説明

マルチキャスト配信方法及び送信装置

【課題】番組の視聴状況に応じて配信方式を切り替えることで、ネットワーク帯域を有効に活用することを目的とする。
【解決手段】送信装置と複数の受信装置とを有するマルチキャスト配信システムにおいて、該送信装置から番組を配信するためのマルチキャスト配信方法は、前記送信装置が、番組の視聴状況を管理する管理ステップと、前記送信装置が、前記視聴状況に基づいて、前記送信装置と番組を視聴する受信装置のそれぞれとの間に個別に設定された個別VLANによる配信方式と、前記送信装置と前記複数の受信装置との間での同報配信用に設定された同報VLANによる配信方式とを切り替える切替ステップとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチキャスト配信方法及び送信装置に関する。特に、本発明は、番組の視聴状況の変化に応じて動的に配信方式を切り替えるマルチキャスト配信方法及び送信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
IP(Internet Protocol)マルチキャストを利用して番組を配信する方式として、同報VLAN(Virtual LAN)方式と個別VLAN方式がある(特許文献1、非特許文献1参照)。図1は、同報VLAN方式と個別VLAN方式とを示す図である。
【0003】
同報VLAN方式は、同報配信用に設定された1つのVLANに対してマルチキャスト配信ルータから番組を配信することで、特定の番組を常時マルチキャスト配信ルータに接続している受信装置へ配信する方式である。受信装置が視聴要求した番組が常時配信されている番組であった場合、マルチキャスト配信ルータから受信許可を得て、番組を視聴することができる。
【0004】
一方、個別VLAN方式は、受信装置毎に割り振られたVLANに対してマルチキャスト配信ルータで番組をコピーして配信する方式である。マルチキャスト配信ルータは、各々の受信装置からの視聴要求に応じて番組を配信し、視聴離脱要求に応じて、配信を停止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−016753号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】RFC3810 Multicast Listener Discovery Version 2 (MLDv2) for IPv6,http://www.ietf.org/rfc/rfc3810.txt
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の同報VLAN方式では、受信装置からマルチキャスト配信ルータに向けてIGMPv3(Internet Group Management Protocol version 3)、MLDv2(Multicast Listener Discovery version 2)等のプロトコルを用いて視聴要求を行う。マルチキャスト配信ルータでは、要求されたIPマルチキャストアドレスを持つパケットを受信装置に送信し、受信装置で視聴可能になる。そのため、地上デジタル放送のように多数の視聴者が同一番組を視聴する場合は、一斉に同報配信を実施することで常に必要帯域を使用するものの効率的な配信が可能である。しかし、同報配信を続ける場合、視聴していないユーザへも配信が行われていることになるので、視聴していない利用者にも影響があり、ネットワーク帯域の浪費に繋がる可能性がある。
【0008】
一方、上記の個別VLAN方式では、マルチキャスト配信ルータは、少数しか視聴していない番組に対しては個別にマルチキャスト配信ルータで番組をコピーして配信する。そのため、VoD(Video on Demand)のように視聴者が少ない場合は、最低限の帯域で配信できるが、視聴者の多い番組が放送される時間帯はネットワーク帯域を視聴者毎に消費するためネットワーク帯域の浪費に繋がる可能性がある。
【0009】
特に、映像配信事業者の増加や多チャンネル化により、マルチキャスト配信ルータ配下のネットワーク帯域を圧迫することが懸念される。
【0010】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、マルチキャスト配信ルータが番組の視聴状況に応じて配信方式を切り替えることで、ネットワーク帯域を有効に活用し、利用者に公平かつ高品質なネットワーク接続を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、本発明のマルチキャスト配信方法は、
送信装置と複数の受信装置とを有するマルチキャスト配信システムにおいて、該送信装置から番組を配信するためのマルチキャスト配信方法であって、
前記送信装置が、番組の視聴状況を管理する管理ステップと、
前記送信装置が、前記視聴状況に基づいて、前記送信装置と番組を視聴する受信装置のそれぞれとの間に個別に設定された個別VLANによる配信方式と、前記送信装置と前記複数の受信装置との間での同報配信用に設定された同報VLANによる配信方式とを切り替える切替ステップと、
を有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の送信装置は、
複数の受信装置に対して番組を配信する送信装置であって、
番組の視聴状況を管理する管理部と、
