説明

ミネラルウールをベースとする断熱製品の製造方法、および得られる製品

本発明は、ホルムアルデヒドの放出を抑えることを狙った、特にレゾールタイプの熱硬化性樹脂をベースとしたサイズ剤組成物によって結合されたミネラルウール、特にロックウールまたはグラスウールをベースとする断熱および/または防音製品の製造方法に関する。この方法は、活性メチレンを有する化合物から選択される、ホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物を、熱硬化性樹脂を加工させたあとに断熱製品に塗布する工程を含むことを特徴とする。本発明の他の主題は上述の方法を実施するデバイスと得られるミネラルウールをベースとした断熱製品とにある。

【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【0001】
本発明は、ホルムアルデヒドの放出を抑えることを狙って特にレゾールタイプの熱硬化性樹脂をベースとしたサイズ剤組成物によって結合されたミネラルウールをベースとする断熱および/または防音製品の製造方法に関する。この方法は、活性メチレンを有する化合物から選択される、ホルムアルデヒドと反応できる試薬を、熱硬化性樹脂を架橋させたあとに断熱製品に塗布する工程を含むことを特徴とする。
【0002】
また、本発明は前記製造方法によって得られる鉱物繊維をベースとする断熱製品にも関する。
【0003】
ミネラルウールをベースとする断熱製品は、様々なプロセスによって、たとえば内部または外部遠心分離による既知の繊維化技術によって得られる繊維から形成することができる。
【0004】
内部遠心分離は溶融(一般にガラスまたは岩石)材料を複数の小さな穴を有するスピナーに導入することにあり、この材料は、遠心力の作用を受けてこのスピナーの周壁に向けて押し付けられて、そこから単繊維の形態で放出される。スピナーを出て行くと、短繊維は細くされて、高速、高温のガス流によって受け取り部材へと伴出され、繊維の層を形成する。
【0005】
外部遠心分離に関しては、それは溶融材料をローターとして知られている回転部材の外周表面上に流すことにあり、ここから前記材料が遠心力の作用を受けて射出される。また、ガス流によって細くする手段および受け取り部材上で収集する手段も提供される。
【0006】
繊維を互いに結合させ層に凝集力を与えるために、スピナーを出た繊維に熱硬化性樹脂を含有するサイズ剤組成物がスプレーされる。サイズ剤でコーティングされた繊維の層に(一般に100℃を超える温度での)熱処理を供して、樹脂の重縮合を起こし、それにより特定の性質、特に寸法安定性、引張り強さ、圧縮後の厚さ回復率および均一な色を有する断熱および/または防音製品を得る。
【0007】
サイズ剤組成物は最も多くの場合繊維上にスプレーされる。一般に、サイズ剤組成物は、樹脂(通常水溶液の形態にある)と、添加剤たとえば尿素、1種以上のシラン、鉱油、アンモニア水溶液および重縮合触媒と、水とを含有する。
【0008】
最も一般的に使用される熱硬化性樹脂はレゾール族に属するフェノール樹脂である。これら樹脂は、非常に水溶性であり、鉱物繊維、特にはグラスファイバに対する優れた親和性を有しており、断熱製品について既に述べた弾性および厚さ回復特性を得るのを可能にするものであり、比較的安価である。
【0009】
レゾールは、塩基性触媒の存在下における、1より大きなアルデヒド/フェノール化合物のモル比でのおよび遊離フェノール化合物が極微量となることを可能にする反応条件下でのフェノール化合物とアルデヒドとの縮合によって得られる。これらレゾールは使用されるアルデヒド/フェノール化合物のモル比に依存する量で遊離アルデヒドを一般に含有する。
【0010】
最も一般に使用されるレゾールはフェノールとホルムアルデヒドとの縮合物である。これらレゾールの1つの欠点は、製造ライン上での断熱製品の製造の最中におよび/または断熱製品から経時的に大気中に放出されうる遊離ホルムアルデヒドの存在に特に関連する。
【0011】
この欠点を解消するために、遊離ホルムアルデヒドと反応して尿素−ホルムアルデヒド縮合物を形成する十分な量の尿素をレゾールに添加することが知られている(EP 0148050 A1を参照のこと)。得られる樹脂は、フェノール−ホルムアルデヒド縮合物および尿素−ホルムアルデヒド縮合物を含有しており、遊離ホルムアルデヒドおよび遊離フェノールの量が、液体の総重量によって表すと、それぞれ3%以下および0.5%以下である。
【0012】
しかし、この樹脂は、サイジングされた繊維がレゾールの架橋を得るために供される温度条件下では安定でないことが分かっている:尿素−ホルムアルデヒド縮合物は分解してホルムアルデヒドおよびアンモニアを放出し、大気中に放出する前に処理される望ましくないガスの量を増やす。
【0013】
また、ホルムアルデヒドは、最終製品から、断熱および/または防音材としてのそれの使用の最中に気候サイクルに関連する温度および湿度の変化の影響を受けて放出されうることも分かっている。
【0014】
ここ数年、望ましくない排出物に関する規制はますます厳しくなってきており、断熱および/または防音製品によって放出されうるホルムアルデヒドの量を特に制限する傾向にある。
【0015】
レゾールをホルムアルデヒドを含まない樹脂、たとえば、ポリビニルアルコールと多酸との反応か、またはポリアクリル酸とポリオールとの反応によって特に得られるエポキシ樹脂およびポリエステル樹脂と交換する代替案が提案されている。しかし、これら樹脂は非常に高価である。エポキシ樹脂を除くと、これらの樹脂は、それらの実施のために、酸腐食に耐えられる特別な設備をさらに必要とし(これら樹脂のpHは一般に4未満か、さらには3未満である)、かなりの追加コストをもたらす。
【0016】
本発明の目的は、特にレゾールタイプの熱硬化性樹脂でサイジングされたミネラルウールをベースとする断熱および/または防音製品の製造方法であって、前記断熱製品によって放出されうるホルムアルデヒドの量を抑えることを可能にする方法を提案することにある。
【0017】
