説明

マッサージ機

【課題】子供等の特定の使用者に、その者に対応しないマッサージが行われてしまうことがないマッサージ機を提供する。
【解決手段】マッサージ機が有する機能を制御する機能制御部13を備えたマッサージ機1において、機能制御部13は、モード開始のためにロック解除L1、L2が必要なロックされた機能限定モード20、フル機能モード21を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージ機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、使用者にマッサージ動作を与えるマッサージ機として、座部と背凭れ部とを有する椅子型のものがある。このマッサージ機は、施療を行うための施療子を例えば背凭れ部や座部に設けた構造とされており、内蔵する複数のモータの駆動の組み合わせにより、施療子に複数の動作(例えば揉み動作、叩き動作、施療部位の変更等)を選択的に行わせることを可能としたものが知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のようなマッサージ機は、マッサージ部の機能制御のための複数の制御モードを有しており、操作機の操作ボタンを押すことで、誰でも当該各制御モードへモードを移行させることができる。しかし、子供等の特定の使用者が操作ボタンを間違うことで対応しないマッサージが行われてしまうというという欠点がある。
本発明は上記の従来の問題点に鑑み、子供等の特定の使用者に、その者に対応しないマッサージが行われてしまうことがないマッサージ機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明は次の技術的手段を講じた。すなわち本発明は、マッサージ機が有する機能を制御する機能制御部を備えたマッサージ機において、前記機能制御部は、前記機能の制御のための複数の異なる制御モードを有し、複数の前記制御モードは、モード開始のためにロック解除が必要なロックされた制御モードを含むことを特徴とする。
上記本発明のマッサージ機によれば、複数の前記制御モードは、モード開始のためにロック解除が必要なロックされた制御モードを含んでいるので、ロックされた制御モードへは、ロック解除できる使用者しかモードを移行させることができない。
【0005】
上記本発明において、複数の前記制御モードは、モード開始のためにロック解除が必要なロックされた第1制御モードと、前記第1制御モードにおいて再度ロック解除を行うことでモード開始されるロックされた第2制御モードと、を含むことが好ましい。
この場合、一回ロックを解除すれば第1制御モードへモードが移行され、二回ロックを解除すれば、第2制御モードへモードが移行される。
【0006】
上記本発明において、前記機能制御部は、モード開始のためにロック解除が必要なロックされた制御モード中にマッサージが終了すると、その制御モードから抜け出ることが好ましい。
この場合、例えば上記第1、第2制御モードが終了すると、使用者が全く操作しなくてもそれらの制御モードから自動的に抜けることができる。
【0007】
上記本発明において、前記機能制御部は、モード開始のためにロック解除が必要なロックされた制御モードとなった後、マッサージ機の機能を不使用である時間が所定時間を超えると、その制御モードから抜け出ることが好ましい。
この場合、使用者が所定時間の間、マッサージ機の機能を使用しなかったとき、制御モードによるマッサージが自動的に停止される。
【0008】
上記本発明において、複数の前記制御モードは、電源をオンすることで開始されるとともに、モード開始にロック解除が不要な初期モードを含むことが好ましい。
この場合、例えば上記第1、第2制御モードの前に、ロック解除が不要な初期モードが設定される。
【0009】
上記本発明において、モード開始のためにロック解除が必要なロックされた制御モードでは、子供に適したマッサージが行われる子供用のマッサージコースが実行可能であることが好ましい。
この場合、ロックを解除した使用者のみが子供用のマッサージを受けることができる。
【0010】
上記本発明において、前記機能制御部は、ロックされた制御モードの実行回数を制限する制限手段を有していることが好ましい。
この場合、ロック解除される回数が制限されているので、例えば子供によるロック解除操作が何回かあっても、制御モードを利用できる回数が制限される。
【0011】
