マッサージ機
【課題】被施療者からの強い力が加わっても破損しないマッサージ機を提供する。
【解決手段】被施療者hの体を支持することのできる体支持部14と、体支持部14に下端部が回動自在に連結された壁部15とを備える。壁部15の上端部よりに被施療者hからの表裏方向への力を支える補強体16を連結し、壁部15又は補強体16の少なくとも一方の下端部を幅方向にスライドさせることにより体支持部14に対する壁部15の連結角度を調整する。
【解決手段】被施療者hの体を支持することのできる体支持部14と、体支持部14に下端部が回動自在に連結された壁部15とを備える。壁部15の上端部よりに被施療者hからの表裏方向への力を支える補強体16を連結し、壁部15又は補強体16の少なくとも一方の下端部を幅方向にスライドさせることにより体支持部14に対する壁部15の連結角度を調整する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のマッサージ機として、マッサージ部が取り付けられた一対の壁部の離間距離を調整することにより、被施療者に対する押圧力を変化させるものが知られている。例えば図10に示すように、従来のマッサージ機101は、被施療者の体を支持することのできる板状なる体支持部102と、この体支持部102にその基部103aを支点として回動自在に取り付けられた一対の壁部103と、これら壁部103の裏面に取り付けられたエアーバッグ104と、同表面に取り付けられたマッサージ部なるエアーバッグ105とを備えている。そして、エアー供給装置(図示省略)からエアーバッグ104及び105にそれぞれ所望の大きさに伸縮するようエアーが供給され、エアーバッグ104が伸縮することで壁部103が回動し、一対の壁部103の離間距離(幅方向間隔)が調整される。また、エアーバッグ105が伸縮することで被施療者に必要な押圧力が付与されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平10−80453号公報(図8参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記特許文献1のマッサージ機101では、壁部103に対し被施療者から表裏方向へ強い力が加わると、壁部103がこの力を支えきれずに体支持部102との取り付け部である基部103aが破損してしまうという問題点があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、被施療者からの強い力が加わっても破損するのを防止することができるマッサージ機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するための本発明のマッサージ機は、被施療者の体を支持することのできる体支持部と、この体支持部に下端部が回動自在に連結された壁部と、を備えるマッサージ機において、前記壁部の上端部又はその近傍が、壁部への被施療者からの力を支えるための補強体によって支持されていることを特徴としている。
【0006】
このマッサージ機によれば、前記補強体によって前記壁部に加わる被施療者からの力を支持することができるため、従来のように前記壁部と体支持部との連結部(基部)が破損するのを防止することができる。また、従来では前記壁部の上端部付近に表裏方向への力が加わると、その分前記壁部と前記体支持部との連結部に対して上方向(表裏方向の逆方向)に大きな力が加わって当該連結部の破損の原因となっていた。しかし、上記構成のマッサージ機によれば、前記補強体が前記壁部の上端部付近を支持しているため、前記壁部への表裏方向への力を十分に支持することができ、前記連結部が破損するのを防止することができる。
【0007】
また、本発明のマッサージ機は、前記補強体が前記壁部に回動自在に連結されていてもよく、また、前記壁部又は前記補強体の少なくとも一方の下端部がスライドすることによって前記体支持部に対する前記壁部の連結角度が調整されることが好ましい。
この場合、前記体支持部に対する前記壁部の連結角度をスムーズに調整することができる。
【0008】
また、前記壁部及び前記補強体が、前記体支持部にそれぞれ対を成して配置されており、前記壁部同士又は前記補強体同士のそれぞれの下端部がスライド可能に連結され、前記下端部が同期してスライドすることによって前記体支持部に対する当該体支持部に対を成して配置された前記壁部の連結角度が同期して調整されてもよい。
この場合、前記壁部同士又は前記補強体同士のそれぞれの下端部が同期してスライド可能であるため、前記体支持部とこの体支持部に対を成して配置された前記壁部との連結角度を同期して調整することができる。
【0009】
前記壁部又は前記補強体の下端部に設けられたラックピニオン部材によって当該下端部がスライド可能に構成されていることが好ましい。
また、前記壁部又は前記補強体の下端部がバネ部材によってスライド可能に付勢されていてもよく、このバネ部材によって付勢された前記壁部又は前記補強体の下端部を固定するためのストッパー部材が更に設けられていてもよい。
また、前記壁部又は前記補強体の下端部に設けられたネジ移動機構によって当該下端部がスライド可能に構成されていてもよい。
これらの場合、汎用性の高い部材を用いることで、前記壁部又は前記補強体の下端部のスライドを容易に行うことができる。
【0010】
前記壁部と前記補強体との連結部又は近傍に、上下方向に移動する駆動部が取り付けられており、この駆動部が上下方向に移動することによって前記体支持部に対する前記壁部の連結角度が調整されてもよい。
この場合、前記駆動部を上下方向に移動させることによって前記体支持部とこの体支持部の左右に対を成して配置された前記壁部との連結角度を容易に調整することができるとともに、前記駆動部によって前記壁部への表裏方向への力を更に支えることができる。
【0011】
また、前記壁部と前記補強体との間に左右方向に移動する駆動部が設けられており、この駆動部が左右方向に移動することによって前記体支持部に対する前記壁部の連結角度が調整されてもよい。なお、前記壁部と前記補強体との間に設けられる左右方向に移動する駆動部が膨縮する空気袋であって、この空気袋が膨縮することによって前記体支持部に対する前記壁部の連結角度が調整されてもよい。
この場合、前記駆動部を左右方向に移動させる、或いは、前記空気袋を膨縮させることによって前記体支持部とこの体支持部の左右に対を成して設けられた前記壁部との連結角度を容易に調整することができる。
【0012】
また、前記体支持部が被施療者が足を載置することのできる足載置台を構成し、前記壁部が前記足載置台の側部を構成してもよい。
この場合、前記被施療者が足を載置することのできる足載置台の体支持部と側部との連結角度を容易に調整することができる。
【0013】
また、前記体支持部が被施療者が臀部を載置することのできる椅子型マッサージ機の座部を構成し、前記壁部が被施療者が背を凭らせることのできる椅子型マッサージ機の背凭れ部を構成してもよい。
この場合、背凭れ部及び座部を備える椅子型マッサージ機についても、前記座部に対する背凭れ部の連結角度を容易に調整することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明のマッサージ機によれば、壁部の上端部又は近傍が当該壁部への被施療者からの力を支えるための補強体によって支持されているため、被施療者から強い力が加わったとしても壁部が破損するのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明のマッサージ機の一実施形態を示す斜視図である。同図に示すように、このマッサージ機Mは、被施療者が背を凭らせて座ることができる椅子部2と、被施療者が椅子部2に座った状態で足首や脹脛等を置くことができ、又は、直接臀部を置いて座ることもできる体載置台(足載置台)3とから構成されている。
【0016】
椅子部2は、被施療者の身体を支持可能な支持体として、被施療者が座る座部4と、座部4の後部にある背凭れ部5と、座部4の左右にある肘掛け部6とを備えている。また、マッサージ機Mは、背凭れ部5の傾斜角度を可変とするリクライニング機構(図示省略)を有している。なお、座部4に座った被施療者から見て前方を前(前部)とし、後方を後(後部)とする。
【0017】
座部4は、弾性のあるクッション材7を有し、着座した被施療者の臀部及び大腿部等を支持することができる。また、クッション材7は発泡樹脂製(発泡ポリウレタン樹脂製)からなる。
背凭れ部5は、着座した施療者の腰部から背中及び頭部を支持することができ、例えば、樹脂製のフレームを有している。そして、椅子部2の表層は、弾性のあるクッション材を有した第1カバー部材8で覆われている。
【0018】
座部4や背凭れ部5にはマッサージ手段として、空気供給手段(図示省略)からの空気の給排により膨縮するエアセル9や、モータなどによって動作する施療子、バイブレータ等の施療体が適宜配置されている。また、座部4の下部には、これらエアセル9に空気を供給するエア供給機構や、各施療体の動作を制御する制御手段等が収容されている(図示省略)。背凭れ部5には、モータなどによって動作する施療子10を備えたマッサージ具11が設けられており、このマッサージ具11は背凭れ部5を上下昇降移動できる。
【0019】
体載置台3には、マッサージ手段として、脹脛、足首、踵、足先部、臀部等をマッサージするためのエアセルが複数配置されている。なお、体載置台3におけるエアセルは後で詳しく説明する。体載置台3の内部には、これらのエアセルに空気を供給するエア供給機構が収容されている(図示省略)。
【0020】
図2は、図1の体載置台3の概略構成を示す断面図である。同図に示すように、体載置台3は、被施療者hの臀部や脹脛等を支持する体支持部14と、体支持部14の左右(両端)に一対で設けられた壁部15と、壁部15の上端部よりに一対で連結された補強体16とを備えている。また、体載置台3の表層は、クッション材を有した第2カバー部材18で覆われている。
【0021】
体支持部14には、その表面に被施療者hの臀部を押圧する内側エアセル13が一対にて設置されている。また、体支持部14の左右両端部には第1ヒンジ部材32が取り付けられており、これら第1ヒンジ部材32を支点に壁部15が回動自在に取り付けられている。
壁部15のそれぞれの内側側面には、被施療者hの臀部側部を挟んで押圧する外側エアセル12が一対にて設置されている。また、壁部15における回動支点(第1ヒンジ部材32)とは逆の端部に第2ヒンジ部材33が取り付けられており、これら第2ヒンジ部材33を支点に補強体16が回動自在に取り付けられている。そして、補強体16における回動支点(第2ヒンジ部材33)とは逆の端部に第3ヒンジ部材34が取り付けられており、これら第3ヒンジ部材34を支点に連結部25が回動自在に取り付けられている。
【0022】
