説明

マッサージ機

【課題】椅子型のマッサージ機において、簡単な構成により、エアバッグの膨張、収縮によって骨盤を持ち上げたり体軸回りに回旋させたりする動作を自然に効果的に行うことができるようにする。
【解決手段】マッサージ機1は、背もたれ部2および座部3を備えたリクライニング可能な椅子型のマッサージ装置であって、背もたれ部2および座部3に架設され膨張・収縮によって人体を押圧するエアバッグ4を備え、エアバッグ4が背もたれ部2および座部3の両方に亘って一体的に形成されている。エアバッグ4が背もたれ部2および座部3の両方に亘って一体的に形成されているので、このエアバッグ4の膨張、収縮による押圧力を、使用者の骨盤の略重心に作用させることができ、自然な動作感のもとで、使用者の骨盤全体を持ち上げたり、回旋させたりでき、骨盤の周囲の筋肉をほぐすことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアバッグの膨張、収縮によってマッサージを行うマッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、椅子型のマッサージ機において、背もたれ部や座部に配置した膨張・収縮するエアバッグを用いて、マッサージやストレッチ動作を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平7−116214号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の特許文献1に示されるような椅子型のマッサージ機においては、以下のような問題がある。これを、図23(a)(b)を参照して説明する。図23(a)に示すマッサージ機は、背もたれ部92に上下左右に配置したエアバッグ9aを備え、座部93に臀部と膝裏部とに対応するエアバッグ9bを備えている。このような椅子型のマッサージ機を使用する場合、人体Mの骨盤Nの位置は、背もたれ部92と座部93の両方に跨った配置となる。ところが、エアバッグ9a,9bが背もたれ部92と座部93とに分かれて配置されているので、骨盤Nの重心の真下部分には、エアバッグ9a,9bの押圧力が弱い端の部分しか存在しない。そこで、エアバッグ9a,9bを膨張・収縮させても、これらのエアバッグ9a,9bからの押圧力Fa,Fbが分散してしまい、骨盤Nを持ち上げたり、体軸回りに回旋させたりするような動作を効果的に行うことができず、動作感が不十分となってしまう。
【0004】
本発明は、上記課題を解消するものであって、簡単な構成により、エアバッグの膨張、収縮によって骨盤を持ち上げたり体軸回りに回旋させたりする動作を自然に効果的に行うことができる椅子型のマッサージ機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、背もたれ部および座部を備えた椅子型のマッサージ機において、前記背もたれ部および前記座部に架設され膨張・収縮によって人体を押圧するエアバッグと、前記エアバッグを膨張・収縮させるように制御する制御部と、を備え、前記エアバッグが前記背もたれ部および前記座部の両方に亘って一体的に形成されているものである。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載のマッサージ機において、前記エアバッグは、前記背もたれ部に位置する部分と座部に位置する部分との形状が互いに異なるものである。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のマッサージ機において、脚と足の両方またはいずれか一方を挟持するためのエアバッグをさらに備え、前記制御部は、前記エアバッグによって脚と足の両方またはいずれか一方を挟持した状態で前記背もたれ部および座部に架設されたエアバッグを膨張・収縮させるように制御するものである。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のマッサージ機において、腕を挟持するためのエアバッグをさらに備え、前記制御部は、前記エアバッグによって腕を挟持した状態で前記背もたれ部および座部に架設されたエアバッグを膨張・収縮させるように制御するものである。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のマッサージ機において、背部を施療する施療子をさらに備え、前記制御部は、前記施療子によって人体の背部を押圧した状態で前記背もたれ部および座部に架設されたエアバッグを膨張・収縮させるように制御するものである。
【0010】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のマッサージ機において、前記背もたれ部および座部に架設されたエアバッグは、前記背もたれ部および前記座部の左右それぞれに配置されているものである。
【0011】
請求項7の発明は、請求項6に記載のマッサージ機において、前記制御部は、前記背もたれ部および座部に架設された左右のエアバッグを左右交互に膨張・収縮させるように制御するものである。
【0012】
請求項8の発明は、請求項6または請求項7に記載のマッサージ機において、大腿部を外側から圧迫するためのエアバッグをさらに備え、前記制御部は、前記背もたれ部および座部に架設された左右のエアバッグの膨張・収縮に略同期させて、前記大腿部のエアバッグを膨張・収縮させるように制御するものである。
【0013】
請求項9の発明は、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載のマッサージ機において、前記背もたれ部はリクライニング可能であって、前記制御部は、前記背もたれ部が水平面から略45゜以内となるリクライニング状態で前記背もたれ部および座部に架設されたエアバッグを膨張・収縮させるように制御するものである。
【0014】
請求項10の発明は、請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載のマッサージ機において、上下に回動可能な足載台をさらに備え、前記制御部は、前記足載台が水平面より下方に回動した状態で、前記背もたれ部および座部に架設されたエアバッグを膨張・収縮させるように制御するものである。
【0015】
請求項11の発明は、請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載のマッサージ機において、前記制御部は、前記いずれかのエアバッグの膨張量を段階的に変化させるように当該エアバッグを制御するものである。
【0016】
請求項12の発明は、請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載のマッサージ機において、前記制御部は、前記いずれかのエアバッグの膨張量がある所定の膨張量に達したときに、その状態を所定の時間維持するように当該エアバッグを制御するものである。
【発明の効果】
【0017】
請求項1の発明によれば、エアバッグが背もたれ部および座部の両方に亘って一体的に形成されているので、このエアバッグの膨張、収縮による押圧力を、骨盤の略重心に作用させることができ、自然な動作感を伴って、使用者の骨盤全体を持ち上げたり、回旋させたりできる。骨盤を動かす動作を効果的に行うことができるので、骨盤周囲の筋肉をほぐし、使用者の腰痛改善などの効果が期待できる。
【0018】
