説明

メディアプレーヤー

【課題】記憶部の容量に起因した適切でないダウンロードを防止することが可能なメディアプレーヤーを提供する。
【解決手段】データーを再生するメディアプレーヤーにおいて、所定のメディアに記憶されたデーターを再生して出力するメディア制御部と、前記メディアに記憶されたデーターに対応した付加データーをネットワークを通じてダウンロードするデーター取得手段と、前記ダウンロードされたデーターを記憶する記憶部と、前記記憶部の記憶容量をチェックし、前記記憶容量が所定値より少ない場合は、記憶容量が少ないことを通知する通知手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メディアプレーヤーに関し、特にネットワークを通じて付加データーをダウンロードするメディアプレーヤーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所定のメディアを再生するメディアプレーヤーが知られている。このようなメディアプレーヤーは、メディアに記憶されたデーターを読み取ることで再生を行う。また、近年ではメディアの記憶容量の増加に伴い、再生可能なデーターのコンテンツが拡張しており、メディアプレーヤーに対して様々な用途が模索されている。
【0003】
上記したメディアプレーヤーの中には、ネットワークを介してデーターをダウンロード可能なものも知られている。このようなメディアプレーヤーは、ネットワークを通じてダウンロードサーバーと接続し、このダウンロードサーバーに記憶された所定のデーターをダウンロードする。ダウンロードされたデーターは、記憶部に記憶され、メディアを再生する際に付加的に利用される(例えば、特許文献1−3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−527601号公報
【特許文献2】特開2009−111530号公報
【特許文献3】特開2002−290948号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ネットワークにおける転送速度及び転送量の増加に伴い、メディアプレーヤーがダウンロードできるデーター量も日々増加している。そのため、記憶部に必要とされる記憶容量も増加傾向にある。そのため、記憶部の空き容量が所定容量を満たさない場合は、全てのデーターがダウンロードされないといったように、ダウンロードが正しく行われない場合があった。
【0006】
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、記憶部の容量に起因した適切でないダウンロードを防止することが可能なメディアプレーヤーの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明では、データーを再生するメディアプレーヤーにおいて、所定のメディアに記憶されたデーターを再生して出力するメディア制御部と、前記メディアに記憶されたデーターに対応した付加データーをネットワークを通じてダウンロードするデーター取得手段と、前記ダウンロードされたデーターを記憶する記憶部と、前記記憶部の記憶容量をチェックし、前記記憶容量が所定値より少ない場合は、記憶容量が少ないことを通知する通知手段と、を有する構成としてある。
【0008】
上記のように構成された発明では、所定のメディアに記憶されたデーターを再生して出力するメディア制御部と、メディアに記憶されたデーターに対応した付加データーをネットワークを通じてダウンロードするデーター取得手段とを有するメディアプレーヤーにおいて、通知手段は、ダウンロードされたデーターを記憶する記憶部の記憶容量をチェックし、記憶容量が所定値より少ない場合は、記憶容量が少ないことを通知する。
そのため、記憶部の空き容量が足りない場合は通知手段が自動で通知を行うため、ユーザーが記憶部の記憶容量を逐次意識しなくとも、記憶部の容量に起因した適切でないダウンロードを防止することができる。
【0009】
また、通知手段が通知を行うタイミングの一例として、前記記憶部は、当該メディアプレーヤーに着脱可能に接続され、前記通知手段は、前記記憶部が接続された際、前記通知を行う構成としてもよい。
上記のように構成された発明では、記憶部が接続される毎に空き容量の通知を行うため、記憶部の使用に応じて空き容量の通知を行うことができる。
【0010】
そして、通知手段が通知を行うタイミングの一例として、前記通知手段は、前記ダウンロードが開始される際に、前記通知を行う構成としてもよい。