本発明のもう1つの目的は、製品の品質、特に断熱および/または防音特性および機械的性質に実質的に悪影響を与えない方法を提案することにある。
【0018】
本発明のもう1つの目的は、工業製造の要件を満たし、実施するのが容易であり、慣例の製造ラインの大きな変更を必要としない方法を提案することにある。
【0019】
これらの目的を達成するために、本発明は、ミネラルウールの製造方法に、活性メチレンを有する化合物から選択される、ホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物を熱硬化性樹脂を架橋させたあとに断熱製品に塗布する工程を追加することを提案する。
【0020】
既に示したように、ミネラルウールをベースとする断熱および/防音製品の製造は知られている(EP-A-0189354およびEP-A-0519797を特に参照のこと)。
【0021】
従来、グラスウールを内部遠心分離によって製造するラインは一連のスピナーを備えている。遠心力の作用を受けてそこから放出される繊維はサイズ剤組成物で処理されその後吸引ベルトタイプの受け取り部材上で集められ、各スピナーから来る繊維は連続層としてベルト上に堆積され、その後このベルトが付形ロールを備えた炉を通ってそれを運ぶ。オーブンを通過する最中に受ける熱処理はサイズ剤組成物を乾燥させ、架橋させおよび硬化させることを可能にする。オーブンを出て行くと、架橋されたサイズ剤によって結合された繊維からなる断熱製品が乾燥させられ、梱包の前に所望される大きさに、たとえば1つ以上のパネルまたはロールの形態に一般に切り出される。
【0022】
本発明による方法は、活性メチレン基を有する化合物から選択される、ホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物を、サイズ剤組成物に含有されるレゾールの架橋のあとに断熱製品に塗布する工程を含む。
【0023】
前記試薬を含有する組成物による断熱製品の処理は、サイズ剤組成物を架橋させることを狙った、オーブンタイプの熱処理デバイスの下流で行う。
【0024】
工業的観点から特に有利な本発明のある好ましい実施形態によると、ホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物を製造ライン上で連続的に塗布する。
【0025】
ホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物を梱包の前の切断された製品に遅くとも塗布することが好ましいが、後段で説明するように、前記組成物をラインの外で仕上げ済み製品に塗布できることは、たとえこれが水および共溶媒を組成物から除去するために屋外でのまたは適切な加熱手段を用いる乾燥の追加の工程を必要とするとしても無視できない。
【0026】
有利には、ホルムアルデヒドと反応できる試薬を含有する組成物は、断熱製品がまだ熱い、すなわち約50ないし80℃、好ましくは60ないし70℃の温度にある間にオーブンのちょうど出口で塗布する。この処理方法は二重に有利である:それは断熱製品を単に表面で処理することを可能にすると共に、ホルムアルデヒドと反応できる試薬が製品の密度に依存して数mmから数cmまでに及びうるある厚さまで該製品に浸透することを可能にする;およびそれはオーブンを出て行く断熱製品に含まれる熱を利用することによる水および共溶媒の迅速な除去によって効率的な乾燥を可能にする。
【0027】
ホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物は、液体を塗布するのに好適な任意の知られている手段によって、特にスプレーによっておよびカーテンコーティングまたはロールコーティングによって塗布できる。
【0028】
それはオーブンから出て行く断熱製品の上面に、および適切な場合には下面に、有利に上面にスプレーしおよび下面にロールコーティングを施すことによって塗布してもよい。
【0029】
本発明と関連して使用できるサイズ剤組成物は、加熱の影響を受けて架橋できる樹脂、特にフェノール−ホルムアルデヒドタイプのレゾール、好ましくはWO-A-99/03906およびWO-A-01/96254に記載されたレゾールか、または、WO-A-2008/043960およびWO-A-2008/043961に記載されたようなフェノール−ホルムアルデヒド−アミンタイプのレゾールを含む。
【0030】
サイズ剤組成物は、尿素を、樹脂および尿素からなる混合物100乾燥重量部あたり50部の尿素までに及びうる量で含んでもよい。
【0031】
一般に、サイズ剤組成物は、以下の添加剤を、樹脂および適切な場合には尿素100乾燥重量部あたりの部として表した以下の重量割合でさらに含んでいる:
−0ないし10部、好ましくは7部未満の重縮合触媒、たとえば硫酸アンモニウム;
−0ないし2部のシラン、特にアミノシラン;
−0ないし20部、好ましくは6ないし15部のオイル;および
−0ないし20部、好ましくは12部未満のアンモニア水溶液(20重量%溶液)。
【0032】
添加剤の役割は知られているが、ここで手短に述べる:尿素は、サイズ剤組成物のゲル化時間を調節して、プレゲル問題を防ぐことを可能にする;硫酸アンモニウムは、サイズ剤組成物を繊維上にスプレーしたあとの(高温のホットオーブン内での)重縮合のための触媒として役立つ;シランは、繊維と樹脂との間のカップリング剤であると共に、アンチエージング剤としても働く;オイルは、防塵性および疎水性の試薬である;アンモニア水溶液は低温で重縮合抑制剤として働く。
【0033】
サイズ剤組成物は、繊維の総重量の2ないし15乾燥重量%、好ましくは4ないし10%、特に約5%の量で鉱物繊維上に堆積される。
【0034】
サイズ剤組成物のオーブンタイプの熱処理デバイス内での架橋の温度は一般に75ないし300℃、好ましくは100なしい250℃である。
【0035】
ホルムアルデヒドと反応できる試薬は、活性メチレンを有する化合物から選択されるものであって、好ましくは以下の式に対応する:
【0036】
・式(I)
【化1】