前記視聴状況に基づいて、当該送信装置と番組を視聴する受信装置のそれぞれとの間に個別に設定された個別VLANによる配信方式と、当該送信装置と前記複数の受信装置との間での同報配信用に設定された同報VLANによる配信方式とを切り替える切替部と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ネットワーク帯域を有効に活用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】同報VLAN方式と個別VLAN方式とを示す図
【図2】本発明の実施例に係るマルチキャスト配信システムを示す図
【図3】本発明の第1実施例に係る送信装置及び受信装置のブロック図
【図4】本発明の第1実施例に係るマルチキャスト配信方法のシーケンス図
【図5】本発明の第1実施例に係るマルチキャスト配信方法のフローチャート(個別VLANから同報VLANへの切り替え)
【図6】本発明の第1実施例に係るマルチキャスト配信方法のフローチャート(同報VLANから個別VLANへの切り替え)
【図7】本発明の第2実施例に係る送信装置、複製送信装置及び受信装置のブロック図
【図8】本発明の第2実施例に係るマルチキャスト配信方法のシーケンス図
【図9】本発明の第2実施例に係るマルチキャスト配信方法のフローチャート(個別VLANから同報VLANへの切り替え)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。
【0016】
図2は、本発明の実施例に係るマルチキャスト配信システムを示す図である。本発明の実施例では、マルチキャスト配信ルータのようなマルチキャストパケットを送信する送信装置10と、マルチキャストパケットを受信する複数の受信装置20〜20とが用いられる。本発明の実施例に関する各受信装置20〜20の構成は同じであるため、以下では受信装置20〜20を併せて受信装置20として記載する。なお、送信装置10と受信装置20との間に、光スプリッタのようなマルチキャストパケットを複製して送信する複製送信装置が存在してもよい。
【0017】
送信装置10と受信装置20との間には、送信装置10と受信装置20のそれぞれとの間に個別に設定された個別VLANと、送信装置10と受信装置20との間での同報配信用に設定された同報VLANとが設定されている。
【0018】
図1を参照して説明した通り、個別VLANは、送信装置10と各受信装置20との間にそれぞれ設定されており、個別VLANによるマルチキャスト配信を行う場合、送信装置10で番組をコピーして受信装置20に配信する。個別VLANでは、番組を視聴する受信装置の数が増えるほど必要な帯域が増加する。同報VLANは、送信装置10から受信装置20への同報配信用に設定された1つのVLANである。送信装置10は同報VLANに対して番組を配信することで、複数の受信装置20に同時に番組を配信できる。同報VLANでは、予め設定された同報VLANに対して番組を配信するため、番組を視聴する受信装置の数が増えても使用される帯域は増加しない。
【0019】
本発明の実施例では、送信装置10は、番組の視聴状況の増減に応じて、個別VLANによる配信方式と同報VLANによる配信方式とを動的に切り替える。以下に、この具体的な実施例について説明する。
【0020】
<第1実施例:システム構成>
本発明の第1実施例では、視聴者数(番組を視聴する受信装置数)に基づいて、個別VLANによる配信方式と同報VLANによる配信方式とを切り替える場合について説明する。例えば、送信装置10が1つの光スプリッタを介して複数の受信装置20に番組を配信している場合、視聴者数に応じて、個別VLANによる配信方式の方が効率的であるか同報VLANによる配信方式の方が効率的であるかを判断することができる。なお、複数の光スプリッタが用いられる場合でも、視聴者数に応じて配信方法が判断されてもよい。このように視聴者数に基づいて、送信装置10は、個別VLANによる配信方式と同報VLANによる配信方式とを切り替える。切り替えとなる契機は、送信装置10から定期送信するGeneral Queryに、配信方式の切り替えを示すフラグを付与することで実現される。また、受信装置20では、MLD Reportに配信方式の切り替えを示すフラグを付与することで実現される。
【0021】
図3は、本発明の第1実施例に係る送信装置10及び受信装置20のブロック図である。送信装置10は、IGMP及びMLDのようなマルチキャスト制御プロトコルを処理可能な装置であり、パケット送信部101と、パケット受信部103と、MLD抽出部105と、MLD制御部107と、マルチキャスト配信切替制御部109と、制御部111とを有する。受信装置20は、IGMP及びMLDのようなマルチキャスト制御プロトコルに従って番組を視聴可能な装置であり、パケット送信部201と、パケット受信部203と、インタフェース部205と、制御部207とを有する。
【0022】
送信装置10のパケット送信部101は、配信する番組のマルチキャストパケットを受信装置20に対して送信する。また、パケット送信部101は、定期的にGeneral Queryを受信装置20に送信する。General Queryとは、番組の配信を受信装置20に通知するためのメッセージであり、番組が配信される同報VLANのIDが付与される。
【0023】