体支持部14と連結部25との間には、ラックピニオン部材17が設置されている。ラックピニオン部材17は、左側の連結部25の上面に取り付けられた第1ラック部材17aと、右側の連結部25の上面に取り付けられた第2ラック部材17bと、体支持部14の下面に取り付けられた第3ラック部材17cと、第1ラック部材17aと第3ラック部材17cとの間に介在する第1ピニオン部材17dと、第2ラック部材17bと第3ラック部材17cとの間に介在する第2ピニオン部材17eとから構成されている。
【0023】
すなわち、上記構成の体載置台3は、第1ヒンジ部材32、第2ヒンジ部材33、及び、第3ヒンジ部材34の三つの回動支点を有し、体支持部14と連結部25とがラックピニオン部材17を介して左右方向にスライドすることで、体支持部14と一対の壁部15とで囲まれた部分である施療凹部35の幅を調整可能としている。
【0024】
以上の構成の体載置台3における施療凹部35の幅の調整動作について説明する。図2における(a)は施療凹部35の幅が最も狭い状態であり、同(b)は施療凹部35の幅が最も広い状態を示している。施療凹部35の幅を広くする場合は、被施療者hが手で側部3aの下方にある取っ手部3bを掴んで左右外方(矢印a方向)に広げる。このとき、前記三つの回動支点(第1ヒンジ部材32、第2ヒンジ部材33、及び第3ヒンジ部材34)が回動し、体支持部14、壁部15、及び補強体16のそれぞれの連結角度が大きくなる。併せて、体支持部14と連結部25とがラックピニオン部材17を介して左右方向にスライドされる。なお、体支持部14に対する一対(左右)の壁部15の連結角度は、夫々の前記取っ手部3bを別々に左右に調整することにより、左右別々に調整することが可能である。また、施療凹部35の幅を狭くするには、上記動作の逆の動作、つまり、前記取っ手部を左右内方に押しやればよい。
このように施療凹部35の幅調整を自在にすることで、被施療者hの様々な施療部位に応じて施療凹部35を最適な幅に設定することができ、効果的なマッサージを行うことができる。
【0025】
また、以上の構成の体載置台3であれば、被施療者hからの壁部15に対する表裏方向への強い力が加わったとしても、壁部15の上端部(第2ヒンジ部材33)で連結された補強体16が被施療者hからの表裏方向への力を支えることができる。このため、従来のように壁部15の上端部付近に表裏方向への力が加わることにより、その力に応じて壁部15と体支持部14との連結部(第1ヒンジ部材32)に対して加わる上方向(表裏方向の逆方向)の力により当該連結部が破損するのを防止することができ、壁部15が体支持部14から取り外れてしまうのを防止することができる。
【0026】
図3は、体載置台3の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。この体載置台3の基本的構造は図2と同じであり、同一部分に同一の参照符号を付している。この実施の形態にかかる体載置台3が、図2の体載置台3と相違する点は、ラックピニオン部材17の配置である。すなわち、左側の連結部25の下面に第4ラック部材17fが取り付けられ、右側の連結部25の上面に第5ラック部材17gが取り付けられ、第4ラック部材17fと第5ラック部材17gとの間に第1ピニオン部材17dが介在している点である。
また、左右の壁部15に連結された補強体16と、この補強体16に夫々連結された連結部25と、この連結部25に取り付けられたラックピニオン部材17とによって、体支持部14に対する左右の壁部15の連結角度を同期して変更することのできる連結機構を構成している。
【0027】
施療凹部35の幅調整を行うときには、被施療者hが第3ヒンジ部材34近傍の取っ手部3bを掴んで左右方向に調整することにより行う。なお、左右の連結部25はラックピニオン部材17によって同期してスライド可能となっており、施療凹部35の幅調整を行うときは、左右の取っ手部3bのいずれか一方を掴んで左右に調整することで、体支持部14に対する一対の壁部15の連結角度を同期して調整することができる。
すなわち、このような構成の体載置台3であれば、壁部15に連結された連結機構によって施療凹部35の幅調整を行うときに、体支持部14、壁部15、及び補強体16のそれぞれの連結角度を同期して調整することが可能である。
【0028】
図4は、体載置台3の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。この体載置台3の基本的構造は図2と同じであり、同一部分に同一の参照符号を付している。この実施の形態にかかる体載置台3が、図2の体載置台3と相違する点は、ラックピニオン部材17の配置、すなわち、体支持部14の下面に第3ラック部材17cが取り付けられ、右側の第1ヒンジ部材32に連結された連結部25の上面に第6ラック部材17hが取り付けられ、第3ラック部材17cと第6ラック部材17hとの間に第1ピニオン部材17dが介在している点と、左右の第3ヒンジ部材34との間に幅が固定された固定部36が設けられている点である。
【0029】
施療凹部35の幅調整を行うときには、被施療者hが第2ヒンジ部材33近傍の取っ手部3cを掴んで左右方向に調整することにより行う。なお、体支持部14と連結部25はラックピニオン部材17によって同期してスライド可能となっており、施療凹部35の幅調整を行うときは、左右の取っ手部3cのいずれか一方を掴んで左右に調整することで、体支持部14に対する一対の壁部15の連結角度を同期して調整することができる。このとき、固定部36の幅は固定された状態である。
このような構成の体載置台3であっても、施療凹部35の幅調整を行うときに、体支持部14、壁部15、及び補強体16のそれぞれの連結角度を同期して調整することができる。
【0030】
図5は、体載置台3の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。この体載置台3の基本的構造は図3と同じであり、同一部分に同一の参照符号を付している。この実施の形態にかかる体載置台3が、図3の体載置台3と相違する点は、壁部15と補強体16との間に第1空気袋19が設置されている点である。
【0031】
施療凹部35の幅調整を行うときには、前述した空気を供給するエア供給機構(図示省略)から第1空気袋19に空気を給排してその大きさを膨縮させることにより行う。
このような構成の体載置台3であれば、エア供給機構によって自動で施療凹部35の幅調整を行うことができるため、被施療者hが労力を要して手動で行う場合に比べて容易に施療凹部35の幅調整を行うことができるとともに、体支持部14、壁部15、及び補強体16のそれぞれの連結角度を同期して調整することができる。
【0032】
図6は、体載置台3の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。この体載置台3の基本的構造は図2と同じであり、同一部分に同一の参照符号を付している。この実施の形態にかかる体載置台3が、図2の体載置台3と相違する点は、連結部25同士がバネ部材20により付勢されている点と、連結部25におけるバネ部材20の左右両側にバネ部材20の伸縮状態を固定できるストッバー部材21を取り付けている点である。
【0033】
施療凹部35の幅調整を行うときには、被施療者hが側部3aの下方の取っ手部3bを掴んで左右方向に調整して、バネ部材20を伸縮させる。そして、バネ部材20が所定の長さに達したところで、ストッパー部材21によってバネ部材20の長さ(伸縮状態)を固定させる。なお、連結部25には等間隔で貫通孔が設けてあり、この貫通孔にストッパー部材21のピン(図示省略)を挿通させることによって、バネ部材20の伸縮状態を段階的に固定することができる。
このような構成の体載置台3でも、施療凹部35の幅調整を行うときに、体支持部14、壁部15、及び補強体16のそれぞれの連結角度を同期して調整することができる。
なお、ストッパー部材21は設けなくてもよい。ストッパー部材21を設けなくても、被施療部の大きさにフィットするように、施療凹部35の幅調整を行うことはできる。
【0034】
図7は、体載置台3の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。この体載置台3の基本的構造は図2と同じであり、同一部分に同一の参照符号を付している。この実施の形態にかかる体載置台3が、図2の体載置台3と相違する点は、連結部25同士がネジ移動機構22により連結されている点である。ネジ移動機構22は、中央部を境に雄ネジ溝が対称に形成されているネジ棒部22bと、連結部25に接続されるとともにネジ棒部22bの雄ネジ溝に対応した雌ネジ溝が形成されたナット部22cと、ネジ棒部22bを回転させるための操作部22aとを備えている。
【0035】
施療凹部35の幅調整を行うときには、被施療者hがネジ移動機構22の操作部22aを操作(回転)させることにより行う。
なお、操作部22aは、手動で操作させる以外に、外部に設置された電動モーター(図示省略)によって操作させてもよい。
このような構成の体載置台3であれば、ネジ移動機構22を操作することによって施療凹部35の幅調整を行うことができるため、被施療者hが労力を要して手動で行う場合に比べて容易に施療凹部35の幅調整を行うことができるとともに、体支持部14、壁部15、及び補強体16のそれぞれの連結角度を同期して調整することができる。
【0036】
図8は、体載置台3の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。この体載置台3の基本的構造は図3と同じであり、同一部分に同一の参照符号を付している。この実施の形態にかかる体載置台3が、図3の体載置台3と相違する点は、壁部15と補強体16との連結部(第2ヒンジ部材33)に上下方向に移動可能な駆動部24が取り付けられている点と、駆動部24における左右方向内方に折り曲げられた下端部24a同士が第2ラックピニオン部材37によりスライド可能に連結されている点と、右側の連結部25と左側の駆動部24の下端部24aとの間に第2空気袋23が取り付けられている点である。
第2ラックピニオン部材37は、左側の下端部24aの下面に取り付けられた第7ラック部材37iと、右側の下端部24aの上面に取り付けられた第8ラック部材37jと、第7ラック部材37iと第8ラック部材37jとの間に介在した第2ピニオン部材17eとを備え、前記下端部24aのスライドを可能にしている。
【0037】
施療凹部35の幅調整を行うときには、前述した空気を供給するエア供給機構(図示省略)から第2空気袋23に空気を給排することで、駆動部24を上下方向に移動させる。この駆動部24の移動に伴ってラックピニオン部材17にスライド可能に連結された左右の連結部25が左右にスライドされるとともに、第2ラックピニオン部材37にスライド可能に連結された左右の下端部24aが左右にスライドされる。例えば、施療凹部35の幅を広げる場合は、第2空気袋23を矢印b(下方向)の方向に膨張させて駆動部24を同方向に押しやる。
このような構成の体載置台3であれば、前記エア供給機構によって自動で施療凹部35の幅調整を行うことができるため、被施療者hが労力を要して手動で行う場合に比べて容易に施療凹部35の幅調整を行うことができるとともに、体支持部14、壁部15、及び補強体16のそれぞれの連結角度を同期して調整することができる。
