説明

マルチコアインターフェイスの製造方法及びマルチコアインターフェイス

【課題】マルチコアファイバのコア間隔が40μm以下である場合にも対応することができ、光損失を抑制でき、かつ、複数本の光ファイバに対して均一な加工が可能なマルチコアインターフェイスの製造方法及びマルチコアインターフェイスを提供する。
【解決手段】光ファイバ7の先端部の被覆層2cを除去すると共にエッチング液Sに浸漬し、光ファイバ7を所定の速度で引き上げつつエッチング加工を行うことで、先端先細でかつその先端の外径がマルチコアファイバ10のコア間隔と等しいテーパ部8を形成し、その後、光ファイバ7をエッチング液Sから一気に引き上げることで、テーパ部8の先端側に、マルチコアファイバ10のコア間隔と外径が等しく、かつ外径が一定であるストレート部9を形成して加工光ファイバ2を作製し、作製した複数の加工光ファイバ2の先端部を束ねてフェルール3の貫通孔4に挿入した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチコアファイバの端部に接続され、複数のコアに個別に光を入射する、あるいは複数のコアを伝搬する光を個別に取り出すためのマルチコアインターフェイスの製造方法及びマルチコアインターフェイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の伝送容量の増大に伴い、空間分割多重方式(Space Division Multiplexing;SDM)やモード分割多重方式(Mode Division Multiplexing;MDM)を用いた光通信の研究開発が進められており、従来用いられている波長分割多重方式(Wavelength Division Multiplexing;WDM)等と組み合わせることにより、光通信の伝送容量を飛躍的に向上させる試みがなされてきている。
【0003】
空間分割多重方式では、光の伝送経路を複数用意する必要がある。この空間分割多重方式に用いる光ケーブルとしては、例えば、多数の光ファイバを束ねて一本の光ケーブルとしたものが考えられる。しかし、このような光ケーブルはコストが高く、また光ケーブル全体の外径が大きいために、静圧の高い海底に敷設される海底光ケーブルとしては利用できないという問題がある。
【0004】
そこで、共通のクラッドに複数のコアを形成したマルチコアファイバ(Multi-Core Fiber;MCF)が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0005】
マルチコアファイバでは、共通のクラッドに複数のコアを形成するため、複数の光ファイバを束ねて1本の光ケーブルとする場合と比較して低コストであり、また、光ケーブル全体の外径を小さくできるため、静圧の高い海底においても利用可能となる。
【0006】
このようなマルチコアファイバを用いて空間分割多重方式を実現し、さらに、各コアを伝搬する光信号に波長分割多重方式等を適用することで、伝送容量のさらなる向上を図ることが可能となる。
【0007】
ところで、マルチコアファイバを用いたマルチコア伝送システムでは、送信器からマルチコアファイバへ、またマルチコアファイバから受信器へのファンアウト機能を有する光機能部品が必要になってくる。
【0008】
つまり、マルチコアファイバを用いて空間分割多重方式を実現しようとすると、マルチコアファイバの複数のコアに個別に光を入射する、あるいは複数のコアを伝搬する光を個別に取り出すための光機能部品が必要になってくる。このような光機能部品をマルチコアインターフェイス(Multi-Core Interface;MCI)と呼称する。
【0009】
特に、長距離伝送用の光ケーブルにマルチコアファイバを用いる場合、伝送路の途中に光増幅器(中継器)を挿入する必要があるが、複数のコアを伝搬する光を一括して増幅する光増幅器を実現することは困難であり、実現したとしても非常に高価なものとなってしまう。よって、マルチコアファイバの複数のコアを伝搬する光を取り出して個別にEDFA(Erbium Doped Fiber Amplifier)などの光増幅器に入力し、各光増幅器で増幅された光を再び複数のコアに個別に入射するマルチコアインターフェイスが必要になる。しかし、現在の光ファイバカプラなどでは、マルチコアファイバに対応することはできず、マルチコアインターフェイスとして用いることができない。
【0010】
さらに、海底光ケーブルにマルチコアファイバを用いる場合、海底における高い静圧に耐えるため、マルチコアファイバの径をなるべく小さくすることが要求される。マルチコアファイバの径は、径を小さくするほど曲げによる破断を抑制できることからも、なるべく小さくすることが望ましい。よって、このような径の小さいマルチコアファイバに対応可能なマルチコアインターフェイスが望まれる。
【0011】