上記本発明において、前記機能制御部は、モード開始のためにロック解除が必要なロックされた制御モードにおけるマッサージが終了して当該制御モードから抜け出た後、再度ロックが解除されても所定時間が経過するまでは当該制御モードへの移行を規制することが好ましい。
この場合、当該制御モードでマッサージが行われて当該制御モードから抜け出た後、再度ロックが解除されても所定時間が経過しないとモードが当該制御モードへ移行できないので、子供等の特定の使用者に過度のマッサージが行われてしまうことが防止される。
【発明の効果】
【0012】
以上の通り、本発明によれば、複数の前記制御モードは、モード開始のためにロック解除が必要なロックされた制御モードを含んでおり、ロックされた制御モードへは、ロック解除できる使用者しかモードを移行させることができないので、子供等の特定の使用者に、その者に対応しないマッサージが行われてしまうことがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態であるマッサージ機1の側面図である。このマッサージ機1は、マッサージ機本体Hと、使用者へマッサージ動作を与えるマッサージ部Mと、マッサージ機1が有する機能を制御する機能制御部13とを備えている。また、マッサージ機本体Hは、着座した使用者h(二点鎖線で示す)の背中及び頭部を支持しうる背もたれ部2と、着座した使用者hの尻部及び太股部を支持しうる座部3と、座部3の左右両側に配置され使用者hの肘及び前腕部を支持しうる肘掛け部4と、座部3の前側に脚を施療することのできるフットレスト5とを備えている。
【0014】
背もたれ部2の内部には、マッサージ部Mとしてのマッサージユニット6が設けられている。当該マッサージユニット6は、背もたれ部2の内部において、図示しない左右一対のガイドレールに沿って図示しない駆動機構によって上下方向に昇降自在とされている。このマッサージユニット6には、図示しない揉み玉からなる施療子と、施療子に揉み、叩き、指圧等のマッサージ動作をさせる動作手段が設けられている。さらに、背もたれ部2の左右両側、座部3及びフットレスト5には、マッサージ部Mとして、図示しないエアユニットと接続されエアの吸排気によって膨張収縮するエアセル7が設けられており、使用者hにマッサージを施すことができる。さらに、背もたれ部2、座部3には、マッサージ部Mとしてバイブレータeが設けられており、使用者hに振動によるマッサージ、指圧等を施すことができる。
【0015】
フットレスト5は、座部3の前部で当該座部3に対して回動可能、かつ当該座部3に接離可能に設けられており、使用者hの脚の長さに合わせて伸縮できるようになっている。また、背もたれ部2は、マッサージ機1の左右両側に設けられた脚部11により傾動可能に支持されている。さらに、椅子型マッサージ機1は、背もたれ部2の傾倒角度を変化させるためのリクライニング機構rを有している。
【0016】
図1は、リクライニング機構rによって変動しうる背もたれ部2の角度範囲のうち、背もたれ部2が最も起立した状態とされた図であり、図2は、背もたれ部2が最も倒れた状態の図である。リクライニング機構rの詳細な説明は省略するが、当該機構rは、電動モータ10により伸縮駆動するアクチュエータ12を備えており、このアクチュエータ12の伸縮によりリクライニング動作が行われる。すなわち、アクチュエータ12が伸びるほど背もたれ部2が起立した状態となり、アクチュエータ12が縮むほど背もたれ部2が倒れた状態となる。このようなリクライニング機構rにより、椅子型マッサージ機1では、アクチュエータ12の伸縮により背もたれ部2と座部3とのなす角度が変化して、所定の角度範囲でリクライニング動作が可能とされている。
【0017】
また、マッサージ機1は、フットレスト5を脚の長さ方向に伸縮させる伸縮機構、及び背もたれ部2の傾動と連動してフットレスト5の座部3に対する傾斜角度を変化させる図示しない角度連動機構を有している。当該伸縮機構により、使用者hの脚の長さに応じてフットレスト5が脚の長さ方向に伸縮できるようになっている。また、角度連動機構により背もたれ部2の傾斜角度を、最も起立した状態から最も倒れた状態まで変化させる場合、最も起立した状態ではフットレスト5の座部3に対する角度は最も大きく、使用者hは座った状態となり、最も倒れた状態ではフットレスト5の座部3に対する角度は最も小さく、使用者hは寝ころんだ状態となる。また、当該角度連動機構は、背もたれ部2の傾動の初期段階では背もたれ部2の傾斜角度変化に対するフットレスト5の傾斜角度変化が比較的大きくされており、最も倒れた状態に近づくにつれてフットレスト5の傾斜角度変化が少なくなるように設定されており、使用者hが、楽な姿勢のままでリクライニングできるようになっている。
