説明

マッサージ機

【課題】 被施療者が腕部の肘掛け部に載置する位置を自分で調節する必要のないマッサージ機を提供する。
【解決手段】 座部11と背もたれ部12と肘掛け部13とを有し、肘掛け部13に載置された被施療者Mの腕部をエア給気量に応じて圧迫するエアーバッグ93を腕部の異なる位置に対応するように複数配置したマッサージ機において、被施療者Mの身長を検出する手段を設けるとともに、前記検出した身長に応じて各エアーバッグ93へのエア給気量を変更した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肘掛け部に載置された被施療者の腕をエア給気量に応じて圧迫するエアーバッグを腕の異なる位置に対応するように複数配置したマッサージ機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、座部と背もたれ部と肘掛け部とを有する椅子型のマッサージ機には様々なものがあり、このうち、肘掛け部に載置された被施療者の腕をエアーバッグによって圧迫してマッサージを行うマッサージ機がある(例えば特許文献1、特許文献2参照)。この従来例のマッサージ機においては、エアーバッグへのエアーの供給は時間制御等によって決められた量を供給するものであった。
【0003】
ところで、被施療者が自然な状態で着座して腕部を肘掛け部に載置した際、一般的に被施療者の身長に応じて腕部の長さは長くなるため身長の高い被施療者と身長の低い被施療者とではエアーバッグの腕部に対する位置が異なる。このため、身長の高い被施療者と身長の低い被施療者とが同じマッサージを受けようとする場合、被施療者が自分で腕部の位置をずらす必要があるものであった。
【特許文献1】特開2005−013430号公報
【特許文献2】特開2005−013463号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、被施療者が腕部の肘掛け部に載置する位置を自分で調節する必要のないマッサージ機を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本発明の請求項1に係るマッサージ機は、座部11と背もたれ部12と肘掛け部13とを有し、肘掛け部13に載置された被施療者Mの腕部をエア給気量に応じて圧迫するエアーバッグ93を腕部の異なる位置に対応するように複数配置したマッサージ機において、被施療者Mの身長を検出する手段を設けるとともに、前記検出した身長に応じて各エアーバッグ93へのエア給気量を変更して成ることを特徴とするものである。このような構成とすることで、被施療者Mの身長に応じてエアーバッグ93へのエア供給量が自動的に変更され、被施療者が腕部の肘掛け部に載置する位置を自分で調節する必要がないものである。
【0006】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、背もたれ部12を座部11に対してリクライニング可能とすると共に、前記背もたれ部12の座部11に対するリクライニング角度に応じてエアーバッグ93へのエア給気量を変更して成ることを特徴とするものである。
【0007】
このような構成とすることで、リクライニングさせて腕部の位置がリクライニングさせていない状態からずれても、エア給気量を補正して最適なマッサージを行うことが可能となる。
【0008】
また、請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において、エアーバッグ93に圧力を検出する手段を設けると共に、前記検出した圧力に応じてエアーバッグ93へのエア給気量を変更して成ることを特徴とするものである。
【0009】
このような構成とすることで、直接腕部への押圧力を調節することができてより高精度に所望のマッサージを行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、被施療者の身長に応じてエアーバッグへのエア供給量が自動的に変更され、被施療者が腕部の肘掛け部に載置する位置を自分で調節する必要がなく、エアーバッグへ無駄なエアを供給するのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。本実施形態におけるマッサージ機は、図1、図2に示すように被施療者Mが着座する座部11及び背中をもたれかける背もたれ部12と、着座した被施療者Mが腕を載置する肘掛け部13及び足(特にふくらはぎ)を載置する足置き部14とを有する。