そこで、本発明者らは、クラッドの外径がマルチコアファイバのコア間隔と等しく形成された複数の細径光ファイバを使用し、複数の細径光ファイバの先端部を束ねてフェルールに挿入した構造のマルチコアインターフェイスを提案中である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平5−341147号公報
【特許文献2】特開2010−55028号公報
【特許文献3】特開2005−134622号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、上述の提案したマルチコアインターフェイスでは、接続対象のマルチコアファイバのコア間隔が40μm以下である場合、対応することが困難であるという問題がある。クラッドの外径が40μm以下でかつクラッドの外径が均一な細径光ファイバを製造することは技術的に困難であり、クラッドの外形の誤差に起因するコアの位置ずれにより接続部での光損失が大きくなってしまうためである。
【0014】
また、上述の提案したマルチコアインターフェイスでは、非常に細い細径光ファイバを用いるため、側圧などの影響でマイクロベンドに起因した伝送損失が大きくなってしまうという問題もある。
【0015】
そこで本発明者らは、製造の容易なクラッドの外径が125μmの一般的な光ファイバを用い、光ファイバの先端部を先細に加工することで、光ファイバの先端部のクラッドの外径を、接続対象のマルチコアファイバのコア間隔と一致させることを考えた。
【0016】
光ファイバの先端部を先細に加工する技術として、例えば特許文献3がある。
【0017】
特許文献3では、回転する研削板に光ファイバの先端を接触させることにより、光ファイバの先端を削り落として先端先細の加工光ファイバを複数本作製し、作製した複数本の加工光ファイバの出射端部を集合させた光ファイババンドルが開示されている。
【0018】
しかしながら、特許文献3の光ファイババンドルでは、図5(a)に示すように、出射端部における各加工光ファイバ51のコア52の光軸が、互いに平行とはならない。よって、この光ファイババンドル50をマルチコアインターフェイスとしてマルチコアファイバにそのまま接続することはできない。
【0019】
また、マルチコアインターフェイスとして用いる場合、各加工光ファイバ51の先端部(出射端部)をフェルールに挿入し、研磨加工を施して端面を一致させる必要があるが、図5(a)の光ファイババンドル50に研磨加工を施すと、図5(b)に示すように、コア52が斜めの状態で研磨がなされるので、端面におけるコア52のコア径が変化してMFD(モードフィールド径)が変化してしまい、接続部での光損失が大きくなってしまうという問題が生じる。さらに、研磨深さが変化するとコア52同士の間隔が変化してしまい、接続対象のマルチコアファイバのコアに対する位置ずれが生じて接続部での光損失が大きくなってしまうという問題もある。
【0020】
さらに、特許文献3の研削加工は、光ファイバ1本1本に対して行う必要があるので、複数本の光ファイバに均一な加工を施すことが困難であり、量産が困難であるという問題もある。
【0021】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、マルチコアファイバのコア間隔が40μm以下である場合にも対応することができ、光損失を抑制でき、かつ、複数本の光ファイバに対して均一な加工が可能なマルチコアインターフェイスの製造方法及びマルチコアインターフェイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、複数のコアと該複数のコアの周囲を覆う共通のクラッドとを有し、前記複数のコアが三角格子を形成するよう等間隔に形成されたマルチコアファイバの端部に接続され、前記複数のコアに個別に光を入射する、あるいは前記複数のコアを伝搬する光を個別に取り出すためのマルチコアインターフェイスの製造方法であって、光ファイバの先端部の被覆層を除去すると共に、当該被覆層を除去した前記光ファイバの先端部をエッチング液に浸漬し、前記光ファイバを所定の速度で引き上げつつエッチング加工を行うことで、先端先細でかつその先端の外径が前記マルチコアファイバのコア間隔と等しいテーパ部を形成し、その後、前記光ファイバを前記エッチング液から一気に引き上げることで、前記テーパ部の先端側に、前記マルチコアファイバのコア間隔と外径が等しく、かつ外径が一定であるストレート部を形成して加工光ファイバを作製し、作製した複数の前記加工光ファイバの先端部を束ねてフェルールの貫通孔に挿入し、束ねた前記複数の加工光ファイバの端面と、前記フェルールの端面とを研磨加工により一致させ、前記複数の加工光ファイバを前記フェルールに固定するマルチコアインターフェイスの製造方法である。
【0023】
複数の前記光ファイバに対して同時に前記エッチング加工を行い、複数の前記加工光ファイバを一括して作製してもよい。