パケット受信部103は、受信装置20からパケットを受信する。また、パケット受信部103は、マルチキャスト配信に対する視聴要求及び視聴離脱要求を受信する。例えば、パケット受信部103は、General Queryに対して受信装置20からMLD Reportを受信する。MLD Reportとは、受信装置20が番組を選択したことを示すメッセージである。
【0024】
MLD抽出部105は、受信したパケットからMLD Reportを抽出する。
【0025】
MLD制御部107は、MLD Reportから番組の視聴状況を管理する。MLD制御部107は、番組毎に視聴する受信装置の情報を管理する。例えば、番組の視聴状況は、番組を視聴する受信装置と配信方式(同報VLANによる配信であるか個別VLANによる配信であるか)とを対応付ける管理テーブルにより管理されてもよい。この管理テーブルには、同報VLANによる配信であるか個別VLANによる配信であるかを判別するために、受信装置のマルチキャストアドレスと個別VLAN情報とが記録されてもよい。この管理テーブルは、送信装置10がマルチキャスト配信を行う上で逐次更新される。更に、この管理テーブルには、受信装置が視聴している番組情報、受信装置が視聴している番組の送信元となるサーバのアドレス、配信方式等が記録されてもよい。
【0026】
マルチキャスト配信切替制御部109は、番組の視聴状況に基づいて、個別VLANによる配信方式と同報VLANによる配信方式とを切り替える。マルチキャスト配信切替制御部109は、視聴者数(番組を視聴する受信装置数)が所定の閾値を上回った場合、個別VLANによる配信方式から同報VLANによる配信方式に切り替える。マルチキャスト配信切替制御部109は、視聴者数が所定の閾値を下回った場合、同報VLANによる配信方式から個別VLANによる配信方式に切り替える。個別VLANから同報VLANに切り替えるときの閾値と、同報VLANから個別VLANに切り替えるときの閾値とは同じでもよく、異なってもよい。また、切り替えの条件として、一定時間、所定の閾値を上回ったか否か、一定時間、所定の閾値を下回ったか否かが判断されてもよい。
【0027】
制御部111は、マルチキャスト配信切替制御部109からの指示により、パケット送信部103に対してGeneral Queryを送信させる。個別VLANから同報VLANへの切り替え、同報VLANから個別VLANへの切り替えを示すために、General Queryにフラグが付与される。例えば、General Queryに付与されるフラグ0は、同報VLANから個別VLANに切り替えるために使用され、フラグ1は、個別VLANから同報VLANに切り替えるために使用される。General Queryが該当のフラグを含まない場合、現在視聴中の配信方式に従う。
【0028】
受信装置20のパケット送信部201は、送信装置10にパケットを送信する。ここでは、パケット送信部201は、マルチキャスト配信に対する視聴要求及び視聴離脱要求を送信する。例えば、パケット送信部201は、General Queryに対してMLD Reportを送信装置10に送信する。MLD Reportには、General Queryのフラグを確認したことを示すフラグが付与されてもよい。例えば、MLD Reportに付与されるフラグ3は、General Queryのフラグを確認した場合に使用される。フラグの付与されていないMLD Reportは、General Queryにより示される切り替えに応答していないものとする。
【0029】
パケット受信部203は、送信装置10から配信された番組のマルチキャストパケットを受信する。また、パケット受信部203は、送信装置10からGeneral Queryを受信する。
【0030】
インタフェース部205は、入出力装置とのインタフェースである。インタフェース部205に接続された入力装置から番組の選択、視聴要求、視聴離脱要求等を受け付ける。
【0031】
制御部207は、インタフェース部205を介して番組が選択された場合、パケット送信部201に対して視聴要求及び視聴離脱要求を送信させる。
【0032】
<第1実施例:マルチキャスト配信方法>
次に、本発明の第1実施例に係るマルチキャスト配信方法について説明する。図4は、本発明の第1実施例に係るマルチキャスト配信方法のシーケンス図である。
【0033】
受信装置20から送信装置10へ番組(ch1)の視聴要求が生じた場合、送信装置10は、受信装置20から番組を視聴するというメッセージ(MLD Report)を受信する(S101)。送信装置10は、高視聴率になるまで(視聴者数が所定の閾値を上回るまで)、個別VLANにより番組を配信する(S103)。
【0034】
送信装置10は、受信装置に配信している番組の視聴状況を管理テーブルに記録し、管理テーブルを一定時間毎に監視する。視聴者数が所定の閾値を上回ったことを検知した場合(S105)、同報VLANによる配信を開始し(S107)、定期送信するGeneral Queryに個別VLANから同報VLANへの切り替えを示すフラグ(例えば"1")と同報VLANのIDとを付与し、General Queryを受信装置20に送信する(S109)。この時点では、送信装置10は、個別VLANと同報VLANとの双方で番組を配信する。このように二重に番組を配信することにより、切り替えの際のパケットロスを防ぐ。受信装置20は、MLD ReportにGeneral Queryを確認したことを示すフラグ(例えば"3")を付与し、送信装置10に送信する(S111)。このフラグにより、送信装置10は、受信装置20が正しく切り替えたことを確認できる。送信装置10は、MLD Reportを受信することで、受信装置20への個別VLANによる配信を停止し、受信装置20は、同報VLANにより番組を受信する。このように、フラグを付与したGeneral Queryに対する応答であるフラグ付きのMLD Reportを受信した場合に同報VLANへの切り替えが完了する。受信している番組の視聴を離脱する場合、受信装置20はMLD Leaveを送信装置10に送信する。送信装置10は、低視聴率になるまで(視聴者数が所定の閾値を下回るまで)、同報VLANにより番組を配信する。
