、マスタの搬送中のみ発光部に発光電流を供給するようにしたので、マスタの搬送期間以外は発光部へ供給される発光電流をゼロとすることができる。したがって、孔版印刷装置の電源が入っている間、或いは原稿の読み取りから印刷終了までの間、常に発光部から光照射するようにした場合と比べて消費電力を大幅に削減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係わるマスタ状態検知装置を孔版印刷装置に適用した場合の実施形態について説明する。
【0015】
[実施形態1]
図1は実施形態1に係わるマスタ状態検知装置の電気的な構成を示すブロック図、図2は実施形態1(及び2)における孔版印刷装置の全体構成図、図3はマスタ検知センサの配置を示す斜視図、図4は操作パネルの配置を示す説明図である。
【0016】
まず、孔版印刷装置1の全体的な構成について説明する。図2に示すように、本実施形態の孔版印刷装置1は大別すると、原稿読取部10、製版書込部20、カッター部30、及び印刷部40から構成されている。
【0017】
原稿読取部10は、原稿の読み取り処理を行うための機構であり、被複写物である原稿7をセットする原稿セット台12と、原稿セット台12上にセットされた原稿7を検知する原稿センサ17と、原稿センサ17の検知信号により回転駆動される原稿搬送ロール対14と、搬送されてきた原稿7の画像を光学的に読み取りアナログの電気信号に変換する密着型のイメージセンサ11と、イメージセンサ11で読み取られた原稿7を原稿排出トレー19に排出するための原稿排出ロール対15とから構成されている。
【0018】
なお、原稿INセンサ16は、搬送されてきた原稿7を検知する手段であり、後述する製版書込部20のスタートを決定するものである。また、原稿搬送ロール対14ならびに原稿排出ロール対15は、図中点線で示したようにステッピングモータ18により回転駆動される。
【0019】
この原稿読取部10では、図示しないシステム制御部において、原稿センサ17からの検知信号を受信すると、原稿搬送ロール対14を回転駆動して原稿7を所定方向に向けて搬送させ、イメージセンサ11により原稿7の画像を光学的に読み取る。画像を読み取った原稿7は原稿排出ロール対15により原稿排出トレー19に排出される。また、イメージセンサ11で読取られた1版分のアナログの電気信号は図示しないA/D変換部で8ビットのデジタルデータに変換された後、図示しない画像処理部へ送られる。
【0020】
製版書込部20は、主走査方向に複数の発熱素子21aがライン状に配列されたサーマルヘッド21と、マスタロール22から送り出されるマスタ23をサーマルヘッド21に押し当てながら搬送するプラテンロール24と、サーマルヘッド21にて製版されたマスタ23を後述するドラム33のクランプ部32に向けて搬送する原紙搬送ロール対26とから構成されている。なお、図中点線で示した書込みモータ25はステッピングモータであり、プラテンロール24および原紙搬送ロール対26を回転駆動する。
【0021】
また製版書込部20には、マスタ検知センサ27が設けられている。このマスタ検知センサ27は、図3に示すように、マスタ23を挟んで対向配置される発光部28と受光部29とで構成されている。発光部28としては、例えばLEDなどの赤外光又は可視光を光照射可能な発光素子を用いることができる。
【0022】
マスタ検知センサ27は、マスタ23の3状態、すなわちマスタ23有りで且つエンドマーク23a無しの状態と、マスタ23有りで且つエンドマーク23a有りの状態と、マスタ23無し(且つエンドマーク23a無し)の状態とを検知するためのものである。本実施形態では、マスタ検知センサ27として、発光/受光部が分離したセパレートタイプの透過型センサを例として示すが、発光/受光部が一体化されたコ字型タイプの透過型センサを用いてもよい。
【0023】
一方、マスタ23は、熱可塑性樹脂フィルムと支持体となる和紙とを接着材により貼り合わせた感熱原紙であり、透過率50〜60%程度の半透明部材となっている。そして、このマスタ23をロール形状に巻き付けたマスタロール22の終端部分には、そのロールの残りが少ないことを知らせるエンドマーク23aが設けられている。このエンドマーク23aは透過率5%以下の遮光領域となっている。マスタ検知センサ27は、マスタロール22の近傍であって、搬送されるマスタ23を平面的に見たときにエンドマーク23aが通過する位置に配置されている。
【0024】