【0037】
ここで:
−R1およびR2は、同一または異なるものであり、水素原子、C1−C20、好ましくはC1−C6のアルキル基、アミノ基または式
【化2】

【0038】
の基を表しており、ここでR4
【化3】

【0039】
または
【化4】

【0040】
の基を表しており、ここでR5=Hまたは−CH3であり、pは1から6に及ぶ整数であり;
−R3は、水素原子、C1−C10のアルキル基、フェニル基またはハロゲン原子を表しており;
−aは0または1に等しく;
−bは0または1に等しく;および
−nは1または2に等しい。
式(I)の好ましい化合物は:
− 2,4−ペンタンジオン:
1=−CH3;R2=−CH3;R3=H;a=0;b=0;n=1;
− 2,4−ヘキサンジオン:
1=−CH2−CH3;R2=−CH3;R3=H;a=0;b=0;n=1;
− 3,5−ヘプタンジオン:
1=−CH2−CH3;R2=−CH2−CH3;R3=H;a=0;b=0;n=1;
− 2,4−オクタンジオン:
1=−CH3;R2=−(CH23−CH3;R3=H;a=0;b=0;n=1;
− アセトアセトアミド:
1=−CH3;R2=−NH2;R3=H;a=0;b=0;n=1;
− N−モノメチルアセトアセトアミド:
1=−CH3;R2=−NH(CH3);R3=H;a=0;b=0;n=1;
− N−モノエチルアセトアセトアミド:
1=−CH3;R2=−NH(CH2−CH3);R3=H;a=0;b=0;n=1;
− N,N−ジメチルアセトアセトアミド:
1=−CH3;R2=−NH(CH32;R3=H;a=0;b=0;n=1;
− N,N−ジエチルアセトアセトアミド:
1=−CH3;R2=−N(CH2−CH32;R3=H;a=0;b=0;n=1;
− アセト酢酸:
1=−CH3;R2=H;R3=H;a=0;b=1;n=1;
− メチルアセトアセタート:
1=−CH3;R2=−CH3;R3=H;a=0;b=1;n=1;
− エチルアセトアセタート:
1=−CH3;R2=−CH2−CH3;R3=H;a=0;b=1;n=1;
− n−プロピルアセトアセタート:
1=−CH3;R2=−(CH22−CH3;R3=H;a=0;b=1;n=1、
− イソプロピルアセトアセタート:
1=−CH3;R2=−CH(CH32;R3=H;a=0;b=1;n=1;
− イソブチルアセトアセタート:
1=−CH3;R2=−CH2−CH(CH32;R3=H;a=0;b=1;n=1;
− t−ブチルアセトアセタート
1=−CH3;R2=−C(CH33;R3=H;a=0;b=1;n=1;
− n−ヘキシルアセトアセタート:
1=−CH3;R2=−(CH25−CH3;R3=H;a=0;b=1;n=1;
− マロンアミド:
1=−NH2;R2=−NH2;R3=H;a=0;b=0;n=1;
− マロン酸:
1=H;R2=H;R3=H;a=1;b=1;n=1;
− ジメチルマロナート:
1=−CH3;R2=−CH3;R3=H;a=1;b=1;n=1;
− ジエチルマロナート:
1=−CH2−CH3;R2=−CH2−CH3;R3=H;a=1;b=1;n=1;
− ジ−n−プロピルマロナート:
1=−(CH22−CH3;R2=−(CH22−CH3;R3=H;a=1;b=1;n=1;
− ジイソプロピルマロナート:
1=−CH(CH32;R2=−CH(CH32;R3=H;a=1;b=1;n=1;
− ジ−n−ブチルマロナート:
1=−(CH23−CH3;R2=−(CH23−CH3;R3=H;a=1;b=1;n=1;
− アセトンジカルボン酸:
1=H;R2=H;R3=H;a=1;b=1;n=2;
− ジメチルアセトンジカルボキシラート:
1=−CH3;R2=−CH3;R3=H;a=1;b=1;n=2;
− 1,4−ブタンジオールジアセタート:
1=−CH3;R2=−(CH24−O−CO−CH2−CO−CH3;R3=H;a=0;b=1;n=1;
− 1,6−ヘキサンジオールジアセタート:
1=−CH3;R2=−(CH26−O−CO−CH2−CO−CH3;R3=H;a=0;b=1;n=1;
− メタクリロキシエチルアセトアセタート:
1=−CH3;R2=−(CH22−O−CO−C(CH3)=CH2;R3=H;a=0;b=1;n=1
である。
【0041】
・式(II)
【化5】