【0035】
送信装置10は、一定時間毎に番組の視聴状況を管理テーブルで監視し続ける。視聴者数が所定の閾値を下回ったことを検知した場合(S113)、定期送信するGeneral Queryに同報VLANから個別VLANへの切り替えを示すフラグ(例えば"0")と個別VLANのIDとを付与し受信装置20に送信するとともに、現在同報VLANで受信している受信装置に対して個別VLANによる配信を開始する(S115)。この時点では、送信装置10は、個別VLANと同報VLANとの双方で番組を配信する。このように二重に番組を配信することにより、スムーズな切り替えが実現できる。受信装置20は、フラグを付与したGeneral Queryを受信することで、個別VLANに切り替え、MLD ReportにGeneral Queryを確認したことを示すフラグ(例えば"0")を付与し、送信装置10に送信する(S117)。送信装置10は、MLD Reportを受信することで、受信装置が個別VLANにより番組を受信したことを確認する。同報VLAN配信による視聴者が存在しなくなった場合、送信装置10は、同報VLANによる配信を停止する。送信装置10は、高視聴率になるまで(視聴者数が所定の閾値を上回るまで)、個別VLANにより番組を配信する。
【0036】
次に、上記のマルチキャスト配信方法のより詳細な手順について説明する。図5は、本発明の第1実施例に係るマルチキャスト配信方法のフローチャート(個別VLANから同報VLANへの切り替え)である。
【0037】
まず、送信装置10は、受信装置20から番組(チャネル)を視聴するというメッセージ(MLD Report)を受信する(S201)。初めての番組に対する受信である場合(S203:YES)、送信装置10は、個別VLANにより番組を配信する(S205)。
【0038】
初めての番組に対する受信でない場合(S203:NO)、番組の視聴者数が所定の閾値を超えたか否かが判断される。番組の視聴者数が所定の閾値を超えていない場合(S207:NO)、送信装置10は、引き続き個別VLANにより番組を配信する(S205)。
【0039】
番組の視聴者数が所定の閾値を超えた場合(S207:YES)、送信装置10は、同報VLANによる番組の配信を開始する(S209)。送信装置10がGeneral Queryを送信するタイミングでない場合(S211:NO)、ステップS207に戻り、送信装置10は、番組の視聴者数が所定の閾値を超えたか否かを判断する。送信装置10がGeneral Queryを送信するタイミングである場合(S211:YES)、送信装置10は、個別VLANから同報VLANへの切り替えを示すフラグ(例えば"1")と同報VLANのIDとをGeneral Queryに付与して送信する(S213)。
【0040】
General Queryを確認したことを示すフラグ(例えば"3")を付与したMLD Reportを受信装置20から受信しなかった場合(S215:NO)、送信装置10は、引き続き個別VLANにより番組を配信する(S217)。一方、General Queryを確認したことを示すフラグ(例えば"3")を付与したMLD Reportを受信装置20から受信した場合(S215:YES)、送信装置10は、MLD Reportを受信した受信装置20への個別VLANによる配信を停止する(S219)。そして、送信装置10は、視聴状況を管理するテーブルにおいて、MLD Reportを受信した受信装置20に対する配信方式を同報VLANによる配信に変更する(S221)。
【0041】
図6は、本発明の第1実施例に係るマルチキャスト配信方法のフローチャート(同報VLANから個別VLANへの切り替え)である。
【0042】
送信装置10は、同報VLANにより番組を配信している間、同報VLAN配信による番組の視聴者数を管理する。一定時間、同報VLANによる番組の視聴者数が所定の閾値以下にならない場合(S301:NO)、送信装置10は、引き続き同報VLANにより番組を配信する(S303)。一定時間、同報VLANによる番組の視聴者数が所定の閾値以下になった場合であっても(S301:YES)、送信装置10がGeneral Queryを送信するタイミングでない場合(S305:NO)、ステップS301に戻り、送信装置10は、同報VLAN配信による番組の視聴者数を管理する。一定時間、同報VLANによる番組の視聴者数が所定の閾値以下になった場合(S301:YES)且つ送信装置10がGeneral Queryを送信するタイミングである場合(S305:YES)、送信装置10は、同報VLANから個別VLANへの切り替えを示すフラグ(例えば"0")と同報VLANのIDとをGeneral Queryに付与して送信する(S307)。
【0043】