【0024】
前記テーパ部は、その傾斜角度が1°未満に形成されるとよい。
【0025】
前記光ファイバとして、クラッドの外径が125μmであるものを用いてもよい。
【0026】
また本発明は、複数のコアと該複数のコアの周囲を覆う共通のクラッドとを有し、前記複数のコアが三角格子を形成するよう等間隔に形成されたマルチコアファイバの端部に接続され、前記複数のコアに個別に光を入射する、あるいは前記複数のコアを伝搬する光を個別に取り出すためのマルチコアインターフェイスであって、光ファイバの先端部の被覆層を除去すると共に、当該被覆層を除去した前記光ファイバの先端部に、先端先細でかつその先端の外径が前記マルチコアファイバのコア間隔と等しいテーパ部を形成し、前記テーパ部の先端側に、前記マルチコアファイバのコア間隔と外径が等しく、かつ外径が一定であるストレート部を形成した複数の加工光ファイバと、該複数の加工光ファイバを挿入する貫通孔が形成されたフェルールと、を有し、前記複数の加工光ファイバの先端部を束ねて前記フェルールの前記貫通孔に挿入し、束ねた前記複数の加工光ファイバの端面と、前記フェルールの端面とを研磨加工により一致させ、前記複数の加工光ファイバを前記フェルールに固定したマルチコアインターフェイスである。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、マルチコアファイバのコア間隔が40μm以下である場合にも対応することができ、光損失を抑制でき、かつ、複数本の光ファイバに対して均一な加工が可能なマルチコアインターフェイスの製造方法及びマルチコアインターフェイスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施の形態に係るマルチコアインターフェイスを示す図であり、(a)は側断面図、(b)はその1B−1B線断面図、(c)は加工光ファイバの側断面図、(d)は複数本の加工光ファイバを束ねた際の各加工光ファイバの先端部の拡大断面図である。
【図2】(a)は接続対象となるマルチコアファイバの横断面図、(b)はマルチコアファイバにマルチコアインターフェイスを接続したときの側面図である。
【図3】(a)〜(c)は、本発明の一実施の形態に係るマルチコアインターフェイスの製造方法を説明する図である。
【図4】図1のマルチコアインターフェイスを用いたマルチコア伝送システムの概略構成図である。
【図5】(a),(b)は、従来の光ファイババンドルをマルチコアインターフェイスとして用いた場合の問題点を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
【0030】
まず、本実施の形態に係るマルチコアインターフェイスの製造方法で製造するマルチコアインターフェイスについて説明する。
【0031】
図1は、本実施の形態に係るマルチコアインターフェイスを示す図であり、(a)は側断面図、(b)はその1B−1B線断面図、(c)は加工光ファイバの側断面図、(d)は複数本の加工光ファイバを束ねた際の各加工光ファイバの先端部の拡大断面図である。また、図2(a)は接続対象となるマルチコアファイバの横断面図、図2(b)はマルチコアファイバにマルチコアインターフェイスを接続したときの側面図である。
【0032】
図1,2に示すように、マルチコアインターフェイス1は、マルチコアファイバ10の端部に接続され、マルチコアファイバ10の複数のコア11に個別に光を入射する、あるいは複数のコア11を伝搬する光を個別に取り出すためのものである。
【0033】
マルチコアファイバ10は、図2(a)に示すように、複数のコア11と、複数のコア11の周囲を覆う共通のクラッド12とを有し、複数のコア11が三角格子を形成するよう等間隔に形成されたものである。ここでは、クラッド12の中心に1つのコア11を形成し、かつ、そのコア11の中心を軸とした同軸円上に中心が位置するように6つのコア11を等間隔で形成したマルチコアファイバ10を用いる場合を説明する。これら7つのコア11は、隣り合うコア11の間隔(コア間隔)d1が全て等しくなるように形成されている。マルチコアファイバ10のクラッド径D1は、例えば約125μmであり、コア間隔d1は、例えば約42μmである。
【0034】
マルチコアインターフェイス1は、マルチコアファイバ10の7つのコア11に対応した7本の加工光ファイバ2と、加工光ファイバ2を挿入する貫通孔4が形成されたフェルール3と、を有している。なお、ここでは、マルチコアファイバ10の7つのコア11に対応して7本の加工光ファイバ2を用いる場合を説明するが、加工光ファイバ2の本数は、マルチコアファイバ10のコア11の数と同じ本数とする。
【0035】