上記のように構成された発明では、ダウンロード毎に通知が行われるため、記憶部における実際の使用に対応して空き容量を通知させることができる。
【0011】
また、通知手段が記憶容量の通知を行う手法の一例として、所定画像を表示する表示手段を有し、前記通知手段は、前記記憶部の記憶容量が少ないことを通知する通知画像を前記表示手段に表示させる構成としてもよい。
上記のように構成された発明では、表示手段を介してユーザーに記憶容量の不足を視覚可能に通知するため、不適切なダウンロードをより防止することができる。
【0012】
そして、本発明の他の局面として、所定画像を表示する表示手段を有し、前記記憶部は、当該メディアプレーヤーに着脱可能に接続され、前記通知手段は、前記記憶部が接続された際、前記記憶部の記憶容量が少ないことを通知する通知画像を前記表示手段に表示させる構成としてもよい。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように本発明によれば、ユーザーが記憶部の記憶容量を逐次意識しなくとも、記憶部の容量に起因した適切でないダウンロードを防止することができる。
また請求項2にかかる発明によれば、記憶部の使用に応じて空き容量の通知を行うことができる。
そして請求項3にかかる発明によれば、記憶部における実際の使用に対応して空き容量を通知させることができる。
さらに請求項4にかかる発明によれば、不適切なダウンロードをより防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】メディアプレーヤーとダウンロードサーバーとの関係を示す図である。
【図2】第1の実施形態にかかるメディアプレーヤーの構成を示すブロック図である。
【図3】特典映像のダウンロード時に録画再生装置80が実行する処理を説明するフローチャートである。
【図4】特典映像のダウンロード時に表示装置90が実行する処理を説明するフローチャートである。
【図5】録画再生装置80のダウンロードが完了した際に、表示装置90に表示される表示画面を示す図である。
【図6】第2の実施形態にかかる特典映像のダウンロード時に録画再生装置80が実行するメモリーカード83の空き容量通知処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)第1の実施形態:
(2)第2の実施形態:
(3)第3の実施形態:
(4)その他の実施形態:
【0016】
(1)第1の実施形態:
以下、図を参照して、この発明に係るメディアプレーヤーを具体化した第1の実施形態について説明する。図1は、メディアプレーヤーとダウンロードサーバーとの関係を示す図である。また、図2は、第1の実施形態にかかるメディアプレーヤーの構成を示すブロック図である。なお、第1の実施形態では、メディアプレーヤー100は、表示手段として表示装置を備えるシステムとして説明を行うが、メディアプレーヤーの構成はこれに限定されない。
【0017】
表示装置90と録画再生装置80とは、HDMI(High Definition Multimedia Interface)規格のケーブル70を介して接続されており、録画再生装置80と表示装置90との間でデーターを通信することが可能である。また、録画再生装置80は、ユーザーがディスクメニューのBD−Liveを選択することでネットワークNを通じてダウンロードサーバー60と接続し、このダウンロードサーバー60が記憶するデーターをダウンロードすることができる。なお、BD−Liveについては後述する。
【0018】
録画再生装置80は、以下の要部を備えて構成されている。符号81は、メディア制御部であり、所定のメディアをもとに録画又は再生を行う。符号82は、システムコントローラー82であり、録画再生装置80の駆動を制御する。符号83は、メモリーカードであり、所定のデーターを記憶する。符号84は、OSD回路であり、メディア制御部81が出力するデーターにOSD画像を重畳させて出力する。符号85は、HDMI通信部であり、HDMI規格に準じてデーターを送信する。符号86は、ネットワークI/Fであり、所定のプロトコルに従って録画再生装置80をネットワークNに接続させる。符号87は、リモコン受信部であり、図示しないリモコン装置から送信される制御信号をシステムコントローラー82に送信する。符号88は、メモリーI/Fであり、メモリーカード83と着脱可能に接続して、メモリーカード83に対するアクセスを制御する。
【0019】