【0038】
図9は、図1の椅子部2の概略構成を示す断面図である。この椅子部2内部の基本構造は図3の体載置台3内部の基本構造と同様であり、同一部分に同一の参照符号を付している。この実施の形態に係る椅子部2は、第1ヒンジ部材32に取り付けられた連結部25と第3ヒンジ部材34に取り付けられた連結部25とがラックピニオン部材17によりスライド可能に連結されている。背凭れ部5の傾斜角度を調整する場合は、被施療者hが椅子部2を左右方向(矢印a方向)に調整することにより行われる。
【0039】
また、本発明は、図示した各形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであっても良い。例えば、被施療者hにマッサージを施すマッサージ具11を、背凭れ部5において省略するなどしてもよい。また、体支持部14や連結部25をスライドさせるためにラックピニオン部材17、バネ部材20、又はネジ移動機構22を用いているが、スライドを可能とする他の手段であってもよく、例えば、エアアクチュエータ等であってもよい。
【0040】
[参考発明の開示]
以下に参考発明のマッサージ機について説明する。
[背景技術]
従来のマッサージ機として、図17に示すものが知られている。図17のマッサージ機201は、被施療者が足首や脹脛等を置くことができ、又は、直接臀部を置いて座ることもできる支持体202と、表面にマッサージ手段なるエアセルが取り付けられているとともに足を設置することができる断面略山形の囲い部203と、支持体202及び囲い部203を支持する一対からなる足部204とを備えている。
このマッサージ機201は、囲い部203が下向きであるが、マッサージ機201に幅方向(左右方向)に内蔵された回転軸(図示省略)を基軸として、囲い部203が回転自在になっている。そして、例えば上向きの状態の囲い部203に被施療者が脹脛を置いた状態で、囲い部203の表面に取り付けられたエアセルによって脹脛をマッサージすることができる。また、前記回転軸を基軸とした囲い部203の回転角度は所定の位置で固定することができ、施療部位の傾斜角度に応じて囲い部203の回転角度を設定することができる。
【0041】
[参考発明が解決しようとする課題]
従来のマッサージ機201では、囲い部203の回転角度は変更できるものの、前記回転軸の高さ位置(上下位置)が固定されているため、施療部位の高さ方向に応じた囲い部203の位置を変更することができなかった。このため、例えば座面がマッサージ機201より高い椅子に座った状態で、高い位置にある施療部位にマッサージを行う場合は、効果的なマッサージを行うことができなかった。
また、囲い部203は断面略山形であるため、この断面形状に応じた施療部位しか載置することができず、マッサージできる施療部位に限りがあった。このため、例えば幅の広い臀部等を囲い部203に置いてマッサージすることができなかった。
さらに、前記回転軸がマッサージ機201から簡単に着脱することができないため、マッサージ機201を持ち運びする際に、囲い部203を足部204から取り外すことができず取扱い難い問題点もあった。
本参考発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、施療部位に応じた高さ位置の調整が可能であるとともに様々な幅の施療部位をマッサージすることができ、且つ、持ち運びする際に取り扱い易いマッサージ機を提供することを目的としている。
【0042】
[課題を解決するための手段]
前記目的を達成するための本参考発明のマッサージ機は、足部と、この足部に両端が支持されるとともに回転可能に取り付けられた回転軸と、この回転軸とともに回転可能な囲い部とを備え、施療部位を前記囲い部に載置することでマッサージをすることができるマッサージ機において、前記囲い部は断面略コの字型であり、前記足部及び/又は回転軸の高さ位置を調整することができることを特徴としている。
このようなマッサージ機では、前記囲い部が断面略コの字型であるため、従来の断面略山形の場合に比べ、幅の広い施療部位に対してマッサージを行うことができる。また、前記足部及び回転軸の高さ位置を調整することができるため、高さ位置の異なる施療部位に応じて効率よくマッサージを行うことができる。
【0043】
また、前記囲い部が前記足部から容易に着脱できることが好ましい。この場合、マッサージ機を持ち運びする際に、前記囲い部とそれ以外の本体とを別々に持ち運ぶことができ、取扱いし易くなる。
【0044】
また、前記マッサージ機は、前記囲い部にマッサージ手段なるエアセルが設けられていることが好ましい。具体的には、前記囲い部の底面に取り付けられた内側エアセルと、前記囲い部の側面に取り付けられた外側エアセルと、前記囲い部における前記内側エアセルと外側エアセルとの間に取り付けられた中央エアセルと、をマッサージ手段としてさらに備えている。
【0045】
また、前記囲い部の向きの状態で好みのマッサージモードを選択することができることが好ましい。具体的には、前記囲い部が下向きの状態で被施療者の脛にマッサージを行うとき、又は、前記囲い部が上向きの状態で被施療者の臀部にマッサージを行うときには内側エアセルが稼働しない、又は極微力で稼働することが好ましい。
被施療者の脛における脛骨付近は肉厚が薄いため、当該脛骨付近にマッサージを行うと被施療者は痛みを感じる。しかし、上記構成のマッサージ機であれば、前記囲い部が下向きの状態で脛にマッサージを行うときは、脛骨に対応する位置にある内側エアセルが稼働しない、又は極微力で稼働するため、脛骨付近を刺激しないようにすることができる。
また、囲い部に臀部を載置してマッサージを行う場合、臀部の側部付近にマッサージを行えば被施療者はリラックス感を感じるが、臀部の底面付近に内側からマッサージを行えば被施療者は不快感を感じる。しかし、上記構成のマッサージ機であれば、前記囲い部が上向きの状態で臀部にマッサージを行うときは臀部の底面付近に対応する位置にある内側エアセルが稼働しない、又は極微力で稼働するため、臀部の底面付近に不快感を与えないようにすることができる。
また、前記囲い部の回転角度を検出するセンサが、前記回転軸近傍に設けられていてもよい。この場合、囲い部の向きに応じた最適なマッサージモードが自動で選択されるように、エアセルの稼働を制御することができる。
【0046】
また、前記マッサージ機は、前記囲い部が上向きの状態で被施療者が当該囲い部に臀部を載置すれば、施療部位の幅又は重さから施療部位を自動で検出するセンサをさらに備え、前記囲い部に臀部を載置したときは前記内側エアセルが稼働しない、又は極微力で稼働することが好ましい。この場合、施療部位をスムーズに検出し、施療部位に応じた最適なマッサージを行うことができる。
[参考発明の効果]
本参考発明のマッサージ機によれば、施療部位の高さに応じた高さ位置の調整が可能であるとともに様々な幅の施療部位を効果的にマッサージすることができ、且つ、持ち運びする際に取り扱いし易くすることができる。
[参考発明を実施するための最良の形態]
以下、本参考発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図11は、参考発明のマッサージ機Mの一実施形態を示す斜視図である。図12は、図11のマッサージ機Mを示す正面図である。これらの図に示すように、このマッサージ機Mは、被施療者が足首、脹脛、臀部等を置くことができる支持体45と、この支持体45に一体化され、表面にエアセルが取り付けられている(詳しくは後で説明する)とともに被施療者の施療部位を設置することのできる囲い部48と、支持体45及び囲い部48の両端を支持する足部46とを備えている。
【0047】
支持体45は、弾性のあるクッション材を有し、被施療者の臀部等の施療部位を載置することができる。また、クッション材は発泡樹脂製(発泡ポリウレタン樹脂製)からなる。また、支持体45には囲い部48が一体化して取り付けられており、囲い部48表面にはマッサージ手段として、脛、脹脛、足首、踵、足先部、臀部等をマッサージするためのエアセルが複数配置されている。また、囲い部48の内部には、これらのエアセルに空気を供給するエア供給機構が収容されている(図示省略)。
【0048】
囲い部48は、その底面に一対の内側エアセル44が取り付けられており、その両側面に一対の外側エアセル42が取り付けられている。そして、囲い部48における底面と側面との角部付近であって、内側エアセル44と外側エアセル42との間には、中央エアセル43が一対となって取り付けられている。また、囲い部48の表層は、クッション材を有したカバー部材41で覆われている。
【0049】
支持体45と一体化された囲い部48には、回転軸47が左右方向(幅方向)内蔵されており、この回転軸47はその両端を足部46によって回転可能に支持されている。この回転軸47の回転に伴い、支持体45及び囲い部48が回転可能になっている。図13は、図11のマッサージ機Mを示す側面図である。同図に示すように、例えばマッサージ機Mの支持体45の上面が右側に傾斜した場合はM1の状態になり、同支持体45の上面が左側に傾斜した場合はM2の状態となる。
【0050】
足部46の上部には、回転軸47の端部を挿通することができる縦長形状の貫通孔であるスリット部52が設けられており、回転軸47はスリット部52の範囲で高さ位置(矢印cの方向位置)を段階的に調整可能となっている。また、回転軸47は、スリット部52から容易に着脱できるようになっており、囲い部48を足部46から容易に着脱できるようになっている。
また、足部46の足底両端部には、円板状なる足底部46bがネジ部46aにより取り付けられている。足部46は、ネジ部46aを回転させることで高さ位置が調整されるようになっている。
【0051】
図14は、図11のマッサージ機Mの囲い部48の概略構成を示す断面図である。この図は、囲い部48に被施療者の足fを載せた状態を示している。この場合、囲い部48が上向きの状態で被施療者の足(脹脛)fを載せた状態を通常状態(a)、囲い部48が下向きの状態で被施療者の足(脛)fに覆い被せた状態を反転状態(b)、囲い部48が上向きの状態で被施療者の臀部(腰部)hを載せた状態を腰掛状態(c)と呼ぶ。
【0052】
通常状態(a)では、足(脹脛)fが内側エアセル44と外側エアセル42とによって挟持押圧される。さらに、中央エアセル43によって足(脹脛)fの側部にマッサージを行うことができる。内側エアセル44によって、足(脹脛)fにおける下腿三頭筋(腓腹筋、ヒラメ筋)f7、腎経f9、脾経f10、及び肝経f11に対して効果的なマッサージを行うことができる。また、外側エアセル42によって、前脛骨筋f2、腓骨筋f4、異経f3、及び胆経f5に対して効果的なマッサージを行うことができる。そして、中央エアセル43によって、膀胱経f8に対して効果的なマッサージを行うことができる。
【0053】