【0018】
マッサージ機1には、マッサージユニット6、エアセル7、バイブレータe、及びリクライニング機構r、伸縮機構、角度連動機構を動作せるための、マイクロコンピュータ等からなる機能制御部13が設けられている。この機能制御部13は、座部3の下方に設けられており、使用者hが操作する図3に示す操作機15と接続されて、使用者hが当該操作機15の操作ボタンを選択することで、各種マッサージ動作が行われる。操作機15は、肘掛け部4に設けられたホルダ16によって着脱自在に支持されている。
【0019】
操作機15は、使用者hが手に持って操作可能な手持ち式であり、ホルダ16に保持させたまま操作してもよいし、手に持って操作してもよい。操作機15は、その操作面151には、電源のオン・オフ操作を行うための電源ボタンb1、停止ボタンb2、肩位置調整ボタンb19、数字入力ボタンb3、エアー強さ調整ボタンb4が設けられている。また、操作面151は、開閉部17によって一部開閉式となっており、当該開閉部17の表面には、リクライニングボタンb7、フットレストボタンb8、フットスライドボタンb9、マッサージ解除ボタンb10、バイブ解除ボタンb11、BGMボタンb12、ヒータボタンb13、更に、各種のマッサージコースボタンb5、b6が設けられている。また、開閉部17を開けた状態の操作面152には、主にマッサージ動作を手動選択するための、リクライニングボタンb14、マッサージ動作の指示ボタンb15、マッサージ動作の速さ、位置調整ボタンb16、エアセルによるエアマッサージボタン、バイブレーションボタンb17が設けられている。また、操作面151には、表示部18が設けられており、操作に関連した表示又はその他必要な表示を文字や図形等によって電子的に表示可能とされている。また、操作面151には、スピーカーSが設けられており、マッサージ動作の内容に関する音声ガイドや、音楽等の出力が可能とされている。また、使用者は、数字入力ボタンb3を押すことによりパスワードが設定できるようになっている。
【0020】
上記各マッサージ部6,7、eが有する機能を制御する制御モードは複数用意されており、当該制御モードによりマッサージ部6,7、eを動作させるための動作プログラムが機能制御部13に設けられたRAM、ROMからなる記憶部に記憶されている。そして、使用者hは、操作機15の各操作ボタンを押して、機能制御部13がマッサージ部6,7,eや各種駆動機構を動作させる。さらに、前記機能制御部13は、マッサージ機1の全機能のうち使用者が利用可能な機能が一部異なる複数の制御モードを有しており、当該複数の制御モードには、マッサージ機1のすべての機能を使用者が利用できる第1制御モード(又は第2制御モード)としてのフル機能制御モード21と、フル機能制御モード21において使用者が利用可能な機能のうちの一部の機能が制限された第2制御モード(又は第1制御モード)としての機能限定制御モード20とからなっている(図4参照)。また、機能制御部13は、マッサージ部6,7、eが所定の手順で動作するマッサージコースを複数種類実行可能に構成されている。
【0021】
上記フル機能制御モード21では、使用者hは背もたれ部2のマッサージユニット6や、背もたれ部2、座部3、フットレスト5のエアセル7や、バイブレータe、及びリクライニング機構r、伸縮機構、角度連動機構に関してそれらの機能の作動可能な範囲を全て選択できるようになっている。なお、当該機能とは、例えばマッサージユニット6、エアセル7、及びバイブレータeではマッサージ動作の内容、マッサージ時間、及びマッサージ強さ、振動強度等のことをいい、リクライニング機構、伸縮機構、及び角度連動機構では、それぞれ背もたれ部2の座部3に対する角度、フットレスト5の長さ、背もたれ部2の傾斜角度変化に対するフットレスト5の傾斜角度変化度合い等をいう。当該フル機能モード21では、使用者hがマッサージユニット6等の各機能を手動選択するほか、同使用者hによって選択されるマッサージコースが設けられている。
【0022】