請求項2の発明によれば、背もたれ部に位置する部分と座部に位置する部分とで、骨盤周囲の筋肉に対して、より効果的に作用する形状に互いに異なる形状にできる。このように形状の適切化により、使用者の使用感の向上に加え、エアバッグの膨張・収縮の動作のためのエネルギに対する省力化の効果が期待できる。
【0019】
請求項3の発明によれば、背もたれ部および座部に架設したエアバッグ動作時の脚や足の逃げを抑制できるので、骨盤周囲の筋肉に対し、力をより効果的に作用させることができる。
【0020】
請求項4の発明によれば、腕を挟持した状態で、背もたれ部および座部に架設したエアバッグを動作させることができるので、腰から肩関節周囲にかけての筋肉に効果的にストレッチ効果を使用者に与えることができる。
【0021】
請求項5の発明によれば、施療子で背部を押圧した状態で、背もたれ部および座部に架設したエアバッグを動作させることにより、背部を支持して姿勢を安定させた状態で、骨盤の動作が行えるとともに、施療子による背部のほぐし効果、および大胸筋のストレッチ効果を使用者に与えることができる。
【0022】
請求項6の発明によれば、左右のエアバッグを同時に動作させたり、交互に膨張・収縮させることにより、骨盤の持ち上げや、骨盤の回旋の動作が効果的に行える。
【0023】
請求項7の発明によれば、左右のエアバッグを同時に動作させたり、交互に膨張・収縮させることにより、骨盤の持ち上げや、骨盤の回旋の動作が効果的に行える。
【0024】
請求項8の発明によれば、背もたれ部および座部に架設したエアバッグの膨張・収縮による骨盤の回旋に略同期させて、大腿部のエアバッグを膨張・収縮させることにより、骨盤の回旋動作時に、体幹部を下方で支持し、動作時の体幹部の位置ずれを軽減できる。
【0025】
請求項9の発明によれば、背もたれ部のリクライニング状態で、背もたれ部および座部に架設したエアバッグを膨張・収縮させることにより、腹部の詰まり感がなく、体圧が分散され、腰部や背部に過度の加重がかからず、使用者に負担のない姿勢で、骨盤の自然な動作が行える。
【0026】
請求項10の発明によれば、足載台が水平面より下方に回勤した状態で、背もたれ部および座部に架設したエアバッグを膨張・収縮させることにより、使用者の姿勢の負担がより軽減された姿勢で、骨盤の自然な動作が行える。
【0027】
請求項11の発明によれば、エアバッグの膨張量を段階的に変化できるので、特に高齢者など、柔軟性が低下している人に対しても、安全な動作が行える。
【0028】
請求項12の発明によれば、動作状態を維持する所定の時間を設けたので、ストレッチ効果がより効果的に、使用者に与えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態に係るマッサージ機について、図面を参照して説明する。
【0030】
(第1の実施形態)
図1(a)(b)は第1の実施形態に係るマッサージ機の外観を示し、図2(a)(b)は同マッサージ機の背もたれ部のリクライニングの様子を示し、図3は同マッサージ機のエアバッグ制御の制御ブロックを示し、図4(a)(b)は同マッサージ機のエアバッグによる腰部マッサージの動作の様子を示す。
【0031】
マッサージ機1は、図1(a)(b)に示すように、背もたれ部2および座部3を備えたリクライニング可能な椅子型のマッサージ装置であって、背もたれ部2および座部3に架設され膨張・収縮(すなわち、膨張したり収縮したりすること)によって人体を押圧するエアバッグ4を備え、エアバッグ4が背もたれ部2および座部3の両方に亘って一体的に形成されているものである。
【0032】
また、マッサージ機1は、上述の背もたれ部2および座部3の他に、座部3の前端側に下腿用の上部足載台61と足(足首からつま先)用の下部足載台62とから成る足載台6を備え、さらに、座部3の基台30に内蔵された、エアバッグ4を膨張・収縮させるように制御する制御部5、エアバッグ膨張用のエアポンプPと電磁弁V、および背もたれ部2をリクライニングさせるための駆動部50等を備えている。
【0033】
エアバッグ4は、例えば、ポリウレタンのシートを張り合わせて溶着したものやブロー成型されたものを用いて形成される。また、エアバッグ4は、座部3とリクライニング動作する背もたれ部2との両方に亘って一体的に備えられているが、図2(a)(b)に示すように、背もたれ部2をリクライニングして座部3とのなす角度を変化させたときにおいても、エアバッグ4が引っ張られることのない構造とし、背もたれ部2および座部3から離れない構造とする。
【0034】
すなわち、エアバッグ4は、エアバッグ4とマッサージ機1本体との接合部に負荷がかからないように、余裕を持たせたり、弛みを持たせたりして、背もたれ2および座部3に沿うように配置する。この場合、エアバッグ4は、少なくともその動作時に、人体Mの所定の部位に所定の押圧力を与えることができる程度に、背もたれ部2や座部3に固定されている。
【0035】
なお、エアバッグ4の大きさは、使用者の骨盤に対して押圧力を作用させるために、少なくとも骨盤の大きさ以上であることが望ましい。また、エアバッグ4を複数重ねて、同時に膨張させる構造にすることもできる。この場合、エアバッグ4の膨張量や膨張率を大きくできるので、骨盤の動作量を増やすことができ、より効果的にマッサージ動作を行うことができる。
【0036】
エアバッグ4は、図3に示すように、配管と信号系を備えた給排気系によってその膨張・収縮が制御される。この給排気系は、制御部5によってエアーを供給するように制御されるエアポンプPと、制御部5からの制御信号によって開閉する電磁弁Vと、エアバッグ4、エアポンプP、および電磁弁Vを接続する連通管(図中太線)と、を備えて構成されている。
【0037】
制御部5は、CPUやROM、RAM等の電子部品で構成された既知のものであり、エアバッグ4ヘの給排気動作を、予め設定した動作プログラムに従って制御する。また、制御部5は、図示しない操作機からの入力信号に基づいて動作する。操作機は、マッサージ機1の使用者によって操作される。
【0038】
制御部5は、操作機からの入力信号に基づいて、エアポンプPの駆動と電磁弁Vの開閉を制御する。エアポンプPが駆動され、電磁弁Vが開成されると、電磁弁Vに接続されているエアバッグ4とエアポンプPとが連通してエアバッグ4が膨張し、電磁弁Vが閉成されると、電磁弁Vに接続するエアバッグ4が外気に連通されてエアバッグ4が収縮する。
【0039】
次に、マッサージ機1によるマッサージ動作を説明する。エアバッグ4は、図4(a)に示すように、座部3に着座した人体Mの臀部や腰部に向かう方向の押圧力Fを発生するように膨張する配置とされている。使用者が着座した最初の状態では、エアバッグ4に接続する電磁弁Vは閉成されており、背もたれ部2と座部3に架設されたエアバッグ4は収縮している。
【0040】
図示しない操作機から、骨盤持上げ動作が選択指示されると、制御部5は、制御信号を出してエアポンプPを駆動し、エアバッグ4に接続する電磁弁7を開成する。すると、エアバッグ4が加圧されて膨張し、図4(b)に示すように、使用者の人体Mは、エアバッグ4からの押圧力Fによって上方に持上げられる。制御部5は、エアバッグ4を所定量加圧した後、エアバッグ4に接続する電磁弁Vを閉成する。電磁弁Vの閉成により、エアバッグ4は収縮し、使用者の人体Mは、初期位置に向けて下降する。
【0041】
