説明

マルチメディア送信方法及び装置

マルチメディアストリームヘッドエンドは、暗号鍵を用いてストリーム全体を暗号化する従来の条件付アクセス(CA)器を備えている。ストリームのコピーは、部分的に暗号化されたストリームを生成するために第2の鍵を用いてストリーム内の重要なパケットのみを暗号化する第2のCA器に送られる。従来のCA器から供給される完全に暗号化されたストリーム内の重要なパケットが、取得され、部分的に暗号化されたストリーム内の対応した重要なパケットの隣に挿入される。このため、従来のCA器は、どのパケットが重要かを知ることなく、従来のCA器及び第2のCA器によって生成された暗号化バージョンとともに重要なパケットのみが、暗号化される。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、アンガー(Unger)等によって2002年1月2日に出願された米国特許出願番号第10/038,217号、発明の名称「重要なパケットの部分暗号化(Critical Packet Partial Encryption)」、キャンデロール(Candelore)等によって2002年1月2日に出願された米国特許出願番号第10/038,032号、発明の名称「時分割の部分暗号化(Time Division Partial Encryption)」、キャンデロール(Candelore)等によって2002年1月2日に出願された米国特許出願番号第10/037,914号、発明の名称「基本ストリームの部分暗号化(Elementary Stream Partial Encryption)」、アンガー(Unger)等によって2002年1月2日に出願された米国特許出願番号第10/037,499号、発明の名称「部分暗号化及びPIDマッピング(Partial Encryption and PID Mapping)」、アンガー(Unger)等によって2002年1月2日に出願された米国特許出願番号第10/037,498号、発明の名称「部分暗号化情報のデコーディング及び復号(Decoding and Decrypting of Partially Encrypted Information)」の一部継続特許出願であり、引用することによって、本願に援用される。
【0002】
また、本出願は、ペッドロウ(Pedlow)によって2002年11月22日に出願された米国仮特許出願番号第60/429,011号、発明の名称「参照オフセットによる暗号化トランスポートストリーム内の重要なパケットの選択(Critical Packet Selection in an Encrypted Transport Stream Through Referenced Offset)」、キャンデロール(Candelore)によって2002年9月9日に出願された米国仮特許出願番号第60/409,675号、発明の名称「コンテンツ置換に対する汎用PID再マッピング(Generic PID Remapping for Content Replacement)」、キャンデロール(Candelore)によって2002年4月16日に出願された米国仮特許出願番号第60/372,870号、発明の名称「コンテンツ置換アプリケーションに対する汎用PID再マッピング(Generic PID Remapping for Content Replacement Application)」に関連するとともに、これらの出願に対する優先権の利益を主張する。
【0003】
さらに、本出願は、キャンデロール(Candelore)によって2002年10月18日に出願された米国特許出願番号第10/273,905号、発明の名称「二重部分暗号化に基づくビデオスライス及びアクティブ領域(Video Slice and Active Region Based Dual Partial Encryption)」、キャンデロール(Candelore)によって2002年10月18日に出願された米国特許出願番号第10/273,903号、発明の名称「スターパターンの部分暗号化(Star Pattern Partial Encryption)」、キャンデロール(Candelore)によって2002年10月18日に出願された米国特許出願番号第10/274,084号、発明の名称「スライスマスク及びモートパターンの部分暗号化(Slice Mask and Moat Pattern Partial Encryption)」、キャンデロール(Candelore)によって2002年10月18日に出願された米国特許出願番号第10/274,019号、発明の名称「ビデオの場面変化の検出(Video Scene Change Detection)」に関連し、これらの出願は、引用することにより、本願に援用される。
【技術分野】
【0004】
本発明は、一般的には、暗号化マルチメディアストリームに関する。
【背景技術】
【0005】
