説明

メッシュシート及びメッシュシートの製造方法

【課題】スクリーン印刷用の版に使用した場合にインクの抜けの良いメッシュシートを提供する。強度や剛性の確保に必要な厚さを容易に得られるメッシュシートの製造方法を提供する。
【解決手段】メッシュシート1の桟状部材3の横断面は略楕円形をなし、略半楕円形の第1の金属層6と、同じく略半楕円形の第2の金属層7を有する。メッシュシート1の製造方法は、ベース材4にフォトレジスト膜5を着膜する着膜工程と、フォトレジスト膜5にメッシュパターンを焼き付けるメッシュパターン形成工程と、ベース材4のフォトレジスト膜5を着膜した面にメッキを施して、第1の金属層6を形成する第1のメッキ工程と、ベース材4を除去するベース材除去工程と、フォトレジスト膜5を除去するフォトレジスト膜除去工程を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状の金属板に多数の透穴を設けてなるメッシュシート及びメッシュシートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ステンレス線を編んだステンレスメッシュの表面にフォトレジストを塗布して、レジスト面を形成し、その上に印刷パターンを焼き付けたステンレスメッシュ版と呼ばれるスクリーン印刷版が知られている(特許文献1 図7(a))。ステンレスメッシュ版は、従来から広く使用されているが、ステンレス線を交叉させているので、断面形状が複雑になり、インクを通過させるための抵抗が大きく、インクの抜けが悪いという問題があった。また、ステンレス線の小径化には限界があるので、メッシュの微細化が難しかった。また、メッシュを薄くすることも困難だった。
【0003】
そこで、ステンレスメッシュに代えて、シート状の金属板に多数の透穴を設けたメッシュシートを使ったスクリーンプレート版が開発された(特許文献1 図7(b))。スクリーンプレート版は、ステンレスメッシュ版に比べて、断面形状が単純なので、インクの抜けが良いという利点がある。
【0004】
このスクリーンプレート版用のメッシュシートは、概略、次のような工程で製造される(特許文献1 図3、特許文献2 図1)。まず、金属膜上にフォトレジストを塗布してレジスト膜を形成する。次に、このレジスト膜上に、メッシュの透穴に相当する位置だけにフォトレジストが残るようにマスクを被せて、露光し、現像する。残ったレジスト膜の上から前記金属膜に対して、メッシュ生成用の金属(例えばニッケル)を、エレクトロフォーミングによって積層する。最後に溶剤を使って、メッシュの透穴に残ったフォトレジストを除去する。
【0005】
【特許文献1】特開平9−216475号公報
【特許文献2】特開2005−37883号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、この方法で製造したメッシュシートの厚さは、レジスト膜の厚さに依存するので、必要な厚さを得ることが難しく、強度や剛性を確保しにくいという問題があった。また、レジスト膜を厚くして、メッシュシートの厚さを確保しようとすれば、微細な透穴を形成することが難しくなり、透穴の径も大きくばらつくと言う問題もあった。また、透穴の断面形状が矩形に限られるので、ステンレスメッシュに比べれば良いものの、インクの抜けは十分良いとはいえなかった。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、スクリーン印刷版に使用した場合にインクの抜けの良いメッシュシートを提供するものである。また、強度や剛性の確保に必要な厚さを容易に得られるメッシュシートの製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明のメッシュシートは、シート状の金属板に多数の透穴を設けてなるメッシュシートにおいて、略楕円形の横断面を有して、前記透穴の周囲を取り囲んで前記透穴の外縁を形成する桟状部材を備え、前記桟状部材の横断面は、略半楕円形の第1の金属層と、同じく略半楕円形の第2の金属層を有するものである。
【0009】
前記桟状部材の横断面は、前記第1の及び第2の金属層の外周に積層された第3の金属層を有してもよい。
【0010】
前記桟状部材の横断面は、前記第3の金属層の外周に形成された撥水被膜層を有してもよい。
【0011】