General Queryを確認したことを示すフラグ(例えば"0")を付与したMLD Reportを受信装置20から受信しなかった場合(S309:NO)、送信装置10は、受信装置20に対して引き続き同報VLANにより番組を配信する(S311)。一方、General Queryを確認したことを示すフラグ(例えば"0")を付与したMLD Reportを受信装置20から受信した場合(S309:YES)、送信装置10は、MLD Reportを受信した受信装置20への個別VLANによる配信を開始する(S313)。そして、送信装置10は、視聴状況を管理するテーブルにおいて、MLD Reportを受信した受信装置20に対する配信方式を個別VLANによる配信に変更する(S315)。
【0044】
まだ同報VLAN配信による視聴者が存在する場合(S317:NO)、送信装置10は、引き続き同報VLAN配信により番組を配信する(S319)。同報VLAN配信による視聴者が存在しなくなった場合(S315:YES)、送信装置10は、同報VLANによる配信を停止する(S321)。
【0045】
なお、General Query及びMLD Reportのフラグの値、同報VLANのID等は単なる一例であり、他の値が用いられてもよい。
【0046】
<第2実施例:システム構成>
本発明の第2実施例では、個別VLANによる配信の使用帯域と同報VLANにより消費される帯域との比較に基づいて、個別VLANによる配信方式と同報VLANによる配信方式とを切り替える場合について説明する。例えば、送信装置10が複数(N台)の光スプリッタを介して複数(M台)の受信装置20に番組を配信している場合、個別VLANによる配信方式の方が効率的であるか同報VLANによる配信方式の方が効率的であるかを判断するためには、個別VLANによる配信の使用帯域を考慮する必要がある。なお、1つの光スプリッタが用いられる場合でも、使用帯域が考慮されてもよい。この使用帯域を考慮して、送信装置10は、個別VLANによる配信方式と同報VLANによる配信方式とを切り替える。なお、第2実施例では、送信装置10は、光スプリッタのような複製送信装置に対して配信方式を切り替える受信装置のリストを送信し、複製送信装置で同報VLAN及び個別VLANによる配信の許可/拒否を設定する。
【0047】
図7は、本発明の第2実施例に係る送信装置10、複製送信装置30及び受信装置20のブロック図である。送信装置10の構成は、図3の送信装置10に加えて、マルチキャスト配信リスト生成部113を有する。複製送信装置30は、パケット送受信部301と、制御部303と、複製処理部305と、配信リスト処理部307とを有する。受信装置20の構成は、図3の受信装置20と同じである。
【0048】
送信装置10のパケット送信部101、パケット受信部103、MLD抽出部105、MLD制御部107及び制御部111は、図3で説明した機能と同じ機能を有する。
【0049】
マルチキャスト配信切替制御部109は、番組の視聴状況に基づいて、個別VLANによる配信方式と同報VLANによる配信方式とを切り替える。MLD制御部107では、番組毎に視聴する受信装置の情報が管理テーブル等により管理されており、この管理テーブルにおける受信装置の情報と、1番組当たりが消費する帯域によって個別VLANによる配信の使用帯域が測定できる。すなわち、個別VLANによる配信の使用帯域は、{番組を1つの受信装置に配信する際に消費される帯域}×{当該番組を視聴する受信装置数}により求めることができる。一方、同報VLANにより消費される帯域は、同報VLAN設定時に送信装置10から複製送信装置30へ設定する情報から推定できる。マルチキャスト配信切替制御部109は、個別VLANによる配信の使用帯域が同報VLANにより消費される帯域を上回った場合、個別VLANによる配信方式から同報VLANによる配信方式に切り替える。マルチキャスト配信切替制御部109は、個別VLANによる配信の使用帯域が同報VLANにより消費される帯域を下回った場合、同報VLANによる配信方式から個別VLANによる配信方式に切り替える。個別VLANから同報VLANに切り替えるときの閾値と、同報VLANから個別VLANに切り替えるときの閾値とは同じでもよく、異なってもよい。また、切り替えの条件として、一定時間、所定の閾値を上回ったか否か、一定時間、所定の閾値を下回ったか否かが判断されてもよい。
【0050】
マルチキャスト配信リスト生成部113は、配信方式を切り替える受信装置20のリストを生成する。
【0051】
制御部111は、マルチキャスト配信切替制御部109からの指示により、パケット送信部103に対してGeneral Queryを送信させる。個別VLANから同報VLANへの切り替え、同報VLANから個別VLANへの切り替えを示すために、General Queryにフラグが付与される。例えば、General Queryに付与されるフラグ0は、同報VLANから個別VLANに切り替えるために使用され、フラグ2は、個別VLANから同報VLANに切り替えるために使用される。General Queryが該当のフラグを含まない場合、現在視聴中の配信方式に従う。また、制御部111は、パケット送信部103から複製送信装置30へ、配信方式を切り替える受信装置20のリストを送信させる。
【0052】
複製送信装置30のパケット送受信部301は、送信装置10から受信したパケットを受信装置20に送信し、受信装置20から受信したパケットを送信装置10に送信する。また、パケット送受信部301は、送信装置10から配信方式を切り替える受信装置20のリストを受信する。
【0053】