反転状態(b)では、囲い部48の底面と足(脹脛)fの上面とが対向される。足(脹脛)f内部には、骨として主に脛骨f1と腓骨f6とがあり、脛骨f1の表面の肉厚は非常に薄くなっている。この肉厚が薄い脛骨f1付近にマッサージを行えば被施療者は痛みを感じるため、当該脛骨f1付近へのマッサージは行わない、或いは、行ったとしても極僅かな力でマッサージを行うことが望まれる。従って、この反転状態(b)では、内側エアセル44は全く稼働せず、脛骨f1付近を刺激しないようになっている。また、外側エアセル42によって、胆経f5、下腿三頭筋(腓腹筋、ヒラメ筋)f7、及び膀胱経f8に対して効果的にマッサージを行うことができる。そして、中央エアセル43によって、前脛骨筋f2、異経f3、及び腓骨筋f4に対して効果的にマッサージを行うことができる。
【0054】
腰掛状態(c)では、囲い部48が断面略コの字型のため従来技術では不可能であった囲い部48に臀部hを載置することができる。臀部h内部には、中央部に仙骨h1がある。囲い部48に臀部hを載置した状態で、仙骨h1付近の大殿筋h2に内側から外側へマッサージを行えば、被施療者は不快感を感じるため、当該仙骨h1付近へのマッサージは行わない、或いは、行ったとしても極僅かな力でマッサージを行うことが望まれる。従って、腰掛状態(c)では、施療部位を内側から外側へマッサージを行う内側エアセル44は全く稼働せず、仙骨h1付近の大殿筋h2を内側から刺激しないようになっている。また、外側エアセル42によって、坐骨神経h3、中殿筋h4、及び小殿筋h5に対して効果的にマッサージを行うことができる。そして、中央エアセル43によって、大殿筋h2を外側から効果的にマッサージを行うことができる。
【0055】
囲い部48における両側壁の先端内部には、一対なる対向センサ50が間に外側エアセル42を介在しない状態で取り付けられている。この対向センサ50は超音波距離計等から構成され、一方が送信側で他方が受信側であり、これら送信側と受信側との間の超音波の透過性を検出するものである。例えば、囲い部48に足を載置した状態では、対向センサ50間の超音波は遮断されず通常状態(a)でのマッサージモードが自動選択される。また、囲い部48に臀部を載置した状態では、対向センサ50間の超音波が被施療者の腰部辺りで遮断され、腰掛状態(c)でのマッサージが自動選択される。
【0056】
また、囲い部48の底面内方(内側エアセル44の内方)には、荷重センサ等から構成される体重センサ51が一対で取り付けられている。この体重センサ51によって、囲い部48に載置された施療部位の重さが自動で検出され、例えば施療部位の一定の重さ(30kg)を基準として、当該基準以下であれば通常状態(a)として、当該基準を上回れば腰掛状態(c)として囲い部48が設定される。そして、それぞれのマッサージ状態において、前述したエアセルによるマッサージが行われる。
【0057】
また、回転軸47の軸方向中央部近傍には、ロータリーエンコーダ等から構成される角度センサ57が取り付けられている。角度センサ57は回転軸47に併せて回転し、この角度センサ57によって、囲い部48の傾斜角度が自動検出される。これにより、囲い部48の配置状態(通常状態、反転状態又は腰掛状態)に応じた最適なマッサージモードが自動で選択され、前述したエアセルの稼働が制御される。
【0058】
以下に、対向センサ50、体重センサ51及び角度センサ57によるエアセルの制御機構について説明する。図15は、図11のマッサージ機のエアセルのセンサ制御機構を示すブロック図である。同図に示すように、まず、対向センサ50、体重センサ51及び角度センサ57により被施療者の施療部位が自動検出され、その情報が制御部54に伝達される。制御部54は伝達された情報を基に、囲い部48の配置状態(通常状態又は腰掛状態)を決定し、この配置状態に応じて、エアセルへの空気供給手段であるポンプ55及び空気の供給量を調整するバルブ56を稼働させる。そして、これらポンプ55及びバルブ56よりエアセル(内側エアセル44、中央エアセル43、外側エアセル42)に所定の空気が給排され、各配置状態に応じてエアセルによるマッサージが行われる。
【0059】
図16は、図11のマッサージ機の使用状態を示す全体図である。同図では、被施療者hが椅子53に座った状態で、マッサージ機M1を反転状態にして脛をマッサージしている。なお、このマッサージ機M1の基本的構造は図11及び図12と同じであり、同一部分には同一の参照符号を付している。マッサージ機M1を反転状態にするには、前記対向センサ50や体重センサ51等のセンサによって施療部位の自動検出及び囲い部48の傾斜角度の自動設定することができないため、被施療者hがマッサージ機Mに別途接続されたリモコン等の制御手段(図示省略)によって、回転軸47を回転させ囲い部48を所定の傾斜角度に設定する。なお、このリモコン等によるエアセルの制御機構については、図15で示したセンサ50,51がリモコンに変わる他は同様に制御される。
【0060】
また、本参考発明は、図示した各形態に限らず本参考発明の範囲内において他の形態のものであっても良い。例えば、足底部46bの高さ位置をネジ部46aにより調整しているが、高さ位置の調整を可能とする他の手段であってもよく、例えば、バネ部材等であってもよい。また、マッサージ手段として、エアセルに加えて囲い部48にバイブレータ等を配置させることも可能である。
また、対向センサ50、体重センサ51及び角度センサ57は、全て設置する必要はなく、或いは、設置されずに被施療者が手動で囲み部48の傾斜角度を調整してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明のマッサージ機の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の体載置台の概略構成を示す断面図である。
【図3】体載置台の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。
【図4】体載置台の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。
【図5】体載置台の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。
【図6】体載置台の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。
【図7】体載置台の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。
【図8】体載置台の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。
【図9】図1の椅子部の概略構成を示す断面図である。
【図10】従来のマッサージ機を示す断面図である。
【図11】参考発明のマッサージ機の一実施形態を示す斜視図である。
【図12】図11のマッサージ機を示す正面図である。
【図13】図11のマッサージ機を示す側面図である。
【図14】図11のマッサージ機の囲い部の概略構成を示す断面図である。
【図15】図11のマッサージ機のエアセルへのセンサ制御機構を示すブロック図である。
【図16】図11のマッサージ機の使用状態を示す全体図である。
【図17】従来のマッサージ機を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0062】
3 足載置台(体載置台)
3a 側部
4 座部
5 背凭れ部
14 体支持部
15 壁部
16 補強体
17 ラックピニオン部材
19 第1空気袋
20 バネ部材
21 ストッパー部材
22 ネジ移動機構
23 第2空気袋
24 駆動部
h 被施療者
M マッサージ機
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のマッサージ機として、マッサージ部が取り付けられた一対の壁部の離間距離を調整することにより、被施療者に対する押圧力を変化させるものが知られている。例えば図10に示すように、従来のマッサージ機101は、被施療者の体を支持することのできる板状なる体支持部102と、この体支持部102にその基部103aを支点として回動自在に取り付けられた一対の壁部103と、これら壁部103の裏面に取り付けられたエアーバッグ104と、同表面に取り付けられたマッサージ部なるエアーバッグ105とを備えている。そして、エアー供給装置(図示省略)からエアーバッグ104及び105にそれぞれ所望の大きさに伸縮するようエアーが供給され、エアーバッグ104が伸縮することで壁部103が回動し、一対の壁部103の離間距離(幅方向間隔)が調整される。また、エアーバッグ105が伸縮することで被施療者に必要な押圧力が付与されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平10−80453号公報(図8参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記特許文献1のマッサージ機101では、壁部103に対し被施療者から表裏方向へ強い力が加わると、壁部103がこの力を支えきれずに体支持部102との取り付け部である基部103aが破損してしまうという問題点があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、被施療者からの強い力が加わっても破損するのを防止することができるマッサージ機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するための本発明のマッサージ機は、被施療者の体を支持することのできる体支持部と、この体支持部に下端部が回動自在に連結された壁部と、を備えるマッサージ機において、前記壁部の上端部又はその近傍が、壁部への被施療者からの力を支えるための補強体によって支持されていることを特徴としている。
【0006】
このマッサージ機によれば、前記補強体によって前記壁部に加わる被施療者からの力を支持することができるため、従来のように前記壁部と体支持部との連結部(基部)が破損するのを防止することができる。また、従来では前記壁部の上端部付近に表裏方向への力が加わると、その分前記壁部と前記体支持部との連結部に対して上方向(表裏方向の逆方向)に大きな力が加わって当該連結部の破損の原因となっていた。しかし、上記構成のマッサージ機によれば、前記補強体が前記壁部の上端部付近を支持しているため、前記壁部への表裏方向への力を十分に支持することができ、前記連結部が破損するのを防止することができる。
【0007】
また、本発明のマッサージ機は、前記補強体が前記壁部に回動自在に連結されていてもよく、また、前記壁部又は前記補強体の少なくとも一方の下端部がスライドすることによって前記体支持部に対する前記壁部の連結角度が調整されることが好ましい。
この場合、前記体支持部に対する前記壁部の連結角度をスムーズに調整することができる。
【0008】
また、前記壁部及び前記補強体が、前記体支持部にそれぞれ対を成して配置されており、前記壁部同士又は前記補強体同士のそれぞれの下端部がスライド可能に連結され、前記下端部が同期してスライドすることによって前記体支持部に対する当該体支持部に対を成して配置された前記壁部の連結角度が同期して調整されてもよい。
