説明

メッシュフェンス

【課題】取り付けが簡単で安価である通常のフェンスを用いて、そのパネルがフラットで表裏感があり、つる性の植物が絡みやすい立体構造のフェンスを提供する。
【解決手段】つる性の植物が絡みやすいように、メッシュの目を粗めにして、メッシュパネルをジグザグに前後に折り曲げ、その時に出来た内空間に支柱を装着することで、自由柱方式で施工でき、前後左右に殆んど表裏感が無い、取り付けが簡単で安価なメッシュフェンスとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はメッシュフェンスに関し、住宅の間仕切りや、道路の歩道、公園やビル、マンションなどの空間の間仕切りをするのに敷設され、施工性に優れていることは勿論、強度的にも優れ、つる性植物がからみやすいというメッシュフェンスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、景観性を重視する都市公園のような場所では、緑化が最重要なテーマであるにもかかわらず、複数本の縦線材と、横線材の溶接加工による格子状の単純なメッシュパネルを支柱に金具で固定すると言う構造の製品が殆んどで、つる性植物がからみやすいと言う機能があって、メンテナンスが簡単で緑化がやりやすいメッシュフェンスは少なかった。
【0003】
また、メッシュフェンスの市場では柱の取り付け位置が自由な自由柱タイプや、一定の大きさのメッシュパネルを表裏間の無い形で支柱間隔が一定の固定柱タイプのメッシュフェンスが施工されていた。
【0004】
自由柱方式のメッシュフェンスは柱の取り付け位置が比較的自由になることもあり、近年大量に使用されるようになっている。しかしながら、柱の位置がメッシュパネルの片側に取り付けられて構成されるようになるので、どうしても表裏間が出来てしまうと言う欠点を抱える製品になっていた。固定柱方式も、パネルの寸法で柱の位置が決まってしまうので、施工に神経を使う必要があるし、従って施工に手間がかかると言う欠点があった。
【0005】
特許文献1では、フェンス面に印象的な模様を形成し易く、その模様の多様化も容易で、屈曲箇所に応力を集中させず、横線材を減少させて軽量化を可能にするとあり、その解決手段として、全縦線材の選択した一区分フェンス面を構成する各部分の一部を夫々屈曲し、その屈曲箇所をフェンス面の基部から突出する突部にし、それ等の屈曲突部を一区分フェンス面の縦方向のほぼ全域に分散配置して、曲線状又は横線材に対して傾斜する直線状に並べて模様を形成する。そして、フェンス面の選択した複数の各区分フェンス面に夫々、多数の屈曲突部を曲線状又は横線材に対して傾斜する直線状に並べて模様を形成しても良いとある。
【0006】
特許文献2では、課題として、溶接やボルト締めをすることなく横桟に対するメッシュパネルのがたつきを防止できるメッシュフェンスを提供するとあり、解決手段として本発明のメッシュフェンスは、横桟は一方の側壁と他方の側壁と底壁とから形成した嵌合溝を長手方向に有し、一方の側壁は横線材の見込み部分に当接して嵌合溝からの抜け防止する横線材係止部と、横線材の見付部分に当接する横線材当接部と、横線材当接部から溝幅を狭めるように段差を付けて設けてあり、竪線材の見付け部分に当節する竪線材当接部とを有し、押縁は、横桟に取り付けてあり、他方の側壁側から竪線材を押圧して、竪線材を一方の側壁の竪線材当接部に横線材を一方の側壁の横線材当接部に各々押し付けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−23543号広報
【特許文献2】特開2005−226374号広報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
解決しようとする課題で、特許文献1に記載の上記メッシュフェンスでは、メッシュフェンスの断面の前後に線材を突出させているので、つる性の植物が絡みやすいと言えなくもないが、模様を付けるとなると極めて生産性が悪いので高価なものになるし、柱の位置も決められた位置にしか取り付け出来ない固定柱であり、施工性にも問題がある。
【0009】
特許文献2に記載の上記メッシュフェンスでは、メッシュパネルが断面で前後に突出させているので、つる性の植物の絡みが良いと思われるが、柱の位置がパネルのスパンで固定されるので、施工性が極めて悪い。
【発明の概要】
【0010】