マッサージ機は床に載置される座部フレーム10によって枠組みが構成され、座部フレーム10に座部11を固定すると共に座部11の両側端上方に肘掛け部13を固定し、座部フレーム10の後端部付近に背もたれ部12の下端部を設けて該背もたれ部12が矢印Aに示すように回動してリクライニング自在となるようにし、また、座部フレーム10の前端部に足置き部14を矢印Bに示すように回動自在となるように設けてある。背もたれ部12は、座部フレーム10に設けた背もたれ部用伸縮ユニット15を伸縮駆動させてリンク等(図示せず)を介して電動でリクライニング自在とし、足置き部14も同様に足置き部用伸縮ユニット16を伸縮駆動させてリンク等(図示せず)を介して電動で回動自在としてある。
【0012】
背もたれ部12内には、施療子20を備えた施療手段2が移動自在に配設されるもので、本実施形態においては図3、図4に示すように、背もたれ部12内に上下方向にレール17を設けると共にレール17を施療手段2としての主体ブロック21が上下移動自在となるように設けてある。主体ブロック21は、施療子20を該主体ブロック21に対して前後方向に突没させて被施療者Mに強弱の押圧力を与える強弱駆動部3と、施療子20を幅方向(被施療者Mの左右方向)に移動させる幅駆動部4と、主体ブロック21をレール17に沿って上下方向に動作させる上下駆動部5の三つの駆動部を備えており、各駆動源としてそれぞれ強弱駆動モータ31、幅駆動モータ41、上下駆動モータ51が設けてある。主体ブロック21の両側板21aには幅駆動軸42が回動自在に取付けてある。幅駆動モータ41の出力軸にはプーリ45が設けてあり、該プーリ45と幅駆動軸42の端部に設けたプーリ43とにベルト44が掛回してある。上記幅駆動軸42には外周に雄ねじ42aを設けてあり、この雄ねじ42aは幅駆動軸42の長手方向の中間部を境にして左右の雄ねじ42aは互いに逆ねじの関係となっている。
【0013】
この幅駆動軸42の左右の雄ねじ42aにはそれぞれ施療子20を備えた施療子アーム22に取付けた幅送りナット23が螺合してあり、施療子アーム22の回転方向の運動は強弱駆動用歯車32により行われるので、幅駆動モータ41を正転あるいは逆転することで、プーリ43、ベルト44、プーリ45を介して幅駆動軸42が正転方向、あるいは逆転方向に回転して一対の施療子アーム22が互いに近づいたり、あるいは互いに離れたりする動作、つまり、幅方向(左右方向)の移動を行うようになっている。強弱駆動用歯車32は施療子アーム22の上記幅方向の可動範囲の両外側にそれぞれ配置する扇形をしたもので、円弧の部分に歯部32aを形成すると共に、円弧の中心孔が幅駆動軸42に被嵌してある。
【0014】
左右一対の歯部32aには強弱駆動モータ31の回転を伝達する一対の伝達用歯車33が噛み合っている。強弱駆動モータ31の駆動力は後述するギアボックス34を介して強弱駆動軸35に伝達される。強弱駆動軸35は一端が一方の側板21aに軸支されると共に他端が上記ギアボックス34内のウォームホイール77に軸支され、この強弱駆動軸35の両端部付近に前記一対の伝達用歯車33が形成してあり、この左右一対の伝達用歯車33がそれぞれ一対の歯部32aに噛み合っている。したがって、強弱駆動部3のモータを正転、逆転駆動することで、ギアボックス34を介して強弱駆動軸35が回転し、強弱駆動軸35が回転することで伝達用歯車33が回転し、これにより強弱駆動用歯車32および幅駆動軸42が回動し、これにより施療子アーム22を幅駆動軸42を回転中心として回動し、施療子アーム22の先端部に設けた施療子20の被施療者M側への突出量を変化させるようになっている。つまり、施療子アーム22が回動することで施療子20は円弧運動をし(実施形態では幅駆動軸42と同軸を回転中心とした円弧運動をし)て上下方向及び前後方向に移動するようになっていて被施療者Mに対する施療子20の当たる強弱を可変するようになっている。
【0015】
主体ブロック21に設けた上下駆動部5は駆動源である上下駆動モータ51と、上下駆動モータ51の出力はギアボックス52を介して上下駆動軸53に伝達され、モータを正転、あるいは逆転駆動することで上下駆動軸53に設けたローラ部54とピニオン55とが正転又は逆転するようになっている。主体ブロック21は背もたれ部12内のレール17(図1参照)に設けたラック(図示せず)に上記ローラ部54に設けたピニオン55を噛み合わせてあり、上下駆動部5のモータを上記のように正転あるいは逆転駆動することで、ラックに噛み合ったピニオン55を正転あるいは逆転して主体ブロック21(つまり主体ブロック21に設けた施療子20)を上方又は下方に移動するようになっている。