上記機能限定制御モード20では、使用者hは背もたれ部2のマッサージユニット6や、背もたれ部2、座部3、フットレスト5のエアセル7や、バイブレータe、及びリクライニング機構r、伸縮機構、及び角度連動機構に関してそれらの機能の作動可能な範囲のうち一部のみを選択できるようになっている。つまり、機能限定制御モード20では、マッサージ部6,7,eにおける例えばマッサージ動作の内容及びマッサージ時間がフル機能制御モード21よりも制限されており、使用者の身体に与える刺激がフル機能モード21よりも軽くなっている。つまり、当該フル機能モード21では、ソフトな刺激を与えるマッサージ動作及び短いマッサージ時間で子供や高齢者にマッサージが行われる。
【0023】
また、機能限定制御モード20では、使用者の操作による背もたれ部2及びフットレスト5の傾斜角度の変更が制限されており、自動制御による背もたれ部2及びフットレストの傾斜角度の変更が行われると、使用者の操作による背もたれ部及びフットレストの傾斜角度の変更ができないようになっている。なお、機能限定制御モード20で背もたれ部2のみ又はフットレスト5のみの傾斜角度の変更を制限してもよい。また、当該機能限定制御モード20には、使用者hによって選択される各種のマッサージコースが設定されている。また、機能限定制御モード20では、子供に適した音声ガイドや音楽がスピーカーSから出力される。また、フル機能限定モード21でも、音声ガイドや音楽がスピーカーSから出力されるようにしてもよく、この場合、機能限定制御モード20の場合と異なる音声ガイドや音楽がスピーカーSから出力される。例えば、機能限定制御モード20では、子供に適した口調で音声ガイドが出力されると共に、子供に適したポップな音楽が出力され、フル機能限定モード21では、大人に適した口調で音声ガイドが出力されると共に、大人に適したクラシック音楽が出力される。
【0024】
図4(a)、及び(b)は、各制御モード20,21のフローチャートである。本実施形態のフル機能制御モード21には、全身疲労回復コース212、子供に適したマッサージ動作が行われる子供コース(1)202、子供コース(2)203が設定されている。図5は、各子供コース202,203の流れを説明するブロック図である。各子供コース202、203が選択され、マッサージ部6,7,eがマッサージ動作を開始すると、複数の操作ボタンの全部又は一部がマッサージ動作の停止用ボタンに切り替わり、ボタン機能変更204が行われる。具体的には、子供コース202,203以外では、マッサージ動作を停止する際には停止ボタンb2を押せばよいが、当該子供コース202,203が選択され、マッサージ動作が開始されると、例えば、操作面151の停止ボタンb2以外のマッサージコースボタンb5,b6、リクライニングボタンb7、フットレストボタンb8等の全てが停止用ボタンに切り替わる。なお、マッサージ動作が開始されると、例えば、操作面151の停止ボタンb2以外のマッサージコースボタンb5,b6だけ等、一部の操作ボタンが停止用ボタンに切り替わるようにしてもよい。これにより、子供が咄嗟にマッサージを止めたいときに、操作ボタンを選ばなくても確実にマッサージ動作を止めることができる。次に、リクライニング機構rによる背もたれ部2の倒れ205が行われ、子供用のマッサージ動作206が開始される。なお、マッサージ動作が開始されると、使用者hは背もたれ部2の操作をできなくなる。マッサージ動作が終了すると、リクライニング機構rによる背もたれ部2の戻り207が行われる。
【0025】
従って、使用者hは、電源オンした後、初期状態30でまずロックを解除し、フル機能制御モード21へ移行した後、マッサージコースボタンb5、b6を押すことによりコース選択211を行い、上記各コースが選択される。また、当該フル機能制御モード21では、手動操作による自由選択213も可能となっており、使用者hは、フル機能制御モード21へ移行した後、リクライニングボタンb14、マッサージ動作の指示ボタンb15、マッサージ動作の速さ、位置調整ボタンb16、エアセルによるエアマッサージボタン、バイブレーションボタンb17等を押すことにより好みのマッサージを受けることができ、BGMボタンb12を押すことにより音楽を聴くことができ、更に、ヒータボタンb13を押すことにより、座部3や背もたれ部2が暖められる。一方、機能限定制御モード20には、子供コース(1)202、子供コース(2)203だけが設定されており、その他のマッサージコースが選択不可となっている。
【0026】
