説明

マラリア治療用のフェロキンとアーテミシニン誘導体との組合せ

本発明は、遊離塩基、塩、水和物または溶媒和物の形態におけるフェロキンとおよびアーテミシニン誘導体とを含む組合せに関する。本発明は、薬学的に許容される塩のうちの1つの形態におけるフェロキン、フェロキン水和物またはフェロキン溶媒和物とおよび少なくとも1種のアーテミシニン誘導体とを含む医薬組成物にも関する。本発明はさらに、マラリアを治療または予防するための薬剤を調製するための組合せの使用に関する。最後に、本発明はマラリアを治療または予防するためのキットに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗マラリア活性成分、すなわちフェロキンとアーテミシニン誘導体の新規な組合せに関し、この様な組合せを含みマラリアの治療および/または予防に有用である医薬組成物にも関する。
【背景技術】
【0002】
マラリアは世界における主な感染性死亡原因の1つであり、年間5億人を超える人が罹患し、そのうち年間300万人が死亡する。この疫病は主にサハラ以南のアフリカ、東南アジアおよびラテンアメリカを襲う。
【0003】
ハマダラカ属のカにより運ばれるプラスモディウム属の原虫の4種類(熱帯熱マラリア原虫(P.falciparum)、四日熱マラリア原虫(P.malariae)、三日熱マラリア原虫(P.vivax)および卵形マラリア原虫(P.ovale))がマラリアを伝播する。アフリカにおいて蔓延している熱帯熱マラリア原虫は最も悪性の原虫でありこの疾患の致死的病態の原因である。
【0004】
最近数年間にわたり認められたこの疾患の著しい増加はいくつかの要因によるものであり、このなかには、熱帯熱マラリア原虫の多くの株の、クロロキン、メフロキン、アモジアキン、その他のピリメタミンなどの慣用の医薬製品に対する耐性がある。
【0005】
1972年に植物、青蒿(Artemisia annua)(チンハオス(qinghaosu))から単離され、中国において数世紀にわたり使用されたアーテミシニンは強力な抗マラリア活性を有する。アーテメター(artemether)、アーテエター(arteether)およびアーテスネート(artesunate)などの薬理学的特徴を増強した誘導体もまた市販されている。
【0006】
今日、アーテミシニンおよびこの誘導体は熱帯熱マラリア原虫に対して最も効果的な活性成分の1つである。しかし、単剤療法におけるアーテミシニンまたはこの誘導体の使用は耐性原虫株の選択における原因要素となることがある。
【0007】
今や科学会は活性成分の組合せ、特にアーテミシニンまたはこの誘導体と他の抗マラリア活性成分との組合せの使用を推奨している。このACT(アーテミシニンを基とする併用療法(Artemisinin−based Combination Therapies))と呼ばれるこの多剤療法は、2002年から世界保健機関(WHO)によって推奨されている。これは多くの利益:耐性株における治療効果の改善、耐性の出現に対する2つの活性成分の保護、疾患の伝染および耐性伝播の減少を提供する。
【0008】
アーテスネートとアモジアキンの合剤(Arsucam(登録商標))と同様に、Coartem(登録商標)の名称で市販されているアーテメターとルメファントリン(lumefantrine)の合剤も例えば提案されている。
【0009】
WHOにより支援されている戦略に従って、抗マラリア活性成分の新規の組合せの探索は継続されるべきである。
【0010】
文献において記載されている種々の抗マラリア活性成分において、フェロキンは熱帯熱マラリア原虫のクロロキン耐性株に対して活性のある分子である。フェロキンは、フェロセン−クロロキンまたはフェロクロロキンとも呼ばれ、7−クロロ−4[({2−[(N,N−ジメチル−アミノ)メチル]フェロセニル}メチル)アミノ]キノリンに相当する。これはフェロセン環に結合した4−アミノキノリンの誘導体である。この分子は特に特許EP 0824536およびJ.Med.Chem.,1997,40,3715−3718、Antimicrob.Agents Chemother.,1998,42,540−544、J.Org.Chem.,1999,589,59−65およびJ.Organometallic Chem.,2004,689,4678−4682において記載されている。
【発明の開示】
【0011】
クロロキンとアーテスネートの組合せは満足できる程度の効果は達成せず(Am.J.Trop.Med.Hyg.,2003,69(1),19−25およびTransactions of the Royal Society of Tropical Medicine and Hygiene,2003,97,429−433)、耐性株、特にクロロキン耐性株の出現を誘発するが、フェロキンとアーテミシニン誘導体、特にアーテスネート、アーテメターまたはアーテエターの組合せはマラリアの治療および/または予防ならびに、これら2つの活性成分を単剤療法で投与した場合のこれらに耐性のある原虫株の出現を未然に防ぎ、減少させ、またさらに避けることに特に効果的であることが、今や驚くべきことに見いだされた。
【0012】
したがって、本発明の主題は、フェロキン(遊離塩基型を下記に示す分子(1)、式中、Feはフェロセン環を表す。)とアーテミシニン誘導体の新規の組合せである。
【0013】
【化1】

【0014】
本発明による組合せにおいて、フェロキンは遊離塩基の型であってもよく、また塩、水和物または溶媒和物(これは、1つまたはそれ以上の水または溶媒の分子とフェロキンの会合物または結合物とそれぞれ定義される。)の型であってもよい。フェロキンは、有利には遊離塩基型において使用される。
【0015】
本発明による組合せに含まれるアーテミシニン誘導体は有利にはアーテスネート(II)またはアーテメター(III)から成る。
【0016】
【化2】

【0017】
本発明の主題は、活性成分としてフェロキン(I)とおよびアーテミシニン誘導体、有利にはアーテスネート(II)またはアーテメター(III)との組合せを含む医薬組成物でもある。
【0018】
この様な医薬組成物は、フェロキンまたはフェロキンの薬学的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物とおよび少なくとも1種のアーテミシニン誘導体の治療有効量、さらに少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む。前記賦形剤は、当業者に既知の一般的賦形剤から所望の投与の方法および医薬形態に従って選択される。
【0019】
適切な単位投与形態は、錠剤、ソフトまたは硬ゼラチンカプセル、粉末、顆粒および経口溶液または懸濁液などの経口投与形態、舌下、頬側用、気管内用、眼内もしくは鼻腔投与用または吸入投与用の形態、局所、経皮、皮下、筋肉内または静脈内投与用の形態、直腸内投与用の形態ならびにインプラントを含む。局所適用には、本発明による化合物は、クリーム、ゲル、軟膏またはローション剤中に使用できる。
【0020】
好ましい投与経路は、経口投与、直腸内投与および注射投与である。
【0021】
例えば、錠剤の形態において固体組成物を調製する場合、活性成分を、ゼラチン、デンプン、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、シリカ、アラビアゴム、マンニトール、微細結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスカルメロースなどの1種またはそれ以上の医薬用賦形剤と混合する。錠剤は、ショ糖、セルロース誘導体または被覆に適する他の物質によって被覆することができる。錠剤は、直接圧縮、乾式造粒、湿式造粒またはホットメルトなどの種々の技術により製造することができる。
【0022】
活性成分を希釈剤と混合し、得られた混合物をソフトまたは硬ゼラチンカプセルに注入することによりゼラチンカプセルの形態における製剤を得ることもまたできる。
【0023】
非経口投与用には、例えばプロピレングリコールまたはブチレングリコールなどの薬理学的に相容性の分散剤および/または湿潤剤を含む水性懸濁液、等浸透圧食塩水溶液または滅菌済み注射可能溶液を使用する。
【0024】
経口投与用には、本発明による組合せの2つの活性成分それぞれの日用量は以下のとおりである:
フェロキン:1人1日あたり50から1600mg、好ましくは200から1200mg、さらに好ましくは400から800mg;
アーテミシニン誘導体:1から10mg/kg/日、好ましくは2から6mg/kg/日、さらに好ましくは約4mg/kg/日。
【0025】
さらに高いまたは低い投与量が適当である特定のケースもある。この様な投与量も本発明の文脈から逸脱しない。通常の習慣に従って、各患者に適する投与量は投与方法ならびにこの患者の体重および応答に応じて医師により決定される。
【0026】
本発明による組合せは、2つの活性成分のそれぞれを1日1回またはそれ以上、好ましくは1日1回3日間連続して投与することを意図する。この限定した投与期間は、アーテミシニン誘導体を用いる単剤療法に推奨される7日間と比較して、患者の治療への忠実さを改善させ、したがって、長期的には原虫の耐性を誘発する治療の早期中断を回避することにおいて、特に有利である。
【0027】
2つの活性成分のそれぞれの投与は同時にあるいは別々にまたは時間をおいて(逐次投与)行うことができる。
【0028】
同時に投与を行う場合は、2つの活性成分は、経口投与に適する錠剤またはゼラチンカプセルなどの1つの医薬形態内で組み合わせることができる(固定組合せ)。
【0029】
本発明による組合せの2つの活性成分はまた、その投与が同時であるかどうかにかかわらず、別の医薬形態内に含むこともできる。この結果、本発明による組合せは、第1にフェロキンまたはフェロキンの塩、水和物もしくは溶媒化合物および第2にアーテスネートまたはアーテメターなどの少なくとも1種のアーテミシニン誘導体を含むキットの形態であることができ、前記フェロキンと前記アーテミシニン誘導体は別々の区画中にあり、同時に、別々に、または時間をおいての投与(逐次投与)することが意図される。
【0030】
例として、錠剤の形態におけるフェロキンの単位投与形態は下記の成分を含むことができる:
フェロキン 50mg
マンニトール 224mg
クロスカルメロースナトリウム 6mg
コーンスターチ 15mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2mg
ステアリン酸マグネシウム 3mg
【0031】
同様に例として、錠剤の形態においてアーテスネートの単位投与形態はアーテスネート50または100mgと、例えばラクトース、クロスカルメロース、無水コロイド状シリカ、微細結晶性セルロースおよびステアリン酸マグネシウムの一般的賦形剤を含むことができる。
【0032】
本発明の主題は、マラリアの治療および/または予防の方法でもあり、これは、フェロキンまたはフェロキンの薬学的に許容される塩、水和物または溶媒化合物の治療有効量および少なくとも1種のアーテミシニン誘導体の治療有効量を患者に投与することを含み、上記のように、前記投与量は既同時または他に逐次的に前記患者に投与する。
【0033】
本発明による組合せは、熱帯熱マラリア原虫型の原虫プラスモジウム・ビンケイ・ビンケイ株(Plasmodium vinckei vinckei)を感染させたマウスにおけるインビボ生化学試験の対象となっており、これによりマラリアの治療への効果を明らかにすることが可能となった。
【0034】
アーテスネートを用いて実施した以下の試験を例として示す。アーテミシニン誘導体は全て同じ代謝産物(ジヒドロアーテミシニン)を有し、一般に半減期が短いことから、アーテスネートで得られた本試験の結果はアーテメターまたはアーテエターなどの他のアーテミシニン誘導体に一般化することができる。
【0035】
プラスモジウム・ビンケイ・ビンケイを感染させたマウスにおけるフェロキン、アーテスネートおよびこれら2つの化合物の組合せのインビボ活性の測定
【0036】
1.使用したインビボ試験の記載
8週1日齢のメスSwissマウスにプラスモジウム・ビンケイ・ビンケイ型の原虫(Rodhain,1952)を接種させる。マウスはあらかじめ2週間気候馴化させておく。マウスには食物および飲料を自由摂取させる。
【0037】
プラスモジウム・ビンケイ・ビンケイ株は、リン酸緩衝食塩水(0.9%)中に懸濁した寄生赤血球10個を毎週マウスに感染させることにより維持する。
【0038】
治療第1日目(D0)、感染(リン酸緩衝食塩水(0.9%)中に懸濁した寄生赤血球10個)1時間後、適切ならば、フェロキン、アーテスネートまたはこれら2つの活性成分の混合物をマウスに経口投与する。続く3日間(D1からD3)この投与を繰り返す(Peter,1987)。2つの製品を組み合わせて投与する場合は、アーテスネートを最初に投与し、2番目に45分後にフェロキンを投与する。第4日目、マウスの尾から血液スメアを採取する。試料をプレート上に固定する。顕微鏡下で寄生された血液細胞の数を数える。パラサイテミアは、1000細胞の試料あたりの試料中に含まれる感染赤血球の百分率で表す。投与あたり6または7匹のマウスを使用する。
【0039】