本発明のメッシュシートの製造方法は、ベース材にフォトレジスト膜を着膜する着膜工程と、前記フォトレジスト膜にメッシュパターンを焼き付けるメッシュパターン形成工程と、前記ベース材の前記フォトレジスト膜を着膜した面にメッキを施して、第1の金属層を形成する第1のメッキ工程と、前記ベース材を除去するベース材除去工程と、前記フォトレジスト膜を除去するフォトレジスト膜除去工程を有するものである。
【0012】
前記ベース材除去工程の後に、前記第1の金属層の前記ベース材に接していた面にメッキを施して、第2の金属層を形成するようにしてもよい。
【0013】
前記フォトレジスト膜除去工程の後に、前記第1の及び第2の金属層の外周にメッキを施して第3の金属層を形成する第3のメッキ工程を有するようにしてもよい。
【0014】
前記第3のメッキ工程の後に、前記第3の金属層の表面に撥水皮膜を着膜する撥水処理工程を有するようにしてもよい。
【0015】
前記ベース材は銅板であって、ベース材除去工程は、前記ベース材をエッチング液で溶解するエッチング工程であるようにしてもよい。
【0016】
前記ベース材は鏡面研磨された銅板であれば、さらによい。
【0017】
前記ベース材はステンレス鋼板であって、前記ベース材除去工程は前記ベース材を前記メッキ金属から引きはがす引きはがし工程であるようにしてもよい。
【0018】
前記第1のメッキ工程の後に、前記第1の金属層の表面に補強シートを貼付する補強シート貼付工程を有するとともに、前記第2のメッキ工程の後で、前記第1の金属層から、前記補強シートを引きはがす補強シート除去工程を有するようにしてもよい。
【0019】
前記補強シートはフォトレジストフィルムであれば、さらによい。
【0020】
前記第1ないし第3のメッキ工程でメッキされる金属は、ニッケルであってもよい。
【0021】
前記第1ないし第3のメッキ工程でメッキされる金属は、ニッケル合金であってもよい。
【0022】
前記メッシュパターンは、格子状のパターンであってもよい。
【0023】
前記メッシュパターンは、ハニカム状のパターンであってもよい。
【0024】
前記メッシュパターンは、多数の小円穴を配列したパターンであってもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明のメッシュシートは、桟状部材の横断面が略楕円形をなすので、スクリーン印刷版に使用した場合のインクの切れが良く、印刷品質が向上する。また、本発明のメッシュシートの製造方法は、金属層をメッキによって積層するので、メッシュシートの厚さを大きくして、強度や剛性を確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0027】
図1は、本発明に係るメッシュシート1の平面形状を示す図である。既に述べたように、メッシュシート1は多数の透穴2を設けたシート状の金属板である。メッシュシート1の平面形状には、正方形の透穴2をマトリクス状に配列した格子パターン(図1(a))、六角形の透穴2を密に配列したハニカムパターン(図1(b))、円形の透穴2を配列した丸穴パターン(図1(c))など、透穴2の形状・寸法及び配列によって各種のパターンがある。本明細書では、このようなメッシュシート1の平面形状をメッシュパターンと呼ぶことにする。また、透穴2の周囲を取り巻く部分を桟状部材3と呼ぶことにする。
【0028】
図1(a)に示した格子パターンを備えるメッシュシート1を、X−X’線で切断した断面図を図2に示す。図2から明らかなように、メッシュシート1の桟状部材3の断面は円ないし楕円をなしている。同様に、ハニカムパターン(図1(b))あるいは丸穴パターン(図1(c))の場合も、桟状部材3の断面は円ないし楕円をなしている。このように、桟状部材3の断面が円ないし楕円をなしているので、透穴2の断面形は上面(入り口)の幅が広く、中間部の幅が狭く、下面(出口)で再び幅が広くなっている。このため、従来のような矩形断面の透穴2を備えたメッシュシートに比べて、本発明に係るメッシュシート1は、インクの切れがよいことが発明者等によって、確認されている。
【0029】
次に、図3を参照しながら、メッシュシート1の製造方法を説明する。まず、ベース材4を用意する(図3(a))。ベース材4の表面は、電解研磨によって滑らか(表面粗さ0.2μm以下)にすると良い結果が得られる。本実施形態では、板厚0.05mmから0.5mmの銅板をベース材4に使用している。なお、電解研磨に代えて、化学研磨あるいは機械研磨によって、ベース材4の表面を鏡面仕上げしてもよい。