メディア制御部81は、BD(ブルーレイディスク)やDVD等のメディアに記憶されたデーターを光ピックアップ部により読取り、HDMI通信部85を通じて表示装置90に送信する。また、録画再生装置80が表示装置90から出力されるデーターをケーブル70を通じて受信した場合は、メディア制御部81は光ピックアップ部により取得したデーターをメディアに記憶させる。
【0020】
システムコントローラー82は、図示しないCPUや、CPUを駆動させるためのプログラムやデーターが記憶されたROM、及びCPUのワークエリアとして作用するRAMを備えて構成されている。また、システムコントローラー82は、ユーザーがリモコン受信部87を介して送信した制御信号により、録画再生装置80の駆動を制御する。なお、システムコントローラー82と、録画再生装置80を構成する各部はバスを介して接続されており、このバスを介して制御が行われる。
【0021】
メモリーカード(記憶部)83は、例えばEEPROMであり、メモリーI/F88と着脱可能に接続することができる。メモリーカード83は、ダウンロードサーバー60から送信されるデーターを記憶する。メモリーカード83に記憶されるデーターの一例としては、録画再生装置80の製造元のダウンロードサーバーからダウンロードされた設定データーや、「BD−Live」が選択された際、メディアの出荷元のダウンロードサーバーからダウンロードされる付加データーである。
【0022】
OSD回路84は、メディア制御部81から出力される映像データーにOSD画像を合成して出力させる。OSD回路84が出力させるOSD画像としては、録画再生装置80の各種設定を選択するためのメニュー画面、及びメディア再生時における、ディスクメニュー等が含まれる。なお、OSD回路84が出力するOSD画像は予め内部メモリーに記憶されたものであり、制御コマンドに応じて出力されるOSD画像が決定される。
【0023】
HDMI通信部85は、表示装置90に実装されるHDMI通信部91(後述)との間でHDMI規格に準じた通信を行うためのインタフェ−スであり、映像・音声データー及び制御コマンドを通信する。また、本実施形態では制御コマンドとして、CEC(Consumer Electronics Control)規格に準じた制御コマンドを用いる。この制御コマンドにより、録画再生装置80からは、ケーブル70を通じて表示装置90の駆動を制御することが可能となる。
【0024】
ネットワークI/F86は、ネットワークNを通じた録画再生装置80とダウンロードサーバーとの接続を確立する。本実施形態では、ユーザーがBDの再生中に、ディスクメニューからBD−Liveを選択した場合は、システムコントローラー82はネットワークI/F86にこのBDの再生に対応したデーターをダウンロードサーバー60からダウンロードさせる。ここで、BD−Liveとは、BDに記憶されたデーターと付加的な役割を示すデーターをダウンロードさせるモードである。このBD−Liveでは、例えば、BDに記憶された字幕を補間する追加字幕や、BDに記憶されたデーターの製造元から供給される映像(いわゆる特典映像)がダウンロードされる。そのため、システムコントローラー82、ネットワークI/F86により、本発明のデーター取得手段を実現する。
【0025】
===表示装置90の構成===
表示装置90は以下の要部を備えて構成されている。符号91は、HDMI通信部であり、録画再生装置80のHDMI通信部85との間でデーターの通信を行なう。符号92は、制御部であり、表示装置90の駆動を制御する。符号93は、フロントエンド部であり、図示しないアンテナが受信した放送電波からリモコン装置により選局されたチャンネルのデジタルデーターを抽出する。符号94は、バックエンド部であり、切り替え部99により選択されたデジタルデーターから映像信号及び音声信号を復号化し、出力する。符号95は、ディスプレイであり、復号された映像信号をもとに映像を出力する。符号96は、スピーカーであり、復号された音声信号をもとに音声を出力する。符号97は、OSD回路であり、バックエンド部94から出力される映像信号にOSD画像を合成する。符号98は、リモコン受信部であり、リモコン装置から出力される赤外線信号を受信し、制御部92に制御コマンドを出力する。
【0026】
制御部92は、リモコン受信部98を介して入力される制御コマンド、及びHDMI通信部91を介して録画再生装置80から送信されたCEC規格に準じた制御コマンドにより、表示装置90の駆動を制御する。なお、制御部92は、図示しないCPUや、CPUを駆動させるためのプログラムやデーターが記憶されたROM、及びCPUのワークエリアとして作用するRAMを備えて構成されている。なお、制御部92と、表示装置90を構成する各部はバスを介して接続されており、このバスを介して制御が行われる。