上記各制御モード20,21への流れを図6で説明する。本実施形態の制御モードには、上記各制御モードのほか、電源をオンすることで開始される初期モード19が設定されている。この初期モード19では、モード開始にロック解除が不要であり、かつ軽微なマッサージ動作(例えば、バイブレータeによる振動マッサージ、強度を弱く設定したエアセル7によるエアマッサージ等)が可能となっているほか、マッサージ機1に設けられた図示しない音響機器や操作機15のスピーカーSにより音楽を聴くことができ、リクライニング機構rにより一定角度までのリクライニングが可能であり、ヒーターにより背もたれ部2や座部3を暖めることができるようになっている。
【0027】
マッサージ機1の電源をオンにすると初期モード19となり、更に、使用者hが、数字入力ボタンb3を押して予め設定されたパスワード入力するとロック解除L1が行われ、機能限定制御モード20にモードが移行される。使用者hが、さらに別のパスワード入力をしてロック解除L2を行うと、モードがフル機能制御モード21に移行される。従って、当該各制御モード20,21は、モード開始のためにロック解除が必要となっている。そして、各制御モード20,21のマッサージが終了すると、各制御モードから抜け出て、初期モード19へ戻る。なお、図6の波線に示すように、フル機能制御モード21のマッサージが終了すると、機能限定制御モード20にモードに移行されるようにしてもよい。また、ロック解除が不要な初期モードを、機能限定制御モード20としてもよい。この場合、電源をオンにするとロック解除を行わなくても当該機能限定制御モード20に移行可能となる。また、図6の一点鎖線に示すように、初期モード19時において更に別のパスワード入力によるロック解除La3が行われると、機能限定モード20をとばして、フル機能制御モード21へ移行できるようにしてもよい。
【0028】
また、ロック解除のためのパスワードの登録は、図7に示すように初期モード19において、例えば父・母は、フル機能制御モード21にモード移行させるための各自で決めた数値をパスワードとして入力し、子供1、子供2は、機能限定制御モード20にモードを移行させるための各自で決めた数値をパスワードとして入力して行われる。そして、初期モード19において、子供1、子供2のパスワードが入力されロック解除L1が実行されることで機能限定制御モード20にモードが移行し、さらに、父・母のパスワードが入力されもう一度ロック解除L2が実行されることでフル機能制御モード21にモードが移行する。
【0029】
また、モードがフル機能制御モード21及び機能限定制御モード20となった後、マッサージ機1の機能を不使用である時間が所定時間を超えると、各制御モード20,21からモードが抜け出るようになっている。これにより、使用者hが所定時間の間、マッサージ機の機能を使用しなかったとき、制御モードによるマッサージが自動的に停止される。
また、機能制御部13は、ロックされた各制御モード20,21の実行回数を制限するようになっている。これにより、各制御モード20,21のロック解除される回数が制限されるので、例えば子供によるロック解除回数が制限された回数を超えると、機能限定制御モード20が利用できなくなる。
【0030】
上記本実施形態のマッサージ機1によれば、複数の制御モードは、モード開始のためにロック解除が必要なロックされたフル機能制御モード21及び機能限定制御モード20からなるので、これらの各制御モード20,21へは、ロック解除できる使用者しかモードを移行させることができない。従って、子供等の特定の使用者が、操作ボタンを間違うことでその者に対応しないマッサージが行われてしまうことがない。
【0031】
図8は、本発明の第二実施形態を示している。本実施形態が上記実施形態と異なる点は、機能制御部13は、機能限定制御モード20やフル機能制御モード21におけるマッサージが終了して当該各制御モード20,21から抜け出て初期モード19へ戻り、再度ロックが解除されても所定時間が経過するまでは当該各制御モード20,21への移行規制30がされる点である。電源がオンされて初期モード19となりロック解除L1がされ、モードが機能限定制御モード20へ移行され(1回目)、当該制御モード20でのマッサージが終了すると初期モード19へ戻る。そして、再度のロック解除L1を行っても、1回目の上記機能限定制御モード20のマッサージが終了してから、所定時間(例えば、3〜4時間)が経過していないと、2回目の機能限定制御モード20へ移行できないように移行規制30がされる。また、フル機能モード21でも同様であり、1回目のフル機能モード21のマッサージが終了してから、所定時間が経過していないと、ロック解除L2が行われても、2回目のフル機能モード21への移行規制31がされる。これにより、子供が例えば機能限定制御モード20の子供コース(1)202でマッサージを受けた後、所定時間が経過しないと、再度子供コース(1)202でのマッサージを受けることができないので、当該子供に過度のマッサージが行われてしまうことが防止される。