【0030】
そして、このベース材4にフォトレジスト(感光性樹脂、例えば、東京応化工業(株)のPMER)を薄く(1〜2μm)塗布してレジスト膜を形成する。フォトレジスト膜が形成されたら、所望のメッシュパターンを描いたマスクをその上に被せて、露光及び現像処理を行うと、露光した部分(マスクされなかった部分)のレジスト膜が除去されて、ベース材の素材が露出し、その他の部分にはレジスト膜5が残る(図3(b))。本実施形態では、メッシュパターンの幅(レジスト膜5を除去した部分の幅)を5μmにしている。
【0031】
次に、レジスト膜5の上から、ベース材4に対して、ニッケル・リン(Ni−P)合金をメッキする。いうまでもなく、レジスト膜5はメッキされないから、ニッケル・リン合金はフォトレジストが除去された部分にだけ付着して、1次メッキ層6を形成する(図3(c))。また、この1次メッキ層6はベース材4の表面から均等な速度で成長するから、1次メッキ層6の断面形は図3(c)に示すような半楕円形になる。本実施形態では、1次メッキ層6の幅が15μm、高さが5μmになるまで成長させた。
【0032】
なお、1次メッキ層6には、電解メッキによって、ニッケル・リン合金をメッキしたが、1次メッキ層6を形成する金属は、ニッケル・リン合金には限られない。他のニッケル合金(例えば、ニッケル・マンガン合金)であっても、純ニッケルであっても良い。
【0033】
次に、選択的エッチングを行って、ベース材4を除去する(図3(d))。なお、銅を選択的にエッチングする液としては、塩素イオンとアンモニウムイオンと銅イオンとを含む、アルカリエッチング液が知られている。
【0034】
次に、レジスト膜5の下面から、1次メッキ層6に対して、ニッケル・リン合金をメッキして、2次メッキ層7を形成する(図3(e))。なお、図3(e)から明らかなように、2次メッキ層7の断面形状は1次メッキ層6と対称をなし、1次メッキ層6と2次メッキ層7を合わせると、楕円形の断面が形成される。本実施形態では、前記楕円の幅(長径)が15μm、高さ(短径)が12μmになるようにしている。
【0035】
なお、2次メッキ層7は1次メッキ層6と同じメッキ液と条件を使用して、電解メッキを行った。また、2次メッキ層7を形成する金属は、ニッケル・リン合金には限られない。他のニッケル合金(例えば、ニッケル・マンガン合金)であっても、純ニッケルであっても良い。
【0036】
次に、溶剤を使って、レジスト膜5を除去する(図3(f))。本実施形態では、液温40℃の5%の水酸化カリウム水溶液に10分間浸漬してレジスト膜5を除去した。
【0037】
次に、1次メッキ層6と2次メッキ層7の活性化処理を行って、最後に、1次メッキ層6と2次メッキ層7の外周にニッケル・リン合金をメッキして3次メッキ層8を形成する(図3(g))。本実施形態では、桟状部材3の幅が25μm、高さが22μmになるように、3次メッキ層を1次メッキ層6と2次メッキ層7の外周に積層している。
【0038】
なお、3次メッキ層8は、ニッケル・リン合金を無電解メッキでメッキしたが、3次メッキ層8を形成する金属は、ニッケル・リン合金には限られない。他の電解ニッケル合金(例えば、ニッケル・ホウ素合金)であっても、純ニッケルであっても良い。
【0039】
また、ここでは、銅板をベース材4に使って、1次メッキ層6を形成した後に、選択的エッチングによって除去する例を示したが、ベース材4の素材は銅に限定されない。他の金属、例えばアルミニウムをベース材4に使って、1次メッキ層6を形成した後に、選択的エッチングによって除去してもよい。
【0040】
また、ベース材4を除去する方法はエッチングには限られない。例えば、ステンレスの薄板をベース材4に使って、1次メッキ層6を形成した後で、1次メッキ層6をベース材4(ステンレスの薄板)から引きはがすようにすれば、ベース材4の再使用ができ、製造コストの削減が期待できる。
【0041】
また、3次メッキ層8の外周(つまり、桟状部材3の外周)にシリカ系撥水処理剤(例えば、Nanogate社製 E2C401)を、スプレーして、230℃で1時間乾燥すれば、撥水性を備えた皮膜が形成されて、インクの切れをさらに良くすることができる。
【0042】