制御部303は、受信装置20に対して個別VLANによる配信方式の許可/拒否及び同報VLANによる配信方式の許可/拒否を設定する。送信装置10から受信装置20のリストを受信しない限り、制御部303は、同報VLANによる配信は拒否するものとする。
【0054】
複製処理部305は、接続された複数の受信装置20に対してマルチキャストパケットを送信するため、送信装置10から受信したマルチキャストパケットを複製する。
【0055】
配信リスト処理部307は、制御部303を介して配信方式を切り替える受信装置20のリストを取得して保持する。配信リスト処理部307は、送信装置10からの切り替えを通知するGeneral Queryに対して、このリストの中の受信装置20がMLD Reportを送信したか否かを判断する。受信装置20がMLD Reportを送信した場合、制御部303を介して同報VLAN及び個別VLANによる配信の許可/拒否を設定する。
【0056】
受信装置20のパケット送信部201、パケット受信部203、インタフェース部205及び制御部207は、図3で説明した機能と同じ機能を有する。
【0057】
<第2実施例:マルチキャスト配信方法>
次に、本発明の第2実施例に係るマルチキャスト配信方法について説明する。図8は、本発明の第2実施例に係るマルチキャスト配信方法のシーケンス図である。
【0058】
受信装置20から送信装置10へ番組(ch1)の視聴要求が生じた場合、送信装置10は、受信装置20から番組を視聴するというメッセージ(MLD Report)を受信する(S101)。送信装置10は、高視聴率になるまで(使用帯域が同報VLANにより消費される帯域を上回るまで)、個別VLANにより番組を配信する(S103)。
【0059】
送信装置10は、受信装置に配信している番組の視聴状況を管理テーブルに記録し、管理テーブルを一定時間毎に監視する。使用帯域が同報VLANにより消費される帯域を上回ったことを検知した場合(S105)、同報VLANによる配信を開始する(S107)。すなわち、個別VLANによる配信を残したまま同報VLANによる配信を開始する。複製送信装置30は、受信装置20のリストを受信しない限り、受信装置20への同報VLANによる配信を拒否するものとする。このため、送信装置10は、配信方式を切り替える受信装置20のリストを複製送信装置30に送信する(S108)。なお、このリストには、複製送信装置30に接続された受信装置のうち、個別VLAN方式で番組を視聴している受信装置20が含まれる。送信装置10は、定期送信するGeneral Queryに個別VLANから同報VLANへの切り替えを示すフラグ(例えば"2")と同報VLANのIDとを付与し、General Queryを受信装置20に送信する(S109)。この時点では、送信装置10は、個別VLANと同報VLANとの双方で番組を配信する。このように二重に番組を配信することにより、切り替えの際のパケットロスを防ぐ。受信装置20は、MLD ReportにGeneral Queryを確認したことを示すフラグ(例えば"3")を付与し、送信装置10に送信する(S111)。このフラグにより、送信装置10は、受信装置20が正しく切り替えたことを確認できる。複製送信装置30は、リストに含まれる受信装置20がGeneral Queryに対してMLD Reportを送信したことを検知することで、配信方式を切り替えることができると判断する。そして、複製送信装置30は、当該受信装置20に対する同報VLANによる番組の配信を許可し、個別VLANによる番組の配信を拒否する(S112)。なお、General Queryを受信する前に受信した同報VLANによる配信は、複製送信装置30のフィルタによって、視聴要求のない受信装置へは転送されないものとし、ステップS112においてフィルタの開閉が可能となるものとする。送信装置10は、MLD Reportを受信することで、受信装置20への個別VLANによる配信を停止し、受信装置20は、同報VLANにより番組を受信する。なお、条件を満たさない場合、送信装置10は、個別VLANのままで番組を配信する。このように、フラグを付与したGeneral Queryに対する応答であるフラグ付きのMLD Reportを受信した場合に同報VLANへの切り替えが完了する。受信している番組の視聴を離脱する場合、受信装置20はMLD Leaveを送信装置10に送信する。送信装置10は、低視聴率になるまで(使用帯域が同報VLANにより消費される帯域を下回るまで)、同報VLANにより番組を配信する。
【0060】
送信装置10は、一定時間毎に番組の視聴状況を管理テーブルで監視し続ける。使用帯域が同報VLANにより消費される帯域を下回ったことを検知した場合(S113)、定期送信するGeneral Queryに同報VLANから個別VLANへの切り替えを示すフラグ(例えば"0")と個別VLANのIDとを付与し受信装置20に送信するとともに、現在同報VLANで受信している受信装置に対して個別VLANによる配信を開始する(S115)。この時点では、送信装置10は、個別VLANと同報VLANとの双方で番組を配信する。このように二重に番組を配信することにより、スムーズな切り替えが実現できる。受信装置20は、フラグを付与したGeneral Queryを受信することで、個別VLANに切り替え、MLD ReportにGeneral Queryを確認したことを示すフラグ(例えば"0")を付与し、送信装置10に送信する(S117)。複製送信装置30は、リストに含まれる受信装置20がGeneral Queryに対してMLD Reportを送信したことを検知して、当該受信装置20に対する個別VLANによる番組の配信を許可し、同報VLANによる番組の配信を拒否する(S118)。送信装置10は、MLD Reportを受信することで、受信装置が個別VLANにより番組を受信したことを確認する。同報VLAN配信による視聴者が存在しなくなった場合、送信装置10は、同報VLANによる配信を停止する。送信装置10は、高視聴率になるまで(使用帯域が同報VLANにより消費される帯域を上回るまで)、個別VLANにより番組を配信する。