【0027】
フロントエンド部93は、各種アンテナが受信した放送電波からユーザーがリモコン装置により選局されたチャンネルの変調信号を抽出する選局部や、選局された変調信号からデジタルデーターを抽出する伝送路復号部を備えて構成されている。
【0028】
バックエンド部94は、取得されたデジタルデーターのスクランブルを解除するデスクランブル部や、スクランブルを解除されたデジタルデーターからMPEG形式の映像・音声信号、及びTS信号を取り出すMPEG多重分離部、更には、映像・音声信号を復号する映像・音声復号部を備えて構成されている。
【0029】
上記構成により、録画再生装置80と表示装置90とは、一体となってメディアに記憶された映像及び音声を再生する。また、録画再生装置80は、メディア再生時において、ディスクメニューの「BD−Live」が選択された場合は、ネットワークNを通じてダウンロードサーバー60に接続し、所定のデーターをダウンロードする。
【0030】
録画再生装置80のダウンロード処理では、メモリーカード83に一定の空き容量が必要とされる。このメモリーカード83の空き容量は、予め設定されたものであり、BD−Liveにより特典画像が最適にダウンロードされるようその容量が設定されている。即ち、メモリーカード83の空き容量が設定された容量に満たない場合は、最適にダウンロードが行われない場合が生じる。そのため、本実施形態では、メディアプレーヤー100がメモリーカード83の空き容量をユーザーに通知することで、ユーザーがメモリーカード83の空き容量を逐次意識しておく手間を無くすとともに、容量不足に起因したダウンロードの失敗を防止する構成としてある。以下、本実施形態にかかるメディアプレーヤーにおけるメモリーカード83の空き容量通知の手法を説明する。
【0031】
===空き容量通知について===
図3は、録画再生装置80が実行する空き容量通知にかかる処理を説明するフローチャートである。また、図4は、表示装置90が実行する空き容量通知にかかる処理を説明するフローチャートである。また、図5は、録画再生装置80のダウンロードが完了した際に、表示装置90に表示される表示画面を示す図である。
【0032】
ユーザーがメモリーカード83をメモリーI/F88に接続すると、ステップS1では、システムコントローラー82がメモリーカード83が接続されたことを検出する。システムコントローラー82による接続検出は、例えば、メモリーI/F88を構成するカードソケットがセンサーを備えており、カードソケットにメモリーカード83が接続されると、システムコントローラー82はこのセンサーから出力される信号により接続を検出する。
【0033】
次に、ステップS2では、システムコントローラー82がメモリーカード83の空き容量を検出する。メモリーカード83の空き容量を検出する手法は従来技術であり、ここでは説明を省略する。
【0034】
そして、検出された空き容量が100MB以下である場合は(ステップS3:YES)、システムコントローラー82は、表示装置90に、メモリーカード83の空き容量が不足していることを通知させる容量不足通知コマンドを送信する(ステップS4)。なお、ステップ3で送信される容量不足通知コマンドは、CEC規格に準ずるVendorCommandに対応するものであり、HDMI通信部85を通じて表示装置90に送信される。また、この制御コマンドとともにOSD回路84から通知画面を表すOSD画像が表示装置90に出力される。そのため、ステップS4の処理によりシステムコントローラー82は本発明の通知手段を実現する。
なお、検出された空き容量が100MB以上である場合は(ステップS3:NO)、システムコントローラー82は処理を終了する。
【0035】
一方、図4のステップS11において、表示装置90がHDMI通信部91を介して制御コマンドを受信すると、ステップS12において、制御部92は受信した制御コマンドが容量不足通知コマンドであるか否かを判断する。
【0036】
受信した制御コマンドが容量不足通知コマンドである場合は(ステップS12:YES)、ステップS13において、制御部92は現在選択された入力画面により出力される映像データーに録画再生装置80から出力されたOSD画像を合成させるよう指示を出す。即ち、ユーザーがダウンロード中に、入力画面を「ビデオ」から「テレビ」に切換えている場合は、フロントエンド部93を介してバックエンド部94に入力される映像データーにOSD画像を合成して出力させる。そのため、表示装置90のバックエンド部94からは、文字列「空き容量が100MB以下です」が合成された映像データーが出力される。