この場合、前記壁部同士又は前記補強体同士のそれぞれの下端部が同期してスライド可能であるため、前記体支持部とこの体支持部に対を成して配置された前記壁部との連結角度を同期して調整することができる。
【0009】
前記壁部又は前記補強体の下端部に設けられたラックピニオン部材によって当該下端部がスライド可能に構成されていることが好ましい。
また、前記壁部又は前記補強体の下端部がバネ部材によってスライド可能に付勢されていてもよく、このバネ部材によって付勢された前記壁部又は前記補強体の下端部を固定するためのストッパー部材が更に設けられていてもよい。
また、前記壁部又は前記補強体の下端部に設けられたネジ移動機構によって当該下端部がスライド可能に構成されていてもよい。
これらの場合、汎用性の高い部材を用いることで、前記壁部又は前記補強体の下端部のスライドを容易に行うことができる。
【0010】
前記壁部と前記補強体との連結部又は近傍に、上下方向に移動する駆動部が取り付けられており、この駆動部が上下方向に移動することによって前記体支持部に対する前記壁部の連結角度が調整されてもよい。
この場合、前記駆動部を上下方向に移動させることによって前記体支持部とこの体支持部の左右に対を成して配置された前記壁部との連結角度を容易に調整することができるとともに、前記駆動部によって前記壁部への表裏方向への力を更に支えることができる。
【0011】
また、前記壁部と前記補強体との間に左右方向に移動する駆動部が設けられており、この駆動部が左右方向に移動することによって前記体支持部に対する前記壁部の連結角度が調整されてもよい。なお、前記壁部と前記補強体との間に設けられる左右方向に移動する駆動部が膨縮する空気袋であって、この空気袋が膨縮することによって前記体支持部に対する前記壁部の連結角度が調整されてもよい。
この場合、前記駆動部を左右方向に移動させる、或いは、前記空気袋を膨縮させることによって前記体支持部とこの体支持部の左右に対を成して設けられた前記壁部との連結角度を容易に調整することができる。
【0012】
また、前記体支持部が被施療者が足を載置することのできる足載置台を構成し、前記壁部が前記足載置台の側部を構成してもよい。
この場合、前記被施療者が足を載置することのできる足載置台の体支持部と側部との連結角度を容易に調整することができる。
【0013】
また、前記体支持部が被施療者が臀部を載置することのできる椅子型マッサージ機の座部を構成し、前記壁部が被施療者が背を凭らせることのできる椅子型マッサージ機の背凭れ部を構成してもよい。
この場合、背凭れ部及び座部を備える椅子型マッサージ機についても、前記座部に対する背凭れ部の連結角度を容易に調整することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明のマッサージ機によれば、壁部の上端部又は近傍が当該壁部への被施療者からの力を支えるための補強体によって支持されているため、被施療者から強い力が加わったとしても壁部が破損するのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明のマッサージ機の一実施形態を示す斜視図である。同図に示すように、このマッサージ機Mは、被施療者が背を凭らせて座ることができる椅子部2と、被施療者が椅子部2に座った状態で足首や脹脛等を置くことができ、又は、直接臀部を置いて座ることもできる体載置台(足載置台)3とから構成されている。
【0016】
椅子部2は、被施療者の身体を支持可能な支持体として、被施療者が座る座部4と、座部4の後部にある背凭れ部5と、座部4の左右にある肘掛け部6とを備えている。また、マッサージ機Mは、背凭れ部5の傾斜角度を可変とするリクライニング機構(図示省略)を有している。なお、座部4に座った被施療者から見て前方を前(前部)とし、後方を後(後部)とする。
【0017】
座部4は、弾性のあるクッション材7を有し、着座した被施療者の臀部及び大腿部等を支持することができる。また、クッション材7は発泡樹脂製(発泡ポリウレタン樹脂製)からなる。
背凭れ部5は、着座した施療者の腰部から背中及び頭部を支持することができ、例えば、樹脂製のフレームを有している。そして、椅子部2の表層は、弾性のあるクッション材を有した第1カバー部材8で覆われている。
【0018】
座部4や背凭れ部5にはマッサージ手段として、空気供給手段(図示省略)からの空気の給排により膨縮するエアセル9や、モータなどによって動作する施療子、バイブレータ等の施療体が適宜配置されている。また、座部4の下部には、これらエアセル9に空気を供給するエア供給機構や、各施療体の動作を制御する制御手段等が収容されている(図示省略)。背凭れ部5には、モータなどによって動作する施療子10を備えたマッサージ具11が設けられており、このマッサージ具11は背凭れ部5を上下昇降移動できる。
【0019】
体載置台3には、マッサージ手段として、脹脛、足首、踵、足先部、臀部等をマッサージするためのエアセルが複数配置されている。なお、体載置台3におけるエアセルは後で詳しく説明する。体載置台3の内部には、これらのエアセルに空気を供給するエア供給機構が収容されている(図示省略)。
【0020】
図2は、図1の体載置台3の概略構成を示す断面図である。同図に示すように、体載置台3は、被施療者hの臀部や脹脛等を支持する体支持部14と、体支持部14の左右(両端)に一対で設けられた壁部15と、壁部15の上端部よりに一対で連結された補強体16とを備えている。また、体載置台3の表層は、クッション材を有した第2カバー部材18で覆われている。
【0021】
体支持部14には、その表面に被施療者hの臀部を押圧する内側エアセル13が一対にて設置されている。また、体支持部14の左右両端部には第1ヒンジ部材32が取り付けられており、これら第1ヒンジ部材32を支点に壁部15が回動自在に取り付けられている。
壁部15のそれぞれの内側側面には、被施療者hの臀部側部を挟んで押圧する外側エアセル12が一対にて設置されている。また、壁部15における回動支点(第1ヒンジ部材32)とは逆の端部に第2ヒンジ部材33が取り付けられており、これら第2ヒンジ部材33を支点に補強体16が回動自在に取り付けられている。そして、補強体16における回動支点(第2ヒンジ部材33)とは逆の端部に第3ヒンジ部材34が取り付けられており、これら第3ヒンジ部材34を支点に連結部25が回動自在に取り付けられている。
【0022】
体支持部14と連結部25との間には、ラックピニオン部材17が設置されている。ラックピニオン部材17は、左側の連結部25の上面に取り付けられた第1ラック部材17aと、右側の連結部25の上面に取り付けられた第2ラック部材17bと、体支持部14の下面に取り付けられた第3ラック部材17cと、第1ラック部材17aと第3ラック部材17cとの間に介在する第1ピニオン部材17dと、第2ラック部材17bと第3ラック部材17cとの間に介在する第2ピニオン部材17eとから構成されている。
【0023】
すなわち、上記構成の体載置台3は、第1ヒンジ部材32、第2ヒンジ部材33、及び、第3ヒンジ部材34の三つの回動支点を有し、体支持部14と連結部25とがラックピニオン部材17を介して左右方向にスライドすることで、体支持部14と一対の壁部15とで囲まれた部分である施療凹部35の幅を調整可能としている。
【0024】
以上の構成の体載置台3における施療凹部35の幅の調整動作について説明する。図2における(a)は施療凹部35の幅が最も狭い状態であり、同(b)は施療凹部35の幅が最も広い状態を示している。施療凹部35の幅を広くする場合は、被施療者hが手で側部3aの下方にある取っ手部3bを掴んで左右外方(矢印a方向)に広げる。このとき、前記三つの回動支点(第1ヒンジ部材32、第2ヒンジ部材33、及び第3ヒンジ部材34)が回動し、体支持部14、壁部15、及び補強体16のそれぞれの連結角度が大きくなる。併せて、体支持部14と連結部25とがラックピニオン部材17を介して左右方向にスライドされる。なお、体支持部14に対する一対(左右)の壁部15の連結角度は、夫々の前記取っ手部3bを別々に左右に調整することにより、左右別々に調整することが可能である。また、施療凹部35の幅を狭くするには、上記動作の逆の動作、つまり、前記取っ手部を左右内方に押しやればよい。
このように施療凹部35の幅調整を自在にすることで、被施療者hの様々な施療部位に応じて施療凹部35を最適な幅に設定することができ、効果的なマッサージを行うことができる。
【0025】
また、以上の構成の体載置台3であれば、被施療者hからの壁部15に対する表裏方向への強い力が加わったとしても、壁部15の上端部(第2ヒンジ部材33)で連結された補強体16が被施療者hからの表裏方向への力を支えることができる。このため、従来のように壁部15の上端部付近に表裏方向への力が加わることにより、その力に応じて壁部15と体支持部14との連結部(第1ヒンジ部材32)に対して加わる上方向(表裏方向の逆方向)の力により当該連結部が破損するのを防止することができ、壁部15が体支持部14から取り外れてしまうのを防止することができる。
【0026】
図3は、体載置台3の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。この体載置台3の基本的構造は図2と同じであり、同一部分に同一の参照符号を付している。この実施の形態にかかる体載置台3が、図2の体載置台3と相違する点は、ラックピニオン部材17の配置である。すなわち、左側の連結部25の下面に第4ラック部材17fが取り付けられ、右側の連結部25の上面に第5ラック部材17gが取り付けられ、第4ラック部材17fと第5ラック部材17gとの間に第1ピニオン部材17dが介在している点である。
また、左右の壁部15に連結された補強体16と、この補強体16に夫々連結された連結部25と、この連結部25に取り付けられたラックピニオン部材17とによって、体支持部14に対する左右の壁部15の連結角度を同期して変更することのできる連結機構を構成している。
【0027】
施療凹部35の幅調整を行うときには、被施療者hが第3ヒンジ部材34近傍の取っ手部3bを掴んで左右方向に調整することにより行う。なお、左右の連結部25はラックピニオン部材17によって同期してスライド可能となっており、施療凹部35の幅調整を行うときは、左右の取っ手部3bのいずれか一方を掴んで左右に調整することで、体支持部14に対する一対の壁部15の連結角度を同期して調整することができる。
すなわち、このような構成の体載置台3であれば、壁部15に連結された連結機構によって施療凹部35の幅調整を行うときに、体支持部14、壁部15、及び補強体16のそれぞれの連結角度を同期して調整することが可能である。
【0028】