【0061】
次に、上記のマルチキャスト配信方法のより詳細な手順について説明する。図9は、本発明の第2実施例に係るマルチキャスト配信方法のフローチャート(個別VLANから同報VLANへの切り替え)である。
【0062】
まず、送信装置10は、受信装置20から番組(チャネル)を視聴するというメッセージ(MLD Report)を受信する(S401)。初めての番組に対する受信である場合(S403:YES)、送信装置10は、個別VLANにより番組を配信する(S405)。
【0063】
初めての番組に対する受信でない場合(S403:NO)、番組の使用帯域が同報VLANにより消費される帯域を超えたか否かが判断される。使用帯域が同報VLANにより消費される帯域を超えていない場合(S407:NO)、送信装置10は、引き続き個別VLANにより番組を配信する(S405)。
【0064】
使用帯域が同報VLANにより消費される帯域を超えた場合(S407:YES)、送信装置10は、同報VLANによる番組の配信を開始する(S409)。また、送信装置10は、個別VLAN方式で番組を視聴している受信装置20のリストを複製送信装置30に送信する(S411)。送信装置10がGeneral Queryを送信するタイミングである場合、送信装置10は、個別VLANから同報VLANへの切り替えを示すフラグ(例えば"2")と同報VLANのIDとをGeneral Queryに付与して送信する(S413)。
【0065】
General Queryを確認したことを示すフラグ(例えば"3")を付与したMLD Reportを受信装置20から受信しなかった場合(S415:NO)、送信装置10は、引き続き個別VLANにより番組を配信する(S417)。一方、General Queryを確認したことを示すフラグ(例えば"3")を付与したMLD Reportを受信装置20から受信した場合(S415:YES)、このMLD Reportを複製送信装置30で検知し、複製送信装置30は、当該受信装置20に対する同報VLANによる番組の配信を許可し、個別VLANによる番組の配信を拒否する(S419)。送信装置10は、MLD Reportを受信した受信装置20への個別VLANによる配信を停止する(S421)。そして、送信装置10は、視聴状況を管理するテーブルにおいて、MLD Reportを受信した受信装置20に対する配信方式を同報VLANによる配信に変更する(S423)。
【0066】
なお、同報VLANから個別VLANに切り替える場合も、図6と同様に実現可能である。具体的には、ステップS301において、一定時間、使用帯域が同報VLANにより消費される帯域以下であるかが判断される。また、ステップS313の前に、一方、General Queryを確認したことを示すフラグ(例えば"0")を付与したMLD Reportを受信装置20から受信した場合、このMLD Reportを複製送信装置30で検知し、複製送信装置30は、当該受信装置20に対する個別VLANによる番組の配信を許可し、同報VLANによる番組の配信を拒否する。
【0067】
なお、General Query及びMLD Reportのフラグの値、同報VLANのID等は単なる一例であり、他の値が用いられてもよい。
【0068】
説明の便宜上、本発明の実施例に係る送信装置、複製送信装置及び受信装置は機能的なブロック図を用いて説明しているが、本発明は、ハードウェア、ソフトウェア又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。また、2以上の実施例の特徴が必要に応じて組み合わせて使用されてもよい。
【0069】
例えば、第1実施例では視聴者数に応じた切り替えの際に複製送信装置は用いられないが、第2実施例と同様にして視聴者数に応じて送信装置がリストを複製送信装置に送信してもよい。また、第1実施例では視聴者数が考慮されるが、第2実施例と同様に、第1実施例においても使用帯域が考慮されてもよい。同様に、第2実施例では使用帯域が考慮されるが、第1実施例と同様に、第2実施例においても視聴者数が考慮されてもよい。
【0070】
<実施例の効果>
以上のように、本発明の実施例によれば、番組の視聴状況に応じて配信方式を切り替えることで、ネットワーク帯域を有効に活用することが可能になり、利用者に公平かつ高品質なネットワーク接続を提供することが可能になる。送信装置は、同報配信による一斉配信の効果と個別配信における最低限のネットワーク帯域での配信を保証する効果とを視聴状況から算出し、最適なネットワーク帯域でのマルチキャスト配信を実現することが可能になる。その結果、過剰なネットワーク帯域の確保及び浪費を抑制することが可能になる。