さて、前述の実施形態では、ベース材4を除去(図3(d))した後のレジスト膜5と1次メッキ層6は強度と剛性が低いので、変形や破損が生じる恐れがある。また、2次メッキ層7を形成する際に、メッキ液がレジスト膜5の上面に回って、1次メッキ層6の上面がさらにメッキされて、1次メッキ層6の断面形が変形するおそれがある。そこで、図4に示すように、1次メッキ層6の表面に感光フィルム9を貼付するようにしてもよい。
【0043】
まず、1次メッキ層6がベース材4の上面に形成された(図4(a))後で、1次メッキ層6の表面に感光フィルム9を貼付する(図4(b))。なお、感光フィルム9は、感光フィルム9とレジスト膜5及び1次メッキ層6の間の空気を引き抜きながら貼付する。つまり、いわゆる真空ラミネート工法を使用して、感光フィルム9とレジスト膜5及び1次メッキ層6の間に隙間が残らないようにする。そして、感光フィルム9を露光して、固化する。
【0044】
次に、選択的エッチングを行って、ベース材4を除去する(図4(c))。このとき、レジスト膜5及び1次メッキ層6は固化された感光フィルム9で、いわば、裏打ち補強されているから、ベース材4を除去しても変形や破損の恐れは少ない。
【0045】
さらに、レジスト膜5の下面から、1次メッキ層6に対して、ニッケルをメッキして、2次メッキ層7を形成する(図4(d))。このとき、1次メッキ層6は固化された感光フィルム9で密封されているから、メッキ液がレジスト膜5の上面側に流れたとしても、1次メッキ層6の上面がメッキされることはない。
【0046】
以上説明したように、本発明のメッシュシートの製造方法によれば、メッキを重ねてメッシュシートを形成するので、強度や剛性を確保するために必要な厚さと、印刷品質の確保に必要な、繊細なメッシュパターンを備えたメッシュシートを製造することができる。
【0047】
また、本発明の製造方法で製造したメッシュシートの桟状部材は略楕円形の断面を備えるので、メッシュシートの透穴は、入り口が広く、中間が狭く、出口が再び広くなるような形状になるので、スクリーン印刷に使用した場合のインクの切れがよい。
【0048】
また、図5に示すように、本発明の製造方法で製造したメッシュシート(図5(a))
は、従来の製造方法で製造したメッシュシート(図5(b))に比べて、シャープなメッシュパターンが得られるので、スクリーン印刷に使用した場合に、鮮明な印刷画像が得られる。
【0049】
また、桟状部材3の間隔が狭い(つまり穴径が小さい)メッシュパターンを有する場合に、1次メッキ層6および2次メッキ層7を形成した後に、3次メッキ層8を形成すると、3次メッキ層8を形成する金属は、上下方向(メッシュシート1の表裏方向)に多く積層され、左右方向(穴径方向)に積層される金属は少なくなるので、図6に示すように、桟状部材3の断面形状を縦長にすることができる。このような現象が生じる原因はよく分からないが、メッシュシートの上下の空間は遮るものがないので、メッキ液中の金属イオンの供給が活発に行われ、一方、穴の中では金属イオンの供給が少なくなるためではないかと思われる。このように桟状部材3の断面形状を縦長にすると、メッシュシート1を厚くして、強度及び剛性を確保するとともに穴径を小さくすることができるので、有益である。
【0050】
なお、本明細書では、本発明に係るメッシュシート1をスクリーン印刷に使用する例を示したが、本発明に係るメッシュシート1の用途はこれに限られない。例えばインクジェットプリンタのノズル、あるいはフィルタ等に使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に係るメッシュシートの平面図である。
【図2】前記メッシュシートの断面図である。
【図3】前記メッシュシートの製造手順を示す説明図である。
【図4】前記メッシュシートの製造手順の変形例を示す説明図である。
【図5】本発明の製造方法で製造したメッシュシートと従来の製造方法で製造したメッシュシートを対比する写真である。
【図6】本発明の製造方法で製造したメッシュシートの断面図である。
【符号の説明】
【0052】
1 メッシュシート
2 透穴
3 桟状部材
4 ベース材
5 レジスト膜
6 1次メッキ層
7 2次メッキ層
8 3次メッキ層
9 感光フィルム
10 従来の製造方法で製造したメッシュシート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状の金属板に多数の透穴を設けてなるメッシュシートにおいて、