【0037】
上記構成により、メモリーカード83を録画再生装置80に接続すると、メモリーカード83の空き容量が不足していることを示す画像が合成されて出力される。
一方、受信した制御コマンドが容量不足通知コマンドでない場合は(ステップS12:NO)、ステップS14において、制御部92は制御コマンドに対応した制御を実行する。
【0038】
以上説明したように、録画再生装置80に接続されたメモリーカード83の空き容量が一定容量に満たない場合は、メディアプレーヤー100は、画面上にユーザーに視覚可能に通知を行うため、ユーザーは接続しようとするメモリーカード83の空き容量を事前に認識しておく必要がなくなる。また、空き容量の不足を通知することで、空き容量不足に起因したダウンロードの失敗を防止することが可能となる。以上、第1の実施形態を説明した。
【0039】
(2)第2の実施形態:
録画再生装置80がメモリーカード83の空き容量を検出するタイミングとしては様々なものが想定される。その一例として、録画再生装置80がデーターをダウンロードする際にメモリーカード83の空き容量を検出し、通知を行う構成としてもよい。メディアプレーヤー100がダウンロード時にメモリーカード83の空き容量を検出する構成とすれば、メディアプレーヤー100の使用過程において、メモリーカード83の記憶容量が減少した場合においても、メモリーカード83の空き容量不足に起因した不適切なダウンロードを防止することができる。
【0040】
図6は、第2の実施形態にかかる特典映像のダウンロード時に録画再生装置80が実行するメモリーカード83の空き容量通知処理を説明するフローチャートである。なお、第2の実施形態では、表示装置90での処理は第1の実施形態と同様であるため、図4に示すフローチャートを流用して説明を行う。
【0041】
ユーザーがリモコン装置を操作して録画再生装置80にBDを再生させる制御コマンドを送信すると、図6のステップS21では、システムコントローラー82はメディア制御部81にBDの再生を実行させる。そのため、メディア制御部81は、BDに記憶されたデーターを読取り、再生を開始する。
【0042】
次に、ユーザーがリモコン装置を操作してディスクメニューの「BD−Live」を選択すると(ステップS22)、ステップS23では、システムコントローラー82がメモリーカード83の空き容量を検出する。そして、検出された空き容量が100MB以下である場合は(ステップS24:YES)、システムコントローラー82は、表示装置90に、メモリーカード83の空き容量が不足していることを通知させる容量不足通知コマンドを送信する(ステップS25)。
【0043】
一方、図4のステップS11において、表示装置90がHDMI通信部91を介して制御コマンドを受信すると、ステップS12において、制御部92は受信した制御コマンドが容量不足通知コマンドであるか否かを判断する。受信した制御コマンドが容量不足通知コマンドである場合は(ステップS12:YES)、ステップS13において、制御部92は現在選択された入力画面により出力される映像データーに録画再生装置80から出力されたOSD画像を合成させるよう指示を出す。
【0044】
一方、図6のステップS24において、メモリーカード83の空き容量が100MB以上である場合は(NO)、システムコントローラー82は、ネットワークI/F86にネットワークNへの接続を確立させる(ステップS26)。そのため、ネットワークI/F86は、BDに記憶されたアドレスにより指定されるダウンロードサーバー60との接続を確立する。
【0045】
また、ダウンロードサーバー60への接続が確立されると、ステップS27では、システムコントローラー82はネットワークI/F86にダウンロードサーバー60に記憶されたデーターをダウンロードさせる。そのため、録画再生装置80のメモリーカード83に特権映像に対応したデーターのダウンロードが開始される。
【0046】
その後、ユーザーによる操作入力、又はシステムコントローラー82の制御により、メディア制御部81がBDの再生を行い、読み取られた映像データー又はメモリーカード83に記憶されたデーターが表示装置90に出力される。なお、ステップS27の以後、ユーザーがメモリーカードを交換した場合に、ステップS22以降の処理を実行する構成としてもよい。以上、第2の実施形態を説明した。