【0071】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は、上記の実施例に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々の変更・応用が可能である。
【符号の説明】
【0072】
10 送信装置
101 パケット送信部
103 パケット受信部
105 MLD抽出部
107 MLD制御部
109 マルチキャスト配信切替制御部
111 制御部
113 マルチキャスト配信リスト生成部
20 受信装置
201 パケット送信部
203 パケット受信部
205 インタフェース部
207 制御部
30 複製送信装置
301 パケット送受信部
303 制御部
305 複製処理部
307 配信リスト処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信装置と複数の受信装置とを有するマルチキャスト配信システムにおいて、該送信装置から番組を配信するためのマルチキャスト配信方法であって、
前記送信装置が、番組の視聴状況を管理する管理ステップと、
前記送信装置が、前記視聴状況に基づいて、前記送信装置と番組を視聴する受信装置のそれぞれとの間に個別に設定された個別VLANによる配信方式と、前記送信装置と前記複数の受信装置との間での同報配信用に設定された同報VLANによる配信方式とを切り替える切替ステップと、
を有するマルチキャスト配信方法。
【請求項2】
前記切替ステップは、
番組を視聴する受信装置数が所定の第1の閾値を上回った場合又は番組を1つの受信装置に配信する際に消費される帯域に当該番組を視聴する受信装置数を乗算して計算される使用帯域が同報VLANにより消費される帯域を上回った場合、個別VLANによる配信方式から同報VLANによる配信方式に切り替えるステップと、
前記受信装置数が所定の第2の閾値を下回った場合又は前記使用帯域が同報VLANにより消費される帯域を下回った場合、同報VLANによる配信方式から個別VLANによる配信方式に切り替えるステップと、
を有する、請求項1に記載のマルチキャスト配信方法。
【請求項3】
前記送信装置が複数の複製送信装置を介して番組を配信する場合、
前記切替ステップは、
前記送信装置が、前記使用帯域が同報VLANにより消費される帯域を上回った場合、番組を視聴する受信装置のリストを前記複数の複製送信装置に送信するステップと、
前記複数の複製送信装置が、前記リストに基づいて、同報VLANによる受信装置への番組の配信を許可するステップと、
を有する、請求項2に記載のマルチキャスト配信方法。
【請求項4】
前記切替ステップは、
個別VLANによる配信方式から同報VLANによる配信方式に切り替えるために、
前記送信装置が、同報VLANによる番組の配信を開始するステップと、
前記送信装置が、同報VLANによる番組の配信を通知するためのクエリを送信するステップと、
前記送信装置が、番組を視聴する受信装置からクエリに対する応答を受信した場合、当該受信装置への個別VLANによる番組の配信を停止するステップと、
を有する、請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載のマルチキャスト配信方法。
【請求項5】
複数の受信装置に対して番組を配信する送信装置であって、
番組の視聴状況を管理する管理部と、
前記視聴状況に基づいて、当該送信装置と番組を視聴する受信装置のそれぞれとの間に個別に設定された個別VLANによる配信方式と、当該送信装置と前記複数の受信装置との間での同報配信用に設定された同報VLANによる配信方式とを切り替える切替部と、
を有する送信装置。
【請求項6】
前記切替部は、
番組を視聴する受信装置数が所定の第1の閾値を上回った場合又は番組を1つの受信装置に配信する際に消費される帯域に当該番組を視聴する受信装置数を乗算して計算される使用帯域が同報VLANにより消費される帯域を上回った場合、個別VLANによる配信方式から同報VLANによる配信方式に切り替え、
前記受信装置数が所定の第2の閾値を下回った場合又は前記使用帯域が同報VLANにより消費される帯域を下回った場合、同報VLANによる配信方式から個別VLANによる配信方式に切り替える、請求項5に記載の送信装置。
【請求項7】
前記送信装置が複数の複製送信装置を介して番組を配信する場合、
前記切替部は、
前記使用帯域が同報VLANにより消費される帯域を上回った場合、番組を視聴する受信装置のリストを前記複数の複製送信装置に送信することにより、前記複数の複製送信装置に対して、前記リストに基づく同報VLANによる受信装置への番組の配信を行わせる、請求項6に記載の送信装置。
【請求項8】
前記切替部は、
個別VLANによる配信方式から同報VLANによる配信方式に切り替えるために、
同報VLANによる番組の配信を開始し、
同報VLANによる番組の配信を通知するためのクエリを送信し、
番組を視聴する受信装置からクエリに対する応答を受信した場合、当該受信装置への個別VLANによる番組の配信を停止する、請求項5乃至7のうちいずれか1項に記載の送信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−46175(P2013−46175A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181955(P2011−181955)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】