略楕円形の横断面を有して、前記透穴の周囲を取り囲んで前記透穴の外縁を形成する桟状部材を備え、
前記桟状部材の横断面は、略半楕円形の第1の金属層と、同じく略半楕円形の第2の金属層を有する
ことを特徴とするメッシュシート。
【請求項2】
前記桟状部材の横断面は、前記第1の及び第2の金属層の外周に積層された第3の金属層を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のメッシュシート。
【請求項3】
前記桟状部材の横断面は、前記第3の金属層の外周に形成された撥水被膜層を有する
ことを特徴とする請求項2に記載のメッシュシート。
【請求項4】
ベース材にフォトレジスト膜を着膜する着膜工程と、
前記フォトレジスト膜にメッシュパターンを焼き付けるメッシュパターン形成工程と、
前記ベース材の前記フォトレジスト膜を着膜した面にメッキを施して、第1の金属層を形成する第1のメッキ工程と、
前記ベース材を除去するベース材除去工程と、
前記フォトレジスト膜を除去するフォトレジスト膜除去工程を有する
ことを特徴とするメッシュシートの製造方法。
【請求項5】
前記ベース材除去工程の後に、前記第1の金属層の前記ベース材に接していた面にメッキを施して、第2の金属層を形成する第2のメッキ工程を有する
ことを特徴とする請求項4に記載のメッシュシートの製造方法。
【請求項6】
前記フォトレジスト膜除去工程の後に、前記第1の及び第2の金属層の外周にメッキを施して第3の金属層を形成する第3のメッキ工程を有する
ことを特徴とする請求項5に記載のメッシュシートの製造方法。
【請求項7】
前記第3のメッキ工程の後に、前記第3の金属層の表面に撥水皮膜を着膜する撥水処理工程を有する
ことを特徴とする請求項6に記載のメッシュシートの製造方法。
【請求項8】
前記ベース材は銅板であって、
ベース材除去工程は、前記ベース材をエッチング液で溶解するエッチング工程である
ことを特徴とする請求項4ないし請求項7のいずれか1項に記載のメッシュシートの製造方法。
【請求項9】
前記ベース材は鏡面研磨された銅板である
ことを特徴とする請求項8に記載のメッシュシートの製造方法。
【請求項10】
前記ベース材はステンレス鋼板であって、
前記ベース材除去工程は前記ベース材を前記メッキ金属から引きはがす引きはがし工程である
ことを特徴とする請求項4ないし請求項7のいずれか1項に記載のメッシュシートの製造方法。
【請求項11】
前記第1のメッキ工程の後に、前記第1の金属層の表面に補強シートを貼付する補強シート貼付工程を有するとともに、
前記第2のメッキ工程の後で、前記第1の金属層から、前記補強シートを引きはがす補強シート除去工程を有する
ことを特徴とする請求項4ないし請求項7のいずれか1項に記載のメッシュシートの製造方法。
【請求項12】
前記補強シートはフォトレジストフィルムである
ことを特徴とする請求項11に記載のメッシュシートの製造方法。
【請求項13】
前記第1ないし第3のメッキ工程でメッキされる金属は、ニッケルである
ことを特徴とする請求項4ないし請求項7のいずれか1項に記載のメッシュシートの製造方法。
【請求項14】
前記第1ないし第3のメッキ工程でメッキされる金属は、ニッケル合金である
ことを特徴とする請求項4ないし請求項7のいずれか1項に記載のメッシュシートの製造方法。
【請求項15】
前記メッシュパターンは、格子状のパターンである
ことを特徴とする請求項4ないし請求項7のいずれか1項に記載のメッシュシートの製造方法。
【請求項16】
前記メッシュパターンは、ハニカム状のパターンである
ことを特徴とする請求項4ないし請求項7のいずれか1項に記載のメッシュシートの製造方法。
【請求項17】
前記メッシュパターンは、多数の小円穴を配列したパターンである
ことを特徴とする請求項4ないし請求項7のいずれか1項に記載のメッシュシートの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−17887(P2010−17887A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−178428(P2008−178428)
【出願日】平成20年7月8日(2008.7.8)
【出願人】(591245141)株式会社渕上ミクロ (26)
【出願人】(591133583)レイボルド株式会社 (2)
【Fターム(参考)】