上述のエアバッグ4の動作を、所定時間あるいは所定回数繰り返すことにより、使用者の人体Mが上下に移動される。この人体Mを上下動する押圧力Fは、使用者の臀部や腰部を介して、その骨盤Nに作用する。エアバッグ4は、一体化されて骨盤Nを包み込むように配置されており、押圧力Fは、そのエアバッグ4によって発生するので、骨盤Nに対して分散することなく骨盤Nの重心に集中して作用する。
【0042】
このように、本マッサージ機1によれば、エアバッグ4が背もたれ部2および座部3の両方に亘って一体的に形成されているので、このエアバッグ4の膨張・収縮による押圧力Fを、骨盤Nの略重心に作用させることができる。従って、マッサージ機1は、自然な動作感のもとで、使用者の骨盤N全体を持ち上げたり、回旋させたりできる。また、骨盤Nを動かす動作を効果的に行うことができるので、骨盤Nの周囲の筋肉をほぐし、使用者の腰痛改善などの効果が期待できる。
【0043】
(第2の実施形態)
図5は第2の実施形態に係るマッサージ機の上部から見た外観を示し、図6は同マッサージ機のエアバッグ制御の制御ブロックを示し、図7(a)(b)、図8は同マッサージ機のエアバッグによる腰部マッサージの動作の様子を示す。本実施形態のマッサージ機1は、上述の第1の実施形態におけるマッサージ機1とは、エアバッグ4の構造、およびその制御方法が異なっており、他の点は同様である。同様部分については、図1(a)を参照する。
【0044】
すなわち、本実施形態のマッサージ機1は、背もたれ部2および座部3に架設されたエアバッグ4が、背もたれ部2および座部3の左右それぞれに分離して配置した2つのエアバッグ4aから成るものである。また、マッサージ機1の制御部5は、背もたれ部2および座部3に架設された左右のエアバッグ4aを左右交互に膨張・収縮させるように制御することができる。このようなエアバッグ4と制御部5とにより、左右のエアバッグ4aを同時、または交互に膨張・収縮させて、骨盤Nの持ち上げと骨盤Nの回旋の両方のマッサージ動作が行える(後述)。
【0045】
エアバッグ4の給排気系は、図6に示すように、左右のエアバッグ4aを膨張・収縮させるために、2つの電磁弁Vと、エアポンプPからそれぞれ電磁弁Vを介して左右のエアバッグ4aに接続する連通管とを備えている。制御部5、およびエアポンプPの構成は、制御部5が左右のエアバッグ4aを、左右独立に膨張・収縮させる制御が行える点を除いて、図3に示した第1の実施形態における給排気系と同様である。
【0046】
次に、マッサージ機1によるマッサージ動作を説明する。使用者が座部3に着座した最初の状態では、左右の電磁弁Vはいずれも閉成されており、背もたれ部2と座部3に架設された左右のエアバッグ4aはいずれも収縮している。なお、以下の説明において、左側や右側は、座部3に着座した使用者の右手や左手に即して表現されている。
【0047】
図示しない操作機から、骨盤回旋動作が選択指示されると、制御部5は制御信号を出してエアポンプPを駆動し、背もたれ部2と座部3に架設された左右のエアバッグ4aの内、例えば右側のエアバッグ4aに接続された電磁弁Vを開成する。右側のエアバッグ4aが加圧されて膨張することにより、図7(a)に示すように、使用者の骨盤Nは、右側のエアバッグ4aの押圧力F1によって、矢印Rで示すように左側に回旋される。
【0048】
右側のエアバッグ4aを所定量加圧した後、左側のエアバッグ4aに接続された電磁弁Vを開成し、右側のエアバッグ4aに接続された電磁弁Vを閉成する。すると、図7(b)に示すように、左側のエアバッグ4aが加圧されて膨張し、右側のエアバッグ4aが収縮することにより、使用者の骨盤Nは、左側のエアバッグ4aの押圧力F2によって、矢印Rで示すように右側に回旋される。
【0049】
マッサージ機1は、上記の動作を同様に行って、所定時間あるいは所定回数繰り返すことにより、使用者の骨盤Nを左右に回旋することができる。なお、左右のエアバッグ4aの動作のタイミング、すなわち左右の上下動の位相関係は、使用者の体調や使用目的に応じて選択可能にすることができる。例えば、一方のエアバッグ4aが完全に収縮した後に、他方のエアバッグ4aを膨張させるようにしたり、収縮中に膨張を開始させたり、左右のエアバッグ4aの動作の間に休止時間を設けたりすることができる。
【0050】
また、左右のエアバッグ4aを同時に膨張・収縮させるようにすれば、図8に示すように、骨盤Nの左右に作用するエアバッグ4aからの押圧力F1,F2によって、骨盤Nを平行に持ち上げたり下ろしたりすることができる。
【0051】
上述のように、背もたれ部2と座部3に架設された左右のエアバッグ4aを備えたマッサージ機1は、左右のエアバッグ4aを同時に動作させたり、交互に膨張・収縮させることにより、骨盤Nの持ち上げや、骨盤Nの回旋の動作が効果的に行える。左右のエアバッグ4aを同時に動作させる場合、人体Mの臀部や腰部を左右から支えることになるので、これらの部位を広い範囲で支えることができ、体軸に沿った略中央部で支える場合よりも、より安定にマッサージ動作を行うことができる。
【0052】
安定なマッサージ動作は、使用者の不要な緊張をなくすことができるので、マッサージ効果を高めるのに有効である。また、左右のエアバッグ4aを交互に動作させる場合も、同様に、使用者に安心感を与えながらマッサージ動作を行うことができる。このように、本実施形態のマッサージ機1は、使用者の骨盤N全体を自然に上下動させたり回旋させたりすることができ、その結果、骨盤Nの周囲の筋肉をほぐすことができ、使用者の腰痛改善などの効果が期待できる。
【0053】
次に、本実施形態の変形例を、図9(a)(b)(c)、図10を参照して説明する。ここに示すエアバッグ4は、左右方向に分割して構成されている。いずれの場合も、各エアバッグ4が、背もたれ部2および座部3に亘って配置されて構成されている。また、上述の各エアバッグ4は、各分割されたエアバッグ毎に独立に膨張・収縮させるための給排気系、すなわち独立に動作する複数の電磁弁Vや連通管や、これらを独立に制御する制御部5を備えることができる。
【0054】
図9(a)に示すエアバッグ4は、背もたれ部2および座部3の左右と中央に分離して配置したエアバッグ4bにより構成されている。このようなエアバッグ4によると、骨盤Nの回旋動作には、左右のエアバッグ4bを用いることができ、骨盤Nの持ち上げ動作には、左右と中央の全てのエアバッグ4bを用いることができる。エアバッグ4のこのような動作によると、骨盤Nの持ち上げ動作時には、骨盤Nを左右から安定に持ち上げることができる。また、左右と中央のエアバッグ4bの膨張量を変えたり、骨盤Nを持ち上げるのに適したエアバッグ4bを用いて膨張・収縮の制御を行うことができる。骨盤Nを持ち上げるのに適したエアバッグ4bは、例えば、その形状を骨盤Nや、お尻の形状に合わせて形成したものである。
【0055】
図9(b)に示すエアバッグ4は、4つに分離して配置したエアバッグ4cにより構成されている。各エアバッグ4cの膨張量を変えることにより、左右のエアバッグ4cを交互に膨張・収縮させて、より安定に、より自然な動作感のもとで骨盤Nを回旋させることができる。例えば、図10に示すように、骨盤Nの回旋のためにエアバッグ4cを左右交互に膨張・収縮させる際に、左右両端のエアバッグ4cの膨張量を大きくし、左右中央部の2つのエアバッグ4cの膨張量を小さくすればよい。
【0056】
また、図9(c)に示すエアバッグ4は、3つのエアバッグ4dの端部が互いに重なるように配置して構成されている。この場合、エアバッグ4dの重なった部分においては、その膨張量を大きくできるので、骨盤Nの動作量を大きくすることができる。