図4は、体載置台3の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。この体載置台3の基本的構造は図2と同じであり、同一部分に同一の参照符号を付している。この実施の形態にかかる体載置台3が、図2の体載置台3と相違する点は、ラックピニオン部材17の配置、すなわち、体支持部14の下面に第3ラック部材17cが取り付けられ、右側の第1ヒンジ部材32に連結された連結部25の上面に第6ラック部材17hが取り付けられ、第3ラック部材17cと第6ラック部材17hとの間に第1ピニオン部材17dが介在している点と、左右の第3ヒンジ部材34との間に幅が固定された固定部36が設けられている点である。
【0029】
施療凹部35の幅調整を行うときには、被施療者hが第2ヒンジ部材33近傍の取っ手部3cを掴んで左右方向に調整することにより行う。なお、体支持部14と連結部25はラックピニオン部材17によって同期してスライド可能となっており、施療凹部35の幅調整を行うときは、左右の取っ手部3cのいずれか一方を掴んで左右に調整することで、体支持部14に対する一対の壁部15の連結角度を同期して調整することができる。このとき、固定部36の幅は固定された状態である。
このような構成の体載置台3であっても、施療凹部35の幅調整を行うときに、体支持部14、壁部15、及び補強体16のそれぞれの連結角度を同期して調整することができる。
【0030】
図5は、体載置台3の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。この体載置台3の基本的構造は図3と同じであり、同一部分に同一の参照符号を付している。この実施の形態にかかる体載置台3が、図3の体載置台3と相違する点は、壁部15と補強体16との間に第1空気袋19が設置されている点である。
【0031】
施療凹部35の幅調整を行うときには、前述した空気を供給するエア供給機構(図示省略)から第1空気袋19に空気を給排してその大きさを膨縮させることにより行う。
このような構成の体載置台3であれば、エア供給機構によって自動で施療凹部35の幅調整を行うことができるため、被施療者hが労力を要して手動で行う場合に比べて容易に施療凹部35の幅調整を行うことができるとともに、体支持部14、壁部15、及び補強体16のそれぞれの連結角度を同期して調整することができる。
【0032】
図6は、体載置台3の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。この体載置台3の基本的構造は図2と同じであり、同一部分に同一の参照符号を付している。この実施の形態にかかる体載置台3が、図2の体載置台3と相違する点は、連結部25同士がバネ部材20により付勢されている点と、連結部25におけるバネ部材20の左右両側にバネ部材20の伸縮状態を固定できるストッバー部材21を取り付けている点である。
【0033】
施療凹部35の幅調整を行うときには、被施療者hが側部3aの下方の取っ手部3bを掴んで左右方向に調整して、バネ部材20を伸縮させる。そして、バネ部材20が所定の長さに達したところで、ストッパー部材21によってバネ部材20の長さ(伸縮状態)を固定させる。なお、連結部25には等間隔で貫通孔が設けてあり、この貫通孔にストッパー部材21のピン(図示省略)を挿通させることによって、バネ部材20の伸縮状態を段階的に固定することができる。
このような構成の体載置台3でも、施療凹部35の幅調整を行うときに、体支持部14、壁部15、及び補強体16のそれぞれの連結角度を同期して調整することができる。
なお、ストッパー部材21は設けなくてもよい。ストッパー部材21を設けなくても、被施療部の大きさにフィットするように、施療凹部35の幅調整を行うことはできる。
【0034】
図7は、体載置台3の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。この体載置台3の基本的構造は図2と同じであり、同一部分に同一の参照符号を付している。この実施の形態にかかる体載置台3が、図2の体載置台3と相違する点は、連結部25同士がネジ移動機構22により連結されている点である。ネジ移動機構22は、中央部を境に雄ネジ溝が対称に形成されているネジ棒部22bと、連結部25に接続されるとともにネジ棒部22bの雄ネジ溝に対応した雌ネジ溝が形成されたナット部22cと、ネジ棒部22bを回転させるための操作部22aとを備えている。
【0035】
施療凹部35の幅調整を行うときには、被施療者hがネジ移動機構22の操作部22aを操作(回転)させることにより行う。
なお、操作部22aは、手動で操作させる以外に、外部に設置された電動モーター(図示省略)によって操作させてもよい。
このような構成の体載置台3であれば、ネジ移動機構22を操作することによって施療凹部35の幅調整を行うことができるため、被施療者hが労力を要して手動で行う場合に比べて容易に施療凹部35の幅調整を行うことができるとともに、体支持部14、壁部15、及び補強体16のそれぞれの連結角度を同期して調整することができる。
【0036】
図8は、体載置台3の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。この体載置台3の基本的構造は図3と同じであり、同一部分に同一の参照符号を付している。この実施の形態にかかる体載置台3が、図3の体載置台3と相違する点は、壁部15と補強体16との連結部(第2ヒンジ部材33)に上下方向に移動可能な駆動部24が取り付けられている点と、駆動部24における左右方向内方に折り曲げられた下端部24a同士が第2ラックピニオン部材37によりスライド可能に連結されている点と、右側の連結部25と左側の駆動部24の下端部24aとの間に第2空気袋23が取り付けられている点である。
第2ラックピニオン部材37は、左側の下端部24aの下面に取り付けられた第7ラック部材37iと、右側の下端部24aの上面に取り付けられた第8ラック部材37jと、第7ラック部材37iと第8ラック部材37jとの間に介在した第2ピニオン部材17eとを備え、前記下端部24aのスライドを可能にしている。
【0037】
施療凹部35の幅調整を行うときには、前述した空気を供給するエア供給機構(図示省略)から第2空気袋23に空気を給排することで、駆動部24を上下方向に移動させる。この駆動部24の移動に伴ってラックピニオン部材17にスライド可能に連結された左右の連結部25が左右にスライドされるとともに、第2ラックピニオン部材37にスライド可能に連結された左右の下端部24aが左右にスライドされる。例えば、施療凹部35の幅を広げる場合は、第2空気袋23を矢印b(下方向)の方向に膨張させて駆動部24を同方向に押しやる。
このような構成の体載置台3であれば、前記エア供給機構によって自動で施療凹部35の幅調整を行うことができるため、被施療者hが労力を要して手動で行う場合に比べて容易に施療凹部35の幅調整を行うことができるとともに、体支持部14、壁部15、及び補強体16のそれぞれの連結角度を同期して調整することができる。
【0038】
図9は、図1の椅子部2の概略構成を示す断面図である。この椅子部2内部の基本構造は図3の体載置台3内部の基本構造と同様であり、同一部分に同一の参照符号を付している。この実施の形態に係る椅子部2は、第1ヒンジ部材32に取り付けられた連結部25と第3ヒンジ部材34に取り付けられた連結部25とがラックピニオン部材17によりスライド可能に連結されている。背凭れ部5の傾斜角度を調整する場合は、被施療者hが椅子部2を左右方向(矢印a方向)に調整することにより行われる。
【0039】
また、本発明は、図示した各形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであっても良い。例えば、被施療者hにマッサージを施すマッサージ具11を、背凭れ部5において省略するなどしてもよい。また、体支持部14や連結部25をスライドさせるためにラックピニオン部材17、バネ部材20、又はネジ移動機構22を用いているが、スライドを可能とする他の手段であってもよく、例えば、エアアクチュエータ等であってもよい。
【0040】
[参考発明の開示]
以下に参考発明のマッサージ機について説明する。
[背景技術]
従来のマッサージ機として、図17に示すものが知られている。図17のマッサージ機201は、被施療者が足首や脹脛等を置くことができ、又は、直接臀部を置いて座ることもできる支持体202と、表面にマッサージ手段なるエアセルが取り付けられているとともに足を設置することができる断面略山形の囲い部203と、支持体202及び囲い部203を支持する一対からなる足部204とを備えている。
このマッサージ機201は、囲い部203が下向きであるが、マッサージ機201に幅方向(左右方向)に内蔵された回転軸(図示省略)を基軸として、囲い部203が回転自在になっている。そして、例えば上向きの状態の囲い部203に被施療者が脹脛を置いた状態で、囲い部203の表面に取り付けられたエアセルによって脹脛をマッサージすることができる。また、前記回転軸を基軸とした囲い部203の回転角度は所定の位置で固定することができ、施療部位の傾斜角度に応じて囲い部203の回転角度を設定することができる。
【0041】
[参考発明が解決しようとする課題]
従来のマッサージ機201では、囲い部203の回転角度は変更できるものの、前記回転軸の高さ位置(上下位置)が固定されているため、施療部位の高さ方向に応じた囲い部203の位置を変更することができなかった。このため、例えば座面がマッサージ機201より高い椅子に座った状態で、高い位置にある施療部位にマッサージを行う場合は、効果的なマッサージを行うことができなかった。
また、囲い部203は断面略山形であるため、この断面形状に応じた施療部位しか載置することができず、マッサージできる施療部位に限りがあった。このため、例えば幅の広い臀部等を囲い部203に置いてマッサージすることができなかった。
さらに、前記回転軸がマッサージ機201から簡単に着脱することができないため、マッサージ機201を持ち運びする際に、囲い部203を足部204から取り外すことができず取扱い難い問題点もあった。
本参考発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、施療部位に応じた高さ位置の調整が可能であるとともに様々な幅の施療部位をマッサージすることができ、且つ、持ち運びする際に取り扱い易いマッサージ機を提供することを目的としている。
【0042】
[課題を解決するための手段]
前記目的を達成するための本参考発明のマッサージ機は、足部と、この足部に両端が支持されるとともに回転可能に取り付けられた回転軸と、この回転軸とともに回転可能な囲い部とを備え、施療部位を前記囲い部に載置することでマッサージをすることができるマッサージ機において、前記囲い部は断面略コの字型であり、前記足部及び/又は回転軸の高さ位置を調整することができることを特徴としている。
このようなマッサージ機では、前記囲い部が断面略コの字型であるため、従来の断面略山形の場合に比べ、幅の広い施療部位に対してマッサージを行うことができる。また、前記足部及び回転軸の高さ位置を調整することができるため、高さ位置の異なる施療部位に応じて効率よくマッサージを行うことができる。
【0043】