【0047】
(3)第3の実施形態:
上記した第1の実施形態及び第2の実施形態では、録画再生装置80から表示装置90への空き容量の通知は、録画再生装置80から表示装置90へ制御コマンドとOSD画像とを送信することで実行された。しかしながら、表示装置90のOSD回路97がメモリーカード83の空き容量を通知するためのOSD画像を出力する構成としてもよい。上記構成とすることで、録画再生装置80がOSD画像を生成する機能を有さない場合でも、表示装置90に通知画像を表示させることができる。
【0048】
(4)その他の実施形態:
本発明な様々な変形例が存在する。
メディアプレーヤーを構成する、録画再生装置80及び表示装置90とは、ケーブル70により接続される構成に限定されない。即ち、録画再生装置80及び表示装置90とが一体となった構成であってもよい。
【0049】
本発明の表示手段の構成としては表示装置を備えるものに限定されない。即ち、メディアプレーヤー100を録画再生装置80のみから構成する場合において、録画再生装置80が表示手段としてのディスプレイを備えるものであってもよい。
【0050】
なお、本発明は上記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。当業者であれば言うまでもないことであるが、
・上記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって上記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が上記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
【符号の説明】
【0051】
60…ダウンロードサーバー、70…ケーブル、80…録画再生装置、81…メディア制御部、82…システムコントローラー、83…メモリーカード、84…OSD回路、85…HDMI通信部、86…ネットワークI/F、87…リモコン受信部、88…メモリーI/F、90…表示装置、91…HDMI通信部、92…制御部、93…フロントエンド部、94…バックエンド部、95…ディスプレイ、96…スピーカー、97…OSD回路、98…リモコン受信部、99…切り替え部、100…メディアプレーヤー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データーを再生するメディアプレーヤーにおいて、
所定のメディアに記憶されたデーターを再生して出力するメディア制御部と、
前記メディアに記憶されたデーターに対応した付加データーをネットワークを通じてダウンロードするデーター取得手段と、
前記ダウンロードされたデーターを記憶する記憶部と、
前記記憶部の記憶容量をチェックし、前記記憶容量が所定値より少ない場合は、記憶容量が少ないことを通知する通知手段と、を有することを特徴とするメディアプレーヤー。
【請求項2】
前記記憶部は、当該メディアプレーヤーに着脱可能に接続され、
前記通知手段は、前記記憶部が接続された際、前記通知を行うことを特徴とする請求項1に記載のメディアプレーヤー。
【請求項3】
前記通知手段は、前記ダウンロードが開始される際に、前記通知を行うことを特徴とする請求項1に記載のメディアプレーヤー。
【請求項4】
所定画像を表示する表示手段を有し、
前記通知手段は、前記記憶部の記憶容量が少ないことを通知する通知画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のメディアプレーヤー。
【請求項5】
所定画像を表示する表示手段を有し、
前記記憶部は、当該メディアプレーヤーに着脱可能に接続され、
前記通知手段は、前記記憶部が接続された際、前記記憶部の記憶容量が少ないことを通知する通知画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1に記載のメディアプレーヤー。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2011−114782(P2011−114782A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−271601(P2009−271601)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】