カッター部30は、マスタ23を切断するための機構であり、サーマルヘッド21によって製版されたマスタ23がドラム33に巻き付けられて所定量の長さになったときに、マスタ23を所定位置で切断するカッター31を備えている。
【0025】
印刷部40は、ドクタロール56とスクージロール57間に形成されたインキ溜り58より一定量のインキをその内面に供給するインキ供給部を内蔵する画像転写用の回転部品としてのドラム33と、給紙台44上に積載され複写物となる印刷用紙から一枚ずつ印刷用紙43をピックアップして搬送する一次給紙ロール46と、一次給紙ロール46から搬送されてきた印刷用紙43を所定のタイミングで送り出す1対の二次給紙ロール42と、二次給紙ロール42より送り出されてきた印刷用紙43をドラム33の外周面に押し付けるプレスロール35と、印刷された印刷用紙43をドラム33より剥ぎ取るための分離爪55と、ドラム33より剥ぎ取り排紙された印刷用紙43を排紙積載する排紙台49とから構成されている。
【0026】
また、ドラム33の外周面には、サーマルヘッド21にて製版され搬送されてきたマスタ23の先端部をクランプするクランプ部32が設けられている。このクランプ部32にクランプされた製版済みのマスタ23は、ドラム33を回転させることによりその外周面に巻き付けられる(着版)。
【0027】
なお、図中点線で示したメインモータ34はDCモータであり、ドラム33を回転駆動するたのものである。また図2において、符号41は搬送路である。
【0028】
また、装置本体の上面には図4に示すような操作パネル60が設けられている。この操作パネル60には、モード設定した製版や印刷処理などを開始させるスタートキー62、動作中の製版や印刷処理などを停止させるストップキー63、操作パネル60から設定した項目をリセットするためのリセットキー64、印刷枚数、天地位置の移動量などを入力するためのテンキー65、製版や印刷などのモードを選択するためのモード選択キー66、選択したモード設定を確認するための設定確認キー67、製版処理後に試し刷り印刷を行うための試し刷りキー68、印刷位置のセンタリングを行うセンターキー69などが配置されている。
【0029】
また、操作パネル60には、表示/入力パネル70が配置されている。この表示/入力パネル70は、前面に配置された感圧式或いは静電式の透明なタッチパネル(図示せず)と、このタッチパネルの裏面に配置された液晶表示パネル(図示せず)とを備えている。ユーザーは液晶表示パネルの表示画面を見ながら、タッチパネルの表面を指などで直接触れることで各種パラメータの入力などを行うことができる。例えば、製版や印刷処理を行う際には、タッチパネル下に表示される設定入力画面を通じてソーター機能の設定、連写/連続印刷機能の設定などを行うことができる。
【0030】
また、液晶表示パネルには、製版終了や印刷開始のほか、マスタロール22の交換を促すメッセージなども表示される。このような各種データ、設定などの入力手段は本実施形態の操作パネル60の例に限らず、同等に機能するものであれば、他の形式、形態であってもよい。
【0031】
次に、実施形態1に係わるマスタ状態判定装置の電気的な構成を図1を参照しながら説明する。
【0032】
図1において、制御部81は、マスタ状態検知装置としての動作を制御する部分であり、各種の演算処理やデータの入出力等の処理を実行する。この制御部81には、操作パネル60から入力された各種のコマンドやデータのほか、受光電圧値、状態フラグ、電流指示値などを記憶するRAM(ランダムアクセスメモリ)82、制御プログラムなどを記憶するROM(リードオンリーメモリ)83、定電流回路84などが接続されている(このほかの接続機器については図示及び説明を省略する)。
【0033】
制御部81では、本発明の要部に係わる処理として、マスタ検知センサ27の受光部29から出力される受光電圧が予め設定されたしきい値(基準値)以上となるように発光部28に供給すべき発光電流を制御する発光電流制御手段としての処理を実行する。制御部81は発光電流制御手段としての処理において、所定の電流指示値(固定値)を図示しないD/A変換回路でアナログ信号に変換した後、定電流回路84へ出力しており、定電流回路84では、電流指示値に対応した発光電流を発光部28へ供給している。これにより発光部28では、例えば赤外光が発光電流に応じた光量で照射されることになる。
【0034】