本実施の形態では、加工光ファイバ2は、1つのコア2aと、コア2aの周囲を覆うクラッド2bと、クラッド2bを覆う被覆層2cとを有し、クラッド2bの外径が125μmである一般的な光ファイバ7を用いて作製される。クラッド2bの外径が125μmである光ファイバ7は、製造が容易で低コストであり、また細径光ファイバと比較してクラッド2bの外径を均一に製造することが可能である。なお、クラッド2bの外径は、125μmに限らず、側圧などの影響でマイクロベンドに起因した伝送損失が許容範囲よりも大きくならず、また均一に製造可能な外径であればよく、80〜125μm程度であればよい。
【0036】
加工光ファイバ2に用いる光ファイバ7としては、そのコア2aが、光結合されるマルチコアファイバ10のコア径と略同じコア径に形成されたものを用いることが望ましい。ここでは、マルチコアファイバ10の7つのコア11を全て同じコア径とし、7本の加工光ファイバ2に用いる光ファイバ7のコア2aも全て同じコア径とする場合を説明するが、例えば、マルチコアファイバ10のコア11が異なるコア径に形成されている場合は、光結合されるマルチコアファイバ10のコア11のコア径と略等しくなるように、各加工光ファイバ2に用いる光ファイバ7のコア径を設定するとよい。
【0037】
加工光ファイバ2は、光ファイバ7の先端部の被覆層2cを除去すると共に、当該被覆層2cを除去した光ファイバ7の先端部に、先端先細でかつその先端の外径がマルチコアファイバ10のコア間隔d1と等しいテーパ部8を形成し、テーパ部8の先端側に、マルチコアファイバ10のコア間隔d1と外径d2が等しく、かつ外径d2が一定であるストレート部9を形成したものである。加工光ファイバ2を作製する方法については後述する。
【0038】
加工光ファイバ2では、光ファイバ7の先端部にテーパ部8とストレート部9を形成しているが、これらテーパ部8とストレート部9では、クラッド2bの外径が変化するのみで、コア2aのコア径は変化しないように形成されている。
【0039】
マルチコアインターフェイス1は、各加工光ファイバ2の先端部を束ねてフェルール3の貫通孔4に挿入し、束ねた各加工光ファイバ2の端面(ストレート部9の先端面)と、フェルール3の端面とを研磨加工により一致させ、各加工光ファイバ2をフェルール3に固定してなる。
【0040】
各加工光ファイバ2の先端部を束ねる際には、図1(d)に示すように、テーパ部8の表面同士が互いに沿うように(束ねたときの全体の径が先端側に向けて徐々に縮径するように)各加工光ファイバ2を束ねる。すると、外側に配置された加工光ファイバ2のストレート部9がその基端部で若干屈曲して、中心に配置された加工光ファイバ2のストレート部9に寄り添い、各加工光ファイバ2のストレート部9が平行に配置される。その結果、ストレート部9のコア2aの光軸は、互いに平行になる。
【0041】
このとき、ストレート部9の基端部での屈曲が大きくなると、ストレート部9が破損してしまう場合があるため、テーパ部8の傾斜角度はなるべく小さくすることが望ましく、1°未満とすることが望ましい。換言すれば、加工光ファイバ2の半径方向(図1(c)の左右方向)に対するテーパ部8の角度θは、89°<θ<90°とすることが望ましい。この場合、例えば、光ファイバ7のクラッド2bの外径を125μm、ストレート部9の外径d2を20〜60μmとすると、テーパ部8の長さL1は3010μm以上となる。なお、図1(c)や図1(d)では、理解しやすくするために、テーパ部8の傾斜角度を実際よりも大きく、テーパ部8の長さL1を実際よりも短く描いている。
【0042】
ストレート部9の長さL2は、研磨加工の研磨深さ以上であればよく、30μm以上(例えば100μm)とすればよい。
【0043】
また、7本の加工光ファイバ2を束ねたときの先端部(ストレート部9)の外径D2は、マルチコアファイバ10のクラッド径D1と略同じとなるようにされる。ストレート部9の外径d2を約42μmとした場合、7本の加工光ファイバ2を束ねたときの先端部の外径D2は、約126μm(≒125μm)となる。
【0044】
フェルール3の貫通孔4は、断面視で円形状に形成されると共に、各加工光ファイバ2を貫通孔4に挿入した際に各加工光ファイバ2に沿うように、先端に向かって徐々に縮径するテーパ状に形成される。貫通孔4の先端部(ストレート部9を収容する部分)の径は、束ねたストレート部9全体の外径D2と略同じに形成される。フェルール3としては、どのような材質のものを用いてもよく、例えば、金属やガラス、あるいは樹脂からなるものを用いてもよい。
【0045】
貫通孔4の加工光ファイバ2の挿入側には、各加工光ファイバ2の被覆層2cを有する部分を収容するための凹溝5が形成され、フェルール3は、各加工光ファイバ2の先端から、被覆層2cを有する部分までを覆うように形成される。本実施の形態では、一定の径の凹溝5cを形成したが、凹溝5cを先端側に向かって徐々に縮径するテーパ状に形成してもよい。
【0046】