【0042】
ここで:
−R6は、シアノ基または
【化6】

【0043】
の基を表しており、ここで:
−R8は、水素原子、C1−C20、好ましくはC1−C6のアルキル基、またはアミノ基を表しており;
−cは0または1に等しく;
−R7は、水素原子、C1-C10のアルキル基、フェニル基またはハロゲン原子を表している。
式(II)の好ましい化合物は:
− 2−メチルシアノアセタート:
6=−CO−O−CH3;R7=H;
− 2−エチルシアノアセタート:
6=−CO−O−CH2−CH3;R7=H;
− 2−n−プロピルシアノアセタート:
6=−CO−O−(CH22−CH3;R7=H;
− 2−イソプロピルシアノアセタート:
6=−CO−O−CH(CH32;R7=H;
− 2−n−ブチルシアノアセタート:
6=−CO−O−(CH23CH3;R7=H;
− 2−イソブチルシアノアセタート:
6=−CO−O−CH2−CH(CH32;R7=H;
− 2−tert−ブチルシアノアセタート:
6=−CO−O−C(CH33;R7=H;
− 2−シアノアセトアミド:
6=−CO−NH2;R5=H;
− プロパンジニトリル:
6=−C≡N;R5=H
である。
【0044】
・式(III)
【化7】

【0045】
ここで:
−R9は、−C≡Nまたは−CO−CH3の基を表しており;および
−qは1から4に及ぶ整数である。
式(III)の好ましい化合物は:
− トリメチロールプロパントリアセトアセタート:
9=−CO−CH3;q=1;
− トリメチロールプロパントリシアノアセタート:
9=−C≡N;q=1
である。
【0046】
・式(IV)
【化8】