【0016】
また主体ブロック21には、強弱駆動部3による施療子20の被施療者Mへの突出量を検出する強弱センサーと、施療子20(主体ブロック21)が幅駆動部4及び上下駆動部5により移動される際の主体ブロック21の幅方向及び上下方向位置を検出する幅センサー及び上下センサーが設けてあり、これらのセンサからの信号により駆動部を動作させることによって、一つあるいは複数の駆動部を制御部(図示せず)により駆動(連動)させて、施療子20による様々なマッサージ動作を行えるようになっている。また、上述した背もたれ部用伸縮ユニット15による背もたれ部12のリクライニング角度及び足置き部用伸縮ユニット16による足置き部14の傾倒角度を検出する背もたれ部角度センサー及び足置き部角度センサーを設けてある。図中符号18は操作器を示す。この制御部には、前記各センサー、操作器18、強弱駆動部3、幅駆動部4、上下駆動部5が接続されると共に後述する足部施療部8、腕部施療部9が接続され、操作器18への操作入力により種々のマッサージ動作を施すことができる。
【0017】
また本実施形態においては、施療子20の被施療者Mへの押圧力を計測する押圧力検出手段が設けてあり、これにより、マッサージ動作において被施療者Mへの施療子20の押圧力を調節可能となるとともに、着座した被施療者Mの肩の位置を検出可能となるものであり、押圧力検出手段の一例について以下に説明する。
【0018】
押圧力検出手段は、強弱駆動部3のギアボックス34内に弾性体71を設け、この弾性体71の弾性変位を検出して押圧力を算出するもので、弾性体71と該弾性体71の弾性変位を検知する変位計とで主体が構成される。
【0019】
図5にギアボックス34内の伝達機構部の構成を示す。強弱駆動モータ31の出力軸31aには回転継手72が取り付けてあり、この回転継手72には軸方向に移動可能にウォーム軸73が連結してある。ウォーム軸73にはベアリング74が設けてあると共に、このベアリング74はギアボックス34に固定した外輪軸受75内を軸方向に移動自在に嵌入されてあり、これによってウォーム軸73は軸方向に移動可能で且つ、強弱駆動モータ31の回転によって回転継手72を介して回転する。ウォーム軸73には、軸方向の中央部の外表面にウォームギア76を形成してあり、このウォームギア76にはウォームホイール77が噛み合ってある。ウォームホイール77はギアボックス34に回転自在に軸支されると共に、その中心には強弱駆動軸35が同心状に設けてあり、ウォーム軸73が回転することでウォームホイール77及び強弱駆動軸35が回転し、施療子20に上述したような人体に対する押圧力を与えるものである。
【0020】
また、ウォーム軸73には、回転継手72に連結した側の端部近傍の外表面にフランジ部78を形成してあり、このフランジ部78の回転継手72側の側面を弾性体71となるコイルばねの一端にて弾圧し、前記コイルばねの内部に回転継手72を挿通した状態でコイルばねの他端をギアボックス34の壁面に弾圧して、ウォーム軸73を強弱駆動モータ31から離れる方向に向けてばね付勢してある。
【0021】
施療子20を人体に対して押圧する場合、強弱駆動モータ31が回転すると共に回転継手72を介してウォーム軸73が回転し、ウォームホイール77はウォーム軸73と噛み合っている部分が強弱駆動モータ31から離れる方向に移動するように回転する。ウォーム軸73は、通常においては、弾性体71のコイルばねの付勢力にてウォーム軸73は強弱駆動モータ31から最も遠ざかる位置まで離れて位置している。
【0022】
そして、施療子20に押圧力が加わると、ウォームホイール77にはウォーム軸73と噛み合っている部分を強弱駆動モータ31に近づける方向に回転し、これによってウォーム軸73は上記弾性体71のコイルばねの付勢力に抗って移動するため、この変位を計測することで、変位と弾性体71のコイルばねのばね特性とから押圧力を算出することができる。弾性体71の変位は、変位計によってウォーム軸73の変位を計測することで間接的に計測することができる。本実施形態では、図5に示すように、ウォーム軸73の強弱駆動モータ31と反対側の端部にフランジ状をしたギャップ検知体79を設けると共に、このギャップ検知体79とのギャップ(距離)を計測可能なギャップセンサ70(例えば渦電流式のような非接触変位計)をギアボックス34に取付けてある。これにより押圧力は、ギャップセンサ70とウォーム軸73のギャップ検知体79との間のギャップの変位を計測することで算出可能となる。