【0057】
(第3の実施形態)
図11(a)(b)は第3の実施形態に係るマッサージ機の上部から見た外観を示し、図11(c)は同マッサージ機の変形例を示す。本実施形態のマッサージ機1は、上述の第1の実施形態におけるマッサージ機1とは、エアバッグ4の構造が異なっており、他の点は同様である。同様部分については、図1(a)を参照する。
【0058】
本実施形態のマッサージ機1は、エアバッグ4が、背もたれ部2に位置する部分と座部3に位置する部分との形状を互いに異ならせて構成されたものである。すなわち、図11(a)に示すように、座部3に位置する部分のエアバッグ4eの横幅が、背もたれ部2に位置する部分のエアバッグ4eの横幅よりも大きくされている。つまり、図11(b)に示すように、エアバッグ4の外形形状が、人体Mの形状幅に合わせて構成されている。エアバッグ4が背もたれ部2および座部3に亘って一体的に構成されている点は、上述の第1、第2の実施形態と同様である。
【0059】
上述の構成により、エアバッグ4の容量を適切化できるので、エアーの給排気の高効率化を図ることができる。従って、エアバッグ4によって骨盤Nを動かす際に、その動作のスピードアップが可能となり、骨盤Nの周囲の筋肉に対して、より強い刺激を与えて、効果的にマッサージを行うことができる。
【0060】
また、第2の実施形態と同様に、図11(c)に示すように、上述のエアバッグ4eから成るエアバッグ4を左右に分離して分割した上下の形状が異なる左右のエアバッグ4fによってエアバッグ4を構成してもよい。
【0061】
上述のように、エアバッグ4を、背もたれ部2に位置する部分と座部3に位置する部分とで互いに異なる形状とすることにより、骨盤N周囲の筋肉に対してより効果的に作用するように形状の適切化が図れる。その結果、使用者の使用感の向上に加え、エアバッグ4の膨張・収縮の動作のためのエネルギに対する省力化の効果が期待できる。
【0062】
(第4の実施形態)
図12(a)は第4の実施形態に係るマッサージ機の上部から見た外観を示し、図12(b)は同マッサージ機のエアバッグの収縮状態の断面を示し、図12(c)はその膨張状態を示し、図13は同マッサージ機による腰部マッサージの様子を示す。本実施形態のマッサージ機1は、上述の第1の実施形態におけるマッサージ機1とは、エアバッグ4の構造が異なり、他の点は同様である。
【0063】
本実施形態のマッサージ機1は、エアバッグ4が、図12(a)に示すように、背もたれ部2に位置する部分の一部を、座部3に位置する部分より膨張量が大きくなるように構成されている。背もたれ部2におけるエアバッグ4は、図12(b)(c)に示すように、蛇腹状に形成されている。このようなエアバッグ4は、例えば、ブロー成型等により形成することができる。このエアバッグ4は、加圧したときに蛇腹部分が伸びることができ、その部分の膨張量を大きくすることができる。
【0064】
上述のエアバッグ4は、図13に示すように、加圧・膨張させて骨盤Nを持ち上げる動作を行う際に、使用者の腰部を十分に押圧(押し上げ)することができるので、骨盤N回りの腰部の筋肉をほぐすのに効果的である。
【0065】
(第5の実施形態)
図14は第5の実施形態に係るマッサージ機の外観を示す。本実施形態のマッサージ機1は、上述の第2の実施形態におけるマッサージ機1において、脚部周辺にエアバッグを追加したものであり、他の点は、第2の実施形態と同様である。すなわち、マッサージ機1は、脚と足の両方またはいずれか一方を挟持するためのエアバッグ41,42をさらに備えており、制御部5は、エアバッグ41,42によって脚と足の両方またはいずれか一方を挟持した状態で背もたれ部2および座部3に架設されたエアバッグ4を膨張・収縮させるように制御するものである。
【0066】
本実施形態のマッサージ機1は、第1、第2の実施形態と同様に、座部3の前端に足載台6を備えいる。足載台6は、下腿用の上部足載台61と足(足首からつま先)用の下部足載台62とから成り、これらが水平枢軸によって互いに上下に回動自在とされている。また、上部足載台61が水平枢軸によって上下に回動自在に、座部3の前端に連結されている。従って、上部足載台61と下部足載台62の両方が上下方向に回動自在となっている。座部3の基台30に内蔵された駆動部50は、背もたれ部2のリクライニング動作を行うと共に、足載台6を回動駆動する。
【0067】
上述の上部足載台61は、左右の脚を入れ置く溝部を形成するように、側壁を備えている。この側壁の内壁には、エアバッグ41が互いに相対して配設されている。これらのエアバッグ41は、側壁間に入れた使用者の下腿部を両側から押圧してマッサージするようになっている。また、これらのエアバッグ41は、下腿部の拘束手段も兼ねており、膨張して下腿部を両側から挟みこむことによって使用者の下腿部を拘束する。
【0068】
また、下部足載台62は、上部足載台61と同様に、左右の足を入れ置くための溝部を形成するように側壁を備えている。この側壁の内壁には、エアバッグ42が互いに相対して配設されている。これらのエアバッグ42は、側壁間に入れた使用者の足部を両側から押圧してマッサージするようになっている。また、これらのエアバッグ42は、足部の拘束手段も兼ねており、膨張して足部を両側から挟みこむことによって使用者の足部を拘束する。
【0069】
各エアバッグ4a,41,42は、独立に、膨張・収縮の制御が行えるように、それぞれ電磁弁Vと連通管が備えられて、制御部5によって制御されるように構成されている。
【0070】
次に、本実施形態のマッサージ機の動作を説明する。使用者が座部3に着座した初期の状態では、背もたれ部2と座部3に架設された左右のエアバッグ4a、および、脚部と足部の左右のエアバッグ41,42は、これらに接続された電磁弁Vが閉成されていることにより、いずれも収縮している。
【0071】
図示しない操作機から、骨盤回旋動作が選択指示されると、制御部5からの制御信号によってエアポンプPが駆動され、下腿部および足部の左脚側のエアバッグ41,42に接続された電磁弁Vが開成される。これにより、左脚側の下腿部および足部のエアバッグ41,42が加圧されて膨張する。左脚側の下腿部および足部をエアバッグ41,42によって挟持して固定するのに十分な圧力になるまで所定量加圧した後、上述の第2の実施形態で示したように、背もたれ部2および座部3に架設された左側のエアバッグ4aに接続された電磁弁Vが開成される。
【0072】
左側のエアバッグ4aが加圧されて膨張することにより、使用者の骨盤Nが右側に回施される。左脚側がエアバッグ41,42によって固定されているので、使用者の骨盤Nが回旋するときの左脚の動きを封じることができ、脚部と骨盤Nとが同じ方向に動くことがなく、脚部に対して骨盤Nを効果的に回旋することができる。これにより、腰から左脚へかけての筋肉にストレッチ感を与えることができる。
【0073】
骨盤Nの左側への回旋と腰から右脚へかけての筋肉のストレッチ感を与える動作は、上述のエアバッグ4a,41,42の動作を左右逆にして行うことにより、実現できる。このような左右のマッサージ動作を、交互に行うことにより、効果的なマッサージを行うことができる。
【0074】
エアバッグ4a,41,42は、上記に限らず、種々の組合せによって動作させることができる。例えば、エアバッグ41,42の全てを膨張させて、両足を挟持した状態でエアバッグ4aを左右交互に動作させたり、左右同時に動作させたりすることができる。また、エアバッグ41だけ、またはエアバッグ42だけを動作させたりすることができる。