保護しようとするマルチメディアストリーム(例えばペイパービューのスポーツ競技、映画等)は、送信機(通称「ヘッドエンド」)で鍵によって暗号化することができ、一方、相補的な鍵を有する受信テレビジョンセットトップボックス(STBs)は、視聴するためにコンテンツを復号することができる。したがって、ケーブル放送のサービス提供業者は、ヘッドエンドの条件付アクセス(CA)器を使用して、視聴者のセットトップボックスの機能に合わせて、マルチメディアストリームを暗号化しなければならない。復号機能を含むこれらの機能の多くは、セットトップボックスのメーカ毎に専用である。
【0006】
「勝ち残った現存の(incumbent)」数少ない企業のみが、殆どのセットトップボックスを販売している。
【0007】
したがって、ケーブルテレビジョン放送のセットトップボックス市場に参入しようとしている競合他社は、多くの場合、現存の企業から専用鍵のライセンスを高額で得なければならない。これにより、競争が薄れている。
【0008】
競合のSTBメーカが現存の企業にライセンス料金を支払うことなく市場に参入することができる直接的な他の方法は、ケーブル放送サービス提供業者が、そのヘッドエンドにおいて、セットトップボックス提供業者と同数のCA器(それぞれの鍵のセットを用いて)で各ストリームを完全に暗号化するようにし向ける必要がある。しかしながら、これは、明らかに番組を搬送するのに必要な帯域幅を増やし、望ましくないことである。そこで、ソニー株式会社は、ストリームの「重要な(critical)」部分、例えばI−フレーム又はヘッダのみを暗号化し、ストリームの残りの部分をクリアに送信して、重要な部分は復号しなければならないが、クリアな部分を復号する必要がない暗号化方式を開発している。このように、重要な部分だけは二重に暗号化する必要があるが、それはストリム全体ではない。より具体的には、ストリームの重要な部分のみが、現存の企業の鍵を用いる既存の(「従来の(legacy)」)CA器と、競合他社の鍵を用いる第2のCA器との両方によって、暗号化される。このような方式は、2002年1月2日に出願された米国特許出願番号10/038,217に開示されており、この出願は、引用することにより、本願に援用される。
【0009】
ここに明らかにしているように、現存の提供業者によって製造された従来のCA器の部品は、上述した処理が継続していることを検出するように、現存の提供業者によってプログラムすることができる。したがって、従来のCA器の部品は、その処理を破るように現存の提供業者によってプログラムされる可能性があり、その結果、現存の提供業者は、事実上の独占を維持することになる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
マルチメディアを送信する方法は、同一の所定の部分を有する第1及び第2のクリアなストリームを生成するために、マルチメディアストリームのコピーを生成する。また、第1のクリアなストリームを第1の条件付アクセス(CA)器に供給する。第1の条件付アクセス(CA)器は、現存の企業によって提供される従来の機器であってもよい。第1のクリアなストリームは、完全に暗号化されたストリームを生成するために暗号化され、従来のCA器は、第2のクリアなストリームについて知ることはない。所定の部分の暗号化されたバージョンは、完全に暗号化ストリームから得られる。第2の条件付アクセス(CA)器によって第2のクリアなストリームを用い、所定の部分を暗号化して、部分的に暗号化されたストリームを生成する。完全に暗号化されたストリームから得られる暗号化された所定の部分を、部分的に暗号化されたストリームに挿入して送信する。
【0011】
好ましい一実施例において、部分的に暗号化されたストリームは、ケーブル放送によって複数のセットトップボックスに伝送される。あるいは、部分的に暗号化されたストリームは、複数の受信機に無線で放送してもよい。
【0012】
好ましくは、マルチメディア送信方法は、少なくとも1つのパケット識別子(PID)からの対応したオフセットを用いて、所定の部分の位置を判定する。オフセットは、少なくとも1つのPIDからのパケットの数であってもよい。好ましい一実施例において、オフセットは、完全に暗号化されたストリーム内の暗号化された所定の部分の位置を識別し、取得し、第2のCA器によって部分的に暗号化されたストリームの所定の部分の隣に挿入する。
【0013】
異なる側面において、部分的に暗号化されたデジタルデータストリームを暗号化する暗号化装置は、デジタルデータストリームをコピーして、第1及び第2のストリームを生成し、第1のストリームの重要な部分のみを暗号化して、部分的に暗号化されたストリームを生成する第1の条件付アクセス(CA)手段を含む。従来のCA手段は、第2のストリーム全体を暗号化して、実質的に完全に暗号化されたストリームを生成する。また、従来のCA手段は、完全に暗号化されたストリームから得られる重要な部分のみと、部分的に暗号化されたストリームとを組み合わせる。
【0014】