【0032】
なお、上記実施形態はすべて例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって規定され、そこに記載された構成と均等の範囲内のすべての変更も本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、複数の制御モードは、機能限定モード及びフル機能モードに限定されない。例えば、図9に示すように他のAモード、Bモード、Cモード・・・・を設定して、ロックL1、L2、L3、L4・・・を解除する毎にモードが切り替わるようにしてもよい。また、上記実施形態では、マッサージ機を椅子型としたが、他の構成からなるマッサージ機に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の一実施形態であるマッサージ機の側面図である。
【図2】図1のマッサージ機の背もたれ部が最も倒れた状態の図である。
【図3】操作機の正面図である。
【図4】(a)はフル機能制御モードにおける各コースへのフローチャートであり、(b)は機能限定制御モードにおける各コースへのフローチャートである。
【図5】子供コースのフローチャートである。
【図6】各制御モードへのフローチャートである。
【図7】ロック解除を行うためのパスワードの設定方法の説明図である。
【図8】本発明の第二実施形態に係る各制御モードへのフローチャートである。
【図9】他の制御モードを設定した場合のフローチャートである。
【符号の説明】
【0034】
1 マッサージ機
2 背もたれ部
3 座部
4 肘掛け部
5 フットレスト
6 マッサージユニット
13 制御部
15 操作機
19 初期モード
20 機能限定制御モード
21 フル機能制御モード
L1、L2、La3 ロック解除

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マッサージ機が有する機能を制御する機能制御部を備えたマッサージ機において、
前記機能制御部は、前記機能の制御のための複数の異なる制御モードを有し、
複数の前記制御モードは、モード開始のためにロック解除が必要なロックされた制御モードを含むことを特徴とするマッサージ機。
【請求項2】
複数の前記制御モードは、モード開始のためにロック解除が必要なロックされた第1制御モードと、前記第1制御モードにおいて再度ロック解除を行うことでモード開始されるロックされた第2制御モードと、を含むことを特徴とする請求項1記載のマッサージ機。
【請求項3】
前記機能制御部は、モード開始のためにロック解除が必要なロックされた制御モード中にマッサージが終了すると、その制御モードから抜け出ることを特徴とする請求項1又は2に記載のマッサージ機。
【請求項4】
前記機能制御部は、モード開始のためにロック解除が必要なロックされた制御モードとなった後、マッサージ機の機能を不使用である時間が所定時間を超えると、その制御モードから抜け出ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項5】
複数の前記制御モードは、電源をオンすることで開始されるとともに、モード開始にロック解除が不要な初期モードを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項6】
モード開始のためにロック解除が必要なロックされた制御モードでは、子供に適したマッサージが行われる子供用のマッサージコースが実行可能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項7】
前記機能制御部は、ロックされた制御モードの実行回数を制限する制限手段を有していることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項8】
前記機能制御部は、モード開始のためにロック解除が必要なロックされた制御モードにおけるマッサージが終了して当該制御モードから抜け出た後、再度ロックが解除されても所定時間が経過するまでは当該制御モードへの移行を規制する請求項1〜7のいずれかに記載のマッサージ機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate