説明

マルチウィンドウを操作するポインティングデバイス及びユーザインタフェースシステム

【課題】ポインタカーソルが指示するウィンドウの階層を、ユーザに、触覚的又は立体的に感知させることができるポインティングデバイス等を提供する。
【解決手段】ポインティングデバイス1は、階層化されたマルチウィンドウ及びポインタカーソルをディスプレイに表示する表示制御部22を有するコンピュータ装置2に接続されており、ユーザによって操作された移動情報を検出する移動情報検出部11と、その移動情報をコンピュータ装置2へ送信する移動情報送信部12とを有する。更に、ポインティングデバイス1は、机上面に当接する基部に対して、ユーザに把持される把持部を上下動させる上下動機構部13と、コンピュータ装置2から、ポインタカーソルが指示するウィンドウのウィンドウ階層情報を受信するウィンドウ階層情報受信部15と、ウィンドウ階層情報に対応して、上下動機構部13を上下動させる上下動制御部14とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチウィンドウを操作するポインティングデバイス及びユーザインタフェースシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パーソナルコンピュータ等に搭載されるオペレーティングシステムは、ユーザインタフェースにマルチウィンドウを採用している。マルチウィンドウとは、1つのウィンドウ内に1つのアプリケーションを起動し、複数のウィンドウを表示することによって、複数のアプリケーションを同時に起動するユーザインタフェースである。
【0003】
ウィンドウは、階層的に表示されており、ユーザが現時点で操作しているアプリケーションのウィンドウが最上階層に表示される。複数のウィンドウは、奥行き方向に階層的に表示される。ユーザは、複数のウィンドウの中で、操作すべきアプリケーションのウィンドウをポインタカーソルによって指示する。ポインタカーソルは、ユーザが操作するポインティングデバイスの移動情報に追従して、マルチウィンドウ上を移動する。ポインティングデバイスとしては、ユーザが把持して操作する光学式(又はローラボール式)のマウス、又は、ユーザが指先で操作するトラックポインタがある。これにより、ユーザが作業しようとするアプリケーションのウィンドウを、容易に切り替えることができる。
【0004】
従来技術として、例えば、マウスの上面に可動カバーを被せ、ポインタカーソルが指示する部分の色に応じて、可動カバーの高さを変更することができる技術もある(例えば特許文献1参照)。これは、ポインタカーソルが、ウィンドウの境界線上を通過したことを触覚によって感知させるものである。
【0005】
【非特許文献1】特開平6−102997号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術によれば、マルチウィンドウについて、ポインタカーソルが指示するウィンドウの階層を、ユーザに感知させるものでなかった。
【0007】
従って、本発明は、マルチウィンドウについて、ポインタカーソルが指示するウィンドウの階層を、ユーザに、触覚的又は立体的に感知させることができるポインティングデバイス及びユーザインタフェースシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、階層化されたマルチウィンドウ及びポインタカーソルをディスプレイに表示する表示制御手段を有するコンピュータ装置に接続されており、
ユーザによって操作された移動情報を検出する移動情報検出手段と、該移動情報をコンピュータ装置へ送信する移動情報送信手段とを有するポインティングデバイスにおいて、
机上面に当接する基部に対して、ユーザに把持される把持部を上下動させる上下動機構手段と、
コンピュータ装置から、ポインタカーソルが指示するウィンドウのウィンドウ階層情報を受信するウィンドウ階層情報受信手段と、
ウィンドウ階層情報に対応して、上下動機構手段を上下動させる上下動制御手段と
を有することを特徴とする。
【0009】
本発明のポインティングデバイスにおける他の実施形態によれば、
上下動制御手段は、ウィンドウ階層情報が上階層を示す場合に上下動機構手段を上方向へ移動させ、ウィンドウ階層情報が下階層を示す場合に上下動機構手段を下方向へ移動させることも好ましい。
【0010】
本発明のポインティングデバイスにおける他の実施形態によれば、
上下動機構手段の上方向への移動力に対して、ユーザが把持部を下方向へ押下する押下力を検出し、該押下力に相当する押下情報を出力する押下情報検出手段と、
押下情報をコンピュータ装置へ送信する押下情報送信手段と
を更に有することも好ましい。
【0011】
本発明によれば、
階層化されたマルチウィンドウ及びポインタカーソルをディスプレイに表示する表示制御手段を有するコンピュータ装置と、
コンピュータ装置に接続されており、ユーザによって操作された移動情報を検出する移動情報検出手段と、該移動情報をコンピュータ装置へ送信する移動情報送信手段とを有するポインティングデバイスと
を有するユーザインタフェースシステムにおいて、
コンピュータ装置は、ポインタカーソルが指示するウィンドウのウィンドウ階層情報を送信するウィンドウ階層情報送信手段を有しており、
ポインティングデバイスは、
机上面に当接する基部に対して、ユーザに把持される把持部を上下動させる上下動機構手段と、
コンピュータ装置からウィンドウ階層情報を受信するウィンドウ階層情報受信手段と、
ウィンドウ階層情報に対応して、上下動機構手段を上下動させる上下動制御手段と
を有することを特徴とする。
【0012】
本発明のユーザインタフェースシステムにおける他の実施形態によれば、
ポインティングデバイスの上下動制御手段は、ウィンドウ階層情報が上階層を示す場合に上下動機構手段を上方向へ移動させ、ウィンドウ階層情報が下階層を示す場合に上下動機構手段を下方向へ移動させることも好ましい。
【0013】
本発明のユーザインタフェースシステムにおける他の実施形態によれば、
ポインティングデバイスは、
上下動機構手段の上方向への移動力に対して、ユーザが把持部を下方向へ押下する押下力を検出し、該押下力に相当する押下情報を出力する押下情報検出手段と、
押下情報をコンピュータ装置へ送信する押下情報送信手段と
を更に有し、
コンピュータ装置は、押下情報を受信する押下情報受信手段を更に有する
ことも好ましい。
【0014】
本発明のユーザインタフェースシステムにおける他の実施形態によれば、
押下情報は、少なくとも3つの押下力を識別するものであり、
コンピュータ装置は、
ウィンドウ階層情報送信手段が第n階層から第m(m:上位<n:下位)階層へのウィンドウ階層情報をポインティングデバイスへ送信した直後に、該ポインティングデバイスから第1押下力の押下情報を受信した場合、表示制御手段は、第m階層のウィンドウをその後の移動情報に対応して移動させるように表示することも好ましい。
【0015】
本発明のユーザインタフェースシステムにおける他の実施形態によれば、
押下情報は、少なくとも3つの押下力を識別するものであり、
コンピュータ装置は、ウィンドウ階層情報が第m階層にある際に、ポインティングデバイスから第2押下力の押下情報を受信した場合、表示制御手段は、第m階層のウィンドウをその後の移動情報に対応して移動させるように表示することも好ましい。
【0016】
本発明のユーザインタフェースシステムにおける他の実施形態によれば、
押下情報は、少なくとも3つの押下力を識別するものであり、
コンピュータ装置は、ウィンドウ階層情報が第m階層にある際に、ポインティングデバイスから第3押下力の押下情報を受信した場合、表示制御手段は、第m層のウィンドウが最下階層へ移動するように表示することも好ましい。
【0017】
本発明のユーザインタフェースシステムにおける他の実施形態によれば、コンピュータ装置の表示制御手段は、第m階層のウィンドウを閉じるように表示することも好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明におけるポインティングデバイス及びユーザインタフェースシステムによれば、ポインタカーソルが指示するウィンドウの階層を、ユーザに、触覚的又は立体的に感知させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下では、図面を用いて、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明におけるポインティングデバイスの上下動機構の説明図である。
【0021】
図1によれば、ディスプレイに3つのウィンドウが表示されており、各ウィンドウには、ウィンドウ階層情報が付与される。ウィンドウAは第1階層であり、ウィンドウBは第2階層であり、ウィンドウCは第3階層である。このウィンドウ階層情報に対応して、ポインティングデバイスの上下動機構部の高さが上下動する。
【0022】
また、図1には、縦軸がポインティングデバイスの高さを示し、横軸がポインタカーソルの移動を示すグラフが表されている。そのグラフは、ディスプレイに表示された3つのウィンドウ上を移動するポインタカーソルに対応する。
【0023】
図1によれば、ポインタカーソルが、ウィンドウCを指示する部分から、ウィンドウBを通って、ウィンドウAを指示するように移動している。ポインタカーソルがウィンドウCを指示している場合、ポインティングデバイスは、低位の第3階層の高さになっている。次に、ポインタカーソルがウィンドウBを指示した場合、ポインティングデバイスは、中位の第2階層の高さになる。そして、ポインタカーソルがウィンドウAを指示した場合、ポインティングデバイスは、高位の第1階層の高さになる。
【0024】
上下動機構部は、ウィンドウ階層情報が上階層を示す場合に上方向へ移動し、ウィンドウ階層情報が下階層を示す場合に下方向へ移動する。
【0025】
図2は、ユーザの押し込みを検出した際の第1の動作の説明図である。
【0026】
ポインタカーソルが、第2階層のウィンドウBから、次に第1階層のウィンドウAを指示しようとする場合、ポインティングデバイスの上下動機構部は、上方向への移動しようとする移動力を生じる。このとき、ユーザが、ポインティングデバイスの上方向への移動力を押さえ込むような押下力を加えたとする。
【0027】
本発明によれば、少なくとも3つ押下力を識別する。図2によれば、第1の押下力(最も浅い押し込み)がなされたとする。ユーザが、この状態のままでポインティングデバイスを移動させた場合、本発明によれば、第1階層のウィンドウAが、その移動に対応して平行移動する。これにより、ユーザは、第1階層のウインドウAを、ポインタカーソルで押し退けるような感覚を得ることができる。
【0028】
ディスプレイに表示された初期画面「デスクトップ」が、「机上」を模擬し、各「ウィンドウ」は、机上に重ねて配置された資料用紙を模擬する。図2によれば、人間が、一番上の用紙を手でずらして押し退けるような行為を模擬する。
【0029】
図3は、ユーザの押し込みを検出した際の第2の動作の説明図である。
【0030】
ポインタカーソルが、第2階層のウィンドウBを指示しており、ポインティングデバイスの上下動機構部は、第2階層の位置にあるとする。このとき、ユーザが、ポインティングデバイスに第2押下力(第1の押下力よりも強い)で押さえ込んだとする。ユーザが、この状態のままでポインティングデバイスを移動させた場合、本発明によれば、第2階層のウィンドウBが、その移動に対応して平行移動する。これにより、ユーザは、第2階層のウインドウBを、ポインタカーソルで抜き出すような感覚を得ることができる。
【0031】
図4は、ユーザの押し込みを検出した際の第3の動作の説明図である。
【0032】
ポインタカーソルが、第1階層のウィンドウAを指示しており、ポインティングデバイスの上下動機構部は、第1階層の最も高い位置にあるとする。このとき、ユーザが、ポインティングデバイスに第3押下力(第2の押下力よりも強い)押さえ込んだとする。その場合、本発明によれば、第2階層のウィンドウが、第1階層となるようにポップアップして表示される。更に、以前の第1階層のウィンドウは、最下階層に移動するように表示してもよいし、閉じるように表示してもよい。
【0033】
このような操作は、例えば、所望のウインドウが、所望しないウインドウの後方に隠れて存在する場合、従来技術によれば、ユーザが視覚的に認識できるウィンドウを横にずらしながら、後方のウィンドウが見えるようにしなければならなかった。これに対し、本発明によれば、ポインティングデバイスに押下力を加えることによって、所望のウィンドウをポップアップさせることができる。
【0034】
図5は、本発明におけるユーザインタフェースシステムの機能構成図である。
【0035】
図5によれば、ポインティングデバイス1は、ケーブル3介してコンピュータ装置2に接続されている。ポインティングデバイス1は、例えばマウスであって、コンピュータ装置2は、例えば既存のパーソナルコンピュータである。コンピュータ装置2は、マウス1の机上面での移動に応じて、ディスプレイ21の画面上のポインタカーソルを移動させる。
【0036】
最初に、ポインティングデバイス1について説明する。
【0037】
ポインティングデバイス1は、移動情報検出部11と、移動情報送信部12と、上下動機構部13と、上下動制御部14と、ウィンドウ階層情報受信部15と、押下情報検出部16と、押下情報送信部17とを有する。特に、上下動制御部14は、マウス1に搭載されたコンピュータを実行させるプログラムによっても実現できる。
【0038】
移動情報検出部11は、ユーザによって操作された移動情報を検出する。移動情報検出部11は、例えば光センサ(又はローラボール)であって、机上面に当接する基部に備えられる。また、上下動機構部に中空部分がある場合には、移動情報検出部11は、把持部の下方で机上面に向かって備えられるものであってもよい。光センサは、レーザ光を下方向に照射し、その反射光によって、ポインティングデバイスの横方向の移動方向及び移動量を検知する。
【0039】
移動情報検出部11は、検出した移動情報を、移動情報送信部12へ通知する。ここで、移動情報は、ポインティングデバイス1の移動方向及び移動量を示す情報である。例えば、ポインティングデバイスがマウスである場合には、その把持部に1つ以上のマウスボタンが備えられており、その移動情報には、更に、1つ以上のボタンのオン/オフを示す情報も含まれる。
【0040】
移動情報送信部12は、移動情報をコンピュータ装置2へ送信する。
【0041】
上下動機構部13は、机上面に当接する基部に対して、ユーザに把持される把持部を上下動させる。上下動機構部13は、例えばアクチュエータであってもよい。上下動機構部13の上下動の大きさは、ポインタカーソルが指示するウィンドウのウィンドウ階層情報に対応する。マウス1の把持部を握っているユーザは、ポインタカーソルが指示するウィンドウの階層を、手ひらの触覚によって感知できる。
【0042】
ウィンドウ階層情報受信部15は、コンピュータ装置2からウィンドウ階層情報を受信する。
【0043】
上下動制御部14は、ウィンドウ階層情報に対応して、上下動機構部13を上下動させる。上下動制御部14は、ウィンドウ階層情報が上階層を示す場合に上下動機構部13を上方向へ移動させ、ウィンドウ階層情報が下階層を示す場合に上下動機構部13を下方向へ移動させる。
【0044】
押下情報検出部16は、上下動機構部13の上方向への移動力に対して、ユーザが把持部を下方向へ押下する押下力を検出し、その押下力に相当する押下情報を出力する。押下情報検出部16は、例えば2つの方法で押下力を検出することができる。第1の方法は、ポインティングデバイスの把持部に圧力センサを備えたものである。第2の方法は、上下動機構部13に及ぼされる圧力を検出するものである。また、押下情報は、少なくとも3つの押下力を識別することができる情報である。
【0045】
押下情報送信部17は、押下情報をコンピュータ装置2へ送信する。
【0046】
ポインティングデバイスとしては、机上面に当接して操作する光学式又はローラボール式のマウスであってもよいし、手のひらでボールを回動させるのみで全体の横移動を伴わないトラックボールであってもよい。また、トラックポインタであってもよい。
【0047】
次に、コンピュータ装置2について説明する。
【0048】
コンピュータ装置2は、階層化されたマルチウィンドウ及びポインタカーソルを表示するディスプレイ21に接続される。図5によれば、コンピュータ装置2は、表示制御部22と、コンピュータがプログラムを実行することによって実現されるオペレーティングシステム23及びアプリケーションソフトウェア24と、移動情報受信部25と、ウィンドウ階層情報送信部26と、押下情報受信部27とを有する。オペレーティングシステム23は、ユーザインタフェースにマルチウィンドウを採用したものであり、アプリケーションソフトウェア24は、そのウィンドウ毎に起動される。
【0049】
移動情報受信部25は、ポインティングデバイス1から移動情報を受信する。移動情報受信部25は、移動情報をオペレーティングシステム23へ通知し、ディスプレイ21に表示されるポインタカーソルを移動させる。
【0050】
ウィンドウ階層情報送信部26は、ポインタカーソルが指示するウィンドウのウィンドウ階層情報を、ポインティングデバイスへ送信する。ウィンドウ階層情報は、例えば、第1階層、第2階層、第3階層を示す。
【0051】
押下情報受信部27は、ポインティングデバイス1から、ユーザによって押下された押下情報を受信する。押下情報は、ユーザによる押下力が、例えば第1〜第3階層のいずれに相当するかを示す。
【0052】
図2で説明した第1の操作態様として、ウィンドウ階層情報送信部26が第2階層から第1階層へ変更された際のウィンドウ階層情報を、ポインティングデバイス1へ送信した直後に、そのポインティングデバイス1から第2階層の押下情報を受信した場合がある。この場合、表示制御部22は、第1階層のウィンドウをその後の移動情報に対応して平行移動させる。
【0053】
また、図4で説明した第2の操作態様として、ウィンドウ階層情報が第1階層にある際に、第2階層の押下情報を受信した場合がある。この場合、表示制御部22は、第2層のウィンドウが第1階層となるように表示する。ここで、表示制御部22は、第1階層のウィンドウを閉じるように表示することもできる。
【0054】
図6は、トラックポインタを備えた携帯電話機の外観図である。
【0055】
図6によれば、ディスプレイにはマルチウインドウが表示されている。図6によれば、携帯電話機のソフトキー部分に、トラックポインタが備えられている。既存のトラックポインタは、縦横方向にのみ操作可能であるが、本発明のトラックポインタは、上下方向に動作可能である。
【0056】
図7は、トラックポインタの機構構成図である。
【0057】
図7によれば、トラックポインタの下部に、ステッピングモータが備えられている。ステッピングモータが回転することによって、回転軸を回転させ、それによってネジ山部も回転する。ネジ切り部の内側を、ネジ山部が回転することによって、トラックポインタ全体の高さを上下動させることができる。また、ステッピングモータが、ユーザの指先による押下力を受けた場合、ステッピングモータが逆に駆動することによって、その押下力を検出することもできる。
【0058】
以上、詳細に説明したように、本発明のポインティングデバイス及びユーザインタフェースシステムによれば、ポインタカーソルが指示するウィンドウの階層を、ユーザに、触覚的又は立体的に感知させることができる。
【0059】
前述した本発明における種々の実施形態によれば、当業者は、本発明の技術思想及び見地の範囲における種々の変更、修正及び省略を容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明におけるポインティングデバイスの上下動機構の説明図である。
【図2】ユーザの押し込みを検出した際の第1の動作の説明図である。
【図3】ユーザの押し込みを検出した際の第2の動作の説明図である。
【図4】ユーザの押し込みを検出した際の第3の動作の説明図である。
【図5】本発明におけるユーザインタフェースシステムの機能構成図である。
【図6】トラックポインタを備えた携帯電話機の外観図である。
【図7】トラックポインタの機構構成図である。
【符号の説明】
【0061】
1 ポインティングデバイス、マウス、トラックポインタ
11 移動情報検出部
12 移動情報送信部
13 上下動機構部
14 上下動制御部
15 ウィンドウ階層情報受信部
16 押下情報検出部
17 押下情報送信部
2 コンピュータ装置
21 ディスプレイ
22 表示制御部
23 オペレーティングシステム
24 アプリケーションソフトウェア
25 移動情報受信部
26 ウィンドウ階層情報送信部
27 押下情報受信部
3 ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
階層化されたマルチウィンドウ及びポインタカーソルをディスプレイに表示する表示制御手段を有するコンピュータ装置に接続されており、
ユーザによって操作された移動情報を検出する移動情報検出手段と、該移動情報を前記コンピュータ装置へ送信する移動情報送信手段とを有するポインティングデバイスにおいて、
机上面に当接する基部に対して、ユーザに把持される把持部を上下動させる上下動機構手段と、
前記コンピュータ装置から、前記ポインタカーソルが指示するウィンドウのウィンドウ階層情報を受信するウィンドウ階層情報受信手段と、
前記ウィンドウ階層情報に対応して、前記上下動機構手段を上下動させる上下動制御手段と
を有することを特徴とするポインティングデバイス。
【請求項2】
前記上下動制御手段は、前記ウィンドウ階層情報が上階層を示す場合に前記上下動機構手段を上方向へ移動させ、前記ウィンドウ階層情報が下階層を示す場合に前記上下動機構手段を下方向へ移動させることを特徴とする請求項1に記載のポインティングデバイス。
【請求項3】
前記上下動機構手段の上方向への移動力に対して、ユーザが前記把持部を下方向へ押下する押下力を検出し、該押下力に相当する押下情報を出力する押下情報検出手段と、
前記押下情報を前記コンピュータ装置へ送信する押下情報送信手段と
を更に有することを特徴とする請求項2に記載のポインティングデバイス。
【請求項4】
階層化されたマルチウィンドウ及びポインタカーソルをディスプレイに表示する表示制御手段を有するコンピュータ装置と、
前記コンピュータ装置に接続されており、ユーザによって操作された移動情報を検出する移動情報検出手段と、該移動情報を前記コンピュータ装置へ送信する移動情報送信手段とを有するポインティングデバイスと
を有するユーザインタフェースシステムにおいて、
前記コンピュータ装置は、前記ポインタカーソルが指示するウィンドウのウィンドウ階層情報を送信するウィンドウ階層情報送信手段を有しており、
前記ポインティングデバイスは、
机上面に当接する基部に対して、ユーザに把持される把持部を上下動させる上下動機構手段と、
前記コンピュータ装置から前記ウィンドウ階層情報を受信するウィンドウ階層情報受信手段と、
前記ウィンドウ階層情報に対応して、前記上下動機構手段を上下動させる上下動制御手段と
を有することを特徴とするユーザインタフェースシステム。
【請求項5】
前記ポインティングデバイスの前記上下動制御手段は、前記ウィンドウ階層情報が上階層を示す場合に前記上下動機構手段を上方向へ移動させ、前記ウィンドウ階層情報が下階層を示す場合に前記上下動機構手段を下方向へ移動させることを特徴とする請求項4に記載のユーザインタフェースシステム。
【請求項6】
前記ポインティングデバイスは、
前記上下動機構手段の上方向への移動力に対して、ユーザが前記把持部を下方向へ押下する押下力を検出し、該押下力に相当する押下情報を出力する押下情報検出手段と、
前記押下情報を前記コンピュータ装置へ送信する押下情報送信手段と
を更に有し、
前記コンピュータ装置は、前記押下情報を受信する押下情報受信手段を更に有する
ことを特徴とする請求項5に記載のユーザインタフェースシステム。
【請求項7】
前記押下情報は、少なくとも3つの押下力を識別するものであり、
前記コンピュータ装置は、
前記ウィンドウ階層情報送信手段が第n階層から第m(m:上位<n:下位)階層へのウィンドウ階層情報を前記ポインティングデバイスへ送信した直後に、該ポインティングデバイスから第1押下力の押下情報を受信した場合、前記表示制御手段は、第m階層のウィンドウをその後の前記移動情報に対応して移動させるように表示する
ことを特徴とする請求項6に記載のユーザインタフェースシステム。
【請求項8】
前記押下情報は、少なくとも3つの押下力を識別するものであり、
前記コンピュータ装置は、前記ウィンドウ階層情報が第m階層にある際に、前記ポインティングデバイスから第2押下力の押下情報を受信した場合、前記表示制御手段は、第m階層のウィンドウをその後の前記移動情報に対応して移動させるように表示する
ことを特徴とする請求項6又は7に記載のユーザインタフェースシステム。
【請求項9】
前記押下情報は、少なくとも3つの押下力を識別するものであり、
前記コンピュータ装置は、前記ウィンドウ階層情報が第m階層にある際に、前記ポインティングデバイスから第3押下力の押下情報を受信した場合、前記表示制御手段は、第m層のウィンドウが最下階層に移動するように表示する
ことを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載のユーザインタフェースシステム。
【請求項10】
前記コンピュータ装置の前記表示制御手段は、前記第m階層のウィンドウを閉じるように表示することを特徴とする請求項9に記載のユーザインタフェースシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−299241(P2007−299241A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−127127(P2006−127127)
【出願日】平成18年4月29日(2006.4.29)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】