さらに異なる側面において、従来の条件付アクセス(CA)器を有するデジタルストリーム送信ヘッドエンド内で使用する装置は、ストリームのコピーバージョンの少なくとも所定の部分及び好ましくは、所定の部分のみを暗号化するシステムCA器を備える。再構築器は、ストリームの第1バージョンのようなストリーム内で、システムCA器の所定の部分と従来のCA器によって生成された完全に暗号化されたストリームの第2のバージョンから得られた所定の部分とを組み合わせる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を、その構成及び動作の両方について、図面を参照しながら説明する。なお、図面における同じ構成要素には、同じ指示符号を付している。
【0016】
図1は、装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、装置10は、デジタルストリーム、例えばマルチメディアストリームのソースであるデジタルストリームソース12を備えている。ストリームは、重要なパケット検出器及びオフセット検出器14に供給され、ストリーム内のどのパケットが「重要(critical)」であるかを決定する。
【0017】
また、重要なパケット検出器及びオフセット検出器14は、基準パケット、例えばフレーム開始パケットから各重要なパケットまでのオフセット(1つ以上のパケット識別子(packet identifier:以下、PIDという。)からの整数)を決定する。重要なパケットの選択については、上述の特許出願に記載されている。明確かつ完全にするために、重要なパケットは、MPEGストリームにおける情報フレーム(「I−フレーム」)、パケット化された基本ストリーム(packetized elementary stream:以下、PESという。)ヘッダ、ビデオの「活動領域(action zones)」、ピクチャ及び/又はオーディオデータを連続して再生するのに欠かせない他の主要なパケットとすることができる。好ましくは、ピクチャデータ内の(再生タイムスタンプ(presentation timestamp:以下、PTSという。)及び復号タイムスタンプ(decoding timestampDTS)情報を含む)番組時刻基準(program clock reference:以下、PCRという。)に対する参照を含んでいるパケットは、決して「重要な」パケットとされない。
【0018】
図1に示すように、重要なパケットのオフセットは、重要パケットオフセットテーブル16又は他のデータ構造内に記憶される。また、ストリームは、パケット検出器及びオフセット検出器14からストリーム複製器18に供給され、ストリームのコピーが生成される。なお、重要なパケット及びそのオフセットを識別する前に、ストリームのコピーを生成してもよいことは、言うまでもない。
【0019】
図1に示すように、ストリームのコピーバージョンは、従来(legacy)の条件付アクセス(conditional access:CA)器20に供給される。従来のCA器20は、現存の企業によって提供される機器であると考えられ、この現存の企業専用のCA方式に基づき、例えばストリームを暗号化鍵で符号化することによって、ストリームを処理することができる。従来のCA器20は、従来の、すなわち現存のCA原理に基づいて、ストリームを完全に暗号化し、完全に暗号化されたストリームを生成する。
【0020】
また、ストリームの別バージョンは、ストリーム複製器18からバッファ、好ましくは環状のファーストインファーストアウト(FIFO)バッファ22に供給される。FIFOバッファ22の長さは、従来のCA器20の後述する原理に従った処理によって生じる遅延を補償するのに十分な長さ(潜在的に固定長)でなければならない。FIFOバッファ22の長さは、管理目的のために、フレーム/ピクチャ又はシーケンス/GOPの増加で設定してもよい。
【0021】
図1に示すように、第2のCA及び再構築器24には、FIFOバッファ22からクリアなストリームが供給され、従来のCA器20から完全に暗号化されたストリームが供給される。第2のCA及び再構築器24は、CA部を備え、CA部は、FIFOバッファ22から供給されるクリアなストリーム内の重要なパケットのみを暗号化し、ストリームの残りの部分を暗号化しないでそのままにして、部分的に暗号化されたストリームを生成する。第2のCA及び再構築器24は、従来のCA器20によって用いられた暗号化鍵とは異なる暗号化鍵を用いる。必要に応じて、第2のCA及び再構築器24を通過するパスは、第2のCA及び再構築器24によって生成されるPCR値と一定のオフセットだけ異なる、従来のCA器20によって出力される新たなPCR値に連動するようにしてもよい。
【0022】
また、第2のCA及び再構築器24は、再構築部を備え、再構築部は、従来のCA器20から供給される完全に暗号化されたストリームから、現在暗号化されている重要なパケットのみをコピーし、あるいは取り出し、あるいは取得して、後述する原理に従い、その暗号化された重要なパケットを部分的に暗号化されたストリームに挿入する。現在、各重要なパケットの暗号化された2つバージョン(従来のCA器20と第2のCA及び再構築器24とによって生成されたバージョン)を有する部分的に暗号化されたストリームは、送信装置26により、例えばケーブル放送、地上波放送又は衛星放送を介して送信される。