【0047】
ここで:
−Aは−(CH23−または−C(CH32−の基を表しており;
−rは0または1に等しい。
式(IV)の好ましい化合物は:
− 1,3−シクロヘキサンジオン:
A=−(CH23;r=0;
−メルドラム酸:
A=−C(CH32−;r=1
である。
【0048】
本発明に関連して使用できるホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物は、活性メチレンを有し上述の式(I)ないし(IV)のいずれか1つに対応する少なくとも1種の化合物を含む。
【0049】
上で既に述べたように、前記試薬の組成物は、サイズ剤組成物の架橋のあと、液体の形態で断熱製品に塗布される。
【0050】
ある好ましい実施形態によると、ホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物は、主に水(50重量%を超えて含有する)と前記試薬の1種以上の有機共溶媒とからなる液相にある溶液、分散液またはエマルジョンの形態にあり、これらの共溶媒は好ましくは毒性および可燃性が低いかまたは有利にゼロである。好ましくは、この液相は75ないし90重量%の水を含有している。
【0051】
ホルムアルデヒドと反応できる試薬の含有量は、組成物の0.1ないし90重量%、好ましくは0.5ないし50%、およびより好ましくは1ないし20%に相当する。
【0052】
ホルムアルデヒドと反応できる試薬が液体である場合に適用できるもう1つの実施形態によると、前記試薬を水および任意の共溶媒の添加をせずに断熱製品に直接塗布する。用語「液体」は、前記試薬が25℃で0.3Pa.s未満の粘度を有することを意味するようにここでは理解される。したがって、前記試薬は、周囲温度で使用することができるし、または適度に加熱されてそれが液体になったあとに上述の条件下で適用できる。加熱温度は前記試薬の分解温度未満でなければならない。
【0053】
ホルムアルデヒドと反応できる試薬は、サイズ剤組成物中に存在する遊離ホルムアルデヒドとの、および使用条件下、本質的には気候サイクルの作用を受けてその後放出されうるホルムアルデヒドとの反応を可能にするのに十分な量で断熱製品上に堆積する。
【0054】
一般に、ホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物は、前記試薬の量(乾燥重量)が最終断熱製品の0.01から50g/m2まで、好ましくは0.1から10g/m2までおよびより好ましくは0.2から5g/m2まで及ぶような条件下で適用される。
【0055】
本発明による方法は、架橋樹脂によって互いに結合された鉱物繊維を含有し、様々な厚さおよび様々な密度を有しうるあらゆる製品に適用される。この製品は特に層、マットまたはフェルトでもよく、それの面のうちの1つにたとえばクラフト紙タイプの化粧材が設けられてもよい。
【0056】
鉱物繊維はガラスまたは岩石から構成されていてもよく、前記断熱製品の使用に応じて多様である長さおよび径を有する。
【0057】
本発明のもう1つの主題は、上で説明した方法を実行するデバイスである。
【0058】
このデバイスは、特に内部遠心分離によってミネラルウールを製造するラインを具備し、このラインは連続した複数の繊維化部材と、これら繊維化部材から得られる繊維を受け取る/運ぶ少なくとも1つの部材と、サイズ剤組成物を塗布する1つ以上の部材と、オーブンタイプの1つ以上の熱処理部材とを備え、このデバイスは、ホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物を熱処理部材の下流において断熱製品の上面にスプレーする少なくとも1つのスプレーブームをさらに具備することを特徴とする。
【0059】
断熱製品をホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物で処理する目的で、このデバイスは、断熱製品の上面の上方に設置される1つ以上のスプレーブームを具備する。好ましくは、この(これらの)ブームは、ブームの長さにわたって均一に広がったスプレーノズルを備えた供給パイプを備えている。これらノズルは、末広がりで、所望の使用に応じて選択する方法が当業者に知られている様々な形状、好ましくは「偏平」な(円錐ではない)液体のジェットを供給できる。ブームおよび処理される製品の相対的な配置は、ホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物の塗布が製品の表面上で均一となるように調節され、これは液体のジェットが製品の上方または製品上で交わることを確実にすることによって得ることができる。
【0060】
有利に、スプレーブームはオーブンタイプの熱処理デバイスの近くに位置決めされる。好ましくは、第1のブームは、前記製品の乾燥を確実にするデバイス、有利に断熱製品の下面の下方に配置される吸引デバイスに面している。
【0061】
適切な場合には、このデバイスは、好ましくは熱処理部材および前記製品の乾燥を確実にするデバイスの下流に位置し、ホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物を断熱製品の下面に塗布することを可能にする1つ以上のコーティングロールをさらに具備してもよい。
【0062】
本発明のもう1つの主題は本発明による方法によって得られる断熱および/または防音製品である。
【0063】