D4における塗沫標本で原虫の痕跡を示さないマウスは、原虫のあらゆる可能な急増を検出するために10日目、17日目、24日目、31日目、38日目、45日目、52日目および59日目に再度検査する。
【0040】
化合物の投与用の希釈懸濁液の調製
−フェロキン懸濁液の調製
(Sanofi−Synthelaboのフェロキン、バッチMY18.0088)
フェロキンをメチルセルロース(0/5(W/W))およびポリソルベート80(0/5(W/W))と混合する。調製物は冷暗所(4℃)において少なくとも7日間、周囲温度において4時間安定である。フェロキンの最終懸濁液の濃度範囲は0.1から100mg/mlである。
−アーテスネート懸濁液の調製
(Sanofi−Synthelaboのアーテスネート、バッチ1.04)
アーテスネートをメチルセルロース(0/5(W/W))およびポリソルベート80(0/5(W/W))と混合する。調製物は周囲温度の暗所において4時間安定である。アーテスネートの最終懸濁液の濃度範囲は0.8から20mg/mlである。
【0041】
2.単独投与時のアーテスネートおよびフェロキンのIC50値および治癒量の決定
IC50値の決定法
IC50は、感染(D0)および4日間の治療(D0、D1、D2、D3)後の4日目(D4)において血液パラサイテミアを50%阻害するmg/kg/日での濃度と定義する。0%阻害は感染後未治療のマウスにおいて観察されるパラサイテミアの平均に相当する。100%阻害は、0.1%未満の非常に少ないまたはゼロパラサイテミアに相当する。IC50値は、濃度の対数で表される投与量−応答曲線を直線内挿することにより決定する。
【0042】
フェロキンのIC50は、1から10mg/kg/日の濃度の投与後に決定する。使用する濃度は、0、1、1.47、2.1、3.2、4.6、6.8および10mg/kg/日で4日間である。
【0043】
アーテスネートのIC50は、1から15mg/kg/日の濃度の投与後に決定する。使用する濃度は、0、1、1.6、2.5、3.9、6.1、9.5および15mg/kg/日で4日間である。
【0044】
得られたIC50を下記の表1に示す:
【0045】
【表1】

【0046】
フェロキンについては、治癒量は10mg/kg/日である。
【0047】
アーテスネートについては、本試験において治癒量に達しなかった、したがって、治癒量は15mg/kg/日より多い。
【0048】
アーテスネートおよびフェロキンの非治癒量(最適より少ない)、したがってこれは2つの化合物の試験でそれぞれに得られたIC50値に近い値での相互作用の試験を実施することは重要である。
【0049】
フェロキンはIC50値に近い治癒量(治療マウスの完全生存)を有している。アーテスネートについては、治癒量とIC50値の間の差が大きく、したがってIC50値より多い投与量を使用することができる。したがって、4日間のフェロキン3mg/kg/日およびアーテスネート6mg/kg/日の同時および単独投与を、組合せの試験において考慮した。
【0050】
3.プラスモジウム・ビンケイ・ビンケイ原虫株におけるフェロキン/アーテスネート組合せのインビボ抗マラリア活性の測定
【0051】
3.1.パラサイテミア百分率の決定
4日間のフェロキン3mg/kg/日およびアーテスネート6mg/kg/日の組合せおよび単独投与を感染マウスについて実施し、治療を受けない群と比較した。表2は感染4日後に観察された平均パラサイテミア(感染赤血球の百分率)を示す。
【0052】
【表2】

【0053】
表2に示すように、4日間の3mg/kg/日の投与量でのフェロキンと6mg/kg/日の投与量でのアーテスネートの組合せ投与は、2つの製品の単独投与と比較して感染動物のパラサイテミアを有意に減少させることができる。
【0054】
3.2マウスの死亡率の決定
感染後5日目から毎日、死亡したマウスの数を数え、死亡率を決定する(死亡マウスの数 対 考察した群のマウスの数)。治癒量は、群の全てのマウスが生存するようになる最初の投与量である。
【0055】
図1に示すように、動物の生存期間は、単独投与(4日間の3mg/kg/日の投与量でのフェロキンまたは6mg/kg/日の投与量でのアーテスネート)と比較して、化合物の適量より少ない投与量(4日間の3mg/kg/日の投与量でのフェロキンと6mg/kg/日の投与量でのアーテスネート)の組合せ投与により改善される。
【0056】
プラスモジウム・ビンケイ・ビンケイに感染させたマウスにおいてインビボで得られた結果は、2つの活性成分間に拮抗作用が存在しないことを明らかに示し、本発明によるアーテスネート(または一般的なアーテミシニン誘導体)とフェロキンの組合せがマラリアの治療に対して有益であることを証明している。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】感染後5日目以後の動物の生存百分率を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性成分として、遊離塩基、塩、水和物または溶媒和物の形態におけるフェロキンおよびアーテミシニン誘導体を含む組合せ。
【請求項2】
アーテミシニン誘導体がアーテスネート、アーテエターまたはアーテメターから成ることを特徴とする、請求項1に記載の組合せ。
【請求項3】
アーテミシニン誘導体がアーテスネートまたはアーテメターから成ることを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載の組合せ。
【請求項4】
フェロキンの日用量が1人1日あたり50から1600mg、好ましくは200から1200mg、および好ましくは400から800mgであることを特徴とする、請求項1に記載の組合せ。
【請求項5】
アーテミシニン誘導体の日用量が1から10mg/kg/日、好ましくは2から6mg/kg/日、および好ましくは約4mg/kg/日であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の組合せ。
【請求項6】
連続する2日から4日の間投与することが意図されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の組合せ。
【請求項7】
活性成分のそれぞれを同時または逐次的に投与することが意図されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の組合せ。
【請求項8】
フェロキンまたはフェロキンの薬学的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物の治療有効量および少なくとも1種のアーテミシニン誘導体の治療有効量ならびに少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項9】
アーテミシニン誘導体がアーテスネート、アーテエターまたはアーテメターから成ることを特徴とする、請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項10】
アーテミシニン誘導体がアーテスネートまたはアーテメターから成ることを特徴とする、請求項8または9のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項11】
経口、直腸内または注射による投与に適することを特徴とする、請求項8から10のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項12】
マラリアの治療および/または予防のために有用であることを特徴とする、請求項8から11のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項13】
マラリアの治療または予防において使用するための医薬用製品を調製するための、請求項1から7のいずれか一項に記載の組合せの使用。
【請求項14】
第1にフェロキンまたはフェロキンの塩、水和物もしくは溶媒和物を、第2に少なくとも1種のアーテミシニン誘導体を含み、前記フェロキンおよび前記アーテミシニン誘導体が異なる区画内にあり、同時または逐次的な投与を意図される、マラリアの治療または予防用のキット。

【図1】
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【公表番号】特表2008−536900(P2008−536900A)
【公表日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−507122(P2008−507122)
【出願日】平成18年4月18日(2006.4.18)
【国際出願番号】PCT/FR2006/000842
【国際公開番号】WO2006/111647
【国際公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【出願人】(504456798)サノフイ−アベンテイス (433)
【Fターム(参考)】