【0075】
エアバッグ4aを左右同時に動作させると、脚を固定した状態で骨盤Nを持ち上げることになるので、腰から股関節にかけての筋肉に対し、より効果的にストレッチ感を与えることができる。このように、本実施形態のマッサージ機1によれば、背もたれ部および座部に架設したエアバッグ動作時の脚や足の逃げを抑制できるので、骨盤周囲の筋肉に対し、力をより効果的に作用させることができる。
【0076】
(第6の実施形態)
図15は第6の実施形態に係るマッサージ機の外観を示す。本実施形態のマッサージ機1は、上述の第2の実施形態におけるマッサージ機1において、腕部周辺にエアバッグを追加したものであり、他の点は、第2の実施形態と同様である。すなわち、マッサージ機1は、腕を挟持するためのエアバッグ43をさらに備え、制御部5は、エアバッグ43によって腕を挟持した状態で背もたれ部2および座部3に架設されたエアバッグ4を膨張・収縮させるように制御するものである。
【0077】
本実施形態のマッサージ機1は、座部3の左右に前後方向に延びた腕載台31を備えている。腕載台31は、腕を置くための腕台と、腕台に置いた腕を上から覆う上部カバーを備えている。エアバッグ43は、腕台と上部カバーの相対する内壁に設けられている。この上下のエアバッグ43は、腕載台31の腕台と上部カバー間に入れた使用者の腕部を、上下から押圧してマッサージするようになっている。また、これらエアバッグ43は、腕部を拘束する拘束手段も兼ねており、膨張して腕部を上下から挟みこむことによって腕を挟持する。
【0078】
各エアバッグ43は、独立に、膨張・収縮の制御が行えるように、エアバッグ4aなどと同様に、電磁弁Vや連通管を備えて、制御部5によって制御されるように構成されている。
【0079】
次に、本実施形態のマッサージ機の動作を説明する。使用者が座部3に着座した初期の状態では、背もたれ部2と座部3に架設された左右のエアバッグ4a、および左右の腕載台31のエアバッグ43は、これらに接続された電磁弁Vが閉成されていることにより、いずれも収縮している。
【0080】
図示しない操作機から、骨盤回碇動作が選択指示されると、制御部5からの制御信号によってエアポンプPが駆動され、左側の腕載台31のエアバッグ43に接続された電磁弁Vが開成される。これにより、左側の腕部のエアバッグ43が加圧されて膨張する。
【0081】
左側の腕部をエアバッグ43によって挟持して固定するのに十分な圧力になるまで所定量加圧した後、上述の第2の実施形態で示したように、背もたれ部2および座部3に架設された左側のエアバッグ4aに接続された電磁弁Vが開成される。
【0082】
左側のエアバッグ4aが加圧されて膨張することにより、使用者の骨盤Nが右側に回施される。左腕がエアバッグ43で固定されているので、使用者の骨盤Nが回旋するときの腕の逃げがなく、骨盤Nが回旋する際に、左腕から肩関節周囲へかけての節肉にストレッチ感を与えることができる。
【0083】
次に、制御部5は、左側の腕載台31のエアバッグ43に接続された電磁弁Vを開成して収縮させると共に、エアバッグ4aに接続された電磁弁Vも閉成して収縮させ、骨盤Nが回旋状態にない初期状態まで復帰させる。
【0084】
そして、左右の動作を逆にして、上述同様に、右腕の拘束と、骨盤Nの左側への回旋を行うことができる。このような左右のマッサージ動作を、交互に行うことにより、左右の腕から肩関節周囲へかけての筋肉に、ストレッチ感を与えて効果的なマッサージを行うことができる。
【0085】
なお、エアバッグ4a,43は、上記に限らず、種々の組合せによって動作させることができる。例えば、エアバッグ43の全てを膨張させて、両腕を挟持した状態でエアバッグ4aを左右交互に動作させたり、左右同時に動作させたりすることができる。両腕ともエアバッグ43によって挟持した状態で、左右のエアバッグ4aを同時に膨張させてもよく、その場合は、両腕を挟持した状態で骨盤Nを持ち上げることになるので、腰から肩関節にかけての筋肉に、より効果的にストレッチ感を与えることができる。また、腕載台31のエアバッグ43の構造は、上記の構成に限られるものではなく、腕を固定させることができれば、どのような構造であってもよい。
【0086】
このように、本実施形態のマッサージ機1によれば、腕を挟持した状態で、背もたれ部2および座部3に架設したエアバッグ4を動作させることができるので、腰から肩関節周囲にかけての筋肉に効果的にストレッチ効果が得られる。
【0087】
(第7の実施形態)
図16は第7の実施形態に係るマッサージ機の外観を示す。本実施形態のマッサージ機1は、上述の第2の実施形態におけるマッサージ機1において、背もたれ部2に施療子を追加したものであり、他の点は、第2の実施形態と同様である。すなわち、マッサージ機1は、人体の背部を施療する左右の施療子21をさらに備え、制御部5は、施療子21によって人体の背部を押圧した状態で背もたれ部2および座部3に架設されたエアバッグ4を膨張・収縮させるように制御するものである。
【0088】
本実施形態のマッサージ機1は、背もたれ部2の上下中央の左右に、上下方向x及び前後方向zに移動可能な施療子21と施療子21を駆動させる駆動機構(図示せず)を備えている。駆動機構は、エアバッグ4の膨張・収縮の制御と同様に、制御部5によって制御される。施療子21は、機械的に動作されるものであり、使用者の肩から背中、腰にかけて叩きマッサージや揉みマッサージを施すことができる。
【0089】
次に、本実施形態のマッサージ機1の動作を説明する。図示しない操作機から、骨盤回旋動作が選択指示されると、制御部5からの制御信号によって、施療子21が使用者の背部に移動して背部を押圧する。施療子21は、制御部5のプログラムに基づいて、例えば、使用者の左右の肩甲骨の間を押圧する。
【0090】
上述の場合、使用者の胸郭が開き、大胸筋がストレッチされる。その後、制御部5は、施療子21で背部を押圧した状態で、上述の第2の実施形態と同様に、背もたれ部2および座部3に架設された左右のエアバッグ4aの膨張・収縮を交互に繰り返し、使用者の骨盤Nを左右に回旋させる。骨盤Nの回旋とともに、施療子21の背部への押圧位置や押圧力が変化するので、肩甲骨の間にある菱形筋を効果的にほぐすことができる。
【0091】
以上のように、本実施形態のマッサージ機1では、背部を施療する施療子21を備え、施療子21で背部を押圧すると共に左右のエアバッグ4aを交互に膨張・収縮することにより、背部を施療子21の押圧力によって支持して姿勢を安定させた状態で、骨盤Nの回旋によるマッサージ効果、背部のほぐし効果、および、大胸筋のストレッチ効果が得られる。
【0092】
なお、施療子21が背部を押圧した後に、エアバッグ4aの膨張・収縮を開始する旨説明したが、施療子21と左右のエアバッグ4aは、上記に限らず、種々の組合せによって動作させることができる。例えば、エアバッグ4aの膨張・収縮を開始した後に、施療子21が背部を押圧するようにしてもよい。さらに、エアバッグ4aと施療子21とが同時に動作を開始するようにしてもよい。また、施療子21は押圧するだけでなく、叩き、揉み等、既知のマッサージ機で行われる動作を行ってもよく、骨盤Nの回旋動作中に施療子21が上下に移動してもよい。
【0093】