このように解決しようとする課題は、つる性の植物の絡みが極めて良いばかりか、表裏間もあまりなく、施工時に柱の位置が自由に決められると言う特徴のあるものを発明したのである。更に、施工現場の強度の条件の変化にも簡単に対応できるばかりか、傾斜地においても標準のメッシュパネルが使えると言う理想的な対応力をも兼ね備えた製品を発明したのである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1では、複数の縦線材と横線材とで組みつけられるメッシュパネルであって、そのヨコ断面が上端部に複数の横線材を配設すると共に、順次上から下に1〜3本の横線材を左右にジグザグに突出させ、上面からの幅で50ミリメートルから150ミリメートル程度とし、その折り曲げで出来た30ミリメートルから130ミリメートル程度の内空間bに支柱を横線材と直交する方向に配設させたことを特徴とするメッシュフェンスとした。
【0012】
これは、メッシュパネルのヨコ断面で上端部に複数の横線材を配置することで、強度を上げ、順次上から下に1から3本の横線材を左右にジグザグに突出させることで空間を作り、その内空間bの寸法を30ミリメートルから130ミリメートル程度を確保することで、メッシュパネルの中心に支柱を配設することに成功した。
【0013】
内空間bを30ミリメートルから130ミリメートルにしたのは、30ミリメートル以下では、高さ600ミリメートルでも強度的に問題が出るし、130ミリメートル以上の空間では実用性があまりないが、まったく否定するものではない。
【0014】
請求項2では、請求項1のメッシュパネルの段積みのメッシュフェンスにおいて、ヨコ断面で、上段のメッシュパネルの下端部の横線材の部位と下段となるメッシュパネルの上端部の横線材の部位を、支柱の前後に配設させたことを特徴とするメッシュフェンスとした。
【0015】
これは、請求項1のメッシュフェンスの段積みのやり方を、断面で、上段のメッシュパネルの下端部の横線材の部位と、下段となるメッシュパネルの上端部の横線材の部位を、支柱の前後に配設させることで、高さの調整に自由度ができることとなり、重なっても良いし、隙間を大きくしてもいいしと、かなり隙間を自由に変えることが出来るのである。
【0016】
請求項3では、請求項1のメッシュパネル同士の連結において、略V字形の2つの辺の縦線材と横線材とを、略V字形の対の金具でメッシュパネル同士の横の端部で、複数ヶ所接続させてなることを特徴とするメッシュフェンスとした。
【0017】
これは、請求項1のメッシュパネル同士の連結を、略V字形に曲げられた2つの辺の縦線材と横線材とを連結するに際して、略V字形の対の金具でメッシュパネル同士の横の端部で立体的に接合させることとした。
【発明の効果】
【0018】
本発明の請求項1に記載の発明によれば、複数の縦線材と横線材とで組みつけられるメッシュパネルであって、そのヨコ断面が、上端部に複数の横線材を配設すると共に、順次上から下に1〜3本の横線材を左右にジグザグに突出させ、その上面からの幅は50ミリメートルから150ミリメートル程度とし、その折り曲げで出来た30ミリメートルから130ミリメートル程度の内空間bに支柱を配設させてなるメッシュフェンスは、前後、左右に立体的な空間のある構造となるので、本発明の目標であるつる性の植物の絡みが良くなり緑化が容易に行える。
【0019】
また、横線材をジグザグに突出させ、その上面からの幅は50ミリメートルから150ミリメートルとし、2ミリメートル程度から6ミリメートル程度の径の縦線材を、例えば100ミリメートル間隔で構成しておくと、100ミリメートル間隔でフリーな空間が出来る。この空間に横線材と直交する方角に支柱を挿着すると、支柱の寸法を考えても一つの縦線材間の空間で70ミリメートル近くの自由に柱を動かせる空間が出来るし、メッシュパネル1枚で見ると19か所も出来ることになる。
【0020】
また、この発明ではメッシュフェンスに表裏感があまりないので、団地などの境界用の柵としても理想的な間仕切柵として十分に使用できるし、柱の位置も自由度が高いので施工性にも優れていて左右に横線材が全面に突出しているので、つる性の植物である朝顔や夕顔、それにヘデラヘリックスなどの各種ツタ類などを絡ませるのには好都合であるし、草花のハンキングが容易となり、見栄えが一段と良くなる。
【0021】
通常、つる性の植物の色々な構成物への絡み付きは、150ミリメートルの長さで絡み付ける相手を円運動で探すと言われているが、そのことからも横線材のピッチが150ミリメートル以内の寸法が望ましいが縦線材が50ミリメートルから150ミリメートルで斜めに多数構成するので、十分につる性の植物の絡みが行われる。
【0022】
メッシュフェンスの高さは、通常よく使用される60センチメートルから2メーター程度で本発明のメッシュパネルは使用されるが、それ以下でもそれ以上でもいいし、それらを組み合わせたものであってもよい。
【0023】
メッシュパネルの上部に複数本の横線材を配設したのは、メッシュパネルの上端部に一番力がかかるので、この上端部を補強することは極めて重要なことである。併せてこの複数本の横線材があることで、コノ字形をしたレール状の部材などを容易に固着することが出来る。横線材一本では固着が難しく甘くなってしまうので上端部の横線材を複数本とした。これは非常に重要なことである。
【0024】
メッシュパネルの素材は通常はメッキされた鋼製の線材を電気的な抵抗溶接で量産されるが、アルミ線材やステンレス線材であってもよい。このようにして溶接されたメッシュをジグザグに折り曲げて本発明のメッシュパネルを製作する。
【0025】
更には、このメッシュパネルに樹脂を浮遊させながら塗装する流動浸漬法で表面処理する方法が用いられる。最近では、ポリエチレン樹脂製でメッキ線材にも良く接着するグレードもあり、これらのグレードを使用することで長期にわたり耐候性に優れた素晴らしい製品になる。しかし、流動浸漬塗装以外に通常よく行われるアクリル樹脂やポリエステル樹脂製の塗料で塗装しても何ら差し支えるものではない。
【0026】
また、ヨコ断面で左右にジグザグに突出させた殆んどの横線材を、複数本で構成させることで、メッシュパネル全体の強度をより上げることが出来るし、前後に折り曲げるだけでは、単調になりがちなメッシュパネルのデザインをかなり高級なものにできる。隣のメッシュパネルとの取り付けに際しても、複数本の横線材を同時に掴んで固着出来るので、強固な固定が可能となる。
【0027】
更に、請求項2のように、メッシュパネルを前後にジグザグに折り曲げることの効能として、メッシュパネルを段積みしても、下のメッシュパネルの上端部と上のメッシュパネルの下端部との接点を柱の前後に位置することで、容易にメッシュパネル間の間隔を調整することが出来る。従って、基本となるパネルのサイズを3種類程度と、少ない品種の組合せでかなりの高さのフェンスも構築できるのである。
【0028】
このことは、製品の品種を限りなく抑えて生産、在庫出来るので、コストが抑えられることになり、販売が有利に展開出来る。
【0029】
更には、請求項3でジグザグに折り曲げたメッシュパネル同士の接続に際しては、ジグザグに折り曲げている3次元となる部位を使って、略V字形に曲げられた2つの辺の縦線材と横線材とを、短冊風で略V字形の対の金具で、メッシュパネル同士の横の端部で接続させることとした。
【0030】
この接続方法では、取付が3次元の部位で固着することになるので、極めて高強度な取付となる。又、略V字形の対の金具は、施工時の締め付けに際して金具の回転が起こらないので、容易に綺麗に施工できる。
【0031】
また、固定用の柱は、通常は断面が50ミリメートル×30ミリメートルで肉厚が1.0〜1.6ミリメートル程度の矩形の鋼製の柱が良く使用されるが、これ以上でも、これ以下の強度のものを使っても何ら差し支えはない。アルミニュームの押し出し材であるアルミ形材を使用しても一向に構わないし、柱の頂部は水の浸入を防止するためのキャップを装填するのが良い。
【0032】
メッシュフェンスのメッシュパネルと柱の取り付けは、柱に予め開けておいた穴に、4ミリメートルから6ミリメートル前後の大きさのフックボルトを使って、横線材を掴む形で支柱と固着させると2メーターのパネルの横線材のどの位置にでも取り付けが出来る自由柱の施工が可能となる。
【0033】
また、本発明のメッシュパネルの上端部及び又は下端部に胴縁を構成させてもよい。メッシュパネルの縦線材を突出させる形で胴縁を構成させてもいいし、上端部の線材を覆い隠すようにして、胴縁を構成してもいいし、更には、防犯性能を上げるために、その胴縁の天端を突出させてメッシュフェンスの上を乗り越えるのを抑止することも出来る。
【0034】
胴縁の強度を自由に変えることが可能で、メッシュフェンスのスパンが長かったり、高かったり、使用する場所との関係で特別に高強度のメッシュフェンスが必要な時でも、即対応が可能である。
【0035】
胴縁はアルミニュウムの押し出し成型による成形物とか、ステンレススチールやアルミニューム、メッキ鋼板などをロールホーミング加工したものでもいいし、小ロットの場合にはプレス加工して対応しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】は本発明のメッシュフェンスの正面図である。
【図2】は図1の側面図である。
【図3】はその上面図である。
【図4】段積みされたメッシュフェンスの正面図である。
【図5】図4の側面図である。
【図6】は上端部の変形例の側面図である。
【図7】は支柱とメッシュパネルの取り付け部分の側面図である。
【図8】はメッシュパネルの変形例の側面図である。
【図9】はメッシュパネルの変形例の側面図である。
【図10】はメッシュパネルの上端部の変形例の側面図である。
【図11】略V字形の接続金具の側面図である。
【図12】図13の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、図面に従って本発明を実施するための形態につき、詳細に説明する。
【0038】
図1は本発明のメッシュフェンスの正面図である。本発明では、メッシュパネル2と支柱3で組みつけられ、メッシュフェンス1とする。メッシュパネル2は横線材6と縦線材7との溶接金網をジグザグに折り曲げて構成される。その時、最上部に上端部8を構成させてから、上から下に1本から3本の横線材6を順に構成しながらジグザグに折り曲げて構成される。
【0039】
メッシュフェンス1の高さは60センチメートルから2メーター程度で構成され、住宅の間仕切り用としては、通常60センチメートルから1メーター程度の高さのメッシュフェンス1が良く使用される。メッシュパネル2と支柱3はフックボルト5で固定される。
【0040】
図2はメッシュフェンス1の側面図である。メッシュパネル2は縦線材7と横線材6を格子状に溶接する形で構成し、さらに横線材6がヨコ断面で柱の左右に突出する形に折り曲げ成型し構成する。この時上端部8に横線材6を複数本構成させてから、横線材を上から下に順次ジグザグに突出させる。横線材6は1本又は複数本ずつ構成しても良いし、1本と複数本を混同させても勿論よい。
【0041】
メッシュパネルの詳細の寸法を例示すると、高さ800ミリメートルで幅が2メーターのパネルの場合で、縦横の線材を4ミリメートルの物を使って、そと外の幅を56ミリメートルになるようにジグザグに折り曲げるとすると、支柱を挿入する内々の内空間bの寸法が45ミリメートル程度となる。そこで40ミリメートル角の矩形の柱を構成すると、図7のように支柱3とメッシュパネル2の横線材6をフック5で取り付けるのに好都合の構成となる。
【0042】
図3はメッシュフェンス1の上面図である。支柱3の前後に横線材6が2メーター程度の長さで構成され、折り曲げられた縦線材7は100ミリメートル程度のピッチで構成される。横線材6は支柱3とフックボルト5で固着される。
【0043】
図4はメッシュフェンス1の高さが1.2メーター以上の時を想定した正面図である。
メッシュパネル2の長さが2メータ―とすると、2メータ―ピッチで接続金具上16、接続金具下17とで連結される。メッシュパネル2の幅が600ミリメートルや800ミリメートル位だと上下2個の対の接続金具上16、接続金具下17とでいいが、1000ミリメートル程度の大きさになると、3か所程度に増やすとよい。また使用場所の強度の要求に合わせて自由に横線材6と支柱3をフックボルト5で固着すればいい。
【0044】
品番800のメッシュパネルは高さが750ミリメートル、幅は1990ミリメートルとすると、メッシュフェンス1の高さが、1.5メートルの時に品番800ミリメートルのメッシュパネルを2枚使って構成したとすると、上から750ミリメートルの位置まで品番800ミリメートルのメッシュッパネルを構成して、次に同じく品番800ミリメートルのメッシュパネルを構成するのであるが、この時、上のパネルの下端部9の横線材6の部位の柱3の裏側から次の品番800ミリメートルのメッシュパネルの上端部8をスタートさせる。50ミリメートル重なるように構成させてスタートすると、750+700+50ミリメートルとなり、グランドラインから50ミリあがったところに、下のメッシュパネルの下端部9が位置することになる。
【0045】
以上のような形で1200ミリメートルの高さや1800ミリメートルの高さ、2000ミリメートルの高さ、それ以上でもかなりの対応力が発揮できる。
1200ミリメートルの高さの時は品番600+品番600、1800ミリメートルの高さの時は品番1000+品番800、もしくは600ミリメートル3枚、2000の高さの時は品番1000+品番1000、以外に品番600+品番600+品番800などと、かなり少ない品種でも十分に対応できるのである。
【0046】
図5は、図4のB−B´断面の上のメッシュパネル2と下のメッシュパネル2との交錯部位の図である。上下のメッシュパネル間の隙間aであるが。この隙間が50ミリメートルであったり、マイナス50ミリメートルであったり、30ミリメートルであったり、0であったりするのである。支柱の前後の位置にメッシュパネル2の下端部と上端部を配設すると、メッシュパネル2同士が交錯することなく構成できるのである。
【0047】
図6は、上端部8に横線材6を3本構成して、そのすぐ下100ミリメートル程度からは、横線材6を1本ずつジグザグに突出させて構成した事例である。ジグザグに折り曲げた外々の寸法を60ミリメートル程度に構成すると、横線材6の内々の寸法が50ミリメートル程度の内空間が出来るので、50ミリメートルの丸パイプや一辺が50ミリメートル程度の矩形のパイプの支柱3が構成できる。