この断熱製品は、そのため、表面に、上述の式(I)ないし(IV)の化合物から選択される、ホルムアルデヒドと反応できる試薬を含んでいる。
【0064】
既に述べたように、最終的な断熱製品中に存在するホルムアルデヒドと反応できる試薬の量(乾燥重量)は、最終的な断熱製品の0.01から50g/m2まで、好ましくは0.1から10g/m2まで、より好ましくは0.2から5g/m2までに及ぶ。この量は、断熱製品の使用条件下、本質的には気候サイクルの作用を受けて放出されうるホルムアルデヒドとの反応を可能とするのに十分なものである。
【0065】
本発明を、より詳細に図1に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】図1は、内部遠心分離によるグラスウールの製造ラインの概略図を示している。
【0067】
図1では、ライン1は、複数の内部遠心分離デバイス(スピナー)2を連続して備えており、これらには、ガラス原材料を溶融させる炉(図示していない)から来る溶融ガラスがパイプ3によって供給される。トーラスの形態で分配されるガラス繊維4は、スピナー2から射出されて、スプレーリング5によって計量分配されるサイズ剤組成物で処理される。サイジングされた繊維は、繊維を保持するのに使用される吸引デバイス7を備えた運搬デバイス6、たとえばコンベアベルト上に重力によって堆積されて連続ストリップ8を形成し、このストリップ8はこれを付形するデバイス10、11を備えたオーブン9に運ばれる。
【0068】
オーブン9では、サイズ剤組成物が繊維を架橋および結合させ、断熱製品12を所望の寸法に、たとえば所望の厚さにする。オーブンを出て行くと、断熱製品12の連続ストリップは、温風を(矢印で示した方向に)生じさせる乾燥デバイス19の下方であって、そのロールが製品に含まれる気体を排除するためおよび製品の冷却を促進する吸引デバイス13の上方を通る。乾燥デバイス19は当業者に知られているデバイスから選択でき、たとえば少なくとも1つのガスバーナーおよび/またはマイクロ波もしくは赤外線の少なくとも1つの発生器から構成されていてもよい。
【0069】
次に、製品のストリップを切り分けられて略平行六面体パネルとし、これらをロールまたは折り畳まれたもしくは折り畳まれていないストリップの形態で包装し、次に梱包する(切断および包装の手段は図示していない)。
【0070】
本発明によると、従来の製造ラインは、オーブン9からの出口の直後に、ホルムアルデヒドと反応できる試薬の水相の組成物で断熱製品12の上面、および適切な場合には反対側の面(下面)を処理する工程が追加されている。
【0071】
この処理は、ホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物が供給されるスプレーブーム15を使用して行われ、このブーム15はノズル17が均一に配置されたパイプ16を備えている(より明らかにするために、図1の下部において、ブームを拡大正面図で示している)。ノズルは、末広で扁平であり、断熱製品12の上面14と接触する直前に浸透するジェット18を生じさせる。ノズルの動作条件、特にスプレーする液体の量およびスプレー圧力は、数ミリメートルないし数センチメートルに及ぶ厚さまで断熱製品にホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物が含浸するように調節する。スプレーブーム15は、製品12の上方の、面14から200cmまで、好ましくは約20ないし80cmに及びうる距離にあり、製品12の移動軸を横切る実質的に水平な面にガントリを使用して位置決めされる(図示していない)。また、スプレーブームは、オーブンからの出口の近くに、500cmを越えない、好ましくは200cmを超えない、有利には30ないし100cmの距離で、好ましくは吸引デバイス13の上方にさらに位置決めされ、ホルムアルデヒドと反応できる試薬の断熱製品の厚さへの浸透を可能にする。
【0072】
以下の例は本発明を説明するのを可能にするものであるが、それを限定するものではない。
【0073】
例では、以下の試験を行う。
【0074】
−厚さ回復率:断熱製品を、8/1に等しい圧縮比(公称厚さの圧縮を受けた厚さに対する比として定義される)で1日、12日、30日および90日間にわたって圧縮する。圧縮応力を取り除いたあと、断熱製品の厚さを該製品上で測定し、(上述の圧縮比で)圧縮されていた製品の厚さの公称厚さに対する比によって定義される厚さ回復率を算出する。%で表す厚さ回復率の測定は製品の寸法挙動を評価することを可能にする。
【0075】
−引張り強さ:これは、打抜きによって断熱製品から切り出された供試体上で、ASTM C 686−71T規格にしたがって測定する。供試体は、長さが12mmであり、幅が46mmであり、切断片の外縁での曲率半径が38mmに等しく、切断片の内縁での曲率半径が12.5mmに等しいトーラスの形状を有する。
【0076】
供試体を、一方が可動であり一定の速度で動く試験機の2つの円筒形マンドレルの間に設置する。供試体の破断力F(グラム重)を測定し、破断力Fの供試体の質量に対する比として定義される引張り強さTSを算出する。
【0077】
引張り強さは製造後(初期引張り強さ)およびオートクレーブ内での105℃の温度および100%の相対湿度で15分間にわたる促進老化後(TS15)に測定する。
【0078】