また、施療子21が背部を押圧した状態で、左右のエアバッグ4aを同時に膨張させてもよい。この場合、背部を施療子21の押圧力によって支持した状態で、骨盤Nの持ち上げ動作が行えるので、腰部から背部の筋肉のほぐし効果、大胸筋のストレッチ効果が得られる。このように、本実施形態のマッサージ機1によれば、施療子21で背部を押圧した状態で、背もたれ部2および座部3に架設したエアバッグ4を動作させることにより、背部を支持して姿勢を安定させた状態で、骨盤Nの動作が行えるとともに、施療子21による背部のほぐし効果、および大胸筋のストレッチ効果が得られる。
【0094】
(第8の実施形態)
図17は第8の実施形態に係るマッサージ機の外観を示し、図18は同マッサージ機のエアバッグによる腰部マッサージ動作の様子を示す。本実施形態のマッサージ機1は、上述の第2の実施形態におけるマッサージ機1において、座部3の左右にエアバッグを追加したものであり、他の点は、第2の実施形態と同様である。すなわち、マッサージ機1は、大腿部を外側から圧迫するためのエアバッグ44をさらに備え、制御部5は、背もたれ部2および座部3に架設された左右のエアバッグ4aの膨張・収縮に略同期させて、大腿部のエアバッグ44を膨張・収縮させるように制御するものである。
【0095】
本実施形態のマッサージ機1は、図17に示すように、座部3の側面に、腕載台を兼用する左右の側壁32を設け、その左右の側壁32の相対する内面に、使用者が座部3に着座したときに使用者の大腿部を外側から圧迫するためのエアバッグ44を備えている。
【0096】
各エアバッグ44は、独立に、膨張・収縮の制御が行えるように、エアバッグ4aなどと同様に、電磁弁Vや連通管を備えて、制御部5によって制御されるように構成されている。
【0097】
次に、本実施形態のマッサージ機1の動作を説明する。使用者が座部3に着座した初期の状態では、背もたれ部2と座部3に架設された左右のエアバッグ4a、および大腿部の左右のエアバッグ44は、これらに接続された電磁弁Vが閉成されていることにより、いずれも収縮している。
【0098】
図示しない操作機から、骨盤回旋動作が選択指示されると、制御部5からの制御信号によってエアポンプPが駆動され、上述した第2の実施形態と同様に、左右のエアバッグ4aの膨張・収縮が交互に繰り返えされ、使用者の骨盤Nが左右に回旋される。使用者の骨盤Nが左に回旋するように右のエアバッグ4aが膨張するのに略同期して、図18に示すように、制御部5は、左側の大腿部圧迫用エアバッグ44を加圧し、膨張させる。
【0099】
左右逆の動作の場合、制御部5は、使用者の骨盤Nが右に回旋するようにエアバッグ4aが膨張するのに略同期して、右側の大腿部圧迫用エアバッグ44を加圧し、膨張させる。エアバッグ4とエアバッグ44との膨張・収縮動作の同期は、略同期させる以外に、互いに同時動作であったり、一方を他方より早くしたり、遅らせたり、種々の組合せで行うことができる。
【0100】
このように、本実施形態のマッサージ機1によれば、背もたれ部2および座部3に架設したエアバッグ4の膨張・収縮による骨盤Nの回旋に略同期させて、大腿部のエアバッグ44を膨張・収縮させることにより、骨盤Nの回旋動作時に、体幹部を大腿部で支持し、エアバッグ4aの動作時の体幹部の位置ずれを軽減できる。マッサージ機1は、エアバッグ44によって動作時の体幹部の位置ずれを軽減できることにより、骨盤Nの回旋をより自然に、効果的に行える。
【0101】
(第9の実施形態)
図19は第9の実施形態に係るマッサージ機の背もたれ部と座部の外観を示す。本実施形態のマッサージ機1は、上述の第1乃至第8の実施形態のいずれかのマッサージ機1において、背もたれ部2のリクライニング動作をマッサージ動作に取り入れたものであり、他の点は、各実施形態と同様である。従って、各実施形態における図を参照する。すなわち、マッサージ機1は、その背もたれ部2がリクライニング可能であって、制御部5は、背もたれ部2が水平面から略45゜以内となるリクライニング状態で背もたれ部2および座部3に架設されたエアバッグ4を膨張・収縮させるように制御するものである。
【0102】
本実施形態のマッサージ機1は、駆動部50や制御部5によって、背もたれ部2を傾動(リクライニング)させることができる。図示しない操作機から、骨盤持ち上げ動作や骨盤回旋動作が選択指示されると、制御部5からの制御信号によって、骨盤Nの動作に先立ち、図19に示すように、背もたれ部2が、水平面からの角度θが45゜以内(θ≦45゜)、例えばθ=30゜となるようにリクライニングされる。この状態で、背もたれ部2および座部3に架設されたエアバッグ4が膨張・収縮され、使用者の骨盤Nが持ち上げられたり、左右に回旋されたり(但し、左右に分離されたエアバッグ4の場合)する。
【0103】
ところで、一般に、椅子型のマッサージ機において、座位と半座位の中間姿勢でマッサージが行われるが、寝た状態から上半身を少し起こした半座位と呼ばれる状態は、上体を約15゜〜45゜起こした姿勢である。この姿勢は、腰椎などに負担の少ない体位であると言われている。従って、通常の座位よりも、背もたれ部2をさらにリクライニングする(倒す)と、より腰椎への負担を少なくできる。すると、使用者の腹部の詰まり感を減少でき、体圧が分散されるので、腰部や腎部に過度の加重をかけることもない。また、半座位の状態では、背中を起こした状態よりも、骨盤Nを自然に持ち上げたり、回旋したりし易くなる。
【0104】
本実施形態のマッサージ機1は、使用者が上述の半座位の状態において、マッサージ動作を行って、そのマッサージ効果を高めるものである。すなわち、マッサージ機1は、背もたれ部2のリクライニング状態(θ≦45゜の状態)で、背もたれ部2および座部3に架設したエアバッグ4を膨張・収縮させることにより、腹部の詰まり感がなく、体圧が分散され、腰部や背部に過度の加重がかからず、使用者に負担のない姿勢で、骨盤Nの自然な動作を行える。
【0105】
(第10の実施形態)
図20は第10の実施形態に係るマッサージ機の背もたれ部と座部の外観を示す。本実施形態のマッサージ機1は、上述の第1乃至第9の実施形態のいずれかのマッサージ機1において、足載台6の動作をマッサージ動作に取り入れたものであり、他の点は、各実施形態と同様である。従って、各実施形態における図を参照する。すなわち、マッサージ機1は、上下に回動可能な足載台6をさらに備え、制御部5は、足載台6が水平面より下方に回動した状態で、背もたれ部2および座部3に架設されたエアバッグ4を膨張・収縮させるように制御するものである。
【0106】
ここでは、リクライニング機能について述べた上述の第9の実施形態に基づいて、本実施形態のマッサージ機1を説明する。本マッサージ機1は駆動部50や制御部5によって、背もたれ部2の傾動と共に、足載台6を水平軸回りに回動させて傾斜させることができる。
【0107】
図示しない操作機から、骨盤持ち上げ動作や骨盤回旋動作が選択指示されると、制御部5からの制御信号によって、骨盤Nの動作に先立ち、図20に示すように、背もたれ部2が、水平面からの角度θが45゜以内(θ≦45゜)、例えばθ=30゜となるようにリクライニングされ、それと同時に、足載台6が水平面より下方に角度φだけ回動した状態になる。角度φは、例えば40゜である。この状態において、左右のエアバッグ4aが膨張・収縮され、使用者の骨盤Nが持ち上げられたり、左右に回旋されたりする。
【0108】