貫通孔4および凹溝5には、接着剤6が充填され、各加工光ファイバ2とフェルール3とを接着固定するようにされる。接着剤6としては、例えば、熱硬化性樹脂、常温硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂などを用いることができる。
【0047】
マルチコアファイバ10の端部にマルチコアインターフェイス1を接続する際には、図2(b)に示すように、マルチコアファイバ10の端部にマルチコアファイバ用フェルール13を設け、そのマルチコアファイバ用フェルール13の端面とマルチコアインターフェイス1のフェルール3の端面とを突き合わせて、マルチコアファイバ10の各コア11と各加工光ファイバ2のコア2aとを光結合させるようにすればよい。このとき、両フェルール13,3間には、コア11,2aと同等の屈折率を有する屈折率整合材を介在させ、接続部における光損失を低減させることが望ましい。
【0048】
次に、本実施の形態に係るマルチコアインターフェイスの製造方法を説明する。
【0049】
本実施の形態に係るマルチコアインターフェイスの製造方法では、まず、光ファイバ7をフッ酸(HF)によりエッチングすることにより、加工光ファイバ2を作製する。光ファイバ7を引き上げながらエッチング加工を行うことにより、光ファイバ7の先端に近い部分ほどエッチング液中に滞在している時間が長くなり、よりエッチングされることとなり、クラッド2bの外形をテーパ状に形成することができる。
【0050】
具体的には、図3(a)に示すように、光ファイバ7の先端部の被覆層2cを除去すると共に、当該被覆層2cを除去した光ファイバ7の先端部をエッチング液(ここではフッ酸)Sに浸漬する。このときエッチング液Sに浸漬する光ファイバ7の長さは、後述する研磨工程での研磨やエッチング量等を考慮して、形成するテーパ部8の長さL1とストレート部9の長さL2の和よりも長くする。
【0051】
その後、図3(b)に示すように、光ファイバ7を所定の速度v1で引き上げつつエッチング加工を行うことで、先端先細でかつその先端の外径がマルチコアファイバ10のコア間隔d1と等しいテーパ部8を形成する。光ファイバ7を引き上げる速度v1は、エッチング速度や所望するテーパ部8の傾斜角度等に応じて、適宜設定すればよい。このときの引き上げ時間t1は、L1/v1となる。
【0052】
テーパ部8を形成した後、図3(c)に示すように、光ファイバ7をエッチング液Sから一気に引き上げることで、テーパ部8の先端側に、マルチコアファイバ10のコア間隔d1と外径d2が等しく、かつ外径d2が一定であるストレート部9を形成する。これにより、加工光ファイバ2が得られる。このとき光ファイバ7をエッチング液Sから引き上げる際の速度v2は、上述の速度v1よりも大きくし、なるべく素早く光ファイバ7をエッチング液Sから引き上げて、ストレート部9でのエッチング量を略同じとすることが望ましい。
【0053】
なお、ここでは加工光ファイバ2を1本作製する場合を説明したが、実際には、複数の光ファイバ7に対して同時にエッチング加工を行い、複数の加工光ファイバ2を一括して作製することが望ましい。これにより、同一の条件で均一な加工が施された(つまり均一なテーパ部8とストレート部9が形成された)加工光ファイバ2を作製することができ、また、複数本の加工光ファイバ2を同時に作製して量産性を向上させることが可能となる。
【0054】
加工光ファイバ2を作製した後、作製した各加工光ファイバ2の先端部を束ねてフェルール3の貫通孔4に挿入し、束ねた各加工光ファイバ2の端面と、フェルール3の端面とを研磨加工により一致させ、各加工光ファイバ2をフェルール3に固定する。
【0055】
このとき、加工光ファイバ2を貫通孔4に挿入しやすくするため、加工光ファイバ2を貫通孔4に挿入するに先立ち、束ねた加工光ファイバ2の先端部に超音波振動を加えて一体化し、一体化した加工光ファイバ2を貫通孔4に挿入するようにしてもよい。
【0056】
また、研磨加工を行う際には、束ねた各加工光ファイバ2の先端部(ストレート部9)をフェルール3の端面から若干突出させた状態で各加工光ファイバ2とフェルール3とを接着固定した後、突出部に研磨加工を施して、各加工光ファイバ2の端面をフェルール3の端面と一致させるとよい。以上により、マルチコアインターフェイス1が得られる。
【0057】
次に、本発明のマルチコアインターフェイス1を用いたマルチコア伝送システムについて説明する。ここでは、空間分割多重方式と波長分割多重方式を併用したマルチコア伝送システムについて説明する。
【0058】
図3に示すように、マルチコア伝送システム21は、送信器22と、光増幅器としてのEDFA23a,23bと、受信器24と、を備えており、送信器22とEDFA23aとを、マルチコアファイバ10aとマルチコア分散補償ファイバ(MC−DCF(Multi Core Dispersion Compensating Fiber))25とを介して接続し、かつ、EDFA23aと受信器24の前段に設置されたEDFA23bとを、マルチコアファイバ10bを介して接続したものである。マルチコアファイバ10aとマルチコア分散補償ファイバ25とは、融着接続またはコネクタ接続により接続されている。