【0023】
そして、この押圧力検出手段による肩位置の検出は、例えば、主体ユニットを上限位置にまで移動させると共に施療子20を突出させた状態で主体ユニットを下降させていき、施療子20が肩に当たると施療子20が肩から押圧力を受けるため、所定の押圧力を検出すると肩であると判定すればよい。なお、肩位置の検出はこれ以外の判定方法によるものでもよい。
【0024】
足置き部14には、座部11に腰を下ろした使用者の二本の足部(ふくらはぎ)を挿入させて位置させることができる足部施療部8が設けられている。具体的には、足部施療部8は各足が挿入載置される一対の凹溝からなり、この凹溝は足置き部14を座部11から垂下させた状態にしたときに上下且つ前方に開口する溝となるものである。そして、この足部施療部8には、その左右の溝壁にそれぞれエアの給排によって膨縮動作を行わせる足部エアバック(図示せず)が設けてあると共に、図示しないが足部エアーバッグの給排気管はエアポンプ及び開閉弁に接続してあり、制御部によってエアポンプ及び開閉弁を駆動して足部エアバックによる足部へのマッサージを行うものである。
【0025】
各肘掛け部13には、座部11に着座した被施療者Mの腕部を挿入載置することができる腕部施療部9がそれぞれ設けられている。具体的には腕部施療部9は、各肘掛け部13の上面の左右両側に側壁91を立設してこの両側壁91間に腕部を挿入載置する溝92を形成すると共に、溝92内に向けてエアーバッグ93が膨張するように側壁91にエアーバッグ93を設けて構成される。このエアーバッグ93はそれぞれエアポンプ及び開閉弁が設けてあり、制御部によってエアポンプ及び開閉弁を駆動してこの足部エアバック9,10の膨縮によって足部をマッサージするものである。エアーバッグ93は、肘掛部の長手方向(つまり腕部の長手方向)に複数個並設するもので、本実施形態では内側の側壁91に末端側から順に三つのエアーバッグ93a1、93a2、93a3を設けると共に、外側の側壁91に末端側から順に三つのエアーバッグ93b1、93b2、93b3を設けて合計六つのエアーバッグ93を片側の肘掛け部13の腕部施療部9に設けている。そして、図示しないがエアーバッグ93の給排気管はエアポンプ及び開閉弁に接続してあり、制御部によってエアポンプ及び開閉弁を駆動してエアバックによる足部へのマッサージを行うもので、各エアーバッグ93毎に制御自在に形成してある。本実施形態では、片側の肘掛け部13において、エアーバッグ93a1及びエアーバッグ93b1、エアーバッグ93a2及びエアーバッグ93b2、エアーバッグ93a3及びエアーバッグ93b3はそれぞれ同一の開閉弁にて同一の膨縮動作が行われるものである。
【0026】
この腕部施療部9によるマッサージについて説明する。
【0027】
まず、被施療者Mが座部11に着座して背もたれ部12にもたれ、上述した押圧力検出手段によって肩位置を判定し、この肩位置に基いて被施療者Mの身長を推定する(この押圧力検出手段が身長を検出する手段となっている)。身長の推定については、例えば、多数の被検者についてこのマッサージ機に着座した状態で肩位置を判定すると共に、実際の被験者の身長と前記肩位置との相関を統計的に求め、身長毎の平均的な肩位置をデータベースとして保有してこのデータベースの値を参照する、といったことが考えられるが、他の方法によって身長を推定してもよい。そして、身長に基いてエアーバッグ93を表1のように制御する。表1には、推定身長に対して各エアバッグへのエア供給量を充填率で示してある。
【0028】
【表1】

【0029】
被施療者Mの身長が低い場合には、図6、図9に示すように被施療者Mの手は腕部施療部Mの末端側のエアーバッグ93a1及びエアーバッグ93b1まで届かず、中央のエアーバッグ93a2及びエアーバッグ93b2と根元側のエアーバッグ93a3及びエアーバッグ93b3のみが当接することとなり、被施療者Mの身長が高い場合には、図7、図10に示すように被施療者Mの手は腕部施療部Mの末端側のエアーバッグ93a1及びエアーバッグ93b1まで届くため全てのエアーバッグ93が当接することとなる。
【0030】