一般に、人体のマッサージにおいて、股関節と膝関節を屈曲し、上半身を少し起こした姿勢は、腰椎に負担の少ない姿勢であると言われている。従って、本実施形態のように、背もたれ部2と足載台6を適切な位置に固定した状態で、骨盤Nへのマッサージ動作を行うと、負担の少ないマッサージを行うことができる。さらに、座部3を傾動するように構成し、座部3の前方が水平面よりも上方に回動するようにしてもよい。この場合、腰椎への負担をさらに軽減することができ、より好適である。
【0109】
本実施形態のマッサージ機1によれば、足載台6が水平面より下方に回動した状態で、背もたれ部2および座部3に架設したエアバッグ4を膨張・収縮させることにより、使用者の姿勢の負担がより軽減された姿勢で、骨盤Nの自然な動作が行える。
【0110】
(第11の実施形態)
図21(a)は第11の実施形態に係るマッサージ機のエアバッグによる腰部マッサージ動作の様子を示し、図21(b)は同マッサージ機の変形例による様子を示す。本実施形態のマッサージ機1は、上述の第2の実施形態のマッサージ機1のように、左右に分離したエアバッグ4を用いる場合において、エアバッグ4と人体Mとの間に介在部材14を取り入れたものであり、他の点は、第2の実施形態と同様である。従って、第2の実施形態における図を参照する。
【0111】
本実施形態のマッサージ機1は、エアバッグ4aからの押圧力を直接人体に作用させるのではなく、図21(a)に示すように、エアバッグ4aと人体Mとの問に介在部材14を備え、この介在部材14を介してエアバッグ4aからの押圧力を人体Mに作用させる。
【0112】
介在部材14は、例えば、PP(ポリプロピレン)など硬質の部材で構成したり、弾性体や低反発性の材料で成型して構成したりすることができる。後者の場合、使用者が着座したときに、人体Mへの負担を少なくできる。介在部材14は、背もたれ部2および座部3の両方に設けてもよく、これらの内、一方だけに設けてもよい。例えば、座部3だけ設ける場合、介在部材14の大きさは、使用者の骨盤Nを支持して回旋するのに十分な大きさを有するのが好ましい。介在部材14は、その介在により、人体Mを大きな支持面で支持できるので、骨盤Nのより自然な動作感を、使用者に与えることができる。
【0113】
また、介在部材14は、図21(b)に示すように、人体Mの外形形状に合うように、湾曲形状とすることができる。この場合、人体Mを安定に支持しすることができ、回旋させやすくて好適である。介在部材14の表面は、摩擦係数の高い材質にしたり、滑りにくい表面構造の構成にすると、より好適である。
【0114】
(第12の実施形態)
図22は第12の実施形態に係るマッサージ機のエアバッグ制御の制御ブロックを示す。本実施形態のマッサージ機は、上述の第1乃至第11の実施形態のいずれかのマッサージ機1において、制御部5が、エアバッグ4や他のエアバッグの膨張量を段階的に変化させるように制御するものであり、他の点は上述のものと同様である。そこで、図22に加えて、第2の実施形態におけるマッサージ機1に係る図5、図7(a)(b)を参照して説明する。
【0115】
マッサージ機1は、背もたれ部2および座部3に架設された左右のエアバッグ4aの動作量、すなわち膨張量を制御するため、図22に示すように、動作量制御部15を備えている。また、電磁弁Vには、電磁弁Vの開成時間を検知する動作時間検知センサTSが備えられ、エアバッグ4aには、エアバッグ4a内の圧力を検知する圧力センサPSが備えられている。動作量制御部15は、これらの動作時間検知センサTSからの動作時間の情報と、圧力センサPSからの圧力値情報とを受け取り、これらの情報やこれに基づく制御信号を制御部5に出力する。
【0116】
制御部5は、エアバッグ4aの動作時間や動作圧力の情報に基づいて、エアバッグ4aの動作をきめ細かく制御する。制御部5は、エアバッグ4aから時々刻々の圧力情報を得ることにより、圧力上昇速度を速くしたり、遅くしたりすることができる。そこで、使用者が操作機を用いて、予め設定されている動作速度の中からある1つを選択すると、制御部5はその選択された動作が実現されるように、例えば、段階的に電磁弁Vの開閉を制御する。
【0117】
そこで、例えば、制御部5は、動作開始時から段階的に骨盤Nの左右の回旋時間を増加することにより動作量を徐々に増やす。すると、特に高齢者などのように、身体の柔軟性が低下している使用者に対し、無理のない安全なマッサージ動作を実現できる。
【0118】
また、制御部5は、回旋時間が長く動作量が大きい状態から、段階的に回旋時間を減少して、動作を終了することにより、クールダウン効果が得られるように制御できる。これにより、使用者への負担の少ないマッサージ動作を実現できる。なお、電磁弁Vに付属させた動作時間検知センサTSの替わりに、制御部5が、電磁弁Vを制御する際の制御信号に基づいて各エアバッグの動作時間を検知するようにすることもできる。
【0119】
(第13の実施形態)
本実施形態のマッサージ機は、上述の第1乃至第12の実施形態のいずれかのマッサージ機1において、制御部5が、エアバッグ4や他のエアバッグの膨張量がある所定の膨張量に達したときに、その状態を所定の時間維持するように制御するものであり、他の点は上述のものと同様である。そこで、上述の図22を再度参照すると共に、第2の実施形態におけるマッサージ機1に係る図5、図7(a)(b)を参照して説明する。
【0120】
本実施形態のマッサージ機1において、制御部5は、背もたれ部2および座部3に架設された左右のエアバッグ4aがある所定の動作量(膨張量)に達した時に、その動作状態を維持するための維持時間を、使用者が操作機を操作して幾つかの選択肢の中から選べるように、予め設定して記憶している。
【0121】
本実施形態のマッサージ機1の制御部5は、例えば、エアバッグ4aによる右回旋動作を所定時間行った後に、上述の維持時間の中から選択された維持時間に基づいて、回旋動作を所定時間停止し、エアバッグ4aを所定量膨張した状態に保持する。これにより、骨盤Nの右回旋状態が維持される。同様に、エアバッグ4aによる左回旋動作を所定時間行った後に、回旋動作を所定時間停止し、エアバッグ4aを所定量膨張した状態に保持する。これにより、骨盤Nの左回旋状態が維持される。所定時間、骨盤Nの回旋状態が維持されることにより、骨盤周囲の筋肉に対し、ストレッチ効果をより効果的に与えることができる。この所定の停止時間は、一般的には、約10〜60秒程度、維持すればよい。
【0122】
以上のように、各実施形態において、背もたれ部2および座部3に架設したエアバッグ4を備えた椅子型のマッサージ機1を説明し、その構成や動作、および効果を詳述した。すなわち、マッサージ機1は、エアバッグ4により、使用者の骨盤全体を自然に動作させることが可能であって、骨盤Nを持ち上げたり、回旋させる運動を行うことにより使用者の腰痛改善などの効果が期待できる。
【0123】
なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、マッサージ機1のエアバッグ、背もたれ部の傾動、足載台の回動、施療子の動作などの各動作は、マッサージ機能として有用な組合せについては、時間的、空間的に任意に組合せて動作させることができる。このようなマッサージ機1の制御部5や背もたれ部2のリクライニング機構や、足載台6の機構などは、従来から周知のマッサージ機における制御部や機構を適用することができる。制御部5は、MPUや記憶メモリを備えて、プログラムを内蔵して動作するものを用いることができる。また、使用者が所望のマッサージ動作を行うため、操作機からメニューを選択してマッサージ機1を用いられるように、プログラムや記憶メモリのデータを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】(a)は本発明の第1の実施形態に係るマッサージ機の外観斜視図、(b)は同マッサージ機の上部平面図。