【0023】
なお、第2のCA及び再構築器24の機能は、個別の構成要素によって実行できることは明らかである。また、構成要素16、18、22、24の機能は、単一の第2のCA演算器又は装置、あるいは個別の素子又は装置によって実行でき、上述した原理は、複数の第2のCA器を有する全体的な装置10全体に適用できることも明らかである。
【0024】
図2は、図1に示す装置10によって実行される処理を示すフローチャートである。ステップ28において、処理は開始し、ストリーム内の重要なパケット及びオフセットは、上述した原理に従って、所定のパケットから識別される。ステップ30において、オフセットは、(例えば重要パケットオフセットテーブル16に)保存され、ステップ32において、ストリームは、ストリーム複製器18によってコピーされる。
【0025】
ステップ34において、ストリームの第1のクリアなバージョンは、従来のCA器20に供給される。ステップ36において、従来のCA器20は、現存のCA原理に従って、ストリーム全体を暗号化する。同時に、ストリームの第2のクリアなバージョンは、ステップ38において、FIFOバッファ22によってバッファリングされ、ステップ40において、第2のCA及び再構築器24によって部分的に暗号化される。上述したように、第2のCA及び再構築器24は、重要なパケットのみを暗号化する。
【0026】
ステップ42は、第2のCA及び再構築器24の再構築機能を示している。重要パケットオフセットテーブル16にアクセスして、オフセットを取得し、基準PIDからのオフセットを用いて完全に暗号化されたストリームを計数することによって、暗号化された重要なパケットが、従来のCA器20から得られる。識別された各重要なパケットのオフセットの位置において、暗号化されたパケットが、例えばストリームから重要なパケットをコピーすることによってえられる。そして、コピーされた重要なパケットは、第2のCA及び再構築器24によって生成された部分的に暗号化されたストリーム内において、対応する既存の重要なパケットの隣に直ちに挿入される。ステップ44において、従来のCA器20と第2のCA及び再構築器24によって生成された、各重要なパケットの暗号化された2つのバージョンを有する部分的に暗号化されたストリームは、送信される。
【0027】
以上、本発明に基づく、マルチメディア送信方法及び装置について、詳細に説明したが、ここに説明した具体例は、本発明の好ましい実施の形態及び本発明によって意図される広範な手段を代表するものであり、本発明の範囲は、他の具体例をも包含することは当業者にとって明らかであり、したがって、本発明の範囲は、添付の請求の範囲によってのみ限定される。例えば、洗練された解決案ではないが、第2のCA及び再構築器24は、ストリームを完全に暗号化することができ、従来及び第2のCA器20から供給される完全に暗号化されたバージョンの重要なパケットは、コピーされ、ストリームの第3のクリアなバージョンに挿入され、そこから暗号化されていない重要なパケットが取り除かれる。したがって、特許請求の範囲において、単数で記載される構成要素は、明確な記載がない限り「単一のみ」を意味するのではなく、「1つ以上」を意味する。上述の好ましい実施例の構成要素の構造上及び機能上の同等物で、当業者にとって知られているもの又は後に知られることになるものについては、ここで参照することにより明示的に援用し、本願の特許請求の範囲に含まれるものとする。また、装置又は方法を本願の特許請求の範囲に含めるために、その装置又は方法が、本発明により解決されるべき課題の一つ一つに対応する必要はない。更に、本願における構成要素、構成部品、方法のステップは、いずれも、特許請求の範囲に明示的に記載されているか否かに関わらず公開されるものではない。本願の特許請求の範囲の構成要素は、いずれも、「・・・する手段」という語句を用いて明示的に記載されていない限り、また、方法クレームの場合は構成要素が「動作」ではなく「ステップ」として記載されていない限り、米国特許法第112条(35U.S.C.§112)第6パラグラフの規定に該当しない。請求の範囲で用いているがここでは定義を示していない用語は、全て、本明細書及びファイル履歴に矛盾しない通常の慣用的な意味で用いられている。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明のアーキテクチャを示すブロック図である。
【図2】本発明のロジックを示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチメディアを送信するマルチメディア送信方法において、
同一の所定の部分を有する第1及び第2のクリアなストリームを生成するために、上記マルチメディアストリームのコピーを生成するステップと、
第1のクリアなストリームを第1の条件付アクセス(CA)器に供給し、該第1のクリアなストリーム全体を暗号化し、完全に暗号化されたストリームを生成するステップと、