上記しきい値は、透過率50〜60%程度のマスタ23がマスタ検知センサ27で検知されたときに出力される受光電圧と、マスタ23に設けられた透過率5%程度のエンドマーク23aがマスタ検知センサ27で検知されたときに出力される受光電圧とのほぼ中間の値に設定される。これにより、後述する受光電圧の平均値がしきい値以上であれば、発光部28から照射された光の少なくとも50〜60%程度が透過していることになるため、マスタ有りで且つエンドマーク無しの状態か、或いはマスタ無し(当然にエンドマーク無し)の状態かのいずれかの状態であると判定することができる。また受光電圧の平均値がしきい値未満であれば、発光部28から照射された光のほぼ95%程度が遮光されたことになるため、エンドマーク有りの状態と判定することができる。
【0035】
また、マスタ検知センサ27として使用される透過型センサでは、センサ取り付け精度、マスタ透過率、感度調整、経時劣化、紙粉ホコリ等に起因して出力のばらつきが生じる。このため、発光部28に供給すべき発光電流を設定した後、受光部29から出力される受光電圧が所定電圧値となるように、定期的に発光輝度や受光感度のばらつきを補正することが望ましい。
【0036】
更に、受光部29から出力される受光電圧の大きさは、発光部28において発光量を電気的又は機械的に調整することによって設定するようにしてもよい。
【0037】
また制御部81では、本発明の要部に係わる処理として、マスタ検知センサ27の受光部29から出力される受光電圧の所定期間毎の平均値及び電圧変動幅(リプル幅)をそれぞれ算出する受光電圧算出手段としての処理を実行する。制御部81は受光電圧算出手段としての処理において、受光部29から出力されたアナログの受光電圧を図示しないA/D変換回路によりデジタル信号に変換するとともに、所定の計測期間t(数ms)が経過する毎に、受光電圧の平均値及び電圧変動幅を算出する。
【0038】
ここで、受光電圧の平均値は、計測期間t内に所定のサンプリング周期(数十ms)で検出された受光電圧値を、RAM82の所定記憶エリアで順次加算し、計測期間tの経過後に加算値の合計をサンプリング回数で除算する等の手法により算出することができる。
【0039】
また、電圧変動幅は、計測期間t内に所定のサンプリング周期で検出された受光電圧値を、RAM82の所定記憶エリアに順次記憶していき、計測期間tの経過後に、記憶している受光電圧値の中から最大値と最小値を抜き出して差分を算出する等の手法により算出することができる。
【0040】
上記電圧変動幅は、マスタ23を構成する熱可塑性樹脂フィルムや和紙の透過率のばらつきにより生じるものであり、マスタ23が搬送(検知)されている間は、エンドマーク23aの部分でなければ通常は規定値以上の電圧変動幅が生じることになる。したがって、電圧変動幅が規定値以下であれば、マスタ23のエンドマーク23aの部分であるか、マスタ23が存在していないのいずれかの状態と判定することができる。
【0041】
なお、電圧変動幅は外乱が発生した場合でも計測期間内において電圧値が全体的に変位するだけであり、計測期間内において個々の電圧値にばらつきが生じるわけではないので、電圧変動幅はほとんど外乱の影響を受けることがない。ただし、検出された受光電圧値において突出して大きな値、或いは小さな値があるときは外乱等が生じたものとし、これらの数値を除外したうえで最大値、最小値を抜き出す等の演算手法を用いてもよい。
【0042】
また制御部81では、本発明の要部に係わる処理として、受光電圧算出手段としての処理において算出された受光電圧の平均値が予め設定されたしきい値以上で且つ電圧変動幅が規定値以上であればマスタ有りで且つエンドマーク無しの状態と判定し、同じく受光電圧算出手段としての処理において算出された受光電圧の平均値が予め設定されたしきい値未満で且つ電圧変動幅が規定値未満であればマスタ有りで且つエンドマーク有りの状態と判定し、同じく受光電圧算出手段としての処理において算出された受光電圧の平均値が予め設定されたしきい値以上で且つ電圧変動幅が規定値未満であればマスタ無しの状態と判定するマスタ状態判定手段としての処理を実行する。
【0043】
そして、制御部81では上記の判定結果を状態フラグとしてRAM82に記憶する。状態フラグとは、上記3状態に対応したフラグであり、具体的には、マスタ有りで且つエンドマーク無しのフラグ、マスタ有りで且つエンドマーク有りのフラグ、及びマスタ無しのフラグである。
【0044】