−断熱製品に由来するホルムアルデヒドの放出:これらはISO16000規格およびEN13419規格の条件に基づいて測定する。放出されるホルムアルデヒドの測定は23℃の温度でのおよび50%の相対湿度の下での試験の1日後に行う。ホルムアルデヒドの量は、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)およびポストカラム反応によって、ASTM D 5910−96規格の条件を、移動層をpH6.8で水緩衝する点、オーブン温度が90℃に等しい点および検出を420nmで行う点で変更した条件下で測定する。
【0079】
例1
約850g/m2の表面密度を有するグラスウール断熱製品を図1に記載した製造ラインで製造する。
【0080】
サイズ剤組成物は重量部で:
− フェノール−ホルムアルデヒドレゾール 60
(WO 01/96254 A1からのexample 2, test 1)
− 尿素 40
− 硫酸アンモニウム 3
− シラン (OSIより販売されているSilquest(登録商標) A 1100) 1
− 鉱油 9.5
− アンモニア水溶液 1.2
を含有する。
【0081】
サイズ剤組成物を、最終断熱製品に関して4.7乾燥物質重量%の量で繊維上に堆積させる。その後、サイジングされた繊維をオーブン内で260℃で処理する。
【0082】
ホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物はアセトアセトアミド(例1a)またはジメチルアセトンジカルボキシラート(例1b)の12重量%の水溶液である。この組成物を、オーブンの後段で、断熱製品の上面に20g/m2(すなわち、断熱製品のm2あたり2.4gの乾燥物質)の量でスプレーする。乾燥デバイス19は、断熱製品の上面14上に熱風(110−150℃)を生じさせるガスバーナーである。
【0083】
ホルムアルデヒドと反応できる試薬で処理される断熱製品(例1aおよび例1b)および処理されないもの(参照1)をホルムアルデヒド放出についての試験に供する。この測定結果を表1に示す。
【0084】
例2
サイズ剤組成物が遊離ホルムアルデヒドの含有量が低いレゾールを含有する点で変更した例1からの条件に従った。
【0085】
サイズ剤組成物は重量部で:
− フェノール−ホルムアルデヒド−モノエタノールアミンレゾール 80
(WO 01/96254 A1からのexample 1)
− 尿素 20
− 硫酸アンモニウム 3
− シラン (OSIより販売されているSilquest(登録商標) A 1100) 1
− 鉱油 9.5
を含有する。
【0086】
ホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物はアセトアセトアミド(例2aおよび例2b)またはジメチルアセトンジカルボキシラート(例2cおよび例2d)の12重量%の水溶液である。この組成物を、オーブンの後段で、断熱製品の上面に20g/m2(すなわち、断熱製品のm2あたり2.4gの乾燥物質)および10g/m2(すなわち、断熱製品のm2あたり1.2gの乾燥物質)の量でそれぞれスプレーする。
【0087】
ホルムアルデヒドと反応できる試薬で処理される断熱製品(例2aないし例2d)および処理されないもの(参照2)をホルムアルデヒド放出についての試験に供する。この測定結果を表1に示す。
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
特にレゾールタイプの熱硬化性樹脂でサイジングされたミネラルウールをベースとする断熱および/または防音製品の製造方法であって、活性メチレンを有する化合物から選択される、ホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物を、前記熱硬化性樹脂を架橋させたあとに前記断熱製品に塗布する工程を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
ホルムアルデヒドと反応できる前記試薬の前記組成物を前記断熱製品に連続的に塗布することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ホルムアルデヒドと反応できる前記試薬を含有する前記組成物を、断熱製品がまだ熱い;特に約50ないし80℃、好ましくは60ないし70℃の温度にある間にオーブンタイプの熱処理デバイスのちょうど出口で塗布することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
ホルムアルデヒドと反応できる前記試薬の前記組成物を前記断熱製品の上面、および適切であれば下面に塗布することを特徴とする請求項1ないし3のうちの1項に記載の方法。
【請求項5】
ホルムアルデヒドと反応できる前記試薬の前記組成物を、スプレーによってまたはカーテンコーティングもしくはロールコーティングによって塗布することを特徴とする請求項1ないし4のうちの1項に記載の方法。
【請求項6】
ホルムアルデヒドと反応できる前記試薬の前記組成物を、スプレーによって前記断熱製品の上面に、およびロールコーティングによって下面に塗布することを特徴とする請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
活性メチレンを有する前記化合物が以下の式(I)ないし(IV)に対応することを特徴とする請求項1ないし6のうちの1項に記載の方法。
・式(I)
【化1】