上記完全に暗号化されたストリームから所定の部分の暗号化されたバージョンを取得するステップと、
第2の条件付アクセス器によって、第2のクリアなストリームを用い、上記所定の部分を暗号化して、部分的に暗号化されたストリームを生成するステップと、
上記完全に暗号化されたストリームから得られる暗号化された所定の部分を、上記部分的に暗号化されたストリームに挿入して送信するステップとを有するマルチメディア送信方法。
【請求項2】
上記部分的に暗号化されたストリームをケーブル放送によって複数のセットトップボックスに伝送するステップを有する請求項1記載のマルチメディア送信方法。
【請求項3】
上記部分的に暗号化されたストリームを複数の受信機に無線で放送するステップを有する請求項1記載のマルチメディア送信方法。
【請求項4】
上記第1の条件付アクセス器は、現存の企業によって提供される従来の機器であることを特徴とする請求項1記載のマルチメディア送信方法。
【請求項5】
少なくとも1つのパケット識別子(PID)からの対応したオフセットを用いて、少なくとも1つのストリーム内における上記所定の部分の位置を判定するステップを有する請求項1記載のマルチメディア送信方法。
【請求項6】
上記オフセットは、少なくとも1つのパケット識別子からのパケットの数であることを特徴とする請求項5記載のマルチメディア送信方法。
【請求項7】
上記オフセットは、上記完全に暗号化されたストリーム内の暗号化された所定の部分の位置を識別し、取得し、上記部分的に暗号化されたストリームに挿入されるために用いられることを特徴とする請求項5記載のマルチメディア送信方法。
【請求項8】
上記完全に暗号化されたストリームから得られた暗号化された所定の部分は、上記第2の条件付アクセス器によって部分的に暗号化されたストリームの所定の部分の隣に挿入されることを特徴とする請求項1記載のマルチメディア送信方法。
【請求項9】
デジタルデータストリームを部分的に暗号化する暗号化装置において、
上記デジタルデータストリームをコピーして、第1及び第2のストリームを生成する手段と、
上記第1のストリームの重要な部分のみを暗号化して、部分的に暗号化されたストリームを生成する第1の条件付アクセス(CA)手段と、
上記第2のストリームの全体を暗号化して、実質的に完全に暗号化されたストリームを生成する従来の条件付アクセス手段と、
上記完全に暗号化されたストリームから得られる重要な部分のみと、上記部分的に暗号化されたストリームとを組み合わせる手段とを備える暗号化装置。
【請求項10】
上記部分的に暗号化されたストリームを伝送する手段をさらに備える請求項9記載の暗号化装置。
【請求項11】
上記部分的に暗号化されたストリームをケーブル放送によって複数のセットトップボックスに伝送する手段をさらに備える請求項9記載の暗号化装置。
【請求項12】
上記部分的に暗号化されたストリームを複数の受信機に無線で放送する手段をさらに備える請求項9記載の暗号化装置。
【請求項13】
少なくとも1つのパケット識別子(PID)からの対応したオフセットを用いて、少なくとも1つのストリーム内における上記所定の部分の位置を判定する手段を備える請求項9記載の暗号化装置。
【請求項14】
上記オフセットは、少なくとも1つのパケット識別子からのパケットの数であることを特徴とする請求項13記載の暗号化装置。
【請求項15】
上記オフセットは、上記完全に暗号化されたストリームから上記重要な部分の位置を識別するために用いられることを特徴とする請求項13記載の暗号化装置。
【請求項16】
上記部分的に暗号化されたストリーム内において、上記従来の条件付アクセス手段によって生成された重要な部分は、上記第1の条件付アクセス手段によって生成された重要な部分に隣接していることを特徴とする請求項9記載の暗号化装置。
【請求項17】
従来の条件付アクセス(CA)器を有するデジタルストリーム送信ヘッドエンド内で用いられる装置において、
ストリームの第1のバージョンの少なくとも所定の部分を暗号化する少なくとも1つのシステム条件付アクセス器と、
上記システム条件付アクセス器からの所定の部分と、上記従来の条件付アクセス器によって生成された完全に暗号化されたストリームの第1バージョンから得られる所定の部分とを組み合わせる再構築器とを備える装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2006−523424(P2006−523424A)
【公表日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509238(P2006−509238)
【出願日】平成16年3月8日(2004.3.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/006987
【国際公開番号】WO2005/029756
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(593181638)ソニー エレクトロニクス インク (371)
【Fターム(参考)】