なお図1において、マスタ検知センサ27、制御部81の発光電流制御手段、受光電圧算出手段、マスタ状態判定手段は、実施形態1に係わるマスタ状態検知装置を構成するものである。このうちマスタ検知センサ27を除く制御手段は、CPU(中央演算ユニット)、RAM、ROM、及び入出力インターフェースを備えたマイクロコンピュータにより構成されている。ただし、上記制御手段を複数のマイクロコンピュータで構成することも可能であり、その場合にはマスタ状態検知装置としての機能のほか、複数の制御系の機能を実行するように構成してもよい。また孔版印刷装置1の全体的な動作を制御する図示しないシステム制御部の一機能として制御部81の動作を実行するようにしてもよい。
【0045】
次に、実施形態1のマスタ状態検知装置によるマスタ状態検知の処理手順を図5のフローチャート、及び図6のタイミングチャートを用いて説明する。
【0046】
まず制御部81は、発光電流制御手段としての処理において、所定の電流指示値をアナログ信号に変換した後、定電流回路84へ出力し、発光部28へ電流指示値に対応した発光電流を供給する(ステップS101)。続いて、制御部81は、受光電圧算出手段としての処理において、受光部29から出力された受光電圧を所定のサンプリング周期で検出し、デジタル信号に変換した後、RAM82に順次記憶する(ステップS102)。そして、所定の計測期間tが経過したか否かを判定する(ステップS103)。ここで、NOであれば、ステップS102へ戻る。また、ステップS103でYESであれば、計測期間t内における受光電圧の平均値を算出し(ステップS104)、更に計測期間t内における受光電圧の電圧変動幅を算出する(ステップS105)。次に、制御部81は、マスタ状態判定手段としての処理において、ステップS104で算出した受光電圧の平均値がしきい値以上であるか否かを判定する(ステップS106)。ここで、YESであれば、ステップS105で算出した受光電圧の電圧変動幅が規定値以上かどうかを判定する(ステップS107)。ここで、YESであれば、RAM82の状態フラグとして、マスタ有りで且つエンドマーク無しのフラグをセットする(ステップS108)。この場合は、図6の(A)に示すように、受光電圧の平均値がしきい値(一点鎖線のライン)以上であり、且つ受光電圧の電圧変動幅が規定値以上であるため、マスタ23は搬送されているが、エンドマーク23aは検知されていないことになる。
【0047】
一方、ステップS106においてNOであれば、ステップS105で算出した受光電圧の電圧変動幅が規定値未満かどうかを判定する(ステップS109)。ここで、YESであれば、RAM82の状態フラグとして、マスタ有りで且つエンドマーク有りのフラグをセットする(ステップS110)。この場合は、図6の(B)に示すように、受光電圧の平均値がしきい値未満であり、なお且つ受光電圧の電圧変動幅が規定値未満であるため、マスタ23が搬送されている状態でエンドマーク23aが検知されたことになる。このように、マスタ有りで且つエンドマーク有りのフラグをセットした場合、制御部81は、図4の表示/入力パネル70にマスタロール22の交換を促すメッセージを表示する。
【0048】
また、ステップS109でNOであれば、外乱等が発生したものと判定してステップS102に戻る。一方、ステップS107でNOであれば、RAM82の状態フラグとして、マスタ無しのフラグをセットする(ステップS111)。この場合は、図6の(C)に示すように、受光電圧の平均値がしきい値以上であり、なお且つ受光電圧の電圧変動幅が規定値未満であるため、マスタ23が存在しない(搬送されていない)ことが検知されたことになる。
【0049】
以上のように、実施形態1に係わるマスタ状態検知装置では、マスタ及びエンドマークの有無を判定する際に、所定の計測期間における受光電圧の平均値としきい値とを比較するとともに、所定の計測期間における電圧変動幅と規定値とを比較するようにしたので、受光電圧値が外乱の影響を受けたとしても、外乱の影響を受けにくい電圧変動幅と規定値との比較により正確な判定を行うことができる。したがって、1センサでマスタの状態を検知する構成でありながら、外乱の影響を受けにくく常に正確なマスタ状態の検知を行うことが可能となる。
【0050】
[実施形態2]
次に、本発明の実施形態2について説明する。この実施形態2に係わるマスタ状態検知装置の電気的な構成は図1と同じであるため図示を省略し、相違点についてのみ説明する。
【0051】