【0059】
送信器22とマルチコアファイバ10aとは、マルチコアインターフェイス1aを介して接続されており、マルチコア分散補償ファイバ25とEDFA23aとは、マルチコアインターフェイス1bを介して接続されている。また、EDFA23aとマルチコアファイバ10bとは、マルチコアインターフェイス1cを介して接続されており、マルチコアファイバ10bと受信器24の前段に設置されたEDFA23bとは、マルチコアインターフェイス1dを介して接続されている。これらマルチコアインターフェイス1a〜1dは、全て本発明のマルチコアインターフェイスである。
【0060】
送信器22は、異なる波長の光を発光するn個のLD(Laser Diode)22aと、その各LD22aからの光を合波するAWG(Arrayed Waveguide Grating;アレイ導波路回折格子)22bとを有する送信部22cを複数備えている。なお、図3では、図の簡略化のため、送信部22cの数を3つのみ記載しているが、送信部22cの数は、マルチコアファイバ10a、10bのコア11と同数とされる。
【0061】
各送信部22cのAWG22bから伸びる光ファイバは、マルチコアインターフェイス1aの加工光ファイバ2と融着接続またはコネクタ接続により接続される。これにより、送信器22の各送信部22cは、マルチコアインターフェイス1aを介して、マルチコアファイバ10aの各コア11とそれぞれ光結合される。
【0062】
なお、本発明においては、加工光ファイバ2にクラッド径125μmの一般的な光ファイバ7を用いているため、加工光ファイバ2とAWG22bから伸びる光ファイバ(クラッド径125μmの一般的な光ファイバ)との融着接続が容易である。例えば、クラッド径40μmの細径光ファイバとクラッド径125μmの一般的な光ファイバとを低損失で接続することは技術的に非常に困難であり、クラッド径40μmの細径光ファイバをクラッド径80μmの光ファイバに接続し、そのクラッド径80μmの光ファイバをクラッド径125μmの光ファイバに接続する、というように非常に手間がかかってしまう。
【0063】
本発明では、細径光ファイバを用いておらず、細径のストレート部9からテーパ部8を経てクラッド径125μmとなる加工光ファイバ2を用いているため、上述のようなクラッド径が異なる光ファイバの接続を介する必要がなく、接続部で発生する光損失を大幅に改善することが可能である。
【0064】
マルチコアインターフェイス1bの各加工光ファイバ2は、EDFA23aの入力側から伸びる光ファイバと融着接続またはコネクタ接続により接続される。これにより、マルチコア分散補償ファイバ25の各コアは、マルチコアインターフェイス1bを介して、各EDFA23aと光結合される。なお、マルチコア分散補償ファイバ25のコア径は、一般に、通常のマルチコアファイバ10a,10bのコア径よりも小さくされるため、マルチコアインターフェイス1bの各加工光ファイバ2として、コア径の小さい光ファイバ7を用いたものを用いることが望ましい。
【0065】
EDFA23aの出力側から伸びる光ファイバは、マルチコアインターフェイス1cの加工光ファイバ2と融着接続またはコネクタ接続により接続される。これにより、各EDFA23aは、マルチコアインターフェイス1cを介して、マルチコアファイバ10bの各コア11と光結合される。
【0066】
マルチコアインターフェイス1dの各加工光ファイバ2は、EDFA23bの入力側から伸びる光ファイバと融着接続またはコネクタ接続により接続される。これにより、マルチコアファイバ10bの各コア11は、マルチコアインターフェイス1dを介して、各EDFA23bと光結合される。
【0067】
受信器24は、EDFA23bから出力された光を波長ごとに分波するAWG24bと、AWG24bで分波された光を受光するn個のPD(Photo Diode)24aとを有する受信部24cを複数備えている。各受信部24cは、光ファイバ等を介してEDFA23bと光学的に接続されている。なお、図3では、図の簡略化のため、受信部24cの数を3つとしているが、受信部24cの数は、マルチコアファイバ10a、10bのコア11と同数とされる。
【0068】
マルチコア伝送システム21では、各LD22aで発光した光は、AWG22bで合波され、マルチコアインターフェイス1aを介してマルチコアファイバ10aのコア11に入射する。マルチコアファイバ10aのコアに入射した光は、マルチコアファイバ10a、マルチコア分散補償ファイバ25を通過し、マルチコアインターフェイス1bを介してEDFA23aに入射し、EDFA23aにて増幅される。
【0069】