また、前記囲い部が前記足部から容易に着脱できることが好ましい。この場合、マッサージ機を持ち運びする際に、前記囲い部とそれ以外の本体とを別々に持ち運ぶことができ、取扱いし易くなる。
【0044】
また、前記マッサージ機は、前記囲い部にマッサージ手段なるエアセルが設けられていることが好ましい。具体的には、前記囲い部の底面に取り付けられた内側エアセルと、前記囲い部の側面に取り付けられた外側エアセルと、前記囲い部における前記内側エアセルと外側エアセルとの間に取り付けられた中央エアセルと、をマッサージ手段としてさらに備えている。
【0045】
また、前記囲い部の向きの状態で好みのマッサージモードを選択することができることが好ましい。具体的には、前記囲い部が下向きの状態で被施療者の脛にマッサージを行うとき、又は、前記囲い部が上向きの状態で被施療者の臀部にマッサージを行うときには内側エアセルが稼働しない、又は極微力で稼働することが好ましい。
被施療者の脛における脛骨付近は肉厚が薄いため、当該脛骨付近にマッサージを行うと被施療者は痛みを感じる。しかし、上記構成のマッサージ機であれば、前記囲い部が下向きの状態で脛にマッサージを行うときは、脛骨に対応する位置にある内側エアセルが稼働しない、又は極微力で稼働するため、脛骨付近を刺激しないようにすることができる。
また、囲い部に臀部を載置してマッサージを行う場合、臀部の側部付近にマッサージを行えば被施療者はリラックス感を感じるが、臀部の底面付近に内側からマッサージを行えば被施療者は不快感を感じる。しかし、上記構成のマッサージ機であれば、前記囲い部が上向きの状態で臀部にマッサージを行うときは臀部の底面付近に対応する位置にある内側エアセルが稼働しない、又は極微力で稼働するため、臀部の底面付近に不快感を与えないようにすることができる。
また、前記囲い部の回転角度を検出するセンサが、前記回転軸近傍に設けられていてもよい。この場合、囲い部の向きに応じた最適なマッサージモードが自動で選択されるように、エアセルの稼働を制御することができる。
【0046】
また、前記マッサージ機は、前記囲い部が上向きの状態で被施療者が当該囲い部に臀部を載置すれば、施療部位の幅又は重さから施療部位を自動で検出するセンサをさらに備え、前記囲い部に臀部を載置したときは前記内側エアセルが稼働しない、又は極微力で稼働することが好ましい。この場合、施療部位をスムーズに検出し、施療部位に応じた最適なマッサージを行うことができる。
[参考発明の効果]
本参考発明のマッサージ機によれば、施療部位の高さに応じた高さ位置の調整が可能であるとともに様々な幅の施療部位を効果的にマッサージすることができ、且つ、持ち運びする際に取り扱いし易くすることができる。
[参考発明を実施するための最良の形態]
以下、本参考発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図11は、参考発明のマッサージ機Mの一実施形態を示す斜視図である。図12は、図11のマッサージ機Mを示す正面図である。これらの図に示すように、このマッサージ機Mは、被施療者が足首、脹脛、臀部等を置くことができる支持体45と、この支持体45に一体化され、表面にエアセルが取り付けられている(詳しくは後で説明する)とともに被施療者の施療部位を設置することのできる囲い部48と、支持体45及び囲い部48の両端を支持する足部46とを備えている。
【0047】
支持体45は、弾性のあるクッション材を有し、被施療者の臀部等の施療部位を載置することができる。また、クッション材は発泡樹脂製(発泡ポリウレタン樹脂製)からなる。また、支持体45には囲い部48が一体化して取り付けられており、囲い部48表面にはマッサージ手段として、脛、脹脛、足首、踵、足先部、臀部等をマッサージするためのエアセルが複数配置されている。また、囲い部48の内部には、これらのエアセルに空気を供給するエア供給機構が収容されている(図示省略)。
【0048】
囲い部48は、その底面に一対の内側エアセル44が取り付けられており、その両側面に一対の外側エアセル42が取り付けられている。そして、囲い部48における底面と側面との角部付近であって、内側エアセル44と外側エアセル42との間には、中央エアセル43が一対となって取り付けられている。また、囲い部48の表層は、クッション材を有したカバー部材41で覆われている。
【0049】
支持体45と一体化された囲い部48には、回転軸47が左右方向(幅方向)内蔵されており、この回転軸47はその両端を足部46によって回転可能に支持されている。この回転軸47の回転に伴い、支持体45及び囲い部48が回転可能になっている。図13は、図11のマッサージ機Mを示す側面図である。同図に示すように、例えばマッサージ機Mの支持体45の上面が右側に傾斜した場合はM1の状態になり、同支持体45の上面が左側に傾斜した場合はM2の状態となる。
【0050】
足部46の上部には、回転軸47の端部を挿通することができる縦長形状の貫通孔であるスリット部52が設けられており、回転軸47はスリット部52の範囲で高さ位置(矢印cの方向位置)を段階的に調整可能となっている。また、回転軸47は、スリット部52から容易に着脱できるようになっており、囲い部48を足部46から容易に着脱できるようになっている。
また、足部46の足底両端部には、円板状なる足底部46bがネジ部46aにより取り付けられている。足部46は、ネジ部46aを回転させることで高さ位置が調整されるようになっている。
【0051】
図14は、図11のマッサージ機Mの囲い部48の概略構成を示す断面図である。この図は、囲い部48に被施療者の足fを載せた状態を示している。この場合、囲い部48が上向きの状態で被施療者の足(脹脛)fを載せた状態を通常状態(a)、囲い部48が下向きの状態で被施療者の足(脛)fに覆い被せた状態を反転状態(b)、囲い部48が上向きの状態で被施療者の臀部(腰部)hを載せた状態を腰掛状態(c)と呼ぶ。
【0052】
通常状態(a)では、足(脹脛)fが内側エアセル44と外側エアセル42とによって挟持押圧される。さらに、中央エアセル43によって足(脹脛)fの側部にマッサージを行うことができる。内側エアセル44によって、足(脹脛)fにおける下腿三頭筋(腓腹筋、ヒラメ筋)f7、腎経f9、脾経f10、及び肝経f11に対して効果的なマッサージを行うことができる。また、外側エアセル42によって、前脛骨筋f2、腓骨筋f4、異経f3、及び胆経f5に対して効果的なマッサージを行うことができる。そして、中央エアセル43によって、膀胱経f8に対して効果的なマッサージを行うことができる。
【0053】
反転状態(b)では、囲い部48の底面と足(脹脛)fの上面とが対向される。足(脹脛)f内部には、骨として主に脛骨f1と腓骨f6とがあり、脛骨f1の表面の肉厚は非常に薄くなっている。この肉厚が薄い脛骨f1付近にマッサージを行えば被施療者は痛みを感じるため、当該脛骨f1付近へのマッサージは行わない、或いは、行ったとしても極僅かな力でマッサージを行うことが望まれる。従って、この反転状態(b)では、内側エアセル44は全く稼働せず、脛骨f1付近を刺激しないようになっている。また、外側エアセル42によって、胆経f5、下腿三頭筋(腓腹筋、ヒラメ筋)f7、及び膀胱経f8に対して効果的にマッサージを行うことができる。そして、中央エアセル43によって、前脛骨筋f2、異経f3、及び腓骨筋f4に対して効果的にマッサージを行うことができる。
【0054】
腰掛状態(c)では、囲い部48が断面略コの字型のため従来技術では不可能であった囲い部48に臀部hを載置することができる。臀部h内部には、中央部に仙骨h1がある。囲い部48に臀部hを載置した状態で、仙骨h1付近の大殿筋h2に内側から外側へマッサージを行えば、被施療者は不快感を感じるため、当該仙骨h1付近へのマッサージは行わない、或いは、行ったとしても極僅かな力でマッサージを行うことが望まれる。従って、腰掛状態(c)では、施療部位を内側から外側へマッサージを行う内側エアセル44は全く稼働せず、仙骨h1付近の大殿筋h2を内側から刺激しないようになっている。また、外側エアセル42によって、坐骨神経h3、中殿筋h4、及び小殿筋h5に対して効果的にマッサージを行うことができる。そして、中央エアセル43によって、大殿筋h2を外側から効果的にマッサージを行うことができる。
【0055】
囲い部48における両側壁の先端内部には、一対なる対向センサ50が間に外側エアセル42を介在しない状態で取り付けられている。この対向センサ50は超音波距離計等から構成され、一方が送信側で他方が受信側であり、これら送信側と受信側との間の超音波の透過性を検出するものである。例えば、囲い部48に足を載置した状態では、対向センサ50間の超音波は遮断されず通常状態(a)でのマッサージモードが自動選択される。また、囲い部48に臀部を載置した状態では、対向センサ50間の超音波が被施療者の腰部辺りで遮断され、腰掛状態(c)でのマッサージが自動選択される。
【0056】
また、囲い部48の底面内方(内側エアセル44の内方)には、荷重センサ等から構成される体重センサ51が一対で取り付けられている。この体重センサ51によって、囲い部48に載置された施療部位の重さが自動で検出され、例えば施療部位の一定の重さ(30kg)を基準として、当該基準以下であれば通常状態(a)として、当該基準を上回れば腰掛状態(c)として囲い部48が設定される。そして、それぞれのマッサージ状態において、前述したエアセルによるマッサージが行われる。
【0057】
また、回転軸47の軸方向中央部近傍には、ロータリーエンコーダ等から構成される角度センサ57が取り付けられている。角度センサ57は回転軸47に併せて回転し、この角度センサ57によって、囲い部48の傾斜角度が自動検出される。これにより、囲い部48の配置状態(通常状態、反転状態又は腰掛状態)に応じた最適なマッサージモードが自動で選択され、前述したエアセルの稼働が制御される。
【0058】
以下に、対向センサ50、体重センサ51及び角度センサ57によるエアセルの制御機構について説明する。図15は、図11のマッサージ機のエアセルのセンサ制御機構を示すブロック図である。同図に示すように、まず、対向センサ50、体重センサ51及び角度センサ57により被施療者の施療部位が自動検出され、その情報が制御部54に伝達される。制御部54は伝達された情報を基に、囲い部48の配置状態(通常状態又は腰掛状態)を決定し、この配置状態に応じて、エアセルへの空気供給手段であるポンプ55及び空気の供給量を調整するバルブ56を稼働させる。そして、これらポンプ55及びバルブ56よりエアセル(内側エアセル44、中央エアセル43、外側エアセル42)に所定の空気が給排され、各配置状態に応じてエアセルによるマッサージが行われる。
【0059】
図16は、図11のマッサージ機の使用状態を示す全体図である。同図では、被施療者hが椅子53に座った状態で、マッサージ機M1を反転状態にして脛をマッサージしている。なお、このマッサージ機M1の基本的構造は図11及び図12と同じであり、同一部分には同一の参照符号を付している。マッサージ機M1を反転状態にするには、前記対向センサ50や体重センサ51等のセンサによって施療部位の自動検出及び囲い部48の傾斜角度の自動設定することができないため、被施療者hがマッサージ機Mに別途接続されたリモコン等の制御手段(図示省略)によって、回転軸47を回転させ囲い部48を所定の傾斜角度に設定する。なお、このリモコン等によるエアセルの制御機構については、図15で示したセンサ50,51がリモコンに変わる他は同様に制御される。