この実施形態2の制御部81では、本発明の要部に係わる処理として、マスタ検知センサ27の受光部29から出力される受光電圧が所定期間毎に一定の傾きで上昇するように発光部28に供給すべき発光電流を制御する発光電流制御手段としての処理を実行する。
【0052】
制御部81は発光電流制御手段としての処理において、電流指示値を一定の時間周期で、且つ一定の割合で所定の最大値となるまで連続して増加させ、発光部28での発光量を一定の傾きで増加させることにより、受光部29から出力される受光電圧が一定の傾きで上昇するようにしている。電流指示値は定電流回路84へ出力され、ここから電流指示値に対応した発光電流が発光部28へ供給される。また、電流指示値は初期値0(ゼロ)から最大値(所定値)まで増加させるものとする。本実施形態では、電流指示値を0から最大値まで増加させるのに必要な時間を計測期間t(数ms)とし、電流指示値が最大値となった時点において、すなわち計測期間tが経過する毎に電流指示値を0にクリアしている。
【0053】
また制御部81では、本発明の要部に係わる処理として、マスタ検知センサ27の受光部29から出力される受光電圧の所定期間毎の平均変化率及び電圧変動幅(リプル幅)をそれぞれ算出する受光電圧算出手段としての処理を実行する。制御部81は受光電圧算出手段としての処理において、受光部29から出力されたアナログの受光電圧を図示しないA/D変換回路によりデジタル信号に変換するとともに、計測期間t(単位時間Δt)における受光電圧値の増分(ΔV)を、ΔV/Δtから求めることにより計測期間t毎の受光電圧の平均変化率を算出する。
【0054】
なお、受光電圧値は外乱が発生した場合でも期間時間内において電圧値そのものが全体的に変位するだけであり、期間内において個々の電圧値にばらつきが生じるわけではない。このため、平均変化率はほとんど外乱の影響を受けることがない。一方、電圧変動幅の算出方法は実施形態1と同じである。
【0055】
また、制御部81では、本発明の要部に係わる処理として、受光電圧算出手段としての処理において算出された受光電圧の平均変化率が予め設定された傾き規定値以上で且つ電圧変動幅が規定値以上であればマスタ有りで且つエンドマーク無しの状態と判定し、同じく受光電圧算出手段としての処理において算出された受光電圧の平均変化率が予め設定された傾き規定値未満且つ電圧変動幅が規定値未満であればマスタ有りで且つエンドマーク有りの状態と判定し、同じく受光電圧算出手段としての処理において算出された受光電圧の平均変化率が予め設定された傾き規定値以上で且つ電圧変動幅が規定値未満であればマスタ無しの状態と判定するマスタ状態判定手段としての処理を実行する。そして、制御部81では上記の判定結果を状態フラグとしてRAM82に記憶する。
【0056】
なお、傾き規定値とは、受光部29から出力される受光電圧が一定の傾きで上昇するように発光部28から光を照射した場合に、実際に受光部29から出力される受光電圧の傾きとして想定される値であり、制御部81の発光電流制御手段としての処理において、一定の時間周期で且つ一定の割合で電流指示値を連続して増加させたときの傾きとほぼ同じ傾きが設定される。したがって、算出された受光電圧の平均変化率が傾き規定値以上であれば、マスタ23が搬送(検知)されていて、且つエンドマーク23aの部分でない、或いはマスタ23が存在していない(透過率100%のため傾き大)のいずれかの状態と判定することができる。また、算出された受光電圧の平均変化率が傾き規定値未満であれば、マスタ23が搬送(検知)されていて、且つエンドマーク23aの部分(透過率5%未満のため傾き小)と判定することができる。
【0057】
なお図1において、マスタ検知センサ27、制御部81の発光電流制御手段、受光電圧算出手段、マスタ状態判定手段は、実施形態2におけるマスタ状態検知装置を構成するものである。
【0058】
次に、実施形態2のマスタ状態検知装置によるマスタ状態検知の処理手順を図7のフローチャート、及び図8のタイミングチャートを用いて説明する。
【0059】
まず制御部81は、発光電流制御手段としての処理において、電流指示値の初期値(0)をアナログ信号に変換した後、定電流回路84へ出力し、発光部28へ電流指示値に対応した発光電流を供給する(ステップS201)。続いて、制御部81は、受光電圧算出手段としての処理において、受光部29から出力された受光電圧を所定のサンプリング周期のタイミングで検出し、デジタル信号に変換した後、RAM82に順次記憶する(ステップS202)。そして、各サンプリング周期の検出タイミングにおいて、電流指示値が最大値か否かを判定する(ステップS203)。ここで、NOであれば、電流指示値をインクリメントし、この電流指示値に対応した発光電流を発光部28へ供給する(ステップ204)。そして、ステップS202へ戻る。このステップS202〜S204のループを回ることにより、計測期間t内において、一定の時間周期(サンプリング周期)で且つ一定の割合で電流指示値が連続して増加することになるため、受光部29から出力される受光電圧も一定の傾きで上昇することになる。
【0060】
一方、ステップS203でYESであれば、電流指示値を0にクリアし(ステップS205)、計測期間t内における受光電圧の平均変化率を算出し(ステップS206)、更に同じく計測期間t内における受光電圧の電圧変動幅を算出する(ステップS207)。次に、制御部81は、マスタ状態判定手段としての処理において、ステップS206で算出した受光電圧の平均変化率が傾き規定値値以上であるか否かを判定する(ステップS208)。ここで、YESであれば、ステップS207で算出した受光電圧の電圧変動幅が規定値以上かどうかを判定する(ステップS209)。ここで、YESであれば、RAM82の状態フラグとして、マスタ有りで且つエンドマーク無しのフラグをセットする(ステップS210)。この場合は、図8の(A)に示すように、受光電圧の平均変化率が傾き規定値以上であり、なお且つ受光電圧の電圧変動幅が規定値以上であるため、マスタ23は搬送されているが、エンドマーク23aは検知されていないことになる。
【0061】
一方、ステップS208においてNOであれば、ステップS207で算出した受光電圧の電圧変動幅が規定値未満かどうかを判定する(ステップS211)。ここで、YESであれば、RAM82の状態フラグとして、マスタ有りで且つエンドマーク有りのフラグをセットする(ステップS212)。この場合は、図8の(B)に示すように、受光電圧の平均変化率が傾き規定値値未満であり、なお且つ受光電圧の電圧変動幅が規定値未満であるため、マスタ23が搬送されている状態でエンドマーク23aが検知されたことになる。このように、マスタ有りで且つエンドマーク有りのフラグをセットした場合、制御部81は、図4の表示/入力パネル70にマスタロール22の交換を促すメッセージを表示する。
【0062】
また、ステップS211でNOであれば、外乱等が発生したものと判定してステップS201に戻る。一方、ステップS209でNOであれば、RAM82の状態フラグとして、マスタ無しのフラグをセットする(ステップS213)。この場合は、図8の(C)に示すように、受光電圧の平均変化率が傾き規定値以上であり、なお且つ受光電圧の電圧変動幅が規定値未満(ほぼゼロ)であるため、マスタ23が存在しない(搬送されていない)ことが検知されたことになる。
【0063】
以上のように、実施形態2に係わるマスタ状態検知装置では、マスタ及びエンドマークの有無を判定する際に、所定の計測期間における受光電圧の平均変化率と傾き規定値とを比較するとともに、所定の計測期間における電圧変動幅と規定値とを比較するようにしている。これら受光電圧の平均変化率と電変動幅は共に外乱の影響を受けにくいため、実施形態1よりも更に正確な判定を行うことができる。したがって、実施形態2に係わるマスタ状態検知装置においても、1センサでマスタの状態を検知する構成でありながら、外乱の影響を受けにくく常に正確なマスタ状態の検知を行うことが可能となる。
【0064】
また、実施形態2では、発光部28での発光量を一定の傾きで増加させることにより、受光部29から出力される受光電圧が一定の傾きで上昇するようにしている。このような受光電圧の傾きは、その傾きを示す直線が上下に変移しても精度に影響することがないため、実施形態1のように受光部29から出力される受光電圧が所定電圧値(一定値)となるように定期的に発光輝度や受光感度のばらつきを補正する必要がなく、長時間の使用においても精度低下の不具合を生じることがない。また、メンテナンス性にも優れたものとなる。
【0065】
なお、上記実施形態1、2のマスタ状態検知において、制御部81から定電流回路84への電流指示値の出力を、搬送路41上をマスタ23が搬送される製版処理中のみに制限するようにしてもよい。その場合は、マスタ23の搬送期間以外において定電流回路84から発光部28へ供給される発光電流をゼロとすることができる。したがって、孔版印刷装置の電源が入っている間、或いは原稿の読み取りから印刷終了までの間、常に発光部28から光照射するようにした場合と比べて消費電力を大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】実施形態1に係わるマスタ状態検知装置の電気的な構成を示すブロック図。