EDFA23aで増幅された光は、マルチコアインターフェイス1cを介してマルチコアファイバ10bのコア11に入射し、マルチコアファイバ10bを通過し、マルチコアインターフェイス1dを介してEDFA23bに入射する。EDFA23bに入射した光は、EDFA23bにて増幅され、その増幅された光が、受信器24の受信部24cに入射する。受信部24cに入射した光は、AWG24bにて分波され、各PD24aで受光される。
【0070】
このマルチコア伝送システム21では、LD22aとPD24aの数をn個とし、マルチコアファイバ10a、10bのコア数(つまり送信部22cや受信部24c、EDFA23a,23bの数)をm個とすると、n×mチャンネルの光信号を送受信できることとなり、伝送容量を飛躍的に向上させることが可能である。
【0071】
以上説明したように、本実施の形態に係るマルチコアインターフェイスの製造方法では、光ファイバ7の先端部の被覆層2cを除去すると共に、当該被覆層2cを除去した光ファイバ7の先端部をエッチング液Sに浸漬し、光ファイバ7を所定の速度v1で引き上げつつエッチング加工を行うことで、先端先細でかつその先端の外径がマルチコアファイバ10のコア間隔d1と等しいテーパ部8を形成し、その後、光ファイバ7をエッチング液Sから一気に引き上げることで、テーパ部8の先端側に、マルチコアファイバ10のコア間隔d1と外径d2が等しく、かつ外径d2が一定であるストレート部9を形成して加工光ファイバ2を作製し、作製した複数の加工光ファイバ2の先端部を束ねてフェルール3の貫通孔4に挿入し、束ねた複数の加工光ファイバ2の端面と、フェルール3の端面とを研磨加工により一致させ、複数の加工光ファイバ2をフェルール3に固定している。
【0072】
ストレート部9の外径d2はエッチング量(エッチング液S中での滞在時間)により適宜調整可能であり、40μm以下とすることも可能であるため、マルチコアファイバ10のコア間隔d1が40μm以下である場合にも対応可能になる。
【0073】
つまり、本発明によれば、小径でかつ高密度にコア11が形成されたマルチコアファイバ10であっても、マルチコアファイバ10の各コア11に個別に光を入出射することが可能である。このような小径でかつ高密度にコア11が形成されたマルチコアファイバ10は、海底における高い静圧に耐えることができ、曲げにも強いので、海底光ケーブルとして好適である。よって、本発明は、海底光伝送システムの伝送容量の向上に大きく寄与する。
【0074】
また、細径のストレート部9やテーパ部8はフェルール3内に収容され、フェルール3からは大径(ここではクラッド径125μm)の光ファイバ7が延出されるのみであるから、側圧によるマイクロベンドに起因した伝送損失を抑制することが可能である。
【0075】
さらに、加工光ファイバ2の先端にストレート部9を形成することにより、研磨加工によるMFDの変化やコア間隔の変化をなくし、また各加工光ファイバ2の先端部においてコア2aの光軸を互いに平行とすることができ、マルチコアファイバ10と接続した際の接続部での光損失を大幅に抑制することが可能になる。
【0076】
さらにまた、本発明によれば、複数の光ファイバ7に対して同時にエッチング加工を行い、複数の加工光ファイバ2を一括して作製することができ、複数の光ファイバ7に対する均一な加工が可能であり、量産が容易である。
【0077】
また、本発明によれば、光ファイバ7として、製造が容易で低コストであり、外形を均一に製造し易いクラッド径125μmの光ファイバを用いることが可能になる。エッチング加工では外径の均一性が損なわれないので、より高精度に均一な加工の加工光ファイバ2を作製することが可能となり、接続部での光損失のさらなる低減に寄与する。
【0078】
さらに、本発明によれば、細径のストレート部9からテーパ部8を経て大径(ここではクラッド径125μm)となる加工光ファイバ2を用いてマルチコアインターフェイス1を構成しているため、細径光ファイバを用いた場合と比較して、他の一般的な光ファイバ(クラッド径125μmの光ファイバ)への接続が容易であり、低い光損失での接続が可能である。
【0079】
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
【0080】
例えば、上記実施の形態では、テーパ部8の形成時に一定速度v1で光ファイバ7を引き上げたが、これに限らず、例えば、レーザ等の外径測定手段を備え、光ファイバ7の先端の外径を測定しながら、テーパ部8が所望の形状となるように光ファイバ7の引き上げ速度を制御するようにしてもよい。
【0081】
また、上記実施の形態では、加工光ファイバ2を7本用いてマルチコアインターフェイス1を形成したが、接続対象のマルチコアファイバ10のコア11の数に応じて、加工光ファイバ2の本数は適宜設定可能である。ただし、加工光ファイバ2の本数が多くなるほど、外側に配置される加工光ファイバ2のストレート部9の基端部での屈曲が大きくなるので、その場合、テーパ部8の傾斜角度をより小さくして、ストレート部9の基端部での屈曲をなるべく小さくすることが望ましい。