ここで:
−R1およびR2は、同一または異なるものであり、水素原子、C1−C20、好ましくはC1−C6のアルキル基、アミノ基または式
【化2】

の基を表しており、ここでR4
【化3】

または
【化4】

の基を表しており、ここでR5=Hまたは−CH3であり、pは1から6に及ぶ整数であり;
−R3は、水素原子、C1−C10のアルキル基、フェニル基またはハロゲン原子を表しており;
−aは0または1に等しく;
−bは0または1に等しく;および
−nは1または2に等しい、
・式(II)
【化5】

ここで:
−R6は、シアノ基または
【化6】

の基を表しており、ここで:
−R8は、水素原子、C1−C20、好ましくはC1−C6のアルキル基、またはアミノ基を表しており;
−cは0または1に等しく;
−R7は、水素原子、C1-C10のアルキル基、フェニル基またはハロゲン原子を表しており、
・式(III)
【化7】

ここで:
−R9は、−C≡Nまたは−CO−CH3の基を表しており;および
−qは1から4に及ぶ整数であり、
・式(IV)
【化8】

ここで:
−Aは−(CH23−または−C(CH32−の基を表しており;
−rは0または1に等しい。
【請求項8】
前記式(I)の化合物が、2,4−ペンタンジオン、2,4−ヘキサンジオン、3,5−ヘプタンジオン、2,4−オクタンジオン、アセトアセトアミド、N−モノメチルアセトアセトアミド、N−モノエチルアセトアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアセトアミド、アセト酢酸、メチルアセトアセタート、エチルアセトアセタート、n−プロピルアセトアセタート、イソプロピルアセトアセタート、イソブチルアセトアセタート、t−ブチルアセトアセタート、n−ヘキシルアセトアセタート、マロンアミド、マロン酸、ジメチルマロナート、ジエチルマロナート、ジ−n−プロピルマロナート、ジイソプロピルマロナート、ジ−n−ブチルマロナート、アセトンジカルボン酸およびジメチルアセトンジカルボキシラートであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記式(II)の化合物が、2−メチルシアノアセタート、2−エチルシアノアセタート、2−n−プロピルシアノアセタート、2−イソプロピルシアノアセタート、2−n−ブチルシアノアセタート、2−イソブチルシアノアセタート、2−tert−ブチルシアノアセタート、2−シアノアセトアミドおよびプロパンジニトリルであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記式(III)の化合物がトリメチロールプロパントリアセトアセタートおよびトリメチロールプロパントリシアノアセタートであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記式(IV)の化合物が1,3−シクロヘキサンジオンおよびメルドラム酸であることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記熱硬化性樹脂がフェノール−ホルムアルデヒドまたはフェノール−ホルムアルデヒド−アミンタイプのレゾールであることを特徴とする請求項1ないし11のうちの1項に記載の方法。
【請求項13】
ホルムアルデヒドと反応できる前記試薬の前記組成物が、50重量%を超える水と前記試薬の1種以上の有機共溶媒とから構成される液相にある溶液、分散液またはエマルジョンであることを特徴とする請求項1ないし12のうちの1項に記載の方法。
【請求項14】
前記液相が75ないし90%の水を含有することを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
ホルムアルデヒドと反応できる前記試薬が液体であることと、それを水および共溶媒の添加なしにそのまま前記断熱製品に塗布することとを特徴とする請求項1ないし14のうちの1項に記載の方法。
【請求項16】
請求項1ないし15のうちの1項に記載の方法を実行するデバイスであって、特に内部遠心分離によってミネラルウールを製造するラインを具備し、このラインは連続した複数の繊維化部材と、前記繊維化部材から得られる繊維を受け取る/運ぶ少なくとも1つの部材と、サイズ剤組成物を塗布する1つ以上の部材と、オーブンタイプの1つ以上の熱処理部材とを備え、ホルムアルデヒドと反応できる試薬の組成物を前記熱処理部材の下流において前記断熱製品の上面にスプレーする少なくとも1つのスプレーブームをさらに具備することを特徴とするデバイス。
【請求項17】
前記ブームが、該ブームの長さにわたって均一に広がり、末広がりで好ましくは「偏平」な(円錐でない)液体のジェットを生じさせることができるスプレーノズルを備えた供給パイプを備えていることを特徴とする請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
前記ブームが前記断熱製品の上面の上方に設置されることを特徴とする請求項16または17に記載のデバイス。
【請求項19】
前記製品の下面の下方に配置される前記製品の乾燥を確実にするデバイスに第1のブームが面していることを特徴とする請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
ホルムアルデヒドと反応できる前記試薬の前記組成物を前記断熱製品の下面に塗布することを可能にする1つ以上のコーティングロールをさらに具備することを特徴とする請求項16ないし19のうちの1項に記載のデバイス。
【請求項21】
前記ロールが前記熱処理部材と前記製品の乾燥を確実にする前記デバイスとの上流に位置決めされている請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
請求項1ないし15のうちの1項に記載のプロセスによって得られる断熱および/または防音製品であって、表面に、活性メチレンを有する化合物から選択されるホルムアルデヒドと反応できる試薬を含む製品。
【請求項23】
ホルムアルデヒドと反応できる試薬の量(乾燥重量)が、最終的な断熱製品の0.01から50g/m2まで、好ましくは0.1から10g/m2まで、より好ましくは0.2から5g/m2までに及ぶことを特徴とする請求項22に記載の製品。

【図1】
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【公表番号】特表2012−505140(P2012−505140A)
【公表日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−530532(P2011−530532)
【出願日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際出願番号】PCT/FR2009/051923
【国際公開番号】WO2010/040963
【国際公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(501085706)サン−ゴバン・イソベール (46)
【Fターム(参考)】