【0060】
また、本参考発明は、図示した各形態に限らず本参考発明の範囲内において他の形態のものであっても良い。例えば、足底部46bの高さ位置をネジ部46aにより調整しているが、高さ位置の調整を可能とする他の手段であってもよく、例えば、バネ部材等であってもよい。また、マッサージ手段として、エアセルに加えて囲い部48にバイブレータ等を配置させることも可能である。
また、対向センサ50、体重センサ51及び角度センサ57は、全て設置する必要はなく、或いは、設置されずに被施療者が手動で囲み部48の傾斜角度を調整してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明のマッサージ機の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の体載置台の概略構成を示す断面図である。
【図3】体載置台の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。
【図4】体載置台の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。
【図5】体載置台の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。
【図6】体載置台の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。
【図7】体載置台の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。
【図8】体載置台の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。
【図9】図1の椅子部の概略構成を示す断面図である。
【図10】従来のマッサージ機を示す断面図である。
【図11】参考発明のマッサージ機の一実施形態を示す斜視図である。
【図12】図11のマッサージ機を示す正面図である。
【図13】図11のマッサージ機を示す側面図である。
【図14】図11のマッサージ機の囲い部の概略構成を示す断面図である。
【図15】図11のマッサージ機のエアセルへのセンサ制御機構を示すブロック図である。
【図16】図11のマッサージ機の使用状態を示す全体図である。
【図17】従来のマッサージ機を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0062】
3 足載置台(体載置台)
3a 側部
4 座部
5 背凭れ部
14 体支持部
15 壁部
16 補強体
17 ラックピニオン部材
19 第1空気袋
20 バネ部材
21 ストッパー部材
22 ネジ移動機構
23 第2空気袋
24 駆動部
h 被施療者
M マッサージ機
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被施療者の体を支持することのできる体支持部と、
この体支持部に下端部が回動自在に連結された壁部と、を備えるマッサージ機において、
前記壁部の上端部又はその近傍が、壁部への被施療者からの力を支えるための補強体によって支持されていることを特徴とするマッサージ機。
【請求項2】
前記補強体が前記壁部に回動自在に連結されている請求項1に記載のマッサージ機。
【請求項3】
前記壁部又は前記補強体の少なくとも一方の下端部がスライドすることによって前記体支持部に対する前記壁部の連結角度が調整される請求項1又は2に記載のマッサージ機。
【請求項4】
前記壁部及び前記補強体が、前記体支持部にそれぞれ対を成して配置されており、前記壁部同士又は前記補強体同士のそれぞれの下端部がスライド可能に連結され、前記下端部が同期してスライドすることによって前記体支持部に対する当該体支持部に対を成して配置された前記壁部の連結角度が同期して調整される請求項1〜3のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項5】
前記壁部又は前記補強体の下端部に設けられたラックピニオン部材によって当該下端部がスライド可能に構成されている請求項1〜4のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項6】
前記壁部又は前記補強体の下端部がバネ部材によってスライド可能に付勢されている請求項1〜4のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項7】
前記バネ部材によって付勢された前記壁部又は前記補強体の下端部を位置固定するためのストッパー部材が更に設けられている請求項6に記載のマッサージ機。
【請求項8】
前記壁部又は前記補強体の下端部に設けられたネジ移動機構によって当該下端部がスライド可能に構成されている請求項1〜4のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項9】
前記壁部と前記補強体との連結部又はその近傍に、上下方向に移動する駆動部が取り付けられており、この駆動部が上下方向に移動することによって前記体支持部に対する前記壁部の連結角度が調整される請求項1〜7のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項10】
前記壁部と前記補強体との間に左右方向に移動する駆動部が設けられており、この駆動部が左右方向に移動することによって前記体支持部に対する前記壁部の連結角度が調整される請求項1〜7のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項11】
前記左右方向に移動する駆動部が、膨縮する空気袋である請求項10に記載のマッサージ機。
【請求項12】
前記体支持部が被施療者が足を載置することのできる足載置台を構成し、前記壁部が前記足載置台の側部を構成する請求項1〜11のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項13】
前記体支持部が被施療者が臀部を載置することのできる椅子型マッサージ機の座部を構成し、前記壁部が被施療者が背を凭らせることのできる椅子型マッサージ機の背凭れ部を構成する請求項1又は2に記載のマッサージ機。
【請求項1】
被施療者の体を支持することのできる体支持部と、
この体支持部に下端部が回動自在に連結された壁部と、を備えるマッサージ機において、
前記壁部の上端部又はその近傍が、壁部への被施療者からの力を支えるための補強体によって支持されていることを特徴とするマッサージ機。
【請求項2】
前記補強体が前記壁部に回動自在に連結されている請求項1に記載のマッサージ機。
【請求項3】
前記壁部又は前記補強体の少なくとも一方の下端部がスライドすることによって前記体支持部に対する前記壁部の連結角度が調整される請求項1又は2に記載のマッサージ機。
【請求項4】
前記壁部及び前記補強体が、前記体支持部にそれぞれ対を成して配置されており、前記壁部同士又は前記補強体同士のそれぞれの下端部がスライド可能に連結され、前記下端部が同期してスライドすることによって前記体支持部に対する当該体支持部に対を成して配置された前記壁部の連結角度が同期して調整される請求項1〜3のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項5】
前記壁部又は前記補強体の下端部に設けられたラックピニオン部材によって当該下端部がスライド可能に構成されている請求項1〜4のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項6】
前記壁部又は前記補強体の下端部がバネ部材によってスライド可能に付勢されている請求項1〜4のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項7】
前記バネ部材によって付勢された前記壁部又は前記補強体の下端部を位置固定するためのストッパー部材が更に設けられている請求項6に記載のマッサージ機。
【請求項8】
前記壁部又は前記補強体の下端部に設けられたネジ移動機構によって当該下端部がスライド可能に構成されている請求項1〜4のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項9】
前記壁部と前記補強体との連結部又はその近傍に、上下方向に移動する駆動部が取り付けられており、この駆動部が上下方向に移動することによって前記体支持部に対する前記壁部の連結角度が調整される請求項1〜7のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項10】
前記壁部と前記補強体との間に左右方向に移動する駆動部が設けられており、この駆動部が左右方向に移動することによって前記体支持部に対する前記壁部の連結角度が調整される請求項1〜7のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項11】
前記左右方向に移動する駆動部が、膨縮する空気袋である請求項10に記載のマッサージ機。
【請求項12】
前記体支持部が被施療者が足を載置することのできる足載置台を構成し、前記壁部が前記足載置台の側部を構成する請求項1〜11のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項13】
前記体支持部が被施療者が臀部を載置することのできる椅子型マッサージ機の座部を構成し、前記壁部が被施療者が背を凭らせることのできる椅子型マッサージ機の背凭れ部を構成する請求項1又は2に記載のマッサージ機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
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【図14】
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【図16】
【図17】
【公開番号】特開2008−173153(P2008−173153A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−6773(P2007−6773)
【出願日】平成19年1月16日(2007.1.16)
【出願人】(000112406)ファミリー株式会社 (175)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月16日(2007.1.16)
【出願人】(000112406)ファミリー株式会社 (175)
【Fターム(参考)】
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