【図2】実施形態1(及び2)における孔版印刷装置の全体構成図。
【図3】マスタ検知センサの配置を示す斜視図。
【図4】操作パネルの配置を示す説明図。
【図5】実施形態1のマスタ状態検知装置によるマスタ状態検知の処理手順を示すフローチャート。
【図6】実施形態1のマスタ状態検知装置によるマスタ状態検知のタイミングチャート。
【図7】実施形態2のマスタ状態検知装置によるマスタ状態検知の処理手順を示すフローチャート。
【図8】実施形態2のマスタ状態検知装置によるマスタ状態検知のタイミングチャート。
【符号の説明】
【0067】
1…孔版印刷装置
10…原稿読取部
20…製版書込部
22…マスタロール
23…マスタ(孔版原紙)
23a…エンドマーク
27…マスタ検知センサ
28…発光部
29…受光部
33…ドラム
40…印刷部
43…印刷用紙
60…操作パネル
70…表示/入力パネル
81…制御部
82…RAM
83…ROM
84…定電流回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺状のマスタが搬送路上の所定位置にセットされているか否かを検知するとともに、前記マスタの終端部分に設けられたエンドマークを検知するマスタ状態検知装置であって、
前記搬送路上の所定位置において前記マスタを挟んで対向配置される発光部及び受光部を有するセンサと、
前記センサの発光部からの光照射に対して受光部から出力される受光電圧が予め設定された基準値以上となるように前記発光部に供給すべき発光電流を制御する発光電流制御手段と、
前記センサの受光部から出力される受光電圧の所定期間毎の平均値及び電圧変動幅を算出する受光電圧算出手段と、
前記受光電圧算出手段で算出された受光電圧の前記平均値が基準値以上で且つ前記電圧変動幅が規定値以上であればマスタ有りで且つエンドマーク無しの状態と判定し、前記受光電圧算出手段で算出された受光電圧の前記平均値が基準値未満で且つ前記電圧変動幅が規定値未満であればマスタ有りで且つエンドマーク有りの状態と判定し、前記受光電圧算出手段で算出された受光電圧の前記平均値が基準値以上で且つ前記電圧変動幅が規定値未満であればマスタ無しの状態と判定するマスタ状態判定手段と、
を備えることを特徴とするマスタ状態検知装置。
【請求項2】
長尺状のマスタが搬送路上の所定位置にセットされているか否かを検知するとともに、前記マスタの終端部分に設けられたエンドマークを検知するマスタ状態検知装置であって、
前記搬送路上の所定位置において前記マスタを挟んで対向配置される発光部及び受光部を有するセンサと、
前記センサの発光部からの光照射に対して受光部から出力される受光電圧が所定期間毎に一定の傾きで上昇するように前記発光部に発光電流を供給する発光電流制御手段と、
前記センサの受光部から出力される受光電圧の所定期間毎の平均変化率及び電圧変動幅をそれぞれ算出する受光電圧算出手段と、
前記受光電圧算出手段で算出された受光電圧の前記平均変化率が予め設定された傾き規定値以上で且つ前記電圧変動幅が規定値以上であればマスタ有りで且つエンドマーク無しの状態と判定し、前記受光電圧算出手段で算出された受光電圧の前記平均変化率が予め設定された傾き規定値未満且つ前記電圧変動幅が規定値未満であればマスタ有りで且つエンドマーク有りの状態と判定し、前記受光電圧算出手段で算出された受光電圧の前記平均変化率が予め設定された傾き規定値以上で且つ前記電圧変動幅が規定値未満であればマスタ無しの状態と判定するマスタ状態判定手段と、
を備えることを特徴とするマスタ状態検知装置。
【請求項3】
前記発光電流制御手段は、前記マスタの搬送中のみ前記発光部に発光電流を供給することを特徴とする請求項1又は2に記載のマスタ状態検知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−241478(P2009−241478A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−92287(P2008−92287)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000250502)理想科学工業株式会社 (1,191)
【Fターム(参考)】