【0048】
図7は、支柱3の穴を介してメッシュパネル2の横線材6をフックボルト5で掴んで支柱3に固着させた部分の側面図である。略2メーターのメッシュパネルの長さのすべてに横線材6が構成されているので、支柱3の穴を介してフックボルト5を固着させるとき、自由な位置で取り付けが出来る。
【0049】
図8のように、メッシュパネル2の縦線材7の上端部を突出させて、図のような挟み込み胴縁10と挟み込み胴縁11をメッシュパネルの前後にビスで横線材6を、挟み込むようにして取り付けると、縦線材7の上端部を突出させることが出来るので、防犯性能の高い乗り越え防止のメッシュフェンス1となる。
【0050】
図9も乗り越え防止効果のあるメッシュフェンス1で、上端部8の縦線材7と横線材6とを掴む形で、成型物の上端部8を山形にした乗り越え防止胴縁12を構成させると、乗り越えようとするとき手のひらに集中荷重が掛るようになり、乗り越え防止効果の高いメッシュフェンス1になる。
【0051】
図10では、胴縁の中にスチール製の補強骨材14を装着させることで、更に強度のあるメッシュフェンスにすることが出来る事例である。高強度のメッシュパネルを要求されても、この補強骨材14の形状寸法をかえることで、かなり自由に対応できる。
【0052】
図11では、メッシュパネル2とメッシュパネル2との接続に際して使用される、略V字形をした一対の接続金具である、接続金具上16と接続金具下17を使ってボルト18で連結した時の側面図である。縦線材7と横線材6を掴んで接続する。
【0053】
図12は図11の正面図である。縦線材7と、横線材6を図のように接続金具上16と接続金具下17とを締め付ける為のボルト18で固着させる。この時接続金具下17のボルト穴をバーリング加工した図11のねじ穴19にしておくと、現場での取り付け作業が省力化出来る。
【0054】
略V字形をしたこの接続金具は、ジグザグに曲げられた後の、縦線材7と、横線材6を同時に、掴んでボルト18で立体的に固着できるので、本発明のメッシュパネル2の面強度の強さと併せて、接続金具も三次元の立体的な接続となるので、全体として高強度なメッシュフェンス1が構築できる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、緑化パネルとして表裏感が殆んど無く、柱の位置が比較的自由になる、自由柱方式で簡単に施工出来るし、高強度であるばかりか部材点数が極めて少なく、従って安価で美観性にも優れ、つる性の植物の絡みも良いということから、住居の廻りや、アパートやマンションの緑化フェンスなどとして多目的に利用できる。
【符号の説明】
【0056】
1 メッシュフェンス
2 メッシュパネル
3 支柱
4 基礎
5 フックボルト
6 横線材
7 縦線材
8 上端部
9 下端部
10 挟み込み胴縁A
11 挟み込み胴縁B
12 乗り越え防止胴縁
13 アルミ形材胴縁
14 補強骨材
15 キャップ
16 連結金具上
17 連結金具下
18 ボルトナット
19 バーリング穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の縦線材と横線材とで組みつけられるメッシュパネルであって、そのヨコ断面が上端部に複数の横線材を配設すると共に、順次上から下に1から3本の横線材を左右にジグザグに突出させ、上面からの幅は50ミリメートルから150ミリメートル程度とし、その折り曲げで出来た30ミリメートル〜130ミリメートル程度の内空間bに支柱を横線材と直交する方角に配設させたことを特徴とするメッシュフェンス。
【請求項2】
請求項1のメッシュパネルの段積みするメッシュフェンスにおいて、ヨコ断面で、上段のメッシュパネルの下端部の横線材の部位と、下段となるメッシュパネルの上端部の横線材の部位を、支柱の前後に配設させたことを特徴とするメッシュフェンス。
【請求項3】
請求項1のメッシュパネル同士の連結において、略V字形に曲げられた2つの辺の縦線材と横線材とを、略V字形の対の接続金具でメッシュパネル同士の横の端部で、複数ヶ所接続させてなることを特徴とするメッシュフェンス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−68069(P2013−68069A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−160500(P2012−160500)
【出願日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【出願人】(503373377)ワンダー技研有限会社 (24)
【Fターム(参考)】