そこで、表1に示すようにエアーバッグ93を制御することで、身長に応じて適したマッサージを行うことが可能となる。なお、表1に示す制御例は一例であり、これ以外の制御でも勿論よい。
【0031】
表1の制御例によれば、被施療者Mの身長が低い場合には、末端側のエアーバッグ93a1及びエアーバッグ93b1にエアを供給しないため、無駄なエア供給を無くすことができる。また、身長が高い被施療者Mの腕は一般的に身長が高い被施療者Mの腕よりも太く、同じマッサージを施すのに必要なエアー供給量は腕が太い方が少なくて済むため、被施療者Mの身長が高い程エアーバッグ93へのエアー供給量は少なくて済む。
【0032】
また、第8図に示すように背もたれ部12をリクライニングさせた状態では、同一の被施療者Mであってもリクライニングさせてない状態とでは腕部施療部9における腕部の位置が異なるため、これに対する補正を行う。例えば、背もたれ部角度センサーにて計測されたリクライニング角度10°につき身長を10cm減ずる補正を行い、この補正後の身長に基いてエア給気量を決定する、といった補正等様々な補正が考えられる。これにより、リクライニングさせて腕部の位置がリクライニングさせていない状態からずれても、エア給気量を補正して最適なマッサージを行うことが可能となる。
【0033】
また、図示はしないが、エアーバッグに圧力を検出する手段を設けると共に、検出した圧力におうじてエアーバッグへのエア給気量を変更してもよい。これは、エアバッグ内の圧力を所定の圧力とすれば該エアバッグによる腕部への押圧力を前記所定の圧力に対応する所定の値となることを利用したもので、一般に被施療者の腕部の長さだけでなく太さにも個人差があるため、身長に基く補正を行っても全ての被施療者に対して同様のマッサージを施すのは難しいのであるが、このようにエアーバッグの圧力を検出してこれに基いてマッサージを施すことで、直接腕部への押圧力を調節することができてより高精度に所望のマッサージを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施形態におけるマッサージ機の側面図である。
【図2】同上のマッサージ機の足置き部を上方に回動させた状態の斜視図である。
【図3】同上のマッサージ機の主体ブロックを示し、(a)は背面図であり、(b)は側面図である。
【図4】同上のマッサージ機の主体ブロックの強弱駆動部、幅駆動部の背面側から見た斜視図である。
【図5】同上のマッサージ機の強弱駆動部のギアボックス内の説明図を示し、(a)は全体構成図であり、(b)は(a)のA部拡大図である。
【図6】身長が低い被施療者がマッサージ機に着座した状態を示す側面図である。
【図7】身長が高い被施療者がマッサージ機に着座した状態を示す側面図である。
【図8】身長が高い被施療者がマッサージ機に着座して背もたれ部を倒した状態(リクライニング状態)を示す側面図である。
【図9】身長が低い被施療者が腕部施療部に腕を挿入した状態を示す平面図である。
【図10】身長が高い被施療者が腕部施療部に腕を挿入した状態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0035】
11 座部
12 背もたれ部
13 肘掛け部
14 足置き部
9 腕部施療部
93 エアーバッグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
座部と背もたれ部と肘掛け部とを有し、肘掛け部に載置された被施療者の腕をエア給気量に応じて圧迫するエアーバッグを腕の異なる位置に対応するように複数配置したマッサージ機において、被施療者の身長を検出する手段を設けるとともに、前記検出した身長に応じて各エアーバッグへのエア給気量を変更して成ることを特徴とするマッサージ機。
【請求項2】
背もたれ部を座部に対してリクライニング可能とすると共に、前記背もたれ部の座部に対するリクライニング角度に応じてエアーバッグへのエア給気量を変更して成ることを特徴とする請求項1記載のマッサージ機。
【請求項3】
エアーバッグに圧力を検出する手段を設けると共に、前記検出した圧力に応じてエアーバッグへのエア給気量を変更して成ることを特徴とする請求項1又は2記載のマッサージ機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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