【図2】(a)(b)は同上マッサージ機の背もたれ部のリクライニングの様子を示す側面外観図。
【図3】同上マッサージ機のエアバッグ制御の制御ブロック図。
【図4】(a)(b)は同上マッサージ機のエアバッグによる腰部マッサージの動作と作用を示す部分側面図。
【図5】第2の実施形態に係るマッサージ機の上部平面図。
【図6】同上マッサージ機のエアバッグ制御の制御ブロック図。
【図7】(a)(b)は同上マッサージ機のエアバッグによる腰部マッサージの動作と作用を示す断面図。
【図8】同上マッサージ機のエアバッグによる腰部マッサージの動作と作用の他の例を示す断面図。
【図9】(a)(b)(c)はそれぞれ同マッサージ機の変形例を示す上部平面図。
【図10】図9(b)のマッサージ機のエアバッグによる腰部マッサージの動作と作用を示す断面図。
【図11】(a)は第3の実施形態に係るマッサージ機の上部平面図、(b)は同マッサージ機のエアバッグに破線で図示した人体を重ねて表示した上部平面図、(c)は同マッサージ機の変形例を示す上部平面図。
【図12】(a)は第4の実施形態に係るマッサージ機の上部平面図、(b)は同マッサージ機のエアバッグの断面図、(c)は同エアバッグの膨張状態を示す断面図。
【図13】同上マッサージ機のエアバッグによる腰部マッサージの動作と作用を示す断面図。
【図14】第5の実施形態に係るマッサージ機の外観斜視図。
【図15】第6の実施形態に係るマッサージ機の外観斜視図。
【図16】第7の実施形態に係るマッサージ機の外観斜視図。
【図17】第8の実施形態に係るマッサージ機の外観斜視図。
【図18】同上マッサージ機のエアバッグによる腰部マッサージの動作と作用を示す部分側面図。
【図19】第9の実施形態に係るマッサージ機の背もたれ部と座部の外観側面図。
【図20】第10の実施形態に係るマッサージ機の背もたれ部と座部の外観側面図。
【図21】(a)は第11の実施形態に係るマッサージ機のエアバッグによる腰部マッサージの動作と作用を示す部分側面図、(b)は同マッサージ機の変形例による腰部マッサージの動作と作用を示す部分側面図。
【図22】第12および第13の実施形態に係るマッサージ機のエアバッグ制御の制御ブロック図。
【図23】(a)は従来のマッサージ機のエアバッグの配置を示す上部平面図、(b)は同マッサージ機のエアバッグによる腰部マッサージの動作と作用を示す部分側面図。
【符号の説明】
【0125】
1 マッサージ機
2 背もたれ部
21 施療子
3 座部
4,4a,4b,4c,4d,4e,4f エアバッグ
41 エアバッグ(脚部)
42 エアバッグ(足部)
43 エアバッグ(腕部)
44 エアバッグ(大腿側部)
5 制御部
6 足載台
M 人体
N 骨盤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
背もたれ部および座部を備えた椅子型のマッサージ機において、
前記背もたれ部および前記座部に架設され膨張・収縮によって人体を押圧するエアバッグと、前記エアバッグを膨張・収縮させるように制御する制御部と、を備え、
前記エアバッグが前記背もたれ部および前記座部の両方に亘って一体的に形成されていることを特徴とするマッサージ機。
【請求項2】
前記エアバッグは、前記背もたれ部に位置する部分と前記座部に位置する部分との形状が互いに異なることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ機。
【請求項3】
脚と足の両方またはいずれか一方を挟持するためのエアバッグをさらに備え、
前記制御部は、前記エアバッグによって脚と足の両方またはいずれか一方を挟持した状態で前記背もたれ部および座部に架設されたエアバッグを膨張・収縮させるように制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマッサージ機。
【請求項4】
腕を挟持するためのエアバッグをさらに備え、
前記制御部は、前記エアバッグによって腕を挟持した状態で前記背もたれ部および座部に架設されたエアバッグを膨張・収縮させるように制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項5】
背部を施療する施療子をさらに備え、
前記制御部は、前記施療子によって人体の背部を押圧した状態で前記背もたれ部および座部に架設されたエアバッグを膨張・収縮させるように制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項6】
前記背もたれ部および座部に架設されたエアバッグは、前記背もたれ部および前記座部の左右それぞれに配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項7】
前記制御部は、前記背もたれ部および座部に架設された左右のエアバッグを左右交互に膨張・収縮させるように制御することを特徴とする請求項6に記載のマッサージ機。
【請求項8】
大腿部を外側から圧迫するためのエアバッグをさらに備え、
前記制御部は、前記背もたれ部および座部に架設された左右のエアバッグの膨張・収縮に略同期させて、前記大腿部のエアバッグを膨張・収縮させるように制御することを特徴とする請求項6または請求項7のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項9】
前記背もたれ部はリクライニング可能であって、
前記制御部は、前記背もたれ部が水平面から略45゜以内となるリクライニング状態で前記背もたれ部および座部に架設されたエアバッグを膨張・収縮させるように制御することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項10】
上下に回動可能な足載台をさらに備え、
前記制御部は、前記足載台が水平面より下方に回動した状態で、前記背もたれ部および座部に架設されたエアバッグを膨張・収縮させるように制御することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項11】
前記制御部は、前記いずれかのエアバッグの膨張量を段階的に変化させるように当該エアバッグを制御することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項12】
前記制御部は、前記いずれかのエアバッグの膨張量がある所定の膨張量に達したときに、その状態を所定の時間維持するように当該エアバッグを制御することを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載のマッサージ機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2008−200236(P2008−200236A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−38960(P2007−38960)
【出願日】平成19年2月20日(2007.2.20)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】