【0082】
さらに、上記実施の形態では、フェルール3の貫通孔4を、断面視で円形状に形成したが、これに限らず、フェルール3の貫通孔4を、断面視で六角形状に形成してもよい。これにより、加工光ファイバ2を整列させやすくすることができる。
【0083】
さらにまた、上記実施の形態では、束ねた加工光ファイバ2を貫通孔4を形成したフェルール3に挿入したが、これに限らず、束ねた加工光ファイバ2の先端部にテープ材を巻き付けることによってフェルール3を形成することも可能である。また、フェルール3に代えて樹脂製の収縮チューブを用い、収縮チューブ内に加工光ファイバ2を挿入した後に、収縮チューブを加熱して収縮させることで、加工光ファイバ2を保持するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0084】
1 マルチコアインターフェイス
2 加工光ファイバ
2a コア
2b クラッド
2c 被覆層
3 フェルール
4 貫通孔
5 凹溝
6 接着剤
7 光ファイバ
8 テーパ部
9 ストレート部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコアと該複数のコアの周囲を覆う共通のクラッドとを有し、前記複数のコアが三角格子を形成するよう等間隔に形成されたマルチコアファイバの端部に接続され、前記複数のコアに個別に光を入射する、あるいは前記複数のコアを伝搬する光を個別に取り出すためのマルチコアインターフェイスの製造方法であって、
光ファイバの先端部の被覆層を除去すると共に、当該被覆層を除去した前記光ファイバの先端部をエッチング液に浸漬し、前記光ファイバを所定の速度で引き上げつつエッチング加工を行うことで、先端先細でかつその先端の外径が前記マルチコアファイバのコア間隔と等しいテーパ部を形成し、その後、前記光ファイバを前記エッチング液から一気に引き上げることで、前記テーパ部の先端側に、前記マルチコアファイバのコア間隔と外径が等しく、かつ外径が一定であるストレート部を形成して加工光ファイバを作製し、
作製した複数の前記加工光ファイバの先端部を束ねてフェルールの貫通孔に挿入し、束ねた前記複数の加工光ファイバの端面と、前記フェルールの端面とを研磨加工により一致させ、前記複数の加工光ファイバを前記フェルールに固定する
ことを特徴とするマルチコアインターフェイスの製造方法。
【請求項2】
複数の前記光ファイバに対して同時に前記エッチング加工を行い、複数の前記加工光ファイバを一括して作製する
請求項1記載のマルチコアインターフェイスの製造方法。
【請求項3】
前記テーパ部は、その傾斜角度が1°未満に形成される
請求項1または2記載のマルチコアインターフェイスの製造方法。
【請求項4】
前記光ファイバとして、クラッドの外径が125μmであるものを用いる
請求項1〜3いずれかに記載のマルチコアインターフェイスの製造方法。
【請求項5】
複数のコアと該複数のコアの周囲を覆う共通のクラッドとを有し、前記複数のコアが三角格子を形成するよう等間隔に形成されたマルチコアファイバの端部に接続され、前記複数のコアに個別に光を入射する、あるいは前記複数のコアを伝搬する光を個別に取り出すためのマルチコアインターフェイスであって、
光ファイバの先端部の被覆層を除去すると共に、当該被覆層を除去した前記光ファイバの先端部に、先端先細でかつその先端の外径が前記マルチコアファイバのコア間隔と等しいテーパ部を形成し、前記テーパ部の先端側に、前記マルチコアファイバのコア間隔と外径が等しく、かつ外径が一定であるストレート部を形成した複数の加工光ファイバと、
該複数の加工光ファイバを挿入する貫通孔が形成されたフェルールと、を有し、
前記複数の加工光ファイバの先端部を束ねて前記フェルールの前記貫通孔に挿入し、束ねた前記複数の加工光ファイバの端面と、前記フェルールの端面とを研磨加工により一致させ、前記複数の加工光ファイバを前記フェルールに固定した
ことを特徴とするマルチコアインターフェイス。

【図5】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−68891(P2013−68891A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−208974(P2011−208974)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成22年度、独立行政法人情報通信研究機構「高度通信・放送研究開発委託研究/革新的光ファイバ技術の研究開発